ここはパリの…
乗り込んだのは…
ここでの晩餐会に和食なんて前代未聞
美食の国は納得するか!?
和食を無形文化遺産にした男
この日はロンドンに飛んだ
世界のナンバーワンシェフと
対談するためだ
2人の発言は料理界の最先端を読み解くカギ
今世界が日本料理に注目している
…が世界の言葉になっても
昆布やカツオが手に入らない
だしがとれないと世界のシェフは嘆く
かしかし…
科学を用いれば世界中どこにでもある材料で
だしがとれると豪語
そして未来へつなぐ
村田は夢の扉に手をかけた
Ihaveadream
…の老舗料亭
この男はどうやって
昆布とカツオなしでうまみをとるのか
答えは夜の京都大学にあった
4年前に村田が京都大学と共同で立ち上げた研究所
料理人たちと学者が一緒になり料理を科学する
村田の研究発表
科学の力でユニークな味噌を作ってきた
バナナと…チキンの胸肉を合わしてそれにハチミツを加えて油でずっとこう炒めてるわけある一点からメイラード反応ガーッと進んでこのような苦味噌になりましたとフライパンの中で10分も15分もあれば作れるわけやからすごいね
日本のうまみの基本はだしとしょうゆと味噌
この三つがどこの国でも作れれば
日本料理は世界の料理になると考えた
グルタミン酸とイノシン酸とグアニル酸これがだしがとれる主成分やね
そうしただしのうまみ成分が
昆布カツオ節シイタケに含まれる
同じ成分を含んでいれば
外国の食材でもだしがとれるはずだ
科学で再現するうまみ
ここからが村田の腕の見せどころ
水に一晩浸けとくとこうなるわけここにこれをこうね
トマトとキノコの戻し汁に鶏の胸肉を入れ
火にかけて沸騰したらこす
これでだしができるというのだが…
きれいやろ黄金色のはいだしができましたお前飲んでもわからへんやろただ単に「おいしい」と言うだけでアホウ
同じだしを使ってさらにしょうゆも作れるという
ハチミツと鶏肉を混ぜますこれを炒めます
メイラード反応とは糖とアミノ酸から
褐色の物質と香りを生み出す化学反応だ
しょうゆの場合通常1〜2年かかる
一方村田は鶏肉とハチミツを高温で一気に加熱
わずか15分でメイラード反応を起こす
一挙に反応が起こってんの一挙に反応がこれさっきのだし
塩酒苦味などを加えてこすと
確かに色も香りもしょうゆのようだ
完璧なしょうゆになっとるよOK
この日は福岡にいた
全国料理学校勉強会
テーマは「だし」
大勢の参加者の前で村田は
あのしょうゆを作ってみせた
こうやって作ったしょうゆがそのちっちゃいカップです
この日講演をともに行ったのは
フランス料理の巨匠…
実はこの3人…
日本料理じゃなくて違うフランス料理がいいってフランス料理を勉強しにいったんですなんせ見るからに関西のボンボンボン
老舗料亭菊乃井の跡取り息子は何不自由なく育った
19歳のとき敷かれたレールに反発してみた
親父に言うたら親父は泣いてすがってくれるかいなって思ってたけども「いや好きにしたらええ」って「すぐフランス行け」と言われてえっそんなつもりはなかったんやけどみたいな
パリに渡ると好きなフランス料理を食べ歩いた
すると行く先々で決まってこう言われた
「どうだい?…」
「うん?何?その…」
「フランス料理と同じぐらい…」
気づけば捨てたはずの日本料理の肩を持っていた
日本料理は文化的クオリティーにおいては世界の料理に負けへんと思うたわけ一生それでいこうと思うたから日本料理をやろうと思った
帰国し父親にその決意を告げると…
「半年で…」
灰皿ぶつけられてここにまだ傷残ってるよ親父外すつもりやったんが手が滑って当たったんやろな血ダ〜ッ出て
親父に誓った
一生をかけて…
せーのよいしょよいしょよいしょどうぞ皆様盛大な拍手をお送りくださいませ
日本料理を世界遺産に
村田が出したこの嘆願書が京都を動かし国を動かした
そして昨年12月ユネスコの無形文化遺産登録が実現した
遺産登録やからねこのまま放っておいたら日本食の和食の文化がなくなってしまうから…
紅葉の京都建仁寺で
無形文化遺産登録を祝う宴が開かれた
