クローズアップ東北「20歳 ソチに挑む〜ボブスレー 黒岩俊喜選手〜」 2014.02.11

最高時速は150kmに達します。
(実況)あ〜危ない!転倒だ。
このボブスレーで東北から一人の大学生がソチオリンピックに挑もうとしています。
おす!おっ!お〜!
(掛け声)体格に優れ並外れたパワーを持つ強豪国。
そこに世界最小とも言われる体で挑んでいます。
・「Happybirthdaytoyou,Happybirthdaytoyou,」・「Happybirthday,dearとしちゃん」去年8月20歳になった黒岩選手。
うお〜やべえ!うお〜!人懐こい性格で人気者です。
(黒岩)これだけやって頂いたんでねソチ出てしっかり結果残して帰ってくるので応援よろしくお願いします。
乾杯!真面目か!幼い頃から抱き続けた夢「オリンピック出場」。
(黒岩)うおっ!夢の舞台に突き進む若者の挑戦を追いました。
(平野)ボブスレーのソリです。
ソリだけにそりゃ〜!っと。
結構重いもんなんですね。
120kgあるそうです。
これ一気に加速させるんですから相当な力が必要です。
ソチオリンピックまで1か月を切りました。
ここは宮城県角田市にあります仙台大学のボブスレー練習場です。
オリンピックには東北からもたくさんの選手が出場します。
その中で今回注目するのがここを練習の拠点として今年新成人になった若きアスリート黒岩俊喜選手です。
最近の若者は「なかなか夢が持てない」なんて事が言われます。
しかし黒岩選手は中学生の頃に抱き始めた「オリンピック出場」という夢に向かってひたむきに努力を重ねてきました。
絶対に諦めず自分自身を信じて前へと進んでいく姿。
皆さんの目にはどのように映るでしょうか。
去年7月。
黒岩選手はオリンピックに向けた最初の強化合宿に臨んでいました。
パワーとスピード。
両方が求められるボブスレー。
アメリカンフットボールや陸上などでトップクラスだった選手たちが転向してオリンピックを目指しています。
黒岩選手も高校までは陸上100mの選手でした。
この日競うのはスタート15mのタイム。
2秒を切るかが焦点でした。
打撲した。
まだまだ!そして黒岩選手。
この日の最速です。
強さを見せつけました。
強いですね。
もう「強い」。
そのひと言に尽きます。
このまま続けていけば日本のボブスレー界を背負っていく人になると僕は期待してますしそうなってほしい選手ですね。
(歓声)過去10回のオリンピックで15位が最高の日本。
黒岩選手に期待されているスタートが最大の課題です。
前回1位のアメリカ。
スタートで日本とは圧倒的な差がありました。
アメリカは4秒75。
0秒25の差をつけられます。
ここから徐々に差が開いていきます。
アメリカがゴール。
そして日本。
その差は1秒20。
15m以上の差をつけられていました。
8位入賞チームとも0秒9の差が生まれていました。
スタートタイムを並べてみると入賞チームはいずれもスタートタイムでも上位に入っています。
しかも0秒11の間にひしめき合っています。
秒単位でいかにスタートを速くできるか。
黒岩選手に大きな期待が懸けられているのです。
この日久しぶりに横浜に帰省しました。
(洋子)ちょっと盛り過ぎじゃない?
(黒岩)こんぐらい食べるじゃない。
普通にいつも。
食事などさまざまな面で家族に支えられています。
(一同)いただきま〜す。
両親と妹2人の5人家族の黒岩選手。
ボブスレーへの挑戦は家族にとって寝耳に水でした。
高校3年生の春か…だよね。
確か担任の先生と進路のだよね。
三者面談の前の日だったんですよ。
その夜に言われたんだよね。
「ボブスレーやりたいんで仙台大学行きたい」って言われたんですよ。
聞いて「え〜!?」って「なにボブスレーって」っていうのが第一声ですよね。
突然宮城の大学行っちゃったしっていう…。
(史晴)お兄ちゃん行っちゃうんだってね。
ハハハハ。
琴美一番かわいがってたからねお兄ちゃんね。
寂しくなっちゃったよね。
中学生の頃から陸上でオリンピック出場を目指していた黒岩選手。
・よ〜い!
(号砲)50mまでは負けない自信がありましたが後半失速してしまうのが悩みでした。
自己ベストは10秒77。
そこから先の壁を越えられずオリンピックへの道を諦めざるをえませんでした。
高校生の時黒岩選手がつけていた日記です。
オリンピックの夢が遠のく悔しさをつづっていました。
「正直出たかった」。
「走りたかった」。
とにかく自分で短距離陸上でオリンピック出たい。
陸上でずっと生活していきたいっていうような子でした。
絶たれたかに見えた夢。
しかし恩師の言葉が転機となります。
「ボブスレーのスタートダッシュは50m。
ここなら君の才能を生かせる」。
そう言われたのです。
(黒岩)最初はボブスレーにいくって事は自分で逃げになるんじゃないかと正直思ってしまって陸上でこのままやった方が自分のためになるんじゃないかと思ったんですけれどただボブスレーにいってもしもオリンピックを目指せるのであればだったらもうボブスレー一本でいってやろうと。
世界と戦うために超えなければならない大きな壁があります。
パワーの差です。
ソチオリンピックメダル候補のロシア。
