ダイヤのA「緊急事態」 2014.02.23

(御幸)そろそろ相手が狙い球を絞ってくる頃だと思います。
次の回からフォークのサイン出しますよ。
《丹波:いきなりかよ…。
この野郎!》《きたストレート!》《落ちた…》《御幸:ストレートと同じ軌道でシンカー気味に打者の手もとでストンと落ちる…正直受けてみるまではここまでのボールとは思いませんでしたよ丹波さん》
(丹波)ふしっ!ストライク!バッターアウト!!
(観客たち)おぉ…。
(結城)ナイスピッチ!
(増子)ナイスピッチ!!《通用する…俺のピッチングは通用する!》《御幸:角度といいスピードといい最高のボールだった。
これで後半ますますリードしやすくなりましたよ丹波さん》
(栄純)おぉ…すげえ!《降谷:投げたい…》
(太田)いいんじゃないですか丹波!御幸とのコンビもうまくいき始めたし!
(クリス)夏に向けて仕上がりは順調のようですね。
《あのフォークがここまで磨き上げられているとはな…》《礼:確かにここまでは順調にきている。
けれど…丹波君の最大の弱点は一度打たれ始めると大きく崩れるところ。
問題はそれを克服できるかどうか…》
(丹波)御幸。
残り3回フォーク中心のリードで頼む。
えっ?
(御幸)あの1球で十分効果はありましたよ。
稲実の奴らが見ている前でこれ以上投げなくてもいいんじゃないですか?《御幸:後半球威が落ちる…握力を必要とするフォークはあまり使いたくない…》あくまでフォークは見せ球に…ストレートとカーブを中心に配球することが理想だと思います。
いやフォーク中心に投げる。
実戦で試せる機会はもう残り少ないからな。
《倉持:おいおい…いい感じかと思ったらやっぱこの2人かみ合ってねえじゃん》
(片岡)丹波。
(片岡)それはチームを代表する投手としての意見か?それとも一選手としてのただのわがままか?どっちか言ってみろ。
(片岡)もし自分の身勝手な意見だというならお前にはエースナンバーをやれん。
ちょっ…監督!両方だと思います。
(太田)おい丹波何を言って…。
自分が後半自滅し崩れることが多いのもそのことを考え御幸がリードしてくれてることもわかっています。
けどこの弱点を自分の手で乗り越えないかぎり自信をもってマウンドに立つことはできません。
本当のエースになるために。
それが自分の正直な意見です。
《結城:丹波…》《倉持:丹波さん…》わかりました。
そういうことなら俺も最後までとことんつきあいますよ。
(御幸)これほどの決意を持った投手の意見無視できないっすからね。
(伊佐敷)ふん…珍しく大口叩きやがって。
(伊佐敷)これで打ち込まれたら責任とってもらうからな。
その頭てっぺんまで剃りあげてスキンにしてやる。
(亮介)あっそれいいのった!のった。
ヒャハハ!ロン毛になってもらってもいいっすけど?こらお前たち!
(クリス)1点取られたらスキンヘッド。
2点目取られたら眉毛も剃るということで決定だな。
メモしておこう。
おいクリスまで!
(倉持)ヒャハハハ!クリス先輩最高!!
(クリス)3点目は長髪…か。
(笑い声)《丹波君…入部当初から背は高く投手としての期待も高かった。
でも極度のあがり症でまともに目を合わせられないこともあったわね。
それがいまや…》自分はいつでもいけますよ《礼:夏直前…ギリギリ間に合ってくれそうね》《認めさせるんじゃない…この人たちにチームメートに認められてこそエースなんだ!》《信頼…》次のバッター早く打席へ!あっ次丹波先輩ですよ!あっすみません行きます!って…あ〜っ!いつの間にか白州先輩が塁に!!
(白州)見とけよ…。
そして坂井先輩はベンチに!
(坂井)うるせえ!サードライナーで悪かったな!
(伊佐敷)丹波打てよ〜!けど無理すんな〜!!
