間もなく開幕するソチオリンピック。
栄光のメダルを目指すアスリートたちに欠かせないものがある。
それは…。
「心」。
プレッシャーをはねのける精神力。
「技」。
一瞬の攻防を制するテクニック。
「体」。
極限まで鍛え抜かれた身体能力。
「心技体」の3つの柱でアスリートの強さを解き明かす!空高く跳びそして華麗に舞う。
この競技で日本人初のメダル獲得が期待される選手がいる。
ワールドカップで通算10回の優勝。
去年の国際大会でも3位に入るなどその活躍に世界の注目が集まっている。
バンクーバーに続き2大会の連続出場となる青野。
その強さの秘密とは。
青野の武器は誰もマネできない大技。
背中側から3回転半。
その名も…高く舞うために必要な…その2つを最大限に実現する究極のテクニックとは。
10mを超える高さからの着地。
その衝撃に耐える事で初めて技は完成する。
なぜバランスを保てるのか。
その驚きの身体能力とは。
(歓声)前回の…メダル候補と言われながら最後のジャンプに失敗。
悔し涙をのんだ。
それでも応援してくれたのは家族と地元の人々。
逆境の中で支えてくれた故郷への強い思い。
世界初の大技を武器に雪辱を期す青野令の強さを探る!今回はスノーボード男子ハーフパイプの青野令選手です。
前回大会に引き続き2度目のオリンピックで悲願のメダル獲得を目指しています。
まずはコースを説明しましょう。
パイプを半分に切ったようなU字型でここを振り子のように滑りながら…。
多い人では6回ぐらいジャンプするんですよね。
そしてその空中演技を競います。
青野選手は今誰にもマネのできない新しい技に挑戦しています。
「心技体」。
まずは「技」。
青野選手のテクニックに迫ります。
スノーボード発祥の地アメリカで行われる世界最高峰の大会。
ここに毎年招待される日本人選手がいる。
目の肥えたアメリカのファンをも納得させるその滑り。
ここ数年世界ランキングの上位を常にキープしている。
南国育ちのスノーボーダー。
5年前18歳の若さで世界選手権日本人初の優勝。
おととしニュージーランドで行われたワールドカップ。
圧巻の空中演技を見せて優勝。
バンクーバー大会の雪辱に燃えている。
青野には際立った特徴がある。
それは13mを超えるジャンプの高さ。
そしてその高さを生かして体を垂直に保ったままボードをプロペラのように横回転するフラットスピンが得意技だ。
青野の特訓が行われていた。
世界の実力者たちが集まる合宿地。
青野はここでメダル獲得のためある大技に取り組んでいた。
バックサイド1260。
背中側からフラットスピンで3回転半。
合計1,260°回転する。
世界で青野だけが成功させた大技だ。
僅か2秒にも満たない滞空時間。
その間に可能な限り高くジャンプし強い回転力を瞬時にボードに伝えるのは至難の業だ。
この技をオリンピック本番で決めればメダルは確実といわれる。
青野の練習場を古田が訪ねた。
あ〜こんなとこで練習してんだ。
お〜っ!こんにちは。
古田ですどうも。
初めまして。
よろしくお願いします。
今下りてきただけでも相当な迫力ありますね。
(青野)ホントですか?1回ジャンプするだけで10mぐらい跳んでるじゃないですか。
ビュ〜ンといきなりここまで来ましたから。
そういう意味ではすごい迫力あるんですよ。
これがこれの2倍3倍という高さですから。
すごいな〜。
両足を板に固定したまま滑るスノーボード。
いかにバランスをとるのが難しいか体験してみた。
すいません。
これ斜面伝わってますかね?皆さん。
斜面ですからねここね。
左手でポンって押して板を持っとく感じです。
…でセンターに乗ってかかとで滑っていきます。
最初は。
言ってる事は分かりました。
最初からこういう事はしない訳ですよね。
あれが一番最初の…。
分かりました。
もうちょいかかとかかと…。
かかとに乗るって難しいですね。
最初は難しいですね。
おお〜っ!古田が聞きたかったのはあの大技の事。
すごいな〜!自分今練習してるのがバックサイドの1260っていう技で。
