(伊集院)話って何でしょうか?
(加藤)さあ?・
(ノック)
(野口)L&P病院が誇る名医たちに集まってもらって恐縮だよ。
1週間後の3月6日。
5歳の男の子のASDのオペをお願いしたい。
(伊集院)脇坂将君。
ASD。
心房中隔欠損症。
(加藤)ASDなら通常はオペではなくカテーテルです。
(野口)そう。
でもこの患者は欠損孔が20mmを超えていてね。
しかも下縁欠損なんだよ。
(加藤)下縁がない。
しかも大きい。
(野口)君たちの腕をもってすれば決して難しいオペじゃない。
(野口)だけど慎重の上にも慎重を期したいんでね。
(加藤)よっぽど大切な患者なのね。
さすが加藤ちゃん。
察しがいいね。
このL&P病院の親会社であるL&Pリースの脇坂副社長の息子さんなんだよ。
(荒瀬)だからって先に決まっていたオペを勝手に動かすとはな。
(野口)脇坂副社長はL&Pの次期社長なの。
絶対に失敗は許されないよ。
パーフェクトな態勢で臨んでちょうだいね。
・
(桜井)いや。
経過も順調ですね。
問題ありませんよ。
何か気になることがあったらいつでも呼んでください。
(女性)ありがとうございます。
(桜井)みんな大丈夫だな。
(女性)はい。
(龍太郎)あまり無理をしないでください。
(桜井)言われたとおり興奮しないように気を付けてるよ。
けさは血圧108の62だ。
降圧剤もちゃんと飲んでるしな。
はい。
(桜井)心臓との同時オペができる脳外科医はなかなか見つからんだろう。
アメリカになら。
(桜井)アメリカか。
しかしアメリカの優秀な脳外科医となると金も時間もかかるな。
(岡村)ドクターマイクは2年待ちだそうですね。
だから他の脳外科医を探している。
(岡村)いやぁ。
彼以上の脳外科医はいません。
桜井先生の病状で2年も待っている余裕はない。
(岡村)ひとつき後ドクターマイクは来日します。
(岡村)L&P病院で桜井先生のオペをしてもらいます。
しかし…。
(岡村)他でもない桜井先生のためですよ。
ドクターマイクには無理を言って引き受けてもらいました。
(岡村)彼とはアメリカの病院再建に関わっていたころからの古い知り合いなんですよ。
ドクターマイクとチームドラゴンが同時オペをすれば桜井先生はきっと助けられる。
日本での医師免許を持っていないドクターマイクでもスーパー医療特区であるL&P病院でなら執刀が許可される。
(岡村)費用もうちが負担しますのでご心配には及びません。
さてこれで全てあなた方の希望どおりになったというわけですね。
今度は私の希望も聞いていただきたい。
希望?ええ。
朝田先生。
L&Pのドクターになってください。
荒瀬先生の改革伊集院先生の指導でうちもレベルアップしてきています。
最後に必要なのはあなたのその天才的な手技です。
桜井先生を助けるためにはあなたがL&Pに来るしかないんです。
(岡村)脇坂副社長の息子さんのオペがあるそうですが。
(野口)そうだけど。
(岡村)聞いておりませんが。
(野口)えっ?言ってなかったっけ?岡村ちゃん忙しいから忘れちゃったんじゃない?桜井の手術のために法外な金額でアメリカの脳外科医を呼ぼうとしてるらしいね。
朝田先生獲得のためです。
(野口)聞いてないね。
・
(英雄)恵美!大丈夫か?恵美!恵美!恵美!しっかりしろ!恵美!《エミ…》
(英雄)大丈夫か?しっかりしろ!
(隊員)39歳女性。
発熱と呼吸困難で救急搬送。
(英雄)恵美!恵美!恵美!
(木原)じゃあ桐山さん。
次息止めてくださいね。
木原先生。
桐山恵美さんの検査結果は?
