趣味Do楽 茶の湯 裏千家“茶の湯と出会う”第3回「薄茶を点(た)てる」前編 2014.02.24

これはもう温まる事間違いなし!さあ頂きましょう。
一服の茶を通じて招いた側と招かれた側が心を通わせる茶の湯。
茶を点てる側亭主はあらゆる場面で客をもてなす事に心を砕きます。
今回は薄茶を点てる時の亭主の所作の基本を通じてもてなしの心構えを学びます。
「茶の湯裏千家茶の湯と出会う」。
第3回は「薄茶を点てる前編」と題しましてお点前の基本を学んでいきます。
今回もご指導頂きますのは…
(2人)よろしくお願いします。
前回は客としての作法を学んできたわけですけども今回いよいよもてなす側亭主の心構えという事ですがどういうところが大切になってきますか?全てにおいて亭主は客に対してもてなす心を入れておもてなしをするという事が大事になってくると思います。
その上で亭主は趣向道具のしつらえであったり花の用意であったり茶室の空間であったりいろんな所に心を配るわけです。
それは全てにおいて客に対しておいしいお茶を召し上がって頂くという心の表れにもなるわけですね。
その中でも亭主としての作法いろんな事があると思いますが順序とか形とかいろんな事があって大変そうだなと思うんですがどういうところを意識すれば覚えていけるんでしょうか?点前には一つずつ意義また意味というものがあります。
それを一つずつ確認しながら稽古をして頂ければと思います。
ではまず亭主として薄茶を点てる時のお道具について説明して頂けますでしょうか。
こちらが点前する所の点前座という場所になります。
こちらにありますのが炉という事になります。
炉は11月から4月までの間その期間中にこのような畳の中に釜が存在する姿になります。
その他にもさまざまな道具がありますよね。
はい。
それぞれに役割がございます。
茶を飲むための「茶碗」に並んで茶を点てる時に使う「茶筅」。
抹茶を入れる「棗」。
その上に載っているのが「茶杓」。
抹茶をすくう道具です。
水を入れておくのが「水指」。
茶碗を清めたあとの湯などをあけるのが「建水」です。
湯または水をくむ「ひしゃく」。
このひしゃくや釜の蓋を置くのが「蓋置」です。
随分とたくさんのお道具を使うんですね。
はい。
長年かけて生まれてきた道具はそれぞれの役割それからかなった寸法というものがございます。
それを扱えるようにしっかりと稽古をしていきましょう。
はいよろしくお願いします。
全ての点前の基本となる薄茶の点前は大きく分けて5つの段階からなります。
道具を清めながら元どおりに片づけます。
棗茶杓を客に見て頂きその後受け答えをします。
今日は道具を清める所作の途中までを学びます。
まず道具の運び出しからです。
水指を茶道口に置き一礼します。
水指を両手で持って立ち右足で敷居を越えて席に入ります。
点前座に進みます。
右手に棗左手に茶筅や茶杓を入れた茶碗を持って運び出し水指の前に置き合わせます。
次に蓋置とひしゃくを入れた建水を左手に持って居前に進みます。
居前とは亭主がお茶を点てる場所の事です。
ひしゃくを取り体の正面で両手で構えます。
右手で建水の中の蓋置を取り炉の縁の右に置きます。
ひしゃくを持ち直し蓋置に載せます。
その後居ずまいを正します。
ここまで道具の運び出しを見てきました。
座る場所から道具を置く場所まで全てきちんと決まっていますがそれはどうしてなんでしょうか?まず亭主は道具を運び入れて自分は居前に座るという事をします。
そこからいろいろな所作がありますけれどそれは全て位置の決定という事がすごく重要な事になってきます。
その合理性を踏まえて順序動作という事につながっていくわけですね。
そうすると場所をきちんと決めるという事が全ての動きの中で一番大事になってくるという事ですよね。
そうですね。
そこから要するに無駄のない美しい動きという事につながっていくんだと思いますね。
早速私もここでお稽古をさせて頂きたいと思います。
ではまず初めに割稽古から稽古していきましょう。
点前をしていく上で共通した箇所というのがいくつかあります。
その共通したものを反復して稽古をするのが割稽古という事になります。
最初にでは何を教えて頂けますでしょうか?やはり最初に自分が亭主自ら座る位置の決定という事ですから居前というところからしていきたいと思います。
左足からお進み下さい。
次は右足で越えます。
まっすぐ3歩右左もう一歩まっすぐ歩いて左足を今度斜めに後ろに下がってそれから右足をそろえます。
