12月町じゅうに光があふれます。
あなたは誰と過ごしましたか?恋人家族それとも友達?その人はあなたにとってどんな存在ですか?これは絶望の淵で出会った2人の愛の物語。
2人が住むのは雪深い秋田県井川町。
(安田)・「ダンララッタダンダララッタダンララッタダンララリラリラダンララッタ」あらま朝から陽気だこと。
ひでおさんとやっちゃんです。
ひでおさんは地元じゃちょっと有名な画家。
24歳の時自動車事故に遭いました。
手足の自由が利きません。
口にくわえた筆一本で描き上げます。
ひでおさんは絵に必ず詩をつけます。
詩と絵を描く画家詩画家です。
自分の体験を気持ちを詩画に込めています。
ひでおさんの相棒やっちゃん。
脳に障がいがあります。
水を替えたり絵の具を拭いたり。
手となり足となってひでおさんを支えています。
もうかれこれ24年。
2人で描いた詩画は100枚!・「もういくつねると」
(2人)・「お正月」・「お正月には酒飲んでこまをまわして遊びましょう」・「はやく来い来い給料日」…じゃねえか。
(笑い声)まるで子どものようなやっちゃん。
脳に障がいを負ったのは41歳の時でした。
バイバ〜イ!2人の幼い娘を抱えてまさに働き盛りの頃。
くも膜下出血でした。
以来ほんの少し前の出来事も記憶にとどめておく事ができなくなってしまいました。
(康子)これこれこれこれ。
(安田)あ〜もうこんな…。
妻の康子さんが持ってきたのは2歳になる孫の写真。
何度も見てきた写真ですがやっちゃんまるで初めて見たような反応です。
(ひでお)自分でこぐんじゃなくて?
(康子)自分でペダル踏めば前に。
あ〜これはやんちゃやろうな。
ひでおさんはすくすくと成長するやっちゃんの孫の様子を一緒に聞きます。
家路につく康子さん。
またね!はいどうも。
家族の記憶ともお別れです。
「また来るから」。
ひでおさんは何度も繰り返しました。
(ため息)
(取材者)ちょっと元気なくなっちゃうんですね。
ちょっと今ね…。
でもまたもう少したてばまた復活するんです。
…ね?12月ひでおさんは新作に挑もうとしていました。
おっ!いい!描くのが一番いいや。
これちょっとそのさ…。
(安田)はい文鎮。
(安田)ああ文鎮。
選んだのは長い間描きたかった大切なテーマでした。
メキシコが原産のマリーゴールド。
その後アフリカに持ち込まれ厳しい環境にさらされました。
プロの料理人を志していたひでおさん。
交通事故でその夢を絶たれました。
施設に入るまでの11年間付きっきりで世話をしてくれたのは…負担ばかりをかけ続ける日々でした。
事故から40年。
はい。
この施設でひでおさんは詩画と出会いそしてやっちゃんと出会う事ができました。
はい。
はい。
アフリカンマリーゴールドを右端に寄せて描いたひでおさん。
筆をくわえられるのは一日1時間が限度。
少しずつ描き進めます。
朝やっちゃんが決まって向かう場所があります。
それはひでおさんの部屋。
家族の事は忘れてしまってもひでおさんの事だけは忘れないのです。
お〜。
やっちゃんにとってひでおさんは初めて出会ったその瞬間からずっと特別みたい。
創作を始めて3週間。
(佐々木)ここさすっと壁さ立てかけて。
2輪のアフリカンマリーゴールドが花を咲かせていました。
う〜ん…。
(安田)あ〜。
絵は完成。
あとは詩を残すのみです。
アトリエを離れても2人はいつも一緒。
もぐかかじるか…。
大体半分ぐらい。
この辺だな。
夜。
はい上げておきます。
お〜オッケー。
はいどうも〜。
はい。
どんなに疲れていてもやっちゃんを部屋に送り届けるまでひでおさんの一日は終わりません。
やっと床につけたひでおさん。
この日は夜遅くまで詩を考えていました。
翌朝。
やっちゃん神妙な顔つき。
詩が完成しました。
(安田)んだか。
よ〜し。
押してもらえますか?
(安田の鼻歌)
(佐々木)ちょっと…。
(安田)ギリギリっていえばこれ。
(佐々木)直線に。
一気に詩を書き入れます。
やっちゃんいてくれるから。
「逆境にも負けずまぶしく輝くアフリカンマリーゴールド『絶望を乗り越えて生きる』我が友よこれからも支え合いながら生きてる証を残していこう」。
それは24年間支え合ってきたやっちゃんへのメッセージでした。
やっちゃん。
ひでおさんの気持ち忘れないでね!
(チャイム)
(安田の鼻歌)2014/02/26(水) 11:05〜11:29
NHK総合1・神戸
目撃!日本列島「きみがいれば」[字]
交通事故の後遺症で手足が動かなくなった64歳の男性と、くも膜下出血で倒れて以来、記憶障害を患った66歳の男性。今、二人三脚で絵画の創作を続けている。
詳細情報
番組内容
秋田県の障害者支援施設。筆を口にくわえ、絵を描く佐々木ひでおさん、64歳。24歳の時に遭った交通事故の後遺症で、手足が動かない。その傍らで手伝う安田一男さん、66歳。42歳の時にくも膜下出血で倒れて以来、記憶障害を患った。突然襲った容赦ない“さだめ”。人生に絶望していたころ、2人は出会った。ともに支え合い、創作に取り組む日々を見つめる。
出演者
【語り】渡辺えり
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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