黒潮が豊かな漁場を育む海辺の町にある問題を抱えたお宅がありました
この家が抱える問題それは…
金子家が自宅に看板を掲げ夫婦で店を始めたのは戦後まもない昭和24年
以来半世紀近くも町の自転車屋さんとして親しまれてきましたが9年前にその看板を下ろし夫の死後80になるまで1人で店を守ってきたお母さんも2年前に他界
今はここに金子家五人姉妹のうちの3人が一緒に暮らしています
食事や洗濯などの家事を担っているのが次女の幸子さん
姉と共に三女・光子さんが大病を患った五女の澄子さんの面倒を見ています
澄子さんは手術で声帯を失ったため会話はすべて筆談
(光子さん)「最近気が若くなった」フフッ
3人仲よく穏やかに暮らしているかに見える金子家
しかし実は…
なんとコンクリートの土間が家を中央で真っ二つに分断
しかも土間から座敷に上がる段差は50cm以上
家の中だというのになんともつらい動線
これまで何度も増改築を重ね屋根の高さが違う家を縦に3軒無理やり継ぎはぎしたような形の金子家
9年も前に閉めた自転車屋の店舗は使い道もなく廃業当時のまま
その奥を貫く長い土間が深い谷間のように奥行きある家を左右に切り裂いていたのです
そんな家で暮らす姉や妹たちのことをかねてから心配していた四女の栄子さん
子どもたちが独立したのを機に結婚以来ずっと暮らしてきた神戸を離れ夫の弥三郎さんと共に実家に戻って2世帯5人で同居することを決めました
また再び四姉妹が集い互いに助け合いながら安心して老後を送れる終の住処に
そんな切なる思いを受け1人の男が立ち上がりました
家具職人になることを目指して工業高校のインテリア科を卒業した外山
しかし夢を追って働き始めた彼を不慮の事故が襲いました
その後建築の世界に希望を見いだした外山は独学で学び8年がかりで一級建築士の資格を取得
そんな苦労を乗り越えた苦労人だからこそ分かることがありました
やっぱりその…住まわれる人がどういう時に不便なのかとかそういったことに対しての配慮っていうかそういう面では気付きが生きやすいのかなと思ったり…建築通じて喜びとか楽しさそういうものを味わえるようなものを自分が与えることができるとうれしいですよね
言葉にならない気持ちまで丁寧にくみ取る外山を人は「住まいのメンタルトレーナー」と呼びます
再び四姉妹が集い一緒に暮らすことを決めた金子家
老後に不安を抱く姉妹に匠はどんな希望の光を届けるのでしょうか
こんにちはこんにちはどうもはじめまして外山です
神戸から実家に戻ってきた四女の栄子さん夫婦と共に療養中の五女・澄子さんもお姉さんに支えられながら匠をお出迎え
ずっと3人がここで…
(スタッフ)皆さん一緒に住まわれる?そうなんです何かお願いすることない?
澄子さんも匠に筆談でごあいさつ
(栄子さん)「初めまして金子澄子と申します」「何かとたいへん迷惑をおかけすると思いますがよろしくお願い致します」「家族のみんな今回とっても喜んでいます」「遠い所から誠にありがとうございます」と書いております
(外山)ありがとうございますあの…
(スタッフ)ご実家のことが気になってたそうそう…建物とやっぱり一緒でご家族の思いも一緒に新たな場にもっていけたらいいかなと今ちょっと思ったところです
家族の深い思いを胸に刻んだ外山
まずは廃業してから手つかずのままの自転車屋の店舗から検証を開始
大通りに面した広い間口いっぱいにガラスサッシがはめられているため店をやめた今も外から家の中が丸見えです
玄関っていうのはまた別に…ここなんですここが玄関なんですね出る時はみんな鍵を閉めて裏から…外から鍵が掛けられない外に施錠はないんですねサッシだけになるんでここと…鍵を掛けて裏からってことですか
(幸子さん)ずっと回って…
(外山)あっちょっと不便ですね上のほうもすごく広い空間なんですけどそのまま屋根っていう感じで…
(幸子さん)あそこの段になってる所がそこから光りが入ってますけどスースー風が入ってくる感じで夏は涼しくていいですけど冬は寒いですねここにはドアがないんですかねはいありません
冷たい隙間風が吹き込むのは天井だけではありません
間仕切りのない丸見えの床下をのぞいてみるとあろうことかそこは完全に外と筒抜けになっているではありませんか
でも段差も50cmぐらいありますよねだからいつもこうやって…こうやって上がって下りる時はこうやってねどうしても障子に手を添えられて上り下りされるってことですね手すりじゃなくてこれはもうほんとに建具ですのでどうしてもグラグラと動きますので危ないですねじゃあもう寝よっか遅くなったから布団の用意するね
土間で分断された部屋を行き来するにはいちいち段差を上がったり下りたり
それが面倒なので押し入れから出した布団は…
よっ!
