THE世界遺産【マイナス60℃が生んだ!ロシアの巨大石柱】 2014.02.23

気温マイナス60度
シベリアの東には人間が暮らす
地球上でもっとも寒い世界が広がっています
分厚い氷の下は川
網にかかっていた大きなナマズも
地表にあげられると
まさしく
一年の半分以上は氷に閉ざされるレナ川
岸辺に不思議な光景が広がっていました
断崖に見えますが
実は立ち並ぶ巨大な石の柱
近づいてみると
そびえ立つ石柱の高さは
何と200メートルもありました
今日の世界遺産は
まるで岩の塔
過酷な環境が岩を砕きました
周辺は夏場になると湿地帯に変わります
そこは地中深くまで凍りついた大地
眠っていました
シベリアを南北に走る大河レナ
物資輸送の大動脈です
内陸を目指しレナ川をさかのぼると
岸辺に奇妙な崖が続いていました
一見すると複雑に削られた岩山のようですが
天を指す石の柱が無数に伸びています
最初の驚きはマイナス60度の寒さ
厳しい冬が巨大な石柱を生みました
石の柱は川沿いだけに40キロも立ち並んでいます
世界にも類を見ない地形は
どのように誕生したのでしょうか
手がかりを求めて高さ200メートルの石柱に
登ってみました
岩場に根を張っているのは
砂漠などに見られる植物の仲間です
葉っぱや茎に水分を蓄え
乾いた気候に耐えていました
実はこの地方にはほとんど雨が降りません
夏の気温はときに40度にまで達します
間近に見る石柱は今にも崩れ落ちそうでした
縦横にいくつもの亀裂が走り
まるでブロックが積み重なったようでもあります
事実小さなかけらは
たやすく外れてしまいました
石柱の真ん中に開いた穴も
ブロックが欠け落ちてできました
そもそもこの大地は石灰岩の地層が隆起したものです
(エレナ)浸食されて亀裂が入り石の柱が生まれるきっかけになりました
柱の根本にはこぼれ落ちたかけらがゴロゴロ
岩を浸食する雨の少ない土地で
なぜこれほど岩が崩れるのでしょう
理由は夏と冬で一変する環境にありました
夏は40度
冬は北極圏から寒気が流れ込み
気温はマイナス60度にも
その寒さがどれほどのものか
ちょっとご覧ください
冷たい
水で濡らしたTシャツを風にかざしてみたところ
ほんの10秒足らずで
このとおり
もう限界凍傷になるところでした
石灰岩がつくりだす不思議な地形は
中でもここは夏と冬で100度にもなる温度差が生んだ
独特のものなのです
石灰岩の地層には隙間があり
この一帯ではその隙間が凍っています
夏気温が上昇すると表面に近い氷が解け
周囲に染み込みます
その水分が冬になると再び凍って膨張
石灰岩がひび割れて砕け落ち
石の柱ができました
マイナス60度が生んだ世界でも珍しいカルスト地形
レナ川の石柱自然公園は
石柱公園への玄関口
極寒の町にも人の暮らしがあります
凍りついたレナ川の上に
仮設のテントが作られていました
ちょうど今からロシア正教の恒例行事が始まるところです
十字架を浸せば聖なる水に変わるといいます
毎年1月
敬けんな信者達は刺すように冷たい水で
身を清めるのです
レナ川の冬の風物詩
最初は冷たいけど気持ちいいものですよ神様から力を授かった気分です最高です
この儀式信者でなくても参加できるそうですが
ちょっと勇気がいりますね
レナ川のほとり
巨大な石柱の後ろには人の手が一切入っていない
緑の森が広がっていました
2つ目の驚きは
その氷が森を育てました
豊かな緑はカラマツなどの針葉樹です
7月
短い夏を謳歌する生き物達
実はこの大地が凍っているといったら
信じてもらえますか?
試しに建設用のボーリング機器で
地中を探ってみましょう
夏というのに1メートルほど掘り進めただけで
もう凍った土の層にぶつかりました
凍った大地
ロシアの国土の6割はこうした永久凍土の上にあるんですよ
凍った大地が緑の森を育むのは
一体なぜ
真冬のシベリア
石柱の背後に広がる森も
雪に包まれていました
この日の気温はマイナス47度
冬は長く7ヵ月近くにも及びます
そして夏
レナ川の岸辺に意外な光景が出現していました
川が削った土砂が風に運ばれてできた砂丘です
空気は乾き気温は40度にも
ところが砂丘の奥は
緑豊かな針葉樹の森です
雨はほとんど降らないのに
森の大地はぬかるみ湿地帯になっていました
理由はシベリア特有の土壌にあります
こちらは
地下およそ20メートルの深さに
トンネルが掘られていました
地中の温度は夏も冬も変わらず
ほぼマイナス10度
土の隙間の水分が1年中凍っている永久凍土は
