(奈緒子)いらっしゃいませ。
ようこそお越しくださいました松橋さま。
(咲子)お荷物お持ちいたします。
(松橋)ありがとう。
(咲子)こちらです。
(奈緒子)ごゆっくりどうぞ。
(幸)奈緒子さん。
(幸)もうそろそろ金沢の名物弁当コンテストの結果が出るころじゃない?
(奈緒子)そうよね。
どうなってるのかな?
(知子)そう言ってももう優勝間違いなしって顔に書いてありますよ。
えっ?
(弘美)私たちも絶対そう思います。
あのお弁当ならいけます。
そうなんだけどね。
ちゃんと結果を聞くまではね。
(一同)いえいえ。
ねえ。
帳場の方に連絡来てるかもしれないからあとお願いしますね。
(一同)はい。
(俊平)分かりました。
あっ。
今奈緒子さんにお代わりいたしますので少々お待ちください。
宗佑さんから?
(俊平)いや。
それが村田さまからで。
コンテストの結果を教えてくださるお電話では?そうね。
もしもしお電話代わりました。
奈緒子でございます。
村田さま。
色々とお世話になりましてありがとうございました。
村田さまのおかげでお弁当を作ることができその上かぐらやの夫婦弁当とまで命名してくださって…。
絶対優勝だな。
増岡。
(増岡)はい。
ボンチ。
えっ?ああ。
そうですか。
はい。
分かりました。
わざわざご連絡ありがとうございました。
どうかなさいましたか?
(増岡)村田さまは何と?それが…。
入賞はしたけど優勝は駄目だったって。
(哲)優勝できなかったのは何でですかね?小籠包とかぶらずしの組み合わせだって斬新だったし。
その上金沢らしさだってあったのに。
(健太)村田さまだって太鼓判押されてたっていうのにな。
(辰夫)斬新なアイデアや味は文句はないやろ。
ほやけど小籠包が弁当に向かんかっただけのことや。
(健太・哲)えっ?
(辰夫)うん。
じゃあちょっと行ってきますのであとよろしくお願いします。
(咲子)はい。
(照子)えっ?奈緒子さんどこへ?
(咲子)あのう。
宗佑さんがまだお戻りになられていないので捜しに行くとおっしゃられて。
(照子)ああ。
ほうですか。
(照子)あっ。
大女将。
(志乃)ああ。
(照子)今奈緒子さんが宗佑坊ちゃまを捜しに行きました。
(志乃)ほうか。
何の連絡もないし何や雨も降ってきそうやし心配になったんでしょうね。
うん。
でもあのお弁当なら優勝間違いなしやと誰もが思うてましたんに。
本人が一番ほう思うとったやろう。
今ごろどこかで相当落ち込んどるんやろ。
ほやけどほっちの方は心配せんでも奈緒子さんが見つけだしてくれる。
はい。
問題はこれからのことや。
優勝できんかったとなると宗佑は…。
宗佑。
(宗佑)おお。
奈緒子。
こんなとこにいたの。
(宗佑)ハハッ。
ごめんな。
連絡もしないで。
うん。
コンテストの結果村田さまから聞いた。
そっか。
いやぁ。
また駄目だったよ俺。
せっかく2人で力を合わせて夫婦弁当作ったのにな。
何でなんだろうな。
いっつも俺の追っ掛ける夢は最後の最後で駄目になっちゃうんだよ。
努力が足りんのかそれとも自意識過剰過ぎんのか。
そんなことない。
宗佑は一生懸命やってたしそれにいっつも前向きなところが宗佑の一番いいところじゃない。
ありがとな奈緒子。
もう奈緒子だけだよ。
俺のことそんなふうに言ってくれんの。
いやぁ。
でもね今回は俺ホント参っちゃったよ。
だって奈緒子がせっかく力になってくれたのにさ優勝できなかったんだもんな。
ハァー。
何か俺さ自分に自信持てなくなっちゃったよ。
自分が何かやろうとしてもきっとまた何もかもうまくいかないんじゃないかって思っちゃってさ。
だから決めた。
俺もう夢を追っ掛けんのはやめて地道な仕事に就くよ。
えっ?土産物屋の正社員になる。
うん。
だってせっかく店の主人から来てくれって言われてんのにこうなったらそれ断る理由もないからな。
それでいいの?いや。
いいも何ももし優勝できなかったらそうするって約束したじゃんよ。
おふくろや奈緒子と。
今度こそ約束は絶対に守る。
うん。
フフフ。
だってそれまで破ったら俺家族からも信用されなくなっちゃうよ。
翔太や幸からもさ。
家族を安心させてやることが今の俺にできるたった一つのことだもんな。
もうそろそろこの辺で男の夢とロマンなんてバカバカしいこと言うのやめて落ち着くことにするよ。
うん。
もうじゅうぶん夢は見させてもらったもんな。
奈緒子のおかげで。
さてと。
ここでこうやっていつまでも落ち込んでても始まらないし家帰って家族に結果報告するとするか?あっ。
痛っ。
(増岡)宗佑さんが帰っておいでで?
