どこかで耳にしたあのクラシックをあなたのものに。
人生を豊かにしてくれる一曲を一緒に見つけませんか?今日の名曲はこちら。
(「ラ・カンパネラ」)19世紀の大ピアニストが鐘をイメージして作った超難曲と言われる作品です。
作曲したのはフランツ・リスト。
その鮮やかなテクニックから「ピアノの魔術師」と呼ばれていました。
卓越した指先の動きに見栄えのする演奏スタイル。
更に甘いルックスまで兼ね備えていたという彼の人気ぶりは驚くほどだったといいます。
そんなリストの代表作「ラ・カンパネラ」は実は何度も書き直された作品です。
そこにはある3人の人物との出会いがありました。
そしてこの作品には鐘の音を表すためにピアノの魔術師ならではのマジックがちりばめられています。
聴く者をとりこにしたリスト。
今夜はあなたも彼がかけた魔法の音色に酔いしれてみませんか?「ららら♪クラシック」。
今日はリストの「ラ・カンパネラ」です。
これが弾けたらまさにテクニシャンと言わんばかりの超絶技巧の作品ですよね。
そうですね。
それでは本日のお客様をご紹介します。
おなじみ俳優の田山涼成さんです。
どうもご無沙汰しております。
今日の名曲「ラ・カンパネラ」というのは教会の鐘をイメージして作られた曲という事なんですがこの曲自体田山さんご存じでしたか?これはよくフランス映画全盛の頃に映画の中で必ずちょっとかかる。
役者を希望してる僕としては…でもこの曲はそういう意味ではほんとに…この曲を知るための3つのキーワードはこちらです。
気になるもの何かございますか?それは…「モテすぎる魔術師」。
あれは僕もほんとになんか許せない雰囲気ですよね。
先ほどチラッとお顔も出ましたけど二枚目ですねほんとに。
まあしょうがないっちゃあしょうがないんですけど…。
「モテる」じゃないですからね。
「モテすぎる」ですよ。
19世紀パリの貴婦人たちをとりこにしていた一人の天才ピアニストがいました。
スッとした鼻筋に涼やかな目元。
見る者の目を引き付ける端正な横顔。
そして誰もが息をのむ演奏テクニック。
「神の手を持つ」とまで言われた音楽家…リストはハンガリーのライディングに生まれました。
音楽好きな両親のもとで幼い頃からピアノの才能を発揮します。
11歳の時ベートーベンの前で演奏を披露し褒められキスをされたというエピソードが残されています。
いわゆる天才肌のピアニストです。
鍵盤の上ですさまじい速さで動く指。
しなやかで強い手首。
オーケストラにも対抗できるようなダイナミックな演奏と次から次へと繰り広げられる超絶技巧でリストは「ピアノの魔術師」と呼ばれていました。
その演奏技術の高さは同時代に活躍したピアノの詩人ショパンや女性ピアニストクララ・シューマンも認めるほどでした。
目を見張るような演奏に加えイケメン。
評判はヨーロッパ中に広まりました。
東はロシアのモスクワ西はポルトガルのリスボンまで3日に1度のペースで演奏会を開き大勢の聴衆を魅了しました。
どこへ行っても黄色い歓声。
聴衆はリストの演奏に熱狂したのです。
演奏を一目見ようと国を越えて追いかける人興奮のあまり気を失う女性までいたといいます。
まさにアイドルだったんですね。
リスト自身も女性にはとても積極的なタイプで今でいう肉食系。
行く先々でさまざまな浮き名を流したといいます。
そんなリストに少しでも近づきたいという熱烈なファンたちは「リストマニア」と呼ばれていました。
彼女たちの驚くべきエピソードが残っています。
リストが通るとリストマニアたちの馬車で通りは大渋滞。
コーヒーの飲み残しやたばこの吸い殻を盗み彼の使った手袋を奪い合う。
更にはホテルに忍び込みリストの入ったお風呂のお湯も盗もうとする人までいたそうです。
現代のスーパースターもびっくりの人気ぶり。
