NHKスペシャル「超常現象 科学者たちの挑戦」 2014.03.22

イギリス・ロンドン郊外。
ここに超能力者と名乗り世界を驚かせた人物がいます。
現在67歳。
スプーンやフォークを次々と曲げてみせかつて一大ブームを巻き起こしました。
It’sgoingnow.あ〜ホントだホントだ。
クニャッと曲がった!すごい!
(拍手)Comenowwithme.その力は今も衰えていないと語ります。
超能力かトリックか。
その真相は藪の中です。
一方こちらはドイツ南部の深い森。
ここでもある目撃談が人々を騒がせ続けています。
幽霊です。
奇っ怪な心霊現象の報告は今なお世界各地で相次いでいます。
超能力や心霊現象など常識では説明のつかない超常現象。
これまではただの思い込みやトリックとされ科学の目はほとんど向けられてきませんでした。
しかし今世界の科学者たちがその正体を見極めようと真剣に挑み始めています。
科学者たちの武器は最新鋭の測定機器。
急速な科学の進歩が謎に迫る科学者たちの挑戦を可能にしているのです。
子どもたちが前世の記憶を語るかのようないわゆる…そして人間の意識が通じ合うというテレパシー。
最新の研究によりこれらの謎を解明する手がかりとなりそうな新たなデータが捉えられ始めています。
ノーベル物理学賞を32歳で受賞した天才…不可思議な現象への挑戦は科学の新たな可能性を切り開くと言います。
超常現象。
不可思議な謎に挑み始めた科学者たちの物語です。
超常現象…。
どうせ勘違いやイカサマに違いない。
しかし今世界の科学者たちがその解明に真剣に挑んでるという。
そんな科学者の一人があの屋敷に住んでいるそうだ。
何を考えてんだか…。
とにかく話を聞いてみるか
それにしても…何でまた超常現象なんかを研究してるんですか?君は日食がどんなものか知っているね?日食?太陽が月に隠れるあの自然現象ですよね。
現代人は日食を不思議だとは思わない。
なぜならどうして日食が起こるのかその仕組みを知っているからだ。
しかしそれを知らなかった古代の人々にとって日食は常識では理解できない超常現象だったはずだ。
まあ確かに…太陽が突然欠けて消えるだなんて人知を超えた神の仕業だと思ったでしょうね。
だとすれば今の時代にも同じような事はあるんじゃないか。
未来の人々には常識でも今の我々には理解できない不可思議な現象があってもおかしくはないはずだ。
そりゃそうでしょうけど…。
だからといって幽霊やら魂やらの心霊現象ですか?それに神懸かった力を発揮する超能力。
まあそういった類いは話が別ですよ。
科学で取り上げる価値などないですよ。
だがなそんなオカルトじみた超常現象に今世界の科学者たちが真剣に挑み始めているのは事実だ。
まずは心霊現象に挑戦する科学者たちの話から始めようじゃないか。
イギリスウェールズ地方にたたずむマーガム城。
世界で最も幽霊に取りつかれたといわれる城です。
この城の本格的な調査に乗り出した科学者たちがいます。
通称SPRのメンバーたちです。
SPRはケンブリッジ大学の研究者たちを中心に心霊現象を科学的に解明しようと設立された伝統ある組織です。
著名な心理学者や物理学医学生理学などノーベル賞受賞者11人が参加してきました。
そのSPRのメンバーが今最も注目しているのがこのマーガム城。
調査の指揮を執るのは…
(雷鳴)マーガム城ではこれまで数々の不可解な現象が目撃されてきました。
奇妙な男の幽霊。
目撃したという多くの人が謎の冷気を経験するといいます。
更にはこんな現象も。
浮遊するオレンジ色の不気味な光です。
こうした現象の正体に科学者たちはどこまで迫れるのか。
チームの武器は18種類に及ぶ最新鋭の測定機器です。
目に見えない電気や磁気の変化に反応する…僅かな温度変化も逃さない…いよいよ調査が始まりました。
闇の中で変化が起こるのを待ちます。