土間を挟んだ向かいの部屋へ放り投げて敷くのです
でも最近は年を取ってこれさえつらくなってきました
…で今投げられてるんですねはい
このやっかいな土間のせいでどの部屋の前にも高い段差がある金子家
もちろん体の悪い澄子さんの部屋の前にも
(外山)ここも段差がありますねあっありがとうございます
(栄子さん)「何度もこけましたたおれました」「数え切れないほどに」って言ってますねああ…どうもありがとうございますそうですか今こすってな
そしてこの土間の一番奥にあるのが4畳ほどの広さの台所
ここには障子やふすまなど冬の寒さを遮る建具さえありません
これもまた段差があるんですけどここは先ほどの段差と違って低いですね
(幸子さん)天井がちょっと低いもんだから低くなったんだと思いますけど天井低いですねこれ…気になったのがこのテーブルの配置なんですけどほんとギリギリなんですけど
(幸子さん)冷蔵庫がこちらにありますから行き来するのに通り道が…
(外山)…でテーブルがこちらになってるってことなんですね
こんな台所では家族がそろって食事などできるはずもなくみんな各自料理をお盆に載せて居間へと大移動
両手が塞がれたままなので高い段差を上がるのに手をつくこともできません
台所の向かいには床も張られていない土間のままの水回りスペースがあるのですが窓が1つもなく昼間でも薄暗い空間
(外山)これは井戸ですね
(栄子さん)そうなんです
(外山)今もお使いなんですか?
(幸子さん)お風呂と洗濯機なんかで使っております洗面所と
(外山)洗面とお風呂に使われてるんですねここもほんとでもトタン1枚の壁ですよね室内で使うような造りじゃないですもんね壁の上とか隙間が見えてて外の光りが漏れてるんですけど全く断熱がないですよね外にいる感じとほとんど変わらないですね
そんな寒々しい水回りの一角にセメントボードの壁1枚で囲まれた風呂場があるのですが家族を悩ませるのは冬の寒さだけではありません
これはお着替えはどちらで…着替えはあれの上で…あっこの中ですかここで着替えてらっしゃる?はい着替えて洋服脱いでここに置いてますこの窓は…これ開けると台所なんです
(外山)思いっきり丸見えですね
(幸子さん)お風呂最初建てた時はなくって外だったんですよね
(外山)あっもともと外ですねだからここ外壁になってるんですねなるほど…不思議なつながりですねあっはい…トイレ外なんですねはい
家族が何より困っているのはトイレが家の外にしかないこと
特に療養中の澄子さんにはあまりに負担が大きすぎます
冬なんか特に帰ってきたら寒いですよねドアを閉めますとこれもずっと開きっぱなしなんですねほんとに皆さん仲よくされてまして非常に温かいものを感じましたこれから皆さん高齢になられていくということでやっぱり気になりますのは段差と寒さです部屋を移動するのにもおっくうになってくると思うのでご家族の絆とか繋がりをより強く心温まる暮らしの場を作っていけたらいいかなということを思います
それぞれの人生を歩んできた四姉妹が再び集まり共に安心して余生を送るため金子家が用意したのは2100万円
「住まいのメンタルトレーナー」外山の挑戦が今始まります
(所)染五郎さん・坂井さんこんばんはいらっしゃいませ今まだ何も始まっていないのにちょっと涙ぐんでましたけど大丈夫ですか?きょうだい愛に打たれちゃいました?はいまたこの実家がすごいですよねきょうだいの絆でしか成り立たないうちといいますか…うちの形はしてますけど外ですよねこれあれだけ下が空いてると猫も犬も何もかんも入ってきますよねそうですねぇ…夏は蚊取り線香どころの騒ぎじゃないですよねあとこれリフォームをしてってこうなったわけじゃないですかもうちょっと当時の大工さん統一しようとしなかったのかな
(市川)色もね違いますしちょっと開けてみましょうかこんな感じなんですよなんでここんとこに土間みたいなずっと廊下作ったんでしょうね
