先どり きょうの健康・選「気になる子どもの発達障害 その原因は?」 2014.03.22

(テーマ音楽)正しい健康情報を分かりやすくお伝えする「きょうの健康」です。
この3日間お伝えするのはこちらです。
3日間のテーマ見てみましょう。
今日は発達障害の原因や特徴などについてお伝えしていきます。
今日お話を伺う方ご紹介します。
発達障害そして脳性まひてんかんなどの神経疾患がご専門です。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
よろしくお願い致します。
まず今日はこちらのイラストからご覧下さい。
AくんBくんCちゃんがいますが特に普段は変わった様子はない子どもたちです。
…がAくんは周囲になじめず1人遊びに没頭。
Bくんはじっと座っている事ができない。
Cちゃんは音読ができないなど特徴的な症状が目立つんです。
子どもたちにはよく見かける光景かなとも思うんですが何か気になるところはありますか?ここに描かれている行動は発達障害によく見られる行動の特徴なんです。
ただこれが一つあるからといって発達障害という訳ではない。
その程度とか頻度とかあるいはそのために本人自身が困っていると。
その程度がある程度限界を超えた場合に発達障害という判断をして支援が必要になるんですね。
発達障害は病気になるんですか?障害っていいますけどね。
一般的にいう病気とはちょっと印象が違いましてどちらかというと個性とかあるいは性格に近いものといっていいと思うんですね。
もともと発達障害の子どもに共通しているのは生まれつき自分の気持ちをコントロールしたりその場の雰囲気とか他人の意図を理解するそういうような力が弱かったりすると。
そのためにここに描いてるAくんBくんCちゃんのような行動がかなり顕著に現れてそのために幼稚園や保育園あるいは学校で困難が生じた場合にそういう判断をするという事です。
発達障害のお子さんというのはどのぐらいいるんですか?こちらで見てみましょう。
この数字6.5%。
これは昨年末に文部科学省が公表した数字です。
全国の公立小中学校の通常学級に在籍する児童生徒のうち発達障害の可能性があるとされた子どもが6.5%だったという調査結果です。
これを基に推計しますと発達障害を持つ子どもは全国におよそ61万4,000人。
40人のクラスとしますと1クラスに2〜3人いる事になります。
そしてその4割弱の児童生徒は学校で個別指導などの特別な支援を受けていない事も分かっています。
1クラスに2〜3人って結構いるなという感じがしたんですがAくんBくんCちゃんっていろんなタイプがあるんですか?こちらで見てみましょう。
発達障害というのはその特性から大きく3つに分けられています。
まずこちら…対人関係が苦手で特定のものへのこだわりが見られるという事が特徴です。
次に…落ち着きがない衝動性が目立つなどが特徴です。
そして…こちらは読み書きや計算などの学習習得が難しいという特徴があります。
これらの特徴は一人の子どもに重なって現れる事もあります。
いろんなタイプがある事は分かったんですが発達障害というのはそもそもどうして起こるんですか?ここに図がありますが私たちの脳には見たり聞いたり運動したりする基本的な働きがある訳ですね。
しかしそういう働きをコントロールする力がありまして見たり聞いたりして入ってきた情報を整理してそして最終的にある目標を持った行動をする時にそれを全体を調整する力があるんですね。
実行機能と呼んでいまして例えば言葉とか文字を理解するというこれも実行機能の一つと考えられますし他人の意図の理解表情視線を理解する。
社会性に必要なんですがそれも実行機能ですね。
そして情動のコントロールイライラして気持ちを抑えたり我慢したりする。
そして集中力。
こういうものが実行機能で実行機能というものがうまく働いて私たちは社会生活をしていく訳です。
例えば実行機能がうまく働かない。
例えばこの女の子が悲しくて涙を流している。
悲しそうな顔してますよね。
そうすると見ると「どうしたんだろうな」と思って「悲しいのかな」と思って「どうしたの?」と聞いてあげたり慰めたりしてあげる。
ところが実行機能で他人の表情や意図理解が分からないと「あれ?どうしたのかな」と分からないんですね。
そのために慰めの言葉も掛けてあげられない事で社会関係がうまくできない事が起こると考えればいいと思います。
