(志乃)ほうですか。
分かりました。
ほなら失礼いたします。
(照子)大女将。
あちらの弁護士さんは何と?傷害で訴える方向で進めさせてもらうて。
やっぱり。
ほんならほんなことになったらこのかぐらやは…。
(奈緒子)失礼します。
(奈緒子)大女将。
私を東京に行かせてください。
えっ?
(奈緒子)高岡さまにお会いして今回のことあらためておわびしてまいります。
ほやね。
ほれが一番大事なことや。
高岡さまにおケガをさせたことを誠心誠意謝ることが先決や。
(奈緒子)はい。
ほれでも訴えると言われるんやったらほれはしかたのないことや。
はい。
・
(俊平)失礼します。
(俊平)大女将。
お願いがあります。
私を東京へ行かせてください。
えっ?
(俊平)まずは高岡さまに誠心誠意謝るつもりです。
(咲子)私も俊平さんと一緒に行かせていただきたいんです。
お願いします。
分かりました。
俊平さん。
咲子さん。
あなたたちも奈緒子さんと一緒に東京に行ってください。
(俊平)はい。
(咲子)はい。
ほしてかぐらやのおもてなしの心でしっかりとおわびしてきてください。
はい。
(咲子・俊平)はい。
(弘美)あの高岡っていうお客さま電話にも出ないらしくてアポなしで直接行くことになったみたいよ。
(亜希)これでうまくいかなかったらホントにかぐらやが訴えられることになるわね。
(弘美)いやぁ。
そんなことになったら老舗旅館の看板に傷が付いて大変なことになるじゃない。
(和代)それに俊平さんの進退問題にも関わってくるし。
(和代)せっかく支配人としてこれからってときなのに。
(弘美)咲子さんともうまくいきかけてたのにね。
(増岡)大丈夫です。
(増岡)奈緒子さんがおられます。
(一同)えっ?
(増岡)奈緒子さんならきっとこの逆境を何とかしてくれるとこの増岡心から信じております。
(咲子)ここがルッツホテル。
俊平さん。
ホテルマンとしてここで仕事していたんですね。
(俊平)まあ僕は落ちこぼれてましたから。
では高岡に電話してきます。
はい。
(俊平)ホテルの受付から部署に電話を回してもらえば出てくると思いますので。
お願いします。
(俊平)はい。
(辰夫)厄介なことやな裁判沙汰とは。
うん。
ほやけどこちらがお客さまにおケガをさせたのは事実やさかいね。
訴えると言われればほれはどうしようもないことや。
(照子)ほうですけど仲居たちにも確認したんですが幸ちゃんが言うてたように高岡さまが強引に咲子さんにお酒を飲ませようとしてほれを間に入った俊平さんが止めようとしたところ何や自分で勝手にひっくり返ったようやったと。
ほれを俊平さんのせいにわざとしとるんやないかと。
わざと?
(辰夫)何でほんなこと?元同僚やろう?あのお客さまと俊平さんは。
うん。
ほやけど高岡さまは俊平さんのことをどうもよう思うとらんみたいなところもあるんや。
(辰夫)うん。
まあ何か相手にしこりがあるんかもしれんな。
・
(俊平)連絡つきました。
えっ?
(俊平)今ロビーにいると言ったらすぐに来ると。
あっそう。
よかった。
(咲子)それなら初めから携帯に出てくださればいいのに高岡さま。
弁護士も立てると言ってたから直接はもう接触しないと思ったんだろう。
けれどこちらとしては会ってちゃんとおわびしないと。
ええ。
大女将がおっしゃったかぐらやのおもてなしの心で。
うちにお泊まりに来てくださった大事なお客さまにおケガをさせてしまったことは本当に申し訳ないことですから。
はい。
(咲子)はい。
(高岡)ちょっとちょっと。
(俊平)あっ。
高岡。
高岡さま。
このたびは本当に申し訳ないことをいたしました。
ちゃんとあらためておわびをと。
(高岡)おわびよりこんなとこまで来られちゃ困るんだよ。
(俊平)けど会って直接謝りたかったんだ。
(高岡)だからその件は弁護士に頼んであるから。
あのう。
そうだとしても高岡さまには誠心誠意頭を下げ謝らせていただかないことには。
本当に今回のことは申し訳ございませんでした。
このとおりでございます。
(咲子)申し訳ございませんでした。
(俊平)申し訳ありません。
(高岡)だからその件はもう弁護士に任せてあるって言ってるんだからさ。
高岡。
そのことだけど俺はどうなっても構わない。
けれど旅館がお客さまから訴えられるようなことになったら世間の評判がどうなるか分からないお前ではないはずだ。
どうかかぐらやを訴えることだけは何とか勘弁してくれないか?頼む!
