(男性)すいません!すいません!
(クラクション)
(男性)どけ!この野郎!邪魔だこの野郎!どけこの野郎!
(男性の悲鳴)
(カメラのシャッター音)
(曽根武雄)おう。
(宮下晴彦)ん?ボタンですかね?
(曽根)おい糸村!
(糸村聡)はい。
ちょっとすいません…。
はいなんでしょう?被害者が握ってた。
ああ。
(富樫謙三)犯人の上着からちぎり取ったんでしょうか。
では鑑定に回して詳しく調べます。
ああ頼む。
(高村)気に入らねえな…。
(堂本治)かなり深そうですね…。
心臓までいってるかもしれませんね。
(宮下)係長。
おう。
現金には手をつけてないようですね。
本勝利。
昭和41年生まれって事は45歳か。
(曽根)織田この保険証の住所をあたれ。
(織田みゆき)はい。
(横山恵一)被害者が持っていたボタン科捜研で分析をお願いしておきました。
今日の夜には結果が出るそうです。
どうしたんですか?いや今回の被害者さ年のわりには老けてると思わない?ああ…45歳でしたっけ。
どう見ても僕と同い年には見えないんだよね〜。
ふっ…。
糸村さん若く見えますもんね。
見えるだけだよ。
(大石鉄夫)普通刑事なんかやってると気苦労ばっかりで老けて見えるもんだけどね。
はい?こちらです。
(大友優樹菜)違うわよ!うちの人じゃないじゃん!大友さん…。
知らないわよそんな人。
びっくりさせないでよ。
大友さん遺留品の確認もお願い出来ますか。
(青木)発見された遺体は本勝利とは別人でした。
(一同)え?先ほど内縁の妻の大友優樹菜さんに遺留品を見て頂いたのですが所持品だけではなく被害者が着ていた衣服も靴下と下着以外は全て本のもののようです。
(高村)気に入らねえな…。
特にネクタイと帽子は彼女が本にプレゼントしたものらしく間違えるはずがないと。
という事は全くの別人が本の所持品や衣服を身に着けていたという事ですか?黙ってろ遺留品係。
あっいや…。
(曽根)次!はい。
本が経営していた「バーラプソディ」は資金繰りに困り先月潰れてます。
金遣いも随分荒かったようで方々で借金を作ってます。
おい次!ガイシャの指紋ですが前科はなく依然身元は不明です。
日焼けの痕や爪の汚れ具合から日中屋外で働く労働者と思われ工事現場等の聞き込みを進めています。
糸村ボタンはどうなった?はい。
被害者が握っていたボタンは男性用のジャケットに使用されるもので本水牛の角から作られた高級品でした。
専門店のものかあるいは既製品であれかなり高価な上着の装飾品であると思われます。
現在入手先を捜査中です。
よし。
引き続き現場周辺の聞き込みに被害者の身元調査。
そして行方不明中の本の所在を捜査してくれ。
それと被害者の衣服は盗品の可能性が高い。
銭湯やサウナも重点的に聞き込んでくれ。
以上だ。
(一同)はい!遺留品は全て他人のもの…。
(堀内常人)死因は背後からの刺創による失血死。
(村木繁)凶器の破片ですか…。
ええ。
胸骨に突き刺さった刃先が折れて残ったらしいんですよ。
(村木)ふ〜ん…。
ん!?ん?ん!?ん?ん?まさかこの破片から凶器を特定しろとか?さすが。
出来ますよね?無理ですね多分。
出来ますでしょう。
他の遺留品は盗品の可能性が高いんですけどそれだけは犯人のものに間違いないんですから。
まあやってはみますけど。
あ〜。
あっときに村木さん。
ん?コスプレの趣味ってそんなに楽しいですか?う〜んとね…。