(木原)周産期心筋症の疑いです。
(岡村)周産期心筋症。
(木原)厄介な症例ですし長期入院の可能性も高いので容体が安定したら転院していただき…。
(岡村)受け入れます。
(木原)いや。
でも妊婦さんの心臓病は訴訟リスクも高いのでL&Pの経営方針に従い…。
(岡村)この患者はうちで受け入れます。
(岡村)《桜井先生を助けるためにはあなたがL&Pに来るしかないんです》
(英雄)ここへ入れとくね。
(恵美)ありがとう。
・
(ノック)
(英雄)はい。
(伊集院)担当する心臓外科の伊集院です。
(恵美)心臓外科?
(伊集院)桐山さんは妊娠をきっかけに心臓の機能が低下する周産期心筋症という病気の疑いがあります。
今後心機能の低下が進行すれば心臓を補助する手術が必要になるかもしれません。
(恵美)手術?赤ちゃんは?
(英雄)ずっと不妊治療をしていてやっと授かった子供なんです。
大丈夫ですよね?産めますよね?
(伊集院)はい。
桐山さんは現在妊娠23週で赤ちゃんは双子です。
安全に分娩可能な24週まで内科的治療で様子を見て状況が許せば帝王切開で出産してもらいます。
その後でお母さんの心臓手術を検討します。
先生。
もしも私に何かあっても赤ちゃんだけは絶対に助けてください。
(英雄)おい。
何言ってんだよ。
大丈夫ですよ。
赤ちゃんと一緒に退院できるように頑張りましょう。
(恵美)はい。
(野口)お待ちしておりました。
脇坂副社長。
こちらが今回執刀いたします加藤先生です。
小児の心臓手術が専門で国内でも五本の指に入る大変優秀なドクターです。
(脇坂)よろしくお願いします。
加藤先生。
(加藤)検査の結果欠損孔の下の縁が欠けているタイプでした。
カテーテルで閉じることはできませんが体重20kgは十分な体格ですし手術を受けるにはベストなタイミングです。
(脇坂)そうですか。
(野口)何も心配することはありませんよ。
(脇坂)ありがとうございます。
(加藤)将君。
心配しなくていいからね。
目が覚めたら全部終わってるから。
(将)うん。
(早川)35歳男性。
昼食休憩後高所作業中約3mの高さから転落。
全身を打ち頭部も強打しています。
(桂)さっきより意識レベルが低下しています。
(早川)急ぎましょう。
(紗枝)ストレッチャー入ります。
(一同)柵下ろします。
はい。
移します。
はい。
1・2・3。
(早川)乃木さん。
分かりますか?病院ですよ。
(猪原)服を切りますね。
(早川)E1V1M4。
挿管します。
頸椎カラー外してください。
(猪原)はい。
早川。
患者はフルストマックだ。
(早川)はい。
セリック法をお願いします。
(猪原)押さえます。
(猪原)大丈夫?
(朋子)大丈夫です。
大腿動脈の損傷だ。
血管縫合セット持ってこい。
(桂)はい。
ケリー。
(桂)はい。
血管テープ。
(桂)はい。
5−0プロリン。
(早川)胃管の固定下さい。
(猪原)はい。
早川。
(早川)はい。
鼻からの出血がある場合は胃管も経口挿入の方がいい。
(早川)分かりました。
CTで頭蓋底骨折がないと確認された場合は…。
その場合は鼻からでもいいぞ。
(早川)はい。
(木原)おおー。
伊集院。
今帰りか?これから桜井病院の方に。
(木原)あっ。
そうか。
今度あのうVIPの…。
あっ。
危ねえ。
VIPのオペがあるんだろ?5歳の男の子。
ASDのオペです。
加藤先生の執刀ですから心配いりませんよ。
じゃあ俺が出ていくまでもないかな?はい。
僕たちに任してください。
周産期心筋症の患者もいるんだろ?万が一んときは俺が…。
(伊集院)そっちは岡村さんに言われて僕が担当になりましたから。
(伊集院)あっ。
(伊集院)久しぶりに当たりが出たんですよ。
どうぞ。
(木原)あっ…。
伊集院!ぽっつん。
何だあいつ。
ツンデレか?元気に生まれてきてくれるかな?
(英雄)大丈夫だよ。
先生だってそう言ってくれただろ?大丈夫。
(恵美)うん。
(加藤)どうして?周産期の治療は万が一の場合の医療訴訟リスクが高い。
いつものあなたなら受け入れない患者さんなんじゃありませんか?この患者さんは他の病院に移しても助けられません。
うちの病院で必ず助けます。
(加藤)岡村さんは野口とは違うと言いながらどうして組んでいるんでしょうか?
