サラメシ 2014.03.10

小腹がすいたころにこんばんは。
中井貴一です。
やって来ました社員食堂。
丼にそばうどんラーメン。
こちらは鶏肉の定食。
おお〜女性ですか。
結構ガッツリいきますね。
ほう〜スタミナ重視。
どんなお仕事なんでしょう?国内外への物流の拠点となっている小名浜港。
その近くに大手自動車メーカーのエンジン製造工場があります。
(取材者)おはようございます。
おはようございます。
地元いわき出身の阿部真利菜さんは入社してもうすぐ1年。
22人のチームで唯一の女性です。
恥ずかしいのかまだちょっと眠いのか?この工場で作られているのは主に高級車用のエンジン。
車のここに入っているはいこれ。
これエンジン。
ここで作られたエンジンはほかの工場で自動車に組み込まれその9割が海外に輸出されます。
600人ほど働いているそうですがえ〜見当たりませんね人が。
それもそのはず。
こちらの工場は自動化率ほぼ60%。
部品作りから組み立てまでその多くを機械で行っています。
部品を運ぶ台車も無人運転。
はいお利口さん。
しかし最後はやっぱり人の力が必要。
こちら阿部さんの現場…エンジン製造の最終工程です。
機械では取り付けられない細かく複雑な部品を流れるライン上で設置。
速さと正確さが求められる仕事。
だから「作業中は話し掛けないで」だそうです。
当たり前です。
流れてくるエンジンの種類に応じ部品を18種類から選び取り付けるのが阿部さんの仕事。
1台45秒以内。
工程はデータ管理されているため所定の位置に来ると使う部品のランプが光ったり次に使う工具が下りてきたり指示が出されます。
…というのがルールです。
高校卒業後やりたかったのは物づくり。
1つのエンジンをみんなで完成させるのが何よりうれしいんだそう。
午前中に一度の10分休憩。
なんでも必ずする事があるんだとか。
朝もしっかり。
休憩でも必ず何か食べるという阿部さん。
こちらが常備メシ。
食に貪欲になったのは一度仕事中に倒れてから。
自分が倒れればみんなに迷惑がかかってしまう。
それがラインで働くという事。
そのチームワークによって20年ずっと動いてきたこの工場が一度だけ止まってしまった3年前。
東日本大震災。
倒壊こそ免れたものの原料のアルミは固まり落下物は散乱。
この時誰もが知りました。
こつこつ続ける毎日の作業の大切さ。
小さな部品一つでもそろわなければ車は作れないという事を。
全国から仲間が駆けつけての復旧作業。
そのころ工場には止まってしまった場所がもう一つ。
社員食堂。
ガスも水道も使えませんでした。
往復5時間の道のりを1か月半。
社員食堂に出来たてのごはんが戻ってほどなく工場も再開できました。
さあお待ちかね阿部さんのサラメシタイム。
今日のメニューはボリュームもカロリーもたっぷり鶏肉のフライ定食。
温かいみそ汁に揚げたてサクサクの衣がおいしそうだ。
ず〜っと集中したまま動きっぱなし。
そりゃお腹すくよね。
仕事中おしゃべりできなかった分仲間との会話も弾み…弾み…。
あれっ?お先なの?お先?行っちゃうの?ねえ。
ランチは働くための燃料。
阿部さんゆっくりだけど一切残しません。
結婚して子どもを産んでも今の仕事を続けたい。
だからちゃんと食べる。
未来を担うガッツリサラメシ。
ごちそうさまでした。
ちなみにこのあとまたパンも食べたそうです。
かつてここは観光客でにぎわう町でした。
震災で3,000戸以上の家屋や商店が全壊。
そんな町に2年前新たな商店街ができました。
町と商店主たちで運営する仮設商店街です。
震災前この町にあった190の店の中から食堂や鮮魚店など30店舗が出店。
続いてはそんな仮設商店街を支える人たちのサラメシです。
商店街一早い朝を迎えるのは洋菓子店2代目の阿部雄一さん。
地元の人いわく阿部さんが作るパンは甘くて驚くほどフワッフワなんだとか。