3回転半?そうですね。
体をこういうふうに出さなきゃフラットにはならないですよね。
なのでこの状態からこう起こすのもいるしスピードもこうなんでこの起こす動作がすごい難しい。
こう跳ぼうとしているところをまた戻さないといけなくて戻してからしかも横にこう回るって事でしょ?ヘリコプターみたいに回るって事ですよね?それは難しいですよね。
はい。
鉄棒の選手が最後何回転して着地するところを跳び上がってから上で横に回れって言ってる訳でしょ?そうですね。
それは無理ですよ。
まるでヘリコプターのように横に3回転半する…この技を成功させるためには2つのポイントが必要だ。
一つは空中で回転に十分な滞空時間を得るために不可欠な…そしてもう一つは3回転半を生み出す回転力。
スピードと回転力。
この2つの秘密を探る。
国内有数の屋内ハーフパイプ施設で実験を行った。
スノーボードの動作解析に詳しい石巻専修大学山内武巳准教授に協力を依頼した。
演技に欠かせない主な筋肉10か所に筋電計を取り付けて計測する。
更に滑走からジャンプまでの一連の動作をモーションキャプチャーで記録。
速度や重心の変化を分析する。
実験には青野と体格がほぼ同じプロスノーボーダーの青木亮選手に協力してもらった。
まずはスピード。
壁から飛び出したあと空中演技が始まる直前の速度を見てみると青木選手の速度は…一方青野。
0.2キロ青野が上回った。
更に山内准教授は跳び出す前斜面を上る時の速度の変化にも注目した。
青野。
減速の割合は7%と小さい。
それに対して青木選手は2段階で大きく減速。
21%と2割も減速していた。
助走で高いスピードを維持している青野。
その違いはどうして生まれるのか。
山内准教授は青野のある特徴に注目した。
(山内)青野選手の両足のつま先とあとおへそを線で結んで三角形の形にしてみました。
この三角形の形が青野選手が滑っている時にどのように変化するかをちょっと見てみますと…。
そうすると結局青野選手は非常に三角形の形が安定してる。
二等辺三角形の形がきれいな形で滑走している事が分かります。
三角形の形が崩れない青野の姿勢が斜面を滑走する速度に大きな影響を与えているという。
これは2人の姿勢のモーションキャプチャー。
青野は三角形の形がほとんど崩れずに安定している。
それに対して青木選手は三角形の頂点が上下にずれ重心が安定していない。
このブレが減速の原因になっていた。
体の重心であるへそと両足を結ぶ三角形の頂点が体の中心にあれば両足に均等な加重がかかる。
しかし姿勢が傾くと重心のバランスが崩れ片側の足に加重がかかって摩擦が起こり減速の原因になってしまう。
まして斜面を駆け上がる時は体の重心が倒れやすく姿勢を維持するのが難しい。
青野が速度を落とさずに斜面を滑走できるのは安定した三角形を保てるそのフォームにあった。
形がずれていませんので…これはもう青野選手のすごい特徴だと思っています。
斜面をスムーズに滑走する事で可能になる青野のスピード。
ではそのスピードを使って青野はどのように回転しているのか。
この実験でもう一つ分かった事があった。
壁から跳び出す瞬間筋電図を見ると青野は左ふくらはぎの筋肉を強く使っている事が分かる。
一方青木選手の左ふくらはぎの筋肉はほとんど使われていない。
この違いは一体何を意味するのか。
青野は跳び出す瞬間独自の踏み切りで回転力を上げていた。
前足のつま先側に加重する事によってこういうふうに体が回る訳ですね。
こうやって。
つま先側に加重するから。
それがこの腓腹筋。
左足の腓腹筋。
ふくらはぎ。
青野選手はできてる訳ですよね。
それが。
青木選手はあんまり見られない。
青木選手は足の力を使わずそのまま跳び出している。
一方青野は壁を跳び出す直前に前足のつま先を立てて板を踏み込んでいた。
瞬間的にロックを掛ける事で板の後方が浮き上がって遠心力が加わり回転を増していた。
空中に跳び出す瞬間ギリギリのポイントで一瞬…そこに支点を作る事で回転力を上げていた。
