NHKアーカイブス「“チロリン村とくるみの木”から50年」 2014.02.23

・「ランランチロリンやさい村」
「NHKアーカイブス」今日は懐かしの人形劇「チロリン村とくるみの木」。
昭和31年から8年間全部で812話放送した人気番組でした
主人公は…
野菜や果物たちが暮らすチロリン村を舞台に村で起こる数々の事件を子どもたちが中心になって解決していく物語です

四季折々の歌を歌ったミュージカルシーンはその後の子ども向け番組のひな型となりました
「チロリン村」の放送が終わってから今年で50年。
制作の舞台裏を撮影した貴重な映像がNHKに寄贈されました
今日のゲストはピーナッツのピー子の声を演じていた黒柳徹子さんです
初公開の舞台裏の映像と共に「チロリン村」の制作秘話を伺います
(黒柳)「皆さんお久しぶり!ピーナッツのピー子だわさ!」。
ありがとうございます!もう何十年ぶりかでこの声を出しました。
どうもどうも。
懐かしいですね。
ホント涙が出るくらい懐かしいですね。
あのころビデオってものはうちになかったですから放送を見るんじゃなかった自分で見た事なかったですから今もうホントにね。
そのピー子ちゃんとほかの仲間たちもスタジオにお借りしてまいりました。
ご紹介します。
ご覧下さい。
劇団ちろりんからお借りしてまいりました。
ご紹介しますと主人公は…トンクルピーで親しまれました。
そしてつぼみのリップちゃん超能力がある赤ちゃんなんですよね。
トウモロコシのペロリンは初代村長ですね。
そしてクルミのガンコはチロリン村の現村長。
カッパのコン吉はコンキリプーのセリフで人気がありました。
イタチのプー助はコソ泥なのに憎めない存在でした。
ホントにもうユニークな登場人物ですね。
改めて内容を少しご紹介したいと思います。
チロリン村の村はこんなふうになっているんですね。
ご紹介しますね。
野菜族というのは貧しい野菜族とそしてお金持ちの果物族そして動物たちが住んでいるんです。
大人はいつも対立しているんですが子どもたちがみんなでさまざまな騒動を力を合わせて解決していくと。
そういう物語なんですが。
とにかくトマト・ケチャップというのがいてちょっとずるくて…お金とかもうけるとかそういう事に神経を遣っているような人で果物の中に入っているんですがそういう人たちが野菜を軽蔑するんですね。
野菜は貧しい。
私たち野菜なんですけど野菜はみんな貧しい。
果物はお金持ちで都会風という…「そうざます」みたいなね。
「そうざます」でいらっしゃいましたんで「そうだわさ」って言ってた私たちはびっくりしたんですが。
それに動物が出てきてからにぎやかになりましたよね何て言っても…。
ドロガメとかブラックバットもいましたね。
そうなんです。
ドロガメはいつも争い事の火種を作るんですか?もめ事を起こすっていうようなねその子がいるためにこの子というかその人がいるためにみんながゴチャゴチャになっていくという事なんですけど。
それでもいつもみんな力を合わせてましたね。
本当にねそういうのに立ち向かっていく。
中には私たちの面倒を見てくれる動物もいたりなんかして。
でも随分初めはそんなに全部がいちどきに出てきた訳じゃないと思います。
だんだんだんだん動物も増えてきたんだと思いますけども。
でもどうでしょうか?野菜や果物をいわゆる擬人化した物語ですよね。
とても斬新だったんじゃないですか?とっても新しいと思います。
こういうものがやっぱり擬人化できるって。
ピーナッツだとかクルミだとかそれからタマネギとかそういうものが全部人間と同じように考えて同じように行動するというのがやっぱり面白いと思いましたね。
楽しいですよね。
だって周りの野菜と果物がみんなお人形になって毎日出てくる訳ですもんね。
野菜屋さんや果物屋さんの前へ行くとすぐパッと食べるというよりは「あっバナナさん」とかそんなふうに思いましたよ。
すぐには食べられないって感じでね。
初めは少なかったんですけどどんどんどんどん増えていくじゃないですか。
だからやっぱり特にバナナさんとかね。
それではご覧頂きましょう。
まず昭和38年3月に放送しました「チロリン村とくるみの木」第545回「こどもはこども」の回です。
子どもたちが村に遊園地をつくろうとするんですがガンコ村長は最初は反対。
その後黙認に変わります。
それならば自分たちで遊園地をつくろうという事で子どもたちが立ち上がるのがこの回のストーリーです。
どうぞご覧下さい。
・「ランランチロリンやさい村」・「うれしい村だよとぼけ村」・「みんなのむねに夢の花」「チロリン村とくるみの木」・「お空が青く晴れてます」・「いつもよい子をながめてる」・「フンワリニコニコ白い雲」ねえいいこと?それでねクルミのガンコ村長は私たち子どもの遊園地をこしらえる事には絶対に賛成はしないけども私たちだけでこしらえるのならば知らんぷりをしているっつう訳に話が決まったんだわさ!だから大人の連中の力は借りないで板んた1枚丸太ん棒1本でもみんな僕らで持ち寄って僕らだけで遊園地をこしらえれば文句は言わないっつう訳なんだよ。
するとガンコ村長は見て見ないふり。
すなわち黙認っていう訳なんですね。
そうなんだわさ!ねえキントンどん「黙認」って一体何の事でちゅ?分かってんじゃないかよ。
「黙認」っていうのはね朴念仁の事を言うんだよ。
ほら分からず屋の事を分からんちっていうだろ?あれと同じさ。
キャッキャッそうか!何言ってんの。
違うわよ!見て見ないふりして黙って知らんぷりしてる事を「黙認」っていうのよ。
キャキャッ!おいキントン!違うざまちゅ!何言ってる?知ったかぶりんしたぞ!知ったかぶりじゃないやい!僕はそう思ったんだからいいじゃないかよ。
間違ったって。
文句あるのか!?ありませんじゅ。
ねえトンペイちゃんその遊園地つくりはいつから始めるんです?早速始めようと思うんだけどもね。
それじゃあオイラも手伝いますよ。
タダで結構!当たり前ですよ。
何を言ってんだよ。
ハハハッ!それじゃあね君たちみんなでよく相談をしてしっかりした遊園地の設計図をこしらえてそれから仕事を始めた方がいいと思いますね。
そうだわさ!ねえカブラのおにいちゃんも応援しておくんなさいましよ。
喜んで応援しますよ!
