(薫子)うーん。
眠い。
起きたくない。
何か最近寝てても疲れが取れなくてさぁ。
年かなぁ?
(爽太)薫子さん。
頑張り過ぎなんだよ。
今日はちょっと寝坊しといたら?
(薫子)ええー!?あっ!?
(薫子)《ちょっと待った。
えっ?どうなってる?》《何?これ。
っていうか私の下っ腹》《下っ腹見られた!?ま…まさか今すっぴんじゃないよね?えっ?どうなってんの?》
(薫子)《あっ。
私爽太君と結婚したんだ》
(爽太)オリヴィエたちには俺から言っとくからさ後でゆっくり来なよ。
(薫子)《ああ。
何だ。
もう安心だ》《ああ。
安心だ》
(目覚まし時計の音)
(薫子)《安心って何だよ?》
(薫子)《何であんな夢見たんだろ?自分が怖い》《まあ夢はあくまで夢だから。
うん。
そうだよ》《別に願望とかストレートに見ないし》《そうだ。
夢は願望じゃない。
願望じゃないんだ》
(爽太)いやー。
昨日変な夢見ちゃってさぁ。
えれなとタヒチに行くの。
んでホテルに着いたらさベッドがハネムーンのデコレーションされてて。
(オリヴィエ)いいじゃん。
(爽太)いや。
違います。
結婚はまだですってスタッフの人に言うんだけど。
照れなくていいよって言われちゃってさ。
で隣見たらそこにいるのがえれなじゃなくてオリヴィエに代わってんだよ。
(オリヴィエ)えっ?僕?
(爽太)んでホントに違います。
僕らゲイじゃないですって説明したいんだけどうまくフランス語が出てこなくてパニくっちゃってさ。
(薫子)《バカな男は見る夢もバカなんだ》
(オリヴィエ)僕はねまつりちゃん連れてフランスに帰る夢見たよ。
パパとママに僕のお嫁さんだよって紹介すんの。
(薫子)《こっちにもバカ発見》
(爽太)そうだよね。
(爽太)振られるとさつい都合のいい夢ばっか見ちゃうんだよなぁ。
(オリヴィエ)報告が遅くなってごめんね。
まつりちゃんと僕付き合うことになったんだ。
(爽太・薫子)えー!?
(薫子)い…いつの間に?そうなの?
(オリヴィエ)うん。
それはおめでとう。
(オリヴィエ)ありがと。
いつからか分かってるでしょ?《マジで?全然分かんない。
どうなってんの?》《ハァー。
駄目だ》《店の恋愛事情にすらついていけてないわ私》・
(まつり)おはよう。
・あっ。
来た来た来た。
・えっ?いつからですか?・
(まつり)えっ?何が?・いつからですか?・
(まつり)もしかして言ったの?・
(オリヴィエ)隠すことじゃない…。
・
(まつり)もう何で今言っちゃうの?《ああ。
何かいらいらする》《何でだろ?ハァー。
夢のせいか》
(バイブレーターの音)《違うな。
これだ》《せっかく関谷君にメールしたのに返事の一つも返ってこないからだ》《ああ。
ホントにやだ》《自分らしくないことわざわざやってやったのに》《爽太君がメールしろとか言うからわざわざ送ってやったのに》《やっぱり何もしたくない。
いらいらが増えるだけだ》《二度と自分からメールなんかするもんか》「爽太くんに好きだと言ってみました」「爽太くんは人妻をあきらめて加藤えれなと正式に向き合うと言っています」
(六道)何?
(関谷)あっいや。
あのショコラ・ヴィさんからのメールどう返事していいか分かんなくて。
(六道)ショコラ・ヴィさんからのメール?《「六道さんのとこの関谷さんてどんな方ですか?」》《「俺が個人的に興味あるだけなんで」》
(六道)はあ!?あんたまだ返事してないの?
(関谷)何か下手に返したら傷つけそうで。
(六道)《何よ?最近の若い子ってみんなそうなの?》《全ての出会いは奇跡なのに》《しかもお互いに思い合ってるっていうのに》《どうしてその価値ある出会いを情熱的に発展させようとしないの?パッションよ》《ノーパッション!》《ほっと…》
(六道)けない!もうバカね。
言葉なんか何でもいいの。
即行で返すから気持ちが伝わるんでしょう?ほら。
一刻も早く返信しなさい。
ほら。
早く。
(関谷)はい。
(六道)ほら。
・
(従業員)関谷。
ちょっと。
(六道)えっ?
