それは一人の母親の切なる願いだった
(メロディ)いつの日かもう一度視力を取り戻せるよう祈ってるんです。
11年前に失った光
どうしても息子の顔が見たい
今人類史上初となる挑戦が始まっている
目ではなく舌で見る
最先端の研究が切り開く人間の可能性
こよいも生命の謎に最新科学が迫る
インドで起きた信じ難い事件
赤ちゃんが突然燃えた
その怪現象は世界中で報告されてきた
(アーノルド)体の中で何かすさまじいことが起きたに違いない。
浮かび上がった一つの共通点。
何を意味するのか?
人とは違う世界を見てきた女性
彼女はこう呼ばれてきた
なぜ上下を逆さまに見るのか?
物を見ることの不思議
その少女は32歳
一度は成長することを止めた命
時計が再び動きだしたとき…
奇跡が起きた
生命に組み込まれたプログラム
人が成長することの不思議
禁断の扉の向こうに見えるのは謎に満ちた人間の姿
今不思議な世界へとあなたをいざなう
(所)こんばんは。
『サイエンスミステリー』まあわれわれ人間は自分たちのことがほとんど分かってない部分が多いわけですけど。
北乃さん。
そういうところは興味ありますか?
(北乃)すっごく興味あります。
あります?はい。
ミステリーのことを考えたら夜も眠れないです。
いいですね。
うってつけの番組ですねこれね。
田沼先生。
われわれ人間はまだまだ分かってないこといっぱいありますよね?
(田沼)そうですね。
人間そのものはですねミステリーの宝庫ですよね。
がんとかアルツハイマー病もまだまだ病気の仕組みってものがよく分かっていなくてですね。
これから遺伝子レベルで解析されることによって新しい治療薬がですね開発されてくると思いますけど。
じゃあ見ていきましょうか。
(北乃)はい。
まず初めの扉はこちらです。
どうぞ。
東欧の国セルビアの地方都市ウジツェ
朝7時というのにまるで夕暮れ時のような町
ここにとても不思議な一人の女性が住んでいる
逆さま女。
幼いころから彼女はそう呼ばれてきた
ボヤナさんは市役所で事務職員として働いている
一見普通の仕事風景。
ところが…
彼女が手にした書類は上下逆さま
デスクに戻るとそこにあったのは…
逆さまに置かれたパソコンモニター
キーボードも上下が逆さま
読むだけではなく彼女は書くのも逆さま
何の迷いもなくすらすらと書いていく
(ボヤナ)どう説明すればいいかしら?普通の向きだと読むのも書くのも難しいわ。
ボヤナさんは世界を逆さまに見ている女性としてメディアの注目を浴びた
しかし本当にそんなことがあるのだろうか?
アメリカマサチューセッツ工科大学のミヨビッチ博士が彼女の検査を行った
(ミヨビッチ)まずボヤナが本当に逆さまに見ているのか。
それともただ逆さまに読み書きするのが得意なだけなのかを判断する必要がありました。
様々な心理テスト視覚検査を行う中でミヨビッチ博士は驚くべき事実と向き合う
例えばこの絵をボヤナさんに見せたとき即座にこう言った
ボヤナさんは逆さに見たからこそそう答えたのだ
またこの絵を見せたときにも瞬時に何が描かれているかを言い当てた
皆さんにはお分かりだろうか?
これも逆さにするとすぐに分かる
人の顔だ
そう言われれば私たちにも分かるが…
これは訓練してできるようなものではありません。
彼女本来の見え方なのだと確信しました。
彼女本来の見え方
母がそれに気付いたのはボヤナさんが小学3年生になろうとしているときだった
(ミリアナ)あの子は私や先生がいくら教えても字を書こうとしなかったの。
それである日仕方なく「お母さんの言ったとおりに書けるまで部屋から出しません」って叱ったのよ。
そしたらあの子ノートを逆さにしてあっという間に書いちゃったの。
さらに生後間もないときにはこんなこともあった
おもちゃなんかを取りに行くときはいはいするでしょ?ボヤナは後ろ向きに進もうとするの。
前じゃなくて後ろ向きにはいはいしてたのよ。
歩くのも最初は後ろ向き。
前に歩かせるために引っ張ったりご褒美で誘ったりして大変だったわ。
今ボヤナさんは5年前に結婚した夫と二人暮らし
しかし2人の日常は少し変わっている
ボヤナさんは逆さにしないと字幕が読めない
だからブランコさんが代わりに読んであげる
職場のパソコンのように「テレビを逆さにすればいいのでは?」と思うのだが
字幕以外のテレビ画面は普通に見えているのだという
どうなっているのか?
ボヤナは文字や文章のようにまとまりのあるものを認識する脳の機能に問題を抱えていると思われるんです。
通常私たちが物を見るとき目から入った膨大な情報は視神経を通り脳の視覚野で一つのまとまったものとして認識される
しかしボヤナさんにはそれを構成するパーツがばらばらに見えてしまうというのだ
ところが逆さにすると見えるようになる
それはボヤナさんの脳が正しく見るために編み出した戦略
スイッチのようなものだと博士は推察している
なぜ逆さにするとスイッチが入るのか?
何が原因でこうなってしまったのか?
