ピーポーピーポー…救急車が右に曲がります。
(妊婦)うぅ〜ん…。
うぅ〜…。
うぅ〜…。
(医師)破水はしてないですか?
(妊婦)多分…うぅ〜。
(ナレーション)陣痛を訴えて運ばれてきたのは28歳の女性。
いつ産まれてもおかしくないぎりぎりの状態です。
(妊婦)痛い…。
妊婦健診を受けず産気づいてようやく病院に運び込まれました。
こうした未受診で子どもを産むいわゆる飛び込み出産が後を絶ちません。
そこには妊娠出産を素直に喜べない女性たちの姿がありました。
女性の救急搬送から30分。
(妊婦)あっ…うぅ〜。
(医師)今息んでる?ちょっと頑張ってね。
医師たちの懸命のサポートが続けられていました。
大丈夫大丈夫。
吐く吐く吐くふ〜って吐いて。
飛び込み出産は母子の健康について情報が全くないため通常よりも危険性が高くなります。
10時21分。
おぎゃ〜!おぎゃ〜…。
幸い大きな産声を上げた赤ちゃんは異常のないことが確認されました。
グーパーグーパーできますか?・男の子です。
この女性は今回が5回目の出産。
育児と生活に追われお腹の子を気にする余裕はなかったと言います。
やっぱりこう一番…無事に産まれて良かったっていうのもあるしもっと早く病院に行けば良かったなぁと。
…っていうのもあったしそんな感じで。
(山下)まあ今回はスムーズに生まれて良かったんですけど実際やっぱり帝王切開なったりとか母体がすごい重症化したりとか新生児が重症になったりとかっていうのはよくあるケースなので。
今回の方は以前にそういう子癇発作っていう経歴がありましたのでとてもハイリスクな妊娠でした。
なのでまあたまたま運よく母子共に経過が今のとこいいですけども病院にいつ来るかって…結局患者様のまあそのときの事情によると思うのでどこまで早く介入できるかもわかりませんしなかなかちょっと対応としては難しいと思いますね。
今回はたまたま運が良かったと思いますね。
(医師)わからないよねでもそれって。
でもう10ヵ月やし。
飛び込み出産は病院にとって頭の痛い問題です。
医療的にリスクが高いだけでなく妊婦が保険に加入していない場合出産の補助金制度が使えず病院が費用を負担せざるをえないこともあるからです。
千船病院ではリスクの高い妊娠から一般の妊婦まで年間およそ1,500件の出産を扱っています。
大阪府の準基幹病院として集中治療が必要な新生児や妊婦を数多く受け入れてきました。
特に未受診妊婦のように適切な健診を受けないまま出産した場合赤ちゃんが呼吸障害などの危険な状態になることもあります。
夜間や休日も救急の患者は途切れません。
医師も看護師も少ない人数で対応するため病院にとっても油断できない状態が続きます。
・今見ると全然出血してなくてちょっとどこからの出血かっていうのはちょっとはっきりしない部分はあるんですけども。
おりもの自体は真っ白な感じで出血も遺残みたいなのもなさそうでした?これまでたとえ未受診妊婦のようなリスクの高い患者が来ても無事に産まれて当たり前とされてきました。
しかし母と子に万一のことが起きると病院や医師が訴えられることもありました。
そのため急な出産を扱う病院や産科を選ぶ医師が減っています。
(岡田)大阪には昔っからOGCSっていって産婦人科同士で協力し合うというシステムがもう25年前からあって。
大阪の中ではもう産婦人科同士で協力し合って産婦人科医療を支えていこうという風土が昔からあるんですね。
昔はもっとね救急の数すごい少なかったんですよ。
でもここ5年10年の間に多分倍ぐらいになっててそれはやっぱり夜救急やる施設が減ってきてるんですよね。
救急の数が増えたんではなくってやる施設が減ってるんだと思うんですよね。
弱まる産科の医療体制。
後を絶たない未受診や飛び込み出産。
危機感を持った医師たちが5年前から調査を行なってきました。
その結果妊婦健診を受けない理由としておよそ3割が経済的な問題を挙げています。
出産への補助金があることを知らない人も多く社会的支援も受けられないままホームレス状態に追い込まれるなど健診を受ける余裕すらないという人も少なからずいます。
ピーポーピーポー…明け方近く千船病院の救急センターに1人の女性が運び込まれてきました。
病院へ来る前に既に赤ちゃんを産んでいました。
生活に困り決まった家もありません。
…できるようやったら普通の大部屋に移る感じに多分なると思いますので。
いいですか?
