(安浦刑事)やっぱり朝飯はこうやって家族そろって食べるのが一番だよなぁ!この特価の納豆だっておいしく食べられるから不思議だよな。
(安浦ユカ)どうしよっかな…。
何か言った?お姉ちゃんどうするんだろ?ねぇお姉ちゃん?
(安浦エリ)はいバイバーイ。
…とも子一応出席するって。
私も出るしかないか。
付き合いだしね。
何の話だ?やだ!同窓会だって言ったじゃない。
お姉ちゃんが高校の時の。
で私は中学の時の。
それがたまたま同じ日で今夜だって言ったじゃない。
同窓会だろ?聞いたよ。
悩むことないだろ。
行けばいいじゃん。
簡単に言わないでよ。
…大変なのよぉ!幸せな人はそれをひけらかすし!そっ。
昔を懐かしむというよりは幸福自慢の会。
そんなもんかねぇ。
はぁ…私も行くしかないかなぁ。
あお父さん大丈夫よ。
晩ご飯はお姉ちゃんが。
エッ!?ユカが作るって言ったじゃない!え〜っ!…いいんだいいんだ。
2人とも行ってきなさい。
お父さん晩ご飯一人で食べる。
お父さんはそういう逆境にはチョー慣れてるから。
あっよかった。
マヨネーズとって。
あっすみません。
いやいや…。
キャッ!あらっ!?どうもすみません。
あすみません。
あっ…。
あ〜あ…こりゃ大変だわ。
弁償しなくちゃ。
いくらかかるんですかね?いいんです。
そろそろ買い換えるつもりでしたから。
いやそうはいかんですよ。
本当に気になさらないでください。
…変わりましたねぇ。
たった5年で。
はっ?本当に気にしないでください。
そうですか…。
すみません。
いえ…。
どうもすみません。
(川辺課長)ユカちゃんもエリちゃんも同窓会なあ…。
(田崎婦警)…知ってます?韓国では「同窓会ネット」というのが流行ってるって。
(野田刑事)同窓会ネット?パソコンにね自分の学校の名前と卒業年度を入れると同窓会のメンバーがバーッと出てくるんですって。
(今井刑事)知ってますよ。
(川辺)…ウソつくな。
(里見刑事)あんまり若ぶらんほうがいいですよ。
(高木刑事)ホントらしいですよ。
ねっ今井さん。
この間「同窓会ネット」で初恋の人に会ったってそう言ったじゃないですか!私には信じられないなぁ!今井さんがパソコン?似合わんなぁ〜!そういうことじゃないんだよ。
じゃあ…?
(川辺)だいたい今井くんに初恋の人がいたってことが信じられないな!課長…そりゃ大変失礼ですよ。
で今井どうだったんだ?年月は恐ろしいとわかりました。
「会わないほうが良かった」…と言われました。
プッ…だろぉ!?昔の恋は色褪せるものなんだよ。
「思い出は遠きにありて思うもの」なっ安さん!ハハハ…。
(笑い)安浦さん!あれ?…どうしたんだ?今日晩ご飯作ってもらえないんでしょ?だから一緒に食べようと思ってね。
それでわざわざ?僕の得意「アメリカン・スペシャル・ハンバーグ」を作ります!大丈夫かおい…。
自慢らしいんですよ。
味はわかんないんですけどね。
いやおいしいですよ!本当〜?ほんっとに大丈夫でしょうね?
