(聖美)あっ!
(聖美の悲鳴)
(土門)
現在日本で起こっている犯罪の約4割が再犯者によるものだといわれています
そしてそのほとんどが出所後の社会復帰に失敗した人たちばかりです
(土門)おかえんなさい。
更生保護施設は国やボランティア団体からの補助を受け出所後頼る人も住む所もない人たちを一定期間保護し彼らが無事社会復帰できるよう手助けするためにつくられた施設です
中でもここ夢の里ホームは女性出所者のための更生保護施設です
私が施設長の土門恭介です。
でこちらが補導員の小川雄二先生。
(小川)よろしくお願いします。
まあそれと調理員の大島日出子さん。
(日出子)よろしくお願いします。
皆さん今日から私と約束を2つしてください。
1つはいつも笑顔でいてください。
どんなにつらいことがあっても悲しいことがあっても笑顔を絶やさないでください。
幸せだから笑顔になるんじゃなくて笑顔だから幸せがやって来るんです。
それともう1つ。
1日の最後に私と話をしてください。
心配事悩み事があっても1人で抱え込まないで私に話をしてください。
私は皆さんを信じます。
皆さんも私を信じてください。
信じ合うところから新しい一歩を始めましょう。
今日からこの夢の里ホームが皆さんの第二の古里です。
一口に社会復帰といっても決して易しいものではありません
刑期を終えて塀の外に出てもそこにはまた現実社会という塀が彼女たちを待ち構えています
(店長)協力したいとは思ってるんですよ。
ただ窃盗ですからね。
うちはお金を扱う仕事ですから。
いや。
彼女は一生懸命社会復帰しようと思ってます。
信じてください。
お願いします!
(店長)分かりました。
協力させてもらいます。
ありがとうございます!
(店長)はさみを使いますからその点だけはくれぐれも…。
彼女じゅうぶん承知してます。
それに服役中に免許取りました。
よろしくお願いします。
(美加)お願いします。
たとえ就職先が決まってもその後の社会生活につまずき再び罪を犯してしまう人も少なくありません
仕事どんな感じですか?
(百合子)ええ…。
少しずつ。
だから常に彼女たちの精神的支えとなり少しずつ社会へ順応できるよう生活環境を整えてゆき無事に社会へと送り出す
それが保護司である私の仕事です
いってらっしゃい。
・
(日出子)ご飯よ!
(百合子)はーい。
いただきます。
(一同)いただきます。
(日出子)お弁当持ってくの忘れないでね。
(小川)あっ!あと皆さん笑顔も忘れないでくださいね。
恒例の笑顔チェック!ヘヘッ!ニッ!・
(小川)ほら百合さん笑って笑って。
(小川)ほら道子さんも。
美加さんも。
ハハハ!ほらこうやって。
こうやってね。
ハハハ!
(日出子)先生。
奥さんからですよ。
日出子さん。
(日出子)いいじゃないですか。
別れたって奥さんは奥さんなんですから。
呼び方他にもあるでしょう。
柏木さんとか乃理子さんとか。
(日出子)はい。
分かりましたから早く出てくださ〜い。
はい。
どうした?聖美君が!?
(乃理子)まだ所見の段階だけど飛び降り自殺の可能性が高いわ。
ちょっと待ってて。
(乃理子)ちょっとそこ!臨検終了まで立ち入り禁止!
(警察官)すいません。
(日出子)聖美さんがどうかしたんですか?亡くなった。
自殺だそうだ。
詳しいことが分かりしだい皆さんに必ずお伝えします。
心配でしょうが食事が済んだらいつものように仕事に出てください。
(小川)先生。
警察の方が。
鍋島。
(鍋島)あっドモさん。
お久しぶりです。
その呼び方やめてくれ。
私はもう刑事じゃない。
(鍋島)あっ。
失礼しました。
土門さん。
原田聖美。
半年前うちから出て社会復帰を果たした。
あれだけやる気になってたのに。
前はヨコ…。
いや失礼。
横領をやったそうですね。
(川崎)当時勤務していた運送会社の積立金を横領し2年服役。
生真面目な性格で当時付き合ってた男性から金品要求されてノーって言えなかった。
(川崎)ここを出た後は特別養護老人ホームのあさがお園で経理の仕事に就かれていたんですよね。
そう。
あさがお園はうちの最大の協力社。
原田聖美はまたやったようですよ。
それもかなりの額を。
嘘だろ!?お前の見立て違いだよ!マエのあるやつは必ずまたやる。
それも同じ手口でね。
私にそう教えてくれたのは土門さんあなたですよ。
《鍋島》
(鍋島)《はい》《急いでガサ入れの令状取れ》《ちょっと待ってください》《こいつが本ボシだ。
間違いない!》
(鍋島)《こいつはもう足を洗って真面目に働いてます》《お前俺と一緒にやって何見てきた!?》《一度手染めたやつはそう簡単に更生できない!》
(鍋島)《うっ…。
ですがこいつ来月には父親になるんですよ》《だから何だい?》
(鍋島)《えっ?》《鍋島》
(鍋島)《あっ…》《デカ続けんならくだらない同情捨てろ!》
(鍋島)私はそうやってあなたにたたき込まれた。
デカの「いろは」ってやつをね。
お忘れになりましたか?でも私は聖美君を信じてる。
(滝沢)ええ。
(滝沢)800万ほど…。
間違いないんですか?ホントなんですか?
(滝沢)いやぁ私も信じられません。
聖美さんはホントによくやってくれていましたから。
土門さん。
これは経理を任せた私の責任です。
そんな800万って大金何で?ああ…。
これは介護士の噂なんですが彼女はまた以前付き合っていた男性と会っていたようなんです。
(武山)ちょっとそこまで出るだけだ!
(寛子)いいえ!外出許可を取るまでは貸せません!
(滝沢)どうしましたか?寛子さん。
(寛子)園長!園長からも言ってください。
(武山)いいから貸せ!
(寛子)あー!
(滝沢)乱暴はいけませんよ。
(武山)うるさい!
(滝沢)外出許可をちゃんと取った…。
寛子さん大丈夫ですか?
(滝沢)大丈夫かい?
(寛子)ありがとうございます。
(寛子)ホントに手を焼かされっ放しですよあの人には。
(小川)じゃあやっぱり聖美さんが横領を?あさがお園で横領があったのは間違いありません。
けど私彼女がやったとは思ってません。
もちろん僕もそう信じてます。
ただ大丈夫ですかね?みんな相当ショック受けてるみたいですけど…。
聖美君社会復帰果たしてからもよく顔を見せてくれたしね。
(小川)道子さんや美加さんの店にもちょくちょく顔を出してたみたいです。
3人とはホントに仲が良かったですから。
小川先生。
私今が正念場だって思ってます。
2人でみんなしっかり支えていきましょう。
はい!設立以来夢の里ホームは再犯者出していません。
先生。
僕更生に向かうみんなの笑顔が大好きなんです。
だからそれだけは絶対守りたいって思ってます。
頼りにしてます。
はい。
昔みたいにみんなを一つにまとめてよ。
あっいや…。
あの…先生。
その…昔のその暴走族だったころの話はいいかげん忘れていただけますか?
(北川)ご注文は?
(美加)ねえ。
あんた北川さんでしょ?原田聖美さん知ってますよね?すいません。
あいつとはもう関係ないんで。
(美加)ちょっと待ちなさいよ!あんた聖美さんに何したのよ!放せよ!