(登村)妊娠の初期に一度13週ぐらいで一度病院にかかられててそれ以降ちょっと中絶しようか産もうかすごい迷ってた時期があってそのままずるずるときて今に至るというような形で分べんになったと。
女性が赤ちゃんを産んだのはふだんから寝泊まりしていたインターネットカフェでした。
…っていうのをして。
昼間の仕事をしてるわけじゃないんで知られたら働けなくなっちゃう。
働けなかったら自分が生活できなくなっちゃって…。
う〜んやっぱいろいろあったけど生まれてきて良かったなって産んで良かったなって。
苦しい中での出産でしたがいのちはどうにか守られました。
去年の末千船病院への飛び込み出産が一気に増えました。
救急患者の受け入れ先が年末は減ってしまうからです。
陣痛の始まった女性がまた救急で運ばれてきました。
本人は妊娠に気づいていたものの病院へは行かず毎日深夜まで働いていました。
数時間後女性は無事出産しました。
出産をした…父親となるはずの男性からは何の支えもなくアルバイトで生計を立てながらぎりぎりで暮らしていました。
(麻衣)体調を悪くして前に介護の仕事を辞めてしまったんですよ。
それでその…
(麻衣)で市役所のほうに……仕事がまだ他にできるだろうと若いしって言われて。
頭では行かないとだめだっていうのあったけど行ったら金銭的な面も考えたらほんとにお金がなかったのでどっちかって言ったら自分が食べなきゃいけないっていうふうに考えて食費のほうに回していくと今度病院には行けない。
病院には行きたいけどお金がないっていうような状況でした。
生活に行き詰まり住む所もなくなった麻衣さん。
深夜営業の店で寝泊まりを繰り返していました。
36歳という年齢に身重の体。
仕事を見つけられない麻衣さんは深夜の個室で何度も中絶を考えました。
(麻衣)なかなか誰かにっていうの言いだせなくってほんとに孤独だったので。
(麻衣)ぶっちゃけその親がいなかったちゃんとした環境に生まれなかったっていうのがすごく嫌で。
寂しくずっと思ってたからひとには見せないけどずっと心の中にはあったから。
そういう…何か自分の子どもはそういうのにさしたくはなかったけど結局は何か同じようなっていうか道になってしまったことはすごい何かそこは申し訳ないって。
幼い頃に両親と別れて育った麻衣さん。
自分の生い立ちが産んだ赤ちゃんに重なって見えました。
しかし我が子の顔を見つめるうち1人で育てる決心をしました。
(麻衣)子育てに影響しないかなと思ってその…愛情とかっていうのが全然…
(麻衣)ちょっとやっぱひとより欠けてるから。
欠けてるけどでもまあ自分なりに子どものことはかわいいしうん。
何か生まれたての顔はあれ私に似てないわみたいな感じだったけど今はいや私に似てるみたいなふふふっ。
親ばかじゃないけど何かそう見えてくるんですよねだんだんふふふっ。
だから…麻衣さんのような女性が1人で子育てをしていくのは容易ではありません。
経済的にも精神的にも専門スタッフによるさまざまな支援が必要になってきます。
おばあちゃんはいるとはいえだからそこのところで言うとまあねっお母さんお1人で育てるというね覚悟になると思うんだけどまあそのへんで不安とかはないですか?大丈夫ですか?教えていうて帰りにちゃんとこう教えて1時間もかからない。
この日赤ちゃんより一足先に退院することになった麻衣さん。
支援スタッフの提案で当分の間生活保護を受けながら母子寮で子育てをしていくことになりました。
・
(スタッフ)やっぱ病院を出ちゃうとなかなか手が届かない?