少しでも異変を感じれば時刻と内容を記録します。
その時はすぐに訪れました。
複数のメンバーが首から背筋にかけて突然冷気を感じたと報告したのです。
冷気の正体は何なのか?メンバーのそばに設置していた温度計を確認します。
ところが…室温を示す赤色のグラフは冷気を感じた時間帯には全く変化が見られません。
僅かな風も吹いていませんでした。
更に別の異変も起きました。
不気味な光が目撃されたという部屋です。
異変を捉えたのは電磁波の測定器でした。
その値に2人の表情がこわばります。
最大8.3ボルトを記録。
通常電磁波は電気配線や電子機器から発生します。
電気が通っていないこの部屋では考えられないレベルだといいます。
不気味な光が目撃されたという部屋で異常な電磁波が捉えられたのです。
調査で得られた貴重なデータを科学者たちはどう読み解くのか。
博士が挑んだのは謎の冷気の正体です。
温度変化や風の動きがなかったにもかかわらずなぜ背筋に冷気を感じたのか。
その謎に迫るため博士が行ったのはネズミを使った最新の実験です。
サーモグラフィーで体温を測ると通常であれば37℃前後。
オレンジ色で表示されます。
そこに蛇などの天敵に由来するネズミが恐怖を感じる特別な匂いを入れると…ネズミの体温に大きな変化が表れました。
みるみるうちに3℃も下がったのです。
より詳細に体温の変化を解析した画面です。
恐怖を感じるとネズミの背筋の体温が大きく下がる事が実験から明らかになったのです。
小早川博士は同じような現象が人間にも起こっていたのではないかと考えています。
幽霊が出るといういわくつきの暗闇で張り込みを続けていたメンバーたち。
ふとした気配や僅かな違和感にも敏感になっていたと考えられます。
人々が感じた謎の冷気。
それは人間の生存本能が引き起こしていた可能性があるのです。
ではマーガム城で捉えられたもう一つのデータ。
異常な電磁波は何を意味するのでしょうか。
目撃されたという不気味な光と電磁波に何か関係があるのでしょうか?スウェーデンの電気工学者バーノン・クーレー博士です。
医学博士の息子と共同研究を行っています。
クーレー親子が注目したのは電磁波が脳に与える影響です。
これはTMSという電気と磁気を利用した脳の刺激法。
うつ病の治療などに用います。
頭を強い磁気で刺激し脳に電流を流します。
この時患者にあるものが見える事が分かりました。
患者たちの絵に描かれていたのはオレンジ色の丸い球です。
ではなぜ光の球が見えたのか。
電磁波によって脳の視覚野が刺激されると光の幻覚を見る場合がある事が分かりました。
もしマーガム城で強力な電磁波が発生していたとしたら…目撃された不気味な光は幻覚だった可能性があるというのです。
しかしそもそも電気が通じていない部屋でなぜ電磁波が発生したのか。
調査メンバーは計測値に特定のパターンがある事を見つけました。
マーガム城での不可思議な現象。
その謎に挑む科学者たちの取り組みが新たな仮説や発見を生み出しつつあるのです。
ふ〜ん。
心霊現象にこれだけ真面目に取り組んでる科学者がいるんですね。
見えなかったものが見えてきたって訳か。
オカルトと片づけられてきた怪しげなものまでもデータとして捉え一つ一つ分析していく。
それが科学的手法というものだ。
まあこの調子でいけば心霊現象なんてどれもこれも科学ではっきり説明がつきそうですね。
確かに大部分はそうだろう。
ただな同じ心霊現象でももっと不可解な現象に挑んでいる科学者たちがいる。
もっと不可解な現象?幼い子どもが前世の記憶を話すといういわゆる生まれ変わりだ。
前世の記憶を話したという少女はお気に入りの木に登っていました。
アメリカ・ワシントン郊外に住む…ITエンジニアの父とカウンセラーの母に育てられています。
サマンサちゃんが最初に奇妙な発言をしたのは3歳の時。
前世の父親について語り始めたというのです。
