カンブリア宮殿【なぜ?3年たっても「ふっくら」でおいしい!奇跡のパンの正体】 2014.02.06

東京・銀座の歩行者天国
ここに持ってきたパン実は普通のパンじゃないんです
皆さんに食べてもらいました。
お味はどうですか?
ところでこれえぇ!?3年前!?3Yearsago。
(スタッフ)3年前に…。
えぇ!?すごい。
皆さんビックリ。
そりゃそうでしょう
いったいどういうこと?このパンを作っているところが
田んぼの真ん中にぽつんとたたずむ1軒の店がそれ
地元の人たちに人気の店。
おいしそうなパンが並んでるけど銀座で見たパンとは違うね
ただいま甘納豆パン焼きたてでございます。
いかがでしょうか?
え〜!?甘納豆パン?ここの人気商品らしいけどやっぱりちょっと違う。
あの3年経ってもおいしいパンはどこに?店の隅っこを見るとちょっと雰囲気の違うものが。
缶詰だ
なんでパン屋さんに缶詰が?
こちらのお客さん3つも買っていく
実はこれパンの缶詰。
3年前に作られたものを開けてみた
中身を取り出して…
包んである紙をむくと…。
出てきた出てきた。
銀座で食べてもらったあのパンだ。
このパンの缶詰は災害などの備蓄食として作られた
3年経ってもほらこんなにふっくら
しかも3年ももつのに
ミルククリームにメイプル味。
こちらははちみつレモン味。
非常食でもおいしく飽きずに食べてもらえるよういろんな味を用意しているのだ
ちなみにどうやって味付けしているのか?
出来たてのパンを割ってみると
ところどころに黄色いものが。
オレンジのジャムがちりばめられている
これはパンの缶詰に使う生地
そしてシート状のジャム
生地に乗せて包んで…。
機械でのばす
この作業を何度も繰り返して生地にジャムを練りこんでいるのだ
そしてパンの缶詰はスペースシャトルに乗って宇宙まで
2009年に打ち上げられたディスカバリー。
その機内になんとあのパンの缶詰が
作り方は特許までとっている。
しかも日本だけじゃない
パンの缶詰は更に進化
それを加えた新たなパンの缶詰を開発中
パン1個で必要な栄養がとれる夢の備蓄食を目指している
そんなパンの缶詰を開発したのがこの男
挑戦の物語
(一同)はいパン・アキモトでございます!
それを束ねるのは社長の秋元。
そして…。
こちらは常務で金庫番の
家族で会社を支えている
秋元がパンの缶詰を開発したきっかけは1995年に発生した阪神淡路大震災だった
震災直後秋元は
しかし普通のパンは長くもたないため半分以上が被災者の口に入ることなく捨てられてしまったのだ
非常用に保存ができてしかもおいしいパンを作ろう。
そう決意した秋元。
通常のパン焼きが終わってから深夜まで試行錯誤を繰り返した
まずは真空パックを試みたが案の定ぺっちゃんこ
封を開けても元に戻らなかった。
そこで目をつけたのが備蓄の王道
しかしパンの缶詰作りは一筋縄ではいかない。
多くの試練が待っていた
最初は誰でも焼いたパンを缶に入れてみようと考える。
だがこれでは菌が繁殖しやすく日持ちしない
パンの缶詰を作るにはパンだけでなく缶も同時に殺菌しなければならないのだ
そこで秋元が編み出したのが丸めた生地を缶に入れてそのままオーブンに投入。
パンを缶ごと焼いてしまうという方法だ。
温度は企業秘密だが一般的なパンよりやや低めだという
焼くことおよそ30分。
これならパンも焼けるしパンと缶の殺菌も同時にできる。
まさに一石二鳥
アキモトのパンの缶詰は3年経ってもしっとり感を保っている。
いったいなぜだろう?
