テレビはネットでどこまで変わる?〜放送と通信 世界最前線〜 2014.03.21

ちょっとドイツで、ザッケローニと会ったときに、昼飯一緒に食べてね。
仲がよろしいそうですね。
仲いいっつうか、同じサッカー仲間ですから、別にののしりあうことはないですし。
代表の監督になられる前から、知ってましたから、そういう話をしても、万全なら十分いけると言っこれはある女子高校生がインターネット上に投稿した映像です。
こうした動画がなぜか今若者たちを夢中にさせています。
毎日14万時間を超える映像が寄せられる動画投稿サイト。
東京に動画を制作するためのスタジオを開設しました。
機材やノウハウを無料で提供。
次々と生み出されるユニークな動画が人々をネットの世界に引き付けています。
ネットがテレビの視聴者を奪っていくのではないか。
危機感を強めるテレビ業界。
世界各地でさまざまな模索が始まっています。
ネットを取り込みながら変わろうとするテレビの現場。
これまでにない新たなサービスにも乗り出しています。
テレビはネットと融合する事でどこまで進化するのか。
その最前線に迫ります。
テレビを取り巻く環境が目まぐるしく変わっています。
冒頭にご覧頂きました6秒間の映像今やスマートフォン一台あれば誰でも簡単に動画を作る事ができインターネットを通じて世界中に発信する事ができる時代になりました。
実際に制作した女子高校生にインタビューしたんですけれども本当に自分が面白いというものを気軽に表現していて大変驚きました。
同じように映像で物事を伝えるのがテレビですがこうした新たな動きを取り込んでどんな事ができるのかさまざまな模索を始めています。
放送開始4分前
夜11時半から始まる「NEWSWEB」のいつもの光景です
「つぶやきビッグデータ」からいきましょう。
ツイッターで…。
こちらのコーナーは一日につぶやかれる数千万件のツイートからテーマを決めています。
また番組では独自にツイートを募集。
毎日およそ5,000件が寄せられます
「視聴者の皆さんが本当に知りたい事に答えたい」。
生放送中次々と飛び込んでくるツイートを直接ゲストにぶつけます
ツイッターで質問で「警戒するのに東日本沿岸だけで大丈夫なのでしょうか?」って来ているんですけれども。
どこででも起きるという事を考えて防災対策を進めていかないといけないと思いますね。
ツイートを通じて皆さんと向き合いながら番組を進行していきます
ネットにあふれる無数のツイート。
それをニュースの取材に生かそうという動きも始まっています。
ニュースセンターの一角で活動するプロジェクトチーム。
通り魔どんなやつなんだろうって…。
全国各地で人々が何気なく発したツイートの中から事件事故や災害の情報をいち早くつかみます。
ソーシャルリスニング・チーム通称ソルト。
去年10月立ち上げられました。
メンバーはツイッターなどソーシャルメディアに詳しい若いスタッフです。
リーダーの足立義則デスク。
社会部や科学文化部などで20年以上記者として取材してきました。
気になるツイートを見つけました。
(足立)はいはいはい。
ひばりヶ丘駅ね。
内容に信ぴょう性はあるのか。
似たようなツイートがほかの人からもないか探ります。
同じような内容のツイートを見つけました。
取材現場に連絡します。
この日もツイッターの情報がニュースにつながりました。
箕面市の小野原の付近に…今日午後大阪箕面市の路上で…。
連絡を受けた現地の放送局が警察などに取材をして確認。
犯人が逃走中で住民に不安が広がる中事件の詳細をいち早く伝える事ができました。
ソルトの設立を提案したのは足立デスク。
きっかけは東日本大震災での経験です。
これですね。
気仙沼市は危機管理課がツイッターで情報を発信しています。
手書きで恐縮です。
こちらなんですが…。
電話も交通も遮断された被災地。
助けを求める被災地の状況を把握する上で貴重な情報源となったのがツイッターだったのです。
ネットやメディアに詳しい皆様と共に本日は進めていきます。
どうぞよろしくお願い致します。
インターネット時代のテレビの可能性と課題について伺っていきます。
まずは津田さんから。
