レディース&ジェントルメン映画マイスターのサッシャです
今夜はこの映画をあなたに
『ツナグ』がテレビ初登場30分拡大して放送します
(朴)
私映画館で号泣したわ
今夜はハンカチを握り締めて見るわよ
原作は直木賞作家村深月のベストセラー小説
主演は…
「使者」
(アイ子)使者は人の人生に立ち会うの。
(嵐)ごめんなさい…。
奇跡が一度だけ思いをツナグ
(秋山)大切なことは心で見るんだ。
そうですよね
これは…
あなたが…
今夜は大切な人と最後までゆっくりご覧ください
(嵐美砂)ヤバいよ!ヤバい!朝練間に合わない!
(御園奈津)うわぁ〜!う〜!
(嵐)ウェ〜イ!
(御園)あ〜嵐ストップストップ!えっ?何?
(御園)家の人が閉め忘れたのかなぁ。
もう少し寒くなったら道が凍って危ないね。
御園急がないと。
あっ待って嵐!
(畑中)よっ!
(渋谷歩美)おぉおはよう。
おはよう昨日の見た?あ〜見た見たバスケでしょ?違うよ!あっ!御園また?うん!うん!
(御園)アユミくんのコート『ジュンヤワタナベ』だよね?私『ギャルソン』は川久保玲のほうが好きなんだけどジュンヤもいいなぁ。
へぇ〜『ジュンヤワタナベ』なんだ。
ハァ…。
ジュンヤ…。
(大橋)今日さ受付のコ達と合コンだから。
(土谷功一)は?お前も入ってるからな。
いや俺は…。
人間はみんないつか必ず死んで行く
死んで行った人達は一体どこに行くんだろう
僕達の目には見えないどこか違う世界に行くんだろうか?
ただいま。
(渋谷アイ子)おかえり。
ばあちゃんいいよやるから。
何で?何でって体調悪いんでしょ。
これぐらい。
あ〜だからいいって!あぁそうじゃ…。
私いなくなったらあんた1人になっちゃうからね。
何言ってんのばあちゃんにはまだまだ元気でいてもらわないと。
どうかな〜。
「若者が…」。
また?「元気いっぱい神の道を歩くのを見ても…」。
「妬まず」。
そうそう「妬まず」。
妬まないわよ〜。
畠田さんですか?ご依頼の件で来ました。
僕が使者です。
(畠田靖彦)お前が?はい。
死んだ人間を蘇らせるっていうのか?はぁ…正確には死んだ人間と生きた人間を会わせる窓口それが使者です。
ハハっ…。
笑わせるなお前。
大体最初からおかしいと思ってたんだよ。
ツナグだかツナギだか知らないけどお袋に話聞いた時から…。
そんな死んだ人間に会えるなんて…。
おい何が目的だ?金か?オヤジ狩りか?報酬は一切受け取りませんしオヤジ狩りでもありません。
あなたが会いたい人の名前を教えてください。
会いたい人は誰ですか?ハァ…。
名前は畠田ツル1年前に他界した俺の母親だ。
会いたい理由を聞かせてください。
土地を売ろうと思ってる。
けど権利書がどこにしまってあるか分からない。
分かりました。
ルールを説明します。
使者は依頼された死者に会って交渉し面会の段取りを整えます。
ただし生きている人が使者に依頼して死者と会えるのは一生のうちに1回だけ。
また死者のほうも指名されて生きている人と会えるのは1回だけ。
それぞれ1回だけの機会です。
それで?ですので本当に誰と会いたいのかもう一度よく考えてください。
だからお袋だって言ってんだろ!分かりました。
だた死者が会うことを拒否した場合1回だけの機会は消失してしまいます。
なるほど…結局最後は向こうが断って来たとか何とか言って金だけふんだくるつもりだろ。
だからお金はいらないんだって…。
こんな怪しげなまねお前の親は知ってるのか?こんなことやってんのあぁ?どうなんだよ!?畠田ツルさんと交渉した後にまたこちらから連絡させていただきます。
(御園の声)死んだ人との再会をかなえてくれる「使者」っていう人がいるらしいんだよ。
面白いそれ!御園って物知りだよね。
そんな人本当にいるの?まぁ都市伝説なんだけどね。
でも本当にいたらすごいよね。
いてほしい。
御園は誰に会いたいの?
(御園)え〜そうだなぁチャップリンとか?チャップリン?ハハハ…御園っぽい。
(土谷)あっ大丈夫ですか?足がもつれちゃって…大丈夫。
おケガはないですか?ありがとう…ありがとう。
あ〜…。
何か?あなたは…大丈夫?え?あ…いいのいいのいいの。
大丈夫。
うん大丈夫大丈夫。
お疲れ!太一!たまには仕事手伝え。
ったくもう…。
(畠田太一)何で教えてくんなかったんだよもっと早く分かってればみんなだってばあちゃんとの時間大事にできたよ!
(畠田)うるせぇいつも身勝手なんだよ親父はばあちゃんだって自分の本当の病気知っときたかったに決まってんだろ!俺は長男だぞお前!俺がお袋のこと決めて何が悪いんだよ!
