ダーウィンが来た!「オオカミVS猛牛バイソン!荒野の激闘」 2014.02.08

(遠ぼえ)雪原に響く遠ぼえ。
野生のイヌの仲間では世界最大ハイイロオオカミです。
今狩りが始まろうとしています。
狙う獲物は…。
北米最大の哺乳類です。
ついに対決が始まりました。
あっオオカミがかみつきました!バイソンも必死の反撃!この勝負一体どうなるんでしょうか?両者が繰り広げる激闘に密着します!
(テーマ音楽)今日の舞台はカナダ内陸に広がるウッドバッファロー国立公園。
緑豊かな手付かずの原野は野生動物の宝庫です。
世界遺産にも登録されています。
私たちが取材を始めたのは冬。
まずは広大な縄張りを動き回るオオカミたちを空から探します。
雪原に小さな点が見えてきました。
いました!ハイイロオオカミです。
体重はおよそ50キロ。
ハイイロオオカミは群れで暮らします。
この群れは10頭ほど。
白い大きなオスがリーダーである父親です。
普通群れのリーダーは父親と母親の2頭。
そこにさまざまな年齢の子どもが従います。
時には他の群れから来たものが加わる事もあります。
オオカミたちは1日50キロ以上も歩いて獲物を探します。
お目当てはこちら。
北米最大の哺乳類で体重はなんと1トン以上にもなります。
オオカミたちがバイソンを見つけたようです。
自分たちよりはるかに大きく鋭い角を持つバイソンを一体どうやって捕まえるんでしょうか。
いよいよ対決が始まろうとしています。
バイソンがオオカミを追い払おうと詰め寄ります。
いったん退却するオオカミ。
しかしバイソンを取り囲むように目の前に広がりました。
緊張した空気に耐えかねたようについにバイソンが走りだします。
これがオオカミのねらい。
バイソンの群れを走らせてしとめやすいものを選び出す作戦です。
健康で体力のあるバイソンは反撃してきます。
オオカミが狙っているのはまだ幼いものや年老いたものなど。
バイソンの群れが茂みに入りちりぢりになって逃げていきます。
先頭を走る父親オオカミが標的を絞ったようです。
オオカミの狩りはスタミナ勝負。
時には20キロも獲物を追って走り続けます。
かみつきました!狙っているのは比較的小さな若いバイソン。
それでも体重は300キロを超えています。
角を使って必死に抵抗するバイソン。
父親オオカミは巧みな動きで鋭い角をかわしています。
さすが百戦錬磨のリーダーです。
執ように足をかまれバイソンはついに動きを止めました。
父親オオカミは少し離れ力尽きるのを待っています。
無駄な攻撃をしない狩りの知恵です。
一方こちら若いオスのオオカミが別のバイソンを追っています。
後ろ脚にかみつきました!あっ!バイソンの攻撃をよけきれずはね飛ばされてしまいました。
さらに巨大なバイソンに踏みつけられています。
骨折したら死に至る事もあります。
狩りに不慣れな若いオオカミにとってバイソンを襲う事は命懸けです。
ちょっと待った!あっヒゲじい。
どうかしましたか?う〜んこの若いオオカミ狩りが不慣れなのにどうして1頭で狩りをしたんですかね?お父さんと一緒にやればよかったんじゃないのかな。
う〜ん確かに。
オオカミはこんなふうに群れで狩りをする事も多いですからね。
ほら〜ねっ!いや実はねバイソンの行動に理由があるんですよ。
えっ?あっそうなの?こちら。
バイソンが茂みの中へ逃げていきますよね。
あ〜はいはいはいはい。
こうなると木をよけながら走らなければならないのでオオカミたちはバラバラになります。
さらに茂みに遮られて仲間の姿も見えなくなります。
だから一頭一頭で狩りをするしかなくなってしまったんです。
う〜んなるほど。
バイソンは長い間オオカミと戦う中でこの戦略を身につけたと考えられています。
ほう〜茂みを活用していたとはしげ「しげ見」なきゃ分かりませんでした。
なんて!オオカミとバイソン切磋琢磨しながら生きてきたんですなぁ!父親オオカミがしとめたバイソンは群れのみんなで分け合います。
捕まえるのは大変ですがバイソンは欠かせない獲物です。
第2章ではオオカミたちに赤ちゃんが生まれます。
一方バイソンの群れにも新たな命が誕生。
そして母親同士の戦いが勃発!果たしてその結末は?今回の主人公ハイイロオオカミはイヌの仲間。
その狩りはネコの仲間とずいぶん違うんです。
その秘密は爪!オオカミとライオンの狩りを比べてみましょう。
まずはライオンの狩り。
茂みから一気に飛び出して前足で獲物を押さえるとすぐさま首をひとかみ。
すごい早業です。
ライオンはペットのネコと同じように鋭く曲がった爪を自由に出し入れできます。
狩りの時にはこの爪を獲物に突き立てます。