生地を入れる前の缶を見てみると…。
内側に紙が敷いてある。
実はこれ特殊な紙で重要な役割を果たしているという
ヒントは和室に使われるこれ
どういうことかというとこの紙が焼きたてのときの余分な水分を吸いそれを全体に分散させてそのまま水分を保ち続けるというわけ。
3年続くしっとり感の裏にはすごい工夫があったのだ
この缶の切り口いくら触っても指に傷がつかない。
実はパンの缶詰を必要とする被災地などではこんなふうに缶を食器として使うことが多い。
だから手や口を切らないよう特殊な缶を採用している
どんな仕組みなのかというと…
フタを切り離すと金属が持つバネの力でフチが上に跳ね上がる。
だから切り口に触る心配がない
秋元は毎月のように被災地に出向きこれまでに10万個以上のパンの缶詰を配って回った
うめえ!うめえよこいつは。
パン持ってきました。
ありがとうございます。
非常食や炊き出しが続き日常の味から遠ざかっていた人たちはその食感と甘さを喜んだ
おいしいです。
このまま食べれますね。
パンの缶詰はこれまでにスマトラ島沖地震やアフリカの飢餓地域など世界中の支援を必要とする人々に届けられた。
その数は…
新潟県中越地震や東日本大震災といった大災害のたびにパンの缶詰は注目を集めいまや売り上げは5億円。
町のパン屋さんの枠を超えて成長を続けている
そしてアキモトはパンの缶詰を被災地や飢えに苦しむ地域にタダで配りながらそれでも黒字になる仕組みまで作り上げた
今夜は栃木の小さなパン屋が始めたでっかい挑戦
こちらにですね今日はパンの缶詰を持ってきていただきました。
こちらは作ってから2年半たったものです。
これこのまま渡したら誰も缶詰だと思わないかもしれないですね。
思わないよね?うん。
ふわふわですけどしっとりしてて腹持ちよさそうですね。
その皆さんの驚きが私たちの楽しみです。
ほんとこれわかんない。
おいしい。
今3年もつってことですけども3年以上のものっていうのはできたりっていうのは…。
パン・アキモトっていうのはパン製造業からするとメーカーっていうよりはどちらかっていうとパン屋さんっていうほうが近いんでしょうか?やっぱり町のパン屋さんっていう規模のちっちゃなところだとなかなか続けていくのが難しそうでよく店を閉めていく光景というのは見るんですけれども那須塩原ではいかがなんでしょうその辺りでは…。
今僕らがいただいたパンの缶詰ですけど困ってる人とか欲しがってる人のために何か作ろうというのと同時にこれはひょっとしたらビジネスチャンスかもっていうのはどうだったんですか?買っていく人はどんな目的で買う人が多いんですか。
やっぱり備蓄用ですかね。
いいですね。
アイディアマンなんですね。
いえいえ…。
ただお客さんが喜んでくれるだろうなというようなことを考えるのがお好きなみたいですね。
チャレンジが嫌いな人がパンの缶詰は出来ないですけどね。
すごいことなんですよね。
この缶詰になる前ですけども救援物資として阪神淡路大震災の際に被災地に送ったパンがやっぱり賞味期限の問題ですごく大量に捨てられてしまうことがあるって言われましたけどあのときは相当なショックをお受けになりましたか?リクエストがあったんですね。
そのリクエストをおっしゃったのは牧師さんだっていうふうに聞いたんですけども。
はい。
普通それって相反することなんで無理ですよって言うんじゃないですかね。
最初はそうおっしゃったんですか。
日本人が感じるのは。
そうすると…。
現実的にこんなおいしい缶詰のパンができたときにはその牧師さんは何ておっしゃったんですか?
去年11月超巨大台風30号の直撃を受けたフィリピン
年が明けて今年1月被害を受けた島の1つに秋元の姿が
ここサマール島では沿岸部のほとんどの家が破壊された
秋元はここにある目的を持ってやってきていた
車を停めると段ボール箱を降ろし始める
向かったのは1軒の小学校
お腹をすかせた子供たち。
すると
見せたのはパンの缶詰だ
これを子供たちに自らの手で届けるため秋元ははるばるやってきたのだ。
もちろんタダで
見たこともないパンの缶詰に興味津々
味はどう?