(市川)52cmって結構高いですよ
(坂井)なんかセットみたいですねあとトイレが外って
(坂井)外はつらいですねぇあまり飲まないようにしてるって分かりますねあの気持ちは
(江口)今回ご依頼がありましたのは金子家築64年の木造平屋建てですもともとご両親が自転車屋さんを営んでいたお宅で今もその店舗が当時のまま2年前にお母さんと5人姉妹の長女・和子さんが亡くなって以来次女の幸子さんと三女の光子さんそして二度の大手術を受け自宅療養中の五女・澄子さんの3人暮らしそこに結婚以来ずっと神戸で暮らしていた四女の栄子さんがご主人の弥三郎さんと一緒に帰ってきて夫婦で費用を出してリフォームし5人で同居することを決めました四人姉妹が手を取り合って老後を迎えるその家は高さが50cm以上もある土間が家の真ん中を横切りどこに行くのにもいちいち履物を履いていかねばならず体の不自由な澄子さんは高い段差で何度も転んで危険な思いをしていますほかにもこれからますます年齢を重ねる5人にとってはつらいことばかり仕事を早期退職して戻ってきた栄子さん夫婦はここでお好み焼き屋さんを開きたいという夢もありますそんな金子家に挑むリフォームの匠は「住まいのメンタルトレーナー」外山秋人さん果たして匠はどのようなリフォームを施すんでしょうか皆さんで推理してみてくださいやはりみんなが集える所は絶対大切にしますよね土間はもうなくしてしまって土間はないでしょうもうきっちり床作りますよこれをブロックごとにしてそれを回り舞台に載っけて日によって居所が替わるっていうなるほどカラクリになってるっていうあのきょうだいはカラクリ求めてますかね?いや結構これカラクリっぽい…まぁそうですけどねあと風通しがいいからたぶん色んなものが腐ってないと思うんですよいつもだと開けると「うわっここ柱ない」とか風通しがめちゃくちゃいいんで土台はしっかりしてると思います
今回のビフォーアフターは「子どもが天井から落ちる家」
明日よる6時56分放送
四姉妹で老後を共に暮らしたいと願う金子家の引っ越し当日
通りに面したガラス戸が大きく開け放たれ荷物を運び出す準備が始まりました
澄ちゃーんそしたら行こうか向こうに
(スタッフ)澄子さんどっか行かれるんですか?今日は引っ越しで大変ですからね向こうの仮住まいの所に移動しときます
これまでさんざん苦しめられてきた高い土間の段差とも今日でお別れです
一足先に家を離れ仮住まいへ移った妹の代わりに部屋を片づけるのは一番上の姉・幸子さん
幸子さんにとって澄子さんは…
そんな姉をずっとそばで支えてきた三女・光子さん
今回金子家に増えた家族の1人四女・栄子さんの夫弥三郎さんはといえば…
唯一残されていた自転車屋だった頃の名残
お父さんが亡くなったあとも80になるまで20年近くも1人で店を続けていたお母さん
この赤い道具入れはそんな働き者の母親がずっと大事にしてきたもの
(スタッフ)お父さん・お母さんに「リフォームする」って言ったらどう思ってたんでしょうね
64年にわたり家族の人生を見届けてきたわが家
苦労を強いられることもありましたがそれでもなお愛着があるこの家で再び四姉妹が新しい暮らしを始めようとしています
引っ越しも終わりいよいよ解体が始まる金子家
まずは家中の建具を取り外します
隣り合う部屋や土間との間仕切りに使われていた大量の障子やふすま
使える物はできるかぎり再利用したいと丁寧に外して保管しておきます
続いて床下が外と筒抜けだった座敷の畳を剥いでみると…床板は隙間だらけ
これでは冬場底冷えに襲われるのも当然
厳しい寒さが伝わるのは床からだけではありません
壁も断熱材が入っていないだけならまだしも…
なんと外壁にも隙間が…
もともと独立して建っていたものを無理やりつないだ水回り
外壁のトタンが家の中に残されたままでした
薄っぺらいセメントボード1枚で囲われた風呂場の壁は手で簡単に引き剥がせます
