(テーマ音楽)北海道の東に連なる阿寒の峰々。
その主峰雌阿寒岳は今も激しく噴煙を上げる活火山です。
火山活動が生み出す光景もあります。
泥が沸き立つ地面。
地熱は雪を解かし鳥たちのオアシスを生み出します。
森の中では生き物たちが僅かな食べ物で命をつなぎます。
厳冬の阿寒雪と氷と火山が織り成す命の営みを見つめます。
十数万年前からの火山活動が生み出した1,000m級の山々。
右に見えるのが雌阿寒岳です。
山頂付近の大きな火口。
直径は700mに及びます。
雪に覆われた雌阿寒岳の山頂。
その一角に噴煙を上げる小さな火口があります。
1996年の噴火で生まれた新たな火口です。
小規模な爆発を繰り返し今も湯気と火山ガスが猛烈な勢いで上空に噴き上がり続けます。
雌阿寒岳の中腹では荒々しい山頂とは異なる静寂の世界が広がります。
目につくのは立ち枯れた木々。
氷点下30℃を下回る厳しい寒さと猛吹雪に樹齢を重ねた木々は耐えられなかったと考えられています。
山に吹きつける風は積もった雪を吹き飛ばします。
雪の下の高山植物が顔を出していました。
じっと春を待っていた…厳しい寒さに直接さらされた所は枯れてしまうといいます。
厳しい寒さは麓にも及びます。
一面に広がる雪原は阿寒湖です。
湖面が結氷しその上に雪が降り積もりました。
朝日を浴びて湖面が輝きます。
キラキラ光るのは雪の結晶です。
寒さのため空でつくられた結晶が解ける事なくそのまま地表に舞い降りたのです。
麓に広がる森では生き物たちが懸命に命をつないでいました。
肉食のオジロワシにとって生き物の姿が少ない冬は試練の季節です。
今度はキタキツネが現れました。
ネズミなどの小動物や虫などを獲物としますが冬は雪の下から探し出さなければなりません。
においや音を頼りに探り当てると…雪の中にジャンプ。
見えない獲物を捕まえなければ冬を乗り越える事はできないのです。
こちらはエゾシカの親子。
食べ物は笹などの草の葉。
しかし冬は雪の中に隠れてしまいます。
額に雪をつけたシカがいました。
雪を掘り起こし笹などを探して食べていたのです。
それでも見つけられる食べ物はごく僅か。
そのため木の枝や皮を食べてなんとか飢えをしのぎます。
激しい火山活動を続ける阿寒の山々。
麓の森ではここならではの光景が見られます。
勢いよく噴き出す湯気。
実はここは数万年前に出来た小さな噴火口の名残です。
泥が沸き立っている所もあります。
地元で「ボッケ」と呼ばれています。
アイヌ語で「煮え立つ」という意味です。
地下のマグマによって熱せられた泥水の温度は100℃近くにもなります。
この熱が降り積もった雪を解かし鳥など生き物たちのオアシスを生み出しています。
温められた落ち葉の下には食べ物になる昆虫や生き物がいるのです。
こちらは…木の実を見つけました。
両足で押さえ果実をついばみます。
初夏北海道に渡ってくる夏鳥です。
本来は冬になると南へ旅立ちますがこの暖かな環境があるためここにとどまっています。
上空に満天の星が輝く晴れ渡った夜。
日中暖められた地上の熱が一気に上空に放たれていきます。
こうした晴れた日の翌朝は冷え込みが一段と厳しくなります。
ボッケの周りに湯気が立ちこめていました。
木の枝が白い衣をまとっているように見えます。
ボッケから絶え間なく噴き上がる水蒸気が木の枝について結晶となったものです。
暖かな地面の上にも氷の造形が見られます。
「霜の花」と呼ばれています。
大量の水蒸気があまりの寒さでたちまち冷やされ氷の結晶が成長して出来たものです。
フロストフラワーは気温が上がるとたちまち消えてしまいます。
厳しい寒さと火山活動が生み出したひとときだけの氷の芸術です。
森の中の小さな湖でも湯気が立ち上っていました。
寒さの厳しい朝だけに見られる「けあらし」と呼ばれる現象です。
水が湧き続ける水辺には鳥たちが集まります。
シベリアから冬を越すためにやって来ました。
この水辺で藻や水草を食べて冬を越します。
寒さで多くの湖が凍ってしまう中残された小さな水辺が鳥たちの命を支えます。
鳥たちは厳しい冬を乗り越えやがて春を迎えると再び北へと帰っていきます。
厳冬阿寒の峰々。
いてつく寒さと火山の恵みの中でたくましく生きる命の営みがありました。
宮城県南三陸町のゆるキャラといえば…2014/03/09(日) 08:10〜08:25
NHK総合1・神戸
さわやか自然百景「厳冬 阿寒の峰々」[字]
北海道東部、雌阿寒岳。1月下旬の山頂付近の寒さは、北極圏に匹敵する。すさまじい風で雪は飛ばされ、風と氷が作り上げる風景は、生命を寄せ付けない厳しさを見せる。
詳細情報
番組内容
北海道東部、阿寒湖を見下ろす雌阿寒岳は、現在も白煙を上げて激しい噴火を続ける活火山。1月下旬の山頂付近の寒さは、北極圏に匹敵する。すさまじい風で雪は飛ばされ、風と氷が作り上げる風景は、生命を寄せ付けない厳しさを見せる。しかし、中腹より下では、厳しい寒さの中に命の営みがある。ボッケと呼ばれる噴気口があるため、雪が溶け、その周囲には草やササが茂る。エゾシカは、それら火山のめぐみを受けて冬を乗り切る。
出演者
【語り】村上里和
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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