(一同)わ〜い!ところでおやつのホットケーキの方はどうなってるのかしらね。
ねっクル子さん。
ああそうね。
もうそろそろ出来ている頃かもしれないわよ。
(2人)ウフフフフッどうもごちそうさま!あら?つぼみのリップちゃんがいないじゃないのさ!どこ行っちゃったのかしら?フフフフッそうすると何ですか?リップちゃんはオイラがこのベランダの縁の下に隠れてんのをちゃんと知ってたんですか?そうですよ。
た〜んときいてまあたたね。
ヘヘッ。
え〜そんならどうしていつもみたいに「ピクピクッ変なのいるぞ!」なんてみんなに教えなかったんです?イタチっぽプータンコソどろれろ?かくれてるらなあもんた。
いいこたらあもん。
リップたんピクピクいいまてん。
フフフフッそうなんですよ。
そのとおり。
オイラ今日はねコソ泥で隠れていたんじゃないんですからね。
リップちゃんよく分かるね。
利口もんかわい子ちゃん。
クックックックッ!おていじう〜らあ〜またピプピプ。
ホントなの。
お世辞じゃないの。
ピップピプッ。
あっところでリップちゃん子どもの遊園地の談判の方はどういう事になってんです?オイラそれが聞きたくてわざわざこんな所にホントに忍び込んでいたんですから。
どうなったんです?クルミガーコたんしらんぷ〜ぷ〜れ〜ら。
こどもらこどもでえた。
めんなでこちらまそうねえったらおはなしがきまったあれておピプピプ。
はてな?相当いい頭しててもこういう複雑な話になるってえとおチビさんの言葉ってやつがテキストがないといささか英語じみてきて分かんなくなっちゃうんだからホントに。
頭が悩みにけりですよ。
イタチっぽプータンリップたんのおはなしわかあまてんか?ピプピプ。
そんなねのぞかれたりなんかすると申し訳ないけど「わかあまてん」なんですよ早いとこが。
おじさんピープーピープー…あのねあのなんですよ。
ガンコ村長は駄目って頑張ったんですか?クルミガーコたんだめらあ〜ません。
しらんぷ〜ぷ〜れすよ。
ふ〜ん…。
駄目じゃなくて「しらんぷ〜ぷ〜」。
なるほどね。
知らんぷりって訳か。
そうですよ。
ピプピプ。
・さあさ皆さんおやつのホットケーキが出来ましたからみんな手をよ〜く洗って食堂の方へ来て下さいな。

(一同)は〜い!プータンおおきいおやつたべたあれしょ?でもただめらね。
おきのろくたま。
そうではさいな〜ら。
バブバブバブバブ…。
チェッ!何だよホントに。
「おきのろくたま。
バブバブ」だってさ。
チェッ。
でもみんないいね。
ホットケーキのおやつか。
俺小さい時考えちゃった。
あれででっかい座布団こしらえて上で寝てみてえと思った。
それに引き換えてこのオイラな?いつも独りぼっち。
何だか寂しいみたい。
「春なれど我は一人よ孤独のイタチ心さみしくじっと尻尾のてっぺんの毛を見つめる」。
あ〜孤独のプーちゃん。
ねえママ。
モグモグさんとタコチューさんのホットケーキあるの?モグモグさんたちが来てるの知らなかったからちょうどあなた方の数しかこしらえてないんですけどもねえ。
材料もみんな使ってしまっておしまいだし。
困ったわねえ…。
ケッケッ!それならばモグモグどんにはオイラふだんいろいろとお世話になってますからね。
オイラのホットケーキ大きいから半分あげますよ。
ヘヘッ!そうかい?でも悪いねコン吉。
キャキャッ!いい子いい子!レロレロレロッギュッギュッ!やいモグ!お前というモグラはそれでもいいのかよ!お前は今更この俺を見捨てる気なのか!?な…何だよ急にとんがらがっかっかっちゃって。
だってそうじゃないかよ!お前はコン吉のホットケーキ半分もらっていいかもしれないけどこのオイラには誰もくれるって者一人もいないでしょ!?お前はオイラがすごすごと一人寂しくうなだれて帰っていってもいいというのかよ!俺たちの友情はどうしたんだい!友情は!それはさ気の毒とは思うよ。
気の毒とは思うけれども友情と食い物とは別なんだからね。
(一同)そうですよ!ピプピプ!ねっねっカブラのシロキチさん!こういう冷たい利己主義な光景をどう思います!?これで仲良し連盟だなんて威張ってんだからやんなっちゃうよ全く!うわ〜ん!タコチュー君そうやけくそになってはいけませんよ。
僕だって僕の分を半分君に分けてあげたいという気持ちがあれば喜んで分けてあげたいですよ。
ええっ!?しかし今の僕にはそういう気持ちが全然ないから残念ながら分けてあげられないんですよ。
(泣き声)多分みんなもそういう気持ちではないかと僕は思いますけどもね。
そうなのよタコチューさん!だから気を悪くしないでくれたまえよ。
悪くしますよ!何さ!さあさもう大丈夫ですよ。
モグモグさんの分もタコチューさんの分もちゃんと用意しましたから。
ヘヘヘヘヘッ!
(2人)さようですか?すみませんですね!ねえクルミのおばさんなぜ余分なホットケーキがあったんですか?あのね皆さんの分を削ってね全部の数に配り直したんですよ。
さあさ早くお入りなさい。
(一同)え〜。
キ〜カ〜タ〜タアッコンキリプー!ふ〜んそうですか。
そうするとプー助さんおチビさん連中は自分らで子どもの遊園地をこしらえるって訳なんですね。
そうなんですよ。
ところがほらあのクルミのガンコじいさんな村長のくせにどういう訳か知らないけどそんな子どもたちのやる事を見て見ないふりで知らんぷりしていようってんだからね。
どうかと思うよ全く。
ねえそれじゃあどうです?ひとつ私たちも子ども連中の遊園地づくりのお手伝いをしてさ大いに応援してやろうじゃありませんかよ。
それはそれはホントもちろん大いに応援してやりたいのはやまやまですよ。
でもね熊公そこんとこだよなあ?この村でオイラたちをまともに扱ってくれんのはカブラのシロキチさんとつぼみのおチビちゃんぐらいのもんなんですよ。
うっかりノコノコ姿を見せりゃ「それコソ泥だ!捕まえろ!襟巻きにしろ!裁判だ!」とか何とかさ!あのおチビ連中だって目の色変えて俺たち追っかけ回すじゃないかよ。
お手伝いどころの騒ぎじゃないよ。
ホントに。
そういえばそうですね。
私たちが善良なコソ泥だって事が分からないんだから。
困りますよね。
そうなんだよ。
ごめんくださいまし!ゲエッ!
