(美紀)・ありがとうございました・
(美紀)煮込みと焼き鳥の盛り合わせ追加です。
(俊介)・はいよ〜!・
(智枝)2番テーブルさん生中まだなの!?ったくモタモタしてたら日が暮れちゃうわよ!はいただいま。
(俊介)1番さん焼き鳥あがったよ頼むよ。
はい。
聞いてた?生中!そっちが先!もう最低限言われた事はやってよ。
ホント使えない嫁!すいません。
(美紀)お待たせしました。
(香苗)ここが芳江さんの行きつけのお店なんですね。
何がオススメなんですか?焼き鳥の他に。
芳江さん?
(芳江)え?どうかしたんですか?あ…何でもない。
この店いいでしょ煮込みが最高なの。
へぇ〜。
って何?居酒屋に来てウーロン茶!?私お酒はちょっと。
もう〜先生みたいな事言わないでよ。
あの男もさ酒は飲めないわ家賃は払わないわでさ…。
(智枝)大家さんうち昨日ちゃんと家賃払ってますけど。
あ『よし』さんの所じゃなくて。
私ねここの店舗も貸してるの。
え〜ここも?焼き鳥お待たせしました。
もうお待たせ致しました。
すいませんねあんた何グズグズしてんのよ!?モタモタしてたら冷めちゃうじゃないのよ!
(美紀)「今すぐビールを」って…。
(智枝)あらちょっとあんた私のせいにする訳!?失礼ね〜!もうすいませんねぇ。
お詫びに煮込みサービスさせて頂きますから。
ほら煮込み!すいません。
いいのいいの全然焼き鳥冷めてないし。
今ね煮込みも頼もうとしてたとこなの。
だからちゃんとお勘定もつけといて。
でも…。
いいからいいから。
そうですか?それはどうもすいません。
ほら何ボーッとしてんのよ!早く行きなさいよ。
これ片付けなさいじゃあ!すいません…。
(智枝)ホント気が利かないね!早く行って!
(美紀)あっ…。
(理恵)キャーッ!
(理恵)やだぁ直君に買ってもらった服がぁ!
(直也)大丈夫?理恵ちゃん!
(美紀)すみません!もう〜!本当にうちの嫁が申し訳ございません!も〜シミになったらどうしよう。
ちょっと!気をつけて下さいよ。
すいません!クリーニング代出させて頂きますからとりあえずこちらの方に…。
本当にすいません。
もうアンタはいいから!ここ片付けてなさい。
ホントにすいませんでした。
大丈夫ですか?大丈夫です。
お客さんに手伝わせたらお義母さんに叱られますから。
大丈夫です。
ガッサガサじゃない…。
あなたこのままじゃ本当に参っちゃうわよ。
クリーニング代だってバカになんないんだよ。
俊介が何本焼き鳥焼けばいいと思ってんのよ!すみませんでした。
(智枝)うわぁもうきったない部屋!こっちは疲れ果てて帰ってきてんだからお願いしますよ。
何これちょっとフーッ!ゴホッゴホッ…。
今朝仕込みに行くのに急いでて…。
口答えはいいから早く手を動かしなさいよ!ああ俊介お疲れさんだったねぇ。
疲れたね。
お風呂先に入ったらどうなの。
ああ。
お疲れさん。
(智枝)これじゃもうブタ小屋だね。
寝る前にちゃんと人が住める部屋にしておくれよ。
はい…。
ほらじゅうたんのそこまだ汚れてるよ。
こんな夜中に掃除機をかけたらご近所迷惑ですから。
いちいちホントに言い訳がましい子だね。
ほら!これならどうだ。
私お風呂入ってくるからね。
(あくび)はい…。
ハァ…。
(俊介)風呂の栓ならオフクロがうっかりしただけだよ。
うっかりっていつも私が最後なのに?わざとやる訳ないだろ?被害妄想だよ。
オフクロだって疲れてんだよ。
私だって疲れてるわよ!お店ではお義母さんと俊ちゃんと同じだけ働いて家に帰ったら家事もして。
「俊ちゃんと一緒にいられるならどんな事でも我慢できる」そう言ったの美紀だろ。
居酒屋を手伝うのもオフクロと同居するのも結婚する前から分かってた事なんだからさ。
だけど…。
(俊介)ごめん今日勘弁。
俺疲れてんだよおやすみ。
ハァ…。
いいからいいから。
(美紀)あの…法律事務所って私は…。
ここはね私の知り合いのパン屋だからフフ大丈夫。
入って入って入って。
あのちょっ…。
先生ちょっと場所借りるわよ!あのままお姑さんにいじめられてたらおかしくなっちゃうわよ!でも私主人と別れるつもりは…。
ゆうべの居酒屋さんの…どうかしたんですか?