(鬼頭)お互いにビジネスパートナーとして利用価値があると思ってんでしょう。
あくまでビジネスのため?チームドラゴンと違って彼らは一枚岩ではない。
その先に見ているものはまったく違う。
彼には何が見えているんでしょう?それは岡村という人間の根幹に関わるわね。
えっ?岡村は野口と違って感情を抑えることができる。
でもそのたがが外れたとき彼の本当の姿が見えてくるはず。
桜井先生。
先生。
(桜井)いやいや。
落とし物だよ。
ハハッ。
預かります。
うん。
朝田が来てくれてホントに助かってる。
万一俺が倒れるようなことがあっても君たちがいてくれればこの病院は大丈夫だ。
患者が困ることはないだろう。
(将)これ。
(脇坂の妻)これ。
(加藤)脇坂将君。
5歳。
下縁欠損型ASDに対し下縁形成を行いASDを閉鎖します。
(荒瀬)欠損孔の下縁がないからオペ適用と診断された。
(加藤)小学校入学に備え根治を希望している。
(伊集院)手術痕を最小限にできる胸骨部分切開でアプローチしますか。
(加藤)そうね。
(伊集院)5−0準備しといてください。
(看護師)はい。
(荒瀬)麻酔時間は90分以内を目指すぞ。
(一同)はい。
大動脈遮断時間は10分ね。
各自シミュレーションして備えましょう。
(一同)はい。
(加藤)お願いします。
(一同)お願いします。
(恵美)あっ。
(岡村)どうぞ。
(恵美)ありがとうございます。
(岡村)体調はいかがですか?
(恵美)ああ。
今はだいぶ楽です。
(岡村)薬が効いてるんですね。
このままいけばお母さんも赤ちゃんも大丈夫ですよ。
(恵美)そうですか。
ああ。
よかった。
私たちなかなか子供ができなくて不妊治療もうまくいかなくて。
夫はもう諦めようかって言ってくれてたんですけど。
できた。
しかも双子だって分かったときのあの人の顔が本当にうれしそうで。
(恵美)あっ。
もう一つは水色のリボンを付けてあげたいんですけど用意するの忘れちゃって。
(猪原)龍太郎ちゃんまでL&Pに?まだ決めたわけじゃありません。
(猪原)そう。
(猪原)でも龍太郎ちゃんが行けば桜井先生のオペができる。
はい。
(猪原)今は病院のことより桜井先生のことを考えるべきじゃない?
(猪原)目の前にいる患者のためにベストを尽くせ。
先生を救うためよ。
(脇坂)将。
頑張るんだぞ。
(妻)将。
頑張ってね。
(脇坂)安心して。
なっ。
(妻)将。
頑張って。
(脇坂)大丈夫だ。
くれぐれもよろしくお願いしますよ。
L&P病院が誇る最高の設備と最高のドクターたちですから。
安心してお待ちください。
(荒瀬)お立ち台。
(看護師)はい。
(早川)L&PではVIP患者のオペらしいですよ。
加藤先生伊集院先生荒瀬先生総動員で。
(桂)VIPですか。
(猪原)見学に行きたい?
(桜井)行きたきゃ構わんぞ。
今日は往診もないし。
俺と朝田で何とかなる。
(早川)そりゃレベルの高いオペは見たいですよ。
でも402号室の池野さん。
僕がいないとうるさいんですよね。
フフッ。
(早川)回診行ってきます。
(朋子)胸部強打の急患です。
お願いします。
(荒瀬)5つ。
6つ。
にゃにゃーつ。
はい。
落ちた。
加藤と伊集院呼んでこい。
(看護師)はい。
・
(ドアの開く音)
(加藤)これよりASDに対する閉鎖術を行う。
メス。
(看護師)はい。
(伊集院)鑷子。
ガーゼ。
(看護師)はい。
はい。
(加藤)電メス。
(看護師)はい。
(バイブレーターの音)
(岡村)はい。
えっ?
