相棒 season12 #14 2014.02.05

(上野寛子)拓馬?いないの?拓馬…?
(悲鳴)
(米沢守)ゆっくり。
(杉下右京)ちょっとよろしいですか?
(米沢)ロープを外そうと抵抗した痕があります。
首つり自殺を装ってましたがこれは殺人ですね。
(伊丹憲一)息子さんはこの部屋に一人暮らしだったんですね?はい…。
ここ2週間ほど会社を休んでいると昨日上司の方から連絡がありまして様子を見に来たんです。
お勤めはどちらの会社ですか?警部殿…。
今私が聴取してますから。
これは失礼。
えーと…お勤めはどちらの会社ですか?
(甲斐享)僕らが来た時にちょうどお母さんがいらして…。
(芹沢慶二)その前に2人はどういう関係?今日が初対面です。
知り合いに頼まれたんです。
店の客にストーカーされてる彼女の相談にのってほしいって。
ストーカー?ええ。
上野さんは君のストーカーだったの?
(浅香実由紀)警察の人に直接やめるように言ってもらおうと思ってこの刑事さんに一緒に来てもらったの。
カイトくん今日は何曜日でしょう?ああ今日は木曜日です。
ええ平日の昼間。
普通なら上野さんは会社に行ってる時間ですねぇ。
あっ…。
君彼が会社に行ってないのを知ってたの?あ…いや…。
ではあなたは上野さんが部屋にいるかどうかわからないのに警察官を連れてきたわけですか?ああの…だから…。
君が僕をここに連れてきたのは上野さんと会わせるためじゃなく遺体を発見させるためだった。
いやまさかこんな事になってるなんて…!ちょっと待った。
あとは我々が。
通報ご苦労さん。
特命係はここまで。
少し考えれば彼女の思惑には気がついたはずですけどね。
えっ?ああ…すいませんでした。
カイトくん。
はい。
この靴イーニアスですよ。
ああ本当だ。
2010年秋の限定モデルですねぇ。
僕これの黒を持ってます。
へぇ〜。
それが何か?上野拓馬さんの部屋にあった。
付き合ってたのか?まさか!半年前に一度だけデートしてあげたの。
遊園地の年間パスポートを買ってくれたのはいいんだけど次はいつ行くってしつこくて。
あの頃は本当にストーカー状態だった。
ケンちゃんに相談したら…。
ケンちゃんって誰?三木賢三。
元カレ。
(三木賢三)二度と実由紀に近づくな!もういいよ!わかったよね?そうはいかねえ。
慰謝料払ってもらわないとな!それ以来上野さんはケンちゃんのATMになった。
ATM?金を引き出す相手って事?
(ため息)なんで刑事を連れてあの部屋に行ったんだ?ケンちゃんと連絡がつかなくなったって今カノが私に言ってきたの。
土曜日にATMに行ったまんま帰ってこないって言うからさ…ケンちゃん上野にやられちゃったのかと思って。
(井口知世)上野の上司が参りますので少々お待ちください。
失礼ながら情報セキュリティマネジメントというのはどういうお仕事なんですか?
(知世)クライアントの社屋内で収まりきらなくなった書類をお預かりして保管管理しております。
確かに決算書類や伝票の類いはかさばりますからねぇ。
医療機関からはカルテやレントゲンフィルムなど…。
なるほど。
白鳥美容外科…。
そこもクライアントですか?えっ?いじってませんよ私…。
(炭谷善也)お待たせいたしました。
炭谷と申します。
警視庁の杉下と申します。
同じく甲斐です。
上野くんのお母さんから連絡がありました。
部屋で亡くなっていたそうですね。
上野さんここ2週間会社を休んでいたんですよね?14日の朝インフルエンザにかかったと上野くんから電話がありました。
ゆっくり休みなさいとは言いましたがさすがに2週間も欠勤が続くのはおかしいと実家のお母さんに問い合わせの電話を入れたんです。
彼のデスクを見せてもらえますか?ああどうぞ。
わかるもんかねぇ…。
上野さんが特に親しくしていた方はいらっしゃいますか?