(里奈)居酒屋さん?あ芳江さん行きつけの。
他に何かいい方法がないかみんなで考えましょ。
ちょっと先生!ペッタンペッタンうるさいわよ!
(袴田)いや今皆さんのために感謝の気持ちを込めて春を先取りスペシャルスプリング…。
パンの名前はいいですから。
感謝の気持ちもパンもいいから家賃払ってよ!すみませんお見苦しいところ…。
ちょっとお使いに行くって言って出てきただけなので早く帰らないとまた義母に…。
(里奈)大丈夫ですか!?顔色真っ青ですよ!美紀さん少し休んでいきなさいよ。
先生お茶。
大至急。
はい。
生姜湯です。
こちらは吉岡美紀さん。
私が貸してる店舗で行きつけの居酒屋『よし』のお嫁さん。
最近すごい気になってるんだけどここのお姑さんの嫁いびりがひどいの。
私もゆうべ見ました確かに。
(里奈)すごく疲れてますよね。
ちなみに昨日の睡眠時間は何時間ぐらいですか?4時間…ぐらいでしょうか。
4時間!?受験生レベルですよ。
朝は6時に仕込みに行ってそれから店の支度。
夜は店の後片付けを終えて家に戻ると夜中の1時ぐらいでそれから家事をすると毎日それぐらいしか眠れなくて。
(里奈)睡眠不足はお肌の敵なのに。
食事はどうです?しっかりとれていますか?家事と店の仕事に追われてなんだかんだ…まかないを食べ損ねる事も多くて…。
何食べてんのよ!
(美紀)昼も夜も食事抜きなんていう日もザラです。
ダメよ!食べるものぐらいちゃんと食べなきゃ。
だいぶ具合悪そうですよ。
お姑さんに言って今日ぐらい休ませてもらったらどうですか?熱が40℃ある時も休ませてもらえませんでした。
ほら!モタモタしない!!早く洗ってちょうだいよ!
(里奈)ブラック企業並みですね。
先生何とかしてよ。
こんな事続けてたら美紀さんが死んじゃうわよ!失礼ですが美紀さんはどうされたいんですか?私は俊ちゃん…主人とはどうしても別れたくないんです。
だから…大丈夫です。
分かりました。
美紀さん…。
俊ちゃんは高校の時の憧れの先輩だったんです。
ずっと彼女がいて…一旦は諦めかけたんですけど卒業してしばらく経って別れたって聞いて私の方が押して押して…7年前にやっと結婚できた時は夢みたいでした。
惚れた弱みに付け込んで嫁をこき使おうって訳ですね。
何とかならないんですか?ご主人に言ってお姑さんと別居させてもらうとか。
同居は結婚前からの約束でしたから…。
ホントにもう私帰らないと。
ごちそうさまでした失礼します。
あっ美紀さん!ちょっ…。
ったく…母親と嫁の間にも入れない旦那なんて慰謝料取ってさっさと別れちゃえばいいのに。
ちょっと芳江さん!美紀さんの思いだってあるんですからそんな軽々しく別れるなんて言わないで下さい。
じゃあ香苗ちゃんは美紀さんがあのまま居酒屋で過労死してもいいっていうの?そんな事言ってないじゃないですか!まあまあお2人とも落ち着いて下さいよ。
じゃあ先生何とかしてよ!別れる別れないはご本人の意思もありますので。
だったらお姑さんから嫁いびりの慰謝料取ればいいじゃないですか。
えっ!?それいい!そうしよう!よほどの事がない限り嫁姑問題で慰謝料を取る事は非常に難しいんです。
難しいなんて言ってないでさっさとやんなさいよ!そうですよ!弁護士でしょアンタ!何とかしろよ!先生!2人とも顔が近いです…。
(俊介)な〜にムキになって掃除してんだよ。
だってお義母さんがまた…汚れてるとか汚れてないとか…そういう事じゃないのよね。
お義母さんは私のやる事なす事全てが気に入らないだけだから。
いくらやっても無駄なのよね。
いい加減にしろよ。
最近口を開けば愚痴ばっかりだな。
ごめんなさい。
うまくやってくれよ。
オフクロとおまえが揉めて一番辛いのは俺なんだからさ。
(智枝)あらま〜オマールちゃんが真っ赤になって。
アッハハ!大きいわね爪が。
(ゆり子と智枝の笑い声)
(ゆり子)お母さんこれ味付けどうですか?