いろんなタイプの発達障害ありましたけど何によって違いというのは生まれてくるんですか?これは実行機能の働き方によっていろいろ分けられるんですが例えば自閉症ですね。
自閉症スペクトラムの場合には社会性他人の意図を理解する能力が十分じゃない。
そして注意欠陥多動性障害の場合は集中とか自分の気持ちをずっとある事を順序立てて考えるとかそういう事がうまくいかない。
そして学習障害の場合には文字を読み取る事ができない。
実行機能の種類が違って発達障害のタイプが分かれてきます。
実行機能がスムーズにいく子といかない子というのはこれは何でこういう事になるんですか?発達障害が最初の頃は「きっと親の育て方が悪いんじゃないか」とか「接し方がいけないんじゃないか」時には「教育がいけないんじゃないか」と考えられた事があるんですね。
しかし今分かっている事は生まれつきなんですね。
生まれつきをもうちょっと別の言い方をしますとある程度遺伝的に決まってくるんだと。
遺伝といいますと何か親から遺伝病とかね。
そういう事じゃなくて例えば私たちの場合でいうと背の高さですね。
ご両親とも背が高いと子どもも背が高い。
それから例えば髪の毛の色が両親とも黒いと黒くなる。
こういうように私たちのいろんな体の質が遺伝で伝わる訳です。
そういう事の中に実行機能を決める遺伝子が入っていて生まれつき実行機能の働き方にちょっと不十分なところがある。
それが発達障害につながると考えればいいと思います。
大きく分けて3つに分かれるタイプ発達障害ありましたがそれぞれ具体的にどういう場面で特性が見られるか特徴的に見れるかを教えて頂きたいんですがまず広汎性発達障害の場合はどういった特徴がありますか?広汎性発達障害は大きく3つに分かれるんですね。
一つは…3つあるので広汎性といわれたんですが共通しているのは社会性ですね。
他人の意図を理解する事が十分うまくできないと。
+って書いてあるのは…。
+は社会性が十分できないのが強いと+が多くなるんですね。
自閉症が一番多くてこうなっています。
言葉の遅れも結構あるんです。
ただ後で言いますけどアスペルガー症候群ではないんですね。
こだわり行動がみんなあるんですね。
あるものにこだわる。
ものとか行動にこだわってしまう。
この特徴が少しずつ違うので3つに分かれるんですが共通は社会性とこだわりです。
言葉の遅れがあると自閉症あるいは高機能自閉症。
アスペルガー症候群の場合言葉の遅れがないんですね。
そのために小さい時じゃなくて結構大きくなってから気が付かれる事がある。
しかしこの2つは言葉の遅れがあるので大体3歳ぐらいになると気が付かれます。
知的障害が自閉症の場合には大体8割ぐらいの人に見られます。
それがない場合には高機能自閉症。
アスペルガー症候群もないという具合に少しずつ違ってこれが広汎性発達障害あるいは自閉症スペクトラムというものを形づくっている訳です。
そして続いて注意欠陥多動性障害ですが。
注意欠陥多動性障害は大きく分けて2通りの問題があるんですね。
一つは…片づけができないのも実は注意欠陥多動性障害のお子さんの特徴なんです。
もう一つは…授業中に席に座っていられないとか座っていてもモジモジ動いてしまうとか。
こういう特徴がありましてこのために特に社会生活学校などでうまくいかない事が多いのがADHDの特徴ですね。
学校に入ったあとに特に目立ってという事ですかね。
そして3つ目のこちら学習障害ですけれども…。
学習障害は一番分かりにくいんですが学習障害のお子さんは知的な障害とか社会性の問題はないんですね。
何ができないかというと読み書き計算などができない。
ですから学校に入ってから学ぶお勉強の時にそれができないんですね。
お勉強ができないというと理解力が足らないのかというとそうじゃないんです。
お話をしていると理解力あるにもかかわらず読んだり書いたりする事が非常に不得意だと。
そのために学校入ってから「ちゃんと勉強してないんじゃないか」とか「怠けてるんじゃないか」と誤解を受けやすいタイプの障害です。
こういった子どもの行動が気になってもしかしたら発達障害ではないかと思った場合ですがどんな所に相談したらいいんですか?相談はまずは身近な所からいいますと地域の…こういう所に行かれると相談に乗ってくれます。
