開局55年記念番組・遊川和彦への挑戦状「30分だけの愛」第3夜 2014.02.26

高視聴率ドラマ『家政婦のミタ』を生んだ脚本家遊川和彦が新たに挑むのは…
ならば遊川へ挑戦状!
ドラマのテーマをダーツで決める!
3つのテーマが決まり…
(遊川)僕はこの業界にね監督になりたくて入ってきた訳ですよ。
こんな形で夢が叶うとは。
念願だった監督に初挑戦!
演出と脚本を手がけた遊川はどんな新たなドラマを生み出したのか
言葉が出なくて助けるような…。
今夜いよいよクライマックス
はいカット!もう1本ください。

(稲葉満)これからも助けてくれないか?
(亀山愛)え?何ですか?助けてくれ!またリハビリ頑張るから!わかりました!
(ブレーキ音)もしかして退院ですか?ああ…。
良かったです。
稲葉さん打撲だけで済んでリハビリにも影響がないって聞いたし。
ああ…。
そっちはどうだ?まだ少しかかるみたいです。
ああそうか…。
じゃあ退院決まったら連絡くれ。
あの稲葉さん…。
リハビリちゃんと続けてくださいね。
だったら早く元気になれ。
あたしは無理ですから…。
どういう意味だ?だからほら当分復帰できないしうちのマッサージ院にも優秀なスタッフたくさんいますから。
お願いします。
わかった。
(時計の音)
(熊谷)それでねその人に何かプレゼントしようと思うんだけどわたしほらモテなかったから何にしようかサッパリで。
よく女性は花が一番喜ぶなんて言うけどねえ?毎回毎回花贈るわけにもいかないし…ハハハハ。
はいじゃあ座りましょうか。
はい起こしますよ。
は〜いはいはいはいは〜い。
よいしょと…はいじゃあ腕伸ばしましょう。
うんうんああ少しずつですが良くなってますねぇ。
この調子で頑張りましょう!それでですね結局何にしたかっていうと…。
あの…。
はい何でしょう?亀山さんはまだ退院してないんですか?え?いやメールとか送っても返事ないんで。
ああ…実はあの…先週退院したんですがまだ体調が万全じゃないみたいで。
あじゃあ…いつ復帰するんですか?ああ…すいません…それがあの…。

(電話の呼出音)
(留守電:愛の声)はい亀山です。
申し訳ありません。
ただ今電話に出られません。
ご用のある方はメッセージをどうぞ…。

(チャイム)
(稲葉優)何?頼みって。
連れてってほしい所がある。
どこ?マッサージの女性と…1か月以上連絡が取れない。
もしかして心配なの?どうしてるか知りたいだけだ。
だったら1人で行けばいいじゃん。
あの時…お前を助けに行けって言ってくれたのはあの人だ。
もし電話してなかったらおまえどうなってた?もしもし優か?今どこだ?何で?だからそれは…とにかく自分の気持ちを伝えて俺が父親だからだ。
おまえともっと話したいからだ。
おまえのことがどうでもよくないからだ!はい。

