ダイヤのA「精密機械」 2014.03.23


(降谷)ふぅ…。
あぁ降谷!青道の1年生ピッチャー。
こいつはマジですげえぞ。
(楊)ふん…。
くだらん投手だ。
ペース配分もなく力まかせ。
(楊)自分が憧れたこの国の野球はもっと緻密で高度なスポーツだったはずだ。
(宮内)しまっていくぞ!
(伊佐敷)らっしゃ〜!
(川上)頼みます!
(白鳥)4回終わって8点差かよ。
(二宮)やっぱこいつら強え。
またコールドで決まるんじゃねえのか?
(白鳥)おい舜!もう見なくていいのか?ふん…ただ速いだけのピッチャーならいくらでも攻略法はあるだろう。
《警戒すべきはやはりあの強力打線。
抑えを任された2年生の投手といまだ一度も登板していない3年生のエース》
(御幸)降谷!どこ見てんだよ早く投げろよ。
(御幸)力が余ってしかたがねえんだろ?好きなだけ投げさせてやるよほら。
(捕球音)
(二宮)なんだよあのピッチャーマウンド降りても全開モードかよ。
(白鳥)ほとんどのアウトを三振で取ってるのにまだまだ投げ足りないってことか。
ボールが高い。
丁寧に低めに投げろ。
《なんか最近厳しい…》《御幸:中学時代試合経験がほとんどないこいつは1球の重みってやつをまだ知らないんだ。
けどこれは一発勝負のトーナメント。
痛い目にあってからじゃ遅いんだぜ降谷》
(栄純)やる気がねえならかわるかおい!あるよ。
沢村お前邪魔。
けどこの溢れんばかりの情熱は!?じゃあ枯れるまで声出しとけ!へへへ。
《春市:この2人を相手にするのは大変そうだな》
(打撃音)
(歓声)
(歓声)バックスクリーン直撃ツーラン!
(春乃)やった〜!ホームランですよホームラン!
(幸子)よっしゃ〜5回で10点差!
(貴子)サヨナラコールドね!
(唯)結城キャプテ〜ン!
(伊佐敷)珍しいじゃねえかお前がホームランを狙うなんて。
(結城)少しでも投手陣を休ませたくてな。
(結城)入ってよかった。
出来すぎなんだよキャプテン!また5回で終わり?《これがチームを引っ張るキャプテンの仕事か。
最近ますます貫禄が出てきたな。
将棋はクソ弱えけど》それでは礼!
(みんな)したぁ!3年間お疲れさまでした!次も頑張れよ!また応援に来るからな!
(女子生徒たち)御幸君!公式戦ってすげぇ…。
夏の予選は特別だからね。
(片岡)よし揃ってるな。
(片岡)各自ストレッチが終わったらスタンドで食事をとれ。
(みんな)はい!
(片岡)このあとの第3試合全員で観戦するぞ。
(片岡)勝ったほうが次の対戦相手だ。
明川学園の投手よ〜く見とけよ。
お前らにないものを持ってるからな。
(クリス)台湾からの留学生楊舜臣2年生。
日本人じゃない?
(クリス)もともとは語学留学で日本に来たが日本の野球に実際に触れすっかり魅入られてしまったらしい。
(クリス)誰よりも遅くまで残って練習し誰よりも日本の野球を吸収しようと勉強する。
その貪欲さ…。
他を寄せつけぬ雰囲気と日々磨き上げてきたその制球力ついたあだ名が精密機械。
《精密?》《危ねえいきなり顔の近くに投げやがって…。
ん?》ボール。
《こ…この野郎帽子取って謝る気ねえのかよ。
ふざけやがって》《アウトコースいっぱい…》《まっまた同じところ…》《こ…今度はどこに?内か外か?》ストライクバッターアウト!!《3球続けて同じところに?》《フン今のは1個分外にはずしたボール球だ。
同じところに3球続けるバカがどこにいる》ゲームセット!