(関谷)すいません。
これ。
(六道)はい。
(関谷)はい。
(六道)ちょっちょっちょっちょっ。
あんた。
ううー!
(せき)
(六道)《私だってホントは爽太君と関谷をくっつけたいわけじゃない》《だけど奇跡の出会いをむざむざ手放そう…》ハァー。
いよいよバレンタイン商戦も佳境に入った
(まつり)お待たせいたしました。
どうぞ中にお入りください。
いらっしゃいませ。
いらっしゃいませ。
いらっしゃいませ。
お待たせいたしました。
ありがとうございました。
(まつり)バレンタイン商品は9個入り限定ボックスとこちらのレリーフタブレットがございます。
お決まりの方はこちらまでどうぞ。
ショコラティエにとって1年で一番忙しい勝負の1週間が始まる
(誠)いいよいいよいいよ。
お前はシェフの仕事しろ。
なっ?ありがと。
(誠)いらっしゃいませ。
フゥー。
ありがとうございました。
はい。
かしこまりました。
(まつり)いらっしゃいませ。
これであしたの分は完了。
うーん。
ハァー。
よし。
やるか。
バレンタインと紗絵子さんに贈るショコラの準備が重なって寝る時間がほとんどない
限界まで作業をやって2階の休憩室で仮眠を取ったらまた作業に戻る
ひたすらその繰り返しの日々
それでも倒れずに立っていられるのはゴールが見えているからだ
もうすぐ終わりだというゴールが
《きちんとけじめつけるから》《そしたらえれなもちゃんと考えてくれるかな?》《俺とのこと》
(えれな)《告白頑張ってね》2時間は寝れるか。
ああ。
バレンタインはもうすぐだ
7年前のその日から始まった俺の身勝手な片思いがその日に終わる
俺は紗絵子さんに告白して失恋するんだ
そして14日からは何事もなかったようにまた生きる
紗絵子さんはもちろん俺も…
何事もなかったように生きるんだ
(紗絵子)ねえ?考えてくれた?
(吉岡)うん?
(紗絵子)猫飼いたいって話。
(吉岡)ああ。
でもな俺が動物苦手なの知ってるだろ?
(紗絵子)飼ったことないんでしょ?いたらいたで結構カワイイよ?きっと好きになるよ。
(吉岡)別にいらないだろ。
旅行とか引っ越しのときめんどくさいし。
動物のせいで人間が不自由すんのって何か嫌なんだよなぁ。
(吉岡)ああ。
そうだ。
リクドーのバレンタイン限定ボックス幾つかもらえるんだよ。
紗絵子の分キープしといてやるから。
紗絵子。
(紗絵子)うん。
ありがとう。
やった。
(まつり)ありがとうございました。
ご注文がお決まりの方こちらにお並びいただけますか?混雑してすいません。
いらっしゃいませ。
小分けの袋は幾つお付けしますか?
(紗絵子)大丈夫です。
お買い上げありがとうございました。
どうも。
紗絵子さんさっき来てたよ。
ホント?何買ってった?ボックス3箱とタブレット全種類3枚ずつだったかな。
そっか。
バレンタインに友達に配ったりしてくれんのかな?
(オリヴィエ)爽太の方は?告白用の紗絵子スペシャルはもう完成したの?いや。
まだ。
エクレアのボンボンが紗絵子さんの好みの感じに仕上がんなくて。
そっか。
会う約束は?してないよ。
前もって呼び出したりすると警戒されてドタキャンされるかもしれないから。
だから当日ぱっと連絡して。
(オリヴィエ)バレンタインだよ?旦那さんと予定入ってたらどうすんの?大丈夫。
前日の13日にするつもりだから。
っていうか13日じゃないと意味がないんだ。
《14日って会える?バレンタイン》《14日はちょっと用事が》《じゃあ13日は?》《うん。
大丈夫》《ごめん。
受け取れない》《付き合ってる人がいるの》まあとにかく全力でやるよ。
(オリヴィエ)うん。
(まつり)ねえ?タブレットの在庫はもう厳しいよ。
了解。
薫子さん。
こっちもお願いします。
うん。
オリヴィエ。
それ終わったらタブレット頼む。
(オリヴィエ)分かった。
(オリヴィエ)ただいま。
(まつり)おかえり。
(オリヴィエ)どうしたの?
(まつり)うん?
(オリヴィエ)何かあった?