(美加)ねえ!ねえって!ねえ!聖美さんに何したのよ!?
(北川)放せ!警察!警察呼んでください。
(美加)答えなさいよ!美加君!どうした?
(乃理子)飲食店で店員相手に暴れたのよ。
(美加)私はただあいつに聖美さんのことを聞こうとしただけです。
あいつって誰?北川亮二。
原田聖美の元交際相手です。
向こうは彼女が自殺したことも知らなかったみたいよ。
事情を知って店側は被害届は出さないって言ってるわ。
とはいっても君のやったことは立派な器物破損だ。
情状酌量は今回だけだ。
よ〜く覚えときなさい。
(美加)すいませんでした。
(鍋島)はい。
鍋島。
ちょっといい?じゃあ聖美君の方から?ええ。
北川によれば会ったのはその1回だけだそうです。
じゃあ横領の件は…。
関係なさそうですね。
(聖美)《私恨んでないから。
それだけを言いたかったの》《それより私ねあさがお園の仕事が大好きなの》《今ね助けたい人がいるの》《どうしてもその人の支えになりたいの》助けたい人?ええ。
身寄りのない老人を自分のとこのホームに入れるんだとずいぶん張り切ってたそうですよ。
(滝沢)ああ。
それなら武山さんですね。
武山さん?ええ。
1カ月ほど前聖美さんの紹介で入居された武山博さん。
ちょっと足の不自由な方でね。
そういえばこの間…。
(武山)《貸せ!》
(寛子)《あー!》それで前どっかで会ったような気がしたんだ。
土門さんご存じなんですか?ええ。
うちのホームで更生中の榊百合子さんの元夫。
榊百合子さん…。
ええ。
彼女武山さんを刺して刑務所に入れられたんだ。
度重なる暴力に耐えかねて。
《うわっ!》《あっ!くぅ…!うわー!》じゃああなたが聖美君に?ええ。
武山が勤め先まで訪ねてきて住む所を探してほしいって言ったもんですからそれで私…。
あっそう。
でも一言私に言ってほしかったな。
すいませんでした先生。
あのう…。
まさか武山が聖美さんの亡くなったことと何か?いやそうじゃありません。
ただ武山さんあなたの起こした事件の被害者です。
すいませんでした。
(乃理子)えー!土門先生が難しい顔してた?ええ。
先生はいつも笑顔なんですけどねぇ。
聖美さんのことがあった後だし何もなきゃいいんですけど…。
(乃理子)うん。
(日出子)あら!だんだんこう…手際が良くなってきましたね。
(乃理子)そう?半年間通った成果が出てきたかなぁ。
(日出子)ええ!じゃあ今度は…。
ほら。
味付けしてみましょっか。
はい。
日出子先生。
(日出子)はい。
えーっと…。
(日出子)あーあーあー!最初は砂糖ですよ。
(乃理子)そうなの?でも混ざっちゃえばおんなじよ。
いいんじゃない?
(日出子)おんなじじゃありません!
(日出子)そうしないと甘味が付きにくくなるんです。
私言いましたよね?入れる順番。
「さしすせそ」ね。
え〜…。
「さ」が砂糖の「さ」「し」塩の「し」「す」がお酢の「す」で「せ」がしょうゆの「せ」
(日出子)うん。
「そ」は?
(日出子)味噌の「そ」あっ!で「かきくけこ」は?「か」はカレーの…。
あっもう!乃理子さん!ただいま。
あっ。
おかえんなさい先生。
(乃理子)お邪魔してます。
あっ。
今日水曜日か。
何よ〜。
人を日めくりカレンダーみたいに。
今ね手際が良くなったって褒めてたとこなんですよ。
(乃理子)肉じゃが作ってるの。
土門先生も食べてみる?いや。
後で事務室寄って。
橋本さん。
私そういうつもりで…。
美加君一生懸命更生に励んでます。
ですからあの…。
一度会っていただけないか…。
はい…。
はい…。
重々承知してます。
よろしくお願いします。
(ノック)あっ。
大丈夫?美加君のお父さん。
絶縁状態でね。
まあ彼女補導歴が多々あって家族の手に負いかねてた。
そう…。
それは何とかしてあげたいわね。
実は先日美加君の実家に行ったの。
うん。
ところが美加君が刑務所に入ったことによって家は引っ越してお姉さん銀行を辞めざるを得なくなって。
家族の気持ちは分かるよ。
けどこんなときだからどうしても美加君に会ってほしくて。
そうよねぇ。
あっ。
で用事って何だったの?ああ。
久しぶりに一緒にどうかなぁと思って。
え〜っ!丸亀堂の豆大福じゃない!えっ?わざわざ並んだの?君大好きじゃない。
わぁー!うれしい!あーうれしいなぁ!はっは〜!そういうことね。
原田聖美の件ね。
言っときますけどこれはとある飛び降り事件の話だからね。
分かってます。
いや実はね…引っ掛かる点が1点あったのよ。
だから自殺か他殺か決めかねてるところ。
遺体のそばにねビールの空き缶が落ちてたの。
ビールの空き缶?うん。
橋の上にだったら分かるのよ。
だけど遺体のそばに落ちてたってことはそれを握り締めたまんま飛び降りたか。
先に缶を捨てて飛び降りたか。
だけどね〜今から死のうと思ってる人間がそんなことするかしら?まあ確かにおかしいね。
体内からはアルコールが検出されたから彼女が飲んだことは間違いないのよ。
でもねコンビニの防犯カメラを見ると彼女はビールを2本買ってるのに現場には1本しか落ちてなかったのよ。
その防犯カメラの映像見てみたいね。
駄目よ。
調子に乗らないで!だいたいね大福1個ぐらいで私が…。
じゃあ2個で。
あのね!お茶付けて。
もう!お願い。
(鍋島)困りますよ勝手なことされちゃ!
(乃理子)勝手なこと?捜査協力してもらって何が悪いの?確かに土門さんは元刑事です。
でも今はただの保護司だ。
たとえ防犯カメラの映像だろうと内部情報を…。
あのね!元刑事だから見てもらってんじゃないの。
保護司だから見てもらってんのよ。
彼はね私たちよりも原田聖美のことをよく知ってんのよ。
その彼に協力してもらって何がいけないのよ?いや…。
確かにそうですけど…。
(乃理子)鍋島。
(鍋島のため息)・
(ノック)どう?うん?えっ?何か分かったの?ビールが違う。
(乃理子)ホントだ!画像補正してプリントアウトしてみる。
(乃理子)コンビニの売り上げデータからも確認が取れたわ。
こっちが遺体のそばにあったビールでこっちがもう1本。
ノンアルコール…。
(美加)お疲れさまです。
(礼子)ねえ。
あんたマエあんだって?何やったの?殺しとかじゃないよねまさか。
(美加)すいません。
私シャンプーがあるんで。
心配しなくていいよ。
私も似たようなもんだからさ。
・
(ノック)お疲れさま。
あっ。
ありがとう。
収穫はノンアルコールビールだけか。
押収できそう?うん…。
それがね現場周辺のごみ箱は当日の朝全て回収されてんのよ。
でもきっと何かの手掛かりになるはずよ。
だといいね。
本気で信じてるのね原田聖美さんのこと。
亡くなった今でも。
保護司なのね。
《別れる?》《ごめんなさい》《私には保護司の仕事は手伝えない》《乃理子…》《私は警察に残るわ》《今でもはっきりと覚えてるの》《明日香が小学校4年生のときよ》《たった一度だけ参観日に出たことがあったの》《あの子作文を読んだの》《「将来の夢」》《「お母さんのような警察官になること」》《今辞めたらあの子きっと怒るわ》《「辞めるんだったらどうしてもっと早く辞めて自分のそばにいてくれなかったんだ!」って》《だから私は警察を続ける》《辞めるわけにはいかないの》《分かった》うん?うん?どうしたの?続きがあった。
この人…。
えっ誰?知ってる人?百合子さんの元夫武山博さん。
もうここには来ないでって言ったじゃないの!それに今持ち合わせないの。
帰って!ご挨拶だなぁ!そうかい。
なら他当たるかな。
ちょっと待って!他当たるってどういうこと?まさかあんた…!?
