(志乃)あっ。
もしもし。
片倉出版さまでいらっしゃいますか?
(志乃)あっ。
あのう。
私金沢の神楽志乃と申しますが藤沢圭子さまはおいでになりますでしょうか?あっ。
はい。
よろしくお願いします。
(照子)あちらのお姑さんの会社に電話してもろうとるんです。
(奈緒子)ああ。
そうですか。
内輪のことやさかい会社にまでは電話しとうなかったんやけどね。
事は一刻を争います。
そうですよ。
お母さん。
うん。
分かっとります。
あっ。
はい。
はあ。
はい。
えっ?休暇ですか?2日間。
あっ。
ほうですか。
(運転手)はい。
ありがとうございます。
お気を付けて。
あっ。
分かりました。
ほならあのう。
お戻りになられたころにまたお電話させていただきます。
あっ。
失礼いたしました。
ハァー。
休暇取っとるみたいやねお姑さん。
休暇ですか。
うん。
(咲子)俊平さん。
(俊平)あっ。
(咲子)あっ。
私の方はもう終わりましたので手伝いますね。
(俊平)あっ。
はい。
ありがとうございます。
(俊平)あっ…あのう。
(咲子)何ですか?あのですね。
ええ。
いやあのう。
そのう。
えっと。
あっ。
掃除の道具もう古くなってますね。
うーん。
そろそろ買い替えた方がいいかも…。
(咲子)うーん。
(増岡)ああっ。
ボンチ。
また駄目やったんで?あいやぁ。
ほやけど決して諦めてはいけません。
(増岡)この増岡にはボンチの明るい未来が見えております。
そうかな?増岡。
(増岡)はい。
・
(圭子)ごめんください。
(俊平)あっ。
はい。
(増岡)あっ。
はい。
(俊平)いらっしゃいませ。
ご予約のお客さまでございますか?
(圭子)いいえ。
予約はしてません。
(圭子)ですが泊めさせてもらいますよ。
あのう。
申し訳ございません。
うちはご予約のお客さまでしかお泊まり…。
噂どおり格式だけは高い老舗旅館ね。
(俊平)はっ?
(瑠璃子)どうかされたんですか?俊平さん。
(俊平)ああっ。
あっ。
あのう。
実はこちらの方が予約なしでお泊まりになりたいと。
(瑠璃子)あっ。
(瑠璃子)お母さん。
(俊平)えっ?お母さん?こんな大事なときに2日間も休暇を取るやなんて。
何やいいかげんなお人ですね。
うん。
でももしかしたら向こうのお姑さんも瑠璃子さんが家出をしてほっとしたっていうか羽を伸ばしたいと思ったのかも。
奈緒子さん。
仮にも嫁が家出したんですよ?でもいつも2人で角を突き合わせていたらそんな気持ちにもなるんじゃないかなって。
まあ分からなくはないですよね?奈緒子さん。
ほれは私に対する当て付けか?お母さん。
いや。
そういう意味じゃなくて。
ほならどういう意味なんや。
ですからあちらのお母さん…。
(照子)もう奈緒子さんも大女将もこんなときにもめてる場合やありません。
(増岡)あのう。
えっ?
(増岡)お取り込み中誠に申し訳ありませんが…。
(照子)何ですか?こんなときに。
(増岡)はい。
あのう。
お母さまがお越しになっとりますが。
お母さま?誰の?瑠璃子お嬢さまのお母さまが今玄関の方に。
はい。
えっ?えっ?えっ?ここに?
(奈緒子・志乃・照子)来た!
(圭子)使えないやつ。
(知子)あの方が瑠璃子さんのお姑さん?
(弘美)そのお姑さんがどうしていきなりここへ?
(和代)何かありそうね。
(増岡)あいやぁ。
(俊平)増岡。
また何かが起こるのか?このかぐらやは。
ホントに次から次へと事が起こる旅館でございます。
俺が来てからでもここのご長男で奈緒子さんの夫でもある宗佑さんの失踪。
発見。
離婚騒動。
そして置き手紙を置いてのまた失踪。
ほの間にも大女将と奈緒子さんの嫁と姑による小競り合いが幾度となく起こっております。
知りたくなくても内情に詳しくなってしまったなぁ。
ほれに今度は孫の瑠璃子さんとそのお姑さん。
あいやぁ。
これはいったいどうなっておる…。
(俊平)増岡。
(増岡)はい?