こうして逃げる獲物にしがみつき一気に倒します。
素早くしとめられるのは爪のおかげなんです。
一方オオカミの爪ではライオンのように獲物にしがみつく事はできません。
この爪が役に立つのは走る時。
スパイクシューズのようにしっかり大地をとらえるんです。
だからオオカミは長距離を走り続け獲物を捕らえる事ができます。
ライオンが早業のハンターだとしたらオオカミは粘りのハンターという訳なんですね。
大地に緑が広がる春。
あのオオカミの群れはどうしているでしょうか。
いました。
母親オオカミとその後ろには小さな子どももいます。
かわいいですね〜。
この春生まれたのは全部で4頭。
この子どもたちのためにも一層狩りに励まなければなりません。
一方こちらバイソンの群れにも子どもが生まれていました。
巨体を誇る大人たちに比べるととっても小さいですね。
あっバイソンの群れのそばにオオカミがいます。
どうやら偵察に来たようです。
まるで品定めをするようにうろうろ。
子どもに目を付けたようです。
(遠ぼえ)遠ぼえで仲間を呼んでいます。
声は10キロ以上離れた所にまで届きます。
別の場所にいた仲間が移動し始めました。
バイソンの近くにオオカミが集まりました。
バイソンは一丸となって子どもを守ろうとしています。
鉄壁のガードを崩そうと挑発するオオカミたち。
そしてついに…。
バイソンの群れがしびれを切らしたように走りだしました。
大人のバイソンには目もくれず子どもに向かって走るオオカミ。
子どものバイソンは大人の陰に隠れます。
バイソンは密集状態のまま森の中へ入っていきます。
それを追うオオカミ。
さらにバイソンたちは川へ飛び込みました。
対岸を目指して泳いでいきます。
オオカミたちは追跡を諦めたようです。
あっ!1頭だけ追い続けるものがいました。
母親オオカミです。
おなかをすかせた子どものために母親オオカミも必死です。
子どものバイソンが群れから遅れています。
母親オオカミはこのチャンスを逃しません。
子どものバイソンに襲いかかりました。
そこへ大人のバイソンが引き返してきました。
子どもがいない事に気付いた母親です。
子どもを捜す母親バイソン。
母親オオカミの方へ近づいてきました。
わが子が襲われている事に気付いた母親バイソン。
母親オオカミを威嚇して追い払おうとしています。
しかしすでに子どもはひどいケガを負っているようです。
立ち上がれません。
母親バイソンは子どもを励ますように寄り添い続けます。
次の朝。
バイソンの子どもは懸命にもがき続けていました。
でもどうしても立ち上がれません。
見守り続ける母親。
母親オオカミもまだ近くにいました。
子どものためにも獲物を諦める訳にはいかないのです。
ついに母親バイソンが子どもから離れていきます。
群れから離れていては母親バイソン自身がオオカミに襲われる危険があるからです。
母親オオカミは大切な獲物を手に入れました。
これで子どもたちを養う事ができます。
一つの命が別の命の糧となるのです。
ようやく獲物を手にした母親オオカミ。
子どもたちのもとへ急ぎます。
大喜びの子どもたち。
よく見ると母親の口元をなめています。
これはおねだりのしぐさ。
母親は食べたものを吐き出して子どもたちに与えます。
ある日事件が起こりました。
1頭のクマがオオカミの巣穴に近づいてきたんです。
クマは子どもを襲う事もある怖い相手。
オオカミたちがクマの接近に気付きました。
大人たちが一斉に向かっていきます。
クマを取り囲み次々に攻撃を仕掛けます。
あっ父親がかみつきました!さらに巣穴から引き離そうとクマの前を走って気を引きます。
他のメンバーが後ろから追い立てます。
力を合わせなんとかクマを遠ざける事に成功しました。
群れの絆で危険を乗り切るオオカミたち。
大人たちに見守られながら子どもたちはすくすく育っていきます。
第3章は秋。
食べ盛りの子どもを抱えオオカミたちは獲物探しに四苦八苦!そんな時父親オオカミが見せた驚きの行動が群れを救います。
長きにわたってライバル関係にあるオオカミとバイソン。
でも両者にとって最大の敵は他にありました。
それは人間です。
19世紀の初め開拓が進む中バイソンは交通を阻む邪魔者として駆除されました。
さらに毛皮を目当てに乱獲。
かつて6,000万頭いたものが19世紀の終わりには1,000頭以下にまで減ってしまいました。
こちらは化石などから推測される本来のバイソンの生息域。
ところが現在はこんなに減少しています。
一方オオカミはバイソンという獲物を失う事で頻繁に家畜を襲うようになりました。
その結果害獣として駆除されていったのです。
19世紀の終わりには北米に広く分布していたハイイロオオカミ。
