きょうの健康「月経痛がサイン!子宮内膜症」 2014.02.05

(テーマ音楽)健康に役立つ情報を分かりやすくお伝えします。
「きょうの健康」です。
早速テーマはこちらです。
女性を悩ませる病気ですよね。
皆さんもこんな月経痛はありませんか?ちょっとこちらをご覧下さい。
こんな事がある場合は子宮内膜症かもしれません。
こういう事が続くとホントにつらいですよね。
ただ適切に治療をすれば症状を和らげる事ができます。
今日は子宮内膜症のサインとなる月経の症状また治療法などについてお伝えしていきます。
今日も専門家に分かりやすく伺ってまいります。
それではご紹介致しましょう。
特に子宮内膜症とそれに関連するがんの診断治療がご専門です。
どうぞよろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
では子宮内膜症これは一体何が起きている病気なのかまずご説明頂きましょう。
子宮内膜症は月経と極めて関連しております。
本来子宮の内側には子宮内膜という粘膜があります。
この粘膜が剥がれ落ちる事によって生理が来る訳ですがこの子宮内膜症は卵巣から女性ホルモンが分泌されるとこのように子宮内膜が厚くなってまいります。
これは妊娠した場合に受精卵が子宮の内膜に着床できるようにそういった意味で厚くなる訳ですがこれが剥がれ落ちるとこのように月経が発来してしまいます。
子宮内膜症の場合はこのように子宮の内膜と類似した組織が卵巣とか卵管あるいは子宮の表面あるいはこのように卵巣の表面にベッタリと血液のような塊を作ってしまう病気。
これが子宮内膜症といわれるものなんです。
月経の時にこういった組織も…。
同時にですね。
子宮の内膜の場合には膣から排せつされますがこちらの場合にはどんどんおなかの中にたまってしまう事が大きな問題になる訳です。
本来あってはならない場所の病変なんですね。
ではこの子宮内膜症ではどのような事が問題になってくるんでしょうか?こちらにありますように激しい痛みと患者さんによっては不妊症を合併する。
あるいはこれは一部の人ですが卵巣がんになってしまうという極めて重大な病気を合併する事もこの内膜症の特徴です。
ただ激しい痛みがあっても月経痛はこんなものかなと思っている女性も結構多くて産婦人科に受診しようとまではなかなかいかないかもしれませんね。
現在でもやはり市販の鎮痛剤を使いましてそれでどうしても効かないという事で病院を受診した結果内膜症がありますよと言われる患者さんも結構おると思います。
これ自然に治る事はないんですか?この病気はやはり自然に治る事はありませんのでできるだけ早くに発見して治療する事がこの病気を封じ込めるためには極めて大事な事だと思います。
特に現在若い人も…例えば10代の人でも中学生高校生でもこの子宮内膜症がありますので是非月経痛がひどい人は親御さんと一緒に病院を受診して頂いて医師と相談して頂く事が大事な事じゃないかと思います。
若年層でもこの病気は重大な事なんですよね。
「関係ないわ」と思わない方がいいですね。
さて順に伺ってまいりましょう。
まずこの激しい痛みなんですが具体的にはどんな痛みなんでしょうか?痛みの種類にはたくさんある訳ですが基本的には月経痛ですね。
月経の時に痛みが強くなるのは一般的に認められますし約9割の人がこの月経痛を訴えているというデータがあります。
更に進行しますと下腹部が痛くなるあるいは腰が痛くなる事が月経とは関係ない時期にも起こってくるのが特徴です。
更に子宮内膜症の特徴は排便の時の痛みあるいは排尿する時の痛みそれから性交時の痛みですね。
こういったものが非常に強くなってくる傾向があります。
月経以外にも痛いという事ですね。
どうしてなんですか?これに示してありますのが女性の骨盤の中なんですがこちらが前で後ろになります。
子宮の後ろには直腸があります。
子宮の中から出た月経はほとんどが膣から排せつされる訳ですが一部は卵管を通っておなかの中に漏れます。