(野田)大丈夫ですよ!ほらデッカイでしょ。
(田崎)デカイとかじゃなくて味よ!問題は味!安浦さんどうしたんですか?話したろ。
今朝ぶつかって迷惑をかけた…。
あハイヒールの…。
あら…。
やあどうも。
今朝方は大変失礼しました。
あの…大丈夫ですか?ああ…。
買い換えようと思ったんですけどなんかもったいなくて…。
瞬間接着剤でヒール付けたんです。
わからないでしょ。
こうすると…。
ハハ…どうも…。
当分保ちそうです。
安浦さんがとんだ迷惑かけちゃって…すみません。
安浦さん…?ええ安浦吉之助っていうんです。
…靴のことはあまりご心配なさらないでください。
失礼します。
どうも。
あの…これ同窓会の案内状ですけど違います?あ…今夜なんです。
でも迷っててここで考えてたんです。
出席しようかどうしようか。
なんとなく幸せ自慢されるのしゃくだし…。
わかります!私もそういうの苦手。
どうしますそういうとき?そうねぇ…私の場合大抵欠席します。
私もそうします。
そのために仙台からわざわざ来たんだけど。
あっ…この辺どっか泊まれる所はありましたっけ?それでしたら…。
あっ!この道まっすぐ行って駅の向こうにビジネスホテルがあります。
(パトカーのサイレン)
(里見)被害者はこのブティックのオーナーの長峰佐知子さん。
そこの角で頭部を打ってますね。
第一発見者はこのお店の店員さんです。
じゃもう一度頼むね。
昨日は何時ごろ…。
朝店を開けようとしたら鍵が開いてたらしくてこのまんまの状態で発見したらしいです。
ご主人の長峰友和さんをお連れしたんですが…。
(長峰友和)佐知子…!佐知子!佐知子!何で…!?正式な検死報告はまだですが長峰佐知子さんの死因は後頭部を強打されたことによる脳挫傷だと思われます。
死亡推定時刻は今朝未明の3時過ぎです。
他殺とみて間違いなさそうだな。
だがなガイシャの亭主は会社に出てたんだろう?どういうことだ?自分の女房が朝まで戻ってこないのに平気で会社に出ていく…。
たしかに妙だと思われるかもしれませんがわが家ではいつもそうでした。
いつもそうだったんですか?
(友和)…ええ。
女房は自分の店を持つのが夢でした。
でも不況のあおりでとうとう店をたたむことになってその後始末で最近は特に夜遅くまで店で返品の作業や帳簿付けをしていてそのまま店に泊まり込み…。
そんなことが続いてました。
じゃ昨夜もそうだったんですね?はい…。
でもこんなことになるなんて…どうしてあいつが…?
(川辺)夫婦仲が最悪?この夫婦には子どももなく喧嘩が絶えなかったようです。
一昨日も朝帰ってきた奥さんと長峰が言い争ってるのを同じマンションの住人が見てるんです。
〔佐知子…〕〔行ってらっしゃい〕〔言うことはそれだけか?〕〔何を言えっていうのよ?〕〔佐知子お前…!〕〔浮気や不倫をして朝帰りしてるわけじゃないしあなたにとやかく言われる筋合いはないわ〕〔疲れた。
寝るわ〕気になるな…。
ええ…。
(川辺)おっ安さん!ガイシャの亭主はどうした?検死が終わりましたので奥さんの遺体と一緒に自宅に戻りました。
野田が同行しております。
亭主のほうにちょっと問題があるんだよ。
は…?夫婦仲相当悪かったらしいです。
ご苦労だがもう一度当たってみてくれないか。
…長峰友和。
はぁ…。
(泣き声)ご主人は?中にいます。
(泣き声)どうします?刑事さん…。
疑われてるんですか私が?
(野田)一応参考のために。
聞かせていただけますか。
奥さんは今朝方3時ごろ何者かによって殺害されました。
そのころご主人はどこにいらっしゃいました?長峰さん…。
湯豆腐…食べてました。
は?湯豆腐です…。
…湯豆腐食べてました。
この部屋で。
は?
(川辺)何バカなことを…!こんな季節に湯豆腐なんて。
でもそう言ってんですな。
どーも…。
湯豆腐ってあの湯豆腐でしょ?うん…。
飲み会があってそれに出て…うちに帰ったのは夜中。
奥さんはまだ帰ってない。
でもむしょうに食べたくなって冷蔵庫から豆腐を取り出して鍋に入れた…。
昔よく食べたのをなんか急に思い出したそうなんですが…。
安浦さん…そんな話信じるんですか?うん…。
それを見た人間はいるのか?いいえ。
部屋で一人だったそうですから。
つまりアリバイは成立しないってことじゃないか!安さん…亭主だ。
その亭主が怪しいんだよ。
みんな!そのガイシャと亭主の周辺を洗ってもっと確かな証拠をつかんできなさい!ありがとうございました。
あっちょっとお話を…!あの辺でいつも…?そうですね。
一週間前の朝…タクシーで奥さんが帰ってきて…。
そうですか…。
他に何か…。
金曜日だと…彼女がうちの営業局です。
どうも。
…ちょっとお尋ねしたいんですが…。
離婚話?ええ。
この一年奥さんが店を持ってから仲が悪くなり喧嘩が絶えずとうとう奥さんから離婚話を切り出したそうです。
夫婦仲が冷え切ってたわけだ。
(今井)そうなんです。
長峰会社の同僚にこぼしていたようですね。
(川辺)他には?