クラシック音楽の世界にもこんな人がいたんですね。
そうですか…。
まあ確かに二枚目でね。
ですけどこの反感の買いっぷりといったらないですよね。
田山さんはいかがですか?ご自身の人生を振り返ってこのモテ期というのいつぐらいに訪れたのかな?みたいな。
記憶はございませんですけどね。
1回だけ間違いがありまして…間違いといいますか僕は長くNHKの児童劇団におりましてね名古屋の放送局で作っております「中学生日記」っていう番組のずっと前に「われら高校生」というタイトルで1年間高校を舞台にした作品だったんですね。
その時にパンチ君というメインの役をやらせて頂いた時…あの時が今まででは過去最高ですね。
今日に至っているわけです。
リストじゃないですけどほんとこれからでいいから一回欲しいな〜。
人生のうち一度何かね…。
ほんとですね〜。
さあ驚異的なテクニックを持っていたリストなんですけれども現代のピアノ界に大きな影響を与えた人物でもあるんです。
あっそうなんですか。
演劇でもね一時小劇場ブーム。
僕らもそこの出身ですけど…それをもうその時代に自分でプロデュースされたわけですね。
すごいですね。
でも逆に考えてみるとそれだけ…さてそんなピアノ界に大きな功績を作ったリストに関してここで「ららら♪クイズ」。
ほぉ。
まあ先ほどのお話聞いてますとやっぱりお客さんも玄人もうならせるわけですからそれはもう「Cピアノで決闘」じゃないでしょうか。
すばらしい!正解です。
あ〜やっぱり!タールベルクという当時リストと並ぶパリで人気のピアニストがいたんですけれども彼と対決をして連日新聞などで2人の対決があおられて当日はある婦人のサロンで約200人の観客が押し寄せてそのコンサート…対決リサイタル盛り上がったそうなんです。
チケットは当時の40フラン。
今でいうとなんと10万円。
はぁ〜そう…。
すごいな〜。
そして結果はねその甲乙つけがたい演奏にどう勝敗を決めたらいいか分からずに…こういうコメントで幕引き。
またかっこいいですよね〜。
やってられませんねほんとに。
リストの名曲「ラ・カンパネラ」。
実はこの曲3回作られた作品なんです。
そこにはそれぞれ3人の人物との出会いが影響していました。
まず1人目は「天才バイオリニスト」と呼ばれた…リストは21歳の時に聴いた彼の作品に感動しピアノ曲にアレンジしました。
それが「ラ・カンパネラ」第1稿なのです。
しかしこの時作った曲は現在私たちがよく耳にするものとはだいぶ違うものでした。
わざわざ難しくして書いているんですね。
更にはお客さんにアピールするように。
つまり弾くだけ聴くだけではなく見せるために書いていると思われるんですね。
例えばこんなところがあります。
こういうふうにいくわけですね。
右手で高い音をとれば何でもないところなんですけどもわざわざこう難しそうに見せる。
しかもお客さんに顔を見せる。
そういう事をしているんですね。
そういう意味では第1稿というのは「演奏家リストの作品」という感じがするわけです。
そして「ラ・カンパネラ」を第2稿に導いたのがマリー・ダグー伯爵夫人との出会いでした。
社交界を代表するマリーは夫がいる身でありながらリストに惹かれていきます。
2人は人目を避けるためにパリを離れ一緒にスイスやイタリアを旅します。
この愛の逃避行の中で小さな町を訪れた事が第2稿を生み出すきっかけとなりました。
北イタリアコモ湖のほとりにあるベッラージオ。
ここで聞いた教会の鐘が作品に影響を与えたと言われているのです。
第1稿では18分あった演奏時間が5分に凝縮され余分な音をそぎ落とし鐘の音をより強く印象づける作品となっています。
(鐘の音)ピアニストとして人気絶頂だったリスト。
しかし人知れず悩みを抱えるようになりました。