私たちは立って歩きますのでこの子宮と腸の間あるいはぼうこうと子宮の間この辺が一番血液がたまりやすくなる場所なんです。
こういった所に癒着が起こりますと先ほどの痛みが強く出てきます。
たまった場合そこに癒着が起こるからという事ですね。
その癒着の場所によって痛みが…さまざまな種類がある訳ですね。
子宮と腸の間に出来れば排便痛がありますしぼうこうと子宮の間に起これば排尿痛が起こります。
さて次に不妊につながる事があるというのが気になりますが…。
子宮内膜症の半分くらいの人は不妊症になるといわれておりますし逆に原因が不明な不妊症の人を調べますと3割から5割くらいの人が子宮内膜症が見つかったという報告がございますので因果関係といいますか原因はまだはっきり分かりませんがやはり子宮内膜症と不妊の間には密接な関係があると私たちは考えております。
更に気になる事でございます。
こちら3つ目ですね。
卵巣がんとの関連が指摘されている。
これはどういうふうに考えればいいんですか?子宮内膜症の中で特に卵巣の中に出来る内膜症がございましてこれチョコレートのう胞といいましてここに出ていますようにチョコレートを溶かしたようなドロッとした血液がここへたまってまいります。
こういった血液に10年20年と長い間さらされますとそこの遺伝子が変化して一部ががんに変わる事がございます。
ただ発生頻度は1%くらいですのでこのチョコレートのう胞の人が皆さんがんになる心配はございません。
ほとんどの場合は良性で推移するがまれにという事なんですね。
そういうリスクはあるんですね。
ではこののう胞がある場合はどんな事に注意が必要ですか?このチョコレートのう胞からがん化する人は私たちが調べた限りではやはり40代の人あるいは短期間に急激に大きくなった人にはがんの発生が認められますのでそういった場合には十分注意して頂く事になると思います。
その場合はこののう胞を取り除く事になるんでしょうね。
そうですね。
それではその子宮内膜症治療法を伺ってまいりたいと思いますが大きく分けてどんな治療になりましょうか?ここにありますように薬を使う薬物療法とそれから外科的に手術をする手術療法の2つがございます。
薬物療法には低用量のピルと黄体ホルモン製剤の2種類がある訳です。
まずこの低用量ピルから伺いたいんですがこれはどんな薬ですか?これは約5年ほど前から臨床で使われるようになった薬ですが女性ホルモンが2種類入っています。
これには卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類が入っておりましてその薬を毎日使う事によりまして内膜を萎縮して月経の量を少なくすると。
そして子宮内膜症をコントロールするために使う薬です。
これは長期間使っていくんですね。
長期間使えるのがメリットの一つです。
副作用としてはどうなんでしょうか?やはり私たちが気をつけるのは血栓症という病気になります。
血の塊ですね。
そうですね。
血の塊はごくまれに発生する事がありますので例えばこの薬をのんでいてふくらはぎに痛みが出るとかあるいは動悸が非常に強くなるとかあるいは頭痛がしてくると。
そういった場合にはやはり血栓症を疑う事がありますので必ず受診して頂く事が大事だと思います。
更に私たちも十分情報を提供した上で例えばもともと血の固まりやすい病気を持っている人とか脳梗塞の人とか心筋梗塞とかあるいは血圧が高い人。
こういった人はなかなかその薬を使う事が難しいです。
脳梗塞を起こした事があったり心筋梗塞を起こした事があったり今出ておりますね。
こういった人はこの薬は要注意なんですね。
では続きまして2つ目です。
黄体ホルモン製剤を使う事があると。
これはどういうお薬ですか?先ほどの2種類のホルモンのうちの特に黄体ホルモン製剤だけを使った治療薬になります。
この薬も低用量ピルと同じように子宮内膜を萎縮させますので子宮内膜症を改善させるために使う薬の一つになります。
この薬は副作用はどうなんでしょうか?非常にいい薬なんですが唯一不正出血が起こる可能性が高い薬なんです。