ただホントに最終的な結論といいますか見立てをしてもらう場合には専門医がいいと思うんですね。
小児神経科とか児童精神科こういう所に行ってご相談して頂ければ診断がはっきりすると思います。
ただ親の気持ちの中には何て言いますかはっきり診断をつけたくないといいますかそういった事でなかなか相談する気にならないといった事もあるかもしれないと思うんですが。
親御さんとしては「もしかすると自分のしつけがよくなかったんじゃないか」と思われる人が多いんですね。
「もしかして」と思っていながら行かれない人が多いんですが大事な事は一番困っているのはお子さんなんですね。
お子さん自身が生まれつき持っている実行機能の障害によって十分に能力を発揮できない事があるんです。
ですからお子さんの事を思えばもし気になる行動があった場合にはちょっと勇気を出して先ほど言ったようなこういう所に相談なさるのがいいと思います。
育て方で出る訳ではなくて遺伝だときちんと認識した上できちんと早めに対応という事ですよね。
育て方じゃないですね。
最終的には専門医の診断という事だったんですが発達障害と診断された場合は治療が行われる事になるんですか?先ほど発達障害はどちらかというと通常の病気というより性格とか個性みたいなものだと言った事なんですね。
ですから基本的なところは治す事じゃないんです。
ただそれをいろんな対応をする事で本人自身の困難を軽くする事ができるんですね。
それは一つは環境を整える事。
もう一つはその中でも特にトレーニングなんかをする療育。
もう少しセンターのような所で行う療育と。
そして場合によっては薬で本人自身の困難を軽減してあげると。
こういう対応のしかたでかなり楽になる。
困難が少なくなる事が分かっています。
治す事ではないけれどもこういった事をしていく事でその本人の困難が解消されていくという事があるんですね。
逆にこういった対応や治療をしないままにずっといきますとどのような事が心配されますか?いろんな意見があって発達障害というのは個性なんだと性格なんだから療育とか治療するもんじゃないという考え方もかつてはあったんですね。
しかし今分かっている事はこういうお子さんたちはこういう状態でいると学校とか地域で失敗が多いんですね。
成功体験ができない。
そのために自信がなくなってしまう。
自尊感情というんですがそういう事が起こると。
こういうのを二次障害というんですが。
二次障害ですね。
自尊感情が落ちたりあるいは学校に行けなくなってしまったり社会の適応が十分できなくなる事がよく分かっているんですね。
ですからそれを防ぐ意味でも是非早めに相談なさる事をお勧めしたいと思いますね。
では今日のまとめをお願いします。
発達障害は先ほど申し上げました非常に多い事が分かっています。
そして誰にも見られるような行動が見られるんですね。
それを親御さんが早めに見つけてあげて相談して頂くと困難を少なくする事ができると。
この事が今日のまとめになります。
榊原さん今日はどうもありがとうございました。
そして明日ですが…発達障害の子どもとの接し方について具体的に見ていきます。
明日も是非ご覧になって下さい。
2014/03/22(土) 04:15〜04:30
NHK総合1・神戸
先どり きょうの健康・選「気になる子どもの発達障害 その原因は?」[解][字]

現在、発達障害と思われる子どもは、全国で約6.5%。「広汎性発達障害」「注意欠陥多動性障害」「学習障害」の大きく3つのタイプがある。その原因、特徴について紹介。

詳細情報
番組内容
現在、発達障害と思われる子どもの数は、全国で約6.5%。40人クラスの場合、1クラスに2〜3人いることになる。生まれつき脳の実行機能が異常のため、特徴的な言動が起こっていると考えられている。その症状が強いために本人や家族が困難を感じ、日常生活に支障がある場合、発達障害と診断される。大きく「広汎性発達障害」「注意欠陥多動性障害」「学習障害」の3つのタイプに分けられている。それぞれの特徴などを紹介。
出演者
【講師】お茶の水女子大学大学院教授…榊原洋一,【キャスター】久田直子,古賀一

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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