(俊平)噂話はするもんじゃない。
私たちの仕事は心を込めた誠心誠意のおもてなし。
それだけを考えてればいいんだ。
(増岡)はい。
(増岡)はい。
本日はかぐらやにお越しいただき誠にありがとうございます。
藤沢さまのお世話は私が担当させていただきます。
何なりとお申し付けくださいませ。
あなたにもできることがあるのね。
いや。
実家で女将修業してるとは聞いてたけど今みたいにちゃんと客に挨拶ができるなんてね。
うちで家事をするしか能がないと思ってたから。
お母さん。
わざわざ東京から来られるなんてどういったご用件ですか?今何本も雑誌の締め切りを抱えてるの。
その忙しいさなかわざわざ来てあげたのよ。
ですからどういった?そんなの言わなくたって分かってるでしょ。
でもせっかくだから今夜は泊めさせていただくわ。
代金もちゃんと支払うから客としてもてなしていただきましょうか。
はい。
話はそれから。
(照子)急に来るやなんていったい何しに来られたんでしょう?うーん。
瑠璃子のことやろ。
やはり嫁姑の問題が。
うん。
(奈緒子・照子)あっ。
ああ。
瑠璃子さん。
フフフ…。
お母さんがおみえになったようやけど何のご用でや?
(瑠璃子)お客さまとしてみえられただけですので。
(奈緒子・志乃)あっ。
でもそうは言っても…。
瑠璃子に何か話があって来られたんやないがか?今日は旅館の方はいいさかい水入らずでゆっくりお話しなさったら?ねっ。
大女将。
うん。
ほうやね。
うん。
ほうや。
ほれがいいわ。
余計なお気遣いは無用です。
えっ?瑠璃子はああ言うけどほういうわけにはいかんやろう。
そうですね。
うん。
まずは大女将があちらのお姑さんにご挨拶に行かれた方が。
うーん。
まあほうやろね。
いや。
ほうでしょうけどまずは奈緒子さんが偵察に行かれた方が。
えっ?偵察ですか?
(哲)瑠璃子お嬢さまが戻ってこられた原因っていうのはお姑さんにあったんですか?
(健太)大変ですね。
何か。
(せきばらい)
(健太)あっ。
・
(圭子)だからその原稿は今日中に校了してもらわないと困るのよ。
失礼します。
・
(圭子)えっ?あなた。
とっくに締め切りは過ぎてんのよ?えっ?そりゃ担当者のあなたの責任でしょ?だから何が何でもあした中に印刷所に回してちょうだい。
分かった?そうそう。
そうよ。
じゃあそういうことで頼んだわよ。
まったく。
何年出版社に勤めてんだか。
ホントに。
私がいないと何にも進めないんだから。
この雑誌知ってます。
熟年世代の生き方を取り上げた今評判の雑誌ですよね。
それ?はい。
これ企画の段階から私が立ち上げたのよ。
最初はこんなの売れないって周りに反対されたけど今の60〜70代はおしゃれも趣味も楽しもうって人たちが増えてるのよ。
そういう人たちのために今生きてる喜びを伝えたいって思ったの。
まあ絶対いけるって自信もあったしね。
それが今じゃウケてうちの社の看板雑誌よ。
すごいですね。
この熟年世代の購買層を新たに切り開かれたんですね。
で?あなた誰?あっ。
申し遅れました。
このかぐらやで女将修業をしております奈緒子と申します。
ああ。
こないだ少し電話で話したこのかぐらやの嫁の。
はい。
ふーん。
知ってるわよ。
えんじょもんの嫁でしょ?良樹から聞いてます。
でもまあよくこんな古くさいしがらみだらけの土地に東京から嫁いできたわね。
まあ金沢は昔からのしきたりや風習が今でも残る土地ですがその中で暮らしてみますとまたそれも大事にしていかなければと思うようになりました。
それもいいけどあなた。
ろくでもないご主人ですって?えっ?ここのご長男だとか?ああ。
良樹も同情してましたよ。
借金をこさえては行方不明になるって。
で?今そのご主人は?それが…。
まさかまた行方をくらましたとか?まあお身内の方なので正直に申しますがそのまさかで。
あきれた。
ホントですよね。
懲りずに何度も同じこと繰り返して。
私があきれたのはあなたにです。
えっ?そんな目に遭いながらまだここの嫁として女将修業をしてるなんて。
一人の女としてプライドがあるんだったらもうとっくに離婚してますよ。
ハァ。
そうしないところをみるとあなたって相当鈍感なのね。