(着信音)もしもし。
畠田ツルさんが会うことを了解しました。
えっ?早速面会の日にちを決めたいのですが…。
お袋に会ったっていうのか?死者と会えるのは月の出る夜。
今月ですと23日が満月で条件的には。
分かった。
場所は品川バンドホテルになります。
18時で大丈夫でしょうか?ああ大丈夫だ。
では失礼します。
(通話が切れた音)ばあちゃん今日病院だったんでしょ?うん…足がもつれちゃってもう…。
でも謙虚にひとの世話になったわよ。
ねぇばあちゃんこれなんだけど。
字が違うけどいつ書いたの?いつだったかねぇ。
とにかくよく読んで分からないことがあったら聞きなさい。
うん。
これ畠田ツルさん…この人確か20年ぐらい前に使者に依頼して来た人だった。
そうなの?その時は小さい子供が一緒だったね。
ばあちゃん。
はい。
本当に死んだ人と会ったの?あんた疑ってんの?いや…。
まったく…。
ばあちゃんっていつから使者やってるの?あ〜私が嫁に行く時に兄さんから力を譲られたから…。
秋山のおじさんに?もう50年になるかね。
50年!兄さん嫁に行く私に何か保険をかけるようなつもりだったんだろ。
フフフ…力を譲ることによって私と秋山家がつながっていられるようにって。
秋山のおじさんって占い師だけじゃなかったんだ。
あっそうそうあのねお金のかかることは全部秋山の家がやってくれるから歩美はホテルで死者と依頼人の面会を取り持ってくれればいいからね。
分かった。
あと使者を引き継いだら自分の会いたい死者に会うことはできない。
私から使者を引き継ぐ前なら私がお前に会わせてやることができる。
歩美が会いたい人はいないの?俺が会いたい人…。
俺が会いたい人…
(渋谷亮介)あ〜もうちょい!
(亮介)よし!
(渋谷香澄)頑張れ!
(亮介)絶対入れろ!うわぁ!
父さんと母さんはとても優しい人達だったと思う多分
(香澄)今日はドライカレーよクルミ!せ〜のジャンプ!クルミ
父さんの手は大きくて…
お母さん!
(香澄)ありがとう
母さんは料理が上手だった
うちの弁当の中にはいつも卵焼きおにぎりがあった
家族3人の絵を描いてその絵が絵画コンクールで賞を取り2人とも喜んでくれた
そんな父さんと母さんが…
お母さん!
ある日突然俺を置いて死んだ
父さんか母さんに会えば…
どうして俺を置いて死んだのかが分かる
(先生)チェーホフの『桜の園』主役のラネーフスカヤに立候補する人。
はい。
(先生)嵐。
(御園)は…はい。
えっ?
(先生)御園。
(御園)3年生が卒業したら私も役者やってみたいって思ってたの。
(嵐)御園はどっちかっていうとラネーフスカヤっていうよりアーニャって感じじゃない?オーディション受けるだけ受けてみたいの。
ほらうちのお母さんに言われて。
「やらないで後悔するよりやって後悔するほうがいい」って。
どうして今日まで言ってくんなかったの?嵐とライバルになっちゃうのが気まずくて…。
ライバル?無理なら諦めるから。
ふ〜ん…。
死んだ人の世界なんて本当にあんのかな…。
(チャイム)あ…。
えっと…畠田ツルさんですか?
(畠田ツル)はいお世話になります。
久々に着物を着てみたんだけどおかしくないかしら?えっ?あぁ…はい。
まさか今度は自分が呼び出される立場になるなんてねぇ。
どうぞ。
あ…どうも。
確か以前どなたかにお会いになったんですよね?はいその節はお世話になりました。
あぁどうも。
でもこうやって死んでからも会いたいと思ってくれる人がいるなんて私の人生捨てたもんじゃなかったかもしれないわね。
あの…。
はい?会いたいって思ってもらうとうれしいものですか?ええとってもうれしいわ。
お待たせしました。
ここにお袋が来るっていうのか?もういらしてます。
もう来てるのか?はい。
俺はだまされないぞ。
はい?そもそもこんな高いところ金の調達はどうしてるんだよ?心配いりませんお金は一切頂きません。
頂かないって…それじゃ商売成り立たないだろ。
確かに仕事ですがボランティアみたいなものなんです。
ボランティア?はい。
こんな大人だますようなことお前の親は知ってんのか?ハァ…。
親はいません。
えっ?小さい時に2人とも亡くなりました。
それは…。
ツルさんは901号室です。
面会が終わるまでロビーで待ってますので終わったらひと声かけてください。
ツルさんと会えるのは夜の間だけです。
ウソだろ…。
本物?何言ってんだい早く入りなさい。
まったくかあちゃん恋しさに呼ぶんじゃないって言ったのに。
仕方ない子だねぇ。
好きで呼んだんじゃないよ。
土地の権利書の場所が分からないんだ。
本当に母ちゃんなのか?いくらなんでもこんなこと…。
おいで。
え?いいから座りなさい。
靖彦。
何か生きてるみたいだな。
相変わらず口が悪いね。
知ってるだろう?権利書の場所はあんたが。
本当はどうしたんだい?母ちゃんは自分の病気のこと知ってたのか?俺…母ちゃんにちゃんと伝えなかった。
ごめん。
そんなこと。
そんなことって…。
あんたの優しさだったんだろ?口は悪いし頑固だけどあんたは優しいから。
でも母ちゃんだって本当のことを知ってたらもっと違ってたかもしれない。
私は幸せだった。
え?子供にも孫にも恵まれて私の人生は幸せだった。
苦しかっただろう?そんなこと1人で背負って。
よかったんだよ。
あんたが決めたんだから。
私は何の後悔もないよ。
母ちゃん…。
(ツル)フフフ…。
しょうがない子だねぇ。
ハハハ…。
(ツル)フフフ…。
太一とうまく行ってない。
どうして?太一ばあちゃん子だったから。
母ちゃんがいなくなってますますぎくしゃくしちゃって。
あんたには黙ってたけどね私20年前使者を通じておとうさんに会ったの。
親父に?生まれたばかりの太一をどうしても会わせたくて一緒に連れてった。