津田さんにはねツイッターと連動したニュース番組「NEWSWEB」の開始当初からご一緒して頂いていますけれどもどうですか?ネットとテレビが一緒になっての放送を実際体験してみてどんな事を感じていらっしゃいますか?本当にここ数年で変わったなという印象が強いですね。
ソルトという動きもすごく興味深くて。
絶対マスメディアというのはそこの現場にいた人にはかなわないですから速度で。
むしろそこで起きた現場でのいわゆるいろんな人が書いている情報をどう裏取りして迅速な報道につなげるのか。
そういう事が求められているのがこういう報道現場できちんとシステマチックにできるようになったという意味では非常に変わってきたんだなという事は感じましたね。
インターネットの父といわれている村井さんはどう今のご意見を…。
私はねやっぱりすごく変わってるなと思いますし私も未来にはいろいろあるんじゃないかと思いますけど。
やっぱり今のは個人個人が参加をするっていう事がすごく簡単にできるようになった訳ですよね。
やっぱり現場にいる人というのは今も昔もいるんだけどそれが伝えたりつぶやいたりあるいはみんなに…。
まあ放送局みたいなもんですかね一人一人が。
一人が何か言った事がとにかく全員に伝わる方法がほとんどコストをかけずにできている。
この時代になったっていう事は大変大きなインパクトだと思いますね。
吉岡さんNHKの取材は基本的に現場取材。
それは今も変わらない事で一方でツイッターは一つの情報として見ている。
たまたまツイッターなりが出来てたまたま早く知る事ができるようになったというだけの話じゃないかと。
大事な事は何が起きたかじゃなくてなぜ起きたかっていう事の調査取材そしてそれの報道ですね。
ここの部分が早ければいいんじゃなくてこの部分まで含めての報道ですからここに力を注がないとプロとしてのジャーナリズムは成り立たないだろうというふうに思います。
続いて水野さんに伺っていきますが。
プロではなくて一般の方によるさまざまな動画が日々生まれてネットで世界中に発信されている。
どうご覧になります?GoogleとかYouTubeがそうなんですけどYouTube自身は別に報道機関でもない訳ですね。
我々は動画の配信のプラットホームの技術会社です。
そこに多くの方々それこそテレビ局の方々であったりとかいわゆる素人の方いろんなこれからのオンラインジャーナリストが情報発信されているという状況があります。
ネットの世界もこれからどんどん進化していくと思いますね。
まだネットでのこういったメディア的なものが出来始めたまだ初期の段階だと思いますね。
オンラインでいいますと先日大雪になった。
山梨で大変だと。
そこである食品会社の車が止まり食品をみんなに配ってる。
そういったものがYouTubeにアップされる。
それをみんなが見ていて「えこんな事が起きてるの?山梨ってこんな事になってるの」というのが映像でみんなが見られる訳です。
多分高価な放送機材がなければかつては放送できない。
それに比べると実はYouTubeみたいなものが出てきた事によって誰でも等しく安いコストで情報を伝える事ができた。
だから実はネットとか動画サイトってすごく公共的な存在なんですね。
でも公共性って同時に何らかの倫理性も伴っていなければいけないって部分があった時にその多様化したメディア環境の中でその倫理って何なんだろうという事が多分重要で僕いまだに覚えてるのが秋葉原連続殺傷事件が起きたあの現場であの時って日本でもツイッターとかUstreamのようなライブ中継サービスがあって現場にいた人がその生々しい事を現場でずっとツイートしていったんですね。
そして中継もしてた人もいる。
僕それを見ていてすごい時代になったなと思う反面これっていい事なんだろうか悪い事なんだろうかという事の答えが出せなくてまさにそこって倫理的なものの新しい倫理が突きつけられたって思ったんですよね。
それはネットだからとかテレビだからという事ではなくてこれはやっぱり報道とはとか。
さっきの津田さんのおっしゃった秋葉原の事で何を伝えるべきか。
これで津田さん悩んだように悩んだ中でその結論は何なのか。
これはやっぱり津田さん自身にもあるだろうしそれからほかの人たちにもあるだろう。
そこのいわば合成したり議論をしていく中から本当にあるべき伝える事っていうのは倫理として確立してくるんじゃないですかね。