それを明らかにすべくミヨビッチ博士は研究を続けている
一つのまとまりとして成り立つものは逆さにしないと理解できない
それは思わぬ形でボヤナさんを突然悩ませる
外出先から職場の市役所へ帰ろうとしていたそのとき…
ボヤナさんがおかしい
逆さま女と呼ばれ続けてきたボヤナさん
外出先から職場の市役所へ帰ろうとしていたそのとき…
市役所の場所が分からなくなり道に迷ってしまったのだ
ここはボヤナさんが生まれ育った町
しかも職場まで歩いて3分もかからないところ
なのに…
まずは自分が今いる場所をブランコさんに聞く
決して複雑な道などではない
なぜ迷ったのか?
(ボヤナ)自分がどこにいるのかも目的地がどこにあるのかも…。
ボヤナの場合空間認識をつかさどっている脳のネットワークにも何らかの損傷が生じている可能性があります。
その問題とまとまりのあるものを正しく理解できないという問題は関連していると考えられます。
つまり…。
文字だけでなくある瞬間彼女を取り巻く風景もまとまりを失うという
だとすれば彼女が見ているのは例えばこのような世界か?
文字と同じように風景がパーツごとばらばらに
これでは自分のいる位置も進むべき方向も分からない
しかも風景は文字のように逆さにすることはできない
正しく見るためのスイッチを入れることができないのだ
ブランコさんはいつも気が気ではない
(ブランコ)何してた?
(ブランコ)じゃあ3時5分に迎えに行くよ。
じゃあね。
1日20回はボヤナに電話するよ。
心配なんだよ。
いつどこでまた道に迷ってしまうか分からないボヤナさん
ずっとそばにいてあげよう
ブランコさんはそう思っている
これはミヨビッチ博士の研究は続きますよね。
気になってしょうがないですもんね。
(田沼)そうですね。
天地も全部逆さで何もかも逆さまだと思ったの?
(北乃)思いました。
天地も逆さまになったら出した足がここに出てくんだよ。
(北乃)でも天地は逆さじゃないから道に迷っちゃう。
ああいう人こそそれこそ磁石持つべきだよね。
(北乃)方位磁針ですか。
方位磁石。
今電波でやりとりして。
いいのあるのよ。
送ってあげたいねこういうの。
(北乃)ただ地図読めないからそれも読めないですよ。
いやいや。
これも逆さに見えちゃうってこと?
(北乃)そういうことです。
それが読めたら地図読めます。
そうか。
矢印が。
(北乃)矢印が逆に見えちゃって。
どんどん逆に行っちゃうってこと?
(北乃)旦那さんに電話ですよねやっぱり。
文字が逆さでパソコンなんかも逆さにキーボード使って。
われわれは脳で処理してんですよね?それを。
(田沼)そうですよね。
だから入ってきた視覚情報を視覚野で反転させて。
元へ戻して。
(田沼)正常に見えるんですけど。
そこが…。
その途中。
この辺が何かおかしいですねこの人は。
(北乃)自分もあるんですよね。
何が?ピアノを弾けるんですけど楽譜読めないとか。
台本も字見るのがすごく嫌いなんですよ。
それは覚えるのが嫌なんじゃないの?
(北乃)いや。
ただ風景だと思って読むと頭に入るんです。
絵だと思えばね。
(北乃)はい。
私思うんですけど映画も鏡に映して見ればいいんですよね。
(田沼)なるほど。
(北乃)全てを。
頭いいね。
(北乃)逆さに。
こんな角度つけたやつね。
われわれは解決策を考えるチームですね。
何ですかそれ?根本的解決じゃないけどね。
(北乃)そうですね。
わが子の顔を一目見たい。
盲目の母の思い
人類史上初舌で見るマシン
願いはかなうのか?
子供と追い掛けっこをして遊ぶ母
彼女は全盲。
目が見えません
でも子供の姿やボールを目の代わりにあるものを使って見ています
そのあるものとは舌。
舌で見ているのです
ここに一人の母がいます
11年前に視力を失い全盲に
光をまったく感じることができません
失明してから授かった…
不動産関係の会社で働く夫クリスさんとの3人家族です
3歳のジョナ君にはまだママが失明しているということがよく分かりません
ママに褒めてもらうのがうれしくてジョナ君は一生懸命に絵を描きます
(ジョナ)1・2・3・4…。
今度はかくれんぼ
(ジョナ)6・7・8。
ジョナ君が鬼です
目の見えないメロディさんにはジョナ君を捜すことはできません
だからいつも鬼はジョナ君
(クリス)わっ。
(ジョナ・メロディ)あーっ。
失明してからずっとものを見ることなく暮らしてきました
そんな生活が今変わろうとしています
ケースから取り出したこの機械
見ることができるというのです
机の上にあるものを探すゲームです
メロディさんが何かを口にくわえました
光すら感じることのできないメロディさんがじっと見詰めます
見えるはずのないものが見えたのです
これはブレインポートと呼ばれるまだ実験段階の最新機器
小型カメラに映った映像を触覚として感じられるように変換して舌に送ります
舌と触れ合う部分には400個の電極がありそれぞれが出す微弱電流を舌で感じ取ります
明るいものは強い電流
暗いものは弱い電流で伝わるのです
舌に目の代わりをさせるという驚くべきマシン
メロディさんはまさに舌で見ているのです
舌で感じるイメージを見ているんですが一番近い例えでいえば…。
そういう感じです。
実際に見えるわけではなくて頭の中にイメージが描かれるのでそれが何であるかが分かるというわけです。
これまで…。
ですから…。
舌で感じたものをイメージする…