(春名)そうなんです。
もうね関われるところって言ったら後もう少しだけなので。
何とかね皆の助けというか力を借りながらでもがんばって子育てしていってもらえたらなぁという気持ちで。
まあただ不安はやはりたくさんあります。
これまでのね生活状況のこともありますし。
まあこれから経済的な問題とかそういったことも含めてまた壁にね当たることがあると思うので。
一応そういうところは何とか地域の保健師さんとか生活保護の担当の方とかにつないだうえでフォローしていっていただけたらいいかなぁというふうに思います。
どんな形であれ親子一緒に暮らせるようになった子がいる一方中にはさまざまな事情から親と離れる子どももいます。
寒空の中1人の赤ちゃんが病院から連れられてきました。
役所の職員に抱かれてやって来たのは大阪市にある乳児院です。
・こないだすいません。
・お願いします。
母親の姿はありません。
いらっしゃい。
赤ちゃん来ましたよ〜。
生後間もない女の子。
母親は妊婦健診を受けていませんでした。
・ご機嫌や。
ミルクまではもうちょっとあるからゆっくりここで寝とこかなねっ。
出産はしたものの育てていくことができないため養子に出すことを希望しています。
123行け行け…。
あっ来た来た来た…。
ぱっ!ぱっ!この乳児院では0歳から2歳頃までの乳児50人が暮らしています。
親に経済力がない未成年で育てられないなどその理由からは未受診妊婦のかかえる問題がうかがえます。
(鳥屋尾)まあ赤ちゃんは生まれてからじゃなくってほんとにお腹にいるときからやっぱり守られなければならない。
だけどもお母さんの置かれてる環境がほんとに不安定なものだったりそれから自分の生活もままならない中でこの子を育てていけるだろうかとか。
やっぱりもうほんとに複合した問題がお母さんとそれからお腹にいる子どもにたくさんかかってきますよね。
誰かにほんとにSOSを出す勇気っていうのを持ってほしいですねええ。
そこのところはほんとに思いますはい。
出産を間近に控えた若い女性が産婦人科を訪ねてきました。
今日で2,750gで週数相当ちゃんとありますので…。
夏美さん19歳。
同せいする相手の男性も20歳と若く互いの親から出産を反対されていました。
(スタッフ)妊娠がわかったときっていうのはどういう気持ちでしたか?
(夏美)嬉しかった反面怖かった。
(スタッフ)それは…。
(夏美)
(スタッフ)彼だけ?
(夏美)はい…。
不安の中で臨月を迎えていました。
・ここが鼻でここは目で。
あと数週間で母親になる…しかし妊娠6ヵ月まで定期的な妊婦健診を受けていませんでした。
お腹の赤ちゃんは元気に育っていましたが一度は流産の心配もありました。
母子手帳を受け取ったのも妊娠から半年後。
この手帳があれば安い費用で健診が受けられるにもかかわらず夏美さんは妊娠を隠すため受け取りにいきませんでした。
(夏美)病院に行ったら保険証使うし履歴も全部わかるし。
(夏美)行きたかったけど中絶できない時期になるまでは行かないでおこうって決めた。
(夏美)産めなかったことがあったので…。
同じことを繰り返したくないし。
守ってあげないとあかんって思ったから。
産みたいという思いはますます強まっていきました。
(夏美)誰にも相談はしなかった。
できなかったです。
(夏美)10代で妊娠してて外行ったりしてもやっぱり若くで妊娠してみたいな目で見られて何か知らん人にめっちゃ言われたりとか。
何が違うんかな…。
祝福されてないと赤ちゃんがかわいそうなんかなって思う。
貝塚市にある産婦人科クリニックです。
子育てや出産を楽しみにしている家族の姿がありました。
もう毎日が天使を見てるようなはい。
奇跡ってこういうことなんやなって思いましたし。
いやもう不安もあるけど嬉しいのと。
でもお腹とかが大きくなってきたらもうがんばらないとっていう気持ちのほうが大きいんで。
親の期待を一身に受け元気に生まれてきた赤ちゃん。
小さないのちはお腹の中にいるときから母親の心と体の影響を少なからず受けるといわれます。
このクリニックで助産師として働く宮本幸枝さん。
20年近い経験から出産までできるだけ長く母親に寄り添うことが痛みや不安を和らげ楽なお産につながると考えています。
・うぅ〜。
(宮本)よいしょよいしょ…。
よいしょ〜おめでとうございます。
出たで。
は〜い。
父親が見守る中で母と子の新たな絆が生まれました。
・目開けた。
(宮本)目開けた。
目開けた。