サマンサちゃんは生まれる前は別の人物だったと話しその時のさまざまな記憶を語ったといいます。
まるで生まれ変わりかのようなこの不思議な現象を研究する科学者たちがいます。
アメリカバージニア大学…中心となっているのは…研究の基本は前世の記憶を語るという子どもへの聞き取り調査です。
収集した事例は世界中で2,500件以上。
偽りや思い込みの可能性がないか慎重に精査します。
その入念な研究姿勢は権威ある医学誌でも高く評価されています。
「きちょうめんで注意深く慎重な研究」。
膨大な事例を解析すると生まれ変わりと呼ばれる現象には多くの共通点がある事が分かってきたと言います。
幼い一時期にだけ語られるという不思議な記憶。
その謎を子どもの記憶のメカニズムで解明しようという科学者もいます。
アメリカコーネル大学の心理学者…子どもの記憶にまつわる興味深い実験を行っています。
実験は最初に絶対にありえないウソの出来事について子どもに尋ねる事から始まります。
最初は否定する子どもたちも繰り返し尋ねられると変化を見せ始めます。
この男の子の家にネズミ捕りはありません。
子ども特有の…これこそが前世の記憶の正体ではないかとセシ博士は考えています。
生まれ変わりと呼ばれる現象の大半は偽りの記憶で説明できると言います。
しかし膨大な事例の中にはそれだけでは説明が難しいものもある事が分かってきました。
偽りの記憶では説明し難いケースとは一体どういうものなのか。
オクラホマ州に住む…1年前までいわゆる前世の記憶を話していたといいます。
子どもの空想だろうと思っていた母親のシンディさん。
しかしライアン君が時には夜中まで同じ話を繰り返し前世の家に帰りたいと泣いて訴えるのを見て困り果てたといいます。
警察官の夫の助言でシンディさんは息子の奇妙な発言を詳細に記録し始めます。
記録にはライアン君のさまざまな発言が記されています。
そんなある日ライアン君はハリウッドに関する本を見て信じられない発言をしたと言います。
ライアン君が指さしたのは白黒映画のエキストラの一人でした。
途方に暮れたシンディさんが助けを求めたのがタッカー博士でした。
ライアン君のケースもまた偽りの記憶ではないか。
タッカー博士は自ら検証に乗り出します。
半年後ハリウッドの図書館でライアン君が指さした男の身元が判明しました。
男の名は…無名の俳優でした。
その過去とライアン君の発言をタッカー博士は照らし合わせます。
するとニューヨークのダンサーだった事。
その後ハリウッドでタレント事務所を経営していた事などが過去の資料から分かりライアン君の発言と一致しました。
更に出演した映画には銃がたくさん入ったクローゼットが出てきたという発言。
ライアン君が生まれる70年以上前の映画です。
マーティンは右端に立っている男。
その映画にはクローゼットに銃がたくさん入っているシーンが確かにありました。
しかしこれだけではまだ母親やライアン君が本や映画などから知らず知らずのうちに情報を得た偽りの記憶である可能性は否定できません。
そこで博士はハリウッドに住むマーティンの遺族を捜し出しライアン親子より先に会って自ら聞き取り調査を行いました。
家族しか知らないような情報とライアン君の発言を照らし合わせ更なる検証を試みたのです。
すると家の住所にロックかマウントが入っていたという発言。
ロックスバリーという高級住宅街のプールつきの豪邸に住んでいた時期がある事が分かり一致しました。
知り合いにファイブ上院議員がいたという発言。
遺族の家にあった写真からアイブズ上院議員という人物と懇意にしていた事も分かりました。
ライアン君が語ったマーティンに関する情報のうち検証できたのは全部で68項目。
そのうちの54項目が過去の事実と一致しました。
実はこうした事例はライアン君だけではありません。
偽りの記憶では説明し難いほど過去の事実と一致したケースは世界で44例確認されたといいます。
