明日から役立つワークルール〜初めての労働法〜「退職を迫られたとき」 2014.03.08

…と定めています。
本当に景気は良くなったのか?企業の倒産は去年一年間で1万件を超えます。
「派遣切り」が問題になる中正社員の立場でさえ揺らいでいる時代です。
コリコリ産業は事務機器のリースなどを行う社員300名ほどの中堅企業。
経営改善のためリストラを進めています。
実はここ人材開発とは名ばかりの「追い出し部屋」。
配属されるのは会社ににらまれ明らかにリストラの対象となった社員たちです。
与えられた仕事は不要になった書類をシュレッダーにかける事。
胃薬が手放せないこの人…そしてもう一人。
(今市)また遅刻ギリギリじゃないですか。
(矢田)セーフ。
根っから陽気な…気を付けないと自分で自分の首を絞めますよ矢田さん。
あぁ〜。
バリバリの営業マンの頃は接待接待で週の半分は午前様。
昼過ぎに出社しても成果さえ上がっていれば何のおとがめもなかったんだけどね。
ヤダヤダ…。
経営改善を理由に労働者を退職に追い込む理不尽な実態が明らかになってきました。
こんな事は許されるのでしょうか?労働問題に詳しい弁護士があなたを守る法律をアドバイス!労働法の世界ではこれらの行為は違法となり会社には損害賠償責任が課されます。
今回は会社のやっていい事悪い事。
更に労働者の権利をお教えします。
じゃ始めますか。
今日は今市君先行ね。
えっ?僕は新聞読んでから。
はい?一昔前の「窓際族」は予告なしに役職を奪われ賃金を一方的に大幅カットされました。
今ではそれは法律違反。
今市君それ止めて。
あ…。
はいはいじゃあ中出そう。
追い出し部屋は巧妙です。
配置換えしても同じ役職扱い。
賃金カットも行わず朝から晩まで単純作業を続けさせるのです。
法の目をかいくぐったいわば飼い殺しです。
しかし企業側はその存在を認めていません。
個人の隠れた能力を開発する部署だと…。
こんな事いつまで続けても…。
しっかりしろよ。
はい…。
ええ…生活ありますしね。
精神的に追い詰められ心が折れる人も…。
おはよう。
あっ部長。
(矢田今市)おはようございます。
どうだね調子は。
仕事ははかどってますか?切れ者部長…ところで「ロックアウト解雇」という言葉をご存じですか?いえ…何でしょう?
(早杉)ある朝社員が出勤しようとしたら入館証が使えず会社に入れない。
警備員に言っても入れてくれない。
すると上司から連絡が入り「もう来なくていい。
自宅で待機しろ」。
会社が労働者を締め出してしまう事です。
ハハッそれに比べたらあなたたちは幸せです。
ねえ?こんな立派な部屋でデスクにパソコン。
我が社自慢のシュレッダーまである。
ねえ?フフフフ。
これが上司。
心の声ヤダヤダ…。
会社から不当な扱いを受けているのは矢田や今市だけではありません。
ここはリストラの対象とされた労働者の相談が絶えないまさに駆け込み寺。
多くは企業内の組合に加入できない管理職です。
バブルの崩壊をきっかけに設立され20年にわたる記録が残されています。
去年だけでもおよそ500件の相談が寄せられました。
一番多いのがやっぱり45〜55歳ぐらいのまさに働き盛りで会社の中では比較的給料が高くなってくる。
でも逆にいうと一番生活費が…。
お子さんの事や親御さんの事で一番かかる人たちがまさに会社から狙われてご本人もそれで辞めたら大変だと。
もう生活が破綻してしまう…というケースが一番多いですね。
営業一筋で頑張ってきた矢田。
5年ほど前ようやく課長に昇進しました。
ところが…。
(早杉)矢田さん。
何でしょうか?ここ数年会社の経営が悪化しまして希望退職者を募ってるんですがなかなか集まらず今個別にあたってるところです。
は?
(早杉)さあさあさあ…。
(早杉)これがあなたへの評価と改善プランです。
達成できないと降格降級場合によっては…。
辞めろと?
