ぜひおこしください。
おいしい!おいしい!は〜…。
うん。
バッチリ!今年1月76歳で亡くなった小林カツ代さん。
自称「誰よりも食べる事が大好きな料理研究家」。
おいしい料理を明るく楽しく!独創的な簡単レシピとおおらかな人柄はたくさんの人から愛されました。
大さじ2杯ぐらいね。
量らないでも大体こんな。
家庭でわざわざ量る事もないじゃありませんか。
今日はなかなかきれいなトマトですけどね。
えっ?バナナですね。
バナナですけれども。
ん〜…なんてやって。
こうやって気を入れるの。
おいしく作ろう!って。
本当よ。
本当なんだから!家族のためにそして自分のために。
みんなを元気にする料理を提案し続けてきた小林カツ代さん。
懐かしいレシピの数々とそこに込めた思いをたどります。
小林カツ代さんは「NHKきょうの料理」では実に26年間にわたって活躍。
料理の先生というイメージを覆す革命児のような存在でした。
こちら。
料理の説明もとにかく楽しく。
時には手描きのイラストも使ってみたり。
最初に豚ひきとかしょうがとかチャカチャカッと炒めます。
そしたらたまねぎ生で入れます。
もやし入れます。
春雨もどしたの入れます。
おもちピョコピョコ…入れます!それおもちなんですか!素材をどんどん!と重ねてあとは煮るだけ。
おもちも入ってこれだけで立派なご飯です。
手間のかかるちらしずしも酢飯なんか作りません。
なんと具の方をマリネにしてほかほかのご飯にかけるというまさに逆転の発想。
あっという間に完成です。
こちらはドーナツ。
素材はなんと中途半端に残った天ぷら衣。
残り物なので分量は全て適当。
油も使い回せて一石二鳥です。
お化粧いたしましょうね。
きれいです。
これがとても使い古した油とは思えない。
実用的で簡単でおいしい。
そんなレシピをカツ代さんは次々と提案してきました。
いくつかちょっとじっくり見ましょうか。
まずはまな板も使わない簡単イタリアンです。
こうやってねちぎってくの。
新キャベツをね。
テキストでは4枚って書いてるんですけれどねこんな大きくなってきちゃったから3枚か2枚でいいですね。
キャベツ適当にちぎって本当は枚数もどうでもいいんです。
そしてねまいたけとしめじですけどエリンギでもいいしそれからねえのきみたいなああいう安いのでもいいんです。
そしてこれはねちょっときちきちっと見せていいですか?これはまいたけの軸なんですけどこれも切ってあります。
軸の所ぽいっと捨てる人いるんですね。
つい捨てがちです。
新人の生徒さんがぽいっと捨てたからこれは言わねばと思って。
そしてアスパラガスは皮を皮むきでピーラーでむいたんですね。
そして先の方の汚い所だけ落としまして。
あんまり長ければ3つに折っていいけども2つぐらいに折ったんでも十分ですからね。
太いのはね3つぐらいに折りましょうよ。
2つにしか折っちゃいかんなんて思わないで。
家庭料理って臨機応変よ。
子供が小さかったりしたらね子供用は3つぐらいって。
で包丁いらないの。
ここにミニトマトをパラパラッと彩りするでしょ。
もうね火にかけながらしゃべりたいんですけどいいですか?さあ…そして?そしたらここにチーズをのせるんです。
その前に…。
もう私早くチーズのせたくてうずうず。
薄切りにしたにんにくをこんなふうに散らします。
嫌いな方入れないでいいですよ。
そしてここに溶けるタイプのチーズね。
ピザ用のものを。
この頃こういうのも結構…。
たくさん売ってますよね。
こんなたくさん…私ちょっとチーズね「1カップ強」って書いてあるけど強だからいくらあってもいいの。
あはははっ!ふふふっお好みで。
カルシウムですよ。
そうですね。
ジャーン!うわっおいしそう!このグツグツが。
これも見てて頂いた…。
それでもう出来たんですね。
これ難しいんだよ。
あほんと。
うわわわわ…。
ここのところだけ焦らずに丁寧にね。
分かりました。
ありがとうございます。
いえいえ!自分に向かって言ってるんですよ。
先生に向かって丁寧にだなんて失礼な事言えません。
言って頂いた方がいいです。
焦っておりますのよ結構。
でも全然時間かかってませんよ。
すごいスピードで。
そしてねしょうゆをペロッとかけますとね…。
また「ペロッ」なんて言っちゃったけどペロッとかけますとねどういうわけかいっぺんにご飯とよく合うようになるの。