(炭谷)いません。
彼は人付き合いが苦手で…。
上野!昼飯一緒に行くか?
(上野拓馬)あいや…いいです。
(炭谷)仕事も1人でもくもくと働くタイプでした。
上野くんの机です。
ちょっと拝見してもよろしいですか?どうぞ。
炭谷さん!
(炭谷)はい。
すぐ戻ります。
あれ?携帯のアダプターがどうかしましたか?ああいや…。
上野さんの部屋にスマホがなかったんです。
お母さんの話では彼は暇さえあればスマホでゲームをやっていたって。
上司の方の話でもそのような感じでしたねぇ。
犯人は上野さんの死を自殺に見せかけようとした。
でもスマホを持ち去ったら事件性を疑われます。
ええ確かにそうですね。
気になります?ああいえいえ。
司法解剖の結果が出ました。
やはり他殺でした。
死亡したのは4日前日曜日26日の夜から未明にかけてです。
おや人工軟骨?つまり被害者は顔に医療処置を受けていたんですね。
美容整形ですな。
美容整形?鼻と顎にシリコン製の人工軟骨。
小鼻とまぶたの裏側に美容整形で使用する特殊な糸が縫い込まれていたようです。
現場で遺体を見た時まったく気がつきませんでした。
解剖の段階で髪の毛に隠れた部分や口の中にメスで切開した痕が見つかったそうです。
その切り口もごく小さく高い技術レベルの美容整形が行われていたようですね。
男性の整形は韓国や台湾ではよく聞きますが日本では珍しいのではありませんか?北山影虎の件はご存じない?新民党の国会議員がどうかしましたか?イケメン新人議員が実は整形顔だったそうです。
そういえばワイドショーでやってましたね。
ところで上野さんですが整形前はどんな顔だったのでしょうねぇ。
それ事件と関係あります?ああこれは失礼。
個人的な興味でプライバシーの詮索はよくありませんね。
では僕はこれで。
お先に。
えっ?ああお疲れです。
(ドアが閉まる音)見に行きましたな。
はい?私の経験値から言うと杉下警部は好奇心には勝てない。
(チャイム)夜分にすみません。
(伊丹)三木賢三だな?
(もみ合う音)
(三木)この野郎!
(三木)なんなんだてめえよ!
(伊丹)てめえこっち来い!こっち来い!おら!なんにも見えないじゃねえかよこれじゃあ!おら!ああー!ああー!うわあー!うわっ冷てぇ…!芹沢!確保!三木!うわあー!これ…入手困難なプラチナチケットじゃん!はあ〜。
え?何が知りたいの?そんなんじゃないですよ。
彼女が見たがってるって先輩言ってたから。
嘘…。
はい。
ありがとう!やべぇ!これから三木賢三の取り調べだよ!あっ先輩!は?上野さんのスマホの電波って当然調べてますよね?電源切られてる。
使用履歴はね今取り寄せ中!なるほど。
(角田六郎)コーヒー淹れといた!わあ。
熱々。
お菓子もあるよ。
ああ肩ももうか?もういいっすよ。
気にしないでください。
すまなかったね。
俺が妙な事を頼んだせいで遺体の第一発見者になっちまったんだってな。
おはようございます。
おはようございます!カイトくんの知り合いというのは課長でしたか。
いやたまに行くスナックのママの友達の友達に頼まれてさ困ってる子がいるから助けてほしいってね。
市民を助けるの警察官の役目でしょう。
なあ?そうですよね。
カイトくん。
はい。
君ちょっとこれを見てもらえますか?なんですか?上野さんの実家に行ってお借りしてきました。
やっぱり行ったんだ。
君どう思います?どうって?これが高校の卒業式の時。
二十歳の成人式。
これ新入社員の時。
5年前去年そして今年のお正月となるわけですがね僕にはどこからが美容整形以後なのかまったく区別がつかないのですがねぇ。
うん…確かに。
全部同じ顔に見えますね。
やはり専門家に見ていただかないとわかりませんかね。
ほう〜案外短い時間で終わるんですねぇ。
目や鼻の場合30分程度とありますねぇ。
入院も必要なく日帰りで受けられますか。
う〜ん…。
鼻を高くするのに42万。
顎の輪郭は84万…!?高っ!