どっちにしてもテレビはねそういうネットと協力しながらネットの持っているデータを蓄積できるとか検索できるとかそれから一刻も早いニュースの場合は意味は伝えられないけど起きた事は伝えられるっていう特性はテレビはやっぱりいろいろな形で使っていけばいいと思うんですよ。
そのテレビの見方が大きく変わり始めているのがイギリス。
急速に進むテレビとネットの融合が変化を後押ししています。
公共放送BBCのニュースや番組をスマートフォンなどで楽しむ事がもはや当たり前になっています。
人々がこぞってネットで見たのがこちらの人気ドラマ。
1月にテレビ放送と同時にネットで配信され950万件の視聴を記録しました。
この人気ドラマなどBBCが配信する番組をネット上で無料で楽しめるサービスがアイプレイヤーです。
番組を7日前まで遡って見る事ができる見逃しサービス。
更にそれをダウンロードすれば放送日から30日間好きな時に見る事もできます。
アイプレイヤーが始まって7年。
人々のテレビの楽しみ方は様変わりしました。
ロンドン郊外に住むバットさん一家です。
家族そろってテレビを見る事はめっきり少なくなったといいます。
中学生のトーマス君はドラマをタブレット端末で見ています。
宿題の最中もついつい気になってしまいます。
学校に行ってると好きな番組を見逃しちゃうんだ。
それをアイプレイヤーで見るんだよ。
高校生のタマラさんは見逃した番組を休みの日に見ます。
お気に入りはクラスのみんなが見ているオーディション番組です。
勉強があってテレビを見ていられないの。
友達との会話についていけるように1週間分まとめて見るのよ。
アイプレイヤーは好きな場所で好きな時に見るタイムシフト視聴を可能にしました。
今や国民の4人に1人が利用するまでに浸透しています。
これからはタイムシフト視聴もテレビ以外のさまざまな機器での視聴も増えていくと思います。
テレビの放送であろうとアイプレイヤーであろうとどちらでも見てもらう事が重要なのです。
なぜアイプレイヤーのサービスを始めたのか。
理由の一つにBBCを取り巻く制度や環境の変化がありました。
急速に進むデジタル化に対応するためイギリス政府は2003年通信法を改正。
まず放送と通信の垣根が取り払われました。
その3年後BBCが政府と交わした協定で制作した番組などのコンテンツを届ける方法はこれまでの放送だけでなくインターネットなど通信も利用できる事になりました。
更にほかにも事情がありました。
罰則規定があり受信料の支払いが義務化されている公共放送BBC。
さまざまなメディアの登場で視聴者離れが進む中受信料を使って通信の分野に踏み出す事が新たな視聴者サービスになると判断したのです。
その中核を担うサービスとしてアイプレイヤーを位置づけました。
アイプレイヤーはBBCが取り組む最大の賭けであり将来のための最重要課題なのです。
私たちの未来が懸かっているのです。
日本でもNHKが6年前からネットによるニュースや番組の配信を行っています。
おはようございます。
東京に住む佐藤さん。
はいどうぞ。
利用しているのはNHKオンデマンド。
このサービスは放送ではないため受信料とは別に料金の支払いが必要です。
見逃しサービスは放送後2週間可能。
更に過去半世紀の間に制作された番組4,000本を見る事ができます。
今佐藤さんの一番のお気に入りがこれ。

(「潮騒のメモリー」)「紅白歌合戦」で話題となったドラマ「あまちゃん」の特別編です。
「紅白」のスペシャルステージだけを配信するという初めての試みでした。
・「来てよその火を飛び越えて」今オンデマンドは放送時間枠という制約にとらわれないネットならではのサービスを試みています。
「紅白あまちゃん特別編」もその一つです。
出演者など全ての関係者の許諾を得られた事で実現しました。
その著作権料や手続きなどのために料金収入が使われています。
担当の部署では常に独自企画の検討が行われています。
BSで放送されオンデマンドでも話題となった番組「超常現象」。
限られた放送時間では紹介できなかった未公開映像をネットで配信します。
これは幽霊の調査の延長線上の…。
今回の企画は超能力者と名乗るユリ・ゲラーの未公開ロングインタビューです。