こんなにチーズたくさん使っててイタリアンなんだけどご飯に合う。
おいしいの香ばしくって!本当に楽しみ!そしてこれがもし残った場合ね冷たくなってもそれにまたお酢かレモンかけるとサラダのようでおいしいです。
なるほど〜。
だからたくさん作りましょうね。
続いては小林家の人気おやつカレーパン。
パンなんて簡単に作れるんですかね?パン作るの大変じゃないですか。
ね。
焼くのが大変。
そうなんです。
そしてね6枚切りの食パンなんですけどもう耳取ってあります。
めん棒でのばして下さい。
結構バーンバーンとのばして下さい。
そうするとまるで自分で作ったみたいに。
私カレーパン食べて研究したわけですよ。
実際に売っているカレーパンを召し上がってそれを再現すると。
そう再現してみよう。
しかし途中まではパン屋さんが作ってくれた。
これぐらいペチョンとしちゃうの。
だから最初からサンドイッチ用のパンだと薄くなりすぎちゃうんですね。
そうなんです。
それで周りを薄くして下さい。
周りというのは4辺全部ですね。
そうです全部薄くして下さい。
全部包まないでもいいです。
大変だったら少し残してもかまわないです。
じゃあ私は初心者なので控えめに包みます。
そしたらこののりですね。
のりは…溶いたもの。
のりが必ず必要です。
これも全部4辺に満遍なく。
そうです。
6枚分ののりですね。
さあしましたね。
そうしたらここへこれを見て下さいよえいや〜っと。
一気にいくんですね。
ここから親指で…。
親指と人さし指でこうして。
しっかり。
しっかりよ。
だから薄くしとかないといけない。
端っこの所ですね。
力を入れて…あなたねギョウザ作ってるんじゃないんですよ。
あ…。
でも…いいっちゃいいでしょう。
なんかしっかりと思ったら…。
いいですいいです。
好き好きだから。
でも私できないそんな器用な事。
なんか汚くなっちゃった。
でも揚げたら見えないですよね。
見えない見えない。
大丈夫よ。
それでまずくぐらせる。
よ〜くくぐらせる。
そして殊にこの縁を。
縁ですね。
この閉じた所にちゃんとつくように。
そうです。
これをもう…。
そしたらこれをまぶす。
それを手抜きしちゃ駄目なんですよ。
じゃあ衣たっぷりめで。
満遍なくして下さい。
ペッチャンコにしないとパンの密度が濃くないんです。
周りがふわっとしすぎてるとあの感触にならないんですよ。
もうこれ揚がってきましたよ!パリッパリ。
ほらほら…。
うわ〜…。
ほら〜もう…あら落ちちゃった。
ね?そしてこちらはマカロニグラタン。
一見普通ですが一体どこがカツ代さん流なんでしょうか?今日はねこんな平べったいのでお教えしてるけど皆さんは深いのにして下さい。
よく分かるように浅いのにしただけ。
テレビ用によく見えるように。
そうです。
親切でしょ?ありがとうございます。
カップ1の水が入ったところに先ほどと同じような感じで切ったたまねぎですね。
たまねぎは縦薄切りにしてます。
ここに…。
これですねすぐゆだるマカロニ。
だけど手に入らない時は短時間でゆだるスパゲッティでもいいですから。
えびは高い時たくさん入れないでいいです。
小さめでもいいですよ。
こうやってね。
今日たんぱく質少ないからちょっとねたくさんしました。
すごい豪華!私だって豪華なもの作る時あるんでございますよ。
牛乳を3カップも。
かなり入るんですね牛乳。
ビャーッと入れますね。
1つのお鍋でマカロニをゆでる手間も…。
そうです。
全てやっちゃうの。
これ離乳食から発見したの。
もう年子って食べるんですよ。
それで…。
まあ自分で産んどいてあれですけどね。
15分ほど煮ます。
そしてあと3分蒸らした方がおいしいの。
それは膨らむから。
マカロニとかパスタってよくアルデンテの歯ごたえって言いますよね。
そうじゃない?いい事言ってくれた。
煮えすぎたおいしさが…第三の味を私は発見したの。
また違う味を醸し出してくれるの。
本当においしいの。
焼きたてとかゆでたてとかじゃなくてそれを超えた味で誰も踏み込んでない世界なんです。
なるほどね〜。
それはある時道を歩いててねん!やってみよう!ピコピコピコ…とこうなったわけ。
道歩いてる時にピコピコッとくるんですか。
ちょっとねここで味を見なければいけません。
私するのが好きなんです。
どうでしょう?おいしい!もう塩いらない。