調査の結果浮かび上がってきた不可解な現象の存在。
その謎が難解であればあるほど科学で挑む価値があるとタッカー博士は考えています。
生まれ変わり…。
そんなばかな…。
前世なんてある訳ないじゃないですか。
もちろん科学者たちも死後の世界や魂の存在を信じてはいない。
もっと合理的で納得のいく理由が必ずあるはずだと確信している。
だからこそその答えを求めて解明に挑んでいる。
君もどうだ?ありがとうございます。
おや?コーヒーの方がよかったか。
え?それもアイスコーヒーが飲みたかったのだな。
どうしてその事が分かったんですか?ハハッ「テレパシー」だと言ったら?テレパシー?離れた人同士で心が通じ合うといわれるあれだよ。
ハハハッ超能力ですか?SF映画じゃあるまいし。
だがなそんな常識ではありえないテレパシーについても真剣に取り組んでいる科学者がいる。
最新の医学研究で世界に知られる…脳の活動を精密に捉えるfMRIという装置を使って世界に先駆けたユニークな実験が進められています。
実験は家族や親しい友人同士を被験者にして行われます。
今回実験に参加したのはゲイル・ヘイスンさんとトム・カーガイルさんの2人です。
まずゲイルさんが脳活動を調べるfMRIの中へ。
外部からの刺激がない状態に置かれます。
一方のトムさんには暗い別室で5分間画面を見続けてもらいます。
そこには激しく点滅する映像が不規則な間隔で映し出されます。
トムさんの脳に断続的に強い刺激を与える仕掛けです。
fMRIの中にいるゲイルさんはトムさんがいつ点滅画像を見ているか分かりません。
実験中はお互いに相手の事を意識するよう指示されています。
もし離れた2人の間にテレパシーのようなつながりが存在するのなら一方の脳が刺激を受けた時にもう一方の脳にも変化が表れるのではないか。
fMRIで脳内の血流の変化を精密に測定しそれを見極めようというのです。
実験開始。
すると何も刺激を受けていないはずのゲイルさんの脳に変化が表れました。
fMRIの中にいたゲイルさんの脳活動を赤い線でそしてトムさんが別室で点滅画像を見ていた時間を白い帯で表します。
不思議な事にトムさんが点滅画像を見始めると何の刺激も受けていないゲイルさんの脳活動が大きく低下。
点滅画像を見終わるのとほぼ同時にゲイルさんの脳活動は元に戻ります。
そして再びトムさんが画像を見始めるとまたゲイルさんの脳活動が低下します。
この不思議な変化が起こっていたのは脳の後ろ側にある青色で示した部分です。
そこは目で見た刺激を処理する視覚野という領域の周辺でした。
fMRIの中にいたゲイルさんは目からの刺激がない状態だったにもかかわらずなぜか視覚野の周辺で変化が起きていたのです。
しかしこの実験結果は単なる偶然だった可能性もあります。
そこで今度はトムさんがfMRIの中に入りゲイルさんが点滅画像を見る側になって実験を続けます。
更にもう一組別の友人同士でも全く同じ実験を行いました。
4人の視覚野の活動を示したグラフです。
これらを平均して共通する特徴を浮かび上がらせると驚くべき事が分かりました。
点滅画像が表示されたのは合計6回。
実はそのいずれでも画像が現れたタイミングと脳活動が変化したタイミングがほぼ一致していたのです。
一方の人の視覚野が刺激を受けると離れたもう一人の視覚野も変化する。
そんな不可思議な脳の同期現象が捉えられたと研究チームは考えています。
最先端の脳科学が捉え始めた不思議なデータ。
研究チームは被験者を増やし更に厳密に検証を続ける計画です。
人間の意識が空間を超えてつながる。
ありえない。
そうだな。
ありえないと考えるのが普通だ。
しかし不思議な実験結果が報告されているのもまた事実だ。
でもだからと言って人間の意識にそんな未知のパワーがあるなんていう証拠になりますかね?う〜ん…。
