こんばんは。
注目の福祉情報をお伝えする「福マガ」1月号お届けします。
今日もどんどん皆さんからのツイートをご紹介していきます。
荻上チキさん宮武剛さん今日もよろしくお願い致します。
まずはこちらです。
風疹についての話題からいきます。
おととしから去年にかけて流行した風疹。
妊娠中に母親が感染して赤ちゃんに障害が出る先天性風疹症候群のケースが相次いでいます。
こうした事態を受けて厚生労働省は風疹の流行をなくす事を目標に予防接種の徹底など対策を進めていく事になりました。
厚生労働省の専門家会議は今月会合を開き風疹の流行を防ぐための指針を初めてまとめました。
指針は6年後の2020年までに風疹の流行を封じ込め先天性風疹症候群もできるだけ早くなくすとしています
その対策として…
会議に参加した専門家からは予防接種を徹底するためにはワクチンの公費助成が必要だとの声が上がりました
感染症対策といいますとやはり個人で予防接種という話が注目されがちなんですけど予防接種しやすい環境を作って多くの人が予防接種をするという事を達成するためにはやっぱり適切な情報発信とそれから公費の補助などによって経済的なハードルを下げてあげるっていうようなこうした事をしっかりと検討していく必要がある訳ですね。
いかにアクセスしやすくするかという事でしょうけど…。
指針が出来た事について宮武さんはどう感じますか?2020年までに風疹の流行を抑え込むという方針を決めた訳ですよね。
妊娠を希望する女性には無料で抗体検査もやるという予算も計上したというんですね。
一歩前進ではあるんですよ。
だけど決め手はチキさんが言うとおりやっぱり予防接種なんですよ。
無料でも予防接種してなるべく広く予防接種を広がるようにしていくと。
先進国の多くはそうやってる訳ですよね。
予防こそ最大の防御であるという。
それを是非やってほしいと思いますね。
ワクチン対策が有効という事でこういうデータがあります。
2012年の風疹の報告数なんですが国全体で取り組んでいたアメリカはゼロなんですよね。
カナダが2人と。
イギリスでも70人という事なんですが日本はというと去年1年間で1万4,000人という数。
桁違いですね。
「福マガ」では風疹について事前に視聴者の皆さんから質問を受け付けました。
どうもありがとうございました。
ワクチンについての質問が多かったんですよね。
ご紹介します。
30代の方です。
「去年出産をしましたが風疹についてはずっと不安でした。
先日インターネット上で風疹の予防接種を勧めている人に『体に悪いものを勧めるな』と言っている人を見かけました。
副反応があるというような説を信じているようでしたが」という事です。
この副反応なんですがまれに発熱発疹関節痛などが起こる事が報告されています。
この質問に対してがん・感染症センター都立駒込病院の医師今村顕史さんに話を伺いました。
もう一通いきましょうか。
40代の方です。
「この春に長女を産んだ40歳の育休中の者です。
実は私は免疫がつきにくいらしくこれまで3回予防接種をしていますが十分な抗体がありません。
こんなに免疫がつかない人もいるのでしょうか」。
これについても今村さんの回答です。
予防接種をしても免疫のつきにくい人もいると。
それでもまれに抗体のつきにくい人がいるという事でではどうすればいいか。
更にこうした免疫のつきにくい人のためにも風疹は社会全体の努力で流行をなくす事を目指すべきだという事なんですよね。
出かけるのを控えろといってもなかなか難しいものですからその人にそもそも感染しなくていいように多くの人たちが予防している環境を頑張って作っていこうと。
今のタイミングでこそしっかりやろうという事でしょうね。
一方で風疹の流行の影響で障害のある赤ちゃんを産んだ母親へのケアも忘れてはなりません。
お母さんたちはどんな支援を求めているのか。
取材しました。
1歳になる息子を育てているしまこさんです
おととし3月に妊娠したしまこさんは妊娠5か月目に体に発疹ができ風疹と診断されました
頂きます。
出産後に医師の勧めで受けた新生児聴覚スクリーニングなどの検査で息子に重い難聴がある事が分かりました
先天性風疹症候群の場合聴覚だけではなく目や心臓にも障害が出るおそれがあります
そのためしまこさんは幼い息子を連れてさまざまな検査を受けなければなりませんでした
風疹の予防接種を受けなかった自分を責め続ける日々でした。
相談できる人もいなく不安に押し潰されそうだったしまこさんを救ったのは同じ境遇の母親たちでした。
知り合いから先天性風疹症候群の母親のネットワークを紹介され子育ての具体的なアドバイスを得られるようになりました
難聴でも聞こえる音があり息子の最近のお気に入りは打楽器です。