実は秋元こうした被災地にパンの缶詰を届け続けている
そのシステムとは缶に書かれているその名も救缶鳥プロジェクト
救缶鳥プロジェクトを知った村上龍はこう指摘した
果たして秋元は
ここは
あるものを見せてくれるようお願いするとカウンターの裏の小部屋へ
こちらにございます。
そこには従業員向けにあの救缶鳥が
備蓄専用のパンの缶詰だ。
一方こちらは
地下倉庫を覗くと
大きな施設だけじゃない。
こちらの運送会社では…。
すべてのトラックにこんなものを備えている。
取り出したのは非常袋。
その中に救缶鳥が2個
この缶詰を世界の被災地に送る仕組みとは
まず賞味期限3年の救缶鳥を1缶800円で企業などに買ってもらう
賞味期限が1年残った段階でパン・アキモトが備蓄している缶詰を回収させてもらえないか打診する
応じてくれた客にはその見返りとして新しいパンの缶詰を100円引きで販売する。
回収した缶詰はNGOに託して海外へ。
これが客も喜ぶ画期的なシステムなのだ
当社としてのCSRにつながるというようなところがですね
秋元がこんな仕組みを作ったきっかけはある自治体からの電話だった
秋元に阪神淡路大震災での苦い思い出がよみがえった
ちょうどそのころインドネシア
現地の知人から
とSOSが届いた
そこで考えついたのが賞味期限が切れる前に回収する救缶鳥プロジェクト。
お客の備蓄を入れ替え続けるこの仕組みなら缶詰を継続して買ってもらえアキモト側にもメリットがある。
しかし最大のネックが缶詰の
普通に回収すれば当然赤字。
しかし秋元はこれを見事に解決した
例えば情報処理を手がけるこちらの会社。
東日本大震災があったため社内の備蓄用として救缶鳥を購入した
賞味期限が残り1年になった先日運送会社のスタッフが
続いて倉庫に向かい備蓄してあるほうの救缶鳥に伝票を…
お預かりします。
ありがとうございました。
ごくろうさまです。
その足で回収していった!つまり
これが救缶鳥黒字の秘密。
アキモトは社会貢献とビジネスを見事に両立させたのだ
救缶鳥は栃木を飛び立ち沖縄に渡った
本島の中部うるま市にある工業団地
その一角にあるこの建物。
アキモトのパンの缶詰専用の工場だ
秋元が自ら案内してくれた
ここは今後の救缶鳥の拡大を見据えた戦略拠点だ
わずかながら雇用にも貢献している
そしてアキモトが栃木からあえて遠い沖縄を選んだのにはもう一つ理由があった
何が起きてもパンの缶詰を作り続ける
それが救缶鳥で世界を救うパン・アキモトの覚悟だ!
おとといまでフィリピンに行かれてたんでしたっけ?救缶鳥プロジェクトですけどああやってできてしまうとなかなかよくできたシステムだなっていうふうに皆さん思われるかもしれませんけど…。
回収率っていうのはどのくらいなもんなんですかね?よく言われるのはどっちかっていうとボランティアとか社会貢献でやりましたっていうのといやそれはビジネスチャンスだと思いましたと。
なんていうの?どっちかだっていうような常識があると思うんですよ。
実際にこれを作ったら被災者の人喜ぶだろうなっていう思いとそれからひょっとしたらこれ売れたらうちの主力商品になるかもっていう思いが同時にあるっていうのが僕はいちばん自然なような気がして納得しちゃったんですけどそんな感じだったんですか?そうですよねタダのボランティアっていうのは長続きしないですもんね。
いい循環ができてますもんね。
このあとはパン・アキモトが開発中の世界で唯一のパンに迫る
そこに混ぜるこの物体…。
なんだこりゃ!?
えっコンニャク!?いったい何が出来るんだ?
パン・アキモトに朝がきた
午前9時1台の車が店を出発
その車は田んぼを通り抜け…。
林を突っ切っておよそ30分。
とある地区に着いた
営業部長の長男信彦がパンのカゴを抱えて1軒のお宅へ
こんにちはワタナベさんこんにちは。
おかあさん時間大丈夫でしたか?