(武山)フフフフ。
何だ!?払う気になったか?私の一番の過ちはねあのときあなたを殺さなかったってことよ!ヒヒヒヒ!おいおい!恐ろしいこと言うなよ。
(川崎)武山博61歳。
あさがお園の入居者です。
(鍋島)あさがお園?
(乃理子)原田聖美が働いてた老人ホーム。
(鍋島)正面から一刺しか。
凶器は?
(川崎)まだ見つかっていません。
犯人が持ち去った可能性も考えられます。
時間は?
(川崎)昨夜の10時から12時。
ですよね?
(乃理子)土手のあの辺りに被害者のものと思われる血痕の一部が。
さらに遺体を引きずったと思われる痕跡が何カ所も見つかったわ。
つまりここで殺害された後あそこの草むらに運ばれたってわけですね。
うん。
確かにあそこは隠し場所には最適かもしれませんね。
ところがけさ釣りをしてた人に発見されました。
それとこれが被害者の手の中から見つかったわ。
(鍋島)花びらですか?
(乃理子)たぶんカーネーションだと思う。
百合子さん。
警察の方が…。
(鍋島)野川中央署の鍋島です。
榊百合子さんですね。
(百合子)あっ。
はい。
武山博さんが先ほど遺体で発見されました。
(鍋島)ゆうべの10時から12時はどちらにいらっしゃいましたか?
(鍋島)確かここの門限は10時でしたよね?昨日ちょっと残業があって帰ってきたの12時すぎです。
残業?われわれの調べではもっと早くに工場を出られているようですが。
百合子さんホントですか?百合子さん?私が…やりました。
百合子さん?私が…武山を殺しました。
百合子さん…。
先生。
これは何かの間違いですよね?私何があっても信じます。
そう。
分かったわ。
何か進展があったら知らせてちょうだい。
はい。
今のところ取り調べには素直に答えてるそうよ。
現場の状況を聞きたい。
あなたの気持ちはよく分かるけどでもこれはね…。
知ってる。
知ってます。
けど…。
(ため息)榊百合子の供述によると…。
(乃理子)武山さんを殺害し数メートル離れた草むらに死体を隠すと凶器とつえを持って逃走した。
それからもう1つ。
被害者の手には彼女が犯人だと裏付ける証拠が残ってたわ。
カーネーションの花びら。
確か彼女はカーネーションを育ててたわよね?ああ。
夢の里ホームのカーネーションDNA鑑定にかけるつもりよ。
一致する可能性はかなり高いと思うわ。
自供してるのよ。
自分のカーネーションだって。
動機は何?工場の方に武山さんが何度も押し掛けてきてお金を要求してたそうよ。
自分の足をあんなふうにした償いだって。
あっ。
ちょっとごめんなさい。
はい柏木です。
ええ。
そう…。
分かったわ。
すぐ向かいます。
榊百合子が凶器の隠し場所を自供したそうよ。
えっ!?あっひどい!凶器何?本人は園芸用のはさみだと言ってます。
はさみ?はい。
(川崎)主任!出ました!
(美加)先生。
はい。
(美加)百合子さんのこと聞きました。
ホントなんですか?彼女が警察で取り調べられてるのは事実だが私は彼女信じてる。
道子さん。
どうかした?そうですか。
よく話してくれました。
(道子)百合子さんが大変なときにすいません。
いや関係ありません。
とにかく店長かご本人にはっきり言うべきです。
盗むところを見たって。
そんなこと…私…言えません。
知美さんにはホントによくしてもらってるし。
それだったらなおさらそうです。
彼女に罪を重ねさせないためにも。
道子さん。
分かりました。
私頑張ってみます。
あの…。
知美さん。
(知美)うん?どうしたの?
(道子)実は私…。
(店長)今野さん。
(道子)はい。
ちょっといい?
(道子)はい…。
(店長)ここ数日レジのお金が1万円単位で合わなくなっているの。
あなた何か心当たりはない?
(道子)あっ…。
(店長)みんなはあなただって言ってるわ。
えっ?ど…どうして私が!?あなたには過去がある。
それはみんなも知ってるわ。
私じゃありません!ホントです!
(店長)信じていいのね?
(道子)はい。
(店長)そう…。
疑って悪かったわ。
仕事に戻って。
はい…。
(美加)いらっしゃいませ!お姉ちゃん…。
(麻奈美)あんたいったいどういうつもり?
(乃理子)逮捕状が出たわ。
けさ榊百合子に逮捕状が出たわ。
カーネーションのDNAが完全に一致したの。
凶器についても傷の形状付着した血痕の血液型いずれも武山さんのものと一致したわ。
例のつえは?いいえ。
彼女が逃走の途中に捨てたって証言してるからいずれ見つかると思うわ。
はさみ。
はさみ?百合子さんはさみ握れなかったんだ。
5年前百合子さん武山さんを刺したのははさみ。
でも再犯を犯す場合同じ手口を使う確率が高いのも事実。
けど更生意欲の強い人ほど同じ凶器に触れるのを嫌う。
あなたがそう思いたい気持ちは分かるけどこれだけ証拠が揃った以上認めざるを得ないわ。
現に百合子さんの証言どおり凶器は見つかったのよ。
そうだな…。
乃理子。
うん?百合子さんが持ってったカーネーションって当然切り花だよな?ええ。
彼女もそう証言してるし現場近くで発見されたカーネーションも切り花よ。
けどこのカーネーション切った跡がどこにもない。
えっ!?だってDNAは一致したのよ。
どっか見落としてんじゃないの?どういうこと?何かあったんだよ。
一瞬たりとはいえ百合子さんを疑った。
駄目な保護司!信じる。
何があっても信じる!
(刑務官)カーネーション…。
あっ!これですね。
このプランターの。
あの出所の際こちらの刑務所からうちのホームに引き取らせていただいた…。
ええ。
たくさんあったでしょう。
あれ元はたった1本の鉢植えだったんですよ。
娘さんの差し入れということで特別に許可したんです。
娘さんの差し入れ?
(刑務官)宮田歩美。
5年前に一度だけ面会に来ました。
日付は2007年の5月14日です。
5月14日…。
(児童)先生さようなら。
(歩美)はいさよなら。
さよなら!
(児童)さよなら。
(歩美)さよなら!
(乃理子)宮田歩美さんですか?
(歩美)はいそうですが…。
(児童たち)先生さようなら。
(乃理子)私あのう…。
あの…。
お母さんの保護司してる土門と申します。
武山博さん殺害されたのご存じですか?