それはメロディさんにとってはもちろん私たち人類にとっても初めて手にした感覚かもしれません
舌で見るブレインポート
でも目の代わりに…
ブレインポートの開発に参加しているウィスコンシン大学のアーノルドセン博士は…
(アーノルドセン)舌を使う理由は脳が最もよく触覚を識別できるところが体には2カ所あってそれが指先と舌だからです。
舌は味を感じるためだけにあるのではありません。
食べるときには食べ物の食感を感じています。
訓練すれば舌で感じ取った形を空間に存在する形として認識できるようになるんです。
つまり…。
とはいえブレインポートはそれをつければ誰でもすぐに舌で見られるというものではありません
訓練が必要なのです
開発した企業でその訓練を見せてもらいました
(ゼナ)最初に舌の上で形を感じることができたときはホントに興奮したわ。
訓練はゲームみたいな感じ。
訓練すればするほど早く分かるようになっていくの。
(パトリシア)私たちは舌への刺激でものを見るのに慣れていません。
新しい概念なんです。
何かを感じることを繰り返しある形を感じたときに合っていると伝えることでその形を理解できるようになります。
何があるかを認識して解釈できるように脳も訓練しています。
ブレインポートを使って見るには集中力を必要とします
数十分で疲労を感じるとメロディさんは言います
しかし訓練を重ねることでその能力は確実にアップしています
メロディさんが視力を失ったのは11年前
26歳のときでした
目に異常を感じたのはクリスさんと付き合い始めてすぐのころ
それからわずか2週間で失明してしまいました
失明してどんな人生が待っているのか見当もつかなかった。
一人で歩くのも怖かったから父親に抱きかかえられて外に出るような状態で。
これ以上怖い思いをするのが嫌だったの。
ある晩実家でモルヒネのケースを見てこれを全部飲めば全てを終わりにできると思った。
私はみんなの負担以外の何物でもないと思ってたしみんなを落ち込ませてばかりで。
別れ話はメロディさんから切り出しました
目の見えない自分のそばにいる義務や責任を感じてほしくないと思ったのです
(クリス)そんなの嫌だったし落ち込みましたよ。
メロディへの思いは強かったしそばにいたかったんです。
だからもう一度話し合いました。
苦しいときも一緒にいたことで2人の関係はもっと深まったんです。
彼女以外の人と結婚するなんて考えられませんでした。
視覚は彼女のほんの一部。
メロディには一緒にいたいと思えるもっとたくさんの魅力があるんだ。
2006年5月。
2人は結婚しました
そして家族も増えました
わが子は今日に日に成長しています
視力を失ってから11年
自らの運命を受け入れ生きてきました
目が見えなくても妻として母としてやるべきことは何でもできるようにしてきました
大手企業でフルタイムの仕事にも就き生きていく自信も取り戻しました
今のままでじゅうぶんに幸せなはずでした
でも…
毎晩ジョナ君を寝かしつけた後メロディさんはいとしげにその顔に触れます
どんな顔をしているのかと想像しながら
いつの日かもう一度視力を取り戻せるよう祈ってるんです。
この子の笑顔を初めて見られるように。
この子がボールを蹴るところを初めて見られるように。
そして赤ちゃんから今まで撮ってきた写真が見られるように。
心の目で見るだけじゃなくいつの日かそれがかなうことを祈っています。
(メロディ)お顔に触らせて。
これは鼻ね。
カワイイ。
愛する息子の顔をたとえ一瞬でもいいから見てみたい
それはかなうはずのない夢。
そう思ってきました
そんなときブレインポートと巡り合ったのです
これを使えばもしかしたら…
メロディさんが舌を通して見ているのはモザイクがかかったような右側の映像
ジョナ君の姿はおぼろげで目で見るようにはっきりとは分かりません
それでも…
わが子の存在を見て感じることができる喜び
ブレインポートに関する興味深い論文が発表されました
それによると…
盲目の人がブレインポートを使うと視覚をつかさどる脳の視覚野が反応したというのです
目で見ているわけではないのに
さらに…
健常者が目で見ているときと盲目の人がブレインポートを使ったときの脳は反応がほとんど同じという結果が
盲目の人の脳に何が起きているのでしょう?
視力を失うと目から脳への情報伝達がなくなるのは間違いありませんが視覚野が眠ったり死んだりするわけではありません。
他の感覚で補われます。
聴覚や触覚を使って失った視力を補おうとするのです。
情報の入り口が目ではなくても視覚野は反応する
舌を使って脳は見ているのです
視力をなくしてから生まれたわが子
暗闇だった世界にジョナの姿が浮かび上がります
(メロディ)涙が出そう。
ジョナを追い掛けているときに頭が見えたの。
(メロディ)あの子の頭の感じと走りながら動く腕も見えたわ。
(メロディ)いつの日かもっとはっきりとジョナの顔が見えるかもしれない。
希望が持てた。
(ジョナ)マミー。
(ジョナ)マミー。
もっと訓練すれば
もっと技術が進歩すれば
かなうかもしれません
やっぱり母の力ってすごいって思うんです。
あの人はいつか見るからって思ってるから。
まあ見えるようになってほしいわけじゃない。
なれるでしょうから。
そう思ってるから疑ってないから明るくいられるんじゃないですか?舌で見るってそんな想像できないですね。
訓練してくとだんだん頭が見えてくる。
見えるっていうかここで感じるようになるわけでしょ?