状態に合わせ適切に対応していく事でしまこさんは前向きな気持ちが生まれてきたと言います
まんま!ゲストをご紹介します。
風疹をなくそうの会handinhand共同代表の可兒佳代さんです。
よろしくお願いします。
可兒さんは自身も先天性風疹症候群のお子さんを育てた経験があります。
今ホームページで情報発信をしたり若いお母さんたちの相談にも乗っていらっしゃいます。
VTRにもありました先天性風疹症候群の赤ちゃんを産んだお母さんたちの思いどんなふうに受け止めてますか?お母さんたちは皆さん自分の産んだ赤ちゃんが風疹症候群になったという事で自分を責めてらっしゃいます。
私自身そうでしたけども私は娘が生まれたあとにNICUに入っていた時に看護師さんからどうして予防接種を受けてなかったのって言われたんです。
予防接種1本で防げる障害なんですね。
だからその事実を知る事によって皆さんどうして自分はなぜうってなかったんだろうとか接種してなかったんだろうと。
でもそれまで知らなかった訳ですよね。
知らなかったというか先天性風疹症候群とか風疹という名前は知ってたんです。
でもその障害の重さとか障害の実例っていうものは本当に少なくて現実今のお母さんたちは皆さんネットで探すんですが唯一情報を発信してたのが私のホームページだけなんですね。
だから本当に現実実態をご存じない方が多くて何となく知ってたけど抗体も低かったけどまあいいかみたいな感じで生活に流されて予防接種していなかった方もいらっしゃいます。
そういう中で苦しんでいるお母さんたち家族の皆さんがつながるという事ホントにこれは心強いと思うんですよね。
患者会の中には成人された当事者の方もいらっしゃるんです。
私もですが私よりもう少し若いお母さんたちもいらっしゃって今赤ちゃんのお母さんがずっと年代が広いんですね。
現実生まれたばかりのお母さんたちは先輩のお母さんとか当事者の方の体験談とかそういうお話を聞く事によって少しずつ前向いて生活ができるようになる。
一人じゃないんだという事が分かってすごく力強くなったと思います。
おととしからの流行で先天性風疹症候群と診断された赤ちゃん増えていまして今日も実は1例増えて今日までに41例が報告されていると。
この41という数字も少なくともと考えた方がいいと思うんですよね。
診断に至っていないケースもあるといわれています。
可兒さんは国や医療関係者にどんな事を望みますか。
私たちもですがまだまだ不顕性感染といって症状が表れずに出産されたお母さんもいらっしゃるんですね。
自分が感染してる事が分からないという事ですね。
そういった方のお子さんの中には障害や病気に気付かずに体が小さいとか発育不良かなぐらいで終わってしまってるお子さんもいらっしゃるのでそういう方たちの発見というか早く見つけてあげてほしい。
そして必要な治療や療育に関わってほしいと願っていますし現実41人のお母さんの中にまだ私たちの患者会につながっていないお母さんもいらっしゃいますが一人じゃないのでどうぞ私たちとつながってほしいと願います。
皆さんからもツイートたくさんきていますね。
「母親同士のつながりは大切ですね。
予防接種の大切さが分かりますね」。
それからそうですね…。
「しっかりとした知識を覚えよう」というようなツイートがきています。
皆さんからきていますけれどももっと社会全体でチキさん考えていかなくてはいけない問題ですよね。
自分を責めるという事をせずに済むような社会的な情報発信とそれからサポートというものをしっかりと作っていく必要が今だからこそあると思いますね。
可兒さんどうもありがとうございました。
さて次の話題はハンセン病です。
このハンセン病というのはらい菌による感染症なんですが国はうつるという誤った認識から患者を療養所に隔離する政策を進めてきたという歴史があります。
既にハンセン病というのは薬で治す事ができるんですが今なお後遺症で苦しんでいる皆さんが全国の療養所で暮らしています。
その療養所では職員の数が減らされてきていて元患者さんたちが抗議の声を上げています。
去年12月都内でハンセン病の元患者たちが集会を開きました。
国が進めるハンセン病療養所の職員削減に抗議するためです
入所者たちが行った調査によると職員の削減によってケアの質が低下し入所者が転倒し骨折をしたり食べ物をのどに詰まらせる事態が相次いでいる事が明らかになりました
入所者たちは国に削減の見直しを求め聞き入れられない場合はハンガーストライキを行う決意です
なぜこうした事が起きているかといいますと合理化を目的とした国家公務員の定数削減計画が閣議決定したからなんですけれども私も療養所を取材した事があるんですが入所者の方の皆さんといいますと生活に不自由な部分というのは結構たくさんあって職員の皆さんも本当に動き回って忙しくすごい頑張ってらっしゃるんですよね。