おとうさん孫の顔を見られたって幸せだって涙流して喜んでくれて。
行ってよかったなぁと思ったの。
その太一もずうたいばっかデカくなっちまって何考えてんだか…。
だけどね私達にとって自慢の孫なんだよ。
お前のような押しの強さはないけどその分口も悪くないし周りをまぁるく収めるコツをよく知ってる。
そうかなぁ。
お前に似て優しい子だ。
私達の遺伝子をちゃんと受け継いでる。
畠田家の後を継ぐあんたの立派な長男なんだから。
目を背けないでちゃんと見てあげなさい。
あんたも人の親なんだから。
ああ。
(ツルの声)呼んでくれてありがとう。
みんなによろしくね。
(畠田)母ちゃん…。
(エレベーターの到着音)これ。
どうも。
つい本物だとだまされそうになった。
よく出来てた。
そうですか。
ああ。
どうもありがとう。
あっお金は…。
違う。
もし何か困ったことがあったらいつでも連絡してくれ。
はい…。
あ…ありがとうございます。
ありがとな。
ばあちゃんすごい!え?使者って本物だったんだ。
失礼な子だね。
いやでもあの畠田さんが面会の後にありがとうって言ってくれて。
そりゃよかったじゃないの。
うんきっとツルさんも心残りなく成仏できたんじゃないかな。
そうねぇそうか…。
使者っていい仕事だね。
う〜ん…。
いや私には何かみんながみんな満足してるとは思えないんだけどね。
何で?そもそも「使者」は秋山家が代々受け継いで来た特別な力だ。
まぁ長いことやってればいろんなことがあるよ。
いただきます。
そういうもんかな…。
いただきます。
今はね少しずつやってみて使者に必要な心得ためなさい。
うん。
歩美にはまだまだ話さなきゃいけないことがたくさんある。
本当にたくさん…。
(部員)・ラネーフスカヤにピッタリだと思うな・
(部員)・オーディションバッチリじゃない?・
(御園)いくら頑張っても私には絶対にかなわないと思うよ。
(部員)またまた〜。
(御園)本当に思ってるよ。
(部員)まぁ確かに舞台上でも輝いちゃってるし。
(部員)輝いちゃってるって…。
(部員)確かにキラキラしてる。
(部員)自信持ちな。
こんにちは。
この間はありがとうございました。
いえ。
お隣いいですか?はい。
フフフ…。
こんなとこで食べたら怒られちゃうけど…。
どうですか?じゃいただきます。
そっとそっと…。
ん〜…。
雨が降りそうですね。
あの…。
ん?この前大丈夫かって…。
あぁ…。
何がですか?フフフ…いやぁ何となくねそう思ったの。
はぁ…。
あなた会いたい人がいるんじゃない?え?待ってちょうだい!その純潔な心で私を許して。
一緒に踊りましょう。
♪〜
(ワルツ)リョーニャどうだったの?ねぇリョーニャ!早くして!
(部員)私が買いました。
イヤ〜!イヤ〜!イヤ〜っ!
(先生)アーニャ加藤めぐみ。
(加藤)はい!主役のラネーフスカヤは御園奈津。
え?何?それ。
これは鏡だ。
これを所有する人間が使者なんだ。
へぇ〜。
ダメダメまだ覗き込むんじゃないよ。
使者はこれを使って死者を呼び出すんだ。
ふ〜ん。
それができるのはこの鏡の持ち主以外に許されないんだ。
使者の力を譲り受ける時に新しい使者はこの鏡と契約を結ぶ。
その時点で古い契約者は使者としての資格を失う。
使者のバトンみたいなもの?あのね所有者以外の人間がこの鏡を見ることは絶対に許されない。
所有者以外が覗けばその覗いた人とこの鏡の持ち主と2人とも命を奪われる。
死ぬってこと?うん。
どうやって死ぬの?それは分からないただ苦しいだろう。
何か怖いね。
歩美が使者を引き継ぐことになれば鏡を譲るのが私の最後の作業だ。
うん。
あっ今日ある人にあんたの携帯番号教えといた。
(朝倉)1・2・31・2・3…は〜いじゃあ10分間の休憩。
(部員達)はい。
ねぇ嵐。
何?ちょっといいかな?やっぱり私嵐にもう一度謝りたくて…。
私…嵐とこんなふうでいるの…。
謝るって何?そんなこと思ってもないくせに。
バカにしないでよ!《御園さえいなければ主役は私のはずだった》
(御園)いくら頑張っても私には絶対かなわないと思うよ
(部員達)ハハハ…
(御園)家の人が閉め忘れたのかなぁもう少し寒くなったら道が凍って危ないねえっ!?えっ…。
ハァハァ…。
(部員)ねぇやっぱり本当だって。
(嵐)おはよう。
(加藤)嵐!
(加藤)大変!御園が交通事故で運ばれたって。
えっ?
(御園)キャ〜!
(読経)
(御園奈々美)嵐さん。
御園に会わせてもらえませんか?御園に…。
(奈々美)ごめんなさいね。
事故に遭っちゃったから会わせられないの…。
(奈々美)ただね病院でうわ言を言ってた中で「嵐どうして?」って言ってたんだけど…。
嵐さんその意味分かる?わ…分かりません。
ただ役のことでケンカしたままだったのでそのせいかもしれません。
すみません。
(加藤)生と死を結び合わす時間ね。
(関)御身はものみなを滅ぼす。
(武政)日が沈むよ諸君。
(加藤)御園を殺したのってあんたでしょ。
(武政)あなたが殺したんでしょ。
(関)あなたって最低ね。
あんたのせいよ。
犯罪者。
人殺し。
親友なのに。
友達でしょ。
親友だったんじゃないの?ハァハァハァ…。
(奈々美)「嵐どうして?」って言ってたんだけど…
(御園)「使者」っていう人がいるらしいんだよ《御園は私がしたことを知っているかもしれない》《もし御園が誰かにしゃべったりしたら…》《もし御園が使者を通じて誰かにしゃべったりしたら…》土谷功一さんですか?はい。
(土谷)あの…相手が失踪者でも構いませんか?えっ?僕が交渉を依頼したい相手は7年前に失踪した婚約者なんです。
それはどういう?名前は日向キラリといいます。
(土谷の声)彼女と出会ったのは9年前です。
(キラリ)キャ〜!