この日の日本料理は特別
老舗の合作だ
おばあちゃんやらが作ってきたもんはもう時代に合わんわなっていうのと違うてもういっぺんそれおばあさんに教えてもろて「食べたい」というふうに思うてもらうのが和食を守るということですので京料理とか日本食とかはずっとあってほしいじゃないですかおだしのおいしさっていうのをこういうとこでいただくと特に実感しますし関西独特のだし文化をやっぱり舌で子どもらに味わってもらいわかってもらいたいですね
グラグラ沸騰させたらだしはアウト
水に昆布を入れて…
これで…
しかるのち昆布を取り出し
カツオ節は85度以上で雑味が出ます
うまみ成分を出すベストタイムは…
さっと取り出せばこれぞ日本料理のだしの味
ご自身の舌でお試しください
年末の京都朝の…
厨房は800個のおせち作りに追われていた
おせち料理も大切な和食文化
年の初めに家族親戚がそろって料理を囲み
1年の無病息災を願う日本ならではの風習だ
僕が売っててこんなこと言うのあれやけども本来は自分とこのうちで作ってほしいねんなんで?て言いだすと話がややこしくなるやろせやけどそれはそういう風習で2000年以上やってきてるわけこういう行事をそやからそれが文化を守る次に継承していくということやから続けていく方がええよな
村田は和食文化を守るため
シンポジウムにも進んで参加している
一番の和食を守る方法としてはご飯を食べながら牛乳飲んでるんですよ今の子どもおかしいと思いません?
この日はここに出席
10年前に村田が立ち上げたNPO法人で
日本料理の普及活動に取り組んでいる
料亭の主人が行う仕事の範ちゅうを
はるかにこえている
儲かるのも仕事やけど儲からへん仕事もあんねんでせやから……やったりすることの方が多いよな
京都の料理人たちが菊乃井の厨房に集まってきた
そして熱い議論が始まった
これが料理人たちの悩みの種
夜京都の料亭菊乃井に料理人たちが集まった
この日は月に1度の…
料理の技術を磨く場だ
今夜のテーマは「こんにゃく」
味のしみない食材をいかにして使うか?
工夫を凝らした料理が並ぶ
噛んだ感じがねなんか…牛の脂身食べてるような感じがちょっとするのが僕ちょっと…こんにゃくやってよかったやんいろいろおもろいアイデアが出てくる
研鑽会の内容は料理の専門誌ですべて公表している
48年間毎月続けてきた
そんな京都の料理人たちに
フランス外務省からビッグオファーが来た
「パリで晩餐会を開く皆さんに本物の…」
若き日の村田が「日本料理を世界に」と誓った地
宮殿やで長テーブルでドーッとこうやから
今夜この迎賓館で晩餐会が行われる
政財界の大物をもてなすために選ばれたのが
村田たちの日本料理だった
やっぱり料理言うたらフランス料理でしょ世界の料理をリードしてるでしょそこがやっぱり日本料理をここでやりたいということが一番の問題彼らは認めてるわけやんここではフランス料理以外の料理が出るということはまああんまり…日本料理だけちゃう?今までたぶん
パリにやってきたのは18人の料理人
それも超名店ばかり
ミシュランの星は合わせて22個
この日の食材も器も日本からすべて運んだ
献立は日本料理のフルコース懐石
完璧のはずが…
実は硬度が高いフランスの水を警戒して
大量の軟水を現地調達
ところが日本の水より軟らかかった
これではだしのうまみが出ない
急きょ硬度が高めの水を買い足す
軟水と硬水を混ぜて最適な硬度を探り当てた
マシになったマシになったマシになった
料理を運ぶスタッフとも打ち合わせ
全員がフランス人
日本料理の器など扱ったことがない
大問題が起きた
本番まで2時間のはずが…
残りが45分えらいこっちゃ
パリの迎賓館で開かれる晩餐会
政財界の大物セレブたちが集まり始めた
1時間前倒しやて
一番最初に出る前菜八寸の盛り付けに一丸となって当たる
これがまた繊細でややこしい
開宴の時間が迫るそのとき
1人の来賓がやってきた
世界の料理界の帝王だ
差し迫った状況そっちのけで記念撮影
あの…大丈夫ですか?