(2人)ギョッ!いや〜ご在宅でございますね。
チェッ!お前さんの目の前にちゃんと生存してるんだからご在宅に決まってるでしょ。
アハハハハッ。
まあそうプンスカおっしゃるもんじゃありませんよ。
クンクンクンクン…。
あら〜なかなか甘ったるいいい匂いが漂っておりますな。
ウハハハハッ。
ゲエッ!大きなお世話!何だいその匂い嗅ぐのよしとくれ!へ〜フ〜ホ〜蜂蜜入りのスープなんですからね。
甘ったるいおいしい匂いは当たり前ですよ。
バカもん!何でお前そんな余計な事言うんですよ。
そういう事言ったらこの亀の子の食欲を刺激して粘るじゃないかよおしゃべり!ではただいまの蜂蜜スープはうそ。
チェッ!2度往復しやがってもう間に合うかい!ゲエッアハハハハッ。
ちょいとねおい亀の子のおとっつぁん一体何だよお前今頃うさんくさい顔で何しにやって来たんです?はいな。
ちょいと重大な秘密のお願いがありましてな。
ゲエッ!
(2人)はてね?じろ〜り…。
では「今週のチロリン村のうた」。
「春がきたよ」をどうぞご一緒に!
(一同)ご機嫌よう!何て言っても懐かしいですね!当時私ねこの頭とんがってて嫌だわと思ったんですよ。
もっとね真ん丸い方がかわいいなと思ったんですけどね。
だけどこうやって見ると今見るとホントにかわいいなと思うし。
「そうだわさ」というのは随分はやったんだそうですね。
「そうだわさ」ははやりましたね。
私歩いてると「言ってくれ」って言ってた人随分います。
歩いてると子どもが…。
でも子どもがっつっても私が出てる訳じゃないしそんなにみんな知らなかったですけどね。
何しろテレビがね私テレビ女優第1号っていわれてますけど日本中で866台しかなかったんです。
だから4人ずつ見たとしても5,000人も見てればいっぱいいっぱいっていうぐらいしかちょっとしか人が見てないからもうほとんど何をやっても大丈夫って時代だった。
何があってもね。
ちょっとお待ち下さいってもすぐ出ちゃいましたから。
歩いていたら言って下さいって…。
そしたら「『ピー子だわさ!』って言ってくれ」って言われて「ピー子だわさ!」って言いましたね。
「そうだわさ!」とかってね。
でもやっぱり正義感が強くて大人にも刃向かっていくような野菜の中でピー子ちゃんはとってもいい性質の子でしたね。
でもホントに子どもは子どもみんなで力を合わせればそれで今と違って子どもたちが携帯持ってる訳でもなく「何とかちゃん遊びましょ」って言って「後で」とか言われるとまた行って「遊びましょ」って言うと「また後で」と言われるような今のように電話かけて「これから行ってもいい?」という時代じゃないですから子どもたちもみんな見てる子も出てる私たちもみんな一緒になってったんですよね。
それでこの中でも何かあるとすぐワーワーワーワー言って力合わせて子ども同士それから野菜同士お母さんたちみんな仲良く温かいものが流れていましたよねここには。
やっぱり正義がどういうものかとかそういう権力を持った者に対してみんなで闘わなきゃというものが何かあってみんな一生懸命でしたね。
そういうものがあるからホント今見ても何だか懐かしいようなそういうふうに思うって事でしょうかしらね。
今こういうのいいみたいって思いますよねやっぱりね。
こういうの今周りにちょっとあったらいいのにってすごく思いますね。
その後なんですけれどもこの物語ですねその後展開を見ますと子ども向けの番組ながら大人の事情が随所に出てくるんですね。
「遊園地をつくりたい」という子どもたちに対して反対をしていたガンコ村長は遊園地よりも道路をつくる事を考えていました。
トマト・ケチャップはこれを機にガンコ村長を失脚させて次の村長になろうとたくらみます。
イタチのプー助ですとかハラペコ熊の応援を受けながら子どもたちはいくつもの事件を乗り越えて遊園地が完成するというのがその後の展開なんですけれども現実にもありそうな大人の世界がところどころ…。
オリンピックこれから始まるという…。
昭和39年がそうです。
だからそういう前のやっぱり一つの何て言うかしらバブル的な何かどんどんどんどん新しいものをつくっていっていい大事にしているものでも壊しちゃって新しいものをつくった方がいいというような時代にだんだんなっていくところだったと思うんですよ。
だけどそういうものを野菜や何かは困るんですよ。
そういうふうにされるとね。
だからそういうのしないで仲良くここでこのまんまで仲良くしていきましょうみたいな。
今やっぱりみんなどんな時代になってもみんなやっぱりお隣と仲良くしたいとかお話しして今大事な事はみんな仲良くするって事じゃないですか。
そういう事ではやはり既にこんな昔にその事を言っていたなって今つくづく思いますね。
今いろんな事件が起こったりいろんな事があったり災害があったりしてもみんなお隣さんと一緒に仲良くしていかなきゃなんないじゃないですか。
何にもないところででも。
そういう時にやっぱり大事なのは人の優しさとかぬくもりとかそういう事ですよね。
だからそういうものが今でも大事なんだって事がこの時既に分かりますよね。
人形劇の面白さについてはどんなふうに思いますか?やっぱり人間がやろうと思ってもできない事を人形劇はやってくれる事。
何かいろんなものを飛び越えていろんな事をしたり面白い。
だって自分のうちの野菜をこうやって見てても動かないじゃないですか。
でもそれが「チロリン村」だとああやって動いてお話しするんですから。
そりゃあ面白いってやっぱり思いましたよね。
人形劇の声を担当すると。
それを聞いた時どんなお気持ちでした?私実はこの放送界に入ったのには人形劇を見たのが始まりだったんです。
それまで人形劇というのはなかったですから。
それでちょっと一度人形劇というものを見てそれでこういうものを自分の子どもにやってあげるお母さんになろうと思ってそれでNHKに行けばそういうものとか絵本の読み方を教えて下さると思ってNHKに。
NHKはテレビ女優を募集してたんでそこに入ったんだけど私はお母さんになるつもりだったんでちょっともめたりしたんですけども…。
そういう事があったんですけれどやはり人形劇というものはホントにそれまでなかったですから。
私は自分がもともとやりたいと思ってた事ですからすごくうれしかったです。
その「チロリン村とくるみの木」ですが放送が終わってから50年がたつ訳なんですけれども実は制作風景を記録した映像がNHKに寄せられました。
黒柳さんをはじめとする役者の方々が声の録音をする様子そしてその映像を撮影した方を取材したVTRがあるんですね。
これラジオのスタジオですね。
今のは録音テープですからね。