(田沼)脳ってまだ使われてない機能ってたくさん残ってるのを感じますよね。
そうですね。
それと可塑性っていうんですけども。
色々補っていく能力っていうのはすごいです。
すごいですね。
舌からの刺激で。
そうですね。
それを介して。
視覚野が動くっていう。
(田沼)これからにおいを嗅いで形が分かるとか。
あるんでしょうね。
感覚をね違う脳に持っていくっていう。
可能性はまだ無限大ですよね。
そうだね。
どうなるかっていうのは。
炎。
その力に古来人は畏怖の念を抱いてきた
現代においても時にその記憶は呼び覚まされる
去年の夏。
南インド
この小さな村が世界の注目を集めた
人々の視線の先にいたのがこの赤ちゃん
その体を見て驚いた
胸に大きな傷。
膝も。
さらに頭も
ラフール君にいったい何があったのか?
両親に尋ねると驚くべき話を語り始めた
(カルナ)子供が生まれて9日目のことです。
これくらいの大きさの火が出ていたんです。
何とラフール君の胸と膝から15cmほどの火が上がっていたという
そのとき母親は娘に水浴びをさせ父親も外にいたという
びっくりしました。
子供が死んでしまうと思った。
周りに燃えるものは何もなかったのに。
家の中に火元はなく外にあるかまどもラフール君から3mは離れていたという
両親は慌てて火を消し病院へ駆け込んだ
ラフール君は幸いにも一命を取り留め数日間で退院することができた
しかしそれは不可解な出来事の始まりにすぎなかった
家に戻った8日後再び火に包まれたのだ
今度は家族全員が家の中にいた
(叔父)原因は分からないけど突然ラフールが燃え始めたんだ。
また病院でやけどの治療を受けた
しかしその後も…
計4回。
最後は頭から爪先まで全身にわたって燃えてしまう
(ラジェシュワリ)つらかった。
(カルナ)燃えるたびに祈りました。
教会お寺。
あらゆるところに子供を連れていきました。
息子の発火を食い止めたい
両親が向かったのはインド第四の都市…
大きな病院で精密検査を行った
しかしラフール君を診た小児集中治療室のトップナラヤナ医師は…
(ナラヤナ)発火の原因が何かあらゆる検査を行いました。
しかし異常は何も見つからなかったんです。
ラフール君の体は至って正常そのものだったのだ
この赤ちゃんが燃えるという前代未聞の話にメディアも殺到した
両親の苦悩が深まる一方様々な臆測も飛び交い始める
ラフール君を診察したやけどの専門医は…
(ジャガン)人が自然に燃えるなんてあり得ません。
私たちは虐待を疑っています。
虐待。
その可能性はあるのか?
そんなことするわけないわ。
娘と息子に恵まれて幸せいっぱいだったんだから。
インドでは男の子の誕生は特に喜ばれる
3歳の娘のナルマダちゃんと共に父親は子供たちをとてもかわいがっている
子煩悩な親として村でも評判だ
もし虐待をしていたとすると疑問も残る
なぜ毎回子供を病院に連れていったのか?
彼らにとって病院に行くのは大変な出費なのだ
私立の病院にも行ってお金もたくさん掛かりました。
元から苦しかった生活はいっそう苦しくなった
ご飯は1日1回か2回
お米にカレーを混ぜたものだけだ
ラフール君の4回目の発火によって家も燃えてしまい家族は今祖母の元に身を寄せている
祖母も心を痛めていた
(祖母)いろんなことが孫に起きて心配しています。
病院では何日も着替えもないしご飯も食べられなくて大変だった。
でも子供が大切だから病院に行くんです。
なぜこんなことになってしまったのか?
人が自然に燃えるという現象を長年にわたって追跡調査してきたジャーナリストがいる
ラリー・アーノルドさん
膨大な資料を集め関係者への取材も重ねてきた
見せてくれたのは驚くべき写真の数々
(アーノルド)1966年にペンシルベニアで起きたベントリー医師のケースです。
彼は部屋の中で片足だけ残してほぼ灰になっていました。
天井には焼け跡もなくバスタブも傷んでいません。
典型的な人体自然発火です。
アーノルド氏によるとこれまで世界中で500件を超えるケースが報告されているという
中でも最も有名なのが1964年に起きたコンウェイ夫人というこの女性のケース
彼女は足だけを残してソファに座ったまま燃え尽きていた
(アーノルド)炎の範囲は非常に限定的です。
天井が燃えた形跡もありません。
消防の調べによると彼女は6分間で燃え尽きています。
わずか6分
遺体焼却場では1,300度以上の熱で数時間かけて燃やさないと骨は細かい灰にまでなりません。
わずかな時間で通常では考えられないほどの熱を発しながら燃え尽きてしまう体
そんなことが本当にあり得るのだろうか?