圧倒的なパワーでソリを押し出します。
一方の黒岩選手。
一歩目の時点でロシアに比べてソリが進んでいません。
このパワーの差を埋めない限り世界とは戦えません。
180kgぐらい上げるつもりで動かすんだぞ。
この2年黒岩選手はパワーの強化に取り組んできました。
上げているのは150kgのバーベル。
最初は80kgを上げるのがやっとでした。
負けんなよ〜。
いいぞ!よっしゃ〜いいぞ。
(息を吐く音)ところが思わぬ試練が訪れます。
ソリを押してスタートタイムを競う測定会が開かれました。
昨シーズンから1位の座を守ってきた黒岩選手。
この日も自信を持って臨んでいました。
(黒岩)お願いします。
これまでのベストタイム3秒68を下回ります。
他の選手たちが次々と上回っていきます。
秒にしのぎを削るスタート。
大きな差をつけられます。
2回目。
パワーの強化に取り組んできた黒岩選手。
武器であるスピードが奪われていました。
いや〜こんなに差をつけられるとなんか…。
正直自分の中でもだいぶ分からない状況で…。
何をどうしたらいいかというのはほんとに今日はあまりにも惨敗しすぎてちょっと今はまだ考えられない状況ですかね。
得意のスタートに何が起きているのか。
仙台大学の鈴木省三監督とフォームを分析する事にしました。
こうねじれたものがまっすぐに。
スプリントの角度もいいし問題ないなぁ。
ここの一歩目の足のつき方だ。
ちょっと今外向いちゃってる。
がに股になっちゃってるんで。
ソリを押し出す一歩目。
爪先と膝が左に傾いています。
上から見ると力が外に逃げていました。
パワーの強化に取り組むうちに体のバランスを崩していたのです。
(鈴木)はい。
片足キープ!8月下旬。
体のバランスを取り戻すトレーニングを始めました。
(鈴木)ほらねじれてる!キープキープ!しっかりと重心構えたらぴたっと止まらないと。
構えたらこう前に行く。
前にこうだろう!
(鈴木)オッケー重心制御して!まっすぐ来い!この重心というのは左右にも揺れますし上下にも揺れますしですから技術が悪いとエネルギーをいろいろロスしちゃうわけですね。
だから黒岩はエネルギーは常に進行方向に対して無駄なくぶつけてあげると。
そういう事を意識させると。
筋肉の使い方を意識したトレーニングも始めました。
あ〜冷てえ!水泳部に在籍していた友達にアドバイスをもらいながら毎日1時間泳ぎます。
腕の力は抜けてきたけど足がまだ完全に抜けてない感じがするから。
最後の足のひれの先まで使う…。
水を押し出すように前に歩き体幹を鍛えていきました。
2.92!・えぇ!?国内最終合宿で成果が表れました。
お願いします。
(黒岩)え〜!?それまで負けていたスタートでトップを取り戻しました。
よ〜いゴー!「オリンピック出場」という夢を諦めずひたむきに努力を重ねていきました。
こうやってオリンピックっていう舞台に立つ一歩手前にいて改めて自分の周りにたくさんの人がいるんだなってすごく分かります。
しっかりオリンピック戦ってきてみんなに「ありがとう」って言いたいんで。
いよいよ今シーズン初めての国際大会です。
カナダ・カルガリーに19か国の選手たちが集まりました。
(掛け声)
(掛け声)世界の強豪たちとの差はどこまで縮まっているのか。
ソチを占うレースに挑みます。
(笑い声)黒岩選手はかつてない仕上がりだと感じていました。
言ってないです言ってないです。
これかなぁって…。
入賞を目指す黒岩選手。
スタートで5秒4を切る事を目標にしていました。
よしいこう!
(掛け声)
(掛け声)目標どおりのスタートタイム。
結果は11位。
入賞まで0秒3と手応えを感じるレースでした。
(黒岩)ありがとうございました。
パワーとスピードの両立に苦しんできた黒岩選手。
これまでの努力が確かな力となっていました。
日本チームから「お前ならいけるぞ」っていうぐらい任せて頂けるぐらいのエンジンになれればなと思っています。
やっぱりオリンピックっていう舞台で戦ってる姿を顧問の先生なり家族なりに見せられればなと思ってます。
中学時代から抱き続けてきた「オリンピック出場」という夢。
20歳の若者が大きな舞台に挑もうとしています。
2014/02/11(火) 05:15〜05:40
NHK総合1・神戸
クローズアップ東北「20歳 ソチに挑む〜ボブスレー 黒岩俊喜選手〜」[字]

ソチ五輪ボブスレー日本代表、仙台大学2年の黒岩俊喜選手。世界で最も小柄とも言われながら持ち前の努力で厚い壁に挑んでいる。新成人の挑戦を追う。

詳細情報
番組内容
ソチ五輪ボブスレー日本代表、仙台大学2年の黒岩俊喜選手。世界で最も小柄とも言われながら、陸上選手として鍛えた俊足を生かし、屈強なライバルたちに挑んでいる。その強さの秘密は、決してあきらめない努力とあくなき探求心だ。20歳の若者が、夢を追いかけひたむきに取り組む姿を追う。
出演者
【出演】黒岩俊喜,【キャスター】平野哲史

ジャンル :
スポーツ – オリンピック・国際大会
スポーツ – マリン・ウィンタースポーツ
ドキュメンタリー/教養 – スポーツ

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