(看護師)お願いします。
(看護師)カート。
(英雄)恵美。
(岡村)木原先生。
(木原)急激な大動脈弁逆流が出現しています。
AR?
(木原)妊娠によるホルモン変動と用量負荷により大動脈弁輪拡張が急速に進行し大動脈弁逆流を…。
(英雄)先生。
先生恵美は?
(恵美)赤ちゃん…。
赤ちゃん大丈夫?
(木原)この状況では。
(恵美)お願い…。
《エミリー?エミリー》
(英雄)恵美…。
(岡村)オペ室へ。
早く!伊集院先生。
桐山さんがAAEによるシビアARです。
至急オペを。
(野口)何を言ってるの?今オペの真っ最中じゃない。
この患者はVIPなんだよ!伊集院先生。
(野口)このオペから伊集院が抜けることは許されないよ。
(伊集院)今大動脈遮断中で手が離せません。
誰か他の先生に。
(岡村)しかし…。
・
(木原)桐山さん。
しっかり。
ショックバイタル。
このままじゃ持たない。
オペ室入ったらモニターつないで。
急げよ!
(一同)はい。
(木原)移すよ。
(一同)1・2・3。
はい。
(木原)岡村さん。
母体だけでも助けましょう。
私がベンタール手術を。
(岡村)それじゃ駄目だ。
(一同)ああっ。
ポンプの電源つないでください。
ちょっと!?・先生。
酸素は?
(木原)5リットル。
・はい。
朝田先生お願いします。
(朋子)すみません。
今朝田先生は処置中で。
(アラーム音)
(木原)酸素を10リットル。
・酸素を上げます。
(木原)おい。
どうすりゃいいんだよ?
(岡村)朝田先生。
助けてください。
あなたでなければ助けられない患者がいるんです。
あの患者は絶対に死なせたくないんです。
お願いします。
(木原)酸素飽和度がどんどん低下している。
肺水腫だ。
このままじゃ母子共に命を落とすぞ。
(木原)やはり俺がベンタール手術をやるしかない。
原田先生と器械出しの鹿島を呼んで!
(看護師)はい。
(木原)これより低体温体外循環および循環停止下にベンタール手術を行う。
メス。
(看護師)はい。
・
(ドアの開く音)
(木原)朝田。
(野口)朝田!?デービッド手術だ。
(木原)デービッド手術?ベンタールじゃないのか?人工心肺から低体温にして循環停止…。
それでは母体が救えても胎児が助からない。
(木原)しかし…。
それにベンタールを行えば抗凝固剤の内服は必須となり心臓の手術が成功しても出産時に大出血を来す可能性がある。
(木原)出産!?こんな状態だぞ。
デービッド手術なんて無理だ。
赤ん坊は諦めた方が…。
諦めない。
(木原)えっ?常温でデービッド手術を行えば母親も子供も両方救える。
(木原)常温って。
そんなの無茶だ。
脳の虚血許容時間が恐ろしく短いぞ。
(野口)そんな無茶をして訴訟沙汰にでもなったらいったい誰が責任取るの?いくら朝田ちゃんでも一人ではどうにもならないでしょ。
・
(ドアの開く音)
(荒瀬)デービッド手術とは久しぶりに本気でやらせてもらえるようだな。
(伊集院)お母さんも双子の赤ちゃんもみんな助けましょう。
どうして?
(野口)ちょっとちょっと。
君たちには大事なオペが。
(鬼頭)メッツェン。
(看護師)はい。
(鬼頭)私が第1助手ではご不満かしら?
(野口)ミス鬼頭。
(加藤)荒瀬の全身管理は完璧だった。
維持麻酔は彼女が問題なく引き継いでいる。
(鬼頭)荒瀬の指導を受けた優秀な麻酔科医よ。
何を勝手なことを。
(鬼頭)自己心膜とれたわよ。
パッチクロージャーね。
(加藤)ランニングスーチャーします。
5−0。
(看護師)はい。
(岡村)荒瀬先生。
あなたが…?