一つのマイクロホンにああやってみんながくっついてやっているという訳ですから私が左側の手前ですね。
もう何時になったんだか訳が分からないし…。
あっ恒松恭助先生ですね。
あら懐かしい。
あららら…。
いつもスタジオにいらっしゃる?いらっしゃってましたよ。
いつもいらっしゃってちゃんと脚本読みする時からず〜っといらっしゃって…。
これ零時25分。
そうですね。
まだ何て言うんですかね…。
これラーメン食べてる人いましたけどカップラーメンって出来てないですからああやってみんながお湯沸かして何か作ってます。
あ〜懐かしい。
こんな事やって食べてたんですね。
夜中じゅうこういうふうに?そうですね。
何でみんなこんな…編み物がはやってたんです。
待ってる待ち時間で誰かね歌歌ってる間にとか。
踊ってらっしゃいます。
これどなたですか?逗子とんぼさんという方ですね。
喜劇の方の方です。
嫌ですね。
もう夜中ですから何を食べてるんでしょうかね。
何だか分かんないですけど…。
きっとみんな写してるの知らなかったんですね。
見て見て!これおかしい!宇野誠一郎さんで優しいですね。
誰か編み物してこんな事して持ってあげてたのね。
あんな有名な作曲家の方がね。
待ち時間がいくら長いからってねえ。
それでみんなあんなふうに助け合い。
だからここの助け合いがそのまんま声になりそういうものが全部声の中にきっと温かいものが入ってたんだと思いますよね。
恒松恭助さんを中心に先生を中心にみんなで仲良く集まってたという感じですよね。
その和気あいあいがやっぱり「チロリン村」の雰囲気に伝わってた?「チロリン村」そのものだと思います。
歌はどうでした?ミュージカルシーンもとても楽しいシーンでしたよね。
役柄で歌わなきゃいけないから…。
「みなさんクルクル…」。
私は人のまねしちゃ困るのね。
「クル子です」という感じでクル子ちゃんがやるという…。
それこそ「ピーナッツのピー子だわさ」というのが歌の中に入ってくる感じでその声で歌わなくちゃいけなかったんでね。
大変でしたよみんなそういう事が。
「アハハッアハハッ」ってこういうふうに「あ〜あ〜」と言いながらも「あ!」っていきなり歌ったりしたとかね。
そりゃあ非音楽的な人はいっぱいいましたからね。
今はもう当たり前の事かもしれませんけど当時はまだテープが出来る頃は生でやってましたからすごいですよね。
生放送でセリフやりながら楽譜見て歌歌ってっていうんですからね声と人形とが。
だからもうどういうふうにしてこういうふうに使ってる人が中で10人ぐらいの大人がゴチャゴチャいる訳でしょ?絶対本人たちは顔が見えちゃいけない訳ですからこっからこういうふうに手を入れてやってる訳なんで…。
両手使いのね。
こういうふうにやるでしょ。
だからあんなにいっぱいどうやって入ってたんだろうって思いましたね。
中大変だったんですよ!踏んづけられたりとか蹴っ飛ばされたりしてね。
でもそんなの全然分からなかったんでね。
声をやってる分にはね。
楽しく過ごされた訳ですね。
録音の様子が記録された映像は作家恒松恭助さんのお宅から見つかりました
撮影したのは恒松さんの息子龍兵さんです。
当時大学生だった龍兵さんは録音スタジオに行く父にいつもついていってリハーサルの様子を撮影したと言います。
龍兵さんは父恒松さんの熱意を一番近くで感じていました
おやじはホントに「チロリン村」に心血を注ぐっていうかねそれ一本で絞ってその世界を追求してましたから。
だから必ず録音には立ち会った。
…で時々役者さんがその時の雰囲気とか情景をパッと考えてアドリブをポ〜ンと放り込んだりする。
長いアドリブはないですけどちょっとしたアドリブを放り込む。
そういうのでも自分の思ってるそのシーンの世界とマッチした時はホントにこうやって腕組んでうれしそうにしてましたね。
恒松さんの思いが詰まったものも残されていました
1回から812回8年間の台本全部こういうふうに取ってあったんです。
自分のベッドの下全部この812回分の台本です。
台本は回数ごとに丁寧に束ねられていました。
そこには恒松さんが思い描く「チロリン村」のイメージが細部にわたって記されていました
これは人形のメークについての注意書きです
「『リップの肌』および『コドモらの顔の肌』などは艶のあるきめの細かな感触を見せるメーキャップをいつも注意して下さい」
「口および目の動く人形は口および目の表情を必ず効果的に演技として生かす事」。
テレビの画面は白黒でも子どもたちには最高のものを届けたかったのです
登場人物を擬人化した野菜や果物にするという斬新なアイデアの中にこの物語の深いテーマが込められていました
野菜も果物も動物たちもそうだけども結局太陽の恵みを受けて地からそれなりのものをもらってみんな育ってきてると。
そういう世界が育ってきてそれは同じだろうと。
だからそこで何でいがみ合うんだと。
そういう事はみんな平等なんだと。
そこが長じて大人になると何かみんな利害関係とか余計なものが出てくるからとても大人の世界は醜いけどでもそれを子どもたちがちゃんと見抜いて子どもの直感力で見抜いて自分たちの遊びの中とかある時は果物のおじさんであったり野菜であったりいがみ合ってる相手に対してスパッと物を言うんですよね。
それが子どもたちの中へ入っていくと。
貧乏だろうが何だろうが全部一緒で楽しく生きていくのが大切だというのがあったんでしょうね。
恒松さんは物語に合わせた舞台セットも考えていました
それでこれが始まる前の「チロリン村」のイメージだったんですね。
ここにくるみの木があってここに井戸があってここに何があってっていうようなこういうイメージで最初スタートさせてるんですけど。
放送前の段階から何度も構想を練り直して「チロリン村」の全体像が出来上がっていきました
緑豊かな村の情景。
ここに自然に恵まれた日本の風景を重ね合わせていたと言います。
恒松さんのこだわりの一つ一つが人形劇の世界に命を吹き込んでいったのです
そのほかにも歌の歌詞や登場人物の設定などのアイデアを考え8年にわたる人気を支え続けていたのです
全く無から始まっている育っていく子どもたちにちゃんと人間らしさを伝えたい…伝えたいっていうかおこがましくじゃなくて結局そういうものを持って育った子はそういうふうにちゃんと人間的にいくだろうという確信があったんですよね。
だから「チロリン村」の中でもそういう事はものすごく意識して書いてたと思いますね。
台本を全部取って置いたという事で恒松先生がどんなにこの「チロリン村とくるみの木」を好きでいらしたかって分かります。
もともとは純文学の作家でいらしたんですよ。