(通行人)キャ〜!大丈夫ですか!?大丈夫ですか?血出てます
(キラリ)えっ?すいません…横になってたほうがいいですよ痛か〜え?
(キラリ)あ…痛いです横になるより座ってたいですあぁすいませんじゃ…
(隊員)お連れの方ですか?あ…いえ一緒に来てくれないですか?あ…はい…
(土谷の声)妙な出会いでした。
すいませんでした
(土谷)いえ大丈夫ですか?はいあの…名前と連絡先聞いてもいいですか?え?お礼させてください
(キラリ)私田舎者だからまだ東京のこと全然分かんないんです上京して来たばっかりなんだ?はいだからこの間は本当に助かりましたまだこっちに知り合いも少ないですし年はいくつなの?二十歳ですこっちで就職しようと思って上京したんですそうなんだでも私土谷さんとこうして食事してる今もうれしいですえ?土谷さんって都会の人って感じ都会?僕が?私土谷さんの顔好きですあ…ありがとう
(土谷の声)キラリは今まで出会って来た女性とはどこか違っていました。
この間のお礼ですからあぁじゃあ割り勘にしよういいえこういうことはきちんとしたいんで300円だけ貸してもらってもいいですか?
(土谷の声)何度かデートを重ねて行くうちに…。
おいしい!ねぇこんなおいしいの初めて食べた!ウソだろ?
(土谷の声)キラリは家に出入りするようになって…。
(キラリ)はいバイト代が出たからお金は大事ですからはい
(土谷の声)キラリをどうしようもなく好きになって行きました。
行こっか
(キラリ)やだやだ?押して
(土谷)押す?えい!
(土谷)あれ?ちょっと大きい?ううん…ありがとうありがとう…
(土谷の声)プロポーズをした直後…。
気をつけてうん
(土谷の声)友達と旅行に行くと言って家を出てそのまま帰って来ませんでした。
ケータイも通じない。
心配になってバイト先に連絡すると一緒に旅行に行ってたはずの友達が出たんです。
バイト先で事情を話して履歴書にあった実家の住所を調べたんですがその住所もデタラメだった。
それって…。
彼女にだまされただけかもしれません。
ただプロポーズした時の彼女の表情はウソや演技だとはどうしても思えないんです。
僕がだまされてて今もどこかで生きてるならそれでいいんです。
でももし事故か何かに巻き込まれてたりしたら…。
分かりました。
少し時間がかかるかもしれませんがお引き受けします。
よろしくお願いします。
(アイ子の声)「この世につなぐ鎖を外して行くのはまことにえらい仕事」。
交渉の相手が失踪した人なんだけど。
あぁそう。
名前は日向キラリさん。
ああ分かった。
でももし使者で見つかったらそれって死んでたってことだよね?まぁね…。
見つかっても見つからなくても残された人にとってはつらいね。
白滝食べなきゃダメよねっ。
「この世の最上のわざは何?」。
あぁ「楽しい心で年をとり働きたいけれども休み…」。
「しゃべりたいけども黙り」。
「黙り」はい「黙り」。
あ…あんた嵐美砂さんって知ってる?ん?うちのクラスの?今日の夕方電話がかかって来たそれを受けた。
使者への依頼だ。
えっ?あんたに仲介をやってほしい。
いやでも俺は…。
これも何かの巡り合わせだ。
たまたま私が家にいてたまたま私が電話をとった。
偶然でしょ?何度かけてもつながらない人がいる一方で本当に必要な人のところにはきちんと使者との縁がやって来るようになっている。
それって不公平じゃない?うんうん…不公平だ。
ハァ…。
嵐さん。
何?俺が使者なんだけど。
あっ…。
そのコート『ジュンヤワタナベ』のでしょ?よく分かったね。
でも私『ギャルソン』は川久保玲のデザインのほうが好きだな。
ふ〜ん。
あのさ死んだ人にとっても使者を通じて生きてる人に会えるのは1回だけなんでしょ?うん。
だから私が依頼しても断られる可能性があるわけだよね?よく調べてるね。
うんまぁ。
で嵐さんが会いたい相手は誰なの?御園奈津。
会いたい理由は?親友だからだよ!会えるならもう一度会いたいしきちんとお別れを言いたい。
あんなふうに突然じゃなくて…。
親友なんだから当たり前でしょ。
そっか。
うん。
あんたと同じ年で死ぬなんてかわいそうにねぇ。
うんかわいそうだけど…。
死ぬってことが近くで起きたのに今いち実感が湧かなかった。
そんなに親しくなかったからかもしれないけど。
でもそれって冷たいよね。
あぁまぁ冷たいね。
だけど誰でも他人の死に対しては鈍感で目を背けたくなるもんだ。
あぁ私の桜の園。
暗いうっとうしい秋や寒い冬を越してまたお前は若々しく幸福でいっぱいだわ。
あ〜!私の胸や肩からこの重しが取りのけられたら!私の過去をきれいに忘れることができたら!