(歩美)いいえ。
そうなんですか…。
その件でお母さんに嫌疑が掛けられてます。
あの人は母ではありません!私はおばの養子になりましたので。
困るんです。
生徒を預かる者として身内に犯罪者がいたとなれば親御さんたちは心配なさいます。
それはじゅうぶん承知してます。
だったらお引き取りください。
1つだけいいですか?あのう…。
5年前あなた刑務所にお母さん…。
お話しすることはありません!失礼します。
道子さん?あっ。
先生。
ちゃんと話せた?先生。
私…。
(日出子)美加さん!先生。
どういうことか説明して!何?どうしたの?今日お店にお姉さんが来たそうなんです。
《お願いだから私たち家族にはもう近づかないで》
(日出子)それで先生が何かしたんじゃないかって。
ごめん。
黙ってて悪かった。
お父さんに会った。
(美加)どうしてそんなことしたのよ!家族関係修復するのも社会復帰の一環なんだよ。
あの人たちとはもう縁を切ったの!「あの人たち」じゃない。
君の家族だよ。
(美加)刑務所に入った人間を待ってる家族なんていないわ。
美加君待って!私はそうは思わない。
縁を切ってもどっかで必ずつながってる。
それが家族だ。
先生は何も分かってない!刑務所に入った人間の気持ちも入られた家族の気持ちも!
(日出子)待ちなさい美加さん!日出子さん。
日出子さん。
でも…。
道子さんさっき何か…。
あっ。
いえいいんです。
大したことじゃないんで…。
ねえ。
昨日来てた人って誰?ねえ。
もしかして家族とか?もう悪いことしちゃ駄目だよとかって言われちゃった?家族なんていないわ。
そっか。
じゃあ失うものなんてないってわけだ。
ねえ。
超おいしい話があるんだけど乗っかんない?
(道子)ねえあなた!えっ!?あっ!ちょっちょっと!あの…!
(店長)すいません。
すいません。
(道子)えっ?
(店長)これは?
(道子)いや。
あの…。
違います!いやいや。
(道子)私…私じゃありません!ちょっとそこまで来てくれますか。
さあさあさあ!
(道子)私じゃないんですよ。
(店長)こちらです。
道子さん。
先生。
私やってません。
ずっとこの調子なんですよ。
でもねこれはあなたが持っていたんですよ。
どうした?話して。
(道子)それでここで確かこれを取って。
これ…。
髪留め?
(道子)はいそうですね。
それを持ったままこの辺りであの…。
かばんに入れてたんですよ。
女子高生が髪留めをかばんに入れた?はい。
店長。
あの防犯カメラチェックしてもらえますか?ぼ…防犯カメラって…。
私がこの手で捕まえたんですよ。
ええ。
あのう…。
ご迷惑掛けてるの分かってます。
しかし私彼女がやったって思えないんですよ。
彼女の証言どおりならあの防犯カメラに一部始終映ってるはずなんですよね。
(店長)あっ…。
(店長)どうもすいませんでした。
あぁ…。
すいませんでした。
ありがとうございました。
(店長)はい。
(工場長)どういうことですか土門さん!あなたが真面目に更生するって言うからうちで雇ったんですよ。
それなのに逮捕されて。
おまけに一言の報告もないじゃないですか。
いや報告できなかったのは私の落ち度です。
ですがあの…。
私ね彼女が犯人だと思えないんですよ。
それはあなたの希望でしょう。
現に逮捕されてるし。
もうこれ以上うちで働かせることはできません。
あっお願いします!あの…。
解雇だけもう少し待っていただけませんか。
お願いします。
お願いします。
・
(日出子の鼻歌)
(乃理子)アハハ。
(日出子)ああ乃理子さん。
あっ今日は水曜日。
お休みの日だ。
今日は肉じゃがを作ってきました。
日出子先生の感想を聞こうと思って。
(日出子)じゃあ早速試食させてもらわないと。
・
(美加)キャー!道子さん何やってんの!?
(美加)ちょっ…。
キャー!
(道子)やめて!こんな指が…こんな指があるからいけないのよ!!
(美加)あっ…!
(道子)うぅ!あっ…!
(乃理子)道子さん!
(道子)あっ。
あっあー!
(道子の泣き声)しっかりしなさい道子さん!どうしたの?今日スーパーで万引犯に間違えられたんですよ。
(道子)私…言おうとしたけど言えなかった。
知美さんがお金を盗んだこと。
そしたらいつの間にか私が犯人になってた。
あのときもそうだった。
(女性)《あんたが殺したのよ!》
(女性)《ちゃんと世話しなかったからでしょう!》
(道子)別れた亭主の家族は母親の介護を全部私に押し付けて食事を喉に詰まらせて死んだら全部私のせい。
そうなるともう駄目なの。
この指が勝手に動いて…。
今日だってあの女子高生がやってなかったら私がやってた。
道子さん…。
先生は私じゃないって言ってくれたけどそれだって本心じゃないことは分かってるわ。
私には社会復帰なんて無理なのよ!この指があるかぎり!本心じゃないってあなた本気でそう思ってるの?ええそうよ!そうに決まってるわ!バカなこと言わないで!あの人がどんな思いでこの夢の里ホームを始めたのか分かってるの?先生だって元警察官でしょ。
捕まえる側の人間じゃない。
上から見下すばっかりで刑務所に入った私たちの気持ちなんて分かりっこないのよ!
(乃理子)分かるわよ!何が分かるっていうのよ!?娘が刑務所に入ったのよ!!私たちの娘明日香は10年前に人を刺して2年間服役したの。
乃理子さん!
(乃理子)いいのよ日出子さん。
明日香は私たちの前ではホントにいい子だった。
それをいいことに私たちは親として彼女とちゃんと向き合うことをしなかった。
(ため息)その結果よ。
(乃理子)出所した後も私たちはあの子がまた罪を犯すんじゃないかって気が気じゃなかった。
《こんな時間からどこ行くんだ?将来のこと多少考えろよ!》
(明日香)《私のことなんか何も分かってないくせに!》《明日香!明日香!》
(乃理子)やがて明日香はまた昔の友達と付き合うようになった。
(警察官)《全員動くな。
警察だ》
(乃理子)ある日警察が麻薬取引の疑いのあるクラブに踏み込んだときそこに明日香がいたの。
・
(ドアの開く音)
(警察官たち)《待ちなさい!》《お母さん…》葬儀が終わって何日かしてあの子の友達が訪ねてきたわ。
(あさみ)《明日香があのクラブにいたのは私を助けようとしたからなんです》
(あさみ)《私が不良仲間と付き合うのを明日香が必死で止めようとしてくれました》《明日香の携帯です》《あの日私が持ったまま逃げたんで》
(乃理子)そこには私たち宛てに書かれた未送信のメールが何十通も残ってたわ。
(乃理子)それは出所後社会復帰に苦しみ続けたあの子の心の声だった。
(明日香)《「笑おうと思っても笑えない」》《「相談しようと思っても信じてくれる人がいない」》
(明日香)《「一度罪を犯した人間は二度と社会復帰できないのかな」》《「お父さん」》
(明日香)《「一度罪を犯した人間は二度と社会復帰できないのかな」》《「お父さん」》償おうにももう娘はいない。
そのことでどれだけ私たちが苦しんだか。
苦しんで…苦しんで苦しんでそしてあの人が出した答えが娘とはおんなじ人間をつくらないこと。
そしてあの人は警察を辞めてこの夢の里ホームを始めたの。
だから私には分かるの。
あの人はどんなことがあってもあなたたちを信じ続ける。
それだけは分かってあげて。
あっ乃理子。
ああ。
おかえりなさい。
入んないの?えっ。
あっ…。
ちょっと色々あって。
色々?今日出子さんが話してる。
日出子さんに任せましょう。
日出子さんにしか話せない話。
(日出子)できたわよ。
さあどうぞ。
これはね出所後私が初めて作った料理。
包丁を使わない料理。
私もおんなじ。
人を刺したの。
昔旦那と2人で小さな小料理屋をやってたの。
でも旦那は詐欺まがいの連中に借金を背負わされて自殺したの。
私はあの人を追い込んだ男を刺したわ。
それ以来包丁が持てなくなった。
そんな私に先生はそれでも料理を作れって言ったわ。
それで作ったのがこの厚焼き卵よ。
みんな分かってるわよ。
あなたたちがどれほど苦しいか。
さあ食べて食べて。
はい。
(乃理子)私たち別れてよかったのかな?いきなり何?明日香が死んであのときはあなたと距離を置くことしか考えられなかった。
一緒にいたら明日香が死んだ責任をあなたに押し付けてしまってた。
それは俺だって同じだよ。
だから別れたいって君を止めることができなかった。
私ね離れてみてよく分かったの。
あなたがなぜ保護司になろうとしてたのかって。
信じることでも犯罪はなくせるのね。
俺はそう思ってる。
味見してみる?また作ったの?肉じゃが。
また肉じゃが?うん。
うまくなった。
やった〜!
