銀の匙 Silver spoon 2014.03.12

皆でツルツルんでください!!つるむでいいやないか!!
(八軒)駒場いるか?
(青山)まだ帰ってきてねえよ。
(八軒)まだ?
(常盤)もう一週間も休んでんじゃん。
風邪でもこじらせたか?
(青山)さあ聞いてねえけど。
(八軒)これ実習のプリント。
戻ってきたら渡しといて。
(青山)おう。
中島先生も体調不良とかでずっと休んでんだよな。
(常盤)風邪はやってんのかな。
(うなり声)あっ中島先生!
(木野)おはようございます。
(御影)体大丈夫ですか?心配してたんですよ。
(中島)チーズを作るのです。
え?
(中島)チーズの悲しみはチーズでしか癒やせません。
君たち昨日今日と何を食べました?メニューですか?昨日の朝は寮でご飯味噌汁煮魚漬物。
昼はカツ弁当夜はうどん。
けさはこれからだけどオムレツとサラダだっけ?えっと…俺何食ったっけ。
朝登校前にご飯味噌汁納豆卵焼き…。
(中島)木野君はいりません。
御影さんと八軒君は来なさい。
えっいったい何の…。
あ痛っ!
(中島)私に触れるなぁ!
(木野)体罰だ!
(中島)峰打ちです。
木野君は1人で馬の世話をしておくこと。
(木野)何なんですかひどい!
(中島)この中島チーズのためならば阿修羅にもなろう!お〜あったけえ。
(中島)室内は30度に保ちますので。
何これ巨大卵切り?うん?
(吉野・常盤)ブニ〜。
何か用か?常盤。
副ぶちょーの散歩で近く通り掛かったらうまそうなもん作ってるっぽい匂いがしたから。
(中島)吉野さんは?
(吉野)女の勘がチーズ加工室に行けとささやいたので。
(中島)君たち寮生だから八軒君たちと食べた物は同じですね。
(常盤・吉野)うんうんうんうん!
(中島)いいでしょう。
中に入って手伝ってください。
(常盤・吉野)やったー!
(中島)今日はラクレットというチーズを作ります。
使用する生乳は120リットル。
(常盤)牛乳風呂みてえ。
(中島)まず殺菌。
20分かけて生乳の温度を63度まで上げます。
その間道具を洗っておいてください。
(4人)はい。
(中島)塩化カルシウムとリネンス菌とスターターを添加。
(中島)その間道具を洗っておいてください。
(常盤・八軒)はい。
(中島)乳を凝固させるレンネットなどを添加します。
その間道具を洗っておいてください。
(常盤)さっきから洗い物しかしてない気が…。
もしかして俺たちは洗い物要員として呼ばれただけなのだろうか。
(中島)全体がプリンのように固まりそれをカットする際に出る液体がホエーです。
(吉野)おお!豚に飲ませるとうまくなるやつだな。
(中島)はいこれも洗って。
(常盤)はいはい!くっそ〜やっぱ洗いもんだけかよ。
つまんねえな。
(中島)チーズのもとつまみ食いしますか?
(常盤・八軒)わ〜い!
(吉野)ナイスタイミングご褒美。
甘っ。
うまっ!優しい味がする。
(中島)これをゆっくりじっくり時間をかけて攪拌し続けると…。
あれ?甘味が抜けた。
湯葉に近いような…。
しょうゆ欲しい。
乳糖がホエーの方に抜けちゃったんですね。
(中島)です。
(中島)乳糖が濃くなったホエーを3分の1排出してその分ぬるま湯を追加。
さらに乳糖を抜きます。
浸透圧を利用して乳糖を抜くんだ。
なるほど。
チーズ作りって化学の実験みたいで面白いな。
(常盤)うう…勉強って思うと急に嫌になってきたぞ。
(中島)ふたと重しをして予備圧搾。
これで一息つけます。
腹減った〜。
(中島)そういえば昼食がまだでしたね。
といってもまだ作業が続くのでここを長く離れるわけにはいかないですし。
食堂のおばちゃんに頼んで何かさっと食えるもん作ってもらってきますよ。
(中島)おおお願いします。
(常盤)いってきま〜す!
(ドアの開閉音)常盤君はフットワークが軽いですね。
バカですが。
仕事はちゃんとするやつですよバカだけど。
(常盤)飯作ってもらってきたよ!おにぎりと納豆巻き!