鈍感?そう。
鈍感。
えっ?鈍感やなんてまあよううちの嫁のことを。
ホントです。
奈緒子さんは鈍感なんかやありません。
うん。
夫である宗佑坊ちゃまのことをちゃんと分かってあげてほれで許しとるんです。
心が広いと言われても鈍感やなんて言われる筋合いはありません。
ほや。
お母さんや照子さんにそう言ってもらえて少し安心しました。
私もああ言い切られると自分でもそうなのかなって自信がなくなって。
私は奈緒子さんの姑です。
姑が嫁をけなす分にはいくら言うてもいいんです。
ほやけど他人にまで悪く言われると何やえらい腹が立つ。
私も同じ気持ちです。
ほんでも他人の嫁にまでほう言うくらいですから実の嫁である瑠璃子お嬢さまにはいったいどんなことを。
ホントに。
まだ嫁の立場としては私の方がましかも。
まし?あっ。
いや。
つい。
こうなったら私が出ていくしかないわいね。
はい。
ほうですが敵は手ごわいようでございます。
油断なさらぬように。
任せなさい。
(知子)神楽家の嫁姑が最近落ち着いてると思ったら今度は瑠璃子さんの嫁姑なんてねぇ。
(咲子)私まだお会いしたことないんですけど。
どんな感じの方なんですか?瑠璃子さんのお姑さんって。
(亜希)きりっとしてていかにも都会で仕事してますって感じよ。
(弘美)あれじゃ隙がないわね。
(弘美)攻め入るところがないっていうか。
(和代)あんな人がお姑さんだなんて瑠璃子さんもかわいそうに。
(辰夫)椀物上がったぞ。
(知子)はい。
(哲)お願いします。
(知子)はい。
(健太)焼き魚の下ごしらえできました。
(辰夫)よし。
藤沢さまのお部屋は?瑠璃子さんが今夕食のお世話をされています。
そう。
うん。
味はまあまあね。
手も込んでるし。
ありがとうございます。
しかしよくもまあこんな古い旅館が残ってるもんね。
伝統と格式があるのは分かるけどそれだけじゃ若い人来ないでしょう。
そうでもありません。
こういう純和式の旅館に泊まりたいとおみえになられる若い方もいらっしゃいますので。
(圭子)一部でしょ?今は住むとこだって和室が少なくなってきてんのに正座もできない人が来てどうすんのよ?まっ老人向けのバリアフリーの設備もいまいちだし。
若い人も駄目。
老人向けも駄目じゃこれから先の時代かぐらやという老舗旅館の名前だけでどうやって生き残っていくのかしら?まったく。
フフフ。
ハァー。
ほんなら奈緒子さん。
はい。
大女将。
うん。
うん。
失礼いたします。
どうぞ。
ようこそおいでくださいました。
志乃でございます。
ご無沙汰いたしております。
大女将とは2年前の東京での披露宴以来でございますわね。
ほうでございますね。
あの節は本当にお世話になりました。
ほの後東京のお宅の方にご挨拶にも伺えんでホントに失礼いたしました。
(圭子)いえ。
いいんですよ。
お互い忙しい身の上ですから。
もうそういうことはお気遣いなく。
ほう言うていただけてありがとうございます。
お母さまにはぜひ一度この金沢にお遊びに来ていただきたいと思うとったんでございますが。
あのう。
このたびは何かご用があってのことだとか。
瑠璃子さんに話があって。
あっ。
ほうでございますか。
もし身内の話でございましたらあのう瑠璃子の祖母として私もそのお話お聞かせいただけませんでしょうか?瑠璃子は母親がもう亡うなっておりますので母親代わりということでそうさせていただけましたらと。
そういうことでしたらどうぞ。
あっ。
ありがとうございます。
ですがこれはお母さんと私の…。
(圭子)せっかくのお申し出です。
それに大女将にも聞いていただいた方がいいかもしれませんし。
あっ。
ありがとうございます。
あっ。
あのう。
こちらの奈緒子さんもほの席に一緒にいてお話を伺いたいと。
よろしいでしょうか?
(圭子)ええ。
構いませんよ。
ああ。
ああ。
ほれでしたらまずかぐらやの料理をゆっくりとお召し上がりいただいてほの後でということで。
はい。
そうさせていただきます。
ほれとお話は母屋の方がよろしいかと。
分かりました。
ではどうぞごゆっくりお召し上がりくださいませ。
(辰夫)料理も一とおり出し終わったしそろそろ片付けに入ろうか?