ラフール君の場合発火に気付いた両親がすぐに火を消したため最悪の事態は免れたがもし気付くのが遅かったらラフール君も数分で燃え尽きていたのかもしれない
あまりに不可解な現象
しかし村で取材を続けているとさらに驚くべき事実にぶつかった
(女性)他にも子供が燃えてるのよ。
この村では同じようなことが起きてるのよ。
何とこの村では他にも子供が燃えたことがあるという
(男性)ここだよ。
赤ちゃんが燃えたインドの村。
何と他にも…
ここだよ。
ここで4年前3歳の子供が燃えたという
とそこへ…
(男性)燃えた子のおばあちゃんだよ。
その日大人たちが仕事から帰ると孫が焼け死んでいたという
(祖母)隅っこで見つかったの。
(祖母)ここにありました。
(祖母)胸の骨しか残ってなかった。
20cmほどの骨だけを残し後は全て灰になってしまった少年
(父)周りに火元はなかったのに息子は自然に燃えたんだよ。
少年の死の2カ月後同じ村で今度は少女が燃えて亡くなる
ここがその家だ
その日両親は仕事に出掛けていた
娘はここで昼寝をしていたという
彼女が燃えているのを発見したのは弟だった
(弟)お昼ごろそこで遊んでたらお姉ちゃんたちが叫びながら家から飛び出してきたんだ。
娘は体の一部を残して燃え尽きてしまったという
原因もまったく分からない
なぜそんな死を遂げてしまったのか?
3年たった今も涙が止まらない
今も原因は不明のまま
村人からはこんな声も出始めた
それはもはや呪いなのか?
懸命な祈りも届かない
だがインドだけでなくアメリカやヨーロッパでも同様の事件が波紋を呼んでいた
(アーノルド)最も新しいのはオクラホマで去年の2月18日に起きたケースです。
(アーノルド)ここに男性の焼死体はありました。
冷蔵庫は少し焦げていますが燃えてはいません。
(アーノルド)男性の体内で何かすさまじいことが起きたとしか考えられません。
さらにアーノルド氏は驚くべき事実を教えてくれた
アイルランドでは4年前ある男性の焼死体を検視官が人体自然発火によるものと断定しています。
アイルランドの港町…
2010年12月22日
このアパートで一人暮らしをしていた76歳のマイケル・ファハティさんが部屋の中で焼死体で見つかった
(女性)よく知っていますよ。
いい方です。
世間を驚かせたのは検視官がマイケルさんの死を人体自然発火と認めたことだった
それは世界で初めて公の機関が人体自然発火を認めた瞬間だった
その根拠は?
検視官をはじめ捜査を行った警察や消防などに取材を試みた。
ところが…
関係者の誰もがこの件に固く口を閉ざす
人体自然発火を認めたことは大きな波紋を呼んでいた
しかし地元の新聞社で思いがけない情報を得た
関係者以外で唯一現場の写真を見た記者がいたのだ
(スタッフ)上半身は?
(ディアブラ)なくなっていました。
アイルランドで起きた謎の死
現場の写真を見た記者によると…
マイケルさんはブーツだけを残して灰になっていたという
なぜ人が燃えるのか?
人体自然発火に強い関心を寄せ研究をしている科学者がいる
ケンブリッジでも教鞭を執るブライアン・フォード氏
彼は実験を重ねある物質に注目していた
(ブライアン)体内でつくられる一つの物質があります。
アセトンです。
マニキュアの除光液などに使われるアセトン
実は体内でもつくられている
人体自然発火を起こした人たちにはある共通点があります。
みんな病気だったということです。
ブライアン氏によると彼らの多くが糖尿病や肝疾患などの病気を患っていたという
アセトンは脂肪と結び付きやすいため次第に脂肪の中で増えていきます。
アセトンを染み込ませた豚の脂肪に火を近づけてみると…
火がアセトンの蒸気に触れた途端たちまち燃え上がります。
アセトンを染み込ませた豚の脂肪で作った人形でも…
(ブライアン)1分半でもうこんなに燃えています。
頭が落ち胴体が燃え腕もなくなり。
わずか3分です。
アセトンが体の脂肪と結び付くと確かによく燃える
そのため人体自然発火では脂肪の多い体の中心部が燃え末端の方は残るケースが多いとブライアン氏は言う
自然発火という言葉が誤解を招くんです。
現場にはいつも火元はあるからです。
静電気マッチたばこなど。
なぜ人体が燃えるかが問題でありアセトンがその答えなのです。
病気のときに体内で増えるアセトンが人体自然発火に結び付く可能性
アイルランドのマイケルさんの場合何か持病はあったのだろうか?
遺族なら情報を持っているかもしれない
マイケルさんが通っていた店などで手掛かりを探し彼らが住む海辺の村にたどりついた
しかし遺族もこれまで取材は全て断ってきたという
交渉の末マイケルさんの息子の妻が初めて取材に応じてくれた
メディアに初めて公開されたマイケルさんの写真
検視官による報告書も見せてくれるという
(女性)「マイケル・ファハティ氏の検視官報告書」「2010年12月22日死亡。
死因は不明」「なぜならば人体自然発火によって体が燃え尽きてしまったため」
確かに報告書には人体自然発火とあった
さらに…
(女性)彼は2型の糖尿病でした。
腎臓に問題がありました。
マイケルさんは糖尿病だった
ブライアン氏の言うアセトン説の条件に当てはまる
しかも…
(女性)体の中心部分が燃え尽きていました。
マイケルさんは体の中心部が燃え尽きていたという
他の人体自然発火と同じように
だがマイケルさんに…
ならばなぜ?