「超常現象」が地上波でも放送される事になり動画配信を更に充実させようとしています。
海外でも日本でも放送時間にとらわれる事なく好きな時間に好きなものを好きな場所で見る事ができるタイムシフト視聴。
吉岡さんふだんいかがですか?どうご覧になってますか?これはすごくネットのいいところを使ってると思うんです。
ネットというのはデータの蓄積というものと検索。
それがいつでも見逃した番組が見られるという。
だからこれはホントにネットのメリットをうまく使ってる。
そうなんですよね。
テレビの見方が大きく変わったんですよね。
例えばたまたま忙しくて見れなかったんだけれどもツイッターで遡ってみるとあの時にこの「Nスペ」が面白いから見た方がいいよみたいなのがたくさん出てきてそれを遡って自分で見るっていう事でこれはいいから保存しておこうみたいな事ができる訳ですけど。
でもそれっていうのは全録機っていうのを自分でセットアップしなければ利用できない訳で。
でもあれがそのまま別にネットでわざわざ録画なんていうのを設定しないで1か月先までそれができるんであればそれはやっぱり視聴者にとってはすごくいい事でもあると思うんですよね。
これでもまだNHKオンデマンド新しい番組については有料ではありつつ見逃しの見れるものって増えてはきてるんですけど過去の番組については権利処理の難しさとかもあってまだ4,000と。
BBC公共放送ですけれどもアーカイブスアイプレイヤー見逃しは今無料とありましたがやっぱりなかなか財源的にも苦しい部分もあるようでかつBBCのアーカイブスはNHKほど実は多くはないと。
本質的にはやっぱり道はもうどんなとこでもテレビの番組を伝達する道はある訳でこれは電波であろうとそれからネットであろうとどこの道でどんなデバイスにも配信する事ができる訳ですよね。
それから時間もリアルタイムからちょっとずれててもそれから見逃したあとの視聴までこれもできるようになっていてつまりこれやっぱり番組の中身が勝負な訳でしょ。
いろいろな多様性の視聴のスタイルが出来ればこれ明らかにいろいろな批評にさらされる。
批評にさらされるっていうのはツイッターかなんかでの視聴者のリアクションも一つですよね。
こうなってきた時にはいろいろな意味で競争とか反省とかが出てくるからやっぱりいいものが出来てくるでしょ。
僕たくさん作品批評というのをやってきたテレビのね。
その中でテレビというのはホントにもちろんいろんな記録媒体がありますけども基本的に批評にさらされないというメディアなんですね。
こういう形でそれはペイテレビなのかあるいは無料でいいですよというふうにやるのかはいろんな違いがあるんです。
ビジネス上のいろんな違いはあるにしても。
過去の作品を検証できるというのは放送にとってはとても大事な事なんですよ。
私が見たい時にあの時に津田さんはこういう事をおっしゃってたなと。
それを検証するとかとても大事なんですよ。
だからそういう蓄積性というものをテレビが持つという事…その機能を持つという事はすごく大事。
それはネットとテレビの融合と言ってもいいでしょうそこは。
もう一つやっぱり僕VTR見て印象的だったのはBBCの方が放送って作った番組見られなきゃ意味がないっていうふうにおっしゃってた事でその見られる環境というのが昔はホントに一家にテレビがあってとりあえず帰ったらテレビつけておくという環境だったのがむしろそれが一人一台スマホだったりとかワンセグなんかもそうかもしれないですけどみんなで家族団らんでテレビを見るという環境から随分変わってきた中でどう見られていくようにするのかという事でもあると思うんですよね。
まさにですけれども今YouTubeってもともとスタートした2007年日本で。
ほぼほぼ100%はいわゆるデスクトップというので見てもらっていたんですね。
それが今現在ですと55%が実はスマートフォンで見られているんですね。
つまりYouTubeを見る環境自体がいわゆるどこかに座って見るものから外で見る。
テレビ局の方からオンラインの世界を見た時に今一番大きな事は一般のユーザーの方々がテレビの前に座っている以外の時間にそういったメディア的なコンテンツと接触する時間が増えているという現実ですよね。