(朝倉)セリフ完璧だね御園も喜んでるんじゃないかな。
(嵐)そんなこと…。
あのコ嵐が褒められるのが自分のことみたいにうれしそうだったから。
そんなことないと思います。
(奈々美)これもしよかったら着てくれる?
(嵐)でも…あの子も喜ぶと思うからすみません…
(奈々美)実はねあの子に主役をやるように勧めたのは私なの私も若い頃同じようなことがあって後悔してて…だからやらないで後悔するよりやって後悔しろって
(奈々美)あの子嫌がってたんだけど…私のせいで仲悪くさせちゃってごめんね…
(嵐)御園は私になんてやってほしくないと思う。
そんなことないよ。
私御園がオーディション前に言ってるの聞いちゃったんです。
「私にはかなわないよ」って…。
笑いながら楽しそうに周りのみんなも笑ってて…。
私達は親友じゃなかった。
私はあのコと違って徹底的に人望がないし自分勝手でわがままだし…。
御園はそんなこと言わないと思うよ。
「あたし」じゃなくて「あらし」だったんじゃない?彼女はいっつも「嵐にはかなわない」って言ってた。
え?きっと嵐の聞き間違いだよ。
(震動音)もしもし。
御園さん会うって。
えっ?うっ…ううっ…。
ううっ…。
うっ…!おじさん。
(秋山)大丈夫か?軽い発作で今は眠ってる。
そうか。
アイ子も年をとったからなぁ。
歩美はちゃんと勉強してるか?やってるよ。
何の勉強だ?学校のに決まってるでしょ。
あ〜ハハ…そうかそうか。
ちゃんとしないとなぁ。
みんな歩美のことを心配してる。
みんなって?俺とかアイ子とか…。
そりゃあみんなさ。
おじさん。
ん?父さんと母さんが死んだ本当の理由って何?父さんが母さんを殺して自殺したって本当なのかな?それは噂だ。
本当のことは誰にも分からん。
お前のお父さんもお母さんも優しい人間だった。
じゃあ何で俺を置いて行ったの?歩美。
目に見えてるものだけが真実じゃない。
大切なことは心で見るんだ。
心で…。
自分の心だ。
そうすれば本当に大切なことが見えて来る。
使者のほうはどうだ?うまくできそうか?うまくかは分からないけど…。
アイ子からきちんと教えてもらいなさい。
うん。
はい。
あ…。
御園はもういるの?うん。
会える時間は朝になるまで。
終わったらロビーに下りて来て俺がいるから。
あっ1人で行けるから。
じゃあ…。
うん。
《御園は私をどう思ってるんだろう…》《御園は私の殺意を知ってるんだろうか…》《でも御園は使者を使える1回だけの機会を私でいいと思ってくれた》《やらないで後悔するよりやって後悔したほうがいい》痩せたね。
どうぞ。
うん…。
使者が歩美くんだったなんてびっくりしなかった?あぁ…うん。
(御園)こんな形で会うなんてちょっと悔しいけど。
(御園)今になって面と向かってしゃべれて興奮しちゃって。
そっか。
(御園)ねぇ嵐歩美くんと連絡とり合ったってことは番号交換とかしたの?したよ。
でも私の教えただけで歩美くんのは聞いてない。
いいな〜。
歩美くんと話したの?少しだけ。
ねぇ御園。
何?病院で御園が私の名前を呼んだって聞いて。
「嵐どうして?」って。
覚えてる?覚えてないけど嵐と気まずくなっちゃっててずっと嵐のことばっかり考えてたからじゃないかな。
《御園は私がしたことを知らない…》《私の軽はずみな殺意を何も知らない…》どうして…御園はどうして私に会ってくれたの?だって親友でしょ私達。
そっか…。
そうだね…。
《私は親友を…》《今さら本当のことなど言えない》《それがどれほど御園を傷つけるか…》ごめんね…。
御園…私…。
(泣き声)ごめん…。
どうしたの?嵐。
ごめん…。
(御園)どうしたの?ごめん…。
どうしたの?
(嵐)ごめん…。
嵐…。
(嵐)ごめん…ごめんねごめん…。
(嵐の泣き声)ごめん…。
(嵐)ごめん…。
御園…。
「伝言ある?」って歩美くんに聞いてくれる?え…伝言?私に。
うん…。
もし聞いたらいつか教えて。
うん分かった。
いつか…また会おうね。
うん…。
(エレベーターの到着音)あれ?もう少し時間なかった?あ…。
消えるところを見せたくないからって御園が…。
そっか。
御園がね歩美くんに伝言あるかどうか聞いてくれって。
いつか会ったら話すって約束したの。
「道は凍ってなかったよ」って。
え?御園さんがそう伝えてほしいって。
今日終わった後で嵐さんに「伝言は?」って聞かれたら教えてほしいって頼まれた。
何も聞かれなかった場合は忘れてくれって…。
《御園は…私がしたことを知っていた》《なのに面と向かって私と話すことを拒んだ》《気まずい話題を避け伝言の形で残した》《私が言えなかったばっかりに…》
(泣き声)あ…嵐さん。
(泣き声)大丈夫?嵐さん。
離して…。
嵐さん!御園の所に行かせて!お願い!ダメなんだ!1回だけって決まりだから!お願い…。
お願い…。
(泣き声)御園がくれたやり直せるチャンスをまた私がつぶしちゃった!御園が会いたかったのは本当に会いたかったのは私じゃないのに…!