産まれてすぐお母さんになっていくわけでもないですしやっぱりこうお子さんの成長に伴って少しずつ新たに家族としてスタートするじゃないですか。
やっぱり初めはでこぼこしてるようなところもいっぱいありますけれどもやっぱりその一つ一つに心配なこと不安なこと一個一個子どもの成長に合わせて親も育っていくんだなとは思っています。
そんな親の育ちを手助けしたいと宮本さんは休日を使い電話相談のボランティアを引き受けています。
大阪府助産師会の運営で妊娠から子育てまで母親のさまざまな悩みをサポートします。
うん。
あぁ難しいですねぇそれはちょっと。
お産のほうは今回初めてですか?あっわかりました。
で今掛かりつけの先生のほうはいらっしゃるんですね。
救急で働いてるときに乳幼児の虐待の搬送のケースに当たってすごくこうショックが大きくて何でこの子が死ななきゃいけなかったのかなぁっていうのを考えたときにやっぱりその…もっとそういうリスクのある方とか社会的に孤立しているとか孤独になっててやはり子育てに生きづらさを感じる親御さんがいるっていうのは妊娠中からもうかなりSOSのサインを出しているわけですよね。
やはり虐待という問題に関してはすごくあの〜単純にいい悪いっていうことでは語れないすごく複雑な要因が絡んでいることだなと思いますね。
去年7月神戸市内のコインロッカーで生後間もない男の子の遺体が見つかりました。
逮捕されたのは29歳の母親。
インターネットカフェで出産したあと乳児を窒息させていのちを奪いました。
大阪産婦人科医会が始めた未受診や飛び込み出産の調査で深刻な問題が報告されました。
児童虐待との関連性です。
特に生後間もなく死亡したケースで共通点が多く見られるというのです。
未受診で生まれたお子さんがその後何ヵ月かで家で亡くなってるというようなケースも見つかってきた。
最新の調査では…前の年より減ってはいるものの妊娠した女性たちがかかえる問題は解決には程遠い状況です。
悩み抜いたぎりぎりの出産が赤ちゃんのいのちを奪ってしまった悲劇もありました。
(光田)その妊娠中からの連続性といいますか問題をかかえたまんまおうちに帰って虐待に結びついていると。
あの背景を見ているとやはり本人さんの生育環境あるいは家庭環境そういうものが虐待との関連性を深くしている要因かなという具合には思います。
去年大阪府内で起きた児童虐待は3,000件以上も報告されており過去最多を記録しました。
ここは大阪府のある乳児院。
およそ4割の子どもが何らかの虐待を理由に入所してきています。
・もしもし〜。
・ここ入れてここ。
・できた〜。
・できた〜おめでとう。
ありがと。
定員40人のこの施設では去年4月から満員の状態が続いています。
あっあっ。
・いただきま〜す。
・いただきま〜す。
虐待を受けた子どもには手厚いケアが必要なためこの乳児院では家庭に近い環境で子どもたちを育てています。
にんじん食べた?・にんじん食べた。
食べたんすごいやん。
何気ない家族の団らんが傷ついた心に安らぎを与えます。
(栗延)えっと実際に保育者…保育士看護師と子どもの関係いうのはすごく近い関係で親子に近い関係までこうつくわけなんですよね。
ここも実家の1つだよ君のスタートだよ。
でそういうふれ合った関わっていただいた職員みんなから愛されたということをまず子どもにもう一度伝えていくことっていうのが僕らの使命でもあるんちがうかなっていうふうには思ってます。
授かった小さないのちを前に苦しむ女性たちがいます。
その一方で偶然授かったいのちの存在に救われる女性もいます。
この夜また1人未受診の妊婦が救急で運び込まれてきました。
・お熱聞いたらやっぱ38度5分血圧は…。
何が起きるかわからない飛び込み出産です。
よ〜く見てるとねこの下がこうぴゃ〜っとこことお山がある所が…。
診察の結果いつ産まれてもおかしくない状態であることがわかりました。
ところがこの女性恭子さんは病院に来て初めて自分が妊娠していたことを知りました。
(恭子)とにかくお腹が痛くて10分に1回とか15分に1回激痛になってうめき倒すようになったんでもう救急車呼ぼうと思って。
う〜ん何か申し訳ないなと思います。
普通に…
(恭子)うん…もうほんとに何の準備もないんですうん。
赤ちゃんの肌着も自分の生活環境も正直お金もうん。
何にも環境がないんですこの子を育ててあげれる。
いつ妊娠したのか父親が誰なのかさえもわからないという恭子さん。
(スタッフ)そういう赤ちゃんに対して愛情を持っていけると思いますか?