(智枝)あっそう…。
(ゆり子)熱いですから気をつけて。
(智枝)う〜ん…上品なお味。
おいしいわよ〜。
ゆりちゃん…。
ゆりちゃん?
(智枝)あっ。
こちらね〜俊介の幼なじみの久保ゆり子ちゃ〜ん。
ウフフ…。
こっちは嫁の美紀。
初めましてゆり子です。
美紀です。
じゃあ私そろそろ…。
これありがとうございました。
(智枝)ええ〜っ。
帰っちゃうの?久しぶりに来てくれたのに…あっ俊介。
ゆりちゃんがオマールエビ持ってきてくれたのよ。
久しぶりにお料理作ったんだもんね〜。
(ゆり子)フフッ…この前お母さんに誘われてお言葉に甘えて来ちゃいました。
ゆりちゃんといると本当に楽しいんだもの。
ねえ。
一緒に食べてって。
ねっオマールエビ食べてって。
(美紀)すごいご馳走。
何かのお祝いみたい…。
いいからいいから。
あっ!
(智枝)邪魔ね!本当にあんたは!うん。
おいし〜い!家じゃもういっつもできそこないの料理ばかり食べさせられてるからもう生き返るようだわよ。
俊介も頂きなさいよ。
あなたの好きなものばかりじゃないの。
うんうまい。
また腕を上げたな。
ゆりちゃん。
うん。
(智枝)あんたも参考にいただいてみたら?いただきます。
(ゆり子)どう?お口に合うかしら。
おいしいです。
(智枝)あら…あんたもおいしいとかまずいとか分かるんだ。
味つけ酷いからねわからないのかと思ってたの。
アッハハ…。
(ゆり子)いやだ。
お母さんそんな訳ないじゃないですか。
(俊介)うまくやってくれよ。
オフクロとおまえが揉めて一番辛いのは俺なんだからさや…やだお義母さんたら冗談ばっかり。
(智枝)本当はねゆりちゃんみたいな人に俊介のところにお嫁に来て欲しかったのよ〜。
味つけだって家と合うし。
ウフフ…。
(俊介)おい仕方ないだろ。
ゆりちゃんは親の決めた人と結婚することになってたんだから。
(ゆり子)私も若かったから…でもいいじゃないですか。
美紀さんみたいな可愛い人がお嫁に来てくれて。
あの…ゆり子さんって何年前にご結婚されたんですか?え〜っと…7年前かな。
7年前…。
(智枝)ゆりちゃん本当にいつまでも可愛いもんね。
10歳は若く見えるわよ。
昔からね綺麗だったものね。
ウフフッ…。
それに比べて…ハッ。
(智枝)あんた隣に座らない方がいいわよ。
ウフフ…。
(ゆり子)もうお母さんったら…ウフフ。
(智枝)アッハハ…。
(叩く音)仕方ないじゃないですか!?私だって綺麗にしたい。
でもいつだって疲れてボロボロで。
寝る時間もなくて…。
(俊介)おい…。
オフクロは冗談で言ったんだよ。
私はお義母さんから言われた通り…家事も店のことも私なりに…一生懸命やってるのに。
あら…やだ〜この人。
私が無理矢理やらせてるみたいじゃないの。
人聞き悪いこの人ね〜。
ねえ。
もうやだ〜アッハハ。
私はお義母さんの奴隷じゃないんです!美紀!オフクロにそういう言い方はないだろ!俊ちゃん…。
(俊介)オフクロに謝れ。
フン…。
フッ。
美紀さんそう熱くならないで仲良くいただきましょう。
あなたに…あなたに何が分かるんですか!おい!…美紀!ほっとけばいいのよ!カモミールティーです。
心が落ち着きますよ。
ありがとうございます。
じゃあ…その幼なじみのゆり子って人が美紀さんが結婚する前にご主人と付き合ってた元カノってこと?7年前…私と結婚する前に俊ちゃん言ってたんです。
ずっと付き合ってた人が親が決めた人と結婚することになってフラれたって…。
だけど…どうしてお姑さんはご主人の元カノなんか連れてきたんでしょうか?