(泣き声)嵐さん大丈夫?お願い!行って御園の所に!あのコが消えるまでそばにいてあげて!お願い!お願い…。
ごめんなさい…。
ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめん…ごめん…。
ごめんなさい…。
(泣き声)アユミ…くん?俺のばあちゃんなんだこの前の。
びっくりした。
アユミくんとこんなことになってから会えるなんて。
俺も。
ごめんなさい…。
ごめん…。
ごめん知り合いなんかに会いたくなかったよな。
そんなことない!こっちこそごめんなさい泣いたりして。
ただ…うれしくて…。
嵐さんが会いたがってたよ。
嵐に会ったの?うん。
そうだよね。
私も嵐に会って話したいって思ってて。
親友だからどうしても会いたいって。
そっか。
アユミくん。
何?私…この先どうなるのかな。
え?ごめん。
いや…。
きっと消えちゃうんだよね。
アユミくんは悔いがない生き方してね。
多分…私にしかこれは言えないから。
やりたいことは生きているうちに全部やったほうがいいよ。
私は全然できなくて心残りだらけだから。
うん。
そろそろ嵐さん呼びに行って来る。
あっ…。
アユミくん!何?私…あの…。
アユミくんの…。
その…。
コートカッコいいね。
前からずっとカッコいいって思って見てたの。
朝一緒になる時とか。
あ…ありがとう。
最後にきちんと話せてよかった。
うん。
そのコート『ジュンヤワタナベ』のでしょ?あ…うん。
私『ギャルソン』は川久保玲のほうが好きだったんだけどアユミくんの見て『ジュンヤ』もカッコいいって思ったの。
そのこともずっと話したくて。
嵐さんと同じこと言うね。
え?親友だから?嵐が…言ったの?そのままの言葉で…。
私が…死んだ後で…。
御園さんのことで依頼をもらって会った時に…。
アユミくんにお願いしてもいい?うん。
伝言を…預かってくれない?《あの伝言には何の意味があったんだろう…》《ただ嵐さんは御園さんと会ったことで何か大きな後悔を背負ってしまった》《自分は誰かに会って後悔することはないのだろうか》クワモト…。
ん?クワモトテルコ…。
(風の音)キラリさん…。
こんばんはクワモトテルコさん。
クワモト?土谷功一さんが会いたがってる。
あなたの気持ちは決まったの?彼に会えば…。
彼の中に生きている私は死んでしまう。
でも…。
忘れられてもいい。
それでも…会いたいです。
彼に先に進んでもらうためにも。
分かった。
ばあちゃんキラリさんって…。
うん本名は鍬本輝子さん。
7年前にフェリー事故で死んだそうだ。
そう…。
でどうだった?どうって…。
死者との交渉。
あぁ…。
何か死んだ人の魂を呼び出してる感じは正直しなかった。
この世に残ってるかけらや記憶をかき集めて1人の形にしたみたいな。
私もそう感じたことがある。
この鏡を使って誰かを呼んでその魂が本物かどうかいまだに自分でも分からない。
だとしたら使者って意味あるのかな?本当は死んだ人に魂なんかなくてあの世で安らかにしてるとしてそこを会いたいって願うのは生きてる側のエゴじゃない?道に迷った人間は神様や他の具体的な誰かに自分の人生を導いてもらいたいんだよ。
使者はその目的のためにあっていいってわけ?う〜ん…。
それって死んだ人への冒涜じゃない?死んだ人は生きてる人のためにいていいわけ?だから父さんや母さんはあることないこと残った人達にいいように言われたの?それは…。
それは私が…。
父さんと母さんはじいちゃんの反対を押し切ってまで結婚した
だけど2人とも死んでしまった
そのせいで…
駆け落ちしてまで結婚しても殺しちゃおしまいだよな。
あの世の親父さんも浮かばれないよな。
どうやら原因は父親の浮気らしいよ。
亮介さんがホテルで女性と会ってるのを見たっていう人もいるらしいし。
父さんの浮気を疑った母さんが逆上し口論となった末父さんが母さんを殺し自殺したという噂が流れた
もしもし土谷ですが。
あの…。
どうしました?会うそうです。
え?日向キラリさん会うそうです。
彼女は本名を鍬本輝子さんといいます。
7年前乗っていたフェリーが事故に遭い…。
亡くなりました。
キラリは…。
キラリは…生きてなかったってことですか?残念ですが。
これもらったばっかりだったの。
土谷さんの人生を…。
先に進めたいから会うんですか?あなたを通して彼に会うことが彼のために今の私ができる唯一のことだから。
それに私も最後に土谷さんに会いたい。
分かりました。
(音声ガイダンス)電源が入っていないためかかりません。
そりゃないだろ…。
それは困ったね。
どうすればいい?ばあちゃん。
どうすればいいって…。
近くまで来てるはずだから待つしかないだろう。
あの人今日会わなかったら一生後悔することにならない?ん〜…。
ばあちゃんはいいの?はい?後悔しても。
俺は後悔したくない。
自分には分からなかった
死んでいる人と生きている人を会わせることがいいのか悪いのか…
それでも1回だけの機会があるなら…
ハァ…ダメか…。
ハァハァ…。
(嵐)・歩美くん?・嵐さん。
どうしたの?いやちょっと…。
あ…。
これ演劇部で卒業式の後に公演やるから見に来て。
ああ…。
これ使って。
嵐さん。
御園さんと会ったこと後悔してる?会ったことは後悔してないよ。
ありがとうありがとう…土谷さん。
行きましょう。
彼女が待ってます。
すいません怖くなって…。
怖いのはキラリさんも同じなんじゃないですか?会わなきゃダメですよ。
このままだと絶対に後悔しますよ。
でも…。
死んだ人に会って必要なことを伝えなかったせいで一生そのことを引きずらなきゃならなくなった人もいます。
それがどれだけつらいか見て来てるから来たんです。
でも僕には…。
彼女が死んだっていう事実が受け入れられない。
甘えんなよおっさん!まだ間に合うだろ!今どんな気持ちであの人が待ってるか考えたのかよ!彼女にはキラリさんには本当に今日しかないんだ!キラリさんは7年間あんたが自分を待ってくれたって聞いて会いたいって。
会うことで忘れられても構わないからあんたに先に進んでほしいからって。
つらいのはキラリさんのほうなんじゃないんですか。
会ってあげてください。
お願いします。
遅くなってごめん。
土谷さん。
キラリ。
気をつけてって言ったのに…。
ごめんなさい…。
ごめんなさい…。
出会った時はまだ18歳だった。
(土谷)そっか。
うん。
熊本の田舎が嫌で家出して東京へ出て来たの。
(キラリの声)でも頼れる人もいなくて何かバイト探さなきゃなって思ってた。
キャ〜!大丈夫ですか!?