そうした非常に丁寧なケアが必要な当事者の方々への介護が1人2人と人員が削減する事によりどういった影響が出るのか。
実はこれ想像以上に大きな影響が出てくる訳です。
取材しました。
ご覧下さい。
岡山駅から車を走らせる事およそ1時間
私が訪ねたのは瀬戸内海に浮かぶ島にあるハンセン病療養所邑久光明園です。
かつて1,000人余りの患者がこの療養所に隔離収容されていました。
今も146人が暮らしています。
この療養所の場合国が2009年に職員の削減を決めて以降287人いた職員から15人が減りました。
現場には一体どんな影響が現れているのでしょう。
副園長の青木医師が案内してくれたのはハンセン病の後遺症が重く日常生活でさまざまな介助が必要な人たちが暮らす部屋でした
どうぞ。
水原さんおはようございます。
(荻上)失礼します。
本日取材させて頂いてます荻上と申します。
よろしくお願いします。
両目が見えません。
また食事の際にむせやすく複数の職員による手厚い介護が必要です。
しかし相次ぐベテラン職員の退職で人手が不足する中先月食べ物をのどに詰まらせ窒息しかけるという事態が起こりました
だんだん顔色も悪くなってきたという事ですぐにストレッチャーに乗せて治療棟の方に搬送されて。
(荻上)誤嚥窒息。
のどが詰まって苦しかったね。
入所者の多くはハンセン病特有の後遺症のため口やのどにまひや変形があります。
そのため誤嚥を起こして亡くなるリスクは一般の高齢者の2倍近くにもなります。
誤嚥を防ぐためには言語聴覚士による毎日のリハビリが必要です
言葉の練習するとお口も舌も鍛えられて飲み込みもよくなりますからね。
はい。
はいいきます。
パパパ。
パパパパ。
ありがとうございます。
1回多く言って頂けましたね。
ばっちりばっちり!よく聞こえとる。
また食事の際には介護士による付きっきりの介助が欠かせません。
しかし職員の削減が始まった事でこうした十分な支援体制の維持が難しくなりつつあるとの事でした
(せきこみ)
入所者たちが安心して暮らすためには食事以外にもさまざまな支援が必要です
ほとんどの入所者がハンセン病の後遺症で足や手にも重度の障害があります
せ〜のよいしょ!
そのため転んで骨折してしまったりする事がないよう歩行や排せつなどあらゆる面に職員のきめ細やかな介助が欠かせないのです
青木医師の試算によるとこの療養所の場合4年後も十分なケアを続けていくために必要な看護師・介護士の数は167人。
しかしこのまま職員の削減が進んだ場合大幅に人手が足りなくなる見込みです
職員が減らされるって話を聞いてるんですけれどもどういった影響をするのか教えて頂いていいですか?こういった誤嚥対策あるいは恐らくハンセン病の入所者で多いだろう転倒の防止策。
こういった事が今までのようにはしにくくなってくる可能性がありますね。
そうすると健康にも影響するし命にも影響しかねないかなと。
非常に危機的な事だろうと思っています。
職員の削減は入所者たちの生きがいすらも奪い始めていました
(荻上)お邪魔します。
失礼します。
いらっしゃい。
(荻上)こんにちは。
両目が見えず手や足には重いまひがあります
(ブザー)
金地さんには何よりも大切にしてきた事があります
(金地)あっすんません。
何?金地さん。
あっ分かりました。
療養所の外の友人たちと60年にわたって続けてきた手紙のやり取りです。
この日介護士に代読してもらったのは20年来の友人からの手紙でした
「金地慶四郎様お誕生日おめでとうございます。
体調が安定していらっしゃるようでうれしいです。
焼酎は本当に助かります。
毎晩頂いています。
おかげさまでよく眠れます」。
ありがとう。
友人たちから届く手紙に一枚一枚返事を書く。
それが療養所で独り暮らしをしてきた金地さんにとって大きな支えでした
金地さんは1941年16歳の時に家族と引き離され療養所に隔離されました。
その後病状が悪化し24歳で両目の視力を失いました
絶望の中生きる希望を与えてくれたのが点字でした。
点字を覚え療養所の外の人々と手紙のやり取りをしてみたい。
指先の感覚がまひしていた金地さんは舌で点字を読む舌読に挑戦しました
点字を習得した金地さんはまず視覚に障害のある人たちと文通を始めました。
その輪は広がり療養所を訪れた若者たちなど文通相手は50人を超えました
ところが5年前に患ったヘルペスで金地さんは舌の感覚を失い舌読ができなくなりました。
手紙をやり取りするには職員の代読や代筆に頼らざるをえなくなったのです
しかし職員の削減が始まってからは代読や代筆が頼みにくくなったといいます