それが途中で…私いろいろ伺った事ないけど「チロリン村とくるみの木」をお書きになるようになって大好きでああやって次々と新しい事を考えて下さってそして毎週スタジオにいて下さってお優しくてニコニコ。
ただ私たちおじさんだと思ってたんですけど50かそこらだったらしいの先生はね。
それなのにあそこで映ってる時は何かおじさんのように扱ってて。
何て呼んでらしたんですか?私たちは恒松先生と呼んでました。
でもみんな「おじん」とか言う人もいましたから本人が「おじん」とかおっしゃってたんですけど今思うとすごいですよね50そこそこ…。
私たちもみんな20代ですかね。
だからそれを思うと恒松先生は40から50の…。
みんなおじさんみたいに思ってね悪かったなと思いますけど。
どう考えてみても。
台本ですけれどもねNHKに寄贈して頂いたんですね。
ですからこれからも大切な資料として使わせて頂きますけれども実はスタジオには恒松さんのアイデアノートを1冊お借りしてきたんです。
これをご覧頂けますか?中にはホントに克明に書かれていましてこれをご覧頂きますと…。
うわ〜きれいだ。
実を言いますとピーナッツのピー子のキャラクター設定がきちんと書かれているんですよ。
どんな事が書いてあるんですか?ご覧になって下さい。
はい。
初めてですよね?ご覧になるの。
私見た事ないです。
こちらです。
いいですか?「ピーナッツのピー子10歳ぐらいの女の子。
おしゃべりで慌て者で大変に好奇心が強くておちゃっぴい三枚目。
トンペイが好きなのだがクル子ちゃんと仲良くしているのが気に入らない。
だから時々クル子ちゃんに意地悪をしていじめる」。
おちゃっぴいと書いてありますよ。
私そんなところあったと思いますね。
やっぱりこんな感じだと思います。
何となくね。
ただその辺…小学校1年の時退学になったぐらいですから訳も分からなくただその辺を走ってるという感じでね。
私親だったら嫌だと思いますよ。
へえ〜「トンペイちゃんは10歳ぐらいの男の子。
チビのくせに理屈屋さん。
鼻っ柱の強い正義感の持ち主だが心は優しい。
詩人的な坊やでクル子ちゃんと仲良しである」って。
へえ〜。
「クル子ちゃんは10歳ぐらいの女の子。
世話好きで涙もろい。
感傷的な子。
タマネギ坊やのトンペイ君と仲良しである」。
こんなになってるの全然知らなかった私。
仲良かったんだあの2人ねえ。
気が付きませんでしたねやってる時ね。
どんなふうに演じて下さいとかどんな人なんですよって言われたりした事はなかったんですか?ないですね。
ただセリフを読めばそんなふうになってるので私のセリフはそんなふうにおちゃっぴいで鼻っ柱が強くて何でも鼻を突っ込んでそれはよくないとかそれがいいとか「何とかだわさ〜」と言っていくというのはそのままですよね。
だからそういうところで表現されているのでこんな子ですよとかっていうのは説明された覚えはないように思います。
セリフが黒柳さんに合わせて書いてらっしゃった?そうです。
何でそんな私の事をお分かりだったんでしょうね。
分かりませんけど何かそんな感じですね。
いくら50年前でも同じだと思います。
それと息子さんのお話からとにかく「人間ももちろん野菜も果物も同じなんだ。
同じ命なんだ」って今にも通じるテーマを感じますよね。
一番大事な事じゃないですか。
今特に大事だと思いますよねそういう事が。
それが当時から人形劇を通じて恒松さんはおっしゃってた。
大事な事だからという事でしょう。
子どもたちにこれを見てもらいたい。
大人はもちろんですけど子どもたちに見てもらってこういう事が大事なんだと知ってもらいたいとお思いになったんでしょうね。
だからわざと私なんかに「そうだわさ」っていうようなちょっとみんなの気を引くようなしゃべり方をさせて子どもたちに見せるところがあったかもしれませんよね。
さあVTRにもあったんですが恒松さんは脚本だけではなく人形のメーク美術にも大変こだわっていらっしゃいました。
「チロリン村」は白黒で放送されていたんですが実はカラーで残っている短編映画もあったんですね。
選挙違反の防止を呼びかける広報映画なんです。
カラーで見ますと恒松さんがこだわった生き生きとした人形の表情がよく伝わってまいります。
昭和39年製作の「チロリン村の村長選挙」。
一部をご覧下さい。
え〜!ねえねえそうでしょ?トンペイちゃん。
私たちトウモロコシのペロリン村長さんが辞めるのは絶対に反対だわさ!絶対反対!ピプピプ!
(一同)絶対反対!おやおやこれはこれは何事なんです?一体。
村長さんあんたさんはなぜ村長を辞めるんですか?
(一同)はっきりとその訳を聞かせておくんなさいまし!お願ぁいたぁちまちゅ。
ピプピプ。
う〜ん訳かね?そうだねまあ簡単に言うなればだこのわしにはチロリン村の平和を守るだけの村長としての力がないと自分ではっきり分かったからなんだよ。
(一同)ふ〜ん。
号外号外!村長選挙の立候補者いよいよ決定!号外号外!う〜んクルミのガンコも村長選挙に立候補したのか。
モグや。
名乗り出たのは一体どんなご連中なんだい?え〜とね果物銀座商店街公認トマト・ケチャップ。
やっぱり出ると思ったね。
何しろトマトのチョビヒゲは果物銀座のボス的存在だからね。
へっトマトの赤ナス野郎村長って柄じゃないよ。
野菜の成り上がりもんのくせにさ果物面して威張ってんだからね。
気に食わないよ全く!ところでお次は誰です?お次はねえ〜と野菜族推薦公認前村長トウモロコシのペロリン。
ギャッ!やっぱりそうだろうね野菜のご連中の中で村長の貫禄といえばトウモロコシのおとっつぁんよりほかにいないもんね。
(一同)そういう事だよ!ハハハハハだがね同じ者が一人でいつまでも長い間村長をやるという事はあたしゃ感心しないね。
これからの村長はタマネギさんやカボチャさんのような若いエネルギーを持った野菜でなくては駄目だという気持ちなんだがね。
野菜でも果物でも中身を選ぶ事これが一番大切な事なんですよ。
アタクシはねガンコじいさんの今度の立候補にはホントは反対なんですのよ。
そうよ村のみんなからガミガミおやじなんて陰口言われてるんですもの。
出るだけ無駄とクル子も思うわ。
そうですよ。
いいかねわしが今度立候補したのはだ実は私利私欲の欲張り根性で立候補したに違いないトマトのやつをたたき潰したいという気持ちから名乗り出たんじゃい!まあ!ハハハハハハ!…でありますから今度の村長選挙には不肖トマト・ケチャップはどうしても勝たなくてはならないのでありますよ。
そうでござんすわよ!アタクシたち果物がチロリン村の実権を握るためにも絶好のチャンスでございますからね。
キッ!