(サイレン)
(結城)3対0先制点を守りきったか。
序盤に先制した瞬間野手たちの雰囲気が明らかに変わったな。
(伊佐敷)あぁ内と外の投げわけ低めに集めた丁寧なピッチング。
打たれたヒットはたったの5本。
あのピッチャーそれだけ信頼されてるってことか。
《信頼?》暑…。
試合は3日後の水曜日。
今度の相手は今までみてえに甘くはねえぞ。
エースの楊は変化球をあまり投げてきませんがカウントを取るのにカーブフォークをよく使っていました。
球速は130キロ前半くらいですがやはり注目すべきはあの正確無比なコントロール。
インハイからアウトロー。
アウトハイからインロー。
対角線をうまく使って打者の打ち気を逸らしてましたね。
おそらく真ん中あたりの甘い球はほとんどこないでしょう。
(クリス)コーナーギリギリに投げられるボールに惑わされずいかに自分のスイングができるかが攻略のカギになりそうです。
中途半端なスイングは相手投手に勢いを与えるだけだからな。
どんな球だろうと強く振り切ること。
それを絶対忘れるな。
それからこういうクレバーな投手を揺さぶるには起動力とバント。
(片岡)お前たちの出塁が相手にプレッシャーを与えることはわかっているな。
(倉持)はい!〜しゃあ!おぉすごい。
見てて気持がいいですね。
大技だけじゃなくつなぐ小技もきっちりしてますね。
2試合連続での大量得点ですからね。
相手にとっても脅威でしょうな。
なかでもキャプテンの結城君雰囲気ありますね。
プロのスカウトもきてるんでしょ?本人興味がまったくないらしいですよ。
今はキャプテンとして甲子園出場を果たすことしか頭にないんでしょう。
(大和田)うわすごい数の記者。
青道ってこんなに注目されてたんですね。
(峰)大和田当然のことを言うな。
若い片岡監督のもと今年こそ名門復活なるか。
他にもいろいろと記事にするネタが転がっているチームだからな。
お?なんだ?
(大和田)去年峰さんが記事にした2年の御幸一也君もいますしね。
私あの子のファンなんですあのメガネがもう…。
お前はただのメガネフェチだろ。
メガネは正義です。
まっ今日来てる連中のお目当ては1年の豪腕投手だからな。
俺たちもブルペンに行くぞ。
あっはい!
(金丸)て…てめえどこ投げてんだ!狙ってんのか!?わりぃ!ありがとな金丸。
大変な役を自ら申し出てくれて。
いやバッターが立ってたほうがより実戦に近い練習になりますから。
それに明川の打線は9人中7人が左打者。
サウスポーのこいつにももしかしたら出番が回ってくるかもしれないし。
まっ可能性はゼロに等しいですけどね!さぁこい沢村!てめえのボールなんか全然怖くねえんだよ!!《金丸…》いくぞ!インコース!!おいっしょ〜!!
(金丸)てめえわざとやってんだろ!すまん!!《おもしろい投げ方をする子だな…》痛そう…。
(宮内)ナイスボール!ブルペンには抑えの川上君と1年の沢村君。
エースの丹波君は監督と一緒にネットスローかぁ…。
2〜3回戦とはいえ一度もエースが投げてませんよね。
やはり故障の噂は本当なんでしょうか?わからん。
だとしたら今年も絶対的なエース不在の厳しい夏になりそうだな。
いくら速い球を投げられるといっても降谷君はまだ1年生だしな。
あれ?そういえばその噂の豪腕投手はどこに?《御幸:ここいつ…こんなところで堂々と休んでやがった…さ…さすがの俺でも笑えねえ》起きろ!お前!ランニング終わったんだろうな!!終わりました…。
さっさと来い!ブルペンで投げ込みするぞ!!いや…今日は暑いしもうちょっと休んでから…。
暑いに決まってんだろ!夏なんだから!!《大丈夫かよこいつ…。
今大会の真っ最中だってのに》
(御幸)そういやお前昨日も飯残してたろ。
ちゃんと食わねえとぶっ倒れんぞ。
(御幸)今年の夏はいつもより暑くなるみてえだから今のうちに覚悟して…。
《夏…》《御幸:そうか…降谷は今年北海道からこっちに来たばかりなんだ…こいつにとっては初めて経験する東京の夏…》《御幸:もしかしてこの気温に体がついてきてねえのか?》〜おぉ速い!それにあの音。
重そうだな!《ボールに力はある…。
相変わらずボールを投げるとスイッチが入るみてえだな》よし!今日はもう上がるぞ。
えっ?まだ投げられますよ。
いいからクールダウンして上がれ。
あれ?もう終わりですか?まだ10球くらいしか投げてませんけど…。
う〜ん…まぁ大会中だしボールの状態を確認しただけなのかもな。
なるほど。
おいっしょ〜!おいっしょ!チクショウ少し外にはずれたか!
(大和田)でも大会中なのにずっとアピールしてる子もいますけど。
(峰)まぁおもしろそうな子ではあるがな…。
この青道の投手層の厚さに明川がどう立ち向かうかだな。
その明川にもいるんですよねメガネ!明川の取材は明日だ。
目的を間違えるな行くぞ。
おいっしょ〜!
(橋本)逃げんなよ。
(対馬)逃げねえよ!さぁこい!
(大西)いくぞ。
(対馬)おっおぉ…怖ぇ!!これが160キロ!