(高岡)それはできないね。
現に俺はこうしてケガをさせられたんだし。
ここではホテルマンとして落ちこぼれていたお前なのに老舗旅館の支配人になっていい気になってるからこういうことが起きたんじゃないのか?自業自得だよ。
(俊平)高岡…。
(高岡)どう言われても訴訟を取り下げる気はない。
申し訳ないがそういうことだ。
どうぞ今すぐお引き取りを。
高岡さま。
(俊平)頼む。
このとおりだ。
(高岡)えっ?俊平さん。
(俊平)頼みます。
何とかかぐらやを訴えることだけはしないでくれ。
おい。
柿沼。
何もそこまで。
(俊平)頼みます。
何とぞお願いいたします。
(高岡)おい。
顔上げて立てよ。
みんなが見てるじゃないか。
(俊平)いや。
頼みを聞いてくれるまで俺はここで謝り続ける。
(高岡)おい。
ちょっとって。
・
(藤堂)高岡君。
藤堂支配人。
(藤堂)そこで何をしているんだ?
(藤堂)奈緒子君じゃないか。
藤堂さん。
(藤堂)久しぶりだね。
ええ。
(藤堂)旅行代理店を辞めたとは聞いていたんだが。
で何があったんだ?高岡君。
(高岡)いえ。
これはですね…。
柿沼君じゃないか。
どうして土下座なんか?高岡君。
どういうことか説明したまえ。
はい。
(藤堂)気にすることはない。
ケガも大したことはないようだ。
(藤堂)大げさに言っただけだろう。
いやぁ。
少し安心しました。
それに訴訟も取り下げてくださるようで。
(藤堂)高岡にはまた後で厳重に注意をしておくことにする。
あっいえ。
本当にありがとうございました。
藤堂さんがとりなしてくださったおかげです。
(藤堂)いやいやいや。
どうぞ。
すいません。
(藤堂)奈緒子君が旅行代理店に勤めているときにはホテルにお客さまを紹介してもらったりと色々お世話になったからね。
いえ。
そんなことは。
私の方こそ藤堂さんにはホントにお世話になりました。
でも東京のルッツの支配人になられていたなんて知りませんでした。
私も奈緒子君が金沢の老舗旅館かぐらやの女将になっているなんて知らなかったよ。
しかもそこで柿沼君が支配人として働いているとは。
ルッツにいるときは藤堂さんの部下として働かせていただきながら近況もご連絡せず申し訳ありませんでした。
そんなことはいいんだよ。
だがルッツを辞めてよかったんじゃないか?君にとっては一番いい道に進んだようだ。
(俊平)はっ?一番いい道ですか?藤堂さん。
それはどういう?
(藤堂)ホテルはお客さまにサービスを提供するところだ。
が柿沼君の接客はサービスとは違う。
私はおもてなしに近いと思っていたんだ。
サービスとは違うおもてなし?
(藤堂)柿沼君はお客さまのために何かできることをと丁寧に考え時間がかかることでもしてしまう。
それがホテルマンとしては時間のロスにつながったり仕事の遅れになったりしていた。
だから私はせっかく老舗旅館の実家があるんだからそこで頑張った方がいいんじゃないかと思ってね。
それで退職を勧めたんだ。
そうだったんですか。
私はてっきり自分が落ちこぼれだからだと。
(藤堂)そんなことはない。
君が以前担当したお客さまからは今でも君はどうしたのかと聞かれることも一度や二度ではない。
それだけ君の接客が心に残っているんだろう。
だから高岡は優秀な自分よりもお客さまの心に残っている君のことが苦々しかったのかもしれない。
それで今回のようなことになったんだと思う。
許してやってくれ。
(俊平)そんな。
許すなどとは。
高岡のことは僕はホテルマンとして本当に尊敬してるんですから。
そういうことで訴訟はなくなりました。
ほうか。
ほれはホントによかった。
(照子)一時はホントにどうなることかと。
はい。
ほんでも俊平さんが土下座までしたやなんてさすが老舗旅館のご長男です。
訴訟なんかを起こされて旅館の看板に傷が付くことがどんなことになるのかちゃんと分かってらっしゃるんですね。
ほやね。
私もそう思いました。
俊平さん。
自分はどうなってもいいからかぐらやを訴えることだけはやめてほしいと何度も頭を下げてくれて。
ああ。
ホント老舗旅館柿沼のご長男だけのことはあります。
うん。
僕は自分のことをホテルマンとしてずっと落ちこぼれだと思っていたんです。
けれどちゃんと藤堂さんが僕を見て退職を勧めていてくださっていたなんて。