おい!おおい!なんです?そんな趣味あるわけないでしょう。
何言ってるんですか。
どうにも腑に落ちないんですよ。
他人の服を着て死んでいたっていうのが。
例えば被害者は本の服を着なければならなかった理由があったとしたらどうでしょう。
理由?ええ。
例えば被害者は本に変装して何かをするつもりだったとか。
変装…そんなわけないでしょう。
なるほどわかりました。
じゃあ形状を詳しくまとめてもう一度連絡します。
はい。
なんかすごい気合入ってるね横山君。
与えられた職務を疑う事なく忠実にこなしていこうって決めたんで。
でこのボタンですけど…。
はいはい。
天然の水牛の角を使ってるので同じ模様のボタンは他にないらしいです。
なるほどね。
いいボタンだね。
(優樹菜)被害者はあの人じゃなかったんだしもういいんじゃないですか?ですが本さんは依然行方不明ですしもしかしたらなんらかの形で被害者と接触している可能性もあります。
知ってる事は全部お話ししました。
それに正直最近あの人とはうまくいってなかったし。
店潰れる前までは羽振りもよかったけど潰れてからは借金だらけでさ…。
ああ…あんた!1万円当たった〜。
(本勝利)邪魔すんなよ!金づる探してんだよ!焦って金になる仕事探そうとしてたけど口ばっかりで全然真面目に働こうとしないし。
金の切れ目が縁の切れ目っていいますもんね。
糸村さん。
(青木)噂どおり切れ味のいい横槍だな。
(優樹菜)あんた誰よ?あっはじめまして。
わたくし警視庁の糸村と申します。
あの…このボタンに見覚えってありませんか?う〜ん…。
(優樹菜)仕立屋のスーツとかあの人全く興味ないと思いますけど。
そのようですね。
よいしょ。
(青木)遺留品係よお。
随分なめた真似してくれるじゃねえか。
ちょっともうちょっとだけ待ってくださいね。
よいしょ!
(店員)この人です間違いないです!シャワー浴びてる最中に衣類が盗まれたって大騒ぎしてたんです。
どうしてすぐに警察に通報しなかったの?
(店員)警察には絶対連絡するなってこの人が。
でどの席使ってたの?ああこっちです。
(店員)こちらです。
つまり本はここに私物を置いてシャワーを浴びにいきそこで衣類を盗られたって事か。
(富岡)こっちの男はどれぐらい店に?
(店員)ああ…。
最近よく来られますよ。
週3日くらいは確実に。
あっそうだ!この人荷物置きっぱなしにしてます。
荷物?
(富岡)宮下さん。
ん?おう。
預かるよ。
はい。
(宮下)ここにはシャワールームもあって宿泊に利用する客も多いようです。
(曽根)最近よく聞くな。
(宮下)ええ。
(宮下)本の衣類を盗んだ男は坂上啓輔という氏名で入店してます。
詳しくは今織田が調べてますが本の隣のブースを利用してました。
2人が使用したパソコンは押収出来ますかね?
(曽根)とっくに手配済みだよ!さすが。
いやしかし腰巻きタオルとは結構大胆ですね。
邪魔するつもりなら出ていけよ。
なんだ着替え持ってたんですね。
(曽根)つまり本はこのまま被害者を追いかけそして怒りに任せて刺し殺したって事か!でも上着が…。
(宮下)口を出すなって…。
口を出すなって言ってるだろ。
でも上着とボタンが合わないような気がするんですよ。
(曽根)合うか合わないか調べるのはお前の仕事だ。
よし。
本が容疑者の可能性が高くなった。
この映像の写真をもとに聞き込みをもう一度やり直してくれ!