(キラリの声)そんな時土谷さんと出会った。
ウソついてて本当にごめんなさい。
もういいよ。
もうすぐ…全部話すつもりだった。
(キラリ)今度こそ全部話して…。
あの日は…。
実家に戻ってご両親に会うつもりだったんだろ。
うん…。
土谷さんが両親に会いたいって言ってくれてすごくうれしかった。
気をつけてうん
(キラリの声)だから土谷さんを両親に会わせる前に家出したことをちゃんと謝っておこうって思った。
両親に指輪を見せて土谷さんみたいな人と結婚できるって自慢したかった。
そんなこと…。
私…多分ひと目惚れだったと思う。
土谷さんに助けてもらってこの人に嫌われたくないって思った。
土谷さんと出会ってなかったらきっと風俗とかで働いてた。
でもそうしなくて済んだのは土谷さんのおかげ。
ありがとうございました。
僕は…。
君に何もしてあげられなかった。
僕がもっと早くキラリの全てを受け止めることができてたらキラリはウソの旅行に行かずに済んだのに…。
あんなに…。
幸せな時間はなかったよ。
好き過ぎてダメなところを見せられなかった私が悪い。
そんなことない。
幸せになってね。
7年間も土谷さんが私を待ってくれたって聞いてものすごく幸せだって思った。
何にも言えずに土谷さんに寂しい思いをさせたままだったのに…。
ウソだらけの私を愛してくれて…。
ありがとう。
だからもう待ってなくていいんだよ。
結婚すっごいしたかったけど!ただモテなかっただけだよ。
ウソばっかり。
痛っ!フフフ…。
何すんだよ!
(キラリ)そろそろかな。
ねぇ使わせてもらってた備え付けのクローゼット底が二重になってるって知ってた?え?そこに私の「大事なもの入れ」のクッキー缶があってその中にお母さんからもらった手編みの帽子とかいろいろ入っててそれを親に送ってほしいんだけど。
最後のお願い。
分かった。
でもごめんね。
ん?土谷さんに渡せるもの何にもないの。
それだけ先に言っとくねガッカリするといけないから。
そんなことわざわざ言わなくても…。
何にも残せなくてごめん。
でも大好き。
俺も…。
大好きだよ。
(エレベーターの到着音)どうもありがとうございました。
いえ。
キラリに会ってよかったです。
生意気なこと言ってすみませんでした。
いえ…あなたのおかげです。
どうもありがとう。
いいえ。
それじゃ。
あの…。
キラリさんのこと忘れないでください。
忘れることなんてないですよ。
これからは…。
ずっと一緒です。
じゃあ。
人間はみんないつか必ず死んで行く
死んで行った人達は一体どこに行くんだろう
僕達の目には見えないどこか違う世界に行くんだろうか?
僕達の世界では何かをする時目には見えない誰かに見られていると感じて行動を決めることがある
時にはあの人ならどうしただろうと…
彼らから叱られることさえ望みながら日々を続ける
きっと僕達はその人達に支えられて生かされているんじゃないだろうか
あっ…。
(キラリ)おいしい!ねぇこんなおいしいの初めて食べた!
(土谷)ウソだろ?フッ…ホントだ。
「老いの重荷は神の賜物」。
「古びた心にこれで最後の磨きをかける」。
「まことのふるさとに行くために」。
はい。
歩美に話さなきゃいけないことがあるんだ。
父さんのこと?あ…あぁ…。
父さんって使者だったんでしょ?あくまで想像だけどじいちゃんに勘当されてた父さんに保険をかける気持ちでばあちゃんが使者を譲ったのかなって。
ノートにあった書き込みって父さんの字でしょ?ほら噂で父さんが女性と一緒にホテルにいたってのも実は使者の仕事だったんじゃないかなって。
歩美の言う通りだ。
私は一度使者を亮介に譲った。
私のせいなんだ。
私がお前の両親を殺したんだ。
使者を譲る時使者のことは家族にも誰にも話しちゃダメだって言った。
亮介には香澄さんにきちんと話をさせるべきだった。
使者のことをきちんと説明していれば亮介が香澄さんに疑われることはなかった。
香澄さんが鏡を見ることはなかった。
2人とも死なないで済んだ。
何が起こったか分からない。
(アイ子の声)だけど苦しかっただろう…。
歩美にはいつか話をしなきゃと思っていた。
ばあちゃん…。
ごめんね歩美私のせいなんだ…。
ごめん…。
ばあちゃん。
父さんは多分自分が使者だってこと母さんに話してたと思う。
え?ばあちゃんに口止めされても父さんは母さんに話してた。
でも父さんは母さんを怖がらせないように鏡を見たら死ぬってことまでは言わなかったんじゃないかな。
(歩美の声)父さんはじいちゃんが死んだ後ケンカしたままだったことを後悔してた。
母さんはそんな父さんを見て胸が痛かった。
自分と結婚したせいで後悔してる父さんを救ってあげたいって。
母さんはきっと父さんのことを思ってもう一度じいちゃんに会わせてあげたいって思ったんじゃないかな。
(歩美の声)母さんは父さんを疑ったりしない。
父さんと母さんは…優しい人達だったんだ。
頑張れ!絶対入れろ!頑張れっていつも俺を応援してくれてる。
だからばあちゃんのせいじゃないよ。
(泣き声)
ごう慢で自分勝手な考え方かもしれない
だけどそれでも死者が抱えた物語は生きて残された者のためであってほしい
事実がどうだろうと今目の前にいるばあちゃんの震えを止めるために
(嵐)いいえ行かないでちょうだいここにいてねぇ後生だから。
行かないでお願い!