(工場長)みんなちょっと聞いてくれ。
手休めてちょっと集まって。
こちらは榊さんの保護司の先生だ。
みんなに話したいことがあるそうだ。
あの…。
皆さんもうご存じだと思いますが榊百合子さんが殺人容疑で逮捕されました。
しかし私彼女無実だって信じてます。
なぜそう思うのかそれを分かっていただきたくて今日やって来ました。
ここに1冊のノートがあります。
これうちの施設で1日の終わりに必ず提出してもらう連絡帳です。
え〜…。
榊百合子さんの連絡帳読みます。
「9月3日」「最年長の羽田さんが『仕事にはもう慣れた』と声を掛けてくださった」《だいぶ慣れました》
(羽田)《そう。
頑張ってね》「返事はそれでよかっただろうか」「声は小さくなかっただろうか」「羽田さんは気を悪くされなかっただろうか」「9月8日」「木村さんが雨上がりの出入り口の床をモップがけしているのを見た」
(木村)《こうしておけばやって来る業者さん滑らないでしょ》「いつも他人を気遣い細かいところまで気配りされるあの人のようになりたい」「心からそう思った」「9月10日」
(中山)《こっちへいらっしゃいよ一緒に食べましょう》「そんなこと言われたのは初めてだった」
(従業員)《おいしそうなお弁当》「うれしくて涙が出そうだったけど一生懸命笑顔をつくった」「9月21日」「今日休憩中に初めてみなさんと一緒に笑った」「楽しかった」「ほんの一瞬だけど仲間に入れてもらえたような気がした」あの…。
私皆さん方にどうこうしてくれってお願いに来てるわけじゃありません。
ただ彼女二度と罪を犯さないように必死になって生きてます。
それを分かってください。
お願いします。
・
(木村)保護司の先生!はい。
(木村)私見たんです。
あの…。
榊さんがあの人と言い争ってるとこ。
(武山)《こないだ小学校へ行ったときあいつ俺に言ったよ》《「殺してやる」ってな》《あの子にはもう会わないって約束したじゃないの》《心配するな。
これで最後だよ》《近いうちにまとまった金が入りそうなんでな。
ハハハハ》「まとまった金」「小学校」そう言ったんですか?
(木村)ええ。
とても参考になりました。
ありがとうございます。
(木村)いいえ。
(歩美)どうぞ。
あっありがとう。
それで話って何ですか?じゃああの…。
単刀直入にお伺いします。
5年前あなた百合子さんに面会に行ってますよね?あれは親子の縁を切るためです。
私はずっと教師になるのが夢でした。
でも身内に犯罪者がいたら後々面倒なことになると思って。
あの…。
面会に行かれたのは5月14日。
母の日の次の日ですよね。
で差し入れがカーネーション。
私には親子の縁切りに行ったって思えないんですよね。
花はせめてもの同情の気持ちです。
同情って…。
5年前の事件のことですか?話してもらえます?私が中学のときにあの人は武山と再婚しました。
当初は夫婦仲も良かったと記憶しています。
あの事件が起こるまでは。
あの事件って何ですか?あの人の運転する車が接触事故を起こしたんです。
小さな事故だったのに相手は暴力団まがいの人たちで法外な修理代を請求してきたんです。
武山の会社にまで押し掛けてきたんです。
それは信用第一の外資系商社で働く武山には致命傷でした。
彼は左遷されついには会社を辞めてやがてあの人に暴力を振るうようになったんです。
(武山)《俺がこうなったのは全部お前のせいなんだ!》
(百合子)《ごめんなさい》《お前には一生俺の面倒を見る責任があるんだ!分かったか!?》
(歩美)そんな日々が1年以上続きました。
そしてあの日…。
(武山)《うぅ…。
あっ…あぁ…》その後百合子さんとは?会っていません。
もちろん武山とも。
あのカーネーションいい色出ましたね。
1輪頂けます?このカーネーション調べてくれないか?歩美さんのマンションにあった。
行ったの?うん。
じゃあやっぱり彼女は事件に?分かんない。
だから調べて。
分かったわ。
これのDNAを調べてみるわ。
(美加)礼子さん。
(礼子)うん?
(美加)例の話だけど私やっぱり…。
(礼子)ちょっと!冗談でしょ?ナシまで聞いといていまさら何言ってんの?私誰にもしゃべらないから。
(礼子)あっそう。
私はべしゃるよ。
あんたがムショ帰りだってことお客さん全員にバラしてやるから。
(美加)えっ!?大丈夫だって。
絶対バレないから。
わざわざすいません。
電話頂いて。
いいえ。
聖美さんの遺品です。
こっちで処分してもよかったんですが土門さんにも見てもらった方がいいと思って。
失礼。
園長。
新井さんって確か…。
ええ。
聖美さんの前に経理を担当していた子です。
引き継ぎのときにでももらったのかな。
(薫)えい!えい!どうしました?
(薫)あっ。
あ〜このつえがね長いのよ。
あ〜。
あっあっ!僕がやります。
(薫)あっ。
はい。
(薫)ありがとう。
(薫)前のつえもねそうやって聖美ちゃんが切ってくれたんだけど壊れちゃったのよ。
(聖美)《これをこうしてはいできた!》《アハハハ!あっちょうどいい》聖美君?あらご存じなの?ええ。
聖美ちゃんがいなくなってホントにさみしいわ。
キャップを付けますね。
あっこれ由佳ちゃんの本でしょ。
はい。
いつも聖美ちゃんと一緒にこの本を見て勉強してたわ。
勉強?どちらかというと聖美ちゃんが先生って感じだったわね。
(村松)はい。
護身用。
見張るだけって言ったじゃん。
だから万が一のためだって。
私やっぱり…。
(村松)大丈夫だって。
パクんの全部ブランド品のバッタもんだし。
絶対足つかねえからさ。
(礼子)そうだよ。
すぐ終わるから車出せるようにしといてよ。
・
(ドアの開閉音)
(村松)おい。
(礼子)何?あいつヤバくねえか?マジで。
(礼子)はっ?捨て駒連れてこいっつったのあんたじゃん。
言ったけどよ…。
(由佳)一緒だったのは引き継ぎの間だけでしたけど聖美さんとはすごく気が合いました。
じゃあこの本あなたが?