(一同)はい!係長!坂上の身元が判明しました。
坂上は7年前から行方不明。
すでに家族からは失踪宣告が請求され死亡した事になっています。
(曽根)死亡?気に入らねえな…。
(坂上季代江)ねえ絶対こっちの方がいいって。
(坂上郁美)わかったから。
それにするから。
お母さんが結婚するみたい。
(季代江)あっそうね。
郁美の代わりに私がってのもいいかもね。
はいはい。
私の旦那様とらないでよね。
わかんないわよ〜。
明日早いからそろそろ寝るね。
おやすみ。
はいおやすみ。
(電話)はい坂上でございます。
(季代江)はい…。
えっ!?わかりました。
間違いありません…。
お父さん…。
こちらです。
インターネットカフェに残されていたものです。
これお父さんの小銭入れ。
坂上さんは日雇い労働をしながらインターネットカフェを転々としていたようです。
(季代江)それでお金に困って他人の衣類や財布を盗んだって事ですか。
失踪されたのは7年前でしたよね。
はい。
当時夫は貿易会社に勤務していたんですが中心になって進めていたプロジェクトが頓挫してしまってかなりな損失を出してしまったみたいで…。
それとちょうど同じ時期に夫の母が亡くなりましてきっとその事も影響したんだと思います。
母の四十九日を終えてすぐ…突然姿を消しましたので。
失踪宣告は半年前に?はい。
娘が来月結婚式を控えてるので。
結婚…。
対外的な事を考えると死亡した事にしておいた方が何かと…。
お母さん何言ってるの?大丈夫よ。
もう先方にはちゃんとお話ししてあるから。
私になんの相談もなしにお父さん死んだ事にしたの?あなたのためよ。
今後の事を考えたらその方がいいのよ。
嘘。
自分が楽になりたかっただけでしょ。
お父さんを待ち続けるのがつらかっただけでしょ!でも変ですよね…。
お金が必要なら財布だけ盗めば済む事です。
どうして衣服まで盗む必要があったんでしょう…。
そんな事ご遺族に聞いてもわかりませんよ。
行きましょう。
特定出来たんですね。
(村木)まだ完全じゃありませんが大体の大きさは。
でも素材ははっきりしました。
ATS‐34という鋼材を使用しています。
だったらメーカーや購入者も絞り込めますね〜。
ったく。
大変だったんですよ。
うちの連中徹夜ですからね。
えっ!?そうなんですか?そうなんです。
じゃあどうしようかな…。
え?あのね…。
どうしようかな〜。
え?え?これなんですけど…。
無理ですね多分。
よく見てくださいこのデコボコ。
不自然なデコボコがついてますでしょ。
これね何か鍵のようなものが入っていたと思うんですよ。
CG解析すればどんな鍵か特定出来ますよね?多分…。
グラッチェ。
(携帯電話)あっもしもし横山君?え?ボタンが!?あっほんと!うんわかった。
すぐ戻る。
いやしかし…最近すごいね。
こいつだよこいつ!
(高村)おう。
ここでさ俺にバーンってぶつかってさ…。
(本)どけこの野郎!あっちの方にさ逃げやがったよ。
あっちへ行ったんだ。
ああ間違いねえよ。
ちょっとじゃあもう1回見て。
(高村)これ間違いない?間違いねえ。
こいつだこいつ!
(青木)見かけないですか?見た事ねえ。
これわかるか?お前。
いや知んねえな。
どうも。
糸村さん。
ん?あっありがとう。
京都の老舗テーラーのオリジナルボタンでした。
テーラーオノダ…。
どうします?出張経費出ますかね?そうか京都なのか〜。
無理だね。
メールでやりとりします。
(山岸達夫)ああ去年まで横浜の現場でずっと一緒だった。
坂上さんが殺害された理由に何か心当たりは?
