宮城県南三陸町のゆるキャラといえば…震災後地元名産のマダコをキャラクター化したグッズは空前のヒット商品に!所変わって石巻市ではボランティアの作業場が…今や世界進出を果たす家具メーカーに大変身!被災地への関心が薄れる中どっこいそうはさせまいと「売れる商品づくり」に奔走する地元東北の人たち。
震災から3年。
今日は東北の地域経済の現状と再生のヒントを考えます。
(一同)おはようございます。
間もなく東日本大震災から3年となります。
いまだ仮設住宅での生活を余儀なくされている方仕事が再開できない方がいたりと被災地では課題が山積しています。
そこで今日はまずこちらの数字ご覧下さい。
被災した5,445社に経営実感を聞いたところ震災前の売り上げに戻りつつあると答えた企業…まだ6割以上が震災前の状態に戻っていないという事になりますね。
一体被災地の経済は今どうなっているのか取材しました。
人口は震災前から15%減り1万5,000人。
主力産業の漁業の復興は遅れ再開した事業所はおよそ半数にとどまっています。
震災の翌年に出来た町の復興商店街。
ここに全国的にも有名なヒット商品があります。
地域特産のマダコをモチーフにした文鎮…「置くとパス」という語呂合わせが受け受験の合格祈願グッズとして大人気。
実は「サキどり」雇用の場をつくる復興ビジネスの成功例として2年前に取材しました。
当時東京のNPOから派遣されたスタッフの協力で地元ならではのグッズを開発。
更に販売先も確保。
その結果被災して職を失っていた水産加工会社などから20人以上を雇用。
国の緊急雇用制度を利用する事で一人当たり月およそ12万円の収入を得られる体制を整えました。
あれから1年8か月。
再び工房を訪ねました。
(取材者)こんにちは。
従業員は当時とほぼ同じ23人。
これまでタコの文鎮は延べ7万個以上売れています。
さぞかしビジネスは順調かと思ったのですが…!ピーク時年間7,000万円に上った売り上げは3割減。
被災地を支援するために商品を買ういわゆる「応援消費」の冷え込みが原因と見られています。
この売り上げの落ち込みは切実な問題。
というのも人件費に充てられてきた国の緊急雇用制度がこの工房では来年3月で終了するというのです。
そんな状況を見越してメンバーたちは既に動きだしていました。
町の公民館の館長で工房を取りまとめる阿部忠義さんを中心に新商品の開発を進めています。
例えばこちら。
更にタコの切り身を練り込んだ煎餅も開発。
食べ物ならリピーターにつながりやすいと考えました。
作ったグッズはこれまでに40種類以上。
そして今考えているのは観光客を倍増させる作戦。
例えば合格実績のある文鎮を再回収しオクトパス君にプレミアム感を演出。
より縁起の良い文鎮として販売を検討しています。
ミソは地域通貨で買い取る事。
地元の消費を盛り上げようという戦略です。
「被災地の皆さん頑張って下さい。
買い物します!」といういわゆる応援消費ですよね。
でもそれが落ち込んでいる中阿部さんたちの次の一手ね。
もう一回訪れてもらうための工夫重ねてましたね。
そうですね。
期待するところです。
コロッケさんよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
被災地でのチャリティー公演などずっと支援を続けられてるわけなんですけれども応援消費って落ちてるっていう実感ありますか?やっぱり何ですかね正直な話「もう応援したよ」とか「もうやりましたよ。
結構もうやったよ」っていう感覚が被災地以外の方の中にどっかにあるんじゃないかと思うんですね。
「もう今までやりました」とか。
だからもう一回改めてこれからが大変なんだっていう意識をこれからが応援であり5年10年かかるんだという事をやっぱりメッセージとして言っていかなければいけない。
そうですね。
更に今日は復興庁の調査官も務めた復興コーディネーターの藤沢烈さんにもお越し頂いています。
(一同)よろしくお願いします。
藤沢さんまさにこれゼロから立ち上げたという阿部さんたちのこの試みなんですけれども。
復興ビジネスはこの3年間大変大きな役割を果たしてきました。
震災を機に失業された方は12万人おられるんですけれども緊急雇用を通じて緊急の職を得た方というのが7万人弱いらっしゃいます。
先ほどのあのオクトパス君の現場も見て頂くと皆さん集まって一緒に仕事をするんですね。
そうするとそこで話をすると。
そこで話をして仕事をして価値を出す事で生きていく実感を得ると。
そういう意味で数だけでないですね精神的な意味でも大変復興ビジネスは救いになってきたというところがあります。