検視官も人体自然発火という結論を出すのには慎重だったという
それでももうそうとしか考えられなかったのだ
驚くべき話を聞いたのはその夜のことだった
他にも人体自然発火の犠牲者がいるというのだ
(女性)50歳前後の男性だったわ。
彼は暖炉の近くに座ってたんだけど焼死体で見つかったの。
自然に燃えたって話だったわ。
座ってた椅子だけが燃えて他には何も燃えてなかったの。
原因不明の死の数々
今はまだ解明されていない理由で謎の死を遂げている人たちがいるのかもしれない
いつの時代にも人間の理解を超える出来事はある
これはミステリーサイエンスですね。
(北乃)はい。
きましたよミステリーサイエンスが。
信じます?こういうの。
3年前くらいにずっと気になって色々資料…。
自然発火?
(北乃)はい。
人体自然発火現象を。
そんな芸能人がいたんですか。
自然発火。
もうすごく気になっていて。
不可解な死を遂げるものばかりで資料の写真も見てきて。
でもこれ日本ではないでしょ?自然発火って。
ないですよね?聞いたことないです。
でもほら。
日本にだって色々病気の人はいるわけだから。
アセトンが増えてる人もいるわけで。
一説にはアルコールを多量に摂取し過ぎる大人がなる可能性が高いとかいうふうにもいわれてますけど。
毎日酒飲んでるからアルコールみたいになってて発火するんだと。
っていう資料も見ましたが。
それはね奥さま方が旦那に飲ませないために言ってるんですよ。
あんた発火するよっていう。
そうかもしれない。
でも昔の写真って白黒で生々しくないですよね。
全然。
作り物なんじゃないの?あの写真。
(北乃)謎ですよねホントに。
謎だよねこれ。
(田沼)やはり色々科学的に分析しないと検証しないと何ともあれですね。
サイエンスとして。
(北乃)でも知らなかったです。
アセトンがあんなに…。
体内でできるってね。
(北乃)はい。
これからマニキュア落とすときとかも…。
意外と人の皮膚とかぱっと触ると「あっ。
マニキュア落ちるね。
君アセトン多いよ」とか。
そんなことない。
そんなことないと思いますけど。
それはないと思いますけど。
マニキュアの乗りが悪いわってアセトンがいっぱいあるから。
乗り悪いときあるんですよ。
それアセトン出てんじゃないの?薄くなっちゃってるとか。
えっ?自然発火するんじゃないの?大丈夫?ライトの上に乗ってて。
(北乃)大丈夫です。
成長が止まらない23歳の女性
生命に組み込まれた成長の秘密
2009年。
世界一背の高い10代の少女として『ギネスブック』に登録された人がいます
それから5年
タイ東部トラート県の病院
その少女は今23歳になっています
マリーの…
最近は高熱を出すなど頻繁に入退院を繰り返しています
原因は不明
両親は平均的な身長
マリーだけ大きくなりました
病院の中にある売店
入院中はここに寄ることだけが楽しみです
(スティポン)マリーは下垂体性高身長症です。
成長ホルモンの異常が原因で彼女の体は大きくなってしまったのです。
人間の体は関節近くの骨端軟骨に成長ホルモンが作用することで大きくなっていきます
この成長ホルモンをつくるのが脳の下垂体
マリーは下垂体に腫瘍があり成長ホルモンが過剰に分泌され続けています
過去に二度腫瘍を取り除こうと手術しました
しかし場所が悪く全てを取り除くことはできませんでした
(スティポン)マリーの身長は今も伸び続けています。
速いスピードではありませんが成長は止まっていないのです。
入院から1週間後家に戻ってきました
身長はこの5年間で10cmほど伸びました
マリーは今成長ホルモンを抑える注射を打っています
(マリー)9歳のときに身長はすでに175cmもありました。
(マリー)止まってほしいと思ったけど止まらなかった。
成長ホルモン抑制剤を打ち始めたのは18歳のときでした
そのときすでに2m8cm
もっと早い時期に投与していればここまで身長は伸びていませんでした
マリーはもう一つ病気を抱えています
それは…
成長が止まらないことと何か関係があるのでしょうか?
実は成長ホルモンは一生にわたって様々な影響を及ぼしていることが分かってきています
(南)皮膚とか髪の毛とか爪とかそういった部分も成長ホルモンによって丈夫に維持されてるということがいえます。
ちょっと意外な感じがするかもしれませんけれども脳の機能にも作用するということが分かっています。
認知機能というふうに呼ばれていますけれども私たちの脳を活性化してくれてると言っていいかもしれません。
成長ホルモンが過剰に分泌されますとインスリンの働きが阻害されるようになります。
そのためにインスリンがうまく働かない。
つまり血糖値をうまく下げてくれなくなるんですね。
マリーの成長ホルモンの異常が糖尿病も引き起こしていました
そのため毎日インスリンを注射しなくてはなりません
決して楽ではない一家の暮らし
両親は夜自宅近くのゴム農園で働いています
夜でなければゴムの樹液が乾燥して固まってしまいます
ひとつきの給料は日本円で3万円ほど
それ以外の収入はありません
ほとんどがマリーのために消えていきます
(マリー)悲しいです。
親不孝だと思います。
両親に頼ってばかりで。
できるなら働いて恩返ししたいです。
マリーは家族の誰よりも早く起きます
幼稚園に通い始めたばかりの妹ダオルアンちゃん
朝の水浴びと着替えを手伝うのがマリーの日課です
いつも家族の負担となっている自分
妹の世話をすることは今のマリーにできる精いっぱいのことなのです
しかしこの妹の存在がマリーの心に影を落としていました
成長が止まらない女性マリー
妹の世話は今できる精いっぱいのことです
しかしこの妹の存在がマリーの心に影を落としていました
最近いつも思います。
妹が生まれてから父は私に関心がなくなったんじゃないかって。
それであまり話さなくなったんです。
4歳の妹ダオルアンちゃん
両親にとって19年ぶりに生まれた娘です
週に一度の買い出しの日
時間をかけ念入りに化粧をします
マリーは人混みが嫌いです
心無いささやきが聞こえてくるからです
家の前で幼稚園から帰ってくる妹を待ちます
父とマリー
2人の間には何とも微妙な距離がありました
23歳のマリーは心の片隅にどうしようもないさみしさを抱いているようでした
1枚のTシャツ
(マーム)タイには6,000万人も人がいるのに何でマリーだったんだろうと。
でもマリーには強く生きてほしいんです。
退院の数日後家族はある場所へと向かいました
マリーの体力が少し回復したからです
(マリー)自分が死んだらみんなもっと楽に幸せになるんだろうと思ったこともあります。
でも本当は愛情を注いで育ててくれたことを分かっています。
今は自分の運命を受け止めることができるようになりました。
久しぶりにおみくじを引きました。
すると…
出たのは大吉
これは切ないドアでしたね。
(北乃)そうですね。
同い年だったので何かすごく複雑な気持ちになりましたね。
本人にしてみれば例えば腫瘍ができてるところそこを取る手術をやったときに「あっ。
全部これで解放されるのかな?」ってちょっと期待しますよね?
