NHK映像ファイル あの人に会いたい「天野祐吉(コラムニスト)」 2014.03.08

(テーマ音楽)広告を批評の対象と初めて位置づけユーモアを交えた鋭い視点で批評活動を続けました。
天野さんは自分が感じた事を分かりやすい言葉で率直に伝える事を大切にしました。
(天野)「事態の紛糾は必至の情勢です」。
これはねよく出てくる言葉です。
もっと簡単に言ってしまうと「もめるに決まってます」って事です。
天野さんは昭和8年東京千住に生まれました。
いたずら好きのわんぱく少年でした。
終戦後焼け野原の東京を離れ父の実家がある四国松山へ引っ越します。
そこで出会った「よもだ」の精神が天野さんのものの見方の原点となりました。
(聞き手)何か天野さんの下地になってるような。
そうなんです。
高校卒業後大学進学を機に東京へ。
下町浅草の空気に触れる中で「よもだ」の精神に磨きがかかります。
ハア〜ッ。
一番ここへ来てびっくりしたのはねこういう所で見てる人たちの反応なのね。
ヤジ飛ばす。
ああ〜っ。
すごい踊りのうまいきれいなね踊り子さんが出てきて踊り出した訳。
でねその人踊りがうまいんだけどねなかなか脱がないのね。
いつまでも脱がないで踊ってる訳。
それでね「私の芸術を見なさい」ってな顔してね。
その時にね一番前のほうに居たねお客さんがね「もっと真面目にやれ」つってヤジ飛ばした。
「もっと真面目にやれ」。
うん。
つまり「こういう場で真面目にやってるっていうのはあなたとしては真面目かもしれないけども見ている客あるいはストリップ劇場という小屋という場から言えばそれは場違いである」とその真面目さはね。
それだけ長くかかる言葉をねひと言で「もっと真面目にやれ」っていうそれで済ましちゃう訳ね。
「あ〜すばらしいなヤジっていうのはこういうもんなんだな」って。
「立派な論文やね評論書けなくても一つの言葉でね僕ら庶民というのはこんなに豊かな表現ができるんだな」ってその時思って「よし僕もすごいヤジリストになろう」と。
ヤジリスト?うん。
と決意した訳ね。
天野さんは大学を中退。
転職を繰り返しやがて広告の世界に入ります。
その後独立。
昭和54年雑誌「広告批評」を創刊しました。
大量生産大量消費の時代さまざまな広告があふれ始めていました。
天野さんのヤジの精神はここで発揮されます。
天野さんの目線は広告だけでなく世相や社会に対しても向けられていました。
昭和57年の「広告批評」では「非戦を広告する」というテーマで特集を組み気鋭のクリエーターたちと共に風刺の効いた作品を作りました。
「私たちなりに非戦の広告作法を考えてみました」。
「こういう試みを積み重ねていく中から何かが生まれてきそうな気がしています」。
「『これポスターにしてあっちこっちに貼って歩きたいな〜』というのが今の僕のヤジ馬的感想です」。
その後テレビやラジオで御意見番として活躍。
ユーモアを交えて鋭く語りかけました。
(アナウンサー)こちらに怒ってらっしゃるという事ですね。
後期高齢者という言葉。
晩年天野さんはラジオ対談「天野祐吉の隠居大学」を始めます。
「人はどう生きればいいのか」。
人生の達人たちと生き方の知恵を語り合いました。
僕や大竹さんは文句言ってりゃいい。
(大竹)そう。
そいつらの間に入ってって文句言って袋叩きにでも遭ってればいいんですよ。
袋叩きは痛いけど鼻つまみぐらいになって。
「成長から成熟へ」。
金や物に従属しない生き方を最後まで語りました。
天野祐吉さん。
ユーモアを忘れず社会にヤジを飛ばし続けた生涯でした。
2014/03/08(土) 05:40〜05:50
NHK総合1・神戸
NHK映像ファイル あの人に会いたい「天野祐吉(コラムニスト)」[字]

コラムニスト、天野祐吉さん。広告を批評の対象と位置づけ、ユーモアを交えた鋭い視点で、批評活動を続けた。社会に対しての発言を続けた天野さんの思いが語られる。

詳細情報
番組内容
コラムニスト、天野祐吉さん。広告を批評の対象と位置づけ、ユーモアを交えた鋭い視点で、批評活動を続けた。天野さんは、昭和54年に雑誌「広告批評」を創刊。大量生産、大量消費の時代、ちまたにさまざまな広告があふれる中で、いいものは応援し、悪いものは、率直に批判する活動を展開した。こうした活動を支えたのは、「やじの精神」だった。広告にとどまらず、社会に対しても発言を続けた天野さんの思いが語られる。
出演者
【出演】天野祐吉

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
情報/ワイドショー – 芸能・ワイドショー

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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