ただそういう支援もこれ時限的なものなんですよね。
はいそうなんです。
どこかで支援は止まってしまうと。
止まる前に自立をしていかないといけないと。
こういう局面が今この4年目に入る段階で訪れてるという事になります。
そうした中であえて支援に頼らず自立したビジネスを目指している現場もあります。
ご覧下さい。
「サキどり」が訪ねたのは…人口15万人の県内第2の商業都市でおよそ8割の事業所が再開に至っています。
その商店街の一角で新しいビジネスが始まっています。
(取材者)こんにちは。
従業員6人の…作っているのは木製の椅子やベンチ。
更にテーブルやソファーなどシンプルながらも丈夫で機能的だと大人気。
事業を始めて2年ですが補助金などを使わずに年間1,800万円以上の売り上げを出しています。
この1万3,000円の椅子も既に200台近い注文が入っています。
ビジネスが軌道に乗り始めているこの工房。
その誕生は思わぬきっかけからでした。
震災から9か月後。
ここはボランティアの作業場でした。
道具や材料は東京の家具メーカーが無償で提供。
協力を申し出た外国人の家具職人も加わり地元の人たちに作り方を指導。
当時不足していた椅子やベンチを作っては仮設住宅などに無料で配布するビジネスとは無縁の活動でした。
すると作った椅子やベンチの評判が良く「買いたい」という声が多く寄せられたのです。
そこで事業化に立ち上がったのが千葉さんでした。
千葉さんはもともとこの町の寿司職人でしたが津波でお店が全壊。
当時作業場を手伝っている時ボランティアの勧めもあり事業化を決意しました。
そんな千葉さんには販売にあたっての一貫したポリシーがあります。
それはあえて「被災地」や「復興支援」というアピールをしない事。
とはいうものの当初商品は椅子とベンチの2種類のみ。
個性的な商品を作りたくても材料は既製品の板。
しかも…。
従業員は皆素人ばかりで難しい加工は無理。
そこで商品力を高めようと目を付けたのが東京の若手デザイナーでした。
通常デザイン料は前払いが基本。
しかし千葉さん売り上げに応じた歩合制にしてほしいと交渉し見事こぎ着けました。
デザイナーにとっても新しいブランドづくりに関われるのが魅力だと言います。
更に更に千葉さんが打った次の一手。
訪ねたのはドイツ。
なんと世界最大級の家具の見本市に出店したのです。
実はこれも戦略の一つ。
被災地石巻の事が知られていない海外。
そこで評価されれば商品の品質が保証されると考えたのです。
果たしてドイツの人たちの反応は?思った以上の好感触。
去年から始めたこの海外戦略。
既にフランスやイギリスでは販売が始まっています。
「震災という逆境をバネに」。
石巻に新たな産業を根づかせたいと千葉さんは考えています。
震災後のビジネスで世界マーケット挑戦。
コロッケさん。
いやぁすごいですね。
石巻工房っていうのはやっぱり本当にそれぞれが皆さんがそういう押しつけがないとこで作ってらっしゃって「あよかったら見て下さい」とかそういう方たちの姿勢が見えるんでなんかねすごく方向性がすてきですよね。
置き換えるとまたちょっと変なんですけどもモノマネもそうなんですけどもなんかこうやる時に…僕はそれをすごく今気にしてるんですね。
僕淡谷先生でふざけるじゃないですか。
(淡谷のり子のモノマネで)「いらっしゃいませ。
今日はどうもありがとね」。
そうすると興味のない人が興味を持って「あれは何?」って聞く。
そういうふうに興味を持たせるっていう事が一番大事なんじゃないかな。
今石巻工房さんの見ててすごいそれを感じましたね。
藤沢さん石巻工房一つの形としてのチャンスヒントになりますよね。
はい。
やはり東北のビジネスはこれまで守りのビジネスだったんですね。
あくまでも東京などから注文を受けて注文どおりに作ると。
今のあの石巻工房さんは完全に攻めのビジネスに変わっていて自分たちで商品面もつくり東京やドイツにも行ってると。
攻めのビジネスをすると自分で値段が付けられるわけですね。
そうすると…やっぱり海産物でももの自体がもう良いわけじゃないですか。
だからそれを工夫するという事を多分皆さんもそんなにやらなかったと思うんですね。
それをどうあとはそれぞれがアイデアでつくっていくかですよね。
商品力を高める。
そうですよ。
さて番組冒頭で被災した企業の経営実感というのをお伝えしたんですけれどもそれを業種別に見ていくとこういう結果になりました。
建設業は震災前の売り上げに戻りつつあると答えた企業が6割以上だったんですが一方で深刻なのは水産・食品加工業で僅か14%。
業種間で大きな開きが出ています。
藤沢さんどうしてこのような現状になっているんでしょうか?