(亮介)ピッチングに影響出ちゃうからね!《丹波:あいつら絶対打てねえと思ってやがる…。
ふん…少しでも長く野球をしていたい。
ひとつでも多く勝つ喜びを味わいたい…。
たったひとつのことに打ち込んだ日々をムダにはしたくない…すべてはあの舞台に立つために。
俺たちは絶対に甲子園へ行く!》ヒャハハ!めっちゃ打つ気じゃん丹波さん。
《本当はこのあとのピッチングも考えて三振してもらいたいんだけどな》《なんでだよ…こいつらと俺たちで何が違うっていうんだよ。
俺たちだってこの3年間必死にやってきたんだ。
クソ…クソ!》ふざけんなよクソ!ふざけん…あっ!《やばっ汗でボールがすべっ…》うっ!うわっ…。
おい今顔面に…。
打ちにいったところを直撃かよ。
やばくねえかあの倒れ方。
太田部長車を回してください!ははい!動くな丹波。
(丹波)大丈夫…立てます。
(片岡)じっとしてろ。
早くタンカを!去年はクリス今年は丹波…。
青道はツキにも見放されてんのか。
本当に申し訳ありません。
こんな大事な時期に…。
(片岡)あくまでプレー中に起こったアクシデント。
そちらの投手を責めることはできません。
しかしこの試合ここで終わらせてもらってよろしいですか?ははいそれはもう…。
(片岡)わざわざお越しくださったのに申し訳ない。
(国友)おい帰りの準備をするぞ。
ははい。
《成宮:さすがに気の毒だけど結局降谷の投球は見れずじまいか…》《丹波…》《国友:夏直前のこの時期このアクシデントがチームに与える影響は計り知れないものがあるだろう。
残念ですよ片岡さん。
できればベストな状態で甲子園をかけて勝負したかった》
(槙原)組み合わせ抽選って今日か?
(斉藤)ああ哲と部長が行ってるよ。
そっか…。
《いよいよ始まるんだな。
俺たちの最後の夏が》
(礼)丹波君の状態は選手の耳にも入ってると思います。
思った以上に動揺が生まれてますね。
早めに切り替えさせないと手遅れになる場合も…。
(ドアが開く音)
(太田)ただいま帰りました監督。
決まりましたよ夏の組み合わせが。
お〜こんなにあるのか。
(春市)東京は東西に分かれてるからマシなほうだよ。
(春市)全国にはもっと競争率の高い激戦区もあるから。
決勝までは5試合か。
稲実と当たるのは決勝か。
準々決勝で市大と当たるぞ。
大丈夫か先輩たち昨日から全然元気ねえけど。
《同じ時間を過ごしてきた3年生にとって昨日のショックはでかいだろうな。
しかも一番士気を高めなきゃいけないこの時期に…》
(片岡)お前らも聞いていると思うが昨日のデッドボールで丹波のアゴの骨にはヒビが入っている。
幸い骨折にはいたらず脳のほうにも影響ないそうだが予選には間に合わないかもしれん。
正直俺自身まだ戸惑っているところもある。
ようやくエースとして目覚めつつあっただけに本人も悔しくてしかたないだろう。
これはチームの監督としての意見であり決して一個人の感情で決めたわけではない。
エースナンバーは丹波に渡す!あいつが戻ってくるまでチーム一丸となって戦い抜くぞ!
(片岡)そのうえで川上はもちろんだが降谷そして沢村この1年生2人にも投手としての出番が多くなるだろう。
そのときは3年が中心となり2人をバックアップしてやってほしい。
頼んだぞ。
(選手たち)はい!《礼:丹波君が万全の状態で戻ってこられるのかもわからない。
でもこういうアクシデントが逆に選手の心をひとつにすることもある。
それができれば…》《課題はスタミナロール》《俺にも出番が…。
けど…》《今の俺にあの人の代わりがつとまるのか…》
(クリス)どうやら自分に足りないものはわかっているようだな。
それなら大丈夫だ。
御幸。
わかっていると思うがもう時間がないぞ。
守備と制球力に絞って2人を鍛え上げるしかない。
ですね。
夏までに間に合わせるぞ。
シンプルだが指先の感覚をつかむには一番の練習だ。
これから時間のあるときはやっておけ。
はい!ぐはっ…。
軸足強化のための片足ジャンプ。
真上に高く着地でしっかり止まれ。
はい!《予選が近いのにこんな地味な練習してていいのかな?》《もっとボールが投げたい》ランジ&ターン。
足で地面を押し骨盤を回転させる。
ピッチングには必要な動作だ。
はい!〜よし。
次はシートノックに参加してこい。
えっ?守備についてのミーティングはとことんやるからな。
は…はい!《とことん…》時間はないが焦るなよ。
体力的にも技術的にもお前らには足りないものが多い。
だが焦ったところで身につくものではない。
まずは合宿の疲れをとる。
それからピッチングに必要なものを重点的に補っていくからな。
さぁ実戦をイメージして守備についてこい。
《クリス先輩…》《そうだこの人はいつだって俺たちのことを考えたうえで指導してくれる。
俺たちはこの人を信じてついていくだけだ》しゃす!クリス先輩!しゃす…。
あと勉強もちゃんとしとけよ。
もうすぐだからな期末テスト。
(チャイム)エックスイコールワイ…。
《わからん…さっぱりわからん…》
(金丸)赤点取ったら追試だ。
追試が増えれば練習時間が削られて試合に出れなくなるぞ。
マジで!?