自分の進むべき道に悩んでいた頃に出会ったのが…深い教養があり何より作曲家としてのリストをとても尊敬していました。
カロリーネはリストにピアニストとしてではなく……と助言します。
36歳の時リストはピアニストとしての活動にピリオドを打つ事を決意。
作曲活動に専念していきます。
そして生まれたのが第3稿です。
現在リストの「ラ・カンパネラ」といえばこの作品を示すほどの代表作となりました。
最初は高い鐘の音をいっぱい鳴り響かせておいて最後の方にいくに従ってどんどん音域を広げてクライマックスを作っていく。
これによってピアニストの作品ではなくて…「ラ・カンパネラ」は3人の人物との出会いを通してリストをピアニストから作曲家へ羽ばたかせる作品となったのです。
田山さんは自分のこれまでの人生の中で「この人に出会ってから自分が変われた」みたいな経験あります?やっぱり劇団になりますかね。
本当は僕は新劇志望で文学座の研究生をやってたわけですけどまあご卒業という事で路頭に迷うわけですけど東大の劇研だった「夢の遊眠社」っていう有名でも何でもないんですけどたまたま僕は見て「あっ自分の知らない世界がある。
前衛的なものがある」。
あれからやっぱり何でも我慢できましたし…だから今があるんじゃないかと思ってますけど。
運命っちゃあ運命の出会いかなと今は思ってますけど。
リストの場合も…そういう強い気持ちがあったのでそこで現れた人妻にちょっと導いてもらったぐらいの事でやっぱり中にあったと思うんですよね。
でもそれはリストを尊敬できるところですね。
あれだけ売れてヨーロッパ中に名前がとどろいていてそれでも「全ての喝采はもういいんだ」って言って作曲家になろうって頑張るところはね…。
偉いですね。
できすぎですよね。
先ほどまで反感があったんですがここでちょっといいやつだなと思ったところが既に悔しいんですよ僕たちは。
クラシックにまつわる素朴な疑問にお答えしま〜す!答えて下さるのは…。
聴き手のプロフェッショナル音楽評論家の諸石幸生さんです。
最後の「スイス軍の行進」ですとか…。
それからもう少し年長になりますと…奥富さ〜ん!お子さんと一緒に楽しんで下さいね。
番組ではクラシックにまつわるあなたの疑問質問をお待ちしていま〜す!今日の名曲は…「ピアノの魔術師」と呼ばれる演奏テクニックと甘いルックスでスーパースターのような人気があったリスト。
彼の代表作「ラ・カンパネラ」は3人の人物との出会いにより3回にわたって書かれた曲でした。
そして作曲家の美濃さんが解き明かす最後のキーワードは…この曲はカランコロンって鐘のように聞こえてくるのはピアノの魔術師リストならではのマジックというのが随所に仕掛けられているからなんですね。
重要なのが鐘を表すと考えられている音なんです。
これからこの音に注目をして頂きたいと思います。
レの#。
難しいですね。
鍵盤でいうと…。
こちらの音なんですがこの「レ#」が曲の中に何回ももう嫌っていうぐらい出てきます。
分かりました。
これが鐘の存在の強調だと思って聴いて頂きたいんですね。
まずはオープニングですね冒頭部分はピアノの右半分のレ#の音1234つあるんですがこれを全部使って。
はぁ〜はいはい。
というかこれだけを使って。
まず鐘のコンコンコーンっていう高い音を表現しています。
さあ続いては…この3つ。
だいぶ広い所使うんですけどこれを右手だけで。
親指中指小指。
これをけたたましく速くいくんです。
これは本当はこれぐらいだと手は楽ですよね。
それを…。
そこに左手が…メロディー。
うわ〜。
キラキラキラの中にこうして中音域で今度は左手でメロディーを担当していろんな鐘がまた方々で表現の違う世界…。
ぼんやり聴いていると分からないですけどものすごく難しいんですね。
特にこの右手のとび方は…。
とび方はすごいんですけどこれをまた何事もないぐらいしかもすごく軽やかに速く。