(山岸)いや…。
けどよきっと人に騙されたんだよ。
あの人人がいいっていうか超のつくお人よしだったから。
お人よし。
ああ。
(山岸の声)坂上さん自分の生活も厳しいはずなのに仕事休んでずっと俺の事看病してくれたんですよ。
自分の事は二の次って感じで。
あの時の事は感謝してもしきれねえよ。
なんていうか…多分優しすぎるんだよあの人は。
ありがとうございました。
(高村)これは本がインターネットカフェで掲示板に書き込んだものです。
Sって…。
(宮下)覚せい剤だ。
あいつネットカフェに入り浸って掲示板でシャブさばいてたってわけか…。
可能性はありますね。
類似の書き込みを何度もしてます。
けど本の交友関係にマル暴はいなかったけどな。
(高村)坂上啓輔が盗んだ本の服に覚せい剤が入ってたんじゃねえか?なるほど…。
それで警察に通報しなかった。
(高村)本はすぐに坂上を追いかけ捕まえた。
そして覚せい剤を奪い返した。
それで口封じをした。
係長繋がりましたね。
ああ。
相変わらずさえてるな高村さんよ。
じゃあお先。
(横山)お疲れさまでした。
お疲れさまでした。
あれ?珍しいっすね。
パソコン始めたんですか?いやネットカフェの検索履歴を調べてるんだけどね…。
ああ例の覚せい剤の。
いや本の方じゃなくて被害者の坂上さんの方。
ネットカフェにこもってハローワークで職探しですか。
うん…。
ん?ブログですか?「IKUMI’sDiary」…。
ちょっと待って。
坂上さんの娘さんも郁美さんだよ。
え?あ…。
娘さんのブログを見てたんだ…。
けど珍しいっすね。
実名でしかも顔写真までブログに載せるって。
そうなの?ええ。
タレントとか有名人ならいますけど。
大変でしたね…。
ご愁傷さまです。
これからどうなさるんですか?ええ…。
お父さんおうちだよ。
帰ってきたよ。
郁美お茶淹れようか?お母さん…。
結婚式延期するから。
(高村)手配中の本に間違いねえな。
(堂本)長時間にわたって暴行を受けた痕跡が見受けられます。
(堂本)死因は外傷性ショック死と思われます。
このボタン坂上が握っていたものとは違いますね。
そうなんだよねぇ。
坂上さん!坂上…あっあっ…!先行ってるね。
坂上さんですよね?昨日ブログを止めましたよね?なんでかなぁと思いまして。
特に理由はありません。
お父さんを捜したかった…。
だから実名で顔写真まで出してブログを書いてらしたんじゃないんですか?ブログをやめたのは父の葬儀のあとブログを書く気になれなかった…ただそれだけです。
失礼します。
おかえり。
おかえり。
誰?大丈夫?
(吉永)何しやがんでえ?高村さん!よっ!景気どうだい?いやいや…。
え?いいなりしてんじゃねえかお前。
ちょっとよ話聞かせてほしいんだよ。
ナイフのメーカーわかったって?ええ。
メーカーに問い合わせたところ同型のナイフを買った者は全国に110名。
そのうち都内に絞ると19名です。
(村木)こっちもわかりましたよ。
やっぱり鍵ですか。
ええ長さ3センチ弱。
スーツケースに使われてるものです。
メーカーはサムテカ。
型番は202。
同型のマスターキーをすでに発注済みです。
さすが…素晴らしいよ村木さん!まあ事件の役に…イタッ!何を…。
ねぎらってるだけ。
あっここだ。
ここここ。
(山岸)あの時の事は感謝してもしきれませんよ。
多分優しすぎるんですよあの人。
(佐井)織田!はい。
何ボーッとしてんだよ。
会議始まるぞ!彼氏の事なんか考えてんじゃねえよ。
頼むよお嬢。
龍神会?ええ。
売人の話によると龍神会のチンピラがずっと本を捜してたらしいんです。
(宮下)別件で身柄押さえますか?
(曽根)いや本殺しの方は別の帳場が立つかもしれん。
(宮下)え?ほんとですか?今加賀見一課長が検討してる。
殺しの手口も違うし連続殺人というには2つの事件の関連性が乏しいからな。
あの〜。
なんだ?坂上さん殺しのナイフの購入者リストが上がりました。
そこに置いとけ!はい。
(高村)鴻上!?