(咲子)よかったですね。
それが分かって。
はい。
これも高岡の一件があったからです。
あいつには感謝しないといけないかもな。
ホントにいい人ですね俊平さん。
そんなことありません。
ここへ来たときは見えっ張りの鼻持ちならない男だと皆さんに思われていたと思います。
けれどかぐらやで大女将や奈緒子さんのお客さまへのおもてなしを見てるうちにあらためて旅館のおもてなしの素晴らしさに気付かされました。
だから自分も高岡にそんなおもてなしをしようと。
そうだったんですか。
(俊平)はい。
でもホントによかったです。
これでかぐらやを辞めなくて済みました。
あしたからはまた支配人としてかぐらやのために一生懸命頑張っていくつもりです。
(咲子)はい。
私も仲居として俊平さんと一緒に頑張りますから。
(俊平)はい。
それとありがとう。
(咲子)えっ?ドンマイ。
そう言ってくれて。
(咲子)ああ。
いつだって僕は咲子さんのその一言に励まされます。
俊平さん。
これでやっと落ち着いてお客さまをお迎えする支度もできます。
(照子)ほうですね。
早うこのことを仲居さんたちにも伝えてやらんと。
けれど今回の俊平さんの一件を見てもつくづく同じ老舗旅館の長男だというのにどうしてこうも違うのかなって。
あっ。
今日はまだ来てないみたいですね。
宗佑さんからのグルメの写真は。
おわび行脚の旅がグルメの旅となり毎日毎日おいしいものを食べ歩いて好き勝手なことばっかり。
ねえお母さん。
えっ。
私妻としてどうしたらいいのかと。
あっああ。
あっ。
ほや。
そろそろお客さまおみえになる時間や。
(照子)あっ。
はい。
はい。
あっほや。
奈緒子さんはもう少しゆっくりしとったらどうや?わざわざ東京まで行ってもろうて疲れとるやろう。
えっ?いいんですか?もちろんや。
ねえ?照子さん。
あっ。
あっ。
まあ今日はお客さんも少のうございますさかい。
じゃあお言葉に甘えてゆっくりお茶でも飲ませてもらいます。
はい。
どうぞ。
ほなら。
すいません。
えっ?いいのかな?お…大女将。
えっ?何でもっとびしっと言い返さんのでございます?あれではますます奈緒子さんつけ上がります。
うん。
ほんでも好き勝手なことしとるがは私の息子や。
奈緒子さんの夫でもあります。
ハァー。
何や最近私の子育てが悪かったような気ぃがしてきて。
大女将。
もう少し姑としてもかぐらやの大女将としてもしっかりしていただかんと。
はい。
「はい」?大女将。
うーん。
ああ。
おいしい。
ああー。
ああ。
幸せ。
ハァー。
うん?おお。
といっても仕事だ仕事。
よし。
ではごちそうさまでした。
(増岡)あっあっ。
奈緒子さん。
ああ。
増岡さん。
色々ありがとうございました。
いいえ。
私は何にも。
俊平さんがご自分で解決されたんです。
いいえ。
ほれは大女将や奈緒子さんはじめ咲子さんや周りの皆さんに助けられてのこと。
この増岡ホントに皆さまには感謝しても感謝しきれません。
そんなことないわ。
増岡さんの方こそいっつも俊平さんのこと気遣ってらっしゃって。
いいえ。
私の生きがいは何としてもボンチに実家の柿沼の立派な後継者となっていただくことでございますれば当然のことでございます。
(哲)板長。
(辰夫)うん?
(哲)吸い物味見お願いします。
(辰夫)ああ。
(辰夫)よし。
いいよ。
(哲)はい。
(健太)焼き物の準備始めてもいいですか?ああ。
頼む。
滝本さま。
ようこそおいでくださいました。
お待ちしておりました。
さっ。
どうぞお上がりくださいませ。
(咲子)お荷物お部屋までお運びいたします。
西沢さま。
樋口さま。
おかえりなさいませ。
(一同)おかえりなさいませ。
(女性たち)ただいま。
(辰夫)いつものかぐらやに戻ったな。
ほうやね。
(照子)仲居さんたちもほっとしとりました。
でも何度も言うようですが今回無事に解決したのは俊平さんのおかげです。
うん。
(辰夫)奈緒子さんも頑張ったやないか。
なっ?志乃。
はい。
あっ。
お母さん。
お豆腐取りましょうか?あっ。
いえいえ。
あのう。
そんな遠慮なさらずに。
はい。
どうぞ。
ほんなら。
はい。
1つでいいですか?はい。
じゃあ。
はい。
どうぞ。
ありがとう。
あっ。
ほや。
翔太。
大学の入学届出してきたんか?