(寝息)ダメだよ。
現実見なきゃ。
か…金丸!なんとかしてくれ〜。
連日クリス先輩の野球講義で頭パンパンなんだよ〜。
ふだんから勉強してねえおめえが悪いんだろ!まぁ勉強くらいつきあってもいいけどよ。
えっ!?《クリス先輩にも頼まれてるし…。
認めたくねえけどこいつはもう十分頑張っている》
(金丸)夏までもう時間はねえんだ。
マジにお前にも出番が回ってくるかもしれねえんだぞ。
一夜漬けだろうが何だろうがその頭に全部詰め込んどけ!金丸…。
お前は野球部の代表ってだけじゃねえんだぞ。
俺たち1年の代表でもあるんだからな。
全体的に声が出てませんね。
やはりまだ心のどこかで吹っ切れてないんでしょうか。
(片岡)結城と伊佐敷を呼べ。
お前ら今チームがどういう状況かわかっているか?はい。
はい。
だったらどうしてお前らが率先して声を出さん?お前らはこのチームの中心選手だろうが。
丹波のことでチーム全体の士気が落ちている。
こういうときこそチームを鼓舞するのがお前ら3年の役割じゃないのか?結城。
伊佐敷。
お前らこれから毎日ブルペンでピッチング練習をしておけ。
《え?》
(片岡)本来なら合宿をピークにあとは調整メニューにシフトしていく時期…。
だが今のチームで戦っていくにはお前らの力が今まで以上に必要になる。
練習量も増え負担も大きくなると思うがお前らしかいない。
《今日もピッチングなしか》《ランニングくらいはしてもいいよな》
(捕球音)どうだおら!御幸!俺のバズーカボールはよ!全然ストライクが入ってません。
なに!?
(結城)バックホームのときはストライクの返球なのにな。
かわれ純。
ストライクはこうやってとるんだ。
ちっ…自分だって野手投げのくせに。
《純さんの目に気迫が戻ってきた。
監督はそれをねらってたんだろうな。
責任感の強い2人だしチームのためと言われて燃えないわけがない》どうした川上!投げねえなら俺とかわるか!?
(川上)えっ?投げますよ!宮内先輩いきます!
(宮内)さっさと投げろ。
《そして本職である投手陣の闘志をあおるために》どうした?結城先輩と伊佐敷先輩が…!いくらアピールしても今日は投げさせんぞ。
それよりシートノックの反省会だ。
《丹波…》必ず一軍に戻ってこいよ《今度は俺たちが待っててやるからな。
エースの復帰を…》俺たち1年の代表でもあるんだからな《やるしかねえ!夏までに絶対間に合ってやる!》2014/02/23(日) 08:30〜09:00
テレビ大阪1
ダイヤのA「緊急事態」[字]

これがエースとしての執念なのか…鬼気迫るピッチングを続ける丹波。かみ合わなかった御幸とのバッテリーもようやく軌道に乗り始めたと思われた矢先、悲劇は起きた…!!

詳細情報
あらすじ
試合の中、バッテリーを組む御幸と丹波。丹波の決め球について、御幸と意見が対立する。監督は丹波に、それが自分の身勝手からの意見なのかを問う。だが丹波は「本当のエースになるために、それは必要なことだ」と決意を込めた眼差しを向ける。「絶対に甲子園に行く」そのエースとしての意識とともにバッターボックスに立つ丹波だったが、そんな彼を信じられない悪夢が襲う――。
声の出演
沢村栄純:逢坂良太、降谷暁:島