(橋本)死ぬってマジでこんなの当たったら死ぬって!
(風見)次俺な。
(対馬)離れて立てよ!マシンの設定を最大まで上げてのバッティング練習…。
(大和田)やはりこれは降谷君への対策ですか?尾形監督。
(尾形)てゆっかいきなりあんな球打てるわけないですよ。
目を慣らすことがいちばんの目的です。
(尾形)てゆっか降谷君の高めのボール球に対戦相手の打者がみんな手を出していましたからね。
てゆっか落ち着いてボールが見極められるようになればと。
てゆっかいくら速い球を投げようと日本人に160キロも出せる投手はいませんからね。
てゆっか。
なるほど監督の口癖てゆっか。
そんなもん記事にするな。
(楊)次アウトロー。
来い!すまん少し内に入った。
次インコース。
だぁ〜クソ!打ち損なった!気にするな。
次も同じところに行くぞ。
え!?もしかしてエース自らバッティングピッチャーを務めているんですか?てゆっか舜臣は基本ブルペンでは投げませんから。
(尾形)実戦の中でこそコントロールは磨かれる。
これは本人自ら考え出した投球練習なんです。
毎日200球近く投げてますかね。
(大和田)えぇ!?次オールコース。
おっしゃあ勝負だ!《内か外か…どっちに来る?》だぁ〜クソ!ど真ん中!笑うなこら!《フリーバッティングでバッターとの真剣勝負…》《メガネ…》てゆっかおととしまでは1回戦負けが当たり前のチームでしたから。
限られた時間の中でいかに効率のいい練習ができるか。
舜臣はフリーバッティングでよりコントロールに磨きをかけバッターには苦手なコースをとことん打ち込ませる。
たった一人の投手の存在が弱小だったうちの部を生まれ変わらせてしまったんですよ。
《ふ〜んなるほど…。
精密機械と呼ばれる彼のピッチングはこういう環境から作り上げられたものだったのか》楊君はどうして日本で野球を?てゆっか舜臣のご両親から聞いた話ですが母国の台湾で見た日本のプロ野球がきっかけらしいです。
テレビに映し出される選手たちのプレー。
何より彼の心を躍らせたのは日本のプロ野球で活躍する台湾出身選手の姿でした。
ですが…。
あ〜っと三振どうした林!これで5打席連続三振!去年までの活躍が影を潜めています。
苦手とするインコース攻めに苦しんでますね
(尾形)相手のデータを分析し確実に弱点をついてくる日本のピッチャー。
舜臣のなかでその複雑な感情はいつの日か日本野球への尊敬へと変わっていったようです。
確かにうちの高校は古くから台湾の高校と交流があります。
ですがあくまでも舜臣は語学留学で日本に来たんですよ。
語学留学ですか。
はい。
しかしこれほどまで真剣に野球に打ち込む姿に私を含め選手全員が心を打たれてしまいましてね。
ほお楊舜臣…ただの精密機械ではなさそうですな。
えぇあそこまでハートの熱い選手はなかなかいません。
どんな思いで投げてるんでしょうね。
次インコース。
《日本で野球ができるならどんなチャンスでも生かしたかった。
この1球は日本に送ってくれた両親に…》《この1球は野球の道具や食事いろんな面で支えてくれる日本の父に…》《そしてこの1球はともに戦ってきたチームメイトに》だ〜今度は外か!すごい…フリーバッティングなのに1球1球ほんとに丁寧に。
《一見楊君1人のワンマンチームにも見えるが他の選手たちものびのびと野球を楽しんでいる。
こういうチームは勢いに乗ると恐ろしく強い》《峰:いくら青道とはいえくわれる可能性は十分にあるぞ》2014/03/23(日) 08:30〜09:00
テレビ大阪1
ダイヤのA「精密機械」[字]

甲子園出場をめざす青道の前に立ちはだかる次なる強敵…明川のエース・楊舜臣!その正確無比なコントロールは「精密機械」と呼ばれる程だ。はたして青道に打つ手は…!?

詳細情報
あらすじ1
四回戦に進出する青道高校は、次の対戦相手となる高校が決まる試合を観戦する。そこで一際目立つ活躍をする明川のピッチャー、楊舜臣。「精密機械」と言われるそのピッチングは、正確無比なコントロールに裏打ちされたものだった。「これまでの相手とは違う」脅威を感じる青道ナイン。練習にも磨きがかかる。
あらすじ2
一方、降谷はランニング後に昼寝をしていた。その様子を見た御幸は、彼の身体に異変が起きているのではと不安を募らせる。
声の出演
沢村栄純:逢坂良太、降谷暁:島