(田沼)そうですね。
でも一部ですもんね。
下垂体っていうのは非常にいろんなホルモンを出したり指令したりするところですから新しい根本的な治療薬っていうかですねやはり開発しないといけないかなってつくづく思いますね。
そうですね。
でもああやって退院したときにもらえるTシャツとかお化粧してたりとかすごく女の子だなと思いましたね。
彼女の名は…
彼女の人生は長く時間を止めていました
ブラジル第五の都市フォルタレザ
人口およそ25万人
サッカーのワールドカップを控えにぎわうこの町の郊外にマリアは住んでいます
マリアに会うために内陸へ50kmほど進みます
果たして彼女の時は今も止まったままなのでしょうか?
舗装のない道を走ること15分
マリアの暮らす家にたどりつきます
(スタッフ)こんにちは。
ハロー。
家の前で出迎えてくれたのは…
(スタッフ)ハロー。
マリア。
マリア本人でした
続いて出迎えてくれたのは母のドーラさん
出会ったばかりのスタッフに…
(スタッフ)座れと?
椅子に座らせろとせがむマリア
とても人懐っこいのです
(スタッフ)ここに座るの?
(スタッフ)いいの?いいの?これで。
その小さな体は3歳児ぐらい
しかし彼女の年齢は現在32歳です
にわかには信じ難いマリアの年齢
母のドーラさんに州政府が発行する身分証明書を見せてもらいました
生年月日は1981年5月7日。
マリアは間違いなく32歳です
成長の止まったマリアの体
現在はどのような状態なのでしょうか?
髪は産毛のような状態
肌は奇麗で3歳児ぐらいの容姿に見えます
時折見せる何かを訴えるようなしぐさ
でも言葉は話せません
15人きょうだいの7番目に生まれました
きょうだいの中で…
マリアの妹。
2歳年下です
きょうだいたちは皆マリアを追い越して成長していきました
成長と老化の研究で知られるウォーカー博士はこう分析します
(ウォーカー)マリアはホルモンに問題があります。
喉にある甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは脳や骨の成長を促す他全身の代謝にも作用します
ホルモンが分泌されないと体全体の成長に大きな影響が出ます
マリアは典型的な先天性甲状腺機能低下症です。
3,000人に一人という割合で起こる…
今では出生後早期に発見でき治療法も確立された病気です
日本では1977年以降マリアのように重症化するケースはほぼ皆無
しかしここは都市からは遠い村
周囲に彼女を診断できる医師はいませんでした
18歳のころのマリア
身長は今より10cm以上低く60cmほど
ほぼ寝たきりでした
(ドーラ)本当に何もできなかったんです。
水や食べ物も自分から欲しがることなくただじっとしているだけ。
生まれたままの体で成長を止めたマリア
家族はそんな姿を見守ることしかできませんでした
ようやくマリアが治療を始めたのは3年前
29歳のとき
甲状腺ホルモンを補う薬を飲んでいます
知能の発達のためには生後1カ月までに治療を始める必要がありました
効果は未知数でした
しかし治療開始から1年後。
マリアには髪が生えてきました
歯も生えてきました。
そして…
歩くことができるようになったのです
マリアが初めて歩く姿を見たとき私は神に感謝しました。
それはまさに私の夢でした。
これまでに例のない遅過ぎる治療
それでも投与されたホルモンがマリアに成長をもたらしたのです
人間の体は複数のホルモンがバランスを保つことで正常に成長発達します。
ですから一つのホルモンがなくなるだけでも人体は深刻なダメージを受けるのです。
例えばある甲状腺ホルモンの場合
血液中の濃度は1リットルに対して3ナノグラム
つまり東京ドーム10杯にスポイト1滴というごくわずかな量で成長に欠かせない働きをすることが分かっています
ただし成長のためのホルモンがどうやって適度なバランスを保ちまたバランスを崩すのかはっきりとは分かっていません。
今まさに研究中の分野なのです。
マリアは毎朝6時に起きます
朝食の時間。
食べているのは軟らかい離乳食です
こうして自分で食事ができるようになったのも最近のこと
8歳のめいとはよく遊びます
おばとめい
でもその様子はまるで姉妹のよう
この日お絵描きの後ちょっとした事件が起こりました
32歳と8歳のバトル
どうしようというのでしょう?