(里奈)7年前にご主人がフラれたってことは…結婚してるんですよね?その人も。
(美紀)いやがらせです。
私の前でゆり子さんの料理を褒めたり私と容姿を比べて笑ったり…。
本当はゆり子さんに嫁に来て欲しかったとか…。
冗談じゃないわよ!あのお店のために身を粉にして働いてるのは美紀さんなのよ。
まかない料理だって…お店の合間にそんな大したもの作れるわけないじゃない!もうふざけんじゃないわよ!ご主人は?黙って見てるんですか?そんな時。
「オフクロにそういう言い方はないだろ!」お義母さんに言い返した時…俊ちゃんにそう言われました。
(里奈)ひどい…。
(美紀)もう限界です。
これ以上いたら私…どんどん嫌な女になってく。
俊ちゃんのことが好きだから今まで我慢してきたけど…。
私…離婚します。
先生…。
分かりました。
正式にお受けします。
確かに元カノを連れてきたことは…行き過ぎですね。
離婚の準備をしましょう。
お姑さんからも慰謝料を勝ち取りましょう。
慰謝料…。
若いから…慰謝料なんてと思うかもしれないけど人間やられっぱなしじゃだめなのよ。
今までの話を聞く限りでは単なる嫁いびりとしては行き過ぎたものも感じますね。
行き過ぎたもの?どういうことですか?つまり…何か裏があるということです。
まずは…「嫁いびり」の証拠を集めましょう。
一旦美紀さんの方からお姑さんに詫びを入れて家に戻って下さい。
(美紀)お義母さん…すみませんでした。
(智枝)…ったく何でも謝れば済むと思って。
結局…良かったんですよね?これで…。
いつかは決断しなきゃならない時もあるのよね。
辛いけど…。
ずっと心配してましたもんね。
芳江さん…美紀さんのこと。
私ね…娘がいるの。
娘さん…?7〜8年ぐらい前になんのかな〜…娘が…美紀さんところみたいにね姑とマザコン夫にいびり倒されて着のみ着のまま逃げてきたの。
そんな時先生に助けられて…慰謝料とって離婚して…。
まあそんな縁で今もこうして金欠弁護士に事務所を貸してるってわけ。
そうだったんですね。
だから…ほっとけないのよ。
美紀さんのこと。
(一同)乾杯〜!!
(美紀)商店街の婦人会の皆さん…いつもお世話になってます。
(裕美)今日はね新入りの歓迎会なの。
おお!いい飲みっぷりで〜頼もしいわ〜!!
(くるみ)嫌ですわ〜もう。
アッハハ…。
(一同)アッハハハ…。
食べ物の方…ご注文お伺いします。
(陽子)美紀さん。
あんまりお義母さんをいじめちゃだめよ。
えっ?
