Nスタ 2014.03.11

あの日から、今日で3年。
鎮魂と復興への祈りが日本列島を包んだ。
万里の長城と評された防潮堤があった宮古市田老地区。
手をつなぎ合い、海に向かって祈りを捧げた。
釜石市鵜住居町。
防災センターに駆け込んだ241人が津波の犠牲となった。
建物は先月解体され、更地となったが追悼施設には多くの花が手向けられた。
町の職員ら43人が犠牲となった南三陸町の防災対策庁舎にも早朝から祈る人の姿があった。
東日本大震災による死者・行方不明者は合わせて1万8000人以上。
いまだ26万7000人以上が仮設住宅などで避難生活を強いられている。
そして復興への誓いは東京でも。
希望を失うことなく、これからを過ごしていかれるよう、長きにわたって、国民皆が心を1つにして東日本大震災、そして原発事故から今日で3年です。
私は、福島県楢葉町にあるJヴィレッジに来ています。
ここは、もともとサッカーのトレーニング施設なんですね。
そして今は原発事故対応の拠点になっています。
そして、こちらの白い巨大なテントご覧いただけますでしょうか。
ここは福島第一原発で働く作業員の皆さんが定期的に訪れる場所になっているんです。
ちょっと中に入ってみたいと思います。
竹内さん、その場所に作業員の皆さんが立ち寄らなければならない理由があるんですよね?そうなんです。
今日は中に特別に許可を得て入ることができたんですがご覧ください、見慣れない機械が並んでいますよね。
これは、ホールボディーカウンターといいまして作業員の体内に入った放射性物質。
つまり内部被ばくの線量を計測する機械なんです。
今日、地震が起きた午後2時46分にはここJヴィレッジと福島第一原発で東電社員ら150人が犠牲者への黙とうを捧げました。
その後、東京電力の広瀬社長が記者団に次のように語りました。
このホールボディーカウンターなんですけれども、一見、証明書写真の機械のように見えますよね。
ここに座って、このボタンを押して約1分で体内に入っている放射性物質の量、つまり内部被ばくを計測することができるんです。
あっという間に測れるということなんですが、これまでに何人ぐらいの方がここに立ち寄って、計測しているんでしょうか?これまでに延べ13万人以上がこの内部被ばく検査を受けました。
こうした内部被ばく、外部被ばくで経験豊富な作業員173人が現場を離れました。
こうしたことが将来の人手不足の要因の1つになる可能性も出てきています。
こちらからは後ほど、人が住めなくなった町を守っている通称、じじい部隊の奮闘についてお知らせしますけれどその前に、岩手県にいる加藤シルビアさんに話を聞きたいと思います。
私は今、岩手県三陸鉄道、最後の不通区間の1つになっている島越駅、その前の線路の上に立っています。
辺り、薄暗くなって小雪もちらついてきました。
この島越駅近くも被害が甚大で、およそ80世帯ほどあった民家は今、1世帯を残すのみとなっています。
しかし、3年がたって復旧は進んでいます。
このように新しいホームもできました。
線路も寸断されていたものが次のトンネルまでつながりました。
防潮堤の効果もある橋脚も完成したんです。
来月の全線復旧を前に昨日は新しい車両が公開されました。
幾つか公開された車両の中の1つにお座敷列車があるんですがそのテーマは、古民家です。
岩手の特産品などを詰め込んでおりまして火鉢ですとか、岩手南部鉄器なども入っているそうなんです。
一歩一歩、前に進んでいるなと感じる反面、今日のお昼頃、私は震災学習列車に乗りました。
津波のつめ跡、まだまだ残っているなと感じる部分も多かったんです。
三陸鉄道の方は、このように話していました。
三鉄の全線復旧がゴールではない、この地域全体の振興がゴールであると、そういうふうにお話になっていました。
これからも三陸の復興の取り組み、しっかり取材していきたいと思います。
STAP細胞の研究論文について共同執筆者である大学教授が撤回を呼びかけている問題です。
渦中の教授が、小保方晴子さんからこれからどうするか真剣に考えているというメールを受け取ったことを明らかにしました。
ついに、共同研究者までも不信感を示した。
今年1月、新たな万能細胞、STAP細胞をつくることに成功したと発表し、大きな反響を呼んだ小保方晴子さんらの研究グループ。
その1人が論文に疑問点が多いなどとして論文の共著者に取り下げを呼びかけた。
生物学の常識を覆すと大きな反響を呼んだ今回の発表。
しかし、その後、データに不自然な点がある、再現実験でSTAP細胞をつくれないなどの指摘が相次いだ。
若山教授によると、今回の論文でSTAP細胞があらゆる細胞に変化する可能性を示すとする画像が3年前に小保方さんが博士論文で使用した画像と極めてよく似ているとのことで、根幹に関わる大事な部分で信用性を疑わせるとしている。
小保方さんが所属する理化学研究所は研究の事実に揺るぎはないとしながらも…論文の共著者の1人で小保方さんを指導してきたチャールズ・バカンティ教授が所属するハーバード大学は最高水準の倫理と研究の整合性を維持するのが私たちの責務で、いかなる疑問も精査するとのコメントを発表した。
一方でバカンティ教授が、幾つかの間違いがあったが論文を取り下げる理由は何もないと取り下げに反対する意向を示したとの報道もある。
共同研究者の若山教授は先ほど、論文の撤回を求めた小保方さんからメールの返信が来たことを明らかにした。
疑いは晴れるのか。
理研によると、小保方さんは現在、再現実験を行っていて14日に予定している調査の経過説明には出席しないとのこと。
オリンピック3大会連続の金メダリスト、レスリング・吉田沙保里選手の父、栄勝さんが今朝、くも膜下出血のため、亡くなりました。
車の運転中に発症したと見られます。
今日午前7時15分頃、三重県津市の伊勢自動車道上り線でガードレールに接触後、路肩に停まっていた乗用車の中で男性が倒れているのが見つかった。