(打ち上げ花火の音)
(笑い声)しかし選挙だけは蓋を開けてみない事には分かりませんからね。
ハハハ!いいえ!トマトさんの当選は確実でござんすわよ。
ねっバナーナさん。
キッ!オ〜ッホホホホホ!そうですわよ。

(一同)万歳!まあ!
(2人)やっぱり!キ〜!ペロリンどんお前さんが当選したのかね?フンッ!わざわざ人のうちに乗り込んで万歳を言う事はないでしょ!シャク〜ッ!
(一同)違います!ガンコどん当選したのはお前さんじゃよ!ギョッ!わしが!?ホホホホ熊公やいい気持ちじゃないかよ。
クルミのガンコじいさんが当選しちゃってさ。
ハ〜フ〜ホ〜ホントによかったですよね。
ちゃんと選ばれる者はやっぱり選ばれるんですよ。
そうですよね。
まあ〜なんていいんでしょうね。
カラーの「チロリン村」?そうそして「あなただよ」ってガンコじいさん…。
選ばれる人はちゃんと選ばれる。
それが作った目的でしょ?とってもすてきな内容だと思いましたね。
質感とかはどうですか?すごいですねカラー。
お金持ちの方のワインの後ろの棚の所にボトルが…。
今だってあんなにないですよね。
お酒の瓶がいっぱいあったりコーヒーカップとかお菓子とかそういうものも随分ちゃんと作ってあったんですね。
いろりの自在かぎとか。
そうそう。
農家風のおうちにはそういうのがあってお金持ち風にはワインとかってそういうふうにやってるしああいうところも見たところすごいですよね。
やっぱりみんなそういうふうに思って見ますもんね。
「あ〜お金持ちなんだな」なんて。
でも結局勝つのはやっぱり正しい人たちが勝つっていうのが。
それで本当に放送当時大きな反響がありましたよね。
最初にもとにかく「だわさ」を言ってくれと。
そうそう「そうだわさ」とかって。
手紙もいっぱいもらいました。
実を言いますとNHKネットクラブを通じて「チロリン村」の思い出を伺ったところ900人ほどの回答があったんです。
テーマ曲をホントによく覚えているという方が多かったんですが「ケンカばかりの兄弟でも『チロリン村』が始まると仲良く一緒に見た」とか当時テレビのない家庭もたくさんあったんですけれども「チロリン村」を友達の家で見たり友達が家に来て見たりという方もいらっしゃったりとか「『チロリン村』の世界でいい事は人間社会でもいい事なんだ。
それを番組を通じて学んだ」とかこの方85歳の方なんですが「登場人物を職場の人にたとえていた」と。
面白い。
え〜!それ面白いですよね。
そうですよね。
面白いですよねなるほどね。
「あれはトマト・ケチャップだ」とかね。
そう!…ですよね。
いらっしゃいますよね。
そうそうそう。
だから子どもも大人も見てたという事ですよね。
そうですよね。
たくさんの回答頂きました。
さあそれではもう一本ここでご覧頂きたいと思います。
今度は昭和39年の4月放送です。
第811回「九年目の春」です。
脚本家恒松恭助さんのメッセージが登場人物のセリフに強く込められています。
どうぞご覧下さい。
・「ランランチロリンやさい村うれしい村だよとぼけ村」・「みんなのむねに夢の花」「チロリン村とくるみの木」・「お空が青く晴れてます」・「いつもよい子をながめてる」・「フンワリニコニコ白い雲」・チロリン村9周年万歳!・
(一同)万歳!万歳!万歳!・
(拍手)ハハハハ熊公や。
村のご連中景気よくやってるじゃないかよ。
ハ〜フ〜ホ〜へ〜。
何だか私たちまでうれしくなっちゃうじゃありませんかよ。
そういう事だよ。
ところでな本日いろいろとあちらこちらでごちそうのお余りが頂けますよ。
フフフフフ!ハヘヘ!
(打ち上げ花火の音)いやっすごいよ!バリバリって。
花火でお祭り景気をつけてるじゃないかよ。
ふ〜んどこで花火揚げてんのかしらね?フフフフフフ!ガスパよ。
あいよ。
今揚げたやつはなかなかいい音で破裂したじゃないかよ。
ハハハハハ!揚げる度にああいうふうに鳴ればいいんだけどね。
ハハハハハ!花火ってやつは玉や薬の詰め方がなかなか難しいんだからね。
ねえモグラのアニキ。
そういう事ですよ。
打ち上げ花火の種を仕込むこういう仕事はね誰にでもやたらにできるってもんじゃないからね。
モグモグ君あんまりおしゃべりをしないでくれぐれも気を付けてやって下さいよ。
危ない仕事ですからね。
合点!そうよな。
こういう危ない仕事はねモグみたいな太〜い神経のだよ鈍感でなくちゃとてもハラハラしちゃってできっこないもんな。
何を!?ヘヘヘヘヘ!ねえねえキントンどん今度揚がる花火ポンポンポンっていくつ鳴ると思う?え〜とね今度は4つだ。
よ〜しオイラは5つ。
負けたらゲンコツでポカリだぞ!よっしゃ!でもさこういう花火を発明するんだからキュウリ先生ってやっぱり偉い学問野菜だとクル子は思うわ。
花火はねキュウリ先生が発明したんじゃありませんよ。
キュウリ先生はただ花火のこしらえ方を知ってるっつうだけですよ。
へえ〜でも知らない私たちよりも偉いでしょ?そりゃそうだけどもさ。
だからさトンペイちゃん火薬っつう薬もこういうお祝いの花火に使えば随分無事で安全なんだわさ!うんそうだよね。
レラレラ。
なんでも人間さんの世界じゃ火薬をさ鉄砲や大砲に使って戦争するんだってうちの父ちゃん言ってたぜ。
そうなのよ!だから知恵がありすぎると困っちゃうんだわさ。
ピプピプ。
でもさ村のご連中今日のお祝いの花火を私たちがこの丘の学校で揚げてるのだ〜れも知らないんだからさ!