(恭子)あぁ〜。
(恭子)うん。
どうだろう。
(恭子)実際……ですけどね。
ううっ…。
未受診妊婦は母体や赤ちゃんの基本データがないため医師たちは手探りで見守りを続けていました。
ちょっと微妙やなと今思ってるところがあってこのなみなみがあるほうが赤ちゃん元気なんですよ。
このへんすごいなみなみしてるのがちょっと今乏しくなってきてるんでどうかなと思ってるとこですね。
(公子)やっぱちょっと急に赤ちゃんしんどくなるリスクっていうのはすごくあるのでまあちょっと今晩はずっとモニターはつけっぱなしでほんとに急にしんどくなるようやったら慌てて帝王切開っていうのは十分ありえると思います。
入院から数時間たっても産まれる気配はなく不安な時間だけが過ぎていきます。
そして夜明け。
恭子さんの陣痛は弱くなる一方で自分の力で出産するのが難しい状態になっていました。
結局お腹の赤ちゃんにも危険が及ぶと判断され恭子さんは帝王切開での出産に同意しました。
難しいな〜というときはもう無理せんと全身麻酔にさしてもらいますはい。
ピッピッピッ…
(心電図の音)帝王切開が始まりました。
未受診妊婦の場合感染症などを疑う必要があるため手術は慎重に進められます。
1時間後赤ちゃんは無事に取り上げられました。
おぎゃ…。
・おめでとうございますお生まれですよ。
声聞こえますかね。
おぎゃ〜。
ようやく生まれてきたのは元気な女の子でした。
・よいしょ触ってもらって大丈夫ですよ。
女の子です。
(恭子)はははっ。
・かわいいですね。
(恭子)今触った?・指や足は?恭子さんは生まれた子どもに晴れるという漢字の一文字を取り自分の思いを込めた名前を付けました。
(恭子)
(恭子)この先…
(恭子)どんな生い立ちであろうと父親がいないとかううっ…。
そんなんいろいろね言われちゃうかもしれないですけどそんなことを恥だと感じさせないようにしっかり育てていけたらなって。
思いがけず生まれてきた小さないのち。
いつしか心の支えになっていました。
病院の一室で19歳で妊娠した夏美さんが1人陣痛の痛みに耐えながら出産のときを待っていました。
午前2時夏美さんの出産が始まりました。
しんどいねよいしょ。
(夏美)痛い痛い…。
力抜いて!
(夏美)きゃ〜!は〜いは〜いは〜い。
力抜いて。
力抜くよ。
見える?お母さん力抜いて。
下見てごらん。
初めての出産ですがお腹の子の父親は仕事のため立ち会えず病院スタッフに励まされながらの出産となりました。
力抜く力抜く。
・おぎゃ〜。
・はいおめでとうございます。
何分?18分。
おぎゃおぎゃ〜。
・気分悪くない?お母さん。
大丈夫?
(夏美)ううっ…。
・赤ちゃん直接だっこする?