(早杉)最後のページにサインして頂ければ…。
まあ突然でしたので今週中に返事をもらえれば。
いいえお断りします。
これまで私は会社のため頑張ってきたつもりです。
(早杉)あなたが課長になって売り上げはガタ落ち。
お人よしも結構ですが部下に甘すぎませんか?憎まれようが嫌われようが「もっと契約を取ってこい!」と尻をたたけなかったんですか?今後部下にはきつく…。
いろいろと無駄を省いていかなければ経営は悪化し我が社は倒産してしまいます。
でも…家のローンは残ってるし息子は大学生になったばかり…。
あなたは優秀なセールスマンだったんです。
あなたを雇ってくれる会社はきっとありますよ。
もう50を超えてます。
そう簡単に雇ってくれますか…。
お願いします定年までいさせて下さい。
ま…少し考えてみて下さい。
会社からの通告。
こんな時どうすればいいのでしょうか?
(ドアの閉まる音)会社が経営改善などのために個人を指名して退職を促す事を「退職勧奨」といいます。
会社が命じるのではなく本人の意思で退職してもらうものです。
しかし決定権は労働者側にありますからきっぱり断って良いのです。
「辞めない」という判断をした場合会社はその意向を尊重する義務があります。
退職を勧めても社員が応じない。
すると会社の態度が強硬になる事も。
耐えきれず職場を去った同僚もいます。
2か月前に辞めた秋田さんと会いましたよ。
改めて始めた仕事うまくいってないみたいですよ。
技術屋だった人がサービス業だろ。
そりゃ無理だ。
下の子供もまだ小学生みたいだしこれから大変ですよね。
俺も家のローンがあと10年。
うちのおふくろもぼけ始めちゃって。
かみさんと折り合い悪いし介護どうしようかと…。
そうだな。
休憩中ですか。
いいですねえのんきで。
お茶ぐらい飲ませろよ…。
何か言いました?いいえ何も。
経費節約のために電話は回収いたします。
この部屋に電話がかかってくる事はないでしょう。
あ〜用がある時は直接来て下さい。
(ドアの閉まる音)いじめだね。
ヤダヤダ…。
退職を勧めている上司が有無を言わさず電話を回収しましたが実はこれ法的にアウトです。
隅に追いやられた部屋で無駄な仕事ばかりをさせる。
使用していた電話やパソコンなど通信機器を撤去し外部との連絡をとらせないようにする。
これは労働者を退職に追い込むための悪意のある手段と見る事ができます。
労働法の世界では「仕事をさせないようにする」「同僚から孤立させる」などの行為を会社が続けた場合労働者の人格権を侵害するものと見なされます。
そしてこれらの行為は違法となり会社には損害賠償責任が課されます。
矢田さんが退職を拒否した事で会社はいわば……というふうを装って有形無形の嫌がらせをしているわけです。
今市君?あ…いや今誰かいませんでしたか?大丈夫?熱があるんじゃないの?気のせいですか。
ああ。
さあさあ…。
いや〜肩が凝ってねぇ。
コリコリだよ。
のんびり温泉にでもつかりたいねぇ。
実はね先ほど簡単なアンケートをメールしました。
あなたたちの潜在的な能力を掘り起こし改めて職場適性を見るためのもんです。
ではよろしく。
あ…。
何ですかこれ。
「人生の棚卸し!あなたの夢は何ですか?」。
「子供のころの夢」。
「学生時代に目指した…別の道」?「次の人生のために…」。
採点表まである。
ヤダヤダ。
ここに来て3か月。
どんどん露骨になってきますね。
何が「子供のころの夢」だよ。
俺は辞めない。
意地でも辞めない。
でもここまでバカにされて…。
まあこれは適当に答えておけば…。
適当では駄目だ!もっと真剣に考えろ!はいはい。
はいはいはい…。
ほぉ〜今市君の子供の頃の夢は画家か。
いいじゃないか!あ〜憧れるねぇ。
私にも才能があれば…。
おいおいおいおい矢田君!ウルトラマンにはなれないだろ。
そんな夢は0点だ!もっと現実的な夢はないのか?