(藤沢)なぜ14%になっているのかという理由なんですけれども実は工場自体の再建というのは78%まで来始めてるんですね。
なので工場は実は出来てきていると。
ただ何が起きてるかというと実は働き手が集まらないんですね。
でなぜかという事なんですけれどもなかなかこれまでの東北の水産業というのは守りのビジネスでしたので付加価値が低いと。
そうすると正直お給料も低いところがありましてなかなか人が特に外から集まる事がないというところがあります。
なにかあれですかねそのもの自体を…。
お互いがアイデアを出し合うような場所とか。
ちょっとこうおしゃれなものをつくるとやっぱり皆さんそういうの食いつき早いので今の時代は。
まさに今でもそういう兆しが出てきているんです。
地域の枠を超えて新しい市場をつくろうとする水産加工業者の挑戦を取材しました。
東京近郊のとあるバイキングレストラン。
ここに今人気急上昇中の食べ物があります。
みんなが食べていたのは通称「ギバサ」とも呼ばれる海藻のアカモク。
トロットロの粘りけの中にシャキシャキとした歯応えが残る不思議な食感が売りです。
ポリフェノールなど抗酸化作用のある成分を含み健康食品としても注目されています。
そんなアカモクの産地を訪ねてやって来たのは…目の前に広がる松島湾はアカモクが生い茂る絶好の藻場。
この地元の資源をもとに東北の水産業を盛り上げようと立ち上がったのがこの人。
赤間俊介さん。
水産加工会社の3代目です。
これまで東北の一部でしか食べられていなかった地元の珍味を全国展開しようと考えている赤間さん。
そこには深い訳がありました。
もともとマグロの水揚げやカマボコなどの加工品で知られる塩竈。
ここもまた従事者の高齢化とともに担い手は減る一方。
そこに震災が追い打ちをかけ若者の水産業離れが加速しています。
「なんとか若者が働きたくなる魅力的な商品を世に出したい」。
アカモクはその切り札だったのです。
ところが問題が。
宮城県産のアカモクは赤間さんの会社のみ製造。
年間100トンの出荷がやっとです。
これでは全国展開しようにも絶対量に限りがあります。
そんな去年の暮れ。
赤間さんを訪ねてきた一人の男性。
ご無沙汰してます。
お隣岩手県のアカモク生産者…なんとライバル同士手を組んでアカモクの販売戦略を考えようというのです。
その名も…今回のプロジェクトに橋さんはなみなみならぬ決意を持って臨んでいました。
橋さんの地元岩手県山田湾。
アカモク一筋15年の橋さん。
しかしあの震災以来工場は休業状態のまま。
津波の影響でアカモクの藻場が壊滅状態になり商品が作れなくなったのです。
妻の稼ぎと知り合いからの援助を頼りにこの3年しのいできました。
そんな橋さんにうれしい知らせが入ったのは先月の事。
立派に育ったアカモクです。
湾の沖で復活しているのが3年ぶりに確認されました。
工場が本格稼働すれば出荷量は…更に宮城の赤間さんと手を組めば全国展開に近づきます。
こうして誕生した宮城と岩手がタッグを組んだ…実は商売敵だった2つの地域を引き合わせたのは東京の被災地支援団体でした。
新しいビジネスを模索していた宮城の赤間さんに岩手の橋さんとの連携を後押ししたのです。
プロジェクトにとって重要な会議が始まりました。
商品パッケージのデザインを決めます。
しかもやっかいなのは名前。
地域によって呼び名がバラバラな「アカモク」。
調べただけでも10種類以上もありました。
ありがとうございます。
2人の意見をまとめて東京の支援団体が作ったデザインのサンプル。
9種類の図案から2人が選んだのはこちら。
商品名は「アカモク」に決定。
そしてあえて産地の名前を入れない事にしました。
昔ながらの古いしがらみを捨て新しい東北の水産業を志す2人の大きな決断でした。
宮城の赤間さんと岩手の橋さん。
2人が今年目指すアカモクの出荷量は合わせて200トン。
まず首都圏の市場を狙います。
スタジオに赤間さん橋さんご自慢のアカモクご用意しました。
皆さんお召し上がり下さい。
(コロッケ)これ…わあすごい。
この粘りがでも体に良さそうですね。
いただきます。
(アカモクを食べる音)おっ。
あは!