(チャイム)もう1回。
(チャイム)ねえいないんじゃないの?いる!なんで?ああ?それは…勘だ。
何それ?
(電話の呼出音)
(留守電:愛の声)はい亀山です。
申し訳ありませんただいま…。
ねえ何なら部屋に向かって叫んでみる?お〜い出てこ〜いって。
そうだな。
え?おい下げろ。
いや冗談なんだけど…。
下げろ早く!お〜い亀山愛!おい!ねえいなかったらどうすんの?いる!いるんだろ?顔出せ!話がある!うるさいよこら!すいませんすぐ帰りますから。
ねえやめた方がいいって。
出てくるまで叫び続けるぞ!おい!亀山愛!
(窓の開く音)ハァ…ハァ…ハァ…。
あ…。
ありがとう。
これ良かったらどうぞ。
ありがとうございます。
でもどうしてここが分かったんですか?マッサージ院に聞いても教えてくれなかったから探偵に頼んだみたい。
ストーカーだよね完全。
ああ!?そっちが連絡しないからだ。
すいません…。
あ…俺コンビニで買うものあるからさ帰るとき電話して。
ああ。
大きな通り出て右曲がったらコンビニあるから。
あっはい。
(ドアの開閉音)大丈夫か足は?当分松葉杖がないとダメみたいで。
でも治るんだろ?無理だと思います。
普通に歩けるようになるのは…。
仕事はどうする?クビになったって聞いたけど…。
まさかマッサージの資格を剥奪されたとか…。
そうじゃないです。
あたしもいい年だしそろそろ結婚とか考えた方がいいかなと思って…。
何言ってんだおい!俺はおまえのこと待ってんだぞ。
え?一緒にリハビリ頑張りましょうねって言ったのあれはウソか?人にこんなもん渡しといて自分がリハビリ受ける側になったら逃げるのか?寝てください。
え?マッサージしますから。
ああ…。
失礼します。
始めていきますね。
ああ。
どうですか?あいやあの…。
強く出来ないんですこれ以上。
足が悪いと踏ん張れないから力が入らないんです。
あたしもう今までみたいなマッサージ出来ないんです。
でもちょうど良かったのかも…。
この仕事始めて十年近くになるけどこの頃もういっぱいいっぱいっていうか稲葉さんに言われたように自分が無理して笑ってるのが分かってでもどうしていいか分かんなくて…。
きっと神様がやめるキッカケくれたんですね。
1つだけお願いがあります。
あたしがこうなったのは稲葉さんのせいじゃありません。
だからもう気にしないで自分の体のことだけ考えて下さい。
でも…。
(チャイム)優くん帰って来たのかも。
はい。
(インターホン:熊谷)カメちゃん買い出ししてきたよ。
今日は卵が安くてついでにお花も買ってきちゃった〜。
はい。
おいまさか…あいつと付き合ってんのか?結婚しようって言われました。
でもクビになった所の院長だろ?仕事では守れなかったけどプライベートでは守るって言ってくれました…。
(チャイム)それでいいのか?それがあんたの幸せなのか?今日一度も笑ってないじゃないか。
お待たせ。
ドーナツも買ってきちゃった!ありがとう。
(熊谷)あれ?稲葉さんわざわざすいません!ホントにもう…カメちゃんのおしゃべり!あお花に水あげないと…。
あ〜そうだ!良かったら稲葉さんも一緒にごはん食べて行きます?ありがとう。
悪かったな付き合わせて。
どうするの?あの人のこと。
お…俺には関係ない。
結婚するって言ってるし。
じゃあもうほっとくの?ほらもう帰れ。
お母さん心配してるぞ。
ほら!俺は…こんなもの欲しくて協力したんじゃないから。
それに…。
嫌いじゃなかったのにあの人の部屋に向かって叫んだの。
(ドアの開閉音)
(雨の音)今日一度も笑ってないじゃないか
(チャイム)どうぞ。
(亀山美恵)退院したらしたって言いなさいよ。
病院で恥かいたじゃない。
母親なのにそんなことも知らないのかって顔されて。
あごめん…。
途中で雨に降られちゃうしもう散々だよ。
タオルある?うん。
あ〜あったあった。
あドーナツ買ってきた。
好きだったろあんた。
ありがとう。
でもどうしたの急に?どうしたもこうしたもないよ。
あんたさ仕事辞めて結婚すんだって?もしかして事務所行った?あそこの院長なんだろ?相手。
垢抜けない男だったけど本当にいいのあんなんで?前からあたしのこと好きだったみたいで入院してからもやさしくしてくれたから。