(田崎)これといってありません。
ということは現段階で長峰友和以外不審人物は浮かんでこない。
そういうことだな安さん?はあ…。
奴がホンボシだな!女房は自分の夢が叶って店を持った。
亭主は相変わらずうだつの上がらないサラリーマン。
そんな2人がすれ違うようになった。
夫婦間で離婚話が出て慰謝料に関わる金銭的トラブル!そう決めつけるのはちょっと早いんじゃ…。
いや…俺には自信がある!里見野田!亭主を締め上げろ!ヤツは絶対に吐く…!課長…。
野田行くぞ。
安さん…。
(里見)長峰…いい加減吐いたらどないやねん?お前が殺ったんやろ?あのな…アリバイでっち上げんのやったらもうちょっとマシなアリバイ言わんとなぁ。
ホンマのこと言うたらどうや?楽になるで。
どうしても…信じてもらえないんですね…。
当たり前やないか!ある女性と…一緒にいました…。
えっ…?部屋で湯豆腐を食べていたというのはうそです。
あの夜…ある女性と一緒に朝までいました。
女の名前は?津川恵子…大学時代の友人です。
ホンマか?その女今どこにいるんや?
(フロント)津川恵子様…?
(田崎)お会いしたいんですが…。
はい少々お待ちください。
…あっ津川様!
(フロント)こちらの方が…。
(津川恵子)刑事さんだったんですか…。
ええ。
で奥さんが亡くなった夜一緒だったと彼が言ったんですね?
(田崎)ええ。
長峰さんは一昨日の夜一晩あなたと一緒だったと言ってるんです。
彼の言うとおりです。
彼の言うとおり…一晩一緒に過ごしました。
なにっ!?女がアリバイを証言した!?一緒にいたと…そう言ってるのか?私と彼…大学を出て2年間同棲してたんです。
あの部屋です。
私と彼が暮らしたのは。
あのころ売れないマンガばかり描いていた彼とあの部屋で2年暮らしました。
(長峰)〔ちょちょっと…!マンガどけて!〕〔私がやるって言ったのに…〕〔鍋敷き下にあるでしょ〕〔あったあった!はい〕〔大丈夫手?〕〔アチィ〜!おー…!〕〔…おっちょこちょいなんだから!〕
(恵子)安くて栄養があるからって毎日湯豆腐ばかり食べてました。
お豆腐1つで幸せでした…。
でも幸せは長くは続かなかった。
〔友和!〕
(恵子)私って夢中になっちゃうから…私の思いが重荷になったんだと思うんです…。
行かないはずの同窓会…私結局出席したんです。
私今いろいろあって…。
「せっかく仙台から出てきてるんだから」って親友に強引に誘われて…。
会に出て2次会の飲み屋さんで…。
〔変わらないなぁ!〕〔タイムスリップしたみたいね〕
(弓子)〔どうすんの?別れるの?今の彼と〕〔うん…〕・〔おっ長峰!久しぶりだなぁ!〕〔変わらないなぁ!元気かよ?〕〔おい座れよ〕〔「焼けぼっくいに火」なんてことにならないでね〕〔どこ行くの?〕〔トイレ〕〔よっ久しぶり〕
(恵子)2人して店を出て…ここに来たんです。
それから?あの部屋を見ながらいろいろ話して…。
湯豆腐の話もしました。
湯豆腐…。
湯豆腐って恋愛に似てると思いません?えっ…?冷たいお豆腐を熱湯の中に入れて冷たい体を寄せ合うように…。
冷たいお豆腐がだんだん熱くなって…。
(恵子)でもうまく取り出さないとすぐ崩れる。
お箸で無理矢理お豆腐を取り出そうとするとすぐ崩れてしまう。
…恋のようだって。
私たちはどこか無理があったのかもしれない…。
そう言って私たち2人…。
〔今…幸せ?〕〔…わからない〕〔でも友和さんとのこと後悔したことはない〕〔僕もだ。
あそこで君と暮らした2年間を忘れたことはない〕
(田崎)それから…どうしました?誘いました…彼を。
〔来ない?…私の部屋に〕彼と2人で一晩過ごしました。
そう言ったんですか…。
ええ…。
津川恵子さん私たちに証言してくれました。
自分のほうからあなたをホテルの部屋に誘ったと。
…それじゃ私は釈放ですか?そうですね。
彼女の証言のウラが取れればということです。
ど…どういうこと?その女性が言ってるとおりだとすると…?長峰はシロってことじゃないですか?お…おい安さん!安さんはその女性が本当のことを言ってると思ってるの?津川恵子さん…本当のことを言ってないような気が…。
長峰さんをかばってると?んー…うん…。
その長峰さんがなぁ…。
やっぱりアリバイは成立せんということじゃないですか。
すると長峰がホンボシ…。
おう!そうだよな!いえいえ…それはどうかなぁ?えっ…?どういうことぉ!?ねぇ安さん!