おっそうだ。
面白いものを見せてやろう。
何だか分かるか?何かの装置ですか?うん。
この箱を使った実に興味深い実験がある。
アメリカ・ネバダ州。
昼間は40℃を超えるしゃく熱の砂漠に去年夏7万もの人々が集まりました。
ユニークな車や巨大なアート作品。
28回目を迎える「バーニングマン」という世界的なイベントです。
会場の中心にそびえる巨人像。
このイベントの象徴です。
毎年イベントのクライマックスでこの巨人像が燃やされ参加者が最高潮に盛り上がります。
この瞬間を利用して人間の意識に未知のパワーがあるのかどうかを探ろうという実験が計画されました。
計画した…そして博士が実験で使うのがこの小さな箱。
乱数発生器は数字の0と1をランダムに発生させる電子装置です。
0と1が発生する確率はちょうど五分五分になるよう極めて厳密に設計されています。
更に電子回路は電磁波などを遮断するカバーで覆われ外部からの影響を受けないようになっています。
しかし実はそんな精密な乱数発生器が人間の意識に反応するかのような不思議な異常を示したという報告があります。
異常が現れたというのは9.11同時多発テロの時でした。
(リポーター)今ビルが崩れてます。
世界に報じられた悲劇と同調するように五分五分であるはずの乱数発生器の0と1の現れ方が大きく偏ったというのです。
偏りを示したのは世界のおよそ40か所に設置されていた乱数発生器です。
そのデータを合わせて偏りの程度を解析すると…。
水色の線は正常値を示します。
テロが起きる前日までは偏りは正常と見なせる範囲でした。
ところが一機目の飛行機がビルに激突した頃から偏りが大きくなり数日間にわたって明らかに正常値から外れていったといいます。
この不思議な現象の原因は何か?人間の意識のパワーが何らかの作用を及ぼしたと考える研究者がいる一方で携帯電話やテレビが一斉に使用された事による電波などのせいではないかという指摘もありました。
そこでレイディン博士は電波の通じない砂漠の真ん中で乱数発生器に起こった異常の原因を見極めようと考えました。
それがバーニングマンでの実験です。
巨人像を燃やす夜果たして乱数発生器に異常は起きるのでしょうか?参加者が続々と集まってきます。
会場には6台の乱数発生器が設置されました。
0と1の現れ方を時々刻々コンピューターで記録します。
巨人の腕が上がり始めました。
人形を燃やす合図です。
(歓声)炎が見る間に巨人の全身を包み込みます。
この間乱数発生器はどう動いていたのか。
レイディン博士は設置した6台のデータを足し合わせて解析しました。
0と1が現れる偏りの度合いを示したグラフです。
偏りが大きいほどグラフの山が高くなります。
巨人を燃やした前日のデータには大きな異常は見られませんでした。
ところが当日は…。
午後9時の辺りで急激に偏りが大きくなっていたのです。
これほどの偏りが偶然で起こる確率はおよそ…この異常な偏りが起こった午後9時ごろの映像を見ると…。
ちょうど巨人の手が上がり始めた時でした。
巨人が燃やされるという合図に7万人の期待感が一気に高まった時です。
それとほぼ同時に0と1の現れ方が大きく偏るという異常が起きていたのです。
意識のパワーが機械に影響を与える?そんな事がもし本当に起きるっていうなら一体どんな理屈があるっていうんですか?分からない。
でも科学者たちは諦めてはいない。
それで?何か手がかりがつかめてきたとでも?そのとおりだ。
それはその乱数発生器を操っているものと関係している。
何ですか?それは。
目に見えない超ミクロの世界をつかさどる最先端の理論。
量子論だ。
量子それはこの世界のあらゆる物質をとことん細かく分解していった場合最後にたどりつく最も小さな粒子の事。
電子や光子素粒子などと呼ばれるものはいずれも量子です。
人間の体も突き詰めれば量子で出来ています。