(翔太)あっ。
まだ。
早うせんと。
そろそろ締め切りやろう?
(翔太)うん。
そうなんだけど。
(辰夫)やっぱり地元の大学は嫌なんか?嫌も何も東京の大学落ちたんやさかい仕方ないことや。
ほうです。
ほやけど地元の大学は立派に合格されとりますさかい。
そうですよね。
翔太君も1浪までしてじゅうぶんに頑張ったんだからそれでいいと思う。
(幸)そうそう。
2浪まではちょっとね。
私はね翔太には地元の大学を出て地元で就職してほしいと思うとるんや。
(照子)ほれが安心です。
そうですね。
自分の夢ばっかり追って家族や周りの人たちに迷惑を掛けるよりは地に足を着けて生きてく方がいいと思うの。
私宗佑さんがおわび行脚の旅から戻ってきたら今度はお母さんの目の届くところで働かせてもらいたいんです。
うん。
ほれは私も考えとりました。
私の目の届くところでって。
そうですか。
よかった。
同じ考えで。
じゃあ一から育て直すつもりでよろしくお願いしますね。
お母さん。
お豆腐取りましょうか?何で豆腐ばっかりなん?あのえんじょもんの嫁。
つけ上がってからに!ほやけどこのままやとますます奈緒子さん言いたいこと言いだすんやありませんか?ほうや。
言いたい放題や。
はあ。
これもあのろくでなしのバカ息子のおかげや。
はい。
(メールの着信音)あっ。
何や?うん?「そろそろ帰る宗佑」うわー。
しばらく見ない間に宗佑さんにほこりがたまってる。
よいしょ。
あら。
もしもし。
宗佑?
(宗佑)おお。
奈緒子。
久しぶりだな声聞くの。
どう?変わりない?私はね元気にやってるわよ。
けどお母さんはどうか…?
(宗佑)おふくろ?おふくろがどうかしたの?ううん。
大したことじゃないんだけど。
ちょっと最近お互いの立場が変わってきてね。
立場?そんなことよりおわび行脚の旅は無事終わりそうなの?うん。
終わった。
だからそっち帰るよ。
ホント?ようやく帰ってくるんやね。
あっ。
ほやけど今あの息子が帰ったらあの嫁がますますつけ上がることに。
ほうでございます。
うん。
待ってる。
じゃあおやすみなさい。
へえー。
そっか。
さて。
今宗佑が戻ってくるとなると私もますます言いたいことが言えるかも。
2014/03/14(金) 13:30〜14:00
関西テレビ1
花嫁のれん #50[字][デ]【土下座 出演:羽田美智子 野際陽子】
間近に迫った女将襲名披露の着物を新調するという奈緒子(羽田美智子)に渋い顔の志乃(野際陽子)。二人の間で悶着が再燃!そんな中、宗佑(津田寛治)からメールが届き…
詳細情報
番組内容
俊平(鈴之助)が、元同僚から訴えると告げられたため、問題を解決するため奈緒子(羽田美智子)たちは、東京にいる元同僚を訪ねる。
奈緒子らを前にしても、元同僚は頑なな態度を変えず、俊平を東京では落ちこぼれのホテルマンだったと見下す。さらに今回の一件は老舗旅館の支配人になって良い気になっていた罰とまで言うが、そんな彼に俊平は…。
番組内容2
金沢に帰った奈緒子は、東京でのてん末を志乃(野際陽子)に話す。俊平の行動の一部始終を聞いて感心する志乃は、「それに引き換え宗佑(津田寛治)は…」といつもの“口癖”を言い出し、ストレスが溜まる一方で…。
出演者
神楽奈緒子:羽田美智子
神楽志乃:野際陽子
松本咲子:田中こなつ
柿沼俊平:鈴之助
藤沢瑠璃子:里久鳴祐果
神楽翔太:草川拓弥
神楽 幸:木村真那月
・
神楽宗佑:津田寛治
谷本照子:烏丸せつこ
神楽辰夫:山本 圭 ほか
スタッフ
原作・脚本:小松江里子
演出:村田忍
プロデュース:市野直親(東海テレビ)
伊藤一尋(テレパック)
沼田通嗣(テレパック)
東田陽介(テレパック)
音楽:富貴晴美
主題歌:Do As Infinity「風花便り」(avex trax)
エンディングテーマ:SOLIDEMO「Next to you」(avex trax)
制作著作:テレパック
制作:東海テレビ
ご案内
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【公式サイトURL】http://tokai−tv.com/hanayome3/、昼ドラ公式ツイッターアカウント@hirudoraTokaitv、LINEアカウント@hirudora、YouTube東海テレビ公式チャンネルも好評配信中!
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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