(横溝署長)津川恵子は長峰友和をかばっている…そう思うんだな安さん。
…はい。
しかしですね…。
安さんがまた妙なことを。
(横溝)何をだ?女がかばって偽証したなら長峰のアリバイは成立しない。
ということは長峰が犯人で決まりなんですが…それを安さんは…。
あの男が奥さんを殺害したとはどうも思えんのですよ。
ほう…で長峰は犯行当夜部屋にいた…最初はそう言っていたんだな?はい。
湯豆腐がどうのこうのとふざけたことを…。
安さんはそれを信じるのか。
(川辺)はい。
いわゆる迷路です。
迷路でも何でも行くしかあるまい…頼むよ!はい!…安さん頼むよ!
(弓子)恵子と長峰くんのことですか?あの…同窓会の夜のことなんですけど…。
ああ…そのこと。
たしかに2次会の後一緒に出て行きましたけど…。
その後なんですけどね津川さんがおっしゃるにはお2人で津川さんの泊まっているホテルに入って…。
恵子がそう言ったんですか?
(田崎)ええ。
それはないんじゃないかな。
(田崎)どうしてですか?だって恵子彼がいるし…。
仙台にですか?ええ。
だいたいそういう子じゃないし。
その仙台の彼というのは?遺伝子か何かの研究をしてる人だそうです。
長峰くんと別れて2年ぐらいして知り合って一緒に仙台行ってでも…苦労してるみたいで。
研究員って給料少ないらしくて恵子が生活を支えているんです。
買いたい物も買わないで…あの子いつもそう…誰かを支えて生きてばっかり…。
あの靴見ました?靴?くたびれた靴をいつも履いてて新しいの買いなさいよ…会うたびにそう言うんですけど。
〔わからないでしょうこうすると〕その彼氏の上司が自分の娘と一緒にさせたいそうなんです。
彼にとっても出世の近道だし…。
でもそれじゃ津川さんは…。
と思うでしょ。
でも彼のために身を引くかもしれない…。
恵子悩んでます。
あの人そういう人なんです。
いるんですよね〜。
津川さんみたいな人。
なんか支えてあげなきゃって人ばかり好きになっちゃうの…。
自分で不幸をしょい込むようなもんなのにどうしてかしら…。
そうかホテルでは目撃者なしか…。
はい。
(里見)どうします?アリバイ証言が出た以上長峰を拘留しておくわけには…。
課長男がひとり浮かびました。
ガイシャのブティックに納品してたアパレル業者の男で…。
名前は倉田浩之。
事件の1週間前返品のことでガイシャと口論してたそうです。
当たってみますか?じゃあ行ってくれ。
田崎くん安さんはどうした?今津川恵子に会いに行ってます。
(川辺)あそう…。
迷路なんだよな〜。
やあどうも!…刑事さん。
仙台引き上げてこっちでお仕事を?…いえ。
(倉田)3日前の深夜?