それでついほだされてやっちゃったとか?そういう言い方やめてくれる?何かもう後悔してるって顔だけど?何その塗り方。
ちょっと貸してごらん。
そこ座って。
何?うん…久しぶりだなと思って。
何が?母さんに触ったの。
いつ以来だろ忘れちゃった…。
何大げさなこと言ってんのよ。
子どもの頃母さんが仕事行ってる間ずっとひとりぼっちだったから帰ってきたときにまとわりついてよく怒られたよね。
「疲れてるから向こう行け」って。
そうだったっけ?それから母さんに触りたくても我慢するようになって…。
だから肩たたき券作ったの。
母さん肩こりひどかったしマッサージしてあげると気持ち良さそうな顔して喜んでくれたから。
もしかしたらあの時の母さんの笑顔が忘れられなくてマッサージ師になったのかもあたし…。
あ〜ダメだ。
やっぱり似合わないわあんた。
(美恵)もうこんな時間。
うちの人と待ち合わせしてるから行くよ。
母さん!
(美恵)何?あたしを産んで後悔しなかった?え?あたしが出来たせいで別れたんでしょ?あたしの父親だった人と。
向こうに家族がいたから堕ろせって言われたんでしょ?どうしてそうしなかったの?そしたら幸せになれたかもしれないのに。
しょうがないだろ!あんたが生まれたがったんだから。
どういう意味?堕ろそうかと思う度にあんたがお腹蹴るんだよ。
まだ小っちゃいからそんなことするはずないのに何度も蹴るんだよ。
あたしは生まれたい生まれたいって。
(美恵)だから思ったんだよ。
この子はよっぽどこの世でやりたいことがあるんだなって。
(美恵)もういいかい?行くよ。
これで負けた人が今まで誰にも言えなかった秘密話すんですセーフ30分だけ愛を与えてそれで満足か?このままだとあんた誰からも愛されなくなるわよ!ねえ!あたし…もう今までみたいなマッサージ出来ないんです最後の1本刺しても飛ばなかったらあんたが言う通り治るって信じて頑張ってみるから
(チャイム)あっごめん。
えっ何?マジ。
チョーうける!やめなって笑うの。
(女子生徒)走ってる!チッ!あすいません。
(携帯の着信音)もしもし…。
優ちょっといいか?何?今まで誰にも言えなかった秘密を言おうかと思って…。
は?何言ってんの?いいから聞け!今言わないと一生言えないから。
何?俺は今まで金さえあれば何でも出来ると思ってた。
大抵の女は金さえあれば何とかなるし。
自分の外見が気に食わなきゃ整形すりゃあいい。
病気だって今の医療技術ならほとんどの病気は治せるしな。
でも金じゃ手に入らないものがどうしてもある。
何それ?自分の気持ちだ。
ごめん意味分かんない。
だから…。
自分はひとりじゃないって心から思える安らぎだ。
大切な人とちゃんとつながってるって確信だ。
これから…。
どんなつらいことがあっても乗り越えていけると思える勇気だ。
どうやったら手に入るのそれ?わからない。
俺は持ってないから…。
何それ?多分簡単には手に入らないんだ。
毎日毎日コツコツコツコツ積み上げていくしかないんだ。
だから俺はとりあえず諦めずにリハビリ頑張ってみることにした。
それから…。
それから?大切な人に…。
大切なことを伝えることにした。
優…。
俺はおまえを愛してる。
これからもずっと…。
おまえとつながってたい。
もしおまえのこと傷つけるようなヤツがいたら俺が許さない。
だからもうまわりからどんなに浮いても心配するな。
俺たちはひとりじゃない。
優聞いてるのか?早く電話したら?え?もう1人いるんでしょ?大切なこと伝えなきゃいけない人。
何ならまた部屋に向かって叫んでみる?
(チャイム)
(電話の呼出音)
(留守電:愛の声)はい亀山です。
申し訳ありません。
ただいま…。
お〜い!亀山愛!いるんなら出てこい!俺はおまえが!
(窓の開く音)うるさいよ!またおまえか。
すいません。
ちょっと隣の人のことが心配で。
出掛けたよ。
夕方にタクシー呼んで。
え?どこに?知るわけないだろそんなの。
(電話の呼出音)
(留守電:愛の声)はい亀山です。
申し訳ありません。
ただいま電話に出られません。
ご用のある方はメッセージをどうぞ。
何度もすいません稲葉です。
大事な話があるんで連絡ください。

