シリーズ世界遺産100「カカドゥ国立公園〜オーストラリア〜」 2014.02.23

(テーマ音楽)先祖から受け継いできた大切な大地。
我々アボリジニの聖地は開発を免れた。
私の名前はジェフリー・リー。
カカドゥ国立公園でレンジャーをしている。
生態系を保護し土地を守るのが仕事だ。
こうして毎日見回っている。
カカドゥ国立公園は日本の四国ほどの広さ。
貴重な動植物の宝庫だ。
夏気温は40℃を超える。
灼熱の大地は開発を阻み太古のままの自然が残されてきた。
カカドゥでは5万年以上前から先住民族アボリジニが暮らしてきた。
私もその一人。
家は代々部族の長を務めている。
私の一族に伝わる特別な聖地にご案内しよう。
岩に描かれているのはアオジタトカゲの精霊。
はるか昔トカゲの家族がこの岩に住み着いたのがいわれだ。
アオジタトカゲは実際にこの辺りでよく見かける。
舌が青いだろう。
私の部族は彼らを守り神としてあがめているのだ。
森羅万象全てのものに精霊は宿っている。
我々アボリジニはその物語を岩絵にして伝えてきた。
岩絵は神話の舞台なのだ。
その数はカカドゥだけで5,000か所以上。
2万年前のものもある。
アボリジニの文化と豊かな生態系。
カカドゥは1979年に国立公園に指定され2年後世界遺産になった。
当時登録されたのはこのエリア。
その中になぜか登録から外されている土地がある。
私の部族が代々受け継ぎ私が育った土地だ。
しかし1970年ここクンガーラで世界有数のウラン鉱脈が見つかった。
原子力発電の燃料となる鉱石だ。
その価値はおよそ5,000億円。
将来の開発に備えオーストラリア政府はクンガーラをあえて国立公園から外した。
しかし一度採掘を始めたらもう二度と同じ姿に戻る事はない。
私は一人反対し続けた。
転機は1986年。
チェルノブイリ原発事故がきっかけだった。
ウラン鉱山に反対する動きが活発化し私は連邦政府に開発中止を直訴した。
そして2011年クンガーラの世界遺産への組み入れが決定。
30年にわたる戦いの末我々の聖地は守られた。
今カカドゥ国立公園では新たな試みが始まっている。
学校では子どもたちがアボリジニの文化を学ぶクラスが設けられた。
5万年にわたって続く世界最古の文化と先祖から受け継いだ大地。
私は次の世代につなげるべくこれからもずっとこの聖地を守っていきたいと思っている。
2014/02/23(日) 04:25〜04:30
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「カカドゥ国立公園〜オーストラリア〜」[字]

守られた聖地▽複合遺産▽5万年以上前から、アボリジニが暮らしてきたカカドゥ国立公園。彼らは、開発による大金より、先祖代々の文化と自然を守る道を選んだ。

詳細情報
番組内容
「カカドゥ国立公園」は、1981、1987、1992年に複合遺産に登録。オーストラリア北端のカカドゥ国立公園は、四国ほどの広さで、貴重な動植物の宝庫だ。5万年以上前から、先住民族アボリジニが暮らし、岩絵をはじめ彼らの文化が残る。ウランの採掘権を巡り、世界中が注目した土地があったが、2011年に世界遺産への組み入れが決定。アボリジニたちは、開発による大金より、先祖代々の文化と自然を守る道を選んだ。
出演者
【語り】松平定知
音楽
【音楽】久石譲

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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