(まつり)何もないよ。
(まつり)フフッ。
あのね。
ちょっと用事があって元カレと会うことになって。
(まつり)あっ。
あの。
別に深い意味はないよ。
元カレの部屋に私の私物が残ってて。
そんなの捨ててって言ってるんだけどさ取りに来いっていうから。
(オリヴィエ)そっか。
(まつり)うん。
まあこれで奇麗さっぱりできるんならいいかなぁって思って。
まつりちゃんはバカなの?そんな見え見えの理由で一人のこのこ出掛けていって元カレの部屋に上がるんだ。
(まつり)別に何もないよ。
大丈夫だってば。
(オリヴィエ)そんなわけないよね?誰でも分かるよ。
まつりちゃんがそれでどうなるかも分かってる。
(まつり)そんなことない。
(オリヴィエ)どうしても行くっていうんだったら僕はもうまつりちゃんと付き合うのはやめる。
(オリヴィエ)でなければ僕も一緒に行く。
どうした?
(オリヴィエ)ごめん。
爽太。
こんなに忙しいときに悪いんだけど。
今日ちょっと店抜け出していいかな?何かあった?
(オリヴィエ)まつりちゃんの元カレの顔を見てくる。
えっ?対決してくるよ。
対決!?
(オリヴィエ)分かった?もう二度とまつりちゃんの前に現れないでね。
(刺す音)オリヴィエ!オリヴィエ。
オリヴィエ!しっかりしろ!
(オリヴィエ)ごめん。
爽太。
まつりちゃんを頼む。
オリヴィエ!
(警察官)はい。
動かないで。
えっ!?俺は殺してませーん!
(オリヴィエ)大丈夫?ハァー。
疲れてんのかな?
(チャイム)
(大介)久しぶり。
まつり。
元気だった?取りに来たよ。
荷物は?
(大介)ああ。
まだまとめてないから中入って。
(オリヴィエ)お邪魔します。
まつりちゃんは外で待ってて。
いやー。
もうカワイイ。
(吉岡)確かにカワイイなぁ。
えっ?ホントにいいの?
(吉岡)うん。
いいよ。
えっ?でも苦手だって言ってたじゃない?
(吉岡)苦手だよ。
えっ?じゃあ…。
だってお前飼いたがってただろ。
(オリヴィエ)なめてんね。
取りに来いって言っておいて荷物まとめてないなんて。
(大介)何かすごいお金持ちなんでしょ?あなた。
そりゃそっちいくよね。
突然セレブが現れて付き合ってなんて迫られたら。
(オリヴィエ)そうだね。
庶民の二股男よりはね。
何で二股なんかしたの?
(大介)好きだなって思える子が同時に2人いて2人とも俺のこと好きだって言ってくれたから。
俺にはこんなラッキーもう巡ってこないかもって思って両方。
まあ調子に乗ってたんだよね。
結局俺なんか。
(オリヴィエ)荷物まだ?付き合ってるうちにどっちかが駄目になったら残った方が本命なんだろうなって。
でも逆だったみたい。
大事な方をなくした気がする。
(オリヴィエ)失ったからそう思うんだよ。
まつりちゃんが残ってたらもう一人の方をそう思ってたよ。
(オリヴィエ)言っとくけどまつりちゃんがあなたと別れて僕と付き合うことにしたのは僕がお金持ちのセレブだからじゃないよ。
あなたよりはましだからだよ。
だから僕のせいにしないでね。
まつりちゃんのせいにもしないでね。
(オリヴィエ)彼ともっと話したかった?僕より彼が好きでしょ?
(まつり)何でそんなこと言うの?私はちゃんと。
(オリヴィエ)自信がないんだよ。
まつりちゃんはこないだまで僕のことなんか男として見てなかったでしょ?どれぐらい好きになってくれてるのか僕には自信ないよ。
(まつり)ハァ。
彼のこと一番好きだったときの気持ちと付き合ったばっかりのオリヴィエの気持ち比べたって意味ないよ。
確かに彼とは彼との間にしか生まれなかった気持ちがあったよ。
だけどそれはオリヴィエとでも同じでしょ?彼との間に生まれなかったものがオリヴィエとだったらきっと生まれるんだよ!今はまだ正直ぎこちないし始まったばっかりだけど。
私は信じてるもん。
ちゃんとそれをつくっていこうって思ってるもん。
何でオリヴィエは私を疑うの?好きなら信じてよ!