(白鳥聡美)うちは決して高いほうではありませんよ。
院長の白鳥です。
クラウン倉庫の情報セキュリティマネジメントを利用されていますよね。
ええ。
税務関係の書類や古いカルテなどを預けています。
そこの社員の上野拓馬さんをご存じでしょうか?書類が必要になった時に届けてくれる担当者でしたが事務の者が応対していたので私は直接の面識はありません。
亡くなられたそうですね。
担当者が変わると会社から連絡が来ました。
上野さんは先生の患者さんではなかったのですか?えっ?先生は美容整形の世界ではトップクラスの技術をもつお医者様だとここに書かれています。
上野さんが受けた整形手術も非常にレベルの高いものだったそうです。
てっきり先生がなさったものだと思ってしまいました。
違います。
上野さんがこの病院にかかった事はございません。
カイトくん。
はい。
美容整形の専門家としてお話を伺いたいんですが…。
えーこれなんですが…。
素人目には過去から現在に至るまでどこも変わったようには見えないのですがね一体どの段階で上野さんは整形手術を受けているのでしょう?うーん…。
写真だけでは断言できませんがこの写真とこの写真を比べるとわずかですが鼻筋が高くなっているような気がいたします。
就職活動のために顔の印象を良くしたいと望む学生もいますから彼もそうだったのかもしれません。
僕には区別がつきませんがねぇ。
うん俺も。
美容整形を受けにくる患者さんの多くは周囲には気づかれたくないと言います。
あからさまに印象の変わってしまうような整形を望みません。
見た目が変わらないのに整形する意味なんてあるんですかね?整形は自分自身のために行うものです。
コンプレックスを解消し自分に自信を持つ事で社交的にも前向きにもなれる。
私たち美容整形外科医は患者さんの顔や体つきを治しているのではなく心を治しているんです。
整形したのに顔が変わっていない。
社交的な性格にもなっていない。
果たして上野さんは本当に整形をしたんでしょうか?遺体の顔には痕跡がありましたからね。
それは間違いないでしょう。
遺体の顔…?え?
(芹沢)あれ?あっ!
(伊丹)出た出た。
何を嗅ぎ回ってるんだよ?そちらが教えてくださるんだったらこちらも教えますが。
行くぞ。
はい。
プラチナチケット…。
ああ…やっぱりそうくるか…。
三木賢三の証言によると土曜日の昼過ぎこのビルの前で偶然…。
(三木)おう!久しぶりだな!そろそろお前に会いたいと思ってたとこなんだよ。
また用意しといてくれよな。
あ…たぶん人違いです。
私はあなたを知らないので。
(三木)何とぼけて…!おい!カイトくん行きましょう。
はい。
どうも。
どうも…。
上野さんはこのようにかかとを潰して履く癖があったようですね。
しかしこのイーニアスだけはかかとが潰れていません。
本当だ。
それにこの靴だけすり減ってる方向が逆ですね。
ええ。
という事はこの靴は…。
上野さんのものではない。
という事になりますね。
ごめんください!
(藤田真奈)いらっしゃいませ!藤田真奈さんはいらっしゃいますか?
(真奈)私です。
警視庁特命係の杉下と申します。
同じく甲斐です。
突然なんですが藤田さんは2010年10月5日にイーニアス南青山店で26.5センチの革靴を購入されてますね?はい。
そして去年の4月21日には中敷きも交換されています。
誰かのプレゼントだったんですか?ええ。
児玉則彦くんに。
近所に住んでる幼なじみです。
その方は今はどちらにいらっしゃいますか?日本にはいません。
彼はバリスタを目指して青山のカフェで働いてたんですけど。
ああコーヒーの専門家ですね。
そうです。
3か月前からはイタリアに研修に行ってるんですよ。
おばさん!