バックサイド1260を成功させるポイントは一番は跳び出しですね。
軽く…それがバックサイドの難しいとこですね。
ホントピンポイントなんですよね。
踏み切るタイミングが。
スピードを殺さない滑走と回転力を上げる独自の踏み切り。
類いまれな青野の技にバックサイド1260の秘密があった。
今回は前回のバンクーバーオリンピックの日本代表コーチで青野選手の専属コーチを務めている綿谷直樹さんに来て頂いてます。
今日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
いよいよソチオリンピックが目の前に迫ってきたんですけど現在の青野選手の調子っていかがですか?徐々に徐々に少しずつ少しずつ本番に向けて準備が進んできているので。
我々も万全だと思っていいですか?はい!バックサイド1260ですよね。
3回転半。
普通の選手だと何回転ぐらいまでできますか?一般的選手は大体900といいまして2回転半です。
そこぐらいしかできないところ余分に1回転を跳ぼうと。
これがまさに誰にもできてない新しい技というものに今回チャレンジしてるって事ですよね。
ほかの選手と比べてスピードをあまり減速しないというお話がありましたけどもそれがやっぱり青野選手の特徴的なところなんですか?やはり三角形を崩しやすい姿勢というのは当然生まれるんですけどもそこをなるべく作らないようにホントに限られた時間で一気に仕掛けていく事ができるという事だと思います。
ちょうどおへその下ぐらいになるんですけどもこちらがあまり動かない方がスピードはのせやすいんですね。
おへその下が動くという事は上下動も左右も含めてとにかく動かない方がいいって事なんですか。
そうすると板がずれてそのまま要はブレーキがかかったような状態で進入していってしまうので。
動いてしまう事によって加重が変わってしまって摩擦が起きるって事なんですね。
それがないようにする。
いわゆるスピード出す技術といいますかそういうものっていうのは何かほかにありますか?ご覧頂ければと思いますね。
これが実際に彼が使うスノーボードなんです。
エッジと呼ばれる部分は鉄で出来てる刃物みたいなものでこれを要は雪面にかんでいくためのパーツです。
大体25cmから30cmぐらいの幅なんですけども実際に彼らが試合中トレーニング中使うこの板の面積としてはエッジの横の3mmとかぐらいなんですね。
ここの3mmぐらいを使ってるって事ですか?実際には横に走ってる時はホントにそれぐらいの幅しかこの面積は使わない。
エッジで滑ってるんですか?へえ〜!そうなんですよ。
あれは面で滑ってるように見えて実はどちらかか浮いてる?そうです。
その方がスピードが出るからですか?推進力をためるっていう動きになりますと当然面よりは点の方がいい訳なので。
このエッジで言うと線の動きなんですけれどもできるだけその面積が狭ければ狭いほど抵抗力がなくそのまま推進力に生かせるんですね。
このバックサイド1260というのがなかなかできないんですけどこれがもしできたらメダルに届くんじゃないかといううわさもあるんですけどコーチの目から見たらどうですか?演技構成の中にこの技が入る事によってそれなりのアドバンテージが生まれるのでこれが入れば非常にいい結果が得られると思いますね。
続いては「体」。
バックサイド1260を成功させる青野の身体能力とはどんなものなのか。
青野の腰回りを超音波エコーで調べた。
(小山)大きくへこましてよいしょ!よいしょ〜!目をみはったのは異常に発達した2つの筋肉。
一つは体を回転させる働きを持つ内腹斜筋。
もう一つはその内側で体を安定させる働きを持つ腹横筋。
この2つを一般男性と比較してみた。
(小山)せ〜のよいしょ!全然膨らまないですね。
安静にしている状態と比べ腹に力を入れた瞬間青野の内腹斜筋と腹横筋が大きく膨脹している。
筋肉の強さがそれだけ大きい事を表している。