(知子)ええ。
それで今大女将に呼ばれて奥へ。
どうなるんでしょうか?
(咲子)優勝できなかったらお弁当作りを諦めるっていう約束だったみたいですから。
(哲)惜しいよな。
せっかくあそこまで作りあげたっていうのに。
ホントもったいないですよ。
(弘美)宗佑さんと奈緒子さんもあんなに頑張ってたのに。
(亜希)毎晩遅くまでね。
(4人)ねえ。
そうですね。
私も支配人としてあのお弁当はかぐらやのよい宣伝になると思ってましたからどうにかならないかと思ってるんですがね。
なあ?増岡。
(増岡)はい。
ボンチ。
私もほう思います。
ほやけどこればっかりは大女将が決めること。
大女将が何とおっしゃるか。
(宗佑)力及ばず優勝できませんでした。
申し訳ありません。
ほれでどうするつもりや?はい。
夢はすっぱり諦めます。
今から茶屋街に行って土産物屋の正社員にしてほしいと頼むつもりです。
決心したんやね?はい。
仕方ありません。
約束は約束。
はい。
じゃあ今から行ってきます。
待って。
宗佑。
(宗佑)えっ?なっ…。
大女将。
あのお弁当はおいしかったと思うんです。
それに新しいかぐらやの味にもなるはずなんです。
ほやけど優勝できんかったんや。
はい。
それは分かってます。
けれど優勝できなかった理由が分かりそこを直せばきっとあのお弁当はかぐらやの名物弁当になるはずなんです。
大女将。
もう一度かぐらやの夫婦弁当を作らせてください!
(宗佑)奈緒子。
お願いします。
いや。
もういいんだって。
俺はすっぱり諦めるって決めたんだから。
宗佑。
これ以上俺を甘やかすな!俺もう母さんや奈緒子に甘えたくないんだよ。
うん。
もうこれ以上迷惑掛けたくないんだよ。
家族のみんなに。
俺言っただろう?もう男の夢とロマンなんてやめにするってさ。
あのお弁当はもう宗佑だけの夢やロマンじゃないの。
(宗佑)えっ?あのかぐらやの夫婦弁当は私にとっても夢になってるのよ。
(宗佑)いや…。
あのお弁当をかぐらやの名物弁当にしたいって私もそう思ってるの。
奈緒子。
大女将。
お願いします。
2人で頑張って作りあげていきたいんです。
このままお弁当作りをさせてください。
・
(幸)よろしいですか?幸からもお願いします。
このまま宗佑叔父さんと奈緒子さんにお弁当作りをさせてあげてください。
えっ?