(笑い声)シャキシャキが聞こえるぐらいですね。
隣で。
おいしい!これ本当においしいんですけど。
ええ〜!
(コロッケ)ご飯にかけてもおいしいだろうし。
絶対おいしいですよね。
フフフ。
今回宮城と岩手の方がつながったんですけどもこれ私「平成の薩長連合」だと思ってまして。
それぐらいすごい事なんですね。
そんな革命的な事なんですか?水産の世界で県境を超えるって。
ええ。
県どころか隣町の水産業同士も必ずしも連携が取れてこなかったのが東北の水産業は特徴でして小さくまとまるんではなくて大きく連結連携しながら市場をつくっていくと。
これ爆発すると思いますよ。
人気爆発。
(コロッケ)絶対すると思いますね。
あと味付けですよね。
例えばいろんな国の味付けにしちゃうとか。
もうそこまで広げて考えている。
すごい。
世界発信。
これは被災地とかその復興とかというテーマ以上の実は可能性がこの東北で生まれつつある。
そうですね。
最近東北にどういう方が来ているかというと例えばハーバード・ビジネス・スクールから優秀な学生さんが現地を訪れているんですね。
どうして選んでるんですかっていうふうな事を聞くと要は先進国の中で今大きく変化が起きている場所っていうのは実はあまりなくてですね。
例えばシリコンバレーとかすごく変化してますけれどもそれに匹敵するぐらい東北っていうのはある種マイナスになったからこその変化ではあるんですけども大きく変化してる点という事で非常に世界から実は注目をされてるところがあるんですね。
もっと日本の人たちも単に復興っていう事で大変そうだから支援ではなくて変化が起きている新しい場所なんだとイノベーションが起きている場所なんだという観点で見ていく事も大事だなというふうに思っています。
(コロッケ)すばらしいですね。
なんか聞いてるだけでワクワクしますもんね。
コロッケさん今後どうしていきましょうか?被災地と。
なんかこう東北だから薦めるではなくものがいいから薦める。
そういう事での発信。
それがたまたま東北であるという形でいいんじゃないかなと思うんで。
だからできる人ができる事をやるという事が大事でその気持ちをいろんな方が持つ事によって大きく変わっていって逆に「あれ最初俺言ったんだよ」っていうふうに言えるのもうれしいじゃないですか。
見つけたんだって。
そこで考えないといけないのはこれまではボランティアも含めて太く短く支援をするという格好だったんですがこれからは細く長く支援する事が大事だと思ってまして何となく漠然と東北支援ではなくて石巻でしたり山田町でしたりそういった少し自分なりの位置づけを確認しながら支援をしていくという事がこれから必要になってくるかなと。
東北にはまだまだすてきなものがたくさんありますからそれをどんどんどんどん発信していきたいしその気持ちが今日ずっといろいろ見てて大事かなと思いましたね。
こばちえさん気持ち新たになりましたね。
そうですね。
復興とは元に戻るんじゃなくて更に先を行く。
そのために手を取り合う。
それで可能性が大きく広がるんですね。
そうですよね。
という事でエンディングナンバーはTheBeatles「WeCanWorkItOut」。
(「WeCanWorkItOut」)2014/03/09(日) 08:25〜08:57
NHK総合1・神戸
サキどり↑「震災3年 地域経済、再生のヒント!」[字]
東北に学ぶ地域経済・再生のヒント★震災から3年・オクトパス君の挑戦!★世界進出!ボランティアから生まれた家具★人気爆発!?宮城&岩手「アカモク」プロジェクト
詳細情報
番組内容
震災直後から「ボランティア派遣」「市民ファンド」など、新しい支援を活用しながら復興を目指す人たちを見つめてきたサキどり↑。ところが今、人々の関心が薄れる中、被災地にはまだまだ多くの壁が! いわゆる「応援消費」が冷え込む中、成長/失速とビジネスの2極化が進んでいる。その分かれ目は一体何なのか。地域の宝を見直しながら、地元経済の再生を試みる、東北の今を見つめる。
出演者
【ゲスト】コロッケ,RCF復興支援チーム代表理事…藤沢烈,【司会】ジョン・カビラ,小林千恵
ジャンル :
情報/ワイドショー – その他
ニュース/報道 – 経済・市況
バラエティ – その他
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