(ラジオ)「明けましておめでとうございます」。
金地さんは舌読ができなくなってからも職員の助けを借り250枚の年賀状を出してきました
(ラジオ)「2014年の長崎のお正月はお天気にも恵まれ…」。
今年は忙しい職員を気遣い年賀状を出す事を諦めたそうです
手紙を書いてほしいなって思った時に職員の人が忙しかったりするとどういった気持ちですか?社会的に存在していくという事が生きる事の意味だったりする訳ですよね。
なのでやっぱり誰かと語らったり誰かに自分の書いたものを読んでもらう。
やり取りっていうものがとても重要だというふうに思うんですね。
こういった方々がいらっしゃるっていうのを今日まで知らなかったんでちょっと恥ずかしいなって思いもあるんですけど…VTRを見て正直本当に苦しかったです。
手厚い介護を受けられない。
またお願いしたいと思う事もできない。
我慢してしまう。
それによって生きがいを見失ってしまったり本当に切ないなと思いました。
VTRにもありましたけど職員の方を287人から15人削減した。
15人って聞くと大丈夫なんじゃないかなって思ってしまいますけどでも職員さん1人の存在はすごく大きいんだなっていうのを感じましたね。
やっぱり数が減るという事は具体的に介護をしてる人たちの人手がそれだけ失われていく事になる訳ですね。
そうするとあれを諦めてこれを諦めてこれを中途半端にしてという形で生活がどんどんどんどん切り崩されていくと。
それで実際に命に差し障るような事もあったりそれから生活の質というのがどんどん下げられていくという事になってしまう訳ですね。
公務員の削減というと漠然といい事なんじゃないかと賛成する方も多いと思うんですがこういった現場にこれだけの影響が今出ている。
ハンセン病の問題というのが過去の差別の問題などではなくて実は現在進行形の問題なんだという事をこれをきっかけに多くの人に知ってほしいなと思いますね。
職員の削減についてなんですが田村厚生労働大臣が2014年度については職員の定数を削減せずに全国の療養所全体で1名増員する事を約束したという事ですが宮武さんどうご覧になりますか。
減らさないという意味で1名という事なんでしょうけど実は欠員だらけで大変なんですよね。
この人たちは強制隔離された上に子どもを作らせないために男性は断種手術をされたり女性はたまたま妊娠すると中絶させられた。
自分の生きた証しを自分の子どもたちに託す事さえできないんですね。
せめてその人たちの最晩年を安心して暮らせるようにするのが国の責任だし私たち社会の責任でもあると思いますよね。
ツイッターでもとにかくハンセン病について国民が深く知る事が大事だという声がたくさん寄せられています。
みんなで考えていかなくてはいけない問題ではないでしょうか。
ここまでハンセン病についてお伝えしました。
さあ音楽が流れました。
いよいよ3月7日に開幕するソチパラリンピック。
「ハートネットTV」ではメダルの期待が懸かる4人の選手の特集をアンコール放送でお伝えします。
持ち味のスピードでパラリンピック連覇なるか。
是非ご覧下さい。
という事で今日は風疹とハンセン病について考えてきましたけども一人一人が意識しないといけない時代になってます。
知識は無駄じゃない。
発信する勇気も必要だという事ですね。
知る事から始まる事はたくさんありますね。
社会の無関心が引き起こす問題生きづらさを感じてる人もたくさんいると思いますから。
本当にみんなで考えていきましょう。
「福マガ」来月号も是非ご覧下さい。
2014/02/05(水) 13:05〜13:35
NHKEテレ1大阪
ハートネットTV「福マガ1月号」[字][再]
福マガ1月号はTwitter連動の放送。広がる風疹被害と、国が進めるハンセン病療養所の職員削減問題について、荻上チキさんの現場リポートも交えながらお伝えする。
詳細情報
番組内容
福マガ1月号は、Twitter連動の生放送で2つのトピックを特集。1つ目は「広がる風疹被害」。この冬、流行時に妊娠していた母親たちから“先天性風疹症候群”の赤ちゃんが次々と生まれている。妊娠中の人や既に生まれた子どもたちへの支援を探る。2つ目は、国が進めるハンセン病療養所の職員削減問題。評論家・荻上チキさんが、岡山県の療養所を取材する。元患者たちがどんな困難に直面し、どんな支援が必要かを考える。
出演者
【出演】目白大学大学院客員教授…宮武剛,演歌歌手…森山愛子,ジャーナリスト…荻上チキ,【キャスター】山田賢治
ジャンル :
福祉 – その他
福祉 – 高齢者
福祉 – 障害者
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