台所から窓ガラス越しに丸見えだったお風呂をはじめ継ぎはぎだらけだった増築の跡を次々と取り払っていきます
そんな解体の様子をじっと見守っていた金子家の四姉妹
それぞれの胸に生まれ育ったわが家での記憶がよみがえります
優しい両親の愛情を受けて育った娘たち
やがて4人は親元を離れ一度は別々の人生を歩みましたがいつも互いを思いやっていました
(スタッフ)大丈夫ですか?澄子さんちょっと感慨深いですかね結構ねずっと住まわれてね思い入れありますもんね
長い年月の間家族の思い出が増えていくのと同時に暮らしも変わりその時々の必要に応じて何度も増改築が繰り返されてきた金子家
しかしそこには楽しかった思い出ばかりでなく家族を危険に晒す重大な問題も潜んでいたのです
解体で明らかになった金子家の問題
(スタッフ)ここが一番古いんですかねあとですねこちらとかですね見て頂けるとこういう感じなんですよねこれはシロアリの被害ですね下側からシロアリが入っていってこういう形で中の繊維を食べ尽くしたという感じですね
(外山)上のほう見て頂くと幅は10cmぐらい柱としてあるんですけどずっと下に行くとそれが細くなりまして3cmぐらいですねこれでよく支えてたなという感じですね
さらに家の幅を広げる増築が行われた際壁が排水溝の上に無理やり建てられていたせいで柱を支える束石が簡易的なブロックでしか賄えずしかもそれは排水溝のふちにギリギリに引っ掛かっているだけ
落ちる寸前でした
(外山)そうですねこの大きさですからここはリフォームで何か考えるところのポイントじゃないかなと思うんですよね
縦に並んだ3棟の基礎が別々でそれぞれが独立して建つ金子家
しかもシロアリに食い尽くされてつま先で立っているような危うい柱や今にも排水溝に落ちそうな束石など構造上の不安がいっぱい
すぐさま補強工事にかかります
まずは根元が折れそうになっていた柱の脇に鉄のサポートを立てると…
排水溝の上に幅を広げていた増築部分を解体
床下から外が見えていた壁を剥がし排水溝の幅ギリギリに載っかっていた束石も柱もろとも取り払います
もちろんシロアリにやられた柱も撤去
西側の壁の解体が終わると今度は反対の東側の壁も
古いトタンの波板を下から50cmの高さで切り取り下地の板を外して土台をあらわに
築64年の家の基礎を新しく作り替えるのです
むき出しになった間柱を切ってそれを支えていた土台も取り去ります
柱の根元を切り落とすと壁は宙に
そこにすぐ立ち上がりの基礎を作るのかと思いきや…
宙に浮いた壁の下に先に土台を入れます
一体どうするつもりなのでしょう?
(スタッフ)外山さん土台入りましたけど基礎より先に入れたんですねそうですね
3つ並んだ建物がそれぞれ独立して建っていた金子家
その土台の高さをそろえ頑丈な鉄筋コンクリートの基礎で固めてバラバラだった3棟を1つにしたのです
構造を支える立ち上がりの基礎とともに土の地面もベタ基礎で覆いました
足元を固めたら次は駆体
細くて頼りなかった梁の下には太さ30cmの梁を添えて補強
基礎のみならず築年数の異なる隣り合う建物の柱も1つにつなぎます
これでようやく3棟が1軒の家に
構造補強を終えた金子家で今度は屋根の工事が始まりました
3棟続きの一番奥最も低い屋根の瓦を全部剥がすと…
重機で小屋組みを丸ごと解体
そこに以前より高い小屋束を立て小屋組みを組み直していきます
どうやら屋根の高さを上げるようです
年代も構造もバラバラの3つの建物が継ぎはぎされて連なっていたかつての金子家
最も低かった一番奥の屋根がまん中の屋根と高さがそろえられました
そうしてできた屋根の下で今度は新たな床組み作りが…
11mもあった長い土間に端から端まで根太を渡して断熱材を入れると…
家を真っ二つに切り裂いていた土間が埋まり深い溝は一切なくなりました
リフォーム後四女の栄子さん夫婦がお好み焼き屋を始める予定の金子家
ここから出はいりするってことになります
(スタッフ)こちらは?