仙台の洋菓子店で修業したあと父が始めたパン屋を継ぐためこの町に戻ってきた阿部さん。
しかし13年前その父が他界。
阿部さんはある決断を余儀なくされました。
父のようなパンは焼けない。
そう思った阿部さんは店を洋菓子店に変えたのです。
しかしその洋菓子店が3年前の震災で全壊。
避難所で生活していた時阿部さんはこんな言葉をかけられました。
一緒に避難所生活してた方々に…お握りや炊き出しはあったものの甘い菓子パンはなかなか避難所に届かない。
パン屋の息子として自分ができる事。
それは父のパンを復活させる事でした。
オープンは…この日一番のお客さんは同じ商店街で働く寿司店の2代目。
毎日必ず買いに来てくれる常連さんなんだとか。
さあパン作りが一段落したところで阿部さん混み合う前に早めの昼ごはん。
向かったのは同じ商店街にあるなじみの食堂。
こんにちは〜。
いらっしゃいませ!いらっしゃいませ!はいかしこまりました。
お願いします。
聞けば阿部さんこの食堂に来たら必ず五目ラーメンを注文。
かつお節と豚骨からとったスープにパンチの利いた秘伝の塩だれ。
毎日甘い香りに囲まれているとちょっと塩気の利いたこのラーメンが無性に食べたくなるんだとか。
これが本日のサラメシ。
阿部さんが40年近く食べ続けているという五目ラーメン。
うん?うん?待てよ。
40年って…阿部さん49歳だからえ〜っと9歳。
小学生から?いやそれにしてもこの紅白の鳴門がなんとも鮮やか!実は阿部さんこの五目ラーメンにはちょっとした思い出があるんだとか。
ごちそうさまでした。
いやいやありがとうございます。
変わらぬ味がここにある。
すみませんありがとうございました。
ありがとうございました〜。
どうもありがとうございました。
なるほどね。
同じ商店街の仲間たちがサラメシでつながってなんだかいいですね。
ちなみに先ほど五目ラーメンを作っていたのが商店街最年長店主遠藤とよ子さん81歳。
ここ南三陸に店を構えて55年の名物おかみ。
震災で自宅も店も失ったとよ子さん。
孫たちに呼ばれ半年間は東京へ移住。
でもふるさとを思わない日はありませんでした。
はいどうぞ。
潮干狩りができる。
もう一度店をやりたい。
そんなとよ子さんを家族も応援してくれました。
今新たに片腕となって働いているのは孫の大さん。
とよ子さんの後を継ぐため東京を離れこの店で修業中。
新たな相棒と共にあと10年は働きたいととよ子さん。
はいどうぞ。
この町に店を開いて間もなく56年目の春を迎えます。
さて商店街のサラメシ。
そうそうそうそう気になってましたよ。
朝から大量にパンを買っていた寿司店の2代目菅原賢さん。
なんでも家族それぞれお目当てのパンがあるので種類が豊富な朝一番に買いに行くんだとか。
社長こと父の実さんは大の甘党。
お気に入りはこしあんのあんパン。
さすが親子。
息子の賢さんも甘党。
20年来このチョコレートパン一筋。
これが寿司店のサラメシ。
賢さんが中学校の帰り道毎日買い食いしていたという阿部さんのパンが今や同じ商店街に。
大人になっても好きなものは毎日食べたい。
(賢)何でそんなに黙々食べてるの?週末は行列ができる事も多い寿司店。
甘いパンでエネルギーをチャージ。
開店は…この日はランチ時に2組の団体予約が入っているんだとか。
三陸の寿司店。
その名に恥じぬ新鮮な海の幸を味わってもらいたいと朝一番で仕入れてきた本マグロ。
そして自家製のいくらのしょうゆ漬け。
親子そろって腕を振るいます。
いらっしゃいませ。
はいいらっしゃいませ…。
町並みは変わっても変わらない味がある。
ここがふるさと。
昔なじみの味が今日も働く誰かを支えてる。
どうもごちそうさまでした。
どうもありがとうございました。
きっとこれからもお互い持ちつ持たれつ。
南三陸さんさん商店街のサラメシごちそうさまでした。
そういえば名物おかみとよ子さんのお昼ってまだ見てませんよね?作るのはもちろんとよ子さん。