(オリヴィエ)信じたいよ。
けどまつりちゃんのことを考えれば考えるほど不安になるし疑うし嫉妬もする。
信じたくても信じられないんだよ。
それぐらいまつりちゃんのことが好きなんだよ。
(オリヴィエ)たっだいま!爽太。
今日もイケメンだね。
はあ?お疲れ。
薫子さん。
いっつも奇麗だね。
はあ?ごめんね。
ホントに忙しいときにさ。
オリヴィエ。
完全にまつりとうまくいったな。
神様っているんだね。
だから爽太。
爽太のこともきっといい方向に導いてくれるよ。
ああ。
夢見てるみたいだ。
ああ。
世界が輝いて見えるよ。
ちょっちょっちょっ。
花粉飛ぶから。
ほら。
貸して。
ほら。
もう分かった。
夢終了。
早く着替えて。
何?ふにゃふにゃしないで。
ほらほらほらほら。
もう。
(六道)はい。
お待たせ。
えれな。
毎年たくさんお買い上げありがとね。
(えれな)うん。
ファッション業界ではリクドー人気は断トツだから。
バレンタインに配るとみんなに喜ばれるんだ。
(六道)あら。
うれしい。
あっ。
じゃあ例の彼にもあげたりするの?
(えれな)えっ?
(六道)「えっ?」って。
ほら。
絶賛片思い中の。
うん。
誰だっけ?倉科さん。
(えれな)ああ。
あれは振られたんだ。
わりとあっさり。
(六道)そうだったの?あら。
ごめんね。
(えれな)ううん。
(六道)うん?でも何よ?あんた。
案外けろっとしてるのね。
(えれな)うん。
何かね大丈夫だった。
あっそう。
じゃあ早速新しい恋を見つけなきゃね。
(えれな)うん。
そうだね。
(六道)うん。
(オリヴィエ)いよいよ爽太の恋も終わるのか。
そしたら紗絵子さんがこの店に来ることもなくなるんだね。
うん。
でもこれからもうちのチョコレートは食べてもらえたらうれしいな。
どういうこと?いいチャンスだしネット販売始めらんないかなぁと思って。
前々からやりたいとは思ってたんだけど。
人増やすか機械入れないとできないからちょっと迷ってたんだよね。
うん。
でもネットで買えれば今までどおり紗絵子さんにうちのチョコレートを食べてもらえるでしょ?振られた後のことなんかどうでもいいんじゃん。
そうはいかないよ。
紗絵子さんが俺のこと好きにならないのは分かってるけど。
うちのチョコレートのことはホントに好きで認めてくれてるんだってそれは信じてるからさ。
だから届け続けたいんだよ。
フッ。
(女性)うわー。
この子。
(女性たち)カワイイ。
でしょ?でもね。
ほら。
この子。
(女性)ああー。
もう目が合ってキュンとしちゃって。
もう迷っちゃうよねぇ。
(女性)よかったね。
紗絵子。
旦那さん猫OKしてくれて。
(女性)何だかんだ愛されてるよね。
(女性)ねえ。
まあそうだね。
(女性)いいな紗絵子。
幸せそう。
幸せだよ。
うわっ。
否定しないし。
うん。
幸せだよ。
大事にしてくれる旦那さんとこのチョコさえあれば私は幸せ。
(女性)いいなぁ。
(女性)出た。
ねえ?
(女性)幸せ分けて。
(女性)うん。
(誠)あれ?お前また店行くのか?うん。
着替え取りに来ただけだから。
(誠)バレンタインだからっつったって四六時中チョコ作ってて体おかしくなんないのかよ?大丈夫だよ。
チョコレート屋なんだし。
(誠)その。
何だ。
お前の体を心配してくれる人なんていないのか?薫子さんとかどうなんだ?えっ?それ薫子さんに悪いよ。
何か最近薫子さん気になってる人いるみたいだし。
えっ?そうなの?うん。
そうなんだ。
ハァー。
でお前は?えっ?結婚とか考えてる人はいないのか?フッ。
《私がお嫁さんになってあげてもいいよ》いや。
今はちょっとごたごたしてるからあれだけどさ。
もうすぐきちんと片が付くから。
そしたら紹介するよ。
いるのか?美人か?そこ?うーん。
まあ客観的に見ても俺の知り合いの中では間違いなく一番奇麗な子だと思うけど。
おおー。
やったな。
会うのが楽しみだ。
別に見た目で選んでるわけじゃないよ。
でも何ていうかいいやつだしいつも笑っててくれて。
こんなアホな俺でも長く一緒にやってってくれそうな子だよ。
そっか。
まつりとオリヴィエもうまくいってるみたいだしみんなそれぞれ収まるところに収まっていくんだなぁ。
収まるって。
いきなり結婚するわけじゃないんだからさ。
でも真面目に付き合うつもりだし。
とにかくもう決着はつくよ。
(えれな)じゃああした朝7時に表参道の改札口で。
いえいえ。
ちょうどよかったです。
あしたは仕事してたいなぁなんて思ってたから。
あっ。
別に。
はい。
じゃああした。
《紗絵子さんにきちんと告白するって決めたんだ》《ちゃんと振られて》《終わりにしようって決めたんだ》できた。
俺がここまでやってこれたのは全部紗絵子さんのおかげだ
紗絵子さんが俺の前に現れて幾つもの傷と幾つもの幸せをくれたからだ
こんなにたくさんのものをもらっておいて俺はこれ以上何をあなたに求めようとしていたんだろう?