(由佳)ええ。
一緒に受けてみない?って私がプレゼントしたんです。
そしたらびっくりですよ。
聖美さんもうすでに1級持っててまるでプロみたいでした。
それで聖美さんには色々教えてもらってたんです。
私表向きには寿退社ってことになってますけどホントは首なんです。
首?何で?
(由佳)辞める数カ月前から数字が合わないことが何度もあったんです。
それで簿記の勉強すれば少しは合うようになるかなって。
でも駄目でした。
辞める数カ月前から?区の助成金が合わないと思ったら今度は銀行の融資金額が合わないとかもうめちゃくちゃで。
最後は園長に「自分でやるからもういい」って言われて。
あっごめん。
ちょっと。
はい。
先生助けて!美加君どうした?私盗みやろうって誘われて…。
えっ!?何度も断ったんだけど連れてこられて。
今どこ?産廃処理場の近くの倉庫。
分かった。
すぐ行く。
いい?今分かれ道だから!絶対向こう側に行っちゃ駄目よ!分かった?美加君?
(村松)何やってんだよ!美加君!?乃理子!
(礼子)待て!
(村松)ざけやがって!やれよ。
けどやったらてめえはまたムショに逆戻りだぜ。
(礼子)気を付けな。
こいつマジでやるよ。
(村松)こっちもマジなんだよ。
(礼子)ちょっと!
(村松)ぶっ殺してやる!
(パトカーのサイレン)
(警察官)待ちなさい。
待て!美加君!お願い。
(美加)先生!ケガない?先生私…。
ごめんなさい。
頑張った頑張ったホントよく頑張ったよく頑張れた。
これから署の方に行ってもらうわ。
何で!?あなた!大丈夫よ。
犯罪者としてでなく通報者として話を聞くだけだから。
僕付き添いますから。
頼む。
(小川)はい。
(滝沢)借金があるのは事実です。
(乃理子)原田聖美の死とも関係あるってこと?
(百合子)ここに埋めました。
百合子さんが犯人じゃないことを証明したい。
これが真相だよ。
(乃理子)検査の結果が出たわ。
不思議なことにDNAが一致してたわ。
榊百合子と歩美さん。
それと現場にあったカーネーションは全ておんなじものだった。
つまり元株が一緒だったってことよ。
5年前歩美さんは自分のカーネーションを株分けして彼女に差し入れをした。
そして5年間2人は大事にカーネーションを育ててた。
親子の縁が切れてなかったってことか。
(乃理子)榊百合子のカーネーションに切り跡がなかったってことは武山さんの握ってたカーネーションは歩美さんのカーネーションである可能性が高いわ。
もしかしたら榊百合子はそれを知ってて彼女をかばってんのかしら。
まあ歩美さん何らかの形で事件に関わってる可能性あるよ。
仮によ歩美さんが犯人だとしたら動機は何なのかしら?ああそのことだけどさ武山さん「近いうちにまとまった金が手に入る」って言ってたらしいよ。
金銭絡みってこと?うん…。
まあ歩美さんとどういう関係あるのか分かんないけどもそのまとまった金ってのはあさがお園で横領された金じゃないかと思う。
じゃ歩美さんは原田聖美の死とも関係あるってこと?確信はない。
けど武山さんが2つの事件に関わってるっていうことは2つの事件を一緒に考えた方がいいんじゃないかと思う。
うん。
分かったわ。
歩美さんとあさがお園が関係あるかどうかを調べてみるわ。
私から鍋島の方には話しておくから。
あっ。
それと…。
うん?例のつえどうなった?彼女の逃走ルートをしらみつぶしに当たったらしいんだけど結局まだ見つかってないわ。
あっそう。
(鍋島)警部。
自分が何を言ってるか分かってるんですか!?
(乃理子)分かってるから言ってんの。
DNAの結果見たでしょ?それにね榊百合子のカーネーションには切り跡はなかったの。
ですが現に彼女は自供してるしそのとおり凶器も出てきた。
疑うには十分な…。
(乃理子)鍋島。
はい。
(乃理子)疑うんじゃなくてさ彼女の無実を信じてみて。
榊百合子の無実を信じろですって!?信じることで見えてくる真実もあるのよ。
信じることで見えてくる真実?なるほど。
今の土門さんの考え方ですか。
(乃理子)いいえ。
私がそう思うから頼んでんの。
川崎。
(川崎)はい。
すぐに捜査員集めろ!
(川崎)分かりました。
DNAを!?百合子さんのカーネーションとあなたのカーネーションのルーツがおんなじだって分かりました。
まっつまり百合子さんのカーネーション5年前にあなたが刑務所に差し入れしたカーネーションを大切に大切に育ててきたんです。
あなたがしたのと同じように。
表向き親子の縁が切れたように見えてホントはつながってたんですね。
そんなことを言いにいらしたんですか?いいえ違います。
殺害された武山さんが持ってたカーネーションDNAが一致しました。
百合子さんは自分のカーネーションだとおっしゃってます。
私は歩美さんあなたのカーネーションだと思います。
百合子さんのプランターのカーネーションには切った跡がなかったんだ。
そろそろホントのこと話してもらえませんか。
じゃないと百合子さん刑務所に戻ることになる。
殺人事件の再犯って刑期が長いんです。
事件の数日前です。
武山が学校へ来て母が出所して工場で働いていると言いました。
それで私はあの夜カーネーションを持って母の工場へ行きました。
その途中で武山が現れたんです。
《出所祝いの花束か》《あいつは今日は休みだよ》《残念だったなぁ。
そんな日に俺に出くわすなんて》《待てよ!》《こいつは俺から渡しといてやろう》
(歩美)《何すんの!返して!》
(歩美)《あっ…》《あいつもおんなじ目をして言ったよ》《「あのとき殺しておきゃよかった」ってな》
(歩美)その後はうちへ帰りました。
母にも会っていません。
鍋島。
悪かった。
勘違いしないでください。
榊百合子を信じろと言われたって私には無理です。
ただ疑うべき点があれば調べる。
刑事として当然のことをやっただけです。
そうか。
それで何か分かったの?今のところ宮田歩美とあさがお園との間に接点は見つかっていません。
ですがそれとは別にちょっと興味深いものが見つかりましてね。
連帯保証人?
