いけいけいけいけ!まだいけまだいけ!合言葉は福岡から世界へ。
未来のアスリートたちが目指すのは…。
「TOKYO」。
2020年東京オリンピックです。
福岡県が進める…世界で戦うスポーツ選手の育成がねらいです。
選ばれた小中学生はさまざまなスポーツの能力を試されます。
そして中学3年生の秋にはどの競技を選ぶのか自ら決めなくてはいけません。
思い悩む子は少なくありません。
好きな競技を続けるのかそれとも未知の競技に懸けるのか。
子どもたちにとって人生を左右する大きな決断です。
2020年の東京オリンピックを目指して。
15歳決断までの日々を見つめました。
タレント発掘事業の拠点となっている福岡県の体育施設です。
12月上旬。
来年度の受講生を決める最後の選抜テストが行われました。
おはようございます。
(一同)おはようございます。
じゃあ今から五段跳びをやっていきます。
参加したのは114人。
福岡県内4万7,000人から選ばれた子どもたちです。
選抜テストは3回にわたって行われます。
最終的に選ばれるのはおよそ60人です。
テストではさまざまな運動能力が試されます。
10m10。
よ〜いはい!跳躍力や瞬発力反射神経など20種類近くの能力を測定します。
(測定終了の音)313061です。
東京オリンピックの開催が決まり応援にも熱が入ります。
事業がスタートして10年目。
これまでに23人の日本一15人の日本代表が生まれています。
事業を行うのは福岡県です。
(一同)お願いします。
県のスポーツ振興基金や助成金で運営され無料で指導を受ける事ができます。
現在受講生は小学5年生から中学3年生までの149人です。
全員が多くの競技を経験。
20以上の競技に挑戦する事もあります。
適性を見極めるのはそれぞれの競技の経験豊富な指導者たちです。
受講生の将来性は4段階で評価。
最も高いランクAは世界を目指す事ができる日本代表レベルです。
その評価を基に子どもたちは中学3年生の秋どの競技で世界を目指すのか自ら決断を下すのです。
事務局を務める手島和人さん。
県立高校の体育教師でした。
3年前から子どもたちが適性に合った競技に進めるよう指導に当たっています。
ライフル射撃で注目を集めた受講生がいた。
始めてすぐ10点満点を連発した。
ライフルを構えた時姿勢が安定していた。
赤木さんは4人姉妹の長女。
全員がバスケットボール部だ。
はいトラベリング。
幼い頃からみんなで楽しむスポーツが好きだった。
中学校ではバスケットボール部のキャプテンだった。
しかし身長があまり高くないため競技転向を勧められた。
2年生の時分析された赤木さんの運動能力。
持久力を示す項目が特別に高く受講生の中でもトップクラスだった。
経験した競技の中で持久力を生かせると思ったのがチームで戦うホッケーだった。
10月中旬。
母親とホッケー部がある高校に向かった。
自宅からは2時間近くかかるが県内でホッケー部がある高校は1つしかない。
九州で何度も優勝している強豪校だ。
ここでホッケーに打ち込む事ができるのか確かめに来た。
ホッケー部の監督は元日本代表。
左手で持ってこの前やったよね?はい。
赤木さんの素質に注目している。
(山内)やってみる?はい。
(山内)そうそう。
楽しい。
ホッケーで世界を目指したい。
そう思えるようになった。
どの競技に進むのか進路について県と話し合う日がやって来た。
競技ごとの評価の最終結果が伝えられる。
三者面談始めます。
よろしくお願いします。
お願いします。
(手島)どうぞお掛け下さい。
はい。
早速評価の方をお返しします。
評価は思いがけないものだった。
ホッケーの将来性はB。
一方ライフル射撃は世界を狙えるAだった。
持久力が高いと心拍数が少なくなり体が揺れない。
そのためライフルに向いているという。
言葉が出なかった。
(手島)まだ分かんないかな。
ホッケーで世界を目指そうと思っていた赤木さん。
自分の進路に迷いが生まれた。
うん。
ホッケーとライフル射撃のどちらを選ぶのか。
与えられた時間は1週間しかない。
(生徒たち)せ〜のオッス!オイ!1234…。
これまで打ち込んできた競技を続けるべきか迷っている選手もいた。
強豪陸上部のキャプテンだ。
専門は長距離。
全国大会出場を目指してきた。
まだ小学生だった林君に陸上を勧めた恩師だ。
中学3年生で全国大会に出場する。
2人で誓った目標だった。
林君が大切にしてきた吉村先生の教えがある。
ところが厳しい現実が突きつけられた。
タレント発掘事業で陸上トライアスロンそしてボクシングを経験した林君。
陸上の評価はC。
最も評価が高かったのはボクシングだった。
11月上旬県の駅伝大会が1週間後に迫っていた。
好きな陸上を続けるのか。
ボクシングに転向するのか。
中学最後の大会で決める事にした。
そして迎えた駅伝大会。
はい。
ありがとうございます!優勝できなければボクシングに転向する覚悟で臨んだ。
分かった?
(一同)はい!林君の覚悟は先生も知っていた。
全国大会に行く最後のチャンスだ。
出場するのは27チーム。
全国大会に進めるのは1校だけだ。
(スタートの合図の音)林君が走るのは2区。
1区を走るエースが出遅れた。
林君がたすきを受けたのは27チーム中19番目だった。
6人を抜いた林君。
しかしチームは12位だった。
3年間の陸上部の日々が終わった。
僕は…気を付け!礼!