(哲・健太)はい。
あっ。
板長。
(辰夫)あっ?もしお手がすいてたらちょっと。
(辰夫)何や?あのう…。
瑠璃子さんのお母さんが来てます。
(辰夫)えー?いや。
わしまだ仕事が残っとるさかい。
(哲)後は俺たちだけで大丈夫です。
(健太)どうぞお先に。
(辰夫)えー?あっ。
ありがとう。
じゃあ板長。
あっ。
なっ…。
(辰夫)ちょっちょっ。
ちょっと待て。
えっ?何でほんな席にわしが。
何かあったらお父さんに仲裁していただかないとと。
何かって。
何か起こりそうなんか?かもしれないということです。
いや。
ほれやったら余計ほんな席には…。
もうこうなったらお父さんしか頼る人はいないんですから。
えー。
さあ。
ねっ。
また何かが起こるのか?増岡。
起こるんでしょうねぇ。
・
(瑠璃子)失礼します。
(瑠璃子)お連れいたしました。
どうぞ。
どうも。
どうぞ。
(圭子)おいしく頂きました。
(圭子)お料理も大変おいしく頂きました。
(辰夫)ほれは何よりで。
老舗旅館かぐらやの大女将がおばあさま。
その板長がおじいさま。
そんな環境で瑠璃子さんは育ったんですね。
うらやましいことです。
ほんなことはございません。
古い旅館で年寄りと一緒に暮らしておっただけのことでございます。
そんなご謙遜を。
ほれで東京のお宅でいったい何が?
(圭子)瑠璃子さんからは何もお聞きには?はい。
里帰りやということでしたんで。
はあー。
じゃあまったく何にも話してないんですね?勝手にうちを飛び出したことを。
(圭子)今日金沢の駅に着いたら奇麗な友禅が飾られてました。
花嫁のれんです。
あっ。
花嫁のれんでございますか。
花嫁のれんは昔から続くこの加賀能登の婚礼の風習でございまして。
花嫁が嫁ぐとき婚家の仏間に掛けてほれをくぐるのがしきたりでございます。
(圭子)そのようですね。
私も調べてみました。
そしたら一度こののれんをくぐったらその嫁ぎ先の嫁として務めあげる覚悟ののれんだとか。
はい。
(圭子)瑠璃子さんもうちの良樹の作った花嫁のれんをくぐったらしいですわね。
私はまったく知りませんでしたけど。
ここかぐらやで挙げたその結婚式も後から良樹に聞かされました。
ああ。
ほうでございますか。
あのときは良樹さんがすぐに東京に戻らんといかんさかい取りあえず神楽家の身内だけで式を執り行うことに。
ほれで東京であらためて披露宴をするということでしたんで。
まあお母さまがご存じなかったとは…。
(圭子)そういうことではないんです。
私が言いたいことは。
ほしたらどういうことで?その花嫁のれんをくぐったにもかかわらず瑠璃子さんには花嫁のれんの覚悟が足りてないということです!2014/02/06(木) 13:30〜14:00
関西テレビ1
花嫁のれん #24[字][デ]【姑対決 出演:羽田美智子 野際陽子】
東京に嫁いだ志乃(野際陽子)の孫・瑠璃子(里久鳴祐果)が突然帰ってくる。何があったのかと心配する志乃と奈緒子(羽田美智子)は、瑠璃子の姑に連絡をとるが…
詳細情報
番組内容
相変わらず東京で何があったのか話そうとしない瑠璃子(里久鳴祐果)。仲居たちも「東京で何かあったに違いない」といぶかしがる。そんな中、何の連絡もなしに東京から瑠璃子の義母・圭子(岡本麗)が「かぐらや」にやってくる。瑠璃子を睨みつける圭子。それでも瑠璃子は奈緒子(羽田美智子)たちに「義母はただ観光に来ただけだ」と言い張る。
番組内容2
奈緒子が圭子の部屋に挨拶にいくと、圭子は歯に衣着せぬ発言を連発し、奈緒子を圧倒する。瑠璃子が東京でどんな暮らしをしていたのか考えると、同情したくもなる奈緒子と志乃(野際陽子)だが…。
出演者
神楽奈緒子:羽田美智子
神楽志乃:野際陽子
松本咲子:田中こなつ
柿沼俊平:鈴之助
藤沢瑠璃子:里久鳴祐果
神楽翔太:草川拓弥
神楽 幸:木村真那月
・
神楽宗佑:津田寛治
谷本照子:烏丸せつこ
神楽辰夫:山本 圭 ほか
スタッフ
原作・脚本:小松江里子
演出:新村良二
プロデュース:市野直親(東海テレビ)
伊藤一尋(テレパック)
沼田通嗣(テレパック)
東田陽介(テレパック)
音楽:富貴晴美
主題歌:Do As Infinity「風花便り」(avex trax)
エンディングテーマ:SOLIDEMO「Next to you」(avex trax)
制作著作:テレパック
制作:東海テレビ
ご案内
“花嫁のれん”おもてなしキャンペーン!!番組を観るとポイントがたまる!ポイントに応じて抽選でステキな賞品が当たります。2月7日(金)まで開催中!詳しくは番組放送中にdボタンを押してね!
【公式サイトURL】http://tokai−tv.com/hanayome3/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32724(0x7FD4)
TransportStreamID:32724(0x7FD4)
ServiceID:2080(0×0820)
EventID:5213(0x145D)