(鍋島)ええ。
半年前滝沢園長の兄が経営する会社が倒産して彼は1,000万の借金を背負ってます。
園長が横領?何か思い当たる節ある?いやあの…。
以前あさがお園に経理で勤めてた女性から聞いたんだけども聖美君が入る前から帳簿に不自然な点があったって。
じゃ園長が借金返済のために?その線はじゅうぶん考えられますね。
あり得ない!園長とは長い付き合いだが更生者にも理解のある素晴らしい人格者だ。
だとしてもよ仮に園長が武山さん殺害と横領に関与してたら…。
(鍋島)いやいやちょっと待ってください。
私が言ってるのは横領に関してだけです。
園長を武山博殺害事件に関連付けるのは無理があります。
彼が犯人だとしたら榊百合子は彼をかばっていることになります。
でも2人の間につながりはありません。
確かにそうね。
逆に宮田歩美は横領の件とは結び付かない。
あさがお園との接点がありませんから。
私は横領の件と武山博の件は分けて考えるべきだと思います。
いや…お恥ずかしい話ですが借金があるのは事実です。
兄が父から譲り受けた会社だったんですが何せこの不景気で…。
土門さん。
もしかしてそのために私が横領したと?いいえそういうわけじゃありません。
ちょっと耳に挟んだものですから。
あの…誤解されたんだったら謝ります。
いえ私も聖美さんの無実は信じてますから。
実はまた帳簿を調べ直してるんです。
ああそうなんですか。
ええ。
今のところ変わった点は見つかりませんがまあ何か分かったらすぐにお知らせしますんで。
ありがとうございます。
あの…ホントにお飲みになんないんですか?いやいや私はウーロン茶で結構です。
あっ。
実は肝臓の数値が高くてアルコールは控えるようにドクターストップをかけられてるんですよ。
(小川)先生。
先月のあさがお園のボランティア活動の写真できました。
ああありがとう。
置いといて。
みんなおんなじつえだ。
そういえば武山さんも…。
(小川)あれ?日出子さん僕のトウモロコシは?トウモロコシ?知りませんよ。
いやいやいやいや!僕がゆでてたの知ってるでしょ?食べるの楽しみにして置いといたんですよここに!知らないものは知りませんよ。
あっ!もしかして日出子さん…。
あっ。
ちょっと人聞きの悪いこと言わないでくださいよ。
何もう子供みたいなケンカして。
(小川)だって僕のトウモロコシが…。
トウモロコシ?どっかしまったんじゃないの?ほらほら。
(小川)いや食べたでしょ。
(日出子)食べてない。
食べてない。
これはほくろです。
あった!
(小川・日出子)えっ?ほら。
ラップまでして。
(小川・日出子)あっ。
あっ。
僕そうだ。
日出子さんに食べられるの怖くてここに隠したんでした。
あぁそうだそうだ。
ハハハ!何が「ハハハ」ですか!危うくトウモロコシ泥棒にされるとこだったわ。
まあ〜怖い!あ〜怖い!あ〜怖い!思い込みって怖い!いただきま〜す!
(小川)ちょっとそれ僕のですよ。
ちょっと!思い込み…?つえは持ち去ったんじゃなくて最初からなかったのかもしんない。
そう考えたら2つの事件つながる…。
可能性あるな!乃理子。
すぐ出られる?
(寛子)こちらです。
つえはここに。
武山さんもこのつえを?ええ。
自分の好きなものを使ってもらってます。
乃理子。
このつえの指紋全部調べてくれる?武山さんの?違う。
歩美さん。
歩美さん…。
歩美さん。
実はお話ししたいことがあって…。
私もあなたに話があります。
これは?どうしようか迷ったんです。
でも黙ってたらまた5年前と同じになる気がして。
お母さんの件?詳しく詳しく聞かせて。
中入ろう。
中入ろう。
(百合子)ここに埋めました。
(カメラのシャッター音)
(川崎)間違いないですね?
(百合子)はい。
鍋島。
(鍋島)はい。
ちょっといいか?百合子さんが犯人じゃないことを証明したい。
(カメラのシャッター音)鍋島。
はい。
君にぜひ会わせたい人がいる。
百合子さんの一人娘歩美さん。
事件のあった夜歩美さん武山さんに会ってる。
武山さんが持ってた花は歩美さんあなたのもの。
そうですよね?違います!あれは私のものです!武山は私が殺したんです!
(歩美)お母さん!もういいの。
土門さんに全部話したの。
私が5年前あいつに何をされたか。
(百合子)違います!5年前のことも全部!全部私がやったんです!もう1人で背負わないでお母さん!!歩美…。
接触事故に対する責任から自分に対する暴力には耐えられた。
だが…。
《うわっ!》《このことは…このことは誰にもしゃべっちゃ駄目よいい?》《死ぬまで…死ぬまで…。
墓場に持っていくまで誰にも言っちゃ駄目!言っちゃ駄目!》あなたはそのことを一切公言せずさらに歩美さんを犯罪者の娘にしないために親子の縁まで切った。
《お母さん》《これからはおばさんの娘になるの》《だから今日で親子は最後》土門さんから聞いたの。
お母さんが今でもあのときのカーネーションを大切に育ててくれてること。
「親子の縁はずっと切れてなかったんだよ」って。
百合子さん。
事件のあったあの夜歩美さん武山さんにカーネーションを取られたままそのまま自宅に帰ってるんです。
じゃあ歩美は…!?じゃあ…。
そう。
歩美さん武山さんを刺してない。
えっ!鍋島。
これが真相だよ。
百合子さんは娘の歩美さんがやったと思って彼女をかばうために嘘の自供をした。
百合子さん。
あの夜ホントは何があったのか話してもらえますか。
ええ。
あの日武山が工場まで来てお金を要求したんです。
それで私約束場所の河原にも行って。
でもそしたら…。
武山さんすでに死んでた。
はい…。
(百合子)《ああっ!》
(百合子)歩美がやったと思いました。
それで私死体を隠したんです。
(百合子)とにかく歩美の痕跡を消そうと必死でした。
それでとっさにはさみとカーネーションを持って逃げたんです。
つえはなかった?つえ…?はい。
犯行現場はおそらく河原じゃなく別の場所。
土門さん。
どこですか?あさがお園。
ちょっと待ってくださいよ。
言い掛かりもいいところだな。
園長。
あなたこのあさがお園で武山さん殺害して河原まで運んで死体を遺棄した。
(滝沢)いいかげんにしてくださいよ土門さん。
何の根拠があって…。
備品室にあったつえの中にあなたと武山さんの指紋が付いたこのつえがありました。
ハッ!そりゃありますよ。
私はここの園長なんですからね。
2人以外の指紋がもう一つ付いてた。
歩美さんの指紋です。
歩美さんと武山さんがトラブったときに付いたんです。
だからって何で私が!動機は何ですか?横領された金でしょう。
聖美さんが殺害された動機もおそらくそうでしょう。
その証拠になる品を歩美さんが持ってた。
これは…!そう。
アルコールを控えてることを知ってた聖美君があなたのために用意したノンアルコールビール。
この缶にはあなたと聖美さんの指紋が残ってました。
しかしなぜ歩美さんが?武山が持ってきたんです。
大切に保管しとかないとまた母が捕まることになるぞって。
そしたら原田聖美さんが自殺したって記事が出てて。
私てっきり母がやったんじゃないかって思って。
歩美…。
あの夜武山さんはあなたと聖美君の後をつけおそらく一部始終を見たんだと思います。
そして母を思う気持ちを利用して歩美さんに証拠の品を保管させた。
そしてあなたに口止め料を要求した。
次の朝私はその缶を捜しに戻った。
だが見つからなかった。
だから私はてっきりごみ収集車が持っていったものだと思い込んでいた。
今思えばあの男があんなに強気に出たのはその缶が手元にあったからなのか。
あいつは私に半分よこせと言ったんだ!私があんなに苦労して手に入れた金を!