(曽根)どうした?こいつ確か覚せい剤のマエがあるはずだ。
鴻上猛龍神会系暴力団構成員。
その鴻上って奴が本殺しのホシって事か?少なくとも鴻上…あっイッタ!何やってんだお前は。
あの…少なくとも鴻上は凶器と同型のナイフを所持してます。
本がネットでさばこうとしてた覚せい剤鴻上から盗んだものなんじゃねえか?どういう意味だ?覚せい剤を盗まれた鴻上は必死になって本を捜してた。
そして恐らくどっかで本の服装をした坂上啓輔に出会った。
つまり鴻上は本と坂上啓輔を見間違えたって事か?はい。
けど現場近くで本にぶつかった目撃者もいるんだぜ。
問題はそこだよ。
どうも気に入らねえな。
本も坂上さんを追って現場まで行ったんじゃないですか?そこで鴻上が坂上さんを殺害する現場を目撃した。
で怖くなって逃げ出した。
四課に協力を要請して鴻上のガラ押さえろ!いいんですか?一課長には俺から話す。
戒名も連続殺人に書き換えろ!はい!
(宮下)行くぞ!
(一同)はい!現れました。
(高村)よっ鴻上!へへ…久しぶりだな。
(鴻上猛)高村さんじゃないですか。
どうだ?調子は。
え?鴻上猛1034身柄確保。
繰り返します。
鴻上猛1034身柄確保。
気持ち悪いよ。
おい鴻上!なんだよ。
ご苦労さまです。
あっ来た。
すいませーん。
(宮下)なんだよ?ちょっと…。
このボタンってあなたのですか?
(鴻上)はあ?京都のテーラーのオリジナルのボタンらしいんですけれども。
(鴻上)京都?ええ。
(鴻上)知らねえよそんなの。
(宮下)あとにしろよバカ!もう済みました。
オラ!本かと思ったんだよ。
同じ服着てたから。
おい降ろせ。
(運転手)はい。
紛らわしいなオラ!けど見た事もねえオヤジだったからよ。
(曽根)だから殺したってのか?ああ。
(坂上啓輔)私…知りません。
ほらあった。
あ?なんでおめえがシャブ持ってんだよ?この鍵なんだよ?ほんとに知らない…。
どっかに隠してるんじゃねえだろうな?あ?てめえ本の仲間か?コラ!おい!てめえ言ってみろオラ!誰か!誰かー!
(曽根)覚せい剤はその時に取り返したんだろ?だったらなぜ本まで殺した?ブツが足んなかったんですよブツが。
(鴻上)で上着に鍵があったからロッカーにでも隠してるのかと思ってよ。
けどあのバカ鍵なんか知らねえってシラ切りやがった。
(曽根)でその鍵は?捨てたよそんなもん。
糸村さん…。
どうしたの?ちょっと通りかかっただけで。
ほんと?
(季代江)先ほど警察から連絡がありました。
犯人はもう捕まったんですよね?ならもう…私たちには関係ありません!
(ノック)お願いします。
私たちの話を聞いてください。
坂上さんからお預かりしたものがあります。
お父さんからの最後の贈り物です。
坂上さんはこの小銭入れの中にこれと同型の鍵をずっと入れてました。
見ててください。
ほらぴったりと合います。
調べてみたらこれはスーツケースの鍵でした。
ご主人の残されたものの中で鍵の開かないスーツケース…。
そんな事を言うためにやってきたんですか?あの人が何を残そうが私たちには関係のない事ですしもうこれ以上あの人にはかかわり合いたくないんです!
(郁美)スーツケース…。
おばあちゃんの四十九日にお父さん叔父さんたちと遺品整理をしたでしょ?あの時のスーツケース…お母さんも覚えてるでしょ?お父さんがいなくなった日の事だよ!法要のあと急に姿が見えなくなって…。
(郁美)お父さん?
(郁美)お父さん?ちょっと待っててください。
私捜してきます!