現在の生息域はカナダやアラスカなどに限られています。
バイソンの生息域を重ねてみると両者が共存する場所はごくわずか。
その中で最も広いのが今回の舞台ウッドバッファロー国立公園なんです。
しかし近年この公園の近くでも異変が起き始めています。
200キロほど離れた場所で油田の開発が行われているんです。
有害な物質を含む煙が排出されさらには廃水が川に漏れ出す事故も起きています。
環境に影響を及ぼさないよう監視が続けられています。
苦難の歴史をたどってきたオオカミとバイソン。
両者の未来は私たち人間の手に委ねられているんです。
森の木々が色づく秋。
再びあのオオカミの群れを訪ねました。
あっ父親オオカミと母親オオカミです。
他のメンバーも元気そうですね。
こちらは春に生まれた子どもたち。
生後およそ4か月立派に成長しました。
獲物を探すオオカミたち。
しかしこの日はなかなか見つかりません。
やがて大きな湖のほとりにやってきました。
そして対岸を目指して泳ぎ始めました。
子どもたちも必死で大人たちについていきます。
ところが突然母親がUターン。
どうやら子どもたちが湖を渡り切るのは難しいと判断したようです。
子どもたちを連れて岸辺に引き返します。
父親たちが狩りから戻るまでこちらの岸で待つようです。
一方そのまま進み続ける父親と残りのメンバー。
3キロもの距離を泳ぎ続け対岸に到着しました。
子どもたちのため何としても獲物を手に入れなければなりません。
しかし見つけたのは昔しとめた獲物の残骸だけ。
これでは到底子どもを養えません。
結局この日は獲物を見つける事はできませんでした。
翌朝。
父親たちは湖の反対側に残っていた母親と子どもたちに合流。
再び狩りに出ます。
今日こそは何としても獲物をしとめたいところです。
ついにバイソンの群れを発見しました。
バイソンの群れを追い立てるオオカミたち。
子どもたちも取り残されそうになりながら必死についていきます。
しかしこの群れはたくましい大人のバイソンばかり。
なかなか襲いかかる隙がありません。
すると父親オオカミが突然猛ダッシュ。
バイソンの群れとは別の方向へ向かっていきます。
ついにはバイソンの群れを追い越しました。
一体どこへ行くんでしょう?他のオオカミたちもその後を追いかけます。
父親の目指した先には2頭の巨大なバイソン。
どうやらオオカミたちはこちらのバイソンに狙いを変えたようです。
でもどういう訳か襲いかかりません。
水を飲み始めました。
あっ隙をついてバイソンが逃げていきます。
ゆっくり追うオオカミ。
おなかがすいているはずなのに一向に攻撃を仕掛ける気配はありません。
オオカミたちは一体何を考えているんでしょうか?その答えが分かったのは翌日の事でした。
倒れたバイソンにオオカミが群がっています。
でも周囲に争った形跡は見られません。
オオカミは鋭い嗅覚で獲物の体調を知る事ができると言われています。
もしかするとこのバイソンの命が長くない事を悟っていたのかもしれません。
久しぶりの獲物に喜ぶオオカミたち。
子どもが獲物の上に乗って食べていると…。
怒られてしまいました。
食事の場面では身勝手な振る舞いは許されません。
こうして群れで生きていくためのルールを教わっていくんです。
はるか昔から巨大なバイソンを相手に戦ってきたオオカミたち。
命懸けの狩りはこの地で生きていくのに不可欠なものでした。
そしてその狩りの技は親から子へと受け継がれていくのです。
2014/02/08(土) 17:30〜18:00
NHK総合1・神戸
ダーウィンが来た!「オオカミVS猛牛バイソン!荒野の激闘」[字][再]

カナダの原野に君臨するハンター、ハイイロオオカミ。狙う獲物は北米最大の動物、バイソンだ。体重1トンにもなる猛牛をどのようにして捕らえるのか?命がけの激闘に迫る!

詳細情報
番組内容
カナダの原野にくらす世界最大のイヌの仲間、ハイイロオオカミ。狙う獲物は、体重1トンにもなる北米最大のほ乳類・アメリカバイソンだ。抜群のスタミナを武器にどこまでも追いかけるオオカミに対し、巨体と鋭いツノで反撃するバイソン。激闘の数々に密着。子どものため、激突する母オオカミと母バイソン。群れを守るため、父オオカミが見せた驚きの行動とは? 四季折々の美しい自然の中で繰り広げられる命の物語。【歌】平原綾香
出演者
【語り】首藤奈知子,龍田直樹,豊嶋真千子

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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