(夏美)うんだっこする。
あっ…。
・よいしょ。
(夏美)ううっううっ…。
・おめでとう。
どうしたん?泣かんで…。
大きな男の子でした。
あぁ〜!早速夏美さんは無事の出産をお父さんになった彼に伝えました。
(夏美)3,400だって。
大きいね。
反対していた夏美さんの母親も初孫の誕生を聞いて駆けつけてくれました。
(夏美)・あぁおぎゃ〜。
(スタッフ)今は心配なことはないですか?
(スタッフ)どんなこと?出産から1週間。
夏美さんは赤ちゃんと退院し一緒に暮らす彼の家へ帰ることになりました。
おぎゃ〜あぁ〜。
うぇ〜ん…。
大丈夫?全然あの…私休み入ってたから赤ちゃんどうかなと思って。
(夏美)元気。
この子?お母さんの顔なったねだいぶ。
気を付けて帰ってね。
夏美さんが彼と暮らすアパートです。
若いカップルの間に小さな家族が加わりました。
笑った。
(夏美)ははははっ。
(夏美)はははっ。
かわいい。
(夏美)しっかりしたお母さんがいい。
・当たり前やん。
(夏美)ふふっ。
・ふふふっ。
・誰が言うねん。
(夏美)当たり前やん。
だって……だからしっかりしたお母さんになりたい。
・うぇ〜ん!うぇ〜ん!あぁ〜…。
(夏美)はいよ。
(夏美)笑ったりすると楽しいし。
(夏美)泣いてても何かを伝えようとしてるからそれは嬉しいなと思う。
妊娠がわかってから夏美さんは赤ちゃんの成長や時々の思いをノートにつづってきました。
(夏美)エコーだけ持っててもそんときの気持ちとかやっぱりわかんないからノートに貼ってそのときそのときの気持ちどう思ってるとか。
(夏美)よし。
読むぞ泣くなよ。
泣くなよ。
(夏美)「ママが疲れたとき悲しいとき嬉しいときよ〜く動いてくれるね。
心配してくれてありがとう。
元気に生まれてきてね。
待ってるね」。
「出逢えて良かった・本当にありがとう・」。
何よりも大切な宝物だよ。
あっあぁ〜。
(夏美)泣かんでいいよ。
あっあっあぁ〜。
(夏美)何で泣くん?痛いってお腹蹴った。
(夏美)不安はありますけどでもやっていけそうです。
悩み苦しみそれでも産むことを決意した女性たち。
授かったいのちを必死で守ろうとしています。
2014/03/23(日) 01:35〜02:30
関西テレビ1
ザ・ドキュメント いのち授かれど〜飛び込み出産する妊婦たち〜[字]
なぜ多くの女性がリスクの高い「飛び込み出産」を選択したのか?医療現場を取材し、未受診妊婦の様々な実情と、その背景を考える。
詳細情報
番組内容
大阪市西淀川区にある千船病院は、新生児集中治療室を持つ「地域周産期母子医療センター」として、母体と新生児搬送を受け入れている大阪市の準基幹病院のひとつ。年間分娩数は1400〜1500件あり、近畿一円の母子救急の受け入れもしている。未受診妊婦が搬送されることも多く、去年11月から12月の1ヵ月余だけで、10件以上の未受診妊婦による、いわゆる「飛び込み出産」があった。
番組内容2
同病院・産婦人科の岡田医師は、「妊婦健診を受けてないと母体も胎児も状態が分からない。母子ともに様々な病気や異常が起きるリスクが高いという医療的な問題と、女性たちが妊婦健診を受けられない何らかの背景をもっている社会的な問題がある」という。
望まれず産まれてくる子や、親の愛情を受けられない子たちを無くすには何が必要なのか?
番組内容3
尊い“いのち”を授かったにもかかわらず、誰にも見守られることなく、孤独の中で苦しむ女性を救うために何ができるのか?番組は静かに問いかける。
スタッフ
松本彬良プロデューサー(インディネットワーク)
野崎朋未ディレクター(インディネットワーク)
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
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