ではどうぞお座り下さい。
はい。
この炉縁の外側があるんですがこの線から体が入らないように少し下がって頂く。
今だいぶはみ出してますね。
左の膝頭がこの辺ギリギリ出ないように。
これはどうしてなんでしょうか?今はこちらに道具ございませんが本来ここにお道具があります。
ですから体の一部が道具がある場所に入り込まないという事です。
入ってはいけないという事なんですね。
そうですね。
そして他は体の位置は大丈夫ですか。
あとは体正面が炉縁の内側内隅こちらを狙って座る事になります。
今正面から若干ずれてますね。
少しずれて頂いて。
右側の方に少し。
そして右膝は少し余裕があるようにお座り頂く。
そこがご自身の居前という事になります。
ここまで全部やってきて非常に難しくて足元や手元全部下ばかり見てしまうんですけど。
どうしても慣れてませんから下ばかり見る傾向になりますが本来ですとお道具を運び入れたりなさる事になりますのでやはり目線は畳少し向こう側にご自身の目線を落としながら先先を見ながら歩いてくるという事になりますね。
運び出しが終わると道具を清めます。
茶碗を膝前の少し向こうに置きます。
棗は茶碗と膝の間に置きます。
ふくさをさばきます。
道具を清める前にふくさを折りたたむ所作を「ふくささばき」と言います。
棗を取りふくさで清めます。
清めた棗は左に置きます。
ふくさをさばき直します。
左手の手のひらに載せ茶杓を清めます。
清めた茶杓は棗の上に置きます。
道具はお点前の前にきちんと清めてあるのにもう一度客の前で清めるのはどうしてなんでしょうか。
昔から言葉がございまして…その中に「清」清めという言葉があるんですがものを清める。
要するに人前でそのものを清めながら自分の気持ちも清めていくという事になるわけですね。
清らかさという事になると思います。
ではやってみましょう。
はいお願いします。
本来着物ですと帯にふくさがついていますが今日はお洋服ですので懐中してる姿からふくさを取ってみます。
どうぞお取り下さい。
これは右手で?はいどうぞ。
まず右手で取って左手のひらに受けます。
本を開くように一つ広げます。
一番上の右の角に人さし指を入れます。
パラッとこう。
左手で持った時に右手をこのように持ち替えながら左手をスーッと持ってきます。
親指が手前ですね。
真横にします。
気を付けて頂きたいのが…それから左手親指の方に3本指を手前に持ってきます。
そのままゆっくりと左手の上に右手が来るようにします。
その時気を付けて頂きたいのが…結構腕を高く上げますね。
そうですね。
その時に今度親指がこういうふうに内側に来ます。
と同時に挟んでた部分外します。
そのままスーッと上の方まで持っていきます。
出てる1/3を折ります。
全体を1/3ずつ折ったわけですね。
それからスーッと下げます。
ちょうど真ん中ぐらいまで下げて頂く。
それから体の中心に持っていきます。
半分に折るわけです。
半分に折ったら右手人さし指を上からなぞるようにしましてスーッと軽くなぞりましょう。
また半分折り込みます。
それから更に左手を斜めから抜いて斜めから左につきます。
その時に右手人さし指だけ中に入ってる。
3本指は下に回るようにします。
それから軽くスーッと足の方に持っていきながら右手は人さし指を一本抜いて下に。
ここで動かしながら抜いていくんですね。
出来上がりの様子を見ますと先生と全然違いますよね。
ここの部分がね。
だいぶ形が整ってないんですけど。
割稽古でしっかり稽古して頂くと。
常日頃から手にふくさを慣らすという事が大事だと思います。
これが一番割稽古の大事なところだと思いますね。
はい。
頑張っていきます。
茶室で湯を沸かすために使われる「釜」。
その機能だけでなく釜には多くの見どころがあります。
茶碗同様数知れない形や模様があり季節や茶会の趣向によって選んで楽しむ事ができます。
京都市の中心部三条釜座。
室町時代から釜が作られてきた町です。
今も釜作りの伝統が息づいています。
ここで去年12月ちょっと変わった茶会が開かれました。
亭主を務めるのは…最近は皆さん釜重いから小さめに作ってくれという依頼が多いんですけども初代二代の頃は一回り二回り大きいです。
この茶会実は釜を鑑賞する事が目的です。
大西さんは出席者に釜を持ったり触ったりするよう勧めます。
それで底をたたいてみて。
爪で。
薄いんです。
鉄で作られている釜。
さびを防ぐためなるべく手で触れてはいけないのが常識です。