ただ私たちはこの薬を患者さんに処方する時には不正出血は皆さん起こる事がありますので不正出血が起こっても治療を中断せずに根気よく続ける事によって長期間使えば出血もだいぶ減ってきますのでこの薬は継続して頂くと患者さんに申し上げております。
不正出血は起こりますよと。
でも心配せずに使って下さいという事なんですね。
それでは低用量ピルと黄体ホルモン製剤はどのように使い分けていくんですか?基本的にはまず低用量ピルを使いましてそして患者さんによっては十分効果が得られない場合がありますのでその場合には黄体ホルモン製剤を使う事をよく臨床では致します。
逆に黄体ホルモン製剤を使っていて低用量ピルに変える事もありますのでお互いにそういった補完的な意味でこの2種類の薬を使うのが現実的ではないかと思います。
その人に合った薬という事になりますよね。
こうした薬を使っていると子宮内膜が萎縮しますから妊娠はできなくなってしまう訳ですよね。
治療中に妊娠を望んでいる場合はどうしたらいいんでしょうか?妊娠を希望される場合にはこの薬物療法を一旦中止する事になります。
この薬をやめると大体2か月くらいすればまた排卵周期が戻りますのでその時点で早めに妊娠をして頂く事になります。
子宮内膜症はどうしても再発しやすい病気ですから休薬期間が半年とか1年とか長期間になりますとまた病気が出てくる可能性もありますので是非計画的な妊娠をして頂きたいと思います。
さて今度は手術ですね。
手術はどんな時に行うんですか?基本的には薬物療法を選びますが薬物療法で十分効果が得られなかった場合に手術療法に切り替える事を日常行っております。
薬をのんでも痛みがあまり軽減しないとかですね。
重症の方ですね。
どういう手術になるんですか?これは先ほどから話題に出ますように妊娠出産を希望される人なので子宮や卵巣は…この「温存」は残すという意味なんですが残した手術をするのがこの手術の特徴です。
特に病巣部分だけをとりのぞくのが特徴ですので例えば子宮内膜症の中身だけをとりのぞいて周りの正常な卵巣は残す事で妊娠する力を残す手術を我々は通常しております。
この手術で子宮内膜症はよくなるのでしょうか?これで完治してほしいんですが子宮内膜症そのものがやはり再発しやすい性格がありますのでホルモン剤で治療すれば症状を抑える事ができますし治療の成績もよくする事ができますので妊娠する事も将来できるというメリットがあると思います。
それでは今日のポイントまとめです。
月経痛がひどくなる人それから鎮痛剤が効かない人。
このような人は是非産婦人科を受診して頂きたいと思います。
たとえ子宮内膜症が発見されてもご自分に合った治療法を見つけてそして快適な生活を取り戻して頂きたいと思います。
お話ありがとうございました。
次回はご覧のテーマでお送りします。
次回も是非ご覧下さい。
どうもありがとうございました。
2014/02/05(水) 13:35〜13:50
NHKEテレ1大阪
きょうの健康「月経痛がサイン!子宮内膜症」[解][字]

生活に支障をきたすほど激しい月経痛が現れる「子宮内膜症」。不妊や卵巣がんになるリスクも高まる。病気に早く気づくためのサインや治療法についてお伝えする。

詳細情報
番組内容
激しい月経痛などが現れる「子宮内膜症」。痛みだけではなく、不妊や卵巣がんになるリスクも高まるため、サインとなる症状がある場合は、早めに産婦人科を受診し、できるだけ早く治療を開始することが重要だ。サインとなる特徴的な症状には「寝込んでしまうほど痛い」「市販の薬をのんでも効きにくい」「月経のたびに痛みが増している」などがある。子宮内膜症に早く気づくためのポイント、治療法について伝える。
出演者
【講師】奈良県立医科大学教授…小林浩,【キャスター】濱中博久,久田直子

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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