男性は、女子レスリングの吉田沙保里選手の父、栄勝さん61歳で運ばれた病院で死亡が確認された。
死因はくも膜下出血で、運転中に発症したと見られている。
栄勝さんの遺体は、午後1時前に津市内の自宅に戻り、公開練習に臨む予定だった沙保里選手も東京から駆けつけた。
栄勝さんの葬儀・告別式は再び、福島からお伝えします。
福島第一原発に近い大熊町。
放射線量が高い無人の町で奮闘する6人の年配の男性がいます。
それがこちらの皆さん。
平均年齢61歳。
自身も自宅に住めなくなり避難生活を送っているんですけれども、毎日、防護服を着て、動物や泥棒に荒らされていく町を守っています。
彼らは自分たちのことを、じじい部隊と呼んでいます。
福島県大熊町は避難指示区域。
除染で出た廃棄物は増え続け3年経った今も人は住めない。
ここなんか、もう完全にビニールシートが剥がれてここは何だったんですか?町は震災発生当時のまま。
3月12日付の新聞が配られないまま残されている。
案内してくれたのは鈴木さん、岡田さん、そして横山さん。
大熊町をパトロールしている。
彼らの姿は今から3年前、意外な場面の映像に残されていた。
町ごと避難を強いられた大熊町。
仮の役場が会津若松市にできた際の式典に出ていた。
パトロール隊の男性たちはいずれも当時、町の幹部だった。
平均61歳のメンバー6人は前の出納室長に総務課長、復興事業課長など、いずれも町を知り尽くしたスペシャリスト。
定年退職した後、無人の町のパトロールを買って出た。
通称、じじい部隊。
じじい部隊なんて紹介されてましたけど、じじいというにはちょっとまだ若いですか。
発起人の鈴木さんは…若い者を放射線にさらすより年をとった自分たちが身を張ろうというのだ。
防護服に着替え、パトロールに出発すると…イノシシが我が物顔で走り回る。
人が住まなくなった今、動物たちが次々と飛だしてくる。
その被害は至るところに…無人の町で一番怖いのは火災。
消火用水路が詰まらないように毎日、枯れ葉などを取り除く。
しかし…イノシシがエサを求めあらゆるところを掘り返す。
作業中、イノシシが罠にかかったという連絡が。
捕獲されたのは親子3頭だった。
じじい部隊の任務は多岐にわたる。
一時帰宅する住民の付き添い。
放射線の影響を調べる試験農場の管理。
昼休み、愛妻弁当をかき込むじじい部隊。
6人とも自宅を追われ家族と避難指示区域の外に住んでいる。
殺風景な事務所の壁になぜか…じじい部隊、女性隊員募集中だそう午後からは町の中心にある商店街でパトロール。
昼間はとても賑わっていた場所だということなんですけれども、ご覧ください、こちらの酒屋さんのように窓枠から外れたままの状態で放置されている店、さらに、こちら居酒屋なんですけれども、屋根瓦がすべて道路に落ちてきた状態で残っています。
この辺りまるで3年前から時が止まってしまったかのようにそのままの状態で残されています。
町で一番賑わう商店街。
しかし、今は私たちの靴音しか聞こえない。
これは地震のときのままなんですね。
崩れて。
自身で破壊された町をさらに荒らすのが…ここから入られたってことですか。
ここもやっぱり窓ガラスが破られて中に入られたと。
空き巣。
急な避難を強いられた商店も多く窃盗被害が後を絶たない。
住宅街には、そこかしこに泥棒に入られた跡があった。
帰還困難区域の夜のパトロールはじじい部隊であっても許されていない。
それをいいことに町を荒らす不届き者。
窃盗被害は去年1年間で130件にも及ぶ。
高い線量の放射線が今も町をむしばんでいる。
じじい部隊は川の水や魚や木の実などの放射線量の測定も独自に行っている。
実に国の基準の300倍。
じじい部隊、鈴木さんが原発事故前に暮らしていた家。
福島第一原発から、わずか1km。
庭では最大で16.3マイクロシーベルト。
国の基準の70倍もの放射線量。
代々守り続けてきた土地。
意匠を凝らして建てられた家を離れてからもう3年になる。
故郷を愛する人たちのために。
じじい部隊はあきらめない。
実は先週、大熊町を訪れた安倍総理にじじい部隊の皆さんが直接、思いを伝える場面があったんです。
絶対に故郷を取り戻す、こういう一途な思いが安倍総理には伝わったのでしょうか。
しかし、私たちはこの地域の未来についての議論をほとんど忘れかけているような気もします。
こちらのじじい部隊の皆さん、そんな風潮に抗うように日々奮闘しています。
2014/03/11(火) 17:50〜18:15
MBS毎日放送
Nスタ[字]

取材経験豊富な記者・竹内明とTBSアナウンサー・加藤シルビアらがお届けする大型報道番組。ニュースを速く、深く伝えると共に「Nトク」ではホットな話題を徹底取材。

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番組内容
きょうのニュースを速く深くわかりやすく。徹底取材したVTRに加え、今さら人に聞けないニュースのポイントもわかりやすく解説。政治・経済・事件はもちろん、身近なニュースや生活情報もお伝えします。「Nトク」では全国各地で起きているホットな出来事を徹底的に掘り下げます。
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【出演】
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藤森祥平(TBSアナウンサー)

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ニュース/報道 – 定時・総合
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福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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