まずそういう現実があるという事が大前提だと思います。
いわゆるスマートフォンを見てる。
そういうお客様の時間帯に対してテレビとしてどういうふうにコネクトしていくんでしょうか。
コネクトのしかたはいくつもあって過去のアーカイブを出すのもそうでしょうし情報を頂くのもそうでしょうしこちらから働きかけるのもそうだと思います。
なのでそこに関してどういうやり方があるんでしょうか。
選択肢はたくさんあります。
ただそこにはチャレンジが必要で何か一歩一歩でもやっていかなきゃいけないんだと思いますね。
こうしたテレビを取り巻く環境の激しい変化に直面しているのがアメリカです。
アメリカでテレビ界最高の栄誉とされるエミー賞。
去年の受賞作品はテレビでは放送された事のないドラマでした。
ネット上だけで配信されたドラマ「ハウス・オブ・カーズ」です。
主演にアカデミー賞を2度受賞したケビン・スペーシーを起用。
しれつな権力闘争を描く政治ドラマは多くのファンを集めました。
ネット向けの作品がテレビ番組よりも高く評価されたのです。
制作したのはネットで映画やドラマなどの配信サービスを行うネットフリックスです。
ネットフリックスの業務はもともと映画のDVDを全米各地に貸し出すいわゆるレンタルビデオサービスでした。
ネットでの配信ビジネスに乗り出したのは7年前。
スポ−ツ中継などは見られませんが1か月8ドルという安い値段で映画やドラマが見放題という点が受け会員は4,000万人を超えます。
ネットフリックスの戦略。
それは世界中の会員から収集したビッグデータの活用にあります。
会員はどんなストーリーだと繰り返し見るのか。
どんな俳優なら最後まで見続けるのか。
そしてどんなシーンで見るのをやめてしまうのか。
数学者やプログラマーなど200人のスタッフが刻一刻と集まるデータを解析。
テレビ局では手に入らないこうしたビッグデータを使えば必ずヒットするドラマを作れると考えたのです。
会員の多くは「ハウス・オブ・カーズ」のようなドロドロした政治ドラマが大好きで主演のケビン・スペーシーも人気があります。
多くの人を引き付けられると確信できたため制作に踏み切ったのです。
配信の方法にも戦略があります。
先月公開された「ハウス・オブ・カーズ」の続編。
通常テレビドラマなら1話ごとの放送ですが全13話を一挙公開するテレビ局にはまねのできない手法をとったのです。
更に会員一人一人の好みを自動的に割り出しお勧め作品を次々と紹介するシステムも開発しています。
その精度を上げるため毎週数学者やプログラマーが参加する社内コンテストを実施。
開発チームごとに成績を競い合います。
ほかでは見られないコンテンツが見られる。
そんな存在になりたいのです。
私たちはレンタルビデオ店のデジタル版ではなく新しいチャンネルの一つなのです。
今アメリカ人のテレビとのつきあい方が大きく変わりつつあります。
ニューヨーク郊外に住むケリーさん一家はテレビの放送をほとんど見なくなりました。
ケリーさんは毎月120ドルを支払いケーブルテレビに加入してきました。
アメリカではおよそ7割の家庭が有料のケーブルテレビに加入してテレビの放送を見ています。
ケーブルテレビの事業者はテレビ局に料金を支払う事で放送を流しています。
その金額はケーブルテレビの加入者数によって変わるため加入者が減ればテレビ局の収入も減ってしまいます。
去年1年間で6人に1人が契約をやめたり契約内容を見直したというデータもあります。
映画やドラマをネットフリックスで楽しむケリーさん一家もケーブルテレビの契約をどうするか検討しています。
ケーブルテレビを契約している意味はあまりありません。
娯楽番組ならネットフリックスでも見られますから。
テレビ離れが進む視聴者。
どうしたら取り戻す事ができるのか。
3大ネットワークの一つABCはネットフリックスにはない報道サービスの強化に乗り出しました。
ニュース部門ではスマートフォンやタブレット端末向けの独自コンテンツの開発に取り組んでいます。
例えばアメリカの中央銀行にあたるFRBの議長の発言。
ニュースではほんの一部しか取り上げませんがスマートフォン向けには全てを生中継しました。
更にスマートフォン向けのサービスを拡充。