(裕美)近頃商店街の寄り合いにも顔を出さないし。
それはお義母さんが出なくていいって…。
美紀ちゃん〜ご苦労さまね〜。
疲れたでしょ?あっちで休んでていいわよ。
は〜い…。
ご苦労さま〜。
はいありがとう!モンスター嫁っていうの?もう気に入らないことがあるとね〜疲れたとかなんとか言ってもう騒いだり暴れて…。
(陽子)怖いわねぇ。
(由香里)あなたもああなっちゃだめよ。
(くるみ)あっ…気をつけます。
今枝豆お持ちしますね。
サービスです。
うわ〜っ!いつもすいませ〜ん!あの…美紀さんが寄り合いに顔を出さなくなったのっていつ頃からですか?そうね…3年前くらいからかしら。
そう言えば…その頃からみたいなのよ。
ここの嫁姑の仲がうまくいかなくなったのは。
3年前から?そうそう丁度その頃その頃。
お嫁さんの悪口も多くなって。
なんか色々あるみたいよ。
(智枝)ちょっとちょっとちょっと!枝豆サービスってあっちで言ってるんだからさそれぐらいやっときなさいよ!すみません…今すぐ。
あ〜もういいわもう。
(ボウルが落ちる音)わぁ〜もう何やってんのよ!あんたは〜。
(美紀)すいません。
すいませんすいませんってもう何でも謝ればいいと思って。
(美紀)すいません。
(智枝)嫁も返品できないものかしらね。
はぁ〜。
すいません…。
(くるみ)3年間もずっと…あんな風にいびられ続けてたと思うと…。
アアア…アアア…。
3年前…。
3年前お義母さんと何かありませんでしたか?あったんですね?でもお義母さんとのことじゃ…。
なんでもいいんです。
3年前に一度俊ちゃんに浮気されたことがあるんです。
(美紀)寒い時でしたからちょうど今ぐらいの時期だったと思います。
浮気!?相手は誰よ?相手は分かりません。
でも問い詰めたら逆ギレされて…。
この際だから別れようって。
でも私は別れたくなかった。
俊ちゃんのこと好きだから絶対に別れないって。
有責配偶者つまり婚姻生活が破綻するような不貞行為をしたご主人には自ら離婚する権利がないんです。
別れようと思ったら多額の慰謝料を提示するしかありません。
でその時ご主人は何て?「浮気相手とは別れた」。
俊ちゃんはキッパリそう言ってくれました。
先生3年前の浮気と嫁いびりは何か関係あるんですか?商店街の寄り合いには出なくていいって言われてるんですよね…。
くるみさん。
(小林)…以上の件皆さんよろしくお願いしますね。
それでは今日はお疲れさまでした。
(一同)お疲れさまでした。
お疲れさまでございました。
どうぞビール召し上がって下さい。
・すいません・少し出てくるわ。
うんいいよ。
(智枝)どうもお疲れさまでございました。
奥さんすいません。
『よし』さんの持ち回りの時はこれが楽しみでね。
会長さんにはホントいつもお世話になっております。
もううちはねこのくらいしかできませんけど。
そういえば例のお店のリニューアルの件見積もりできましたよ。
ああありがとうございます。
小林工務店さんでしたら安心してますから。
図面ももうじきできますから。
あはい。
あっ今何かつまめるものお持ちしますね。
すいません。
このお店ってリニューアルするんですか?あ…はい。
会長って工務店の社長さんですよね。
うちのお店もリニューアルしたいなぁ。
詳しく教えて頂けます〜?あ…ははい。
《『鋼鉄の女スパイ・マリリン』シーズン11ハニー・トラップ編》
(マリリン)「私は女豹。
私に落ちない男はいない」。
商店街会長小林工務店の社長さんがお姑さんからお店のリニューアルを依頼されているみたいですね。
リニューアル?美紀さん何も聞いてないんですか?前からお義母さんと俊ちゃんだけでなんでも決めてしまうところはありましたけど…。
考えられることは1つ。
2人が意図的に美紀さんに隠していたということです。
でもどうしてお店をリニューアルすることを美紀さんに隠す必要があったのかしら。
3年前の浮気。
同時に始まった嫁いびり。
そして美紀さんに隠した店のリニューアル。
その3つを繋げると…。
まさか…ご主人もグル!?そんな…。
でもなんのために?確かなことはまだ言えません。
ただもし結託しているのであればご主人も離婚を望んでいる可能性が高いということです。