通りに面した広い間口を2つに分けて店舗用と住居用の入り口を用意した匠
店の入り口の上に掛けた庇に薄い木の板を重ねて瓦代わりに張っていきます
古民家風の素朴なおもむきが出るよう「こけら葺き」で仕上げました
外壁は板張り風のサイディング
店の外観ができたら今度は内装
店舗は5坪ほどの広さを確保しました
中央に腰高の壁を立ててスペースを2つに分け
そこにカウンターを取り付けます
お父さんが亡くなったあともお母さんが80になるまで20年近く1人で続けていた自転車屋の店舗
それが今度は早期退職して帰ってきた娘の栄子さんが夫婦で第二の人生を懸けるお好み焼き屋の店舗へと生まれ変わりました
お母さんが生前店の道具入れをペンキで赤く塗った時に一緒に塗った古い柱
お母さんの思い出とともにこの柱だけはそのままで残しました
店の入り口の隣に少し奥にずらして作った金子家で初めてとなる住居用の玄関
正面の入り口とは別に脇にももう1つ入り口が…
それは家の中まで段差なく入れるよう通りから緩やかなスロープでつながる出入り口でした
そこへ届いたのは金子家待望の新しい玄関扉
持ちやすい大きな取っ手が付いて開け閉めも楽な引き戸
これは匠がみずからデザインしたオリジナルの扉で実はちょっとした工夫が施されています
(外山)この通り土間自体が検証の時に今回も新しくその家を造り替えるにあたって是非風通りのよさは同じ場所で生かしたいと思ったもんですからその時は段差がありましたから床をそろえることで解決させるとその上で同じように南北に風の入り口と出口を設けまして通風を図ったって具合なんです
かつての通り土間の風通しのよさをそのまま生かした匠
家族の将来を考え車椅子でも家に入れる入り口も設け風と人の動線を整えました
今回のリフォームで一番の大仕事を終えるとすぐに現場を飛び出し車でどこかへ向かう匠
あの…今回ですね
そう言ってしばらく車を走らせると山を削った造成地のような場所が見えてきました
金子家のリフォームにぴったりの物とは一体?
こんにちはあっどうもこんにちは
そこは大きな重機で山肌を掘削中の現場
削られる山の断面は一見かたい岩のように見えますが…
実は触れるだけで簡単に崩れる非常にやわらかな地盤でした
その削り落とした土を手に取って感触を確かめる外山
(スタッフ)外山さんこれ何ですか?
鹿児島県と接する宮崎県都城市
この辺りの火山の噴火によってできたのが桜島をはじめとする山々
それらの山を形作っているのが「シラス」と呼ばれる火砕流の堆積物
大雨が降ると土砂崩れを起こすため地元では厄介者として扱われてきたシラス
しかしそれは古来から優れた建材として利用されてきました
細かくふるいにかけ天日乾燥させたシラスにつなぎの「すさ」を混ぜ合わせたものを現場で水に溶きます
それを使うのはお好み焼き屋となる店の店内
実はこれは壁に塗るためのもの
今後気になるであろうにおいの面にも気を配った匠
そこへ店舗造りで最も肝心なものが届きました
トラックの荷台に載せられてきたのは業務用の厨房機器
中古で安く手に入れた冷蔵庫やお好み焼きを焼く鉄板などずらり一式
外山も手伝ってそれらをすべて店の中に運び入れます
亡き父と母が長年営んできた自転車屋の店舗が少し小さくなって今度は娘夫婦が始めるお好み焼き屋に
厨房機器が入るとにわかに店らしくなり9年前の廃業以来すっかり静まり返っていた店内に再び活気が戻りました
亡き父と母が始めた自転車屋を9年前に廃業したものの今もその店舗がそのままで残っていた金子家
奥へ奥へと増築を重ね縦に長く延びた家の屋根は高さがバラバラ
2度の大手術を乗り越え療養中の妹やそれを支える姉たちのことがずっと気がかりだった四女の栄子さんは長年暮らした神戸を離れ40年ぶりに実家に戻って夫の弥三郎さんと共に5人で同居することを決意
じゃあもう寝よっか遅くなったから布団の用意するね
しかし長い土間が家を真っ二つに引き裂く金子家には普通に日常生活を送るだけでも大変な困難が
両親が残してくれた愛着ある家ですがこれからますます年を重ねる5人にとってはあまりに過酷で不安なことばかり
再び姉妹が集い互いに寄り添って仲よく支え合いながら安心して老後を送れる終の住処に
そんな切なる願いを受け1人の男が立ち上がりました
「住まいのメンタルトレーナー」と呼ばれる匠が手がけた優しい家造りの全貌をご覧頂きましょう