(笑い声)きっと「誰が揚げてるのかな」ってびっくりしてるぜ!ピプピプピプ。
いいですかみんな!気を付けて下さいよ。
花火を揚げますから。
(一同)オッス!準備完了!OK打ち上げ用意発射!
(打ち上げ花火の音)
(打ち上げ花火の音)う〜ん?今度のお祝いでは花火は揚げる事にはなっていなかったんだがね。
そうですよ一体誰が揚げてるのかね?ハハハハハ子どもらが丘の学校で揚げてるんですわい。
(4人)ほう〜子どもたちが。
あの花火は子どもらのお祝いのしるしだそうでな。
頼まれてわしゃゆんべは夜明かしじゃ。
花火作り。
(笑い声)キュウリ先生がね〜ハハハ!だが果物銀座の連中も今度だけは気持ちよく一緒にお祝いをしてくれてのう。
こんなにいい事はないわい。
(一同)全く全く。
なんでもドロガメさんの話だと果物銀座の広場に連中いろんな屋台店をこしらえてさ村中みんなにタダでサービスだそうですよ。
ほう!タダでかね?それじゃひとつ片っ端からうんとこさ食べて歩いてオイラ往生するとするかね。
ハハハハハ!カボチャどん往生するのはおよしよ。
いやしかしなかなか気の利いたサービスを考えたもんじゃないかね。
果物のご連中。
見直しましたよ。
ハハッ実はなそれはわしが考え出して連中にやらせた事なんじゃよ。
やっぱりこのわしも村長だけの事はあるだろ?言うなれば人様の懐で大サービス。
ハハハハハハ!
(笑い声)だけどな熊公今日だけはこうやって怪しげな顔でのぞいてさスリルを楽しむのはいいけどもたとえお留守でも絶対にお台所へ忍び込んじゃいけないんだよ。
そんな事ちゃんと分かってますよ。
いやいやそうはいかない。
お前は時々ムラムラッと分からなくなるポン熊だからね?で注意するんだよ。
何はともあれだ。
俺たちだってたとえコソコソ暮らしをしててもこの村の住民。
せめてこんな時ぐらいは腹ぺこをじっと我慢して清くいじましく美しくお祝いをしなくちゃな。
おい!おい!聞いてんのか?聞いてますよ。
くどいね!何!?・
(笑い声)おっいけねえ!熊公隠れろ!それ!そりゃあねクルミの奥さん私もアスパラ・カスさんもこの村のめしべ婦人会に入ってるんですからね。
こんな時お手伝いをするのは当たり前の事なんですよ。
後でレモンやバナーナなんて連中に文句を言われちゃ間尺に合わないからねキャベツさんや。
そうですよ。
ホホホホホ。
わざわざそちらから来て頂いたりしてホントにありがとうございます。
そうそうりんごのおはなちゃん。
戸締まりの方大丈夫なの?ええ。
ちゃんとしてまいりましたから大丈夫でござんすよ。
さ早いとこ行かねえと果物銀座のサービス屋台店きっとてんやわんやですよ。
出かけるのだいぶ遅れましたからね。
(笑い声)熊公聞いたかよ果物銀座のサービスの屋台店だとよ。
プププ…行ってみようじゃないかよ。
合点!それ!
(2人)ヤヤヤンヤンヤヤヤンヤン…。
さあいらっしゃいいらっしゃい!パイパイ軒特製のおしるこでございますよ〜!甘〜い甘〜いおいしいおしるこ。
何杯でもタダのサービスでございますよ。
さあいらっしゃいませな!ジュースにラムネにミカン水のお店でござあますわよ!キッ!ジャガタラ和尚さんはラムネがお好きらしいですね。
ハハハハ野菜の坊主はもうラムネに限るんじゃよ。
どうしてアタクシのお店にはだ〜れも来てくれないんでしょうね。
なんて事でしょう!キ〜ッ!レモンさんや。
その「キキ〜ッ」がいけないんじゃよ。
(笑い声)まあ失礼な!キッ!さあさイラハイイラハイ!おいしい綿菓子だよ。
甘くてふんわりお口でとろりだよ!さあさあキュロッキュロ〜ヨイヨイ!ん?このお寿し屋のお店はどうしたのかね?開店休業じゃないかよタマネギさんや。
支度はちゃ〜んとできてて誰もいないんだからね。
嫌になっちゃいますよ。
嫌になっちゃうもええとこ!どうしたどうしたどうした?え?え〜っ何じゃい?誰もいないな。
ママさんもりんごのおはなっぺもまだ来ておらんのかね?何をぐずぐず。
ハハハハハところで私のおでんの味はいかがですかな?ハハハ確かに結構でございますよシブガキさん。
なかなかうまいぞなもし。
ハッハ〜!はてね?トマトどんとドロガメどんの姿が見えないね。
村役場のお祝いの式には確か来ていたんだがね。
ついさっきまではいたようですがね。
はてね?