一般のかなり鍛えてる方と比べて腹横筋と内腹斜筋の肥大というかおなかに力が入った時の膨れ上がり感がかなり強いんですね。
体をひねる事…主に大きくひねる事に関してかなり強じんな力を発揮するって事が分かります。
ろっ骨と骨盤をつなぐ内腹斜筋。
体を回転させるためにはこの筋肉が収縮と弛緩を繰り返すバネのような役割を果たす。
そしてその回転がブレないように体の軸を作るのが腹横筋。
この2つの筋肉が強いほど高速でブレない回転が可能になる。
安定した体の軸と腹筋の力。
それが3回転半もの回転を生み出していた。
更にもう一つバックサイド1260に大切なものがある。
それは着地だ。
技を決めても着地で転倒すれば減点の対象になる。
なぜ青野は着地でバランスを保つ事ができるのか。
秘密は意外な体の特徴にあった。
スポーツ医学の専門医が青野の足を調べた。
すると偏平足のように土踏まずがほとんどない。
ベタ足の状態というのは一般的にはスポーツには非常に不利だといわれてます。
ところがMRI検査をしたところ驚くべき結果が出た。
偏平足に見える足を覆っていたのは実は分厚い筋肉だった。
中でも指を曲げる時に使う短趾屈筋という筋肉が特に発達している事が分かった。
一般の成人男性と比較すると青野の短趾屈筋がおよそ50%も多かった。
その効果とはどんなものか。
古田が手にしているのは足の握力を測る機械。
先に僕やりますね。
僕が何kgぐらいかっていうのを。
お願いします。
平均値が20いく人いないらしいんですよあんまり。
はいセットされました。
こういうふうにかかとをセットして。
後でやってもらいますから見といて下さいね。
足の指をバーに引っ掛けて要はギュ〜ッと引っ張るんですね。
頼む。
平均値ぐらいいってくれ。
よ〜いスタート。
おおっ!うお〜!さていくつになったでしょうか?20.7でございます。
イエ〜イ。
いい数字ですね。
古田は同年代平均の1.5倍あった。
これ令君に…。
すごく強いんじゃないかなと思ってるんですよ。
お願いします!ぬあっ!おお〜!そうきますか。
こんなちっちゃい足で。
そうきましたか。
はい。
そうですか。
ちょっと正直驚きましたね。
そこそこいい勝負できると思ったら30.3です。
青野はなんと2倍以上の力があった。
この結果にはどんな意味があるのか。
足をつかむ筋肉…地面をつかむ筋肉というのは最近注目されてて。
重心をまっすぐ整えるにおいて足趾の筋力っていうのが強い方がすごく有利じゃないかというふうにいわれてるんですね。
ハーフパイプの着地で最初に着くのは…その強い衝撃によって加重がかかとからつま先へと伝わり体は前方へ大きく倒れ込む。
この時バランスを維持するのが足の指の力。
足の指でしっかりとふんばればその反発力で傾きを矯正し姿勢をコントロールできるのだ。
着地の時にすごく安定した姿勢…バランスをとれるというのはこの足趾の筋力の強さに秘密があるんじゃないかなと思います。
着地に抜群の安定感をもたらす足の指の力。
そして3回転半を可能にする人並み外れた腹筋力。
この身体能力が青野の大技を支えていた。
偏平足…ベタ足なんていわれますけどもそこは実は肉が出ているだけじゃなくて筋肉だったって事なんですよね。
でもコーチから見てもブーツの中で動かすって事は非常に大切な事だとは思っている…?唯一それがバランスをとる手段になっているんですね。
なので実際には足の指の力だけがバランスをとる方法だと思って頂いて間違いないと思いますね。
実際のところは靴の中で空洞になっているのがここら辺なんですけれどもその中で足は自由に動くような状態になっているんですね。
その動きに合わせて例えば仕掛ける時に足を曲げたりとか握ったような状態を作ったり時には親指側に傾けて押さえたり小指側でこらえたりとかそういう動きが生まれる。
だから意外に大きなブーツでガッツリしたもの履いてますけどその中でうわ〜って頑張って動いてるって事なんですよね。
かなり細かい微調整をしてると思います。
青野選手自体そんなに体の大きな方じゃないですからね。