縦に3つ並んだ築年数の違う建物を無理やりつないだせいで屋根の高さも壁の色もバラバラになっていたかつての金子家は…
一番奥の最も低い屋根を真ん中の建物にそろえ外装の色も統一
早期退職して実家に戻ってきた四女の栄子さんが夫の弥三郎さんと2人で始めるお好み焼き屋の店舗も完成しました
大通りに面した立地のいい店先にはデッキスペースを設けたくさんのお客さんを迎えられるように外にも客席を広げました
夫婦で決めた店の名前は「集」
四姉妹が再び集まった金子家にぴったりの名前
実はこの看板かつて家具職人だった匠がみずから作ったもの
昔取ったきねづか
木目の美しいヒノキの板にひと文字ひと文字彫刻刀で丁寧に彫りました
仲のいい姉妹の新たな門出のお祝いと心からのエールを込めて作った店の看板
「集」の漢字はt・s・u・d・o・iのアルファベット6つを組み合わせてデザイン
9年前に廃業しお母さんが亡くなったあともずっとそのままで残していたガランとした自転車屋の店舗は…
レトロな雰囲気のお好み焼き屋さんへと生まれ変わりました
僅か5坪ほどの小さなスペースながら温かみのある居心地のいいお店
地元伝統のシラス壁で気になるにおい対策も万全
お母さんがペンキで赤く塗った柱は自転車屋だった頃の唯一の名残
金子家の歴史を物語る店のシンボルになりました
住居用の玄関をあえて奥に引っ込めスペースを割いたのは雨にぬれないための気遣い
その引き戸の向こうにはかつての長い通り土間に代わって段差のない床が一直線に続いています
家族5人分の大きな靴箱を備えた玄関には澄子さんが気軽に外へ出かけられるようにと用意した邪魔にならない折り畳み式のベンチや鍵をかけたままで風を通すことができる玄関扉など匠の優しい工夫がいっぱい
通りに面した玄関扉とは別にもう1つ手すり付きの緩やかなスロープを上がって家の中まで段差なく入れる出入り口も
幅1m高さ52cm奥行きが11mもあった通り土間
家を切り裂いていたその谷間を塞ぎ全面バリアフリーにしたおかげで楽になったのはもちろん生活スペースも以前より格段に広くなりました
大きな窓から明るい日ざしが差し込む広いキッチンには作業台代わりになる便利な対面式カウンターを作りつけ家族が増えた分収納もたっぷりと確保
いつも家族が顔を合わせる食卓の横にはお母さんが自転車屋の店舗でずっと使っていたあの真っ赤な道具入れが
お母さんが塗った赤いペンキはそのままに油まみれだった引き出しの中だけきれいに作り替えたうえサイズを変えて使いやすい食器棚として再利用
お母さんの60年来の相棒がまたこれからも家族の役に立ちます
押し入れから出した布団を土間越しに放り投げていた3畳間は客間としても使える落ち着いた座敷となり南向きに仏壇が据えられました
娘たちよりもひと足先に新しくなったわが家へと戻ってきた両親
家が住みやすく生まれ変わったことを喜び再び集まった姉妹のことを温かく見守ってくれることでしょう
互いに助け合って暮らす家族のことを考え栄子さん夫婦が店に立ちながらでも澄子さんの様子に目が届くよう店の厨房と住居のキッチンを隣り合わせにして動線をつなぎました
キッチンを挟んでそれと反対側に付けられた扉は新しくできた水回りへの入り口
今まではなかった脱衣所もでき窓から入る日ざしが明るく照らします
四姉妹のために洗面台もゆったり広めに確保
化粧品や小物の収納場所にも困りません
脱衣所から段差なく続くお風呂の洗い場には足に優しく滑りにくいコルクタイルを採用
キッチンから入れるこの洗面脱衣所には入り口がもう1つ
奥の部屋からわざわざ遠回りして来る必要はありません
大病を患い今も療養中の澄子さん
部屋に出はいりするたびに土間の高い段差で怖い思いをしてきました
でももうそんな心配はありません
土間を埋めて段差をなくした床一面足に負担の少ないやわらかな桐の床材で覆い尽くしました
家具や小物を集めるのが趣味の澄子さんのために壁に飾り棚を付けただけであえて収納は設けず大切にしていた箪笥が置けるスペースを取りました
そんな澄子さんの部屋と一番近い場所にトイレを配置
家族にとっても待望の室内トイレ
いちいち外に出る必要もなく雨にぬれることもありません
窓が1つもなく昼間でも真っ暗でじめじめとしていた古い井戸が残るかつての水回りは…
なんということでしょう!