ではなく…。
ようやく客足も落ち着いた頃。
大さんまかない作りを開始。
以前は日本料理店で修業していましたがここでのまかないは和食じゃなくて週の半分がパスタ。
ないと余計に恋しくなるという訳で余った材料で今日はナポリタン。
出来ました!こちらが世界はまだまだ遠かった大さん特製ナポリタン。
麺を入れる前にケチャップを炒める事で酸味が飛んでまろやかな味になるそうです。
出た自画自賛!ナポリタン好きなんでしょうね。
ところであれ?とよ子さんのナポリタンは?そう実はとよ子さんナポリタンが苦手。
でもおいしそうに食べる大さんの姿がただただかわいいんだそうです。
それでもやっぱり腹は減る。
なのでこのあと大好きな焼き魚を食べたんだそうです。
海の恵みをたっぷりと蓄えた旬の味覚牡蠣。
まさに今が食べ頃。
佐々木健一さんは親子2代のカキ漁師。
震災で養殖は壊滅状態に追い込まれました。
もう一度この海で仕事がしたい。
仲間と共に養殖棚を作るところから再出発して2年。
佐々木さんたちの仕事場は大槌湾に面する漁港に建てられたテントの中。
船が流され多くの仲間たちが漁師をやめていく中カキの養殖を復活させようと共に手を挙げてくれたのが佐々さんでした。
この日は100個ほど殻むきしたところでお昼ごはん。
ご自慢のカキランチを見せて頂きましょう。
食べるのは先ほどの殻が割れてしまったカキ。
サッと湯通しして豪快に鍋へ。
メインは相棒の佐々さんが養殖しているホタテ貝の刺身。
う〜わう〜わでかっ!おいしそう!カキ汁の味付けはシンプルにしょうゆと塩のみ。
カキからたっぷりとうまみが出るのでこれだけで十分なんだとか。
うんいいと思います。
これはいいよ。
これが本日のサラメシ。
佐々木さんは自宅から持ってきたごはん1合に寒い時期には欠かせないカキ汁。
今日は佐々さんからホタテのお裾分けもあって豪華。
一方佐々さんはというと大好物だという愛妻おにぎりを持参。
(一同)頂きます。
どれがどれだか分かんないけど。
愛妻お握りはいつも多め。
佐々木さんやボランティアの人たちの分まで握ってくれるそうです。
今回ちょうどいかったんですけど…。
文句言わねえで食べれ!何でそういう…。
午後はボランティアの若者たちと一緒に収穫作業。
震災後1年間は建設現場で働いていた佐々木さん。
毎日頭をよぎるのはもう一度海で働きたいという思いでした。
最初は漁師に戻る事を反対していた妻も今は働きながら佐々木さんを支えてくれています。
震災から明日で3年。
まだまだやるべき事考えなきゃいけない事はいっぱいある。
でも今日も海と向き合えば佐々木さんの願いは1つ。
おいしいカキを届けたい。
あの日の前も明日も変わる事なく。
それでは今日はこの辺で。
お相手は中井貴一でした。
2014/03/10(月) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
サラメシ[字]

震災から3年サラメシ東北へ!福島の自動車エンジン工場でもの作りに燃える19歳女子ガッツリ飯。宮城の復興商店街の交流ランチ。岩手・カキ漁師さんの絶品カキまかない。

詳細情報
番組内容
震災から3年、サラメシ東北へ! ▽福島県いわき市の自動車エンジン工場で、もの作りに燃える19歳女性のガッツリ飯 ▽宮城県南三陸の復興商店街では、店どうしが互いにおいしいランチを食べあう交流ランチ ▽岩手県釜石でカキ漁を再開した男性の、カキやホタテの絶品まかないランチ。
出演者
【語り】中井貴一

ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
バラエティ – 料理バラエティ
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

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