(運転手)ありがとうございました。
あありがとう。
ちょっとタクシーちょっと待って!待って。
(ブレーキ音)はぁ…すいません近くの駅までお願いします。

(携帯の着信音)あの運転手さんこれ。
(携帯の着信音)
(運転手)今のお客さんが忘れちゃったんですかね。
(携帯の着信音)
(携帯の着信音)これ…。
何であんたが俺の後にタクシーに乗ったんだ?稲葉さんいらっしゃらなかったみたいだからマンションの前で待ってたらついうっかり寝ちゃったみたいで。
何度も電話したんだぞ!こっちは。
すいません携帯忘れちゃって。
そちらこそどこに行ってたんですか?俺はおまえを…。
え?あのそちらの話は何だったんですか?え?何か用があるからうちまで行ったんじゃ?いやだからその…。
まさかこんな展開になると思わないからテンパって忘れた。
何ですかそれ?それよりそっちの話何だ?はい。
あたし訪問マッサージの仕事しながら色々なお年寄りの家をたくさん回っていつも思ってたことがあるんです。
何だ?いい年の取り方をしたいなって。
いくつになっても穏やかな顔で心から笑っていられるような人間になりたいなって。
でもこのままじゃそんなの絶対無理だと思って。
だから…結婚は断りました。
やっぱりこの仕事続けたいからいつか復帰できるって信じてリハビリも頑張ることにしました。
一応以上です。
何だ一応って…。
でそっちの話は何だったんですか?俺はその…。
あんたが今言ったようなことを言ってほしかったからもうほとんど言うことない。
何ですかそれ。
うん…ほら。
はい。
あんたこの前言ったな。
自分がこうなったのは俺のせいじゃないって。
はい。
俺もそう思う。
え?あんたがそうなったのは俺のせいじゃない。
俺たちのせいだ。
俺たち2人の責任だ。
だってあの時俺たちの気持ちは同じだったろ?うちの息子助けたくて2人で前に進んでた。
俺はあの時…。
あんたに触れていて幸せだった。
ずっとああしてたかった。
あんたにも触れていてほしかった。
正直に言うと最初にマッサージしてもらった時からそう思ってた。
ついでに言えばあんたの笑顔ももっと見ていたい。
ついでって…そんなにヘラヘラ笑うなって言ったじゃないですか。
これからもずっと…触れていてほしい。
あたしもです。
あなたに触れていたい。
30分だけじゃなくてずっと。
あ…最後ですよまた。
どうします?刺してくれ。
いやいやいやお願いします。
大丈夫だもう飛ばないから。
2014/02/26(水) 23:59〜00:54
読売テレビ1
開局55年記念番組・遊川和彦への挑戦状「30分だけの愛」第3夜[字][デ]

有名脚本家・遊川和彦がダーツで決めたお題でドラマを制作。マッサージ師・亀山愛(小池栄子)が脳卒中で倒れたエリートサラリーマン(小澤征悦)と出会い・・・

詳細情報
出演者
[亀山愛]小池栄子
[稲葉満]小澤征悦
[稲葉優]浦上晟周
[熊谷亨]山崎樹範
[亀山美恵]朝加真由美
番組内容
マッサージ師・亀山愛(小池栄子)とリハビリ中の稲葉満(小澤征悦)はマッサージを通して心の距離が近くなっていった。ある日、孤独をつのらせる稲葉はついに自殺を実行するが、離れて暮らす息子の優(浦上晟周)が万引きをしたという連絡が入ったことから思いとどまる。母親の代りに身元引受けを頼まれた愛は、二人の関係修復に努めるが・・・二人の乗るバイクが事故を起こしてしまう。
原作・脚本
【脚本】
遊川和彦
監督・演出
【演出】
遊川和彦
番組ホームページ
http://www.ytv.co.jp/challengetoyukawa/intro/

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドキュメンタリー/教養 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語ステレオ
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32725(0x7FD5)
TransportStreamID:32725(0x7FD5)
ServiceID:2088(0×0828)
EventID:27469(0x6B4D)