閉ざされていた薄暗い場所が日の当たる坪庭へと大変身
三方をガラス張りにした地窓からは四季の移り変わりが眺められ空が見えるハイサイドの窓からはやわらかな自然の光が注ぎ込みます
これまでずっと家族の心を暗くしていた闇の空間が一転家族の心を潤す空間へと生まれ変わりました
極端に天井が低く間仕切りもなくてテーブルが土間に落ちそうになっていた台所は…
姉や妹と同居するために戻ってきた栄子さんと弥三郎さん夫婦の寝室に
屋根を上げたことで空間がグッと広がりました
その天井の高さを利用してロフトを設けそこへ上がるために匠が作ったのがこの収納も兼ねた箱階段
しまう物に応じて大小さまざまな引き出しや戸棚が使い分けられます
匠はもともと屋根が高かった真ん中の建物の小屋裏もむだにはしませんでした
2つの構造体の境に横たわる梁をまたいで向こうに行けるよう引き出し式の踏台を付け3畳分もの広さの納戸を確保
季節違いの洋服や家電など何でもしまっておけます
一方栄子さん夫婦の部屋に作ったロフトには畳が敷き詰められ金子家でたった1人の男性・弥三郎さんのための書斎スペースに
手すりの柵と一体になった書斎机は必要があれば折り畳んで収納することも可能
3畳ほどの広さがあるこのロフトには布団がしまえる押し入れも付いているので子どもたちがいつ遊びに来ても気軽に泊まっていくことができます
薄っぺらなセメントボードの壁1枚で仕切っただけ
脱衣所もなく窓越しに台所から丸見えだったかつての寒々しい風呂場は場所を移し…
これまで狭い3畳間で布団を並べて寝ていた次女・幸子さんと三女・光子さん
そんな2人に初めてそれぞれの個室ができました
窓から坪庭が眺められるこちらの部屋が幸子さんの寝室
壁一面に設けた大きなクローゼットは奥行きも深く隣の光子さんの部屋からも出し入れできる両面使い
限られたスペースをむだなく利用しました
家事を一手に担う幸子さんの部屋には出入り口がもう1つ
この扉を出ればまっすぐ最短で水回りやキッチンへ行くことができるのです
これまで1人の時間を楽しむ余裕などなかった幸子さんと光子さん
お気に入りの空間でゆっくりくつろいでもらえるようそれぞれが好きな色の壁紙を張って部屋の配色を変えました
東西に付けた窓から明るい光が入る光子さんの部屋
緑が香る心地よい風が通り抜けます
長い土間の突き当たりにある裏口を開けると外にはご近所から丸見えの物干し場がありました
日当たりのいい物干し場は以前のままでそこにウッドデッキを設け周りからの視線だけを遮断
天気のいい日は物干しついでにのんびりお茶も楽しめます
それぞれの人生を歩んできた四姉妹が再び同じ屋根の下で安心して暮らせるよう「住まいのメンタルトレーナー」外山秋人が心を尽くして仕上げた今回のリフォーム
果たしてみんなは喜んでくれるでしょうか?
3人から5人に家族が増えにぎやかになった金子家
仲のいい四姉妹と頼りになる弥三郎さんが全員そろって久しぶりにわが家に帰ってきました
(弥三郎さん)もうすぐやで〜あれ?うわ〜!ええ〜!お店も!「t」「s」「u」
(スタッフ)「d」「o」
(スタッフ)「i」がセンターに…
(スタッフ)ほんでこちらの…すごーい!全然想像してなかったこれは
(スタッフ)いいスペースですねいいですね〜さすがやねお邪魔しますごめんくださいおお〜ああっ!ステキ!いやっ!茶箪笥っていうの?母さんが使ってたの
(弥三郎さん)ほんまや台所のあれにすごーい!すごいなぁとってもステキじゃんねぇ!