ごめんね。
紗絵子さん
俺は本当に強欲だったよ
よいしょっと。
友達と実家分は完了と。
あとこれと。
あれ?あれ?足りない。
(まつり)申し訳ございません。
ただ今タブレットは1種類のみの販売となっておりまして。
やっぱ読みが甘かったかな?この分だとあしたもかなり売れるよね?仕込みの量増やそうか?
(オリヴィエ)でもシュクル切れちゃったよ。
ああ。
ねえ?薫子さん。
悪いんだけど今のうちに買ってきてもらえる?ああ。
うん。
了解。
行ってくるね。
お願いします。
あっ。
オリヴィエ。
そのアンフュゼ終わったら先にテンパリング用のチョコレート湯煎しといて。
分かった。
爽太。
ホントに今日告白するの?うん。
特に予定変更するつもりないけど。
何で?何か淡々としてるからさ。
もっと緊張してるかと思ってた。
俺も告白ぐらいじゃ動揺しない大人になったってことですよ。
それに今日は俺から先手を打つわけで不意打ち食らう心配もないから落ち着いたもんですよ。
フッ。
どうしたの?
(オリヴィエ)紗絵子さんだよ。
えっ?フッ。
その手には乗らないよ。
バレンタインのチョコならこないだ買ってってくれたし。
いや。
ホントだって。
ほら。
(落ちる音)
(オリヴィエ)爽太?爽太!ちょっと行ってくる。
全部俺がコントロールしてシミュレーションどおりに終わらせたかったのに駄目だな
結局最後はあっちにペースを乱されるんだ
まあそれもらしいっちゃらしいし
最後に振り回されとこう
どうせあっという間に終わることだ
紗絵子さん!爽太君。
こんばんは。
こんばんは。
あの。
えっと。
来てくれてありがとね。
ううん。
お店いっぱい人いたね。
もうすごいよ。
もう有名店の仲間入りだね。
ああ。
うん。
おかげさまで。
フフッ。
今日ね友達にあげる分が1個足りないって気付いて慌てて買いに来たんだ。
そっか。
うん。
ああ。
そう。
これね。
ごめんね。
引き留めちゃって。
ううん。
これ紗絵子さんに渡したかったから。
はい。
うわっ。
ありがとう。
何?チョコレート。
バレンタインだから。
えっ?あっ。
カワイイ。
えっ?えっ?何?これ。
何かのサービス?ああ。
こ…。
おお。
これは紗絵子さんに。
紗絵子さんのために用意した。
バレンタインだから。
あれから7年たっちゃった。
紗絵子さんにバレンタインに振られてから。
俺あの後パリに行ってボネールで働いて一流のショコラティエになろうとして。
正直頭のどっかでこうやって一生懸命スキルを磨いてればそのうち紗絵子さんのことは忘れてしまうんだろうなって思ってた。
思ってたんだけど。
実際は全然そんなことなかった。
むしろどんどん時間が上に積み重なっていく分気持ちはずっとずっと深いとこに定着していくんだ。
雪が積もっていくみたいに。
最初に降った雪は溶けないんだよずっと。
だからそのままの気持ちで日本に帰ってきて今もこうやって。
俺紗絵子さんに喜んでほしくてショコラティエになったんだ。
紗絵子さんがチョコレートが好きだからショコラティエになりたいと思ったし今もこうしてショコラティエをやってる。
紗絵子さんがカレーが好きだったら俺きっとカレー屋になってたよ。
カレーも好きだよ。
フッ。
そっか。
フフッ。
じゃあカレー屋でもよかったね。
フフフ。
俺ね…。
バカみたいだけど。
ずっと紗絵子さんのことが好きなんだ。
今でもずっと。
ホントに好きだよ。
どんだけ時間がたっても紗絵子さんだけは俺の中で特別なんだ。
俺紗絵子さんが買ってくれたものちゃんとメモって紗絵子さんの好みの変化とかずっと見てたんだよ。
それで次に何作ったら紗絵子さんが喜んでくれるかそればっか考えてた。
そればっか。
俺が紗絵子さんにできることって…。
それくらいしかなかったからさ。
でももうやめるね。
けじめつけなきゃいけないよね。