パッと見細い方なんですけどもそれでいても中身は人の倍あるという話なんですけども。
人間の体というものが私は…何て言うんでしょう支柱の入ってるゴムみたいなものだと思っているんですね。
しっかり太くて硬いゴムが入っていれば当然ひねってから返ってくる動きはかなり速いもので返ってこれるのでそれが検査の結果として出たのかなと思いますね。
野球選手のホームランバッターってみんな体が硬いんですよ。
野球選手硬い方がいいってそこだけはいわれてましてやっぱり硬いやつがひねってバンって戻ってきた方が反発力が大きいんで飛距離飛ぶんですけども体が軟らかくて柔軟性が非常にいいよというやつは当たった時にあんまり飛ばないんですよね。
だから彼もすごくひねって素早い回転をするために真ん中に硬い芯になるものを作るっていうのは青野選手の特徴であるという事ですか?実際のところはあの筋肉っていうのはスノーボードを滑る事によって出来上がってる筋肉だと思われるんですね。
青野に関してはスノーボードでしか作る事のできない筋肉を持っていると。
スノーボードをどんどんやる事によって勝手に…自分の体重を支えるという意味で鍛えられていくんじゃないかという事なんですかね。
そう思いますね。
青野選手の心技体。
最後は「心」。
故郷のために勝利を目指すその思いに迫ります。
青野のふるさと…青野は海外の合宿や大会が終わると短い帰国の合間にも必ず帰省する。
そうした時には決まって家族や親戚が集まり青野を囲む。
青野を育てた…何の?ううん。
もう最高。
あのね優しいしね。
んでまあ言い分がないね令は。
遠征とか行ったらやっぱみんな心配とかしてくれとるけんやけん帰ってきたよみたいな感じっすね。
ここまで来られたのは家族の支えがあったからだと青野は感じている。
無事帰ってきたよってね。
青野がスノーボードを始めたのは小学4年生の頃。
6年生の時には地元の大会で優勝。
スノーボードの面白さにのめり込む青野を練習場所までいつも送り迎えをしてくれた両親。
時には厳しい言葉もかけながら応援してきた。
褒めるのは周りの人が褒めてくれるやないですか。
けど成績がよかってそこで文句を言えるのは親ぐらいしかおらんやないですか。
そこで褒めてしもうたら…僕成長が止まってほしくないけんやけん昔から言うけど…やっぱり将来的に…下もどんどん育ってきてくれたらうれしいし。
青野が少年時代を過ごした部屋。
これ卒業式の写真でこの時俺右膝のじん帯伸ばしててギプスだったんっすよね。
太もものとこから。
青野を応援してくれる友人たち。
地元の多くの人たちが青野の競技生活を後押ししてくれた。
中でも青野の成長に最も貢献した施設がある。
自宅近くにあったスノーボードの屋内練習場。
地元のスキー場が経営していた国内最大級の施設。
一年中練習する事ができた。
南国生まれの青野が実力を磨くのに欠かせない場所だった。
愛媛県なんですけど環境だけはこういう室内ゲレンデがあって。
松山にこういうゲレンデがあったんですか?そうです。
普通は雪山でみんな練習しててすごい技をいっぱいやってきてそこに至ってる訳だからなかなか室内だけだとそんなにうまくならないんじゃないかなと思うんですけど。
そこはもう一年中滑れてハーフパイプもあったしジャンプもあってフリーランもあって何でもできる感じで。
しかも出来て1〜2年目ぐらいですごい有名なライダーの人とかも結構来てて自分もそれ見て「うわ〜あの人ヤバっ」みたいな。
「かっこいい〜」みたいな。
それを目指すようになってきて。
環境もすごいよかったですね。
多くの支援を受けた青野は16歳の時ワールドカップで初優勝。
18歳で日本人初の世界選手権優勝と次第にトップ選手として成長していった。
そして念願がかない19歳でバンクーバーオリンピックに初出場。
予選を2位で突破。
ところがメダルを目前にした決勝。
最後のジャンプで失敗。
結果は9位だった。
次狙うなら次はそれを完璧にしてからまた出たいですね。
4年後の雪辱を近い新たなスタートを切った青野。