しかし大西さんは釜の魅力を五感で感じてほしいと15年前からこうした茶会を開いています。
大西家は400年以上にわたり代々釜を作り続けてきました。
千家歴代の家元に道具を納めてきた「千家十職」の一つです。
大西さんも18歳の時父親のもとで修行を始めました。
この日の作業は窯作りの仕上げ「着色」。
熱した釜に少しずつ漆やさびを塗り数日かけて色に深みを出していきます。
時間をかけてやる事によって出る色というのがあるんですね。
早く一度に色つけをすると単調な厚みのある色になってしまうので。
それを時間をかけてやるといろんなさびた色なんですがよく見てやるといろんな色が見えてくるわけです。
釜の大きな魅力の一つが鉄でありながら自由自在に作られた造形の美しさです。
鶴が羽を広げた姿。
羽の一枚一枚に至るまで繊細に表現されています。
こちらの釜は日本画の大家東山魁夷が描いた下絵を基にしています。
力強く立つ松。
ザラザラとした地肌から線の一つ一つが浮き上がって見えます。
大西家には釜の製作に使われた紙や木の型が伝わっています。
釜師は注文を受けると紙で形や文様を考えそれを木や金属の型に作っていきます。
その型から粘土や砂などで鋳型を作ります。
熱に耐えられるよう5つの層を重ねます。
鋳型が乾ききる前に最終的に釜の表面の模様となる細工を施します。
素焼きした鋳型に1500℃を超える高温の鉄を流し込み釜本体を作ります。
数十もの工程がある釜作り。
一つの釜の構想から完成まで数年かかる事もあるといいます。
造形の美しさと並んで釜の特徴となるのが一つ一つ異なる「釜肌」と呼ばれる表面の模様です。
この釜は初代の浄林の釜なんですがかなり設計の段階で出来上がりを計算されている。
これは「時雨」という銘が付いているんですがまだら模様になったところに時雨を表現しているわけです。
一度完成した釜を更に焼いて一種のさびをつけそれを金づちでたたき落とすという手法。
サッと雨が降ったあとの地面を表現した「時雨肌」と呼ばれます。
こちらの釜肌は「弾き肌」と呼ばれます。
ところどころへこんだ部分は鋳型の内側に泥状にした土を指で弾いて付けた跡です。
手がこんでいながら自然に朽ちたように見せるのが釜師の腕の見せどころです。
大西さんはこの日伝統的な文様の一つ桐の花を鋳型に描く作業をしていました。
鋳型の中に貼り付けた下絵をなぞります。
出来上がりを想定しながら線の太さや強さを変えていきます。
釜師の繊細なわざが釜の魅力を深めます。
なぜ湯を沸かす道具なのにこういう意匠が備わっているのか。
どうしてこの装飾が施されているのか。
なぜこれだけ形が違うのか。
どういう思いで作られたというその内面性をのぞいてみるともっと釜は面白いんじゃないでしょうか。
今日は薄茶のお点前の最初の部分を見てきました。
全ての所作はただただ形が決まっているのではなくて全て一つ一つに意味があるんだなという事を今回学ばせて頂きました。
そうですね。
亭主は全てにおいてお客様においしいお茶を召し上がって頂く。
その美しい無駄のない所作が点前という事になります。
それを稽古していく事になりますね。
次回は薄茶のお点前の続きをよろしくお願いします。
今日はありがとうございました。
ありがとうございました。

(テーマ音楽)2014/02/24(月) 11:30〜11:55
NHKEテレ1大阪
趣味Do楽 茶の湯 裏千家“茶の湯と出会う”第3回「薄茶を点(た)てる」前編[解][字]

千利休以来、受けつがれてきた裏千家の茶の湯を学ぶシリーズ。第3回は、「薄茶」のたて方の基礎を学ぶ前編。さらに茶室で使う釜をつくる「釜師」大西家の匠の技にも迫る。

詳細情報
番組内容
一碗(わん)の茶に「もてなし」の心をこめる、400年あまりにわたって受け継がれてきた茶の湯。8回シリーズで、千利休の伝統を受け継ぐ裏千家の茶の湯を学ぶ。第3回は、全ての点前(てまえ)の基本となる「薄茶」のたて方を伝える前編。茶をたてるときの座り方や、ふくさのさばき方などの基礎や、もてなしの心を学ぶ。また、茶室で湯を沸かすのに使われる釜の魅力や、それを作る「釜師」大西清右衛門さんの技にも迫る。
出演者
【出演】裏千家業躰…奈良宗久,釜師(千家十職)…大西清右衛門,牛田茉友

ジャンル :
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

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