それでもさすが一流の料理人
盛り付けを終え大根のキャンドルに火をともした
いよいよ晩餐会が始まる
会場の明かりが消えた
日本料理が晴れの舞台に登場する
舌の肥えたVIPたちの反応やいかに
残念ながら撮影ができるのはここまで
それでは晩餐会の料理をご覧いただこう
18人の料理人たちが作り上げた懐石
日本料理の神髄うまみを存分に味わえる献立だ
大仕事を成し遂げた料理人たち
(スタッフ)どうでした?もう大拍手大感激無事成功しました
(スタッフ)問題もなく?なく…問題いっぱい・村田さんは?鍋持って歩いてはった
(スタッフ)お疲れ様でしたお疲れさんこんなんもろたよ古美術品やでこんなふたの鍋見たことないやろ重たい重たいやんこれふただけでももうえらい喜んでたよえらい喜んでたし
出席者たちの声を帰国後の村田に届けた
料理人たちが思わず駆け寄ったトップシェフ
アラン・デュカス
はい終わりましたなかなか…デュカスさすが頭がええわなこの人まあなこれもなホンマのことをどれだけ言うてんのかわからへんけどTPPが決まったら日本の農産物第一次産業のもんをやっぱり世界に売っていかなあかんこれを僕らの使命としては大きな使命なんですよこれをやっていかないと意味がない100回理屈を言うよりも1回の行動ですよ
先月村田は歴史的な快挙を成し遂げた
新しい扉を開けると後に誰かが必ずついてくる「船中八策」と違うて…
次回はわずか60センチのパネルで騒音が半分に
太鼓の大きな音
この後驚くべき変化が
まさに…
世界初の理論で目指すのは…
2014/03/09(日) 18:30〜19:00
MBS毎日放送
夢の扉+[字]【京料理人がパリ晩餐会で大喝采】
バナナ×鶏肉=味噌ができる!? 和食を科学分析し世界へ!世界遺産「WASHOKU」を100年後の未来へ残す料理人 ナレーター/中井貴一
詳細情報
お知らせ
『和食が文化遺産登録されたということは、“保護しなければ消えてしまう遺産だ”という、不名誉な烙印でもあるんやで!』日本の食を守り、50年後、100年後の未来に「和食文化」を残すために、『日本料理を、正しく世界に発信する』ことを、“自らの使命”とする料理人がいる。京都の老舗料亭「菊乃井」主人、村田吉弘。2013年の「WASHOKU」の世界遺産登録に向け、政府を動かした立役者の一人だ。
番組内容
村田は、カツオ節や昆布など、和食特有の食材に含まれる「うまみ成分」を科学的に分析し、世界中のどこにでもある材料でできる“和食の調味料”を生み出した。さらに今年2月、村田にとって大勝負の時が来た。フランス・パリ。迎賓館で行なわれるVIPを招いた晩餐会で、日本料理を振る舞うという大プロジェクトだ。17人の料理人を率いて、パリに乗りこんだ!果たして、日本の和食は、“世界の和食”として認められるのか—。
出演者
【ドリーム・メーカー】日本料理アカデミー理事長 / 「菊乃井」三代目 村田吉弘(62歳)
【ナレーター】中井貴一
音楽
【テーマソング】
「やさしい雨」
唄 小田和正(アリオラジャパン)
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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