(児玉加津子)どうしたの?真奈ちゃん。
警察の人が聞きたい事があるんだって。
えっ…?警視庁の杉下と申します。
同じく甲斐です。
息子に何かあったんですか?違うの。
則彦くんの友達に上野さんって人いる?上野?ほらおばさんと一緒にプレゼントしたあの靴がこの人の家にあったんだって。
さあ…私には見覚えありませんけど…。
息子さんの他にご家族は?主人は大工をやっていたんですけど20年前現場の事故で亡くなりました。
3年前には姑も亡くなりまして今は親子2人きりです。
息子さんがご不在でお寂しいですねぇ。
ええ。
イタリアに研修に行かれてるとか。
ええまあ…。
連絡先を教えてもらえませんか?は?あ…ローマとかミラノとか。
ええ…。
おばさん?はあ…ごめんね真奈ちゃん。
実は研修に行ってるっていうのは嘘なの。
えっ?則彦はねこの家を出て行ったの。
(児玉則彦)いちいち俺に頼るなよ!カイトくん。
はい。
米沢さん呼んでもらえますか?わかりました。
(ノック)お話とはなんでしょうか?どうぞこちらへ。
上野拓馬さんの部屋で発見された遺体は上野拓馬さんではありませんでした。
はあ?あの遺体は児玉則彦さんです。
何をおっしゃってるのかまったく理解できないんですが。
杉下警部に呼ばれて児玉則彦さんの実家に行ってきました。
3か月前まで児玉さんが使用していたヘアブラシに付着していた毛根のDNAと被害者のDNAが一致しました。
こちら。
一致って遺体の顔と違うでしょ。
整形していたんです。
児玉さんが上野さんと同じ顔に。
そんなバカな…。
同じ顔に整形をした男が存在しその男が本人の代わりに殺されていた。
これを思いついた時には僕自身戸惑ってしまうぐらいでした。
殺されていたのは上野さん本人じゃなく同じ顔の男?そうです。
(伊丹)じゃあ三木賢三が会ったっていうのも…。
たぶん人違いです。
私はあなたを知らないので。
児玉さんでしょう。
知り合いが見ても間違うほどに同じ顔になっていたんです。
遺体が別人なら本物の上野拓馬は今どこで何してるんですか?そこまではまだわかりかねますが…。
あっ!どうも。
(芹沢・伊丹)おう。
児玉則彦さんのクレジットカードの明細書です。
実家を出たあとここ3か月の支払い先は…。
児玉則彦さんは私の患者です。
最初は目を治しました。
次に鼻の形を整えたいと言われてそのあと顔の輪郭。
すべて児玉さんの要望に従って手術を行いました。
その結果…この顔が上野さんと同じ顔になったっていうんですか?そうなりますね。
そんな事ありえないでしょ!先生が意図的に彼の顔を上野拓馬と同じ顔に変えたんでしょ?なんでそんな事をする必要があるんですか?上野さんは三木賢三という男にたかられていました。
2930!おっなんだよ!いつもは2〜3万しか持ってないのに今日はすごいじゃないか!これで終わりにしてください。
お願いします。
(三木)俺とお前は死ぬまで友達だ。
また来るからね。
ヘヘヘヘ…。
(伊丹)追い詰められ三木から逃れるためには自分が死んだ事にするしかない。
そう考えた上野さんは仕事で出入りしていた美容整形外科医のあなたに…。
僕と同じ顔の人間を作ってください。
同じ顔を作れって?SFじゃないんだから。
できませんか?杉下警部…。
同じ顔を作る事はできませんか?技術的には可能です。
ですがいくら技術があったとしても医者が勝手に顔を作り替える事はできません。
患者さんが望んだとおりの顔にしなければ手術直後に訴えられてしまいます。
確かにそうでしょうねぇ。
私は児玉さんの希望どおり整形手術を行っただけです。
できあがった顔が上野さんそっくりな顔になっていたというならそれは私ではなく児玉さんの意思です。
あの…これは…?顔を整形していますがDNA鑑定は一致しました。
間違いなく息子さんの則彦さんです。
則彦…。
(加津子)どうして…?ねぇ…何があったの?則彦!部屋からスマホを持ち去ったのは上野自身だった。
上野は同じ顔になった児玉さんを殺害して…。
ああ…!自分が自殺をしたように見せかけて姿を消す時にスマホを持ち去った。
問題は児玉さんがなぜ上野さんと同じ顔に整形したのかという事ですねぇ。
白鳥先生の言うように医者が勝手に患者の顔を変える事はできません。
本人の同意が必要ですからね。
ええ。
(月本幸子)お待たせしました。
(幸子)どうぞ。
おお〜!あっちょっと女性の意見を聞かせてください。
どっちが…まあいい男ですか?