(幸)奈緒子さんの言うようにかぐらやの夫婦弁当はかぐらやの名物になると思います。
(翔太)俺もそう思ってます。
(翔太)宗佑叔父さんにこれ以上借金つくられるのは勘弁してほしいけど。
けど今度は奈緒子さんがいるから大丈夫だと思います。
幸ちゃん。
翔太君。
・
(増岡)失礼いたします。
(一同)失礼します。
(増岡)大女将。
板長。
母屋まで押し掛けまして誠に申し訳ございません。
ぜひとも聞いていただきたいことがございまして。
何ですか?大女将。
私たちからもお願いします。
かぐらやの夫婦弁当はかぐらやで働く私たちも大いに期待しているんです。
(咲子)きっとお弁当を食べたお客さまも喜ばれるはずです。
そんなお客さまたちの金沢のいい思い出にもなると思うんです。
俊平さん。
咲子さん。
宗佑さんと奈緒子さんのかぐらやの夫婦弁当を私たちかぐらやの従業員力を合わせて応援したいんです。
(俊平)大女将。
よろしくお願いします。
(一同)お願いします。
みんなそんなふうに思ってくれてたなんて。
俺…。
ありがとう。
ホントありがとう。
大女将。
お願いします。
かぐらやの夫婦弁当を私たちに作らせてください。
(一同)お願いします。
分かりました。
えっ?宗佑が優勝を逃して夢をすっぱりと諦めて地道な仕事に就こうとしたことは本心やったと思います。
ほの気持ちをもって約束を守ったこととします。
ああ。
ほしてここからは大女将である私からのお願いや。
奈緒子さん。
宗佑。
はい。
はい。
かぐらやの夫婦弁当をもう一度2人で作り直してもらえませんか?大女将。
いいですね?はい。
(宗佑)はい。
皆さんにもお願いします。
かぐらやの夫婦弁当をかぐらやの名物とするためにどうか皆さんも力を貸してください。
(一同)はい。
(俊平)よかった。
(辰夫)優勝できんかった理由はこれや。
小籠包の中に閉じ込めた汁が時間がたつと皮に吸収されてジューシーさがのうなりぱさぱさした食感になるんや。
(宗佑)ああ。
これ…。
(哲)そうか。
俺たちは蒸したての小籠包ばかり食べていたから気が付かなかったんだ。
(健太)ああ。
わしも初めは気付かんかった。
でももしやと思うて時間を置いて後で一人で食べてみた。
ほれで気付いたんや。
村田さまにも出来たてをお届けしていたからそれには気付かれなかったんでしょうね。
(辰夫)うん。
ほうやろな。
うん。
でもじゃあどうしたら?だって小籠包の一番の売りはこのジューシーな汁なんだし。
(辰夫)うん。
板長。
これは?
(辰夫)煮こごりや。
煮こごり?
(辰夫)これで汁を作るんや。
そっか。
煮こごりなら汁が皮に吸収されることもない。
(宗佑)うん。
(辰夫)これやったら小籠包を弁当に入れて時間がたってもおいしく食べられるはずや。
さすがだよ父さん。
煮こごり思い付くなんて。
父さん。
いや板長。
俺にこの煮こごりの作り方教えてもらえませんか?もう何としてでも作りあげたいんです。
お願いします。
私からもお願いします。
(辰夫)まあ仕方ない。
大女将がみんなで力を合わせて作れと言うとるんやさかい。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
(照子)大女将。
さすがでございます。
お見事な采配でございました。
ハハハ。
まあね。
私もあのお弁当はかぐらやのためにも作り続けてほしいと思うとったんや。
ほやけどここで宗佑に約束を守らせんとほれこそけじめも何ものうなってしまうさかい。
はい。
おっしゃるとおりでございます。
いやぁ。
ほやけど幸や翔太ほれにかぐらやで働いてくれるみんなまでああ言うてくれるやなんて。
みんなかぐらやのことを大事に思うてくれとるんやね。
はい。
みんなかぐらやのことが大好きですさかい。
ほれに奈緒子さんのことも。
フフフ。
はい。
みんな奈緒子さんがどれだけ一生懸命宗佑に尽くしとるかよう分かっとるんや。
ハァ。
これでもう思い残すことはない。