ここは直接ご主人にお会いしてお伺いするのが一番かもしれません。
直接って…そんないいんですか?構いません。
もう家を出ます。
美紀さん…。
先生よろしくお願いします。
分かりました。
まずは嫁いびりに対する慰謝料請求という名目で先方の反応を見ましょう。
その際こちらは「離婚」という言葉を使わないよう気を付けてください。
あくまで先方から「離婚」という言葉を引き出すようにしますので。
はい。
私袴田法律事務所の弁護士袴田幸男と申します。
美紀さんの代理人としてお姑さんのお嫁さんに対する精神的虐待の慰謝料請求の件でご相談に参りました。
精神的虐待?姑を訴えるなんて…。
どこまで根性曲がった嫁なんだろうね。
お店の労働に加えすべての家事を美紀さん一人に課しているそうですね。
そのため美紀さんはこの3年間平均睡眠時間4時間毎日食事もままならない状態が続いていました。
こちらが美紀さんの健康診断書です。
栄養不良による体重の減少貧血…。
この診断書からみても美紀さんが身体的にかなりのダメージを受けていることが分かります。
ああ〜!情けない。
この歳になって嫁からこんな仕打ちを受けるなんてもう〜情けない。
オフクロ…。
(智枝)私だって舅や姑がいる時はそうだったわよ。
でも親を訴えるまでなんかしなかった…。
イヤだったらいつ出て行ってもらってもいいんだよ。
ご主人あなたはどうなんですか?いきなり弁護士をよこすなんて…。
家族なんだから家族で話し合えばいいでしょう。
美紀さんは何度かあなたに助けを求めたはずです。
その都度あなたは「うまくやってくれ」という言葉で逃げてきたんじゃないですか?美紀にはオフクロとうまくやって欲しかっただけなんです。
でも無理なら仕方ありません。
とおっしゃいますと?美紀とは離婚します。
俺だってもう疲れた。
美紀さんはあなたとの離婚は望んでいません。
あなたとお義母さんが嫁としての美紀さんの待遇を考えてくれるのなら慰謝料請求を取り下げてもいいとおっしゃっています。
取り下げるも何もオフクロは美紀に慰謝料を払わなきゃならないようなことはしていませんよ。
美紀さんよりお母様を選ぶんですね。
母親は一人しかいませんから。
俊ちゃん…。
分かりました。
美紀さんにそうお伝えします。
ご主人から離婚を切り出してきました。
お姑さんとご主人が結託しているのは間違いありません。
美紀さん…。
大丈夫?大丈夫です。
もう決心はついていますから。
(ドアの開閉音)
(くるみ)ついに向こうも動き出したってことね。
どうでしたか?先生の指示通り調べてきました。
この女のこと。
ゆり子さん!?この女が旦那の元カノってわけ?
(くるみ)美紀さんの旦那吉岡俊介さんとは小学校からの幼なじみで高2の時から9年交際していました。
そして7年前美紀さんと旦那さんが結婚する少し前に親の決めた人と結婚をしています。
やっぱり美紀さんが言った通りですね。
久保ゆり子。
結婚していた時の名前は西田ゆり子。
結婚していた時!?つまりゆり子って女は離婚してたってこと?3年前に不倫が原因で離婚しています。
3年前…。
ちょっと待って3年前って美紀さんの旦那さんが浮気した年よね。
ってことは3年前の美紀さんのご主人の浮気相手ってまさか…。
おそらく久保ゆり子さんです。
そんな…。
ただしこの状況だけでは3年前のご主人の不倫相手が久保ゆり子さんだったと断定できません。
何言ってんのよ3年前に2人が不倫してたってことはほぼ確定じゃない。
離婚しているってことは少なくともその時点でゆり子さんの方が不貞行為を認めていたってことですよね。
先生夫に対して不貞行為の慰謝料とれませんか?残念ながらそれはできません。
できないって!?どういうことよ!?法律的に不貞行為の時効は3年で成立します。
つまり3年前の不貞行為は慰謝料の対象にはならないということです。
3年ってなによ!私だったら一生許さないわよ!問題はご主人とゆり子さんの関係が今も続いていると証明できるかどうかなんですが。
今のままだと不貞行為の慰謝料が時効で請求できない…。
(美里)私だったら許せないこの鬼ババア!落ち着いてください。
だってこの姑鬼ですよ!人間じゃないです!