(幸子)こっち?いやでもこっちもいいですよ。
うん…やっぱりそうですよね。
彼整形したんですけどわざわざ整形するほどじゃないですよね?
(笛吹悦子)えっ整形したの!?うん。
でもその理由がわからない。
まあ自分の顔へのコンプレックスは人にはわからない事ですからねぇ。
ああ私もあるなぁ自分の顔で好きなとこと嫌いなとこ。
えっお前あるの?あります〜!
(悦子)まあでも親からもらった顔ですからねぇ。
そう思って諦めましょう。
(悦子)そうですね。
じゃあ早速いただきます。
(幸子)どうぞ。
確かに親からもらった顔ですねぇ。
(真奈)お待たせしました。
子供会のお祭りの時の写真に写っていました。
拝見します。
これです。
この方が則彦さんのお父さん?
(真奈)はい。
(配達員)お届け物です。
(真奈)ありがとうございます。
ハンコお願いします。
(真奈)はい。
ありがとうございました。
ありがとうございます。
えっ!?どうしました?則彦くんからです。
開けてもらってもいいですか?あはい。

(真奈)今日私の誕生日なんです。
則彦くん…毎年忘れずにプレゼントくれるんです。
ちょっといいですか?はい。
杉下さん!上野拓馬がスマホを利用していたのは13日まででした。
つまり14日以降は使われていない。
ええ。
そして会社を休み始めたのは14日からです。
なるほど。
でお願いしたものは?ええ。
やはりこの遊園地で撮った写真だったんですね。
ええ。
実は児玉さんもここに来ています。
日曜日の午後この売店でぬいぐるみを購入し今日の着日指定で発送しています。
上野さんと児玉さん2人がこの遊園地に来ているのは果たして偶然でしょうかねぇ。
はいありがとうございます。
いってらっしゃいませ!カイトくん!はい。
この遊園地の年間パスポートはお客様の顔なんです。
顔?年間利用料金を払う時に顔を登録していただきます。
入場の際にはこちらのカメラに顔を向けていただきますと登録されている顔と一致するかを機械が自動検索します。
カイトくん。
目的はこれだったのかもしれませんね。
(操作音)
(ロック解除音)
(炭谷)ここがお預かりした書類を保管するフロアです。
(米沢)各部屋が倉庫になってるんですか?はい。
クライアントごとに1部屋ずつ。
ご契約いただいた場合はお宅様の会社の書類はこちらの4号室で保管します。
顔認証システムですか?
(操作音)「認証しました」どうして…?この部屋の担当者に開けてもらいました。
こちらの顔認証には部屋ごとの担当者1名とその上司の方の顔が登録されていますね。
つまり預けた書類に触れる事ができるのはその2名のみというのがこちらの保管体制の特徴だそうですね。
米沢さんどうもありがとう。
(米沢)警察を定年して何かビジネスを始めた時にこちらを利用させていただきます。
失礼します。
(炭谷)なんなんですか!私をだまして何がしたいんですか!炭谷さんのほうが先に僕らをだましたでしょ。
14日の朝上野さんから電話があったって言ってましたよね?14日の朝インフルエンザにかかったと上野くんから電話がありました。
でも上野さんのスマホは13日を最後に一度も使用されていないんです。
彼の自宅には固定電話はありません。
本当は電話なんてかかってきてないんじゃないですか?上野さんは暇さえあればゲームをやっていたそうですね。
(炭谷)上野!昼飯一緒に行くか?あ…いいです。
そんな彼が2週間もまったくスマホを使わないというのはおかしい。
違いますか?私は何も知りません。
炭谷さん。
上野さんが担当していた白鳥美容外科クリニックの書類はこちらの9号室に保管されているそうですね。
こちらの顔認証には担当の上野さんと上司のあなたの顔が登録されているはずですね。
9号室の扉を開けていただけますか?お願いします。
お願いします。
どうしました?