(吉野・中島)おバカ!
(常盤)ギャッ!納豆菌は繁殖力が強いんですよ!チーズ加工室に持ち込むな!チーズ作る前日と当日は納豆食っちゃいけないんだって。
納豆巻き超うまいのにな。
うわ〜仕込みだけで一日終了だよ。
ホント手間かかる食べ物だな。
温度調整も難しいし。
スターターとか添加物は前日から仕込みしなきゃいけないから見えないところでもっと時間かかってるよ。
はあ〜すげえな。

(戸の開く音)
(常盤)うん?おかえりチーズできた?完成するの3カ月後だって。
そんなにかかんの?すぐできると思ったのに食べられんの来年か。
そんな簡単にできるもんじゃないっしょ。
(常盤)そうだけどさ。
あんな試合の後だから駒場に食わせて元気にしてやろうと思ったのに。
うんそうだね。
(常盤)あいつ早く戻ってこねえかな。
班実習も1人いないと時間かかってしゃあねえや。
だよなあの筋肉バカがこんだけ休んだら体なまるだろうに。
(常盤)大きくなったな!あ…ヒレカツ?そいつはベーコンだよ!こっちがとんかつハム豚汁。
(多摩子)よく区別つくわね。
お前らより愛があるということだな。
愛で腹は膨れねえし早くベーコンにして食いたいし。
ベーコン!
(清川)おう八軒。
牛の出産…。
何ですか!また出産ですか!?手伝いませんよ!いやそうでねくて。
この前牛の出産手伝ってくれたべ。
1頭名付け親にならないか?雌だからうちで育てて乳搾んだよ。
血統書に載って末永く残るから正式な名前付けろ。
俺が名付け親?正式な。
(相川)いい牛だったら品評会に出そうよ。
ホル部が奇麗にしてあげるからさ。
じゃあ俺は乳搾ってやる!
(ホル部)《おうジュテーム》
(ホル部)《お嬢さんいい体してますね》《俺の娘!》《おうジュテームいいおっぱいしてやがるぜ》《俺の娘〜!》御影のお父さんの気持ちが少し分かった気がする!えっ何?いきなり。
ううっ…。
あいつが乳出せるようになったらまたチーズ作ろうぜ。
いいなそれ。
ホエー豚の研究にも一枚かませてよ。
何かさ半年間色々やってきたけど最近やっと農学の面白さが分かってきた気がする。
チーズの作り方の仕組みが化学とつながってるみたいに自分の得意分野に引きずり込んじゃえばいいんだよ。
(常盤)フフン農業って深いだろ?
(円山)お前実は何も考えてねえだろ。
まあ何だ簡単に言うと農学は楽しくおいしい!確かに農業やってりゃ飢え死にしないしな。
まさに銀の匙だよね。
(吉野)この不景気の中食いっぱぐれないって意味では農家の子って銀の匙持って生まれた子じゃん。
(常盤)うちはそんな金持ちじゃねえけどな。
(吉野)アハハうちも。
あ成り金の娘。
(あやめ)待ちかねたわよ!御影アキと八軒…何ちゃら!あんまり遅いからご飯ごちそうになっちゃったわよ!足乗せんな罰当たりめ!どうしたの?あやめちゃん急に。
(あやめ)オッホホホ!ちょっと見学にね。
酪農科学科の枠が一つ空くから編入しようと思って。
(円山)編入?枠一つ空くって…。
(一同)ああ…。
って俺!?いやいやいや待てコラ勝手に退学させんな!編入というか転学?相応の理由がないと無理じゃなかった?入るなら受験し直しじゃね?えっそうなの!?あやめちゃん何で知ってるの?
(あやめ)何でってじいちゃんが農協の組合長ですもの。
地区組合員の情報は入ってくるわよ。
駒場牧場のことも昨日正式に連絡があったらしいわ。
駒場んちが何?本人から何も聞いてないの?だから何だよ!駒場牧場離農するって。
借金が返せなくなったの倒産ってやつね。
は?倒産?
(御影)いっちゃんもう学校来ないって。
このまま退学届出すって。
え…だって駒場はここ出たら家継ぐんだろ?それか甲子園行ってプロって…。
なあ?御影。
なっ…んな急に…。
何で言ってくれなかったんだよ!御影知ってたんだろ?