(滝沢)《どうしました武山さん。
花なんか持って》《これから別れた女房に会いに行く》《野川の河原でな》
(滝沢)《外出許可は取ったんですか?》《そんなもの必要ない》
(滝沢)《駄目ですよ。
ちゃんと規則は守ってもらわないと。
ねっ》《規則か。
ククク…》《そんなことがよく言えたなぁ》《俺は見たんだよ。
あんたがあの女に何をしたか》《これから女房に会って全部話すつもりだ》《あいつはあの女と仲が良かったからなぁ》《待ってくれ》《黙っててほしいか》《だったら半分よこせよ》《あんたが横領した金の半分をな》《それとも刑務所に入るか?》《あの女や俺の女房みたいに》《そんなことができるわけがないよなぁ》《地元じゃ信頼の厚いあさがお園の園長が》《ククク…》
(武山)《あぁ!》
(滝沢)榊百合子を第一発見者にすれば必ず彼女が疑われる。
そう考えて死体をあの河原まで運んだ。
原田聖美をやったのもあんたなのか?園の経営もうまくいき新しい施設を建てる計画もあった。
なのに兄の会社が倒産し払い切れないほどの負債が私に。
そんなときでした。
聖美さんを雇ってもらえないかと土門さんから依頼があった。
それで彼女を利用したというわけか。
あの女は一度やっている。
発覚しても真っ先に疑われるのは彼女だ。
追い詰められて自殺でもしてくれれば身元信用保険まで手に入る。
まさにうってつけだった。
じゃなぜやった?罪を着せるだけでよかったんじゃないのか?彼女から呼び出してきたんだ。
武山さんが迷惑ばかり掛けることを謝りたいと言って。
だから最初は殺すつもりはなかった。
私はただ彼女がどこまで帳簿のことを知っているか確かめたかったんだ。
(聖美)《はい。
ノンアルコール》《これなら肝臓の心配しなくても大丈夫ですよね》
(滝沢)《ハハハ》《園長。
今ならまだ間に合いますよ》《私も同じことやったから分かるんです》
(滝沢)その言葉を聞いたとき私は悟った。
彼女は全部気付いている。
《私ね塀の外に出て気付いたことがあるんです》《塀の外にも塀があるんですよ》《一度手を染めたら一生塀から出られなくなります》《罰を受けても犯した罪は人の心から消えることはありません》《その十字架を背負って生きていくのって本当につらいんですよ》《だから園長。
今ならまだ間に合います》
(滝沢)《何がおかしい!》
(聖美の悲鳴)あの女笑いやがった。
笑った?前科者のくせに私をバカにするような目で笑ったんだ。
だからもう私は頭の中が真っ白になって気が付いたら彼女を突き落としていた…。
それはあなたを笑ったんじゃない。
うちのホームの約束事なんです。
つらいときほど悲しいときほど笑おうって。
彼女が笑ったのは心の中で涙流してんです。
それほど彼女あなたのことを心配したんです。
そんな…。
そんなバカなことがあるか!バカじゃない!犯した罪を悔い泣きたいのこらえいつの日か心から笑える日が来るのを信じて頑張ってる。
そんな聖美君や百合子さんの心踏みにじって…。
俺はお前を絶対許さない!
(鍋島)川崎。
行きましょうか。
(百合子の泣き声)私が悪いんです。
聖美さんには本当に親切にしてもらったのに。
私ある日武山と一緒にいるところを見られたんです。
《ちょっと!なくなっちゃう》
(聖美)《百合子さん》
(百合子)私聖美さんに全部話しました。
迷惑になるなんて少しも考えないで。
《私も一生秘密にするわ。
土門先生にも黙ってる》《大丈夫よ。
私に任せて》私が相談さえしなければ…。
いいえ。
そりゃ違います。
聖美君いつも言ってたそうです。
「助けたい人がいる」って。
「その人の支えになりたい」って。
最初武山さんだと思いました。
違います。
それはあなただったんです。
えっ…!迷惑掛けたなんて思っちゃいけない。
聖美君ホントにあなたの力になりたかったんです。
聖美さん…。
お母さん。
事件解決から5日後百合子さんの起訴猶予処分が決まりました
(歩美)お母さん!
(百合子)歩美!百合子さん。
ビッグニュースです。
クリーニング工場でまた百合子さんを雇いたいそうです。
土門先生が頑張ってくれたのよ。
土門先生。
ありがとうございます。
おかえり。
人が再生できるきっかけはほんのささいなことなのかもしれない
今ならまだ間に合います。
1本の電話だったり相手を思う小さな勇気だったり優しい一言だったり…
お父さん…!
(和夫)髪を切ってもらえるか。
でも相手を信じることから生まれるその小さな行為の積み重ねがやがては大きな信頼になって明日への笑顔とつながっていく
それを私に教えてくれたのは明日香お前だよ
明日香。
また3人の女性が社会復帰を果たした。
あなた。
フフッ。
どうした?うん?娘の墓参りに来て一緒に帰る元夫婦なんているかなぁと思って。
どうだろう?君天然だから。
天然?僕が言ってるんじゃなくてみんなそう言ってるよ。
ちょっと!じゃその天然に「結婚してくれ結婚してくれ」って何度も頼み込んだのはどこのどなたでしたっけ?俺?じゃなくて君?忘れました。
ストップ!帰るんだったら右だよ。
フン!2014/02/21(金) 21:00〜22:52
関西テレビ1
金曜プレステージ・更生人 土門恭介の再犯ファイル〜罪を犯した女たち〜[字][多]
渡瀬恒彦主演の最新作!元刑事の熱血保護官に届いた元受刑者の怪死?罪を犯した女にかけた連続殺人の罠…死体に残した花びらの謎と母娘の絆を暴け 浅田美代子他
詳細情報
番組内容
出所した女性たちの社会復帰を手助けする女子更生保護施設“夢の里ホーム”施設長の土門恭介(渡瀬恒彦)は、笑顔と信じる心で入居者たちを支え、設立以来一度も再犯者を出すことなく社会へと送り出してきた。そんな“夢の里ホーム”に新たに3人の女性出所者、榊百合子(池上季実子)、今野道子(小林綾子)、橋本美加(菜葉菜)がやってくる。入居当初は、3人とも緊張と警戒心で表情も硬かったが、土門の人柄と優しさに
番組内容2
触れるうちに次第に笑顔を見せるようになった。
ある日、土門のもとに離婚した元妻・柏木乃理子(浅田美代子)から連絡が入る。土門は元刑事で、乃理子は今も現役の鑑識官だ。その乃理子が“夢の里ホーム”の元入居者だった原田聖美(高樹マリア)が自殺したというのだ。しかも働いていた老人ホーム“あさがお園”の金を横領していたという。聖美の死に疑問を持った土門は、乃理子に頼んで、彼女が死の直前に訪れたコンビニの
番組内容3
防犯カメラの映像を見せてもらう。するとそこに百合子の元夫で、今は“あさがお園”に入居している武山博(秋野太作)が映っているのを発見する。武山から事情を聞こうと考えた土門だったが、翌日、その武山が死体で発見される。しかもその手には、百合子が育てていたカーネーションの花びらが握られており、警察の事情聴取を受けた百合子は「自分が殺しました」と自供するのだが…。
出演者
渡瀬恒彦
浅田美代子
・
池上季実子
小林綾子
菜葉菜
国広富之
秋野太作
・
長谷川朝晴
大島蓉子
村田雄浩
ほか
スタッフ
【編成企画】
加藤達也(フジテレビ編成部)
【プロデューサー】
黒川浩行(ユニオン映画)
岩