(操作音)「認証できませんでした」おやおや開きませんね。
どういう事でしょう?やっぱり上野さん無断で登録を変えていたんですね。
後ろめたい事をする時に急に上司が来たらまずいですもんね。
3週間前上野さん何度か通話をしている相手がいるんです。
番号を確認したところ週刊誌の記者でした。
上野さん白鳥美容外科がここで保管している書類の中から過去の患者のカルテを見つけ有名人のものを選びそして30万円で記者に売っていたんです。
当時上野さん三木賢三という人物に執拗にたかられ追い詰められていました。
週刊誌が発売され白鳥先生はこの倉庫からの情報漏えいを疑ったはずです。
責任者であるあなたに調べるように命じたのではありませんか?炭谷さん!
(バインダーが落ちる音)そうです…。
上野を問い詰めたら…。
(上野)すいません本当。
すいませんでした!
(炭谷)お前何やってるんだよ!うちの信用が台無しじゃないか!ごめんなさい。
すいません!バカ野郎!
(上野)すいません。
ごめんなさい。
(ぶつかる音)謝って済む問題じゃないだろ!上野!上野?おい…!ど…どうしよう…。
(キー操作音)
(操作音)「認証できませんでした」えっ?
(操作音)「認証できませんでした」な…なんで…?
(炭谷の声)その時初めて上野が私の登録を消していた事に気づきました。
システムが認証しない場合ドアそのものを壊すしかない。
でもそんな事をしたら他の社員が気づいてしまう。
9号室の扉を開けるためにはどうしても上野さんの顔が必要でした。
そこであなたは禁断の行為へと誘ったのですねあの人を。
(チャイム)またあなたたち…。
この間も言ったとおり私は児玉さんの希望どおりの手術を行っただけです。
そのようですね。
児玉さんは自ら望んで顔を変えたようです。
そして彼にはそうしたい理由がありました。
20年前に亡くなった児玉さんの父親です。
お母様に話を聞いてきました。
はい。
カッとなると見境なく暴力を…。
私だけじゃなく幼かった則彦にも…。
(児玉の父親)おい!てめえこの野郎!なんだその目はよ!おい!ふざんけんなよ!おい!おい!今で言うDVです。
つらい体験だったのでしょうねぇ。
児玉さんの家には父親の遺影すらありませんでした。
ところが最近の児玉さんの顔は父親にとてもよく似てきました。
鏡を見るたびにそこに父親がいるような錯覚にとらわれる。
年を追うごとに似ていく事が嫌で自分の顔を変えたいと考えるようになりました。
父親に似ていない顔ならばどんな顔でも構わない。
今と違う顔ならどんなのでもいいんです。
先生にお任せします。
変えてください。
そんな時北山議員の整形の記事が出ました。
(炭谷)調査の結果情報漏えいは当社からではありませんでしたが今後は私がこちらの担当に戻らせていただきます。
炭谷さんなら安心だわ。
実は私セキュリティ設備の性能調査も担当してるんですが先生は以前整形した顔を機械が見破れるか試してみたいとおっしゃってましたよね?どうでしょう。
先生の技術で顔認証システムに挑戦してみませんか?うまい言い方をしたものです。
美容整形の技術を駆使して機械をだませるか。
技術に自信のあるあなたは大いに興味をそそられたでしょうねぇ。
もちろん顔認証の仕組みについても研究なさったのでしょう。
同じ顔と認識されるためには少なくとも瞳の位置が同じでなくてはなりません。
骨格も近いほうが望ましい。
偶然にも該当する人物が患者の中にいました。
児玉さんです。
しかも彼はどんな顔になっても構わないと思っている。
願ってもない存在でした。
(聡美)わかりました。
あなたの顔をまったくの別人にしてさしあげます。
(児玉)よろしくお願いします。

(聡美)11番。
はい。
希望どおり今までとは違う顔になった自分に児玉さんはとても満足したはずです。
まさか他人と同じ顔になっているとも知らずに。
そんな彼にあなたはこう持ちかけたのでしょうねぇ。
整形した顔を機械がどう判断するのか実験に協力してほしいと。
いらっしゃいませ。
こちらに顔を近づけてください。
認証されました。
どうぞいってらっしゃいませ。
テストは成功しました。
あなた方は児玉さんをクラウン倉庫の9号室の前に連れていき…。
「認証しました」遊園地のよりもさらに顔特徴点検出処理能力の高い機械にあなたの整形技術は勝ったんです。
児玉さんが開けた扉の向こうには…。
(聡美)なんなのこれ…。
先生一体どういう事ですか?あの顔僕の顔と一緒…。
ああ…ああ…!