(多摩子)言えるわけないでしょ。
駒場牧場っていう一つの会社の倒産だもの。
正式に届けがあるまで軽々しく情報は漏らせないわよ。
それに言ったところであなたに何ができる?借金返せる?ごめんね。
ホントにどうにもなんないのかよなあ!?って言っても…。
こればっかりはしょうがないよ。
(円山)なあ。
しょうがないって…そんな冷てえよ。
本当にあなたたちには何も言ってなかったのね。
駒場一郎らしいといえばらしいけど。
あの野郎…ってくそっあいつ携帯持ってねえじゃん!高校辞めることないだろ!野球だってまだ強くなれるし。
(御影)借金を返すためにすぐ働きに出るんだって。
だって甲子園行くって。
プロんなって牛舎大きくするって。
おばさんに楽させるって…。
嘘だろこんなんで夢終わっちゃうのかよ。
(御影)いっちゃんのお父さん事業拡大した矢先に亡くなったから借金だけ残っちゃって。
おばさん一人で何とかしようと頑張ってきたけど駄目だった。
おばさんはいっちゃんに高校は卒業してほしかったけどいっちゃんは辞めて働くって聞かなくて。
でも最後のチャンスだけくれって。
野球で勝ち続けたらプロの道が開けて一気に借金返せるかもしれないから。
来年は甲子園行けるかもしれないじゃん。
今諦めるの…。
ううん。
時間がたてばたつほど借金がかさむだけだもん。
何とかならないのかな。
できることない?八軒君はホントお人よしだね。
ホントにこればっかりはしょうがないから八軒君まで一緒に悩むことないよ。
ほら落馬したとき着地確認したらすぐ手を離せって言われてるでしょ。
握ったままだと巻き添えで馬に引きずられちゃうって。
いらないケガすることないよ。
だって…でも!手綱離しなよ。
私八軒君にしんどい思いしてほしくない。
部屋戻るね。
御影…。
(あやめ)貧乏くさい顔してると本当に貧乏神に取りつかれるわよ。
あなたの周りに気を使って感情を殺してる感じがいけ好かなかったけど愛想笑いを忘れてしみったれた顔も見てて気持ちのいいもんじゃないわね。
俺何もできねえのか。
(泉川)うちも借金あるから人ごとじゃねえよ。
(渋山)おやっさんの代で返しきれるの?
(二宮)うちは俺が後継いだら牛増やすって言ってたな。
(居辺)牛舎改築に幾ら掛かるんだよ。
(末広)飲用向け牛乳って消費量減ってるじゃん?
(北町)加工して付加価値付ける?やっぱチーズの時代かな。
共同経営は考えてないの?
(松山)あいつ彼女とか余裕ねえって言ってたのこういうことか。
みんな駒場の心配より経営の話ばっかだな。
いや心配してるよそりゃ。
しょうがねえよこれ現実だもん。
いつ自分らに降りかかってくるか分かんねえ問題だもん。
(太田西)駒場本当に学校辞めるのかな?
(登和里)まだ部屋に荷物置きっ放しだしもしかしたら戻ってくる可能性あるかも。
(太田西)取りあえず本人から話を聞いてみたいよな。
気分悪ぃ。
(常盤)大丈夫か?駄目だ早退届出してくる。
(常盤)学祭の疲れまだ完全に抜けてねえんじゃね?
(太田西)また倒れんなよ!やっぱりか。
(駒場)うおっ!何だ八軒学校どうした。
仮病でサボった。
(駒場)仮病って。
普段真面目に生きてるとこういうときも嘘だと思われねえし。
お前の性格からして寮にみんながいないときにこっそり荷物を取りに来ると読んでこうして待ち構えていたら案の定だよフフフフ。
ずりいぞてめえ。
ホントに辞めるのか?ああ。
先生方にも監督にも挨拶済ましてきた。
何で辞めるんだよ。
先生に聞いたベ借金返せなくて離農。
学校辞めて働く。
おばさんは高校卒業までって言ったんだろ?何でそんなかたくなに辞める働くって。
働いて金稼がんとアキんちに迷惑掛けるから。
つーかもう掛けてんだけどな。
御影んちに…何で?親父が事業拡大で借金したとき保証人になってもらってる。
アキんちの経営にも影響出てくると思う。
だから一刻も早く少しでも多く借金返さねえと。
うちの畑あんな山奥だから売るっつっても二束三文なんだわ。
(駒場)牛も年寄りばっかで買いたたかれるだろうし妹らも大学まで行かせてやりてえから学校辞めて働く。
夢どうすんだよ?諦めちゃうのかよ!?あんなに頑張ってたのに。
(駒場)そうだな野球も後継ぎも何もなくなった。
しょうがねえよ。
(駒場の母)お世話になりました。
(駒場)片付け終わった。
こんにちは。
(駒場の母)あら八軒君。
お久しぶりです。
(駒場の母)学校どうしたの?