(里見)夜中の3時ごろですけど。
寝てるでしょう夜中なんだから。
寝てたんですか…。
あっ3日前…飲んでたな。
(里見)どこでですか?駅前の居酒屋だったかな。
ひとりだった。
聞けばわかるよ。
そうですか…。
念のために店の名前と場所を教えてもらえますか?えーとね…。
私がうそをついてると…。
なんでうそをつく必要があるんですか?昔の男と同窓会で出会った。
酔って一晩一緒に過ごした。
よくある話じゃないですか。
う〜んいやいやあなたはね…そういう人じゃないっていう気がしたんですよ…。
いやそう思ったんです。
私のこと何を知ってるって言うんですか?私のこと知らないくせに…。
何も知らないくせに…。
私の悩みも悲しみも…どう生きてきたかも何も知らないくせに…。
たしかにそうですよね…。
私が知ってることはあなたと初めて出会ったことぶつかって靴を壊したことヒールを飛ばしたこと。
でその靴をあなたは換えようとしないこと。
まっそれぐらいですから…。
何が言いたいんですか?そんなことより早く彼を釈放してください!彼は奥さんを殺していない。
あの夜私と一緒だったんですよ。
求人雑誌を…。
ええ。
津川さんこっちで暮らすつもりなんですかね。
でも…彼女には仙台に恋人が。
恋人の将来のために身を引く…。
あの人はそういうタイプなんですかねぇ。
ねえ長峰さん…。
あなたあの夜本当に彼女と一晩一緒にいたんですか?なんでそんなことを…。
どうしても信じられんのですよ。
愛している人がいるのにあなたと一晩なぜですかね…。
このままでいいのかね…。
恋人を裏切った女として彼女をこのままにしといて…。
それでいいのかなぁ…。
居酒屋の店員はなんと?それがあの夜は深夜だというのに満席だったそうです。
チェーン店で流行っているお店です。
店員も誰が来てたまでは…。
(川辺)そう…。
倉田の線はどうかね〜。
課長長峰釈放しますか。
(川辺)えっううん…。
課長!
(川辺)うん…。
どうします?
(川辺)わかってますよ私は…。
しゃべる気になったらいつでも言ってくれ…。
隣にいるから…。
…刑事さん!私は追いつめられていた。
湯豆腐を食べていたことを信じてもらえず追いつめられどうすることもできずについ…彼女のことを言いました。
…彼女はうそをついた。
私をかばってうそをついたんです。
そんな女じゃない。
恋人がいるのに他の男とホテルに行くような女じゃない!でもわからない。
自分が傷つくことを知っててどうして私をかばったのか…。
(ドアをノックする音)はい。
津川さん…。
刑事さん私気になってあの人がまだ釈放されていないと聞いて…。
長峰さんあなたが自分をかばってうそをついたと認めましたよ。
えっ!本当なんですよ。
認めました。
なんで…なんで…。
彼はあなたが傷つくことを恐れたんですよ。
言ってましたよ…。
傷つくことを知りながらなぜ自分をかばったんだろうと。
いやぁ私にはわかる気がするんだ。
あなたという人がなんとなくね…。
靴を買い換えないあなたという人が…。
かばった理由は簡単なことです。
あの人が奥さんを殺すはずがないと知ってたからです。
あの夜…あの公園で私たちは話しました。
2人で暮らした部屋を見ながら。
(恵子)思い出してました。
何もなくてもまずしくても夢を追いかけてたあのころのことを…。
(恵子)結局別れたけど必死に生きたあのころがあったから今がある。
(恵子)2人ともそう思ってました。
(恵子)私は彼と別れて恋人ができた。
(恵子)彼は奥さんと出会って結婚した。
うまくいってないとあの人言ってました。
でもやり直す。
そうあの人言いました。
あのころをムダにしないために。
そうあの人は言ったんです。
その言葉にうそはない。
私確信してます。
…そうでしたか。
その彼が奥さんを殺すはずない。
追いつめられて他に方法が見つからず私の名前を出した。
そう思ったんです!それでアリバイを証言した。
刑事さんあの人は無実です!真犯人を見つけてください!私たちのあのころをムダにしないためにも!…なんかあるでしょう。
そう言われても…。
そう言われてもじゃないよ。
なんかあるはずですよ。
奥さんが男ともめてたとか…。
女でもいいですよなんか…。
あんた無実なんだよ!津川さんもそれを信じてる。
3日前の夜中ですか?
(老人)酔ってたなぁ。
そういうことじゃなくて…。
(老人)だから酔って自転車出そうとしてあった車を蹴飛ばしたら男が…。
男がおったんですね?男が…。
何…!?リーフ・モードという会社の男です。
店をたたむんで品物を返品しようとしているのをどうしても拒む業者がいると女房が悩んでいました。
納入するときの約束では返品OKだったはずがそれで…。
葉っぱのマーク?