俺は紗絵子さんに喜んでほしくてショコラティエになったしこれから先何があってもずっとショコラティエでいるよ。
それは俺が紗絵子さんを好きになった証しでこれから先誰かを好きになっても絶対残るものなんだ。
だからもう先に進んでもいいんだってやっと思えるようになったんだ。
フフッ。
紗絵子さんはもうとっくに先に進んでて俺のことなんか関係なく幸せな人生歩んでるのにね。
関係なくないよ。
爽太君のチョコレートが今私を本当に幸せにしてくれてるんだよ。
だから爽太君のチョコレート買いに行くんだよ。
よかった。
フフッ。
そう言ってもらえてよかったよ。
ありがとね。
じゅうぶん報われたし思い残すことないよ。
ありがとう。
俺紗絵子さんのこと好きになって本当によかった。
俺これからはちゃんとまっとうに自分の人生やってくからさ。
紗絵子さんも幸せでいてね。
ずっと元気でいてね。
《えっ?何の涙?》あっ。
あっ。
もしかして。
あっ。
もしかしてチョコレートのことを心配してる?あっ。
アハハ。
いいんだよ。
俺の問題だからさ。
紗絵子さんは何も気にしないで今までどおりうちの店来てくれていいんだから。
お得意さまなんだし大歓迎だよ。
だから…。
《あれ?何だ?これ》《これって手応え?》《いや。
まさか。
そんな都合よく考えんなよ》《えっ?でも何?この感じ》《いつか時期が来るって信じてた》《手応えをふいに感じるときが来るって》《でもそれは俺の夢や妄想にすぎないって》《現実になりはしないってずっと》《でも現実にしていいの?》2014/02/24(月) 21:00〜21:54
関西テレビ1
失恋ショコラティエ #07[字][デ]
「……なんの、涙? 現実にしていいの?」
運命のバレンタイン・イヴが訪れる!
12年間の片想いに決別するため、告白する事を決意した、爽太の告白の行方はいかに?
詳細情報
番組内容
バレンタインの季節が近づき、「ショコラ・ヴィ」は一層賑わい、爽太(松本潤)らは多忙を極めていた。特に爽太は、紗絵子(石原さとみ)に贈るショコラを同時に準備していたため睡眠時間も激減していた。
それでも、このバレンタインに紗絵子に最後の告白をして振られ、長い片想いを終わらせようと決めた爽太は気合いをみなぎらせる。えれな(水原希子)との関係を修正させたい気持ちも後押ししていた。
そんな折、
番組内容2
紗絵子が「ショコラ・ヴィ」にやってくる。混雑する店内から厨房の爽太を見つめるが、爽太は気づかない。紗絵子は薫子(水川あさみ)から商品を受け取ると帰っていく。
その日の夜、オリヴィエ(溝端淳平)は、携帯電話を見ていたまつり(有村架純)の表情が曇ったのを見逃さなかった。まつりは、元カレの部屋に残っている私物を取りに行くことになったと明かす。その様子に疑念を感じたオリヴィエは、一緒に行くと主張する。
番組内容3
同じ頃、紗絵子は吉岡(眞島秀和)とペットショップにいた。猫が飼いたいと言う紗絵子に当初は反対していたものの、猫を買ってやる。紗絵子は吉岡に笑顔を向ける。
バレンタインデー前日。ついに爽太は紗絵子に贈るショコラを完成させた。この日、爽太は紗絵子を呼び出して不意打ちで告白をする計画だった。自分が計画の主導権を握っていることで冷静を保っていた。しかし突然、「ショコラ・ヴィ」に現れた紗絵子を見ると…。
出演者
松本潤
石原さとみ
水川あさみ
水原希子
溝端淳平
有村架純
加藤シゲアキ(NEWS)
佐藤隆太
竹中直人
スタッフ
【原作】
「失恋ショコラティエ」(水城せとな/小学館月刊フラワーズ連載中)
【脚本】
安達奈緒子
【プロデュース】
若松央樹
小原一隆
【演出】
宮木正悟
【音楽】
Ken Arai
【制作著作】
フジテレビ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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