マリアは年上の貫禄を見せつけるかのようです
昼間は散歩に出掛けます
自分で歩けるようになってからマリアは変わりました
本当ならごく当たり前にできたはずのこと
7歳年下の妹ともっと早くこうしたりめいっこを連れて出掛けたり
失われたあまりにも長い時間
成長のスイッチが入った今マリアは周囲を驚かせるばかりです
音楽が鳴り始めればご覧のとおり
最近踊れるようになったとはとても思えない動きです
見てほしいとばかりにマリアは妹の前で踊り続けました
家族がマリアの強い意思を感じることも増えてきました
着替えの後ずっと不満そうです
何が気に入らないのでしょう?
母のドーラさんは知っています
マリアには気分に合わせて着たい服があることを
気持ちを分かってくれた母に感謝のハグ
体の成長だけでなく心も大きな変化を遂げつつあるようでした
今家族はマリアのさらなる成長に期待を寄せています
待ち望んでいるのはたった一つのこと
マリアも応えようとしているかのようです
(ニーラ)しゃべりだすのが待ち遠しいわ。
でもそしたら彼女私たちに文句を言うわよ。
彼女がずっと話したかったこと。
本当に感じていることを全部言葉にするのよ。
これまで自分の言葉で伝えることができなかった思い
ある雨の日のことでした
そこには初めて目にするマリアの姿があったのです
ある雨の日のことでした
そこには初めて目にするマリアの姿があったのです
ほうきを手にし掃除を始めました
幼い子のように母のまねをして遊んでいるのでしょうか?
しかしマリアは真剣でした
そして次の瞬間思いがけない行動に出たのです
床に置いてあるものを動かしてまで部屋の隅々をはこうとしたのです
まるで何かを取り戻そうとしているかのようでした
本当ならあったはずの自分の役割。
失われた時間
マリアの心の成長は今始まったのか?
それともずっと続いていたのか?
知るすべはありません
でも黙々と掃除を続けるその表情
そこに答えがあるのかもしれません
夕方。
小さなマリアの一日の終わり
庭で大好きなアセロラを摘みます
当たり前のひととき
マリアにとっては29年の時を経て動きだした時間です
学習する力がついてきてるってことですよね。
(北乃)すごいですね。
29歳からやっと薬飲めてそこから成長しないかもって誰もが思っていたことが。
もっと小さいときから飲んでればもっと学習。
(北乃)言葉も…。
もっと早かったんでしょうけど。
なかなか見せる機会がなかったっていうね。
30近くになってはなかなか効きづらいってこと?
(田沼)普通はそうだと思うんですけど。
あれを見させていただいて掃除にしろ音楽も理解して踊るとか。
ですからこれまでいわれてきたことが…。
今までとちょっと違うぞと。
(田沼)そうですね。
(北乃)でも長女として家にいる姿とか。
心の成長って32年間ずっと止まらなかったなっていうのを感じましたね。
妹に焼きもち焼いたりするんだね。
ケンカしてましたね。
指上げたりすんだね。
そう。
びっくりしました。
面白いよね。
(北乃)えいってたたいたり。
何か時が止まった少女と時が止まらない。
成長が止まらない。
そうだよ。
逆だもんね。
(田沼)ホルモンだけであんだけ成長が止まったり伸びたりしてしまっていて微妙なバランスの上に生命は成り立ってるのかなと思いますけどね。
ここまで5本見ましたけどどれもすごいですね。
すごい。
すごかったです。
サイエンスの発展というかすごいなっていうのとかなりのミステリーがどうしても残っていて100年後の科学の進歩を見てみたい気がしますけどね。
どんな大変な状況でも前向きに生きていくパワーみたいなものをどの映像からも感じましたしそれを支える人支えてもらう人。
そうだよね。
私には喜びがないって諦めちゃうと誰にも喜んでもらえないし自分も喜べないで終わっちゃう。
何か役に立ちたいとか。
守るものがあったりとか。
ここは喜んでもらえるっていう。
そういうつながりが一番大事だみたいなところありましたね今回ね。
それではいよいよ本日最後のミステリーです。
こちらの扉です。
どうぞ。
私には24時間のリズムを刻む遺伝子がある
ところがまったく異なる人が現れた
人の細胞内にはおよそ24時間周期で働く遺伝子がある
ここで行われているのは細胞レベルの最先端研究
24時間のリズムを刻む多くの生物たち
しかし最近その地球のリズムを刻まない人の存在が分かってきた
北極圏に暮らすトナカイはすでに時計遺伝子が働いていない
夜でも明るい白夜の季節があるため時計遺伝子の機能を停止させた
(明石)現代の生活環境というのはトナカイの環境にひょっとしたら似ているかもしれない。
体内時計が機能しない人の方がもしかしたらこういう環境では生活しやすいと。
太古の昔から時を刻んできた遺伝子
今人類はその体から地球のリズムを失いつつある
それは進化か?それとも?
2014/03/28(金) 21:50〜23:42
関西テレビ1
金曜プレステージ・サイエンスミステリー2014見えざる禁断の世界