(駒場)先生こいつ仮病っすよ。
(桜木)やっぱりな。
(駒場の母)この前はベーコンありがとうね。
すごくおいしかった!あ…ありがとうございます。
(駒場の母)八軒君は学校辞めないでね。
元気でな。
(校長)たまには遊びに来てください。
(駒場)お世話になりました。
(駒場)ハァ…しみったれた顔すんなよ。
お前そのうち人ごとなのに心労でぶっ倒れるぞ。
離農なんて珍しくもねえ。
俺はもう腹に収めちまってんだ。
人のことぐだぐだ言うな。
ふざけんなこの野郎。
(校長)うん?現実知ってる冷静な俺ってか。
斜に構えて悟ったような面して。
どいつもこいつも「そういうもんだしょうがない」って。
ホントは煮えたぎってるくせに!簡単にそんな言葉吐くな!俺はお前のそういう言葉が大っ嫌いだ!!・
(副ぶちょー)ワンッ!ワンワン!
(御影)あっ。
おす。
(御影)八軒君!具合良くなったの?うん。
駒場部屋の荷物片付けてった。
そっか。
御影んちが借金の保証人になってるって駒場に聞いた。
だから迷惑掛けられないからすぐ働きに出るって。
うちのことは気にしないでって言ったんだけどね。
いっちゃん頑固だな。
全部聞いたなら話が早いや。
そういうことだからこの話はこれで終わりにしよう。
ねっ?忘れて。
みか…。
(駒場)《お前には関係のない…》
(御影)《八軒君には関係ないこと》《そうだよな何考えてんだよ》《倒産とか保証人とか完全に俺部外者じゃん》《余計なことして駒場も御影も整理のついた気持ちをまた荒らしちゃうだけなんじゃね?》
(校長)《苦しくてもうまく本音を吐き出せない子もいるから》《そうだよ何でもないわけあるかよ》《2人してあんな面して》《ヤバかったら遠慮なく周りを頼れよ》《ヤバいのてめえじゃんかよ!》《手綱離しなよ》《私八軒君にしんどい思いしてほしくない》《どいつもこいつも…》《自分たちのがしんどいくせに》バカ野郎…!俺なんかに気ぃ使ってんじゃねえよ。
放り出せるかバカ野郎!巻き添え上等だ。
頭だろうが腹だろうが踏まれてやるよ!2014/03/12(水) 01:59〜02:29
関西テレビ1
銀の匙 Silver spoon[字]

高校野球新人戦は終わったが、なぜか駒場が登校してこない…。彼を心配する八軒たちは、エゾノーへ見学に来た南九条から駒場が休んでいる理由を聞き驚愕する。

詳細情報
番組内容
「寮があるから。」という志望動機で、大蝦夷農業高等学校(エゾノー)に入学した八軒勇吾。札幌の進学校での厳しい学力競争に敗れ、ある意味、逃げるようにエゾノーに入学した彼は、広大な自然と動物に囲まれたここで、全く別の厳しさに直面することに。一般家庭で育った八軒にとって、エゾノーで行われる実習や部活は、初めて経験することばかりで、悪戦苦闘の毎日。また、自分とは違い、将来の夢や目的を明確に持つ他の同級生
番組内容2
たちは、彼に進学校にいた頃とは違った焦りを感じさせる。それでも、課題を一つ一つこなし、同級生たちとの絆を深め、少しずつ精神的にも肉体的にも成長していく八軒。汗と涙と土にまみれた青春が、今日も続いていく。
出演者
八軒勇吾: 木村良平 
御影アキ: 三宅麻理恵 
駒場一郎: 櫻井トオル 
稲田多摩子: 高垣彩陽 
相川進之介: 島