実は乱数発生器はこの量子の働きを利用した装置です。
乱数発生器の回路には量子の動きを遮る壁のようなものがあります。
量子はこの壁をある時は通り抜けある時は壁にはね返されます。
そこでこの壁を調節しすり抜ける確率がちょうど1/2になるよう厳密に設定します。
そして壁にはね返された時は0すり抜けた時は1として五分五分の確率で0と1を発生させているのです。
外部からの影響を受けず量子によってのみコントロールされているはずの乱数発生器。
それが人間の意識に反応するように異常を来すのだとしたら…。
人間の意識が量子に作用を及ぼしその動きを乱しているのではないか。
そんな仮説が一部の科学者の間で注目され始めているのです。
量子論の世界的権威…
(拍手)ノーベル賞を32歳の若さで受賞したジョセフソン博士。
博士も意識と量子の関係に大きな関心を寄せています。
更に博士はテレパシーのような現象も量子論と関連させれば説明できるのではないかと考えています。
実験では離れた2人の脳の活動がなぜか同じようなタイミングで変化するという不思議な同期現象が捉えられました。
実はこれと似た同期現象が最新の量子の実験により科学的に確認されているのです。
量子もつれと呼ばれる現象です。
2つの量子をぶつけると常にお互いに影響を及ぼし合う特別な状態になります。
この状態で一方の量子に何らかの刺激を与えると瞬時にもう一方の量子にもその影響が及びます。
しかもこの関係は2つの量子がどんなに離れても変わりません。
量子同士が空間を超えて瞬間的に影響し合う。
そんなテレパシーにも似た同期現象が量子の世界では現実に存在しています。
2人の脳活動がもし本当に同期するというのならその謎を解く手がかりはやはり量子にあるのではないかというのです。
人間の未知のパワーと量子論。
とんでもないものが出てきましたね。
でもそんなもっともらしい仮説があるんなら何でもっと多くの科学者が真剣に検証しないんですか?おや?超常現象なんて科学でまともにとり合う価値などないと考えていたんじゃなかったのか?しまった…。
奇妙で不可思議な現象にも蓋をせずその原因を合理的に探り出そうと模索する。
それこそが科学だ。
超常現象への挑戦が未来の科学の扉を開くかもしれない。
そういう事ですね?うん。
科学はまだ進歩の途上だ。
新たな発見がこれからもあるだろう。
残された超常現象の謎は未来の科学が解き明かしてくれるはずだ。
話せてよかったですあなたと。
テレパシーの謎に科学で挑むスタンディッシュ博士です。
「科学が秘める可能性は無限だ」と言います。
量子論の世界的権威ジョセフソン博士。
「挑むべき謎はまだたくさんある」と言います。
超常現象。
不可思議な謎に挑む科学者たちの挑戦が科学の未来に新たな光を当てようとしています。
2014/03/22(土) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
NHKスペシャル「超常現象 科学者たちの挑戦」[字]

心霊現象や超能力といった不可思議な超常現象に、いま世界の科学者たちが真剣に挑み始めている。最新の技術と理論を武器に数々の謎に立ち向かう科学者たちの挑戦を描く。

詳細情報
番組内容
幽霊や生まれ変わりといった心霊現象。常識ではありえない超能力。そんな不可思議な超常現象に、いま世界の科学者たちが真剣に挑み始めている。最新の測定技術や理論を駆使し、これまでオカルトとして片づけられてきたようなものもデータで捉え、科学的に解明しようという大胆な挑戦だ。ユニークな発想と方法で数々の謎に立ち向かう科学者たち。そこから科学の新たな可能性が見え始めている。【ナビゲーター】阿部寛
出演者
【ナビゲーター】阿部寛

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:30585(0×7779)