残された者には他人の死を背負う義務がある
(嵐)私の生活私の青春私の幸福さようなら。
さようなら。
(加藤)ママ。
今…行きますよ。
失われた人間を自分のために生かすことになっても日常は流れるのだから仕方がない
ばあちゃん…。
悪かったな。
(太一)いってきます。
いってきます。
残されて生きる者はどうしようもないほどわがままで…
よし!
わがままになるしかない
(チャイム)
(キラリの母)・は〜い!ちょっと待っとって!・
それがたとえ悲しくてもずぶとくても
だから…
俺父さんにも母さんにも会わない。
どうして?いつか会うんだったらばあちゃんがいいな。
フフフ…もったいない。
あんたの人生はまだまだこれからなのに。
まだまだ先だと思うけどいつか誰かに使者の力を譲ったらその使者に頼んでばあちゃんに会わせてもらう。
まぁそん時は俺もヨボヨボのじいさんかもしれないけどね。
私は…ヨボヨボじゃないと思う…。
言葉のあやだよ。
分かってます…。
ハァ…歩美君7歳。
これって?おじいさんが大事に持っていたんだ。
じいちゃんが?うれしそうに近所の人に自慢してた。
「私の孫でございます」。
そうだったんだ。
始めようか。
うん。
手を重ねて。
はい。
私がいいって言うまで目を閉じて。
うん。
やめてもいいんだよ。
ばあちゃんこの期に及んでそれはないんじゃない?あぁそう…目を閉じて。
うん。
お父さん!お母さんも来て!
(亮介)お〜い歩美!
僕の目の前からいなくなった大切な人達
ただ僕の目には見えないだけでずっとそばにいる
もういいよ歩美。
これからもあなたと思い出を描いてゆきたいあなたに伝えたいありがとう
(朴)
当たり前過ぎて忘れてるつながりに感謝しなきゃな
(サッシャ)
今夜の「サッコレ」は自分を責めるおばあちゃんに…
ばあちゃんのせいじゃないよ。
この2人のシーンには泣かされたなぁ
『金曜ロードSHOW!』をご覧の皆さんこんばんは。
櫻井翔です。
宮あおいです。
3月14日『神様のカルテ』を放送します。
優しい愛情に満ちあふれた命と希望の物語です。
ぜひご覧ください。
(イモト)来週の『金曜ロードSHOW!』は…。
あの珍獣ハンターイモトがドラマ初主演!
重大な商談を担当する…
巨大企業を相手に政界を巻き込み接待を超えた最高のお・も・て・な・し
何か1つでもできればそれでいいんじゃないか。
(イモト)『最高のおもてなし』お楽しみに。
6年間はパパだったんだよ。
好きです。
2014/02/21(金) 21:00〜23:24
読売テレビ1
金曜ロードSHOW! 「ツナグ」[解][字][デ]
一度だけ死者に会えるとしたら、あなたは誰に会いたいですか?豪華キャストが夢の競演!!月夜に訪れるたった一度の奇跡!日本中を涙で包んだ感動作がテレビ初登場!
詳細情報
番組内容
祖母から“ツナグ”を引き継ぐことになった高校生の歩美(松坂桃李)は生者と死者の再会をコーディネートすることに。“ツナグ”を通して、生と死、「真実」の重みについて深く思い悩む彼が出した結論とは!?歩美の葛藤と成長を描いた感動作が遂にテレビ初登場。「本当に大切なものは何か」を観る人の心に問いかけ、爽やかで心温まる余韻を残してくれる…。豪華キャストによる奇跡のような感動のヒューマンドラマをお届けします。
出演者
【映画マイスター】
サッシャ
【パートナー】
朴王路美(「王路」は王へんに「路」)
<渋谷歩美>松坂桃李
<渋谷アイ子>樹木希林
<土谷功一>佐藤隆太
<日向キラリ>桐谷美玲
<嵐美砂>橋本愛
<御園奈津>大野いと
<畠田靖彦>遠藤憲一
<渋谷亮介>別所哲也
<渋谷香澄>本上まなみ
<御園奈々美>浅田美代子
<畠田ツル>八千草薫
<秋山定之>仲代達矢
原作・脚本
【原作】
『ツナグ』辻村深月(新潮文庫刊)
【脚本】
平川雄一朗
監督・演出
【監督】
平川雄一朗
音楽
佐藤直紀
【主題歌】
「ありがとう」JUJU(ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ)
【・金曜ロードSHOW!オープニングテーマ曲】
「TGIF」Thank God It’s Friday
【作曲】
SALAD
制作
2012年 日本
ジャンル :
映画 – 邦画
映画 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
主音声ステレオ
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
副音声ステレオ
サンプリングレート : 48kHz
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