(老人)ライトバンのどてっぱらに。
倉田の会社です!夜中の3時ごろだったんですね?課長!倉田浩之手配してもらえますか。
課長!犯行当夜倉田の車が現場付近で目撃されてます。
えっ!?はっ…これで迷路ぬけた。
いやぁ私の狙いどおりだ!刑事さんしつこいね〜。
事件の夜居酒屋で飲んでいたあなたの車がブティックの横の道に停めてあった。
どういうことだ?倉田さん署まで同行してもらえますか?倉田っ!
(田崎)長峰佐知子さんを殺害したことを認めますね?ああ…。
なんで殺したの?あの女返品してくれだなんて言い出した。
でもそれは最初からの約束でしょ。
そうなるとは思わないよ…。
突然店をたたむなんて言い出して…。
(佐知子)〔そろったわよ返品のリスト〕〔そのことなんだけど考え直せないかな…〕
(佐知子)〔できないわよ店をたたむんだから〕〔もちろん代金返却してくれるよね〕〔できない〕
(佐知子)〔約束だったでしょ〕〔だったら直接上司に…〕〔困る!口約束でも禁止されてるんだ〕〔困るって言ってんだろ!〕
(佐知子)〔人を呼ぶわよ!〕〔困るんだ!〕〔やめて!何するのよっ!〕〔やめて!〕俺はついてない…。
ついてない?亭主が捕まってそれで万事うまくいくはずが…なんでだよ…。
アリバイを証明する女が出てきて。
倉田!お前はまだ自分のやったことがわかってない。
何が…。
やり直そうとしたひとりの夫がいる。
その夫に支えられて幸せを取り戻そうとした奥さんの命をお前は奪った!倉田…この世の中に人の命を奪ってもいいという理屈はない。
なぜならこれからお前は生きていくからだ。
俺はお前を許さんぞ!
(長峰)よかった…。
少なくとも犯人は逮捕されたんですから。
あなたはすぐに釈放です。
津川さんに会われますか?いや会わない方がいい。
彼女には今の彼と幸せになってほしい。
彼女に会ったらそう伝えていただけますか?はい。
そうですか…。
ええ伝えてくれと言われました。
今の彼と幸せになってほしいと。
それともあなた本当に仙台からこっちにうつりますか?…考え中です。
いや何も考えることはないと思うな…。
夢を追いかけて必死に生きたあのころがあるから今がある…。
あなたそう言いましたね。
…はい。
だから今を生きてほしいんだ。
真ちゃん…!?
(富岡真二)刑事さんに至急来るようにと。
まああとは2人でやってください。
君は誤解してる。
(真二)俺は他の女とは一緒になったりしない。
思ったこともない。
俺には…お前が必要なんだ!信じろ俺を…。
信じて…ついて来い!…うん。
・
(恵子)刑事さん!ああ…何か?私…。
あのーひとついいですか?靴買い換えませんか?耐えるのもいいんだ。
その支えるのもいいんですよ。
だけどたまには思い切ってはめをはずすくらいのことしてもいいんじゃないかな。
…はい靴買い換えます。
じゃあ!はいお待たせしました。
無理言ってすまんね。
大丈夫ですごゆっくり。
(片桐由美)どうしたの?急に湯豆腐なんて…。
いいじゃない。
季節外れの湯気の向こうに幸せが見える…なんて。
なんかいいことあったみたいね。
いや今どき珍しい優しい女性に出会ってさ。
あら私みたいに?そう…えっ!
(2人)ハハハ…。
じゃ取りましょうか。
ちょっと待った!え何!?湯豆腐ってのはさ恋愛みたいなもんだからさ。
優しく優しくさ…。
はい。
2人の愛をレンゲでどうぞ。
ありがとう。
昔からよく言うでしょう「豆腐食って近きは男女の仲」って…。
なんか…変。
ああっ!熱っ!2014/03/10(月) 09:55〜10:53
ABCテレビ1
はぐれ刑事純情派14[再][字]
「同窓会の夜の不倫!?靴を買い換えない女」
詳細情報
◇出演者
藤田まこと、梅宮辰夫、眞野あずさ ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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