トークショーやスポーツ中継など人気番組も含め全てテレビ放送と同時に見られるようにしたのです。
ただし利用するにはケーブルテレビに加入している必要があります。
ABCはスマートフォン向けの新サービスに大きな期待をかけています。
インターネット経由でニュースや番組を生で見てもらえるようになった事で私たちの役割はコンテンツの提供者へと変わりました。
テレビ局の将来はそれをどんな形でも見られるようにする事にあるのです。
まずはビッグデータを基にヒットする番組を作る。
この取り組み津田さんはどうご覧になりました?これは絶対に今までのテレビじゃできなかった事ですよね。
ストリーミングっていう形でどこでやめるのかみたいなものをデータ単位で分かるようになったからこそでしょうし。
実は100億円かける…ホントにハリウッド並みの予算をかけて普通の全米でやっているような人気シリーズと同じぐらいの予算をかけて作ってる訳ですけどこれじゃあ回収できたのかっていうとできてるんですよね。
データを見てみると実際に去年の春に「ハウス・オブ・カーズ」というドラマが公開されてその始まった時の四半期に有料会員が300万人増えてるんですよね。
そうすると月に収入で言うと約25億円なので多くのユーザーが4か月そこで継続すればもう100億円になっちゃいますからホントに日本のテレビ業界からだとちょっと考えられない世界だなと思いますね。
みんなが参加している人を全部調べられるって事はこれ見てる人は制作者の一部の役割担ってるって事ですよね。
どういう人がどこで何を求めてるかって事が分かればそれに合わせたものが作れるようになる。
そういう意味で言うとテレビ局以外がやはりこうやってこういうIT事業者がコンテンツの制作に乗り出したっていう事が非常に重要だと思っていてもちろんその同じような動画配信でいうと日本にも進出しているhuluもオリジナルドラマを作ってますしまたamazonも動画配信やっていて番組を制作したりする。
一つオンラインの世界で我々がビッグデータを使っている事例があるんですけれども一つはユーザーがどういうコンテンツであればずっと継続して見てくれるか。
例えばですけれども変な事言いますけどバラエティーのコンテンツであれば3分44秒ぐらいがいいとかね。
例えば冒頭にはこういう事をまずメッセージとして伝えるべきである。
そしてこういうふうになってこういうコンテンツのフォーマットがいいんであると。
ビッグデータを基に番組を作るっていうともちろん我々も見てもらえるもの見てほしいと思えるものをテレビ局としては作ってますが一方で見る側が本当に見たいものしか見なくなっちゃったら伝えなければいけないもの多様性のある番組が受け入れられなくなってしまうのではないかという不安は…。
コンテンツが大衆迎合的になるというかね。
ネットフリックスみたいなのが変えるものって多分テレビ局の編成なんですよね。
コンテンツの重みづけっていうのを人がやっていた訳ですよね。
もちろんそれには意味があったんだけれどもこういうビッグデータみたいなものが分析になってくるとそこの編成とかあなた方が選んだものじゃなくて僕らが見たいものを見るようにするよっていうパラダイムシフトが起きている。
オンラインの世界と放送の2つを見ていて感じるのはですねキーワードとしてコンテンツの質が高いという言葉ともう一つはエンゲージメントが高いという言葉があるんですね。
思い入れが強いって事でしょうかね。
エンゲージメント思い入れ。
あのですねオンラインの世界で人気のあるコンテンツというのは質が高いか低いかよりもそこの番組自体が例えば地元に寄り添ってるとかもっと人に寄り添うような形でインタラクティブにものを作ってるものの人気って高いんですね。
一方ではすごいハイクオリティーなコンテンツなんだけれども不定期にぽっと出して「さあ見ろ」というようなものがそんなに見られるかというとそうでもない事があるので私は一つの方向としてはちゃんとしたハイクオリティーなものがハイエンゲージメントな形でちゃんと思い入れを作れるような形でオンラインに展開すればこれは非常にいい未来が来ると思いますね。
吉岡さんね全ての人のための番組作りっていうのはどこまでこれ…続くか。
どう考えていけばいいですか?