(一同)ありがとうございました!
(拍手)悔しいです。
監督との約束を果たせなかった林君。
この日結論を出す事はできなかった。
ありがとうございました。
福岡県がタレント発掘事業を始めて10年目。
これまでにおよそ150人が巣立ちました。
全員が世界を目指すための決断を15歳でしてきました。
しかし結果は分かれました。
ライフル射撃の国際大会で銅メダルを獲得しました。
中学時代はバスケットボール部。
タレント発掘事業で適性を見いだされ転向しました。
既に東京オリンピックを見据えています。
同じく3期生の福島史帆実選手。
去年の高校総体フェンシング女子サーブルで優勝しました。
中学校では走り幅跳びが専門でした。
脚力の強さを高く評価され転向。
僅か2年余りで日本一を勝ち取りました。
一方競技を離れた人もいます。
けがでアスリートとしての道を断たれました。
中学ではバレーボール部だった浅海さん。
円盤投げとやり投げを勧められ世界を目指すため転向しました。
高校に入ってすぐに県大会で優勝。
成績が上がる度練習に打ち込むようになりました。
しかし2年生の時右肘と肩をけがしました。
じん帯を痛めた右肘。
3回手術しましたが今も痛みが残ります。
当時左手で書いた日記です。
「治してくれる神様はいませんか。
何でもするから」。
競技を諦めて3年。
今は鍼灸師を目指しています。
けがをした時に受けた治療がきっかけでした。
しかし鍼をうつ時右腕には痛みが走ります。
イテテテテ…。
一時は全く上げる事ができなかった右腕。
今も週に1回リハビリを続けています。
目標は痛みを感じずに鍼灸の仕事ができるようになる事です。
ホッケーかライフル射撃か悩んでいた赤木さん。
決断を告げる日が翌日に迫っていた。
目指すのは東京オリンピック。
好きな競技か。
世界を目指せると言われた競技か。
悔いが残らない選択をするためギリギリまで悩み続けた。
こんにちは。
翌日両親と共に最後の面接に臨んだ。
うわっ…失礼します。
どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
どうぞお掛け下さい。
失礼します。
私は…手島さんに覚悟を問われた。
はい。
(一同)ありがとうございました。
こんばんは。
陸上を諦め切れなかった林君。
向かったのは高校のボクシング部。
タレント発掘事業の講師が監督だ。
こんばんは。
(吉住)おう!はい。
経験のないボクシングで本当に世界を狙えるのか。
いつもどおりね。
はい。
(吉住)いくぞ!
(タイマーの音)自分で確かめてみたかった。
陸上部で身につけた吉村先生の教えは常に心の中にあった。
「不可能はない。
決して諦めない。
必ずできる」。
(タイマーの音)
(吉住)よしいこう!集中して。
足も動けてるよ。
さあ全体的にスピード出していこう。
スピード。
なかなか前に出られない林君。
パンチが怖くて目をつぶってしまう。
前前前。
リズムリズムリズム。
そうほれ!ファイト!そう!ポンポンポンポンってしよう。
どんなに厳しい練習も陸上部では乗り越えてきた。
距離にびびるな!狭くても打て!はい!その経験が林君を支えていた。
(タイマーの音)お〜ナイス!よし!これまでより少し前に出る事ができた。
頑張って!ラストラストラスト!打って!ラストラストラスト!
(タイマーの音)ファイト!ただいま。
お帰り!自分の決断を一番最初に報告するのは吉村先生と決めていた林君。
両親はただ見守る事にしていた。
そう。
そうね。
お姉ちゃんそうね。
2つの未来をノートに書き始めた。
陸上で東京オリンピックの金メダルを目指す道。
そしてボクシングで目指す道。
自分の全てを懸けて挑戦できるのはどちらなのか。
駅伝大会から2週間余り。
ようやく結論にたどりついた。
翌日。
林君が通う中学校の職員室では陸上部の顧問吉村先生が林君からの報告を待っていた。
午後6時林君が両親と一緒にやって来た。
どうも。
よろしくお願いします。
(吉村)いよいよだね。
はい。
そうか分かった。
3年間育ててくれた恩師が背中を押してくれた。
ありがとう。
ありがとうございました。
その10日後。
林君は高校生とのスパーリングに臨んでいた。
当てんか!そう!もう一回!できる!まだパンチをもらうのは怖い。
それでももう迷いはない。
人生を左右する決断と向き合った15歳。
それぞれが選んだ道で2020年への挑戦が今始まった。
カナダの…20世紀初めこの島を舞台に書かれた名作…2014/03/26(水) 13:05〜13:50
NHK総合1・神戸
地方発 ドキュメンタリー選「15歳の決断〜2020年東京五輪を目指して〜」[字]
「福岡から世界へ」を合い言葉に、世界で活躍する未来のアスリートを育てる福岡県のプログラムが注目されている。どの競技で世界と戦うのか。15歳の決断に密着した。
詳細情報
番組内容
未来のアスリートを育てる福岡県のプログラムが、スタートから10年、20人を超える日本一を輩出してきた。参加できるのは数万人の中から選ばれた、運動能力が極めて優れた子どもたち。目指すは、2020年の東京オリンピック。子どもたちはさまざまなスポーツを経験し、適性を評価され、自分が進むべき「世界で戦える」競技を選ぶ。人生を左右する選択を迫られたのは15歳。何に悩み、どんな結論にたどり着くのか。
出演者
【語り】為末大,野尻あかね
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – スポーツ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:10376(0×2888)