(一同笑い)
(栄子さん)ほらなんか入り口が2つ
(幸子さん)いいね澄ちゃん
(スタッフ)澄子さんどうですか?
(拍手)
(スタッフ)アハハハ…ただいま〜明るいね!
(スタッフ)幸子さんそこ引っ張ってくださいいっつもあっちでね靴履くのにね
(スタッフ)澄子さんどう?
(スタッフ)栄子さんその玄関扉それをグッと上に上げてもらっていいですか?おっ!
(口々に)おー!
(幸子さん)すごいね!
(弥三郎さん)うわっ!チラッと見えたけどすごいでああステキ!いやいやいや…ほら!うぉー!おおー!
(弥三郎さん)おおー!
(栄子さん)うわー!井戸!
(栄子さん・幸子さん)うわー!澄ちゃーんハァ…ですねうわぉ〜!すごい
(一同笑い)しないといけないねああ…あらー!お邪魔しますおおー!おおー!
(スタッフ)ここ昔お台所があったとこですああそうやね
(スタッフ)一番天井が低かった所もうこんなんやったやん
(弥三郎さん)すごい!おー!部屋があるで部屋がええ…ああいいわ
(スタッフ)外山さんがいろいろ考えて
(鈴の音)
(スタッフ)お父さんとお母さんが建てた家ですもんねもともと母が亡くなってもうすぐ2年になるんですけど
(スタッフ)これからきょうだいがまた一緒に住むってことを喜んでくれてるんじゃないですかね・こんにちはあっ匠ああこんにちは先生ありがとうございますほんとに何から何までよろしくお願いしますありがとうございましたありがとう…はいありがとうございますありがとうございます
たとえ離れていてもいつも互いを思いやっていた4人の姉妹
人生は巡り巡ってもう一度
今日からまた新しい暮らしが始まります
(スタジオ内拍手)いやいやよくできましたねこれねすんばらしい!初めて部屋を持ったとかたまんないですね夢だったって…う〜ん…よかったな〜ねぇ…この15mですか大変だったわけじゃないですかそれがこう逆に生かされてるっていうお父さんとお母さんが造ったもののまんまのディテールで全部いってるじゃないですかすごいですね匠がね部品が入ってた引き出しもこう中を全部作り替えてあれをあのまま持ってきても思い出になりますけど中は全部きれいになってるけど外側のお母さんのペンキだけを残すっていうのがよけいあのペンキが引き立つわけじゃないですかずいぶん心込めましたねこもってますねぇでもあのお好み焼き頑張んないといけないですね頑張って頂きたいですねプレッシャーかかるって言ってたけどあんだけきれいになっちゃうとね
古い小さな平屋の家
その屋根の下では毎日やんちゃな3兄弟が大暴れ
お母さんも気が気ではありません
こんにちは〜
そこに近所の仲間が加わるとさらにヒートアップ!
押し入れから上がる急ごしらえの屋根裏部屋は絶好の遊び場
少年たちの冒険心に火がつくとむちゃも平気
何度も怖い思いをしました
うわ〜!これはすごいですねちょっと危険ですね
そんな危険な家にまた男の子が…
前代未聞平屋の家が2階建てに!?
本日はダイアンなり!今日は蒲生4丁目に来ております2014/03/22(土) 10:00〜11:35
ABCテレビ1
大改造!!劇的ビフォーアフター 特別編[字]
4姉妹が病気の末妹と人生の後半を一緒に暮らそうと集う。小屋同然の寒さ厳しい造り、中央を分断する大きな土間、室内に井戸、屋外にトイレ、台所の横に驚きの風呂など…。
詳細情報
◇番組内容
劇的なリフォームで家族の問題を解決します!狭い・暗いなど不便な家を匠がリフォームで大改造!!日本中の家族を幸せにする笑いあり、感動ありの家族応援バラエティ
◇出演者
所ジョージ、市川染五郎、坂井真紀、江口ともみ
◇スタッフ
【監督・演出】
高橋章良
【音楽】
松谷卓
【制作】
ABC
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.asahi.co.jp/beforeafter/
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
バラエティ – その他
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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