(吉岡)いや〜私はねある意味ではそれは幻想かもしれないと思うんですよ。
全ての人にという…。
放送はとにかくネットに比べれば遅いかもしれない。
速さだったり迅速に伝わるとか広範にいちどきに伝わるという機能がありますよね。
それってそれぞれの関心がなかったらそっぽ向く訳ですから当然ね。
だから一方向性だったらそういう事が言えたんですが双方向のメディアになってきた時にそれはねなかなか僕はひょっとしたらもうその役割は終わったのかなって気もしないではない。
だけどねどうでしょう?日本社会全体が何かに関心を持たなくちゃいけない事はないんだけどテレビがその話題を提供してきた事は少なくともテレビが普及するようになってからはね最大の話題提供者はテレビですよね。
何を話題にするか何に関心を持つか何を考えなくちゃいけないかというテーマ設定においてテレビは他のメディアに優れていたと思うんですよ。
テレビとネットの融合を巡り長年議論を重ねてきた日本。
今テレビがネットを取り込んで新たな可能性を模索する動きが始まっています。
日本テレビに2年前新設されたメディアデザインセンター。
テレビを楽しむためにスマートフォンなどを活用できないか実験を続けてきました。
例えばテレビを見ながらスマートフォンを振れば振った数に応じてポイントがたまるというサービス。
そのポイントによって視聴者へのプレゼントがグレードアップしていく仕組みです。
こちらは番組の進行を視聴者のスマートフォンなどによる投票で決めようという試み。
例えば女性キャスターの衣装をメイド風にするのかアイドルグループ風にするのか。
投票で番組がリアルタイムに作られていく参加感で視聴者をテレビの前にくぎづけにしようというねらいです。
早朝5時半からの放送にもかかわらず投票数は27万を超えました。
「いっしゃいませご主人様」。
更にこうした双方向のシステムを生かす事でテレビを暮らしに欠かせないインフラにしようという試みも徳島県のある町で始まっています。
(警報音)ネットとつながったテレビに津波から避難するよう個人に向けたメッセージが表示されます。
総務省の補助金を得て実験的に始まったこの取り組み。
事前に住民の個人情報をサーバーに登録。
大津波警報が出るとテレビ局から信号を発信。
各家庭のテレビに避難を促す画面が表示されます。
1月に行われた避難訓練。
テレビから自分の名前を呼びかけられた住民はそれぞれ避難場所を目指しました。
個人情報を記録したカードをスマートフォンにかざせば避難が完了した事がサーバーに記録されます。
ほかにも何日もテレビがつけっ放しだったり電源が入らない時コールセンターから安否確認の電話が入るサービス。
困った時にリモコンの青色ボタンを2回押せばコールセンターから電話が入るなどテレビの新たな使いみちを探っています。
公共放送NHKはテレビを災害情報を伝えるインフラとして活用してきました。
鹿児島では桜島の噴火情報を24時間伝えるサービスを4年前から行っています。
そして東日本大震災では…。
「放送を流しているのはインターネットのUstreamとニコニコ動画です」。
特例として総合テレビの放送をそのままネットでも同時に見られるようにしました。
「NHKはインターネットに放送を流す事にしました」。
じゃあ間もなく1分前。
ネットとの融合でさまざまな可能性が期待されるテレビ。
ネットとつながった次世代テレビで放送中の番組を巻き戻して見られるサービスなどがソチオリンピックの期間中実験的に行われました。
先週NHKのインターネット活用業務の拡大を図る放送法改正案が国会に提出されました。
急速に進むテレビとネットの連携それにふさわしい仕組みをどうするのか。
議論はますます本格化します。
水野さんご自身は例えばネット配信の動画じゃなくてテレビにしかできない事ってどんな点があると感じていらっしゃいますか?やっぱり本当に質の高いコンテンツ番組を作るにはですね1人2人では無理なんですね。
オンラインの世界は今それをキャッチアップしてるまだフェーズです。
これから本当にどんどん大きくなっていくと思いますがその中でテレビというのはいわゆる質とかブランドとかいわゆる安心感のあるというところに関してより特化していくのが非常に一つの流れだと思いますね。
あとはただそれだけではやはりいけないんですね。
いかに魅力的な番組だとしてもその魅力的だという事が相手に伝わってなければ存在しないのと一緒なんですね。
魅力的な男性魅力的な女性がいてもそれがいる事を知らなければその人と出会えない。
そして多くの人はテレビの前にいるよりもスマートフォンの前にいる事が多いのであればなぜそのスマートフォンの人々に私たちはこういうふうな魅力的なものなんだよっていう呼びかけをしないのかと。
そうする事によって当然ちゃんとした自分たちのフィールドである放送という枠の中でなおきちんとした世界をこれからも築いていける。