(沙羅)呼びましたか?人の心に鬼は住む渡る世間は鬼ばかり。
(美里)なに?ほんと鬼ばっかり。
あなたの心にもきっと鬼はいます。
どうぞあなたも鬼です。
えっ?いい。
(智枝)ようやく離婚にこぎ着けられそうだね。
3年かかったよまったくしぶとい嫁だ。
(俊介)不倫も時効になったし弁護士なんか連れて来たって嫁いびりで慰謝料なんか取れるわけないのにさ。
勝手に出てったんだうちが慰謝料なんか払うこたないよ。
だいたい私は最初からこの結婚には反対だったんだ。
これでうまくいくよ俊介。
(美紀)これがうちの資産リストの全てです。
ちょっとほとんどがお姑さん名義で夫婦の共有財産なんかないじゃない。
お金のことは全て姑が管理していましたから。
財産分与は望めませんね。
そんな…。
その上慰謝料にも時効があるなんて…。
(くるみ)先生女の魅力で図面を手に入れました。
ありがとうございます。
これがお姑さんとご主人のリニューアルするお店の設計図です。
このお店の名前って…。
これで全てが繋がりました。
(ゆり子)お母さん厨房のここにもう1つオーブン置いてもいいですか?グリルメニュー充実させたくて。
あ〜いいよ〜もうなんでもゆりちゃんの好きにしていいよ〜。
回り道したけどこれでやっとゆりちゃんと一緒になれるんだな。
楽しみだな私たちのお店。
さあ忙しくなるよ。
慰謝料なんか払ってる場合じゃないよ。
まっ嫁だから退職金もいらね〜し。
(3人)アッハハハハ…。
(ドアの開閉音)どういうことですか?おやようやく離婚を受け入れる気になったのかい?私は7年間夜もろくに寝ず食べる間も惜しんで働いて働いて全てをこの店に注ぎ込んできました。
それを勝手に…。
(智枝)この店はね私名義の店なんだよ。
俊介が離婚しようが何しようが嫁のあんたには1円たりとも財産分与する必要なんかないの。
一応嫁と認めてくれるんですね。
(美紀)だったらなんで新しい店に息子の不倫相手の名前なんてつけるんです。
不倫相手の名前?
(美紀)ダイニングバー『リリー』。
『リリー』はゆり子さんの「ゆり」でしょ?なんのことだよ。
私思い出したの。
この前ゆり子さんがマンションに来た日3年前の同じ月の同じ日私は俊ちゃんの浮気に気づいた。
(俊介)何が言いたいんだよ。
(美紀)あの日何かのお祝いみたいだった…。
バカバカしい変な言いがかりはもうやめてちょうだいよ!いいえ確かにあの日はお祝いの日だったんです。
あなた達にとって俊介さんとゆり子さんの浮気の時効が成立した日でした。
私知ってるのよ。
3年前に浮気した相手ゆり子さんだったんでしょ。
(智枝)ちょっとあんた随分でかい口叩けるようになったもんだわね。
やられっぱなしじゃだめだって気づいたから。
もうやられっぱなしじゃないわ。
1人でここまで来たんだから。
ゆり子さんあなたが離婚した理由元カレとの不倫が原因だったんでしょ?だからなんだって言うんだ。
不倫の時効は3年だろ?そうよ今更言ったって遅いのよ!やっぱりあの日3人でお祝いしてたんだ。
美紀さんが居る前で…性格わる!信じてたのに…。
いつも俊ちゃんの心に元カノがいるって分かってた。
でもいつかきっと私だけを見てくれるって信じてた。
だからどんなにお義母さんにいじめられても…。
いい嫁になろうって頑張ったのに。
(俊介)離婚届は送るから用がないならもう帰ってくれ。
さしでがましいようですが帰る前に1つ。
不貞行為の時効について補足説明させてください。
(俊介)補足説明?ご主人とゆり子さんは今3年前に不倫つまり不貞行為をしたと認められましたよね?認めましたよでも時効でしょ?確かに不貞行為の慰謝料請求の時効期間は3年です。
しかしそれは加害者が判明している場合です。
判明していなかった場合は加害者が誰であるか知ってからの3年後が時効になります。
この場合の加害者とはご主人とゆり子さんのことです。
確かに美紀さんは3年前ご主人が不貞行為をしたことを知っていました。
ということでご主人に対してはもはや慰謝料請求はできません。
しかしもう一方の加害者である不倫相手ゆり子さんについては美紀さんは今日初めて知ったんです。
したがって向こう3年間…。
ゆり子さんには慰謝料請求ができるということです。
(ゆり子)ちょっと俊介話が違うじゃない!なんで私だけ慰謝料払わないといけないのよ!落ち着いて落ち着いて。
(ゆり子)お母さんだってあんな嫁必ず追い出すからって!3年間我慢して俊介のこと待った結果がこれ!?もうねちょっと黙って!もういや!