入れすぎちゃ駄目よ。
もうバッチリですか?おいしい。
これで絶対出来てるのによのにこれをですね3分火を止めて蒸らしてほしいの。
あえて蒸らす。
3分待つ。
はい。
ジャーン!そうしますと…。
こんな感じになるんですね。
そしたらこれ見て下さい。
こんなふうにくたっとしてるでしょ。
この「くたっ」がおいしいの!この「くたっ」が。
ね?忙しい人でも料理が苦手な人でも作れる簡単レシピ。
それはカツ代さん自身の体験から生まれたものでした。
小林カツ代さんは昭和12年大阪生まれ。
一家は皆食い道楽ばかりで母はそんな家族たちを満足させる料理の達人でした。
おかげでカツ代さん料理はもっぱら食べる専門。
夢は絵描きや物書きでした。
しかし21歳で転機が訪れます。
学生結婚をして料理をスタート。
そこである事を思い知らされたのです。
結婚して初めて作ったでしょ。
そしたらまずくてね。
まずくてびっくりしたわけ。
そんなもの私は生涯食べた事はなかったの。
21歳まで。
自分で食べてまずかった?自分で食べてまずかった。
夫なんかどうでもよろしい。
私はまずいまずいから…。
まずい…やめて下さい食べるのやめてって言って。
こりゃいかんと。
こんなまずいもの一生食べたら大変な事だと思って母に電話したんです。
そしたら母が「ほら言うたでしょやっぱあんた早かったんちがう?結婚すんの」って電話…。
お母さんも随分のんびりな…。
私失敗したの1回だけなんです。
料理?その一番最初だけ。
二度目に母に電話して言われたとおりしたらは〜料理って科学なんだと思った。
こうしてこうしてこうなればこうなるんだなって。
それで面白くて。
すぐ見えるでしょ。
編み物は途中でほっぽらかしたら駄目だし出来上がるまで1か月かかるでしょ。
大好きな絵だって油絵って大変なんですよ。
面白くて面白くてこんな世界がまだあったのかと思って絵もポイ物書きもポイしてそれで料理料理料理って。
結婚生活の中少しずつ料理の腕を上げていったカツ代さんは大胆な行動に出ます。
なんとテレビ局に宛てて手紙を書いたのです。
「最近好きなワイドショーが面白くない。
料理のコーナーでも始めてみてはどうでしょうか?」。
これが目に留まりテレビに出演。
タレント顔負けのトークと主婦目線のレシピで一躍注目を集めました。
デビューして間もなくカツ代さんは2児の母になります。
幼子を抱えて東京と大阪を往復。
忙しい日々が続きました。
それでも子供たちには毎日おいしい料理を食べさせたい。
その思いが料理を進化させました。
料理って365日かける3チャンスがあるわけですよね。
チャンスとつかまえるか。
料理だと考えたら相当違いますね。
チャンスだと。
もううれしくてうれしくて朝になったら何作ろう昼には何作ろう夜には何作ろうって。
作ったのがおいしいって言われて人が喜ぶ事がこんなにもうれしい事かと思ったわけ。
カツ代さんの背中を押したのは料理の楽しさと子供たちの笑顔でした。
自分と同じ忙しい女性たちにこの喜びを伝えたい。
思いは広まりいつしかカツ代さんのレシピは世の主婦たちの支えとなっていきました。
「私が死んでもレシピは永遠に残る」。
カツ代さんの残した言葉のとおりそのレシピは今も多くの人に受け継がれています。
「20数年前新米主婦だった私にカツ代先生は決して手を抜くためではなくより簡単においしく作るためのコツをたくさん教えて下さいました。
できない事があってもいい。
一番大切なのはおいしく作る事。
今でも心の支えにしています」。
「結婚間もない頃に購入した『きょうの料理』のテキスト。
大好きなレシピがカツ代さんの『ボイルドビーフ』です。
必要に迫られての料理作り困った時には何度も助けられたレシピです。
右下には先生の写真。
明るい大きな声が今にも聞こえてきそうです。
ゆっくり休んで空の上から見守っていて下さい」。
「16〜17年前仕事と家庭の綱渡りをする日々で当時私は本当にヘロヘロな状態でした。
そんな時の『わが道をいくワンタン』は元気にしてくれる一品。
子供たちが病気の時もワンタンがあれば大丈夫。
悩める母だった私。
よしこれさえあれば大丈夫!と肝っ玉母さんへの第一歩になったと思うのです。
カツ代さん本当にありがとうございました」。
ワンタンをいちいち包むなんて面倒くさい。
試行錯誤の中で進化を続けた簡単料理です。
「わが道をいくワンタンパート