パン・アキモトでは訪問販売もしている。
こちらは2人とも車を運転しないのでなかなか買い物にいけない
回るのは主にお年寄りのお宅
おかあさんこんにちは。
今日お天気いいですね。
まだぬくもりの残るパンはとても重宝されている
地域の困りごとにも手を差し伸べる。
売り上げは小さいがこれもパン・アキモトの仕事だ
一方本社では秋元肝いりの新商品の開発が始まっていた
次男の工場長輝彦が任されたのは…
開発のきっかけは…
糖尿病患者は好きなだけパンを食べることができない
今取り組んでいるのは普通の食パンより
これまで失敗は10回以上。
しかし今回は秘密兵器が…
コンニャクが入った生地を型に入れて焼いてみる
焼く温度も時間も普通のパンとはまるで違う
絶妙のタイミングは何度も焼いて見つけだすしかない
焼けたら早速試食して検討
果たしてこの日の出来具合は?
成功すれば普通のパンと味が同じで
全国に900万人いる糖尿病患者には朗報だ
困っている人に手を差し伸べるということで訪問販売もやはりなかなか事情があって買い物に行けない方々利用者の方々とてもやっぱり喜んでらっしゃるんですね。
はい。
嬉しいと思うな。
まぁ救缶鳥というか缶詰パンですけどパンというモノを売りながら実は安心というソフトを売っているんだと。
これはいい言葉だなと思ったんですけど…。
まさにそうですよね?はい。
僕思うんですけど結局パン・アキモトが今売り上げ年商5億くらいでしたっけ?これがですね僕としては1,000億くらいあってほしいんですよね。
どうでしょうか?
もうすぐ卒業の中学3年生。
手にはあの救缶鳥が
そしてなぜか感極まる秋元
涙のわけはこのあとで!
ここは名古屋市内にある女子中学校
卒業を控えた3年生の教室を覗いてみると…
机の上にアキモトの救缶鳥が!
この中学校では
送ることを選んだ生徒たち缶に何かを一生懸命書き込んでいる
こちらは…
現地の人たちへのメッセージだ
なんで自分で食べないで送ろうと思ったんですか?
実は秋元が先月フィリピンの子供たちに届けたのはあの中学生たちのメッセージが入った救缶鳥だった
日本の中学生たちの優しさが確かに被災地の子供たちに届いたのだ
(子供たちの歌声)
(英語)
(拍手)何だろう…。
収録を終えて村上龍はこんなことを考えた
2014/02/06(木) 21:54〜22:54
テレビ大阪1
カンブリア宮殿【なぜ?3年たっても「ふっくら」でおいしい!奇跡のパンの正体】[字]

製造から3年たっても焼きたてパンのようにふわふわで柔らかく、味は25種類!非常食の常識を打ち破り、各国で特許をとった独自製法が生む「缶詰パン」の凄さとは?

詳細情報
番組内容
栃木県・那須塩原市にあるベーカリー「パン・アキモト」。店舗数は2店、名物は創業以来60年以上作り続けている「甘納豆パン」…。一見、どこの街にもある普通のパン屋さんかと思いきや、実はこの会社の「ある商品」が世界中の人々を喜ばせている。それは「パンの缶詰」。災害時のための非常食だ。非常食というと乾パンのように固いものを想像してしまうが、「パン・アキモト」のパンの缶詰は違う。
番組内容つづき
製造から3年がたっても、焼きたてパンのようにふわふわで柔らかい。しかも、味の種類は25種類にも及ぶ。日本を始め各国で特許をとった独自の製法から生み出される「缶詰パン」の凄さとは?栃木のパン職人の世界規模の挑戦を追う!
出演者
【ゲスト】パン・アキモト社長 秋元義彦
【メインインタビュアー】村上龍
【サブインタビュアー】小池栄子
関連情報
【ホームページ】

http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/

【公式Facebook】

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