(舌打ち)ほぉほぉいいね今市君。
学生時代の夢はカメラマン志望。
まだ諦めるのは早いんじゃないか?矢田!お前には夢はないのか!?ボケ!職場でアンケートをとる事も仕事に関係する内容であれば法的にはセーフと見なされます。
ただし今回のように仕事には必要のない事を聞き出し採点するなどという単なる嫌がらせの場合はアウトと考えられます。
違法とも言える嫌がらせ。
エスカレートした退職強要の実態です。
辞令を受け行った先は…。
こういうものだったりしたんですよ。
上司と人事による面談というのがあるんですけども…もうトータルで…今市は会社との闘いをやめました。
残された矢田は…。
今市君が辞めて俺一人か…。
でも辞めない。
ローンの支払いが済むまで絶対に辞めない。
明日からこれで。
シュレッダーは電気代かかるから。
これで十分だろ。
何だこの態度は。
お前の仕事は何だ?ん?そんなにやる気がないんだったら会社辞めたらどうだ?ヤダ。
矢田。
はい。
そんなにヤダヤダ言ってないで早く退職届出せ。
ヤダ。
退職届出せ。
ヤダ。
退職勧奨がエスカレートしていくと……という考えでいじめや嫌がらせがひどくなる事があります。
けれど自分は辞めたくないという意思があるなら…受けた行為が違法だった場合それを証明できれば裁判になった際会社側は損害賠償責任を課せられ改善を求められます。
おはようございます。
今朝は重役出勤ですか。
30分の遅刻ですよ。
(ため息)どうしました?浮かない顔して。
ちょっと寝不足で。
バリバリと営業で活躍してた矢田さんはどこへ行ったんですか。
今市君のように第2の人生を歩んでみるというのもですね…。
実は明け方まで妻と話し合いまして。
あっそう…それで!?猫を飼う事に。
え?帰宅途中に捨て猫を見つけまして。
ごみ捨て場のこんな小さな段ボールの中でニャーニャー鳴いてるんです。
何だか不憫に思えて連れて帰ったんですがうちの妻は…。
猫嫌い?それで説得するのに明け方まで…。
そのとおり。
そんな話をね聞きたいんじゃないんだよ。
矢田さん覚えていますか?「定年までいさせて下さい」。
あなたはこう言いましたよね。
今度は私があなたに頭を下げる。
頼みます!辞めて下さい!分かりました。
そんなに僕が必要ないなら…。
辞めてくれますか?妻と相談します。
あ…だよね。
辞める辞めないを決めるのは労働者自身です。
決して不当な扱いに屈して辞めてはいけません。
また勢いで辞めてもいけません。
ちゃんと会社と向き合い「自分を解雇したいのか?このまま嫌がらせを続けるつもりなのか?」を聞きそれを自分の判断材料にして…冷静に答えを出す事が必要です。
退職願を出す前に確認ですが…。
何でしょう?私個人は辞めたくて辞めるのではありません。
会社の都合で辞めるんです。
それでよろしいですか?いいんですね?まあ…社長と相談してみます。
会社を辞める時にはさまざまな形態があります。
まずは「定年」で退職する。
そして会社が一方的に辞めさせるのが「解雇」。
本人が一方的に辞めるのは「辞職」です。
今回の矢田さんの場合は「合意解約」。
定年を待たずに会社と本人とが合意して辞めるものです。
この4つが一般的なものと言えます。
ここで知っておくべき事は退職願を提出したあとも会社が受理し承諾するまでは合意解約は成立していないという事です。
つまり…更に知っておいた方がよいのは退職の理由が「会社都合」なのか「自己都合」なのかで退職後にもらえるお金に違いがある2014/03/08(土) 16:24〜16:50
NHKEテレ1大阪
明日から役立つワークルール〜初めての労働法〜「退職を迫られたとき」[字][再]

中高年社員が退職を勧奨され、断ると「追い出し部屋」に行かされ嫌がらせが続く…その実態をドラマで再現。適法・違法の範囲とは?専門家が法的な解説とアドバイスをする。

詳細情報
番組内容
経営改善などを理由に中高年社員が退職を勧奨されることは少なくない。問題は、退職を断ったときに「追い出し部屋」に配属されて仕事を取り上げられるなど、嫌がらせを含めた違法な退職の強要で、トラブルになるケースは多い。「辞める・辞めないの決定権は労働者にある」「違法行為が証明できれば企業に損害賠償責任が課せられる」「退職をする際に有利な条件とは?」などについて、労働問題に詳しい弁護士が分かりやすく解説。
出演者
【解説】弁護士…淺野高宏,【出演】佐藤正宏,岩永新悟,元氣安,【語り】高橋さとみ

ジャンル :
趣味/教育 – 生涯教育・資格
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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