思い残すことはない?大女将としての最後の務めを果たした気分や。
最後の務め?ハァ。
何や疲れたわ。
大丈夫ですか?・お母さん?はい。
・失礼します。
あっ。
あっ。
照子さんから聞きました。
お加減いかがですか?うーん。
横になっとったら少し楽になった。
ああ。
あのう。
お熱とかは?ああ。
ほれは心配ない。
あっ。
あっ。
あっ。
はい。
ほやけど季節の変わり目か知らんけど何やだるうてね。
あら。
はい。
どうぞ。
あっ。
ありがとう。
気を付けてくださいね。
もうすぐ女将襲名披露もありますし。
お母さんには元気でいていただかないと。
ほれは分かっとるんやけどね。
ハァ。
寄る年波には勝てんねぇ。
えっ?何を驚いとるんや。
私かてもう年や。
けど今までそんなことおっしゃったこともないから。
わが身のことがやっと分かったということやろ。
ほれで頼みがあるんやけどしばらくゆっくりさせてほしいんや。
今までは疲れたと思うても休まんで頑張ってきたんやけどこれからはまあのんびりゆっくり無理せんとやってこうと思うてね。
それはまあお体のことを考えればその方がいいとは思います。
ですが…。
あしたから旅館の方は奈緒子さん一人にお願いするというわけにはいかんやろか?大女将?いやぁ。
体が弱ると気ぃも弱るさかいこんなこと言うんかもしれんけど。
奈緒子さんがうちにお嫁にきてくれてホントにありがたかったと思うとります。
お母さん。
しかも女将になれる器の嫁やなんてそうそういるはずもない。
うちはホントにいい嫁に恵まれました。
ああ。
お母さん。
奈緒子さん。
頼りにしてますよ。
はい。
お母さん。
うん。
《奈緒子さんがうちにお嫁にきてくれてホントにありがたかったと思うとります》2014/03/26(水) 13:30〜14:00
関西テレビ1
花嫁のれん #58[字][デ]【皆の夢 出演:羽田美智子 野際陽子】
志乃(野際陽子)は、かぐらや夫婦弁当を提案し懸命に努力した宗佑(津田寛治)とそれを支えた奈緒子(羽田美智子)の姿を認め、女将襲名披露を前に引退をほのめかす…
詳細情報
番組内容
宗佑(津田寛治)は奈緒子(羽田美智子)の協力を得て、「かぐらやの夫婦弁当」をついに完成させる。そして、必ず「金沢の名物弁当コンテストで優勝する」と自信満々で出かけた宗佑だが…。
しかし、結果は思わぬものに。奈緒子や志乃(野際陽子)も言葉を失う。宗佑は今回のコンテストを区切りに、これまでの生き方を改めると宣言。
番組内容2
奈緒子をはじめ「かぐらや」一同、当然のことと思うが、その一方で宗佑のことを思うと、奈緒子は歯がゆい気持ちになる。
すると、奈緒子は志乃に「この弁当は、私の夢になっている」と言い、弁当づくりをさせてあげたいと訴える。そこに幸(木村真那月)や翔太(草川拓弥)に加え、従業員たちもやって来て志乃に、同様にお願いし始める。
番組内容3
宗佑が皆の言葉に感激していると、最後は志乃も折れ、皆の力を貸りて名物弁当を作ってほしいと言い、かぐらやが一つになる。
出演者
神楽奈緒子:羽田美智子
神楽志乃:野際陽子
松本咲子:田中こなつ
柿沼俊平:鈴之助
藤沢瑠璃子:里久鳴祐果
神楽翔太:草川拓弥
神楽 幸:木村真那月
・
神楽宗佑:津田寛治
谷本照子:烏丸せつこ
神楽辰夫:山本 圭 ほか
スタッフ
原作・脚本:小松江里子
演出:杉村六郎
プロデュース:市野直親(東海テレビ)
伊藤一尋(テレパック)
沼田通嗣(テレパック)
東田陽介(テレパック)
音楽:富貴晴美
主題歌:Do As Infinity「風花便り」(avex trax)
エンディングテーマ:SOLIDEMO「Next to you」(avex trax)
制作著作:テレパック
制作:東海テレビ
ご案内
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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