コンクリート並みの硬さ
けれどこうした凍りついた大地の上に
なぜ豊かな森が生まれたのでしょうか
地下1メートルに始まる永久凍土の層
夏になると表面が解けます
凍土は水を通さないため
地表に水がたまり
湿地が生まれて森を育んでいるのです
北の果てに広がる針葉樹の森
その下の永久凍土の厚みは600メートルもあるといいます
夏だけに見られる沼や湿地
凍った土が解け
ひとときの光景をつくりだすのです
レナ川を望む集落の夏
村人達は凍った大地と上手につきあっています
庭に建てられた小屋には地下室への入り口がありました
真夏でもマイナス10度
そう天然の冷凍庫です
取り出したのは冷凍保存した牛肉
ここに置くだけでカチンカチン
こちらの研究所では
2012年に始まったロシアの国家プロジェクトがあります
永久凍土を掘った冷凍庫に
大豆やえんどう豆などの種が保管されていました
将来的には絶滅が危惧される植物の種など
10万種を保存する計画とか
5月
雪解けの春がレナ川に訪れます
川を覆っていた氷は流氷となって岸辺へ
大地を削り取ってゆきます
こうしてレナ川が土砂を運び去り
川沿いだけに美しい風景が誕生しました
3つ目の驚きは
氷点下でも凍らない液体の秘密に世界中が注目しています
流氷や川の流れが削った崖は
思いがけない発見をもたらしました
太古の生物の化石が続々と見つかっているのです
その様子を再現してもらいました
1万年ほど前に絶滅したといわれる
氷河期シベリアの大地を
マンモスがかっ歩していた証しです
全身の骨も丸ごと出土しました
高さ3メートルに迫るメス
見つかったのは骨や牙の化石だけではありません
肉や皮毛までそのまま
さらに2013年には
体内から血液らしきものも
シベリアの永久凍土に封じ込められていた生物
これまでに発見された太古の動物達は
そのままの姿で冷凍庫に保管されています
およそ8200年前のものと判明した
牛の仲間バイソンの子供です
こちらは氷河期を生きていた犬
40年近く前初めて
完全な姿のマンモスも発見されました
以来続々と見つかっている冷凍状態のマンモス
血液らしきものまで出てきたのです
もしマイナス10度でも凍らない血液だとしたら
その秘密はどこにあるのか
研究者達は謎の解明に全力を挙げています
この体液には凍結しない特別な理由があるはずですその謎が解ければ新薬の開発に応用したり極寒の地での暮らしに役立てることもできるでしょう
マンモスの血液なのか
世界中が固唾をのんでいます
レナ川の石柱にはマンモスよりはるかに古い
生き物の痕跡も刻まれています
石灰岩は海の生物の死骸などが
海底に降り積もってできたもの
これは5億年以上も前の
海に命があふれ始めたころの記憶を宿した岩
のちに隆起して台地となり
長いときをかけ少しずつ今の形に変わりました
地球の歴史を秘めた巨大な石の柱
マイナス60度の寒さの中で
レナ川の岸辺にそびえ続けています
2014/02/23(日) 18:00〜18:30
MBS毎日放送
THE世界遺産[字]【マイナス60℃が生んだ!ロシアの巨大石柱】

ロシア極東の「レナ川の石柱自然公園」。冬の寒さが岩を砕き、高さ200mの奇岩の群れを生みました。そして凍った大地に封じ込められたマンモスの化石から謎の体液が!

詳細情報
お知らせ
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番組内容
シベリアを南北に貫く大河レナ。その上流域に位置するのが「レナ川の石柱自然公園」です。川岸に沿って40kmも連なる巨大石柱。高さは200mにもなります。石柱群は、石灰岩が侵食されて生まれたカルスト地形。通常、石灰岩を侵食するのは豊富な水。けれどシベリア内陸部にはほとんど雨が降りません。独特な景観が生まれたヒミツ…それは、冬の最低気温がマイナス60℃にも達する、シベリアならではの特殊な気候条件でした。
出演者
【ナレーター】
深津絵里
音楽
【オープニングテーマ曲】
「風の詩〜THE 世界遺産」小松亮太

【メインテーマ曲】
「Les enfants de la Terre fantaisie〜地球のこどもたち〜」
作曲  服部隆之  演奏 宮本笑里 with 仙台フィルハーモニー

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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