ところが思いもかけない出来事が起きた。
幼い頃からの練習場だった屋内施設が不況で閉鎖されてしまったのだ。
大事な時期に無くなってしまった練習場所。
そんな中で手を差し伸べてくれたのは松山の人々だった。
夏でもスケートボードで同じようなトレーニングができる施設。
空き倉庫を利用して地元の人たちが共同で作ってくれた。
去年とか夏場結構来てたんですよね。
やけん多分…すごいでしょ?これ。
更に地元の企業が提供してくれた特別の練習施設。
回転技の練習に使えるトランポリン。
自分を後押ししてくれる多くの人たちに応えたい。
それが青野の戦いを支える思いだ。
やっとソチオリンピックが目の前に見えてきたんですけども。
出るからにはちゃんとメダル取って帰りたいし。
日本人まだ誰も取ってないし。
地元愛媛で愛媛県のみんなが街とか歩いてたら「頑張ってね」みたいな事言ってくれるんでやっぱりそういうのがすごいうれしいんでオリンピックに懸ける思いっていうのはすごいデカいですね。
もう出るだけじゃないぞと。
そうですね。
やっぱり勝つというのが大事なんで優勝したいですね。
だからもう家族とかじいちゃんばあちゃんとかも喜んでくれるんで。
勝ちたいですね。
じゃあもうなみなみならぬ決意でソチには向かってくれると思うんで我々期待していいですかね?はい。
期待しててほしいですね。
いいですね〜。
青野選手ふだんはクールな感じなんですけどこういう話になると結構熱いものを感じますよね。
我々プロ野球選手…たまたま僕のいた球団は秋季キャンプという事で松山も行くんです。
つまり東京だと寒いから暖かいとこで練習するために行く場所なんですよ松山っていう所は。
そこの選手がソチオリンピックに出るっていうのはすごい意外だったんですよ。
まあ珍しいというか。
青野選手の場合たまたま近所にそういう施設があったと。
子どもの頃から非常に才能があったという事なんでしょうね。
そういうふうに皆さん見られるかなと思うんですけどやはり彼も人一倍努力家で決してデビューしてからすばらしい成績を立て続けに取ってきた訳ではなくて何度も何度も悔しい思いというか負けた事もたくさんありますし。
それがあって今があるんじゃないかなと思いますね。
自分がいつも通ってた施設が潰れて無くなってしまったんですけども周りの人が彼を練習させたいからといっていろんな施設を作ってくれた。
これはなかなかいい話だなと思ったんですけど。
すばらしい話だと思いますね。
ホントに地域が一体となって子どもたちのために夢を求めるための力を貸してくれる大人がいるってこんなすばらしい地域はないんじゃないかと思いますね。
そんな中このソチオリンピックでもしかしたらメダルに届くんじゃないかいけるんじゃないかと我々も期待してるんですけども。
今日本代表で各地域を転戦している選手たちは過去の歴史を見てもホントに最高のメンバーが今集まって世界に挑んでいるので。
主に平野歩夢と平岡卓という2人の選手が青野とトップを争っているんですけども青野を見て育った世代ですね。
そういう意味では青野君はまだまだ若手には負けないよっていうところもある訳ですよね。
そうですね。
逆に彼は彼なりの個性を生かした演技を出して彼は彼で全く違うというか彼らしい演技を見せる事で勝負をしてってほしいなと思いますけどね。
僕たちもその辺りを楽しみにしたいと思います。
コーチ今日はどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
ハーフパイプの青野選手。
すごいですね。
筋力もすごいですけどやってのける技これもすごいです。
そして青野選手を見て感じた事です。
今日は驚くという字を書きました。
驚異の身体能力を持って今誰もできない技バックサイド1260という技にチャレンジする。
これが決まれば多分メダルはいけるんじゃないかと思います。
スノーボーダーたちが驚くあの技を本番で決めてそして我々を驚かせてほしいですね。
我々期待しております。
頑張って下さい。
6年後の…