くらし☆解説「どうなるレストランのメニュー表示」 2014.02.26

生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは。
生放送でお送りしています。
「くらしきらり解説」きょうは、どうなるレストランのメニュー表示、というテーマです。
去年、相次いだレストランのメニュー偽装を受けて消費者庁が公表した表示のガイドライン案ですが業界から強い反発を受けましてこれを見直すことになりました。
担当は合瀬宏毅解説委員です。
合瀬さん、メニュー表示のガイドラインを見直すというのはどういうことですか?合瀬⇒去年10月に阪急阪神ホテルズでの偽装表示をきっかけに全国300以上のデパートやレストランそれにホテルなど実際の食材とは違った表示がされていることが分かりました。
大きな問題になりましたよね。
こうした事態を受けて消費者庁は景品表示法、これは景品や表示でだましてはならないという法律です。
この改正を目指す一方でどういうものが違反になるかというのをガイドライン案として公表しました。
ところが業界団体から非常に分かりにくいという反発が出まして今月にも取りまとめを予定していましたガイドライン案を見直すことになりました。
そのガイドライン案とはどういうものだったんですか?その一例をこちらに並べました。
例えば東南アジアが原産のバナメイエビなんですが芝エビとしてメニューに載せるところがたくさんありました。
これはバツであるということです。
最近は高級食材の代替品としての開発が盛んなんですがサザエの代わりに赤西貝をよく使うんですがこれをサザエと書いてはだめだと、当然なんですが。
そして低脂肪乳。
これは牛乳から脱脂粉乳などを減らすなどして加工していることから牛乳として表示してはだめ市販のパンを使ったのにあたかもみずからが焼いたように自家製パンと書くこともいけない。
これも違反ということなります。
そのほかに肉や魚介類なども含め違反の可能性があるものを35の項目にわたって解説してあります。
飲食店のメニューにこう書いてはいけないということなんですよね。
問題になったものがずらりと並んでいますね。
消費者庁で一連の表示で問題になったものを参考にしてガイドライン案を作ったとしていますが考え方の基本は3つあると思います。
1つは素材の名前を重視しなさいということです。
素材をごまかすなきちっと書け、ということです。
特に魚介類については日本語の正式な名称である標準和名を使うことを求めています。
さらに自家製パンやフレッシュジュースなど作り方についても正確に書くように求めています。
消費者にとっては当たり前のことですよね。
消費者にとってはこういうふうにしてもらいたいというふうに思うんですが業者にとっては判断に迷うところがたくさん今回のガイドラインであるということです。
それはどういうことですか?例えばステーキなんですが消費者庁は今回ステーキを1枚の生肉を焼いた料理そして料理の形状原料の形状まで限定しました。
これは食肉加工の技術が発達しまして例えば肉を何枚か貼り合わせた成形肉ですとか脂肪を注入した牛シチュー肉など技術がたくさん出てきて加工品がたくさん出てきたのでこうした加工品にステーキと書いてはいけないとしたんです。
ただステーキというと例えばハムステーキとかハンバーグステーキというのも一般名称として普及しています。
これはいったいどうなるか。
素材を加工したものはだめだということならば下ごしらえをして提供するもの焼き肉やバーベキューの肉はどうなるのか、業者の中に混乱が広がっています。
一方、魚介類の判断も難しいんです。
魚介類はどう難しいんですか?今回、消費者庁は魚介類については日本語の正式名称である標準和名を原則としました。
これだとサケ弁当などに多く使われているサーモントラウト、標準和名はニジマスなんです。
サケとかサーモンの名称を使えません。
であれば従来のサケ弁当やサケ茶漬けというのはニジマス弁当やニジマス茶漬けと書かなくてはいけないのか。
ぴんときませんね。
サケの仲間はいっぱいいましてキングサーモンというのも標準和名はマスノスケ、といいます。
これも書いてはいけないのか。
マスノスケ弁当にしなくてはいけないのかということですよね。
外食産業の事業者は素材の名前を原則とするのは注目するのはいいんだけれどもメニュー表示というのは、あくまでも料理の名称で食材の名前ではないと反発しています。
しかも混乱するのは行政の間でも考え方に違いがあります。
そうなんですか?水産庁はサーモンはOKだと言っています。
結局、今月初めに森消費者担当大臣がサーモントラウトを使ってもサケ弁当と言ってもいいと会見で話しまして方針を展開しました。
ニジマス弁としなくていいんですね。
どうしてこんなに混乱したんですか?2つ原因があります。
1つは準備不足なんです。
消費者庁は全国でメニュー偽装が明らかとなって大きな批判を受けてしまいました。
通常は消費者や業界団体の声を聞いてガイドライン案を作るんですが今回はそうした手順を踏まず慌てて案を作りました。
もう1つは景品表示法そのものが持つあいまいさです。
どういうことですか?景品表示法では消費者に対して実際よりも著しく優良であるように見せる優良誤認を厳しく禁じています。
ただどこまでが著しく優良であるか、ということを判断するのが難しいんです。
このためガイドライン案では表示の誇張の程度が社会一般に許容される程度を越えて商品選択に影響を与える場合としていますがでは、その社会一般に許容される程度というのはどのくらいなのか、というのがよく分からないんです。
違反の線引きが大変難しいんです。
逆に言うと、それだけ消費者庁の権限が大きいということになりまして、消費者庁としてはもっと慎重にことを運ばなくてはいけないということなんです。
でも、なぜそれほど急いでガイドライン案を出してきたのですか?背景には景品表示法の改正を厳しくするというのがあります。
メニュー偽装を受けて今国会で景品表示法の改正案をめざしています。
どういうふうに変わるんでしょうか?事業者の表示管理体制の強化。
事業者に表示の責任者の設置をして偽装表示が起こらない体制を求める。
2つ目は、行政による監視を強める。
さらには罰金に加えて課徴金の検討なんです。
メニュー偽装が発覚したあとレストランの中にはお客に返金しないところもありました。
メニュー表示によって得た利益を吐き出させようということなんです。
結構、強化されますね。
景品表示法はひとたび違反となれば、故意か過失かに関係なく処罰されます。
しかも、処罰の対象となるものが事業者がどういうふうに考えて表示したかではなくて消費者がどういうふうに受け取ったかということが判断されて処罰の決め手になります。
それだけに消費者としてはいいんですが、外食産業にとってはかなり厳しい改正できちんとした違反の規定を示してほしいという思いが強いです。
この問題私たちもかかってきますが、今後どうなりますか?消費者庁は業界団体などの話をもとに新たにガイドライン案を進めるということです。
ただ消費者一人一人の考え方も違いますので、なかなか難しい。
さまざまな意見を取り入れて事業者も消費者も納得できるような表示のあり方を探っていってほしいというふうに思っています。
合瀬宏毅解説委員でした。
この番組では皆さんからのご意見・ご質問を募集しています。
NHK解説委員室のホームページ上、もしくは郵便でも受け付けています。
こちらまでお寄せください。
2014/02/26(水) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「どうなるレストランのメニュー表示」[字]

NHK解説委員…合瀬宏毅,【司会】岩渕梢

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出演者
【出演】NHK解説委員…合瀬宏毅,【司会】岩渕梢

ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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