(季代江)郁美!ずっと考えてたんです。
どうしてあの日坂上さんは本の洋服を盗んだのか。
それはお金に困ってたから…。
あの…。
坂上さんと一緒に働いていた方がおっしゃっていたんです。
坂上さんほど人がよくて不器用な人はいない。
あの人は優しすぎるんだって。
この7年間坂上さんは息を潜めるように暮らしてきたはずです。
日雇い労働で日銭を稼ぎ安宿やネットカフェを転々としていたそんな坂上さんがなぜ他人の服を盗むようなリスクを冒したのか。
郁美さんのブログをもう一度見直してみました。
そしたらその謎がなんとなくですけどわかったんです。
郁美のブログ?はい。
坂上さんは郁美さんのブログを定期的に閲覧してました。
ブログにアップされる写真そして書きつづられる日常…。
それらを見ているうちに坂上さんは郁美さんに会いたいという思いを募らせていったんだと思います。
しかし失踪なんて事をしてしまった手前簡単に家族の前に姿を現す事は出来ません。
これは事件当日に更新された郁美さんのブログです。
調べてみたらこの日だけなんです郁美さんが自分の所在を明らかにしているのは。
ここに行けば必ず郁美さんに会える。
花嫁の父親として花婿に挨拶する事も出来る。
そんな思いで坂上さんはネットカフェを出たんだと思います。
本の洋服を盗んだのは泥だらけの作業着のままではパーティー会場では目立ってしまいますし何より郁美さんに恥をかかせてしまうから…。
なんでブログなんかを…。
(郁美)私もお父さんに会いたかった。
(郁美)刑事さんの言うとおりです。
ブログを始めたのは父を捜したかったからです。
私前に一度だけ父の姿を見かけた事があるんです。
坂上さん!メシメシ!ああ。
(郁美の声)父を見たのはそれが最後です。
郁美行くよ!
(郁美の声)ずっと後悔していました。
あの時声をかけてればって。
だからどこかで私を見てくれるようにってブログを…。
間違いありません。
鍵と型番が一致しています。
(季代江)なんなのよ今さら!こんなスーツケースなんかどうでもいいじゃない!勝手に私たちの前からいなくなっておいて人様の服まで盗んで郁美に会いに行こうなんて図々しい!あなたもどうしてお父さん見つけた時に話さないのよ私に!こんなブログなんかにこそこそ書いて。
こんな事だから結婚式も延期になってこんな面倒に巻き込まれるのよ!
(郁美)お母さんもうやめて!とりあえずスーツケース開けてみませんか?これおばあちゃんの晴れ着?でもどうして坂上さんこれを…。
結婚式…。
坂上さんはブログで郁美さんの結婚式が近づいている事を知った。
そしてこの晴れ着をしまったままにしていた事を思い出したんです。
7年間の逃亡生活の間坂上さんはあの鍵を捨てずに大事に小銭入れの中に入れていました。
それは形見分けで持ち帰ったその晴れ着を郁美さんの結婚式までに渡そうと思っていたからじゃないでしょうか。
お母さんがお父さんを許せない気持ちはもちろんわかるよ。
仕事で失敗したからって家族置いて逃げ出すなんて…。
でもねお母さん私やっぱり…お父さんが好き。
どこかで生きてるかもしれないのに死んだ事にするなんて絶対嫌だった。
作業着のまんまで構わなかったのに…。
どれだけ汚れてたって私はお父さんに会いたかった。
直接会って結婚の報告したかった…。
(季代江)その晴れ着…私も着たの結婚式で。
父さんよく言ってた。
おばあちゃんと私そしてあなた三代でその晴れ着が着れたらいいねって。
最後に1つだけよろしいですか?このボタンに見覚えはありませんか?夫のです。
そうですか。
これは坂上さんが亡くなった時に握り締めていたものです。
捜査は終わりました。
お返し致します。
それお母さんが京都で買ってきたボタンでしょ?式場は延期じゃなくてキャンセルだね。
え?教会にこの晴れ着は合わないでしょ。
明日も晴れるかな?2014/03/25(火) 15:55〜16:50
ABCテレビ1
遺留捜査[再][字]
「すべて他人のもの」
詳細情報
◇番組内容
警視庁捜査一課・科学捜査係を舞台に、遺留品から真実に迫る新たな刑事ドラマ誕生!主演・上川隆也演じる刑事・糸村が明らかにする被害者たちの伝えられなかった想いとは?
◇出演者
上川隆也、貫地谷しほり、佐野史郎 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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