今も昔もテレビって話題の醸成装置であるという事は変わってなくてただしそれが街頭からお茶の間そしてそれぞれの手元にあるパソコンとかタブレットスマホに変わってきたという時にしかもインターネットの特性って何かっていうと時間と場所に縛られない。
これですよやはり。
時間と場所に縛られず話題の醸成装置と一緒につきあうようになったっていうここを作り手側が認識してそのためにいろいろな障害があるんだったらそこは壊していくっていう事が僕は一番考えなきゃいけない事かなと思いますけどね。
僕もね今日お話を伺ってて本当にそうだと思いますね。
今テレビは何をすればいいかっていう話の答えはまさに出ている。
そうだと思う。
それに加えてねやっぱりこれはテレビでしか絶対にできなくてネットにはできませんという責任は24時間っていう時間を持ってる事なんですよ。
たまたま日本は1つのタイムゾーンですからね。
みんなが同じ時を共有しているんですね。
この時刻を共有しているという事をきちんとベースに作れるのはこれは放送ですからね。
まだ放送にしかないんじゃないかな。
それだけの強いメディアというのはね。
時刻を共有している事をより認識して番組作りを?オンデマンドが便利になればなるほど絶対生放送の価値上がるはずなんですよ。
だからソチ五輪だって何であんな深夜に浅田真央さんの演技を見て感動したのかって。
そこで同時性があってそしてみんなで街頭テレビのように彼女の演技を見てツイッターで盛り上がってるからでだからオンデマンドで便利になるものはどんどん便利にしていき同時に生放送でどういう価値を提供できるのかっていうその二分化というのは考えるべきですよね。
インターネットから次々と新しいものが生まれてくる中テレビはどうやって存在意義を示していったらいいのかも含め伺っていきたいんですが。
吉岡さん。
これだけネットと融合と言いながら実はテレビの危機というのはネットによって侵されて攻められているからじゃなくて放送の全体の中に多様性とか正確性に対する執着だとかきちんと伝えようという真実に対する粘り強い努力だと。
そういうものが失われてきている事の方が実はネットの存在なんかよりもはるかに大きな脅威として僕はあるというふうに思っています。
報道っていうのは事実を伝えるだけじゃないんだ。
本当に事実の中から何を伝えるべきかを考えてそれで伝えるんでしょう。
これを受けている人は非常に多様な訳だからその人たち一人一人にとってどうやって受け止められるべき報道をすべきかっていう議論はすごく難しい訳ですね。
報道ってよく客観的かとか中立かと言われます。
でも実際に現場で起きている事というのはその人自身が調べた人制作者ディレクターが本当に自分はこう思うというところまでギリギリまで調べていくという事なんですよ。
これはデジタルでも何でもなくて非常にアナログな世界なんですよ。
私はその努力というものを制作者や記者が放送の現場で本当に今しているのかどうか。
今日ねこの話をしようかどうか考えたんですけど今NHKの会長の問題っていろいろ言われてます。
放送現場に僕はものすごくエールを送りたいんですよ。
現場が力を持つって事は報道において伝えるべき事を伝える。
伝える一人一人がきちんと自分はこう思うという事を言い続ける事だと思うんですね。
その事によって信頼をもう一回作り直していくという事しか僕はないと思う。
ネットと関わるようになった事でテレビとネットのつながり親和性を感じていますし新しい可能性もたくさんあるように思っています。
一方でテレビにしかできない事もあるとより強く実感しています。
これからも変わらず見たいと思ってもらえるものそして知りたいという事にお応えしていくとともに伝えなければならない事もしっかり伝えていきます。
今日は皆さんどうもありがとうございました。
(一同)ありがとうございました。
2014/03/21(金) 22:00〜22:50
NHK総合1・神戸
テレビはネットでどこまで変わる?〜放送と通信 世界最前線〜[字]

インターネットの発達、スマートフォンの急速な普及でテレビをめぐる新たな状況が生まれている。ネットとテレビが融合する世界の最前線を紹介、変わるテレビの役割を探る。

詳細情報
番組内容
今、テレビが大きく変わろうとしている。デジタル化、インターネットの発達、スマートフォンなどモバイル端末の急速な普及で、予想もしなかった新たな状況が世界的に生まれている。それは人々の意識をも変え、テレビとのつきあい方を激変させつつある。一方で、テレビ局もネットを巻き込み、新サービスに乗り出そうとしている。ネットはテレビをどう変えるか? テレビに求められる役割は? 最前線を紹介、ゲストとともに探る。
出演者
【出演】橋本奈穂子,ジャーナリスト…津田大介,慶応義塾大学教授…村井純,作家…吉岡忍,YouTube日本代表…水野有平

ジャンル :
情報/ワイドショー – その他
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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