(打ち上げ花火の音)え〜いくそ!景気よく花火なんかポンスカ揚げやがって。
このブラックバット様はどうしてくれるっていうんだよ!ホントに…。
いたいたいた!いましたよトマトの旦那。
ギョ!やっぱり縛られて。
それじゃコソ泥イタチと小熊のコソコソ話はホントだったんですね?はいな。
あ〜よかったよ。
よく来てくれましたね。
早いとこ縄をほどいておくんなさいよ。
合点!あ〜全くひでえ目に遭ったよ。
もうこうなったらやけくそだ。
ひとつ大暴れをして…。
バット君それはいけません。
今度の村のお祝いが終わるまでは絶対におとなしくしていて下さい。
それが嫌なら助けるのをやめますぞ。
今君にそんな事をされたら私のせっかくの計画がぶち壊しになる。
全て深慮遠謀大石内蔵助。
チ〜ッだ!気取ってやがら!赤ナスちょうちんぐらめ!ゲ〜!誰が何と言おうと今年こそはチロリン村の実権はこのトマト・ケチャップが必ず握ってみせる。
だるまのにらめっこも9年。
フフフフフフ…。
待望の九年目の春野菜どもが浮かれるのも今のうちさ。
フフフフフフ。
(打ち上げ花火の音)・「ハァ〜咲いた咲いたよチロリン村に」・「チロリン桜がパッと咲いたヨイヨイ」・「踊る音頭も踊る音頭も九年目」・「ヤレ!チロリンヨイヨイヨイ」・「ハァ〜野菜村ならチロリンへおいで」・「ナスもカボチャも花盛りヨイヨイ」・「ことしゃ豊年ことしゃ満作九年目」・「ヤレ!チロリンヨイヨイヨイ」・「ハァ〜野菜果物手に手を取って」・「チロリン村の村づくりヨイヨイ」・「みんなニコニコみんな笑顔で九年目」・「ヤレ!チロリンヨイヨイヨイ」811回の「九年目の春」の放送でしたけれどもセリフが一つ「人間は火薬を鉄砲や大砲に使って戦争するんだって」というセリフがあるんですけれどもホントこのセリフには恒松さんの思いがダイレクトに込められてますよね。
今でもそうですよね。
私たちもそう思いますものね。
それからピー子ちゃんが「火薬っつう薬もこういうお祝いの花火に使えば随分無事で安全だわさ」とか何とかってそういうふうに言って。
今もそうですけど火薬の発明はすばらしいけどやっぱり花火ぐらいにしておいて頂きたいっていつも世界の子どもたちを見てるとホントにそういうふうに思いますよね。
やっぱり戦争とか暴力に対する反対というのは…。
いつも子どもたちがそういう意味で被災するっていうね。
子どもはやっぱりいろいろな所を見て思うんですけど走るのが遅かったりなんかして撃たれちゃうのはとても子どもが多いんです。
走るのが遅かったりするんです。
撃たれた時には大人は逃げちゃっても子どもは遅いもんだから撃たれたりっていう事が随分あるんですよね。
それからもちろん流れ弾だったり親が死んでその場で一緒に死んだりとかそういう事がいっぱいあるんですけれどもこういうのを見るとアフリカの子どもとか見た事のない子どもたちにね花火を見せてあげたいなと思いますよね。
だからピーナッツのピー子じゃないけどホントにそう思いますね。
できる事なら恒松先生の気持ちはそうだと思いますよね。
そういう武器や何かのために使わないでっていうね。
でもすごいですよねこれ50年前ですからね。
ええ。
もともと子どもたちが伸び伸びと安心して暮らせる社会になってほしいとそういう思いを恒松さんは込められてるんですね。
おっしゃったように「人間さんはどうもそれをそういう事に使ってるらしい」っていう話ですものね。
だからホントに温かいいい教育をして下さったと思いますよね。
こういう面白いみんながワイワイワイワイしながら人形劇の中で。
それにしても今見てただけでも一龍齋貞鳳さんとかね…。
声をやってらっしゃるのでびっくりしましたね。
イタチのプー助なんてね。
それからハラペコ熊も初め益田喜頓さんがやってらしたりとかね。
それから八波むと志さんも出てらしたし…。
亡くなった…。
そうですね途中でね。
それからブラックバットは桑山正一さんってすごくいい俳優さんでしたけどもね。
でも今私突然思ったんですけど恒松先生って出身が千葉でいらしたんですよね。
だからピーナッツっていうのは千葉はピーナッツの…。
八街の。
戦争中千葉の方から闇屋の人が来てピーナッツうちで買った事があっていいなおいしいもんだなって思いましたものね考えてみれば。
それでピーナッツのピー子ちゃんが生まれたんでしょうかしら?だとすると先生の心のふるさとの産物だったかもしれませんねピーナッツはね。
今「心のふるさと」とおっしゃいましたけど私も放送では見ていないんですがでも何かいつも懐かしい思いで見ていたのはそういう日本の原風景とかあるいは暮らしとかそういうものがあるから懐かしいと思うんでしょうかね。
そうでしょうね。
それから割と戦争が終わってすぐでしたから都会の人でも疎開したりとか私なんかでもそうですけど疎開して農家の皆さんに大変お世話になったとかそういういろんな事を現在でもそうですけどやはりああいう被災地にみんなで行ったりしたりそちらの農家の皆さんにお世話になったりとかそういう事からするとみんなで助け合っていく事お金持ちもそうでない人もみんな一緒になっていく事がその国を発達させて能率を上げていく事だという事がだんだんみんな今分かってきてるじゃないですか。
だから50年前に恒松先生がおっしゃった事は今も正しい今も必要な事だって思いますよね。
ホントに放送が終わって50年だけれども今も私たち…。
この「チロリン村とくるみの木」がもし今放送されてもやっぱりそうだそうだってみんな思う事だと思いますよね。
黒柳さんにとってこの「チロリン村」はどんな番組でしたか?みんな仲良く一緒に心を合わせて…。
今は別々に歌は歌一人一人のセリフを録っちゃうような時代ですけどあんなに全部がそこに集まって何でもかんでも一緒にやってたっていう時代が懐かしくもあってだからこそああいうみんなの気持ちがそろった番組ができたのかなとも思いますね。
そういう事ってやっぱり大事なんじゃないかと思います今でも。
何か忘れた大切なものを改めて気付かせてくれるような人形劇ですよね。
だからご覧になった事のある方はもちろん懐かしいとお思いでしょうけど初めて見る方も「昔はこういうものを放送してたんだ。
バナナとか野菜とか果物とかみんな人間のようになってお話しして動物もそこへ入ってきてみんなでいっしょくたになって楽しくしてたんだ。
そういうものが昔あったんだ」という事を知って頂くといいなと思います。
辛うじて残ってましたねギリギリのところで。
そうなんですよね。
ビデオがね。
今思いますと。
そこで実はお願いがあるんですけども今回放送した「チロリン村とくるみの木」ですがNHKでは数々の人形劇を放送してきました。
しかし「チロリン村」も残っているのは4本だけなんですね。
NHKに残っていない映像が数多くあるんです。
そこで視聴者の皆様にご協力をお願い致します。
特に1980年昭和55年以前の人形劇を今探しています。
もしお持ちの方はその情報をお寄せ下さい。
連絡先は…ホントにお寄せ頂けるといいですよね。
時々思いがけずによその方の見てても全然ビデオがない時代なのにすごく好きなので画面を8ミリで撮っておおきになった方とか16ミリとかそういう方も中にはいらっしゃるのでもしかするとあるかもしれないと思います。
もしおありでしたらご連絡頂きたいと思います。
お待ちしております。
お願い致します。
今日は本当にどうもありがとうございました。
楽しかったです。
ありがとうございました。
2014/02/23(日) 13:50〜15:00
NHK総合1・神戸
NHKアーカイブス「“チロリン村とくるみの木”から50年」[字]

人気人形劇「チロリン村とくるみの木」は放送終了から50年を迎えた。関係者から寄贈された収録風景の映像など貴重な資料を交えて、声の出演・黒柳徹子さんに聴く。

詳細情報
番組内容
【ゲスト】黒柳徹子,【キャスター】桜井洋子
出演者
【ゲスト】黒柳徹子,【キャスター】桜井洋子

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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