(智枝)ゆりっゆりちゃん!もう。
ゆり子さんが美紀さんが追い出されるのを待っていたということはご主人とゆり子さんの不貞行為は継続していたということですね。
だとするとご主人に対する慰謝料請求権の時効はまだ来ていないということになります。
(智枝)バカなこと言わないでよ!この店だってやっとリニューアルできるのよ。
嫁に払う慰謝料なんかないわよ!智枝さんあなたは洋風にリニューアルするこのお店に『リリー』というゆり子さんにちなんだ名前をつけその一方で嫁の美紀さんから離婚を切り出させるために3年間ずっといびり続けてきました。
元々俊介とゆりちゃんは結ばれる運命だったんだよ。
それなのに…こんな嫁のせいで!再度さしでがましいようですが姑が息子と結託して嫁を追い出し不倫相手と息子を結び付けようと画策することは共同不法行為に当たります。
従って美紀さんは姑であるあなたからも慰謝料を請求することが可能です。
そんな…。
ごめん…ごめんね〜。
お母さんさ…。
(智枝)ウウ…アァ…。
♪〜トゥルットゥットゥティッティンニャヒニャヒ!ヒハハ!ニャーニャニャーンタンターン!芳江さん随分ご機嫌ですね。
お店の新しいオーナーが決まったの〜。
誰だと思う?もしかして?美紀さん?夫愛人姑のトリプル慰謝料で店の権利は美紀さんへ。
そして今日新装オープン!だから今日飲みに行かない?私ね割引券貰ってきちゃったの。
ほれ。
(里奈)ほんとだ〜!すごいじゃないですか美紀さん!よ〜し今日は吐くまで飲むぞ〜!いやいや勘弁してくださいよ。
私お酒飲めないって言いましたよね?ちょっとあなた達冷たいわね。
こういう時こそ売り上げに貢献しようって気はないの?そのことなんですが美紀さんの新しいお店の目玉メニューとしてお酒に合うパンを考えてみました。
それと売り上げに貢献することとなんの関係があるわけ?ですから目玉メニューです。
なんか悪寒にも近いいやな予感が…。
なんだろこのゆる〜いデジャヴ感。
いきますよ。
焼酎にお似合い梅干しパン。
却下!日本酒のお供塩辛パン。
却下!もう一つおまけに青汁パン。
却下!先にお店行ってましょうか。
そうしよ。
あっじゃあじゃあビールと一緒に黒ビールパン。
却下!あ〜ちょっと待って下さい。
じゃあこれはどうですか?ん?ソーダが大好きソーダパン。
もはや意味不明!却下!フー。
全部却下…。
またまたプレゼントのお知らせです!ドラマ『慰謝料弁護士』の原案コミック…。
奈良漬けパンを作るお話がオススメです!そんな話ありませんから。
イエス。
どしどしご応募ください!2014/03/13(木) 23:59〜00:54
読売テレビ1
木曜ドラマ『慰謝料弁護士』第10話〜嫁vs姑…仁義なき戦いに終止符を![字][デ]
【あなたの涙、お金に変えましょう】浮気・不倫・離婚…男女の様々なトラブルを抱えた依頼人のため、腕利き弁護士が慰謝料を取るべく活躍する一話完結のリーガルストーリー
詳細情報
出演者
◇袴田幸男:田中直樹(ココリコ)
◇野々村香苗:矢田亜希子
◇梅本くるみ:渡辺直美
◇水谷沙羅:山田菜々(NMB48)
◇田畑美里:高嶋香帆
◇篠塚里奈:岩