さあ今度は響きに注目して頂きたいと思います。
「トリル」という奏法なんですけれども先ほどから鐘の音で出ているレ#の隣の音を使って…。
細かく動かします。
このトリルの響きの…。
トリルの中に先ほどの鐘が入って…。
メロディーが入ってくる。
ここはいろんな高さの違う響きが重なり合って響きが広がっていく響き渡っていくような事をこの高音だけでもいろんな声部に分かれている事によって表現しているんですよね。
すばらしいですね。
あの〜どうしてもヨーロッパというと僕なんか石畳ですよね。
あ〜そうですね。
大きな針葉樹がザーッと並んでるところにモヤモヤモヤ…。
そんなイメージが僕の中で今あるわけですけどね。
さあ今日はこのリストの「ラ・カンパネラ」をこちらのアーティストに演奏して頂きます。
ロシア生まれ21歳の…18歳で出場した…今世界が注目する超絶技巧の若手ピアニストです。
ニコライ・ホジャイノフさんです。
よろしくお願いします。
こんにちは。
ようこそお越し下さいました。
リストの「ラ・カンパネラ」といいますと超絶技巧の曲なんですけれどもこの曲はホジャイノフさんにとってはどういう魅力があるんですか?指の長さとか手のひらの大きさはやはり大きいんでしょ?
(田山)おっ!ほぼ同じですね。
それではニコライ・ホジャイノフさんの演奏でリストの「ラ・カンパネラ」お楽しみ下さい。
よっ!
(拍手)
(拍手)いかがですか?いや〜すばらしかったですね。
あのニコライさんの指さばきの技術の高さ!驚きました。
それとリストが書いたこの曲が持っている鐘を通しての季節の四季感みたいなのとか人間の喜怒哀楽みたいな事をなんかビンビン伝わりました。
でもほんとあの指さばきびっくりです。
すばらしい!ニコライさんありがとう。
何ですかね…こう音が高くなっていってまた下がってきてというのをそれだけを聴いていてグッと身を乗り出してしまいますもんね。
私これを今日聴きましてねやっぱり…自分で決める事はできないんですけどそういう感情の起伏がある役をやった時にですね是非この曲を後ろで流して頂きたい。
今のこのね…グッとなるこの…あぁ!そんな俳優になりたい。
田山さんいつかこの曲にぴったりの役と巡り会えるといいですね。
「ららら♪クラシック」。
人生を彩る一曲があなたとの出会いを待っています。
2014/02/22(土) 21:30〜22:00
NHKEテレ1大阪
ららら♪クラシック「魔法の鐘が鳴り響く〜リストの“ラ・カンパネラ”〜」[字]
作曲家リストが「鐘」をイメージして作った超難曲。ある人物との出会いで改訂された作品。鐘の音を表すために「ピアノの魔術師」と呼ばれた彼が作品にかけたマジックとは?
詳細情報
番組内容
フランツ・リストが「鐘」をイメージして作った超難曲といわれる作品。リストは卓越した指先の動きに加え、見栄えのする演奏スタイルから「ピアノの魔術師」と呼ばれたスター。甘いルックスも兼ね備え、驚異的な人気だったという。代表作「ラ・カンパネラ」は、実は何度も書き直された作品。そこには、ある人物たちとの出会いがあった。そして、鐘の音を表すためにピアノの魔術師ならではのマジックが散りばめられている。
出演者
【ゲスト】田山涼成,【出演】ピアニスト…ニコライ・ホジャイノフ,【司会】石田衣良,加羽沢美濃
ジャンル :
音楽 – クラシック・オペラ
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
劇場/公演 – ダンス・バレエ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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