(聡美)炭谷さん!
(炭谷)この顔はもう必要ない!うわああ!
(ぶつかる音)おい起きろ!おい起きろお前!無駄よ!生体認証は死んだ人間では作動しないわ。
私は関係ないからね。
何も見なかった事にする。
(叫び声)そのあと炭谷は児玉さんの遺体を上野さんの部屋に運びあたかも上野さんが自殺をしたかのように偽装した。
全部炭谷がやった事よ。
私には関係ない!確かに先ほど連行された炭谷もそう自供しています。
でも関係ないって事はないでしょ。
あなたが顔を変えたから児玉さんは殺されたんです。
変えてほしいと望んだのは児玉さんよ。
どんな顔でもいいから変わりたい。
そこまで思い詰めた児玉さんの気持ちをあなたはご存じだったはずです。
その児玉さんをあなたは実験台にしたんですよ!そんな事わかってる!でもやってみたかったの。
完璧に同じ顔が作れるかやってみたかった…。
ご覧なさいご自分の顔を。
医師でもない人間でもない今のご自分の顔をご覧なさい!則彦さんはお母さんのために顔を変えたんです。
えっ…?則彦さんが家を出る前日ささいな事で親子げんかをしたとおっしゃっていましたね。
いちいち俺に頼るなよ!ごめんなさい。
その時あなたのおびえる姿を見て則彦さんは気づいたんです。
父親と同じ顔がお母さんを怖がらせている。
え…?整形前のカウンセリングで息子さんはこう言ったそうです。
今の顔のままでは母とは暮らせません。
この顔が20年前のつらい生活を思い出せてしまう。
母のためにも顔を変えたいんです!私のために…?ええ。
則彦さんは嫌になって家を出たのではなく新しい顔になってお二人のもとに戻ってくるつもりだったんです。
則彦…。
(嗚咽)則彦…!
(嗚咽)則彦…。
当番組は同時入力の為、誤字脱字が発生する場合があります。
2014/02/05(水) 21:00〜21:54
ABCテレビ1
相棒 season12 #14[字]

水谷豊&成宮寛貴の相棒!今回のお話は人が相手を認識するときに一番最初に見る「顔」がテーマ!自殺偽装された男の遺体が見つかるが解剖すると顔には美容整形の痕跡が!

詳細情報
◇番組内容
第14話「顔」
◇出演者
水谷豊、成宮寛貴、鈴木杏樹、真飛聖
川原和久、山中崇史、六角精児、山西惇
【ゲスト】有沢比呂子、遠山俊也、芦川よしみ
◇スタッフ
【脚本】真部千晶
【監督】橋本一
【ゼネラルプロデューサー】松本基弘(テレビ朝日)
【プロデューサー】伊東仁(テレビ朝日)、西平敦郎(東映)、土田真通(東映)
◇音楽
池頼広
※『ピアノ・ソロ 相棒【改訂版】』発売中!
池頼広氏本人が書いたオリジナル譜面も掲載!
◇おしらせ
最新情報はツイッターでもフェイスブックでも!
【ツイッター】https://twitter.com/AibouNow
【フェイスブック】http://www.facebook.com/AibouNow
【ウェブ】http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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