(荒瀬)オペスタッフの人選は俺に任されていたはずだ。
(清水)待ってください!妊婦の体外循環下での開心術なんて。
麻酔の管理が。
(荒瀬)だから俺なんだろ。
(荒瀬)胎児心音モニターセットしろ。
お立ち台。
(看護師)はい。
(猪原)遅くなりました。
よろしくお願いします。
(看護師)お願いします。
これよりデービッド手術を行う。
メス。
(猪原)はい。
(伊集院)鑷子。
ガーゼ。
(猪原)はい。
電メス。
(猪原)はい。
(岡村)ベンタール手術は大動脈基部を人工弁付き人工血管で置換する手術。
半永久的に抗凝固剤であるワーファリンの服用が必要となるため出産時の出血リスクが高くなり最悪母子両方の死亡を招く。
一方デービッド手術では自己弁が温存されるためワーファリンは必要ない。
ただ正確な弁形成のイメージと逆流を起こさない緻密な計算。
それらを限られた時間内で終わらせる極めて高い手技が術者に要求される。
しかし朝田先生ならできるはず。
助けてやってくれ。
(荒瀬)この状態だと体外循環時間はせいぜい持って60分だ。
(木原)60分。
そんな短時間で正確な手技をやらなければいけないなんて。
やるぞ。
ポンプオン。
(ME)ポンプオン。
(ME)フルフロー出ました。
カウントスタート。
(看護師)はい。
(看護師)体外循環スタートしました。
(荒瀬)よし。
胎児心拍120と133だ。
アオルタクランプ。
(猪原)はい。
フローダウン。
(ME)フローダウン。
バックアップ。
レトロスタート。
(ME)レトロプレギースタートしました。
(荒瀬)母体心停止。
胎児心拍120と130。
安定。
アオルタ離断する。
メッツェン。
(猪原)はい。
(伊集院)ハーケン。
(猪原)はい。
(木原)ヤンカー。
(猪原)はい。
(看護師)体外循環5分経過しました。
アオルタ離断終了。
(伊集院)左冠動脈の開口部が通常より低いですね。
(荒瀬)トリミングが難しいぞ。
(木原)左カスプが低い。
カスプの形成も追加しなければ。
カスプの形成は俺がやる。
冠動脈ボタンのトリミングは伊集院。
お前に任せる。
(伊集院)はい。
バルサルバ洞をトリミングする。
メッツェン。
(猪原)はい。
(看護師)胎児心拍が増加しています。
(荒瀬)ME。
送血温は?
(ME)35.1度です。
(荒瀬)送血量は?
(ME)3.2リットルです。
(荒瀬)腹回りを温めて送血温も2度上げろ。
それから送血量は3.5リットルにアップだ。
(ME)はい。
(荒瀬)マグネシウムドリップ開始。
(伊集院)荒瀬先生。
このまま続けてても大丈夫ですか?
(荒瀬)お前らは術野に集中しろ。
胎児の管理は頼んだ。
(荒瀬)任せろ。
リトドリンIV。
(看護師)はい。
木原。
人工血管のマーキングだ。
(木原)分かった。
26mmストレートグラフト持ってきて。
(看護師)はい。
トリミング終了。
左カスプの形成に入る。
5−0。
(猪原)はい。
(伊集院)メッツェン。
(加藤)右房を閉じる。
5−0。
(鬼頭)鑷子。
ラバーシュ。
(看護師)はい。
(加藤)メッツェン。
オペ終了。
(鬼頭)切開創が小さいわ。
さすがね。
お疲れさま。
(看護師)体外循環45分経過しました。
メッツェン。
(猪原)はい。
大動脈弁の人工血管縫着終了。
冠動脈ボタンは?
(伊集院)トリミング終了しました。
続いて冠動脈の再建に入る。
5−0。
(猪原)はい。
(木原)サッカーアップ。
(看護師)はい。
(荒瀬)フローそのままで除水開始。
(ME)はい。
(看護師)50分経過しました。
メッツェン。
冠動脈再建終了。
人工血管末梢吻合に移る。
4−0。
(猪原)はい。
(伊集院)鑷子。
(猪原)はい。
(アラーム音)
(荒瀬)胎児心拍が低下している。
急ぐぞ。
(伊集院)はい。
(ME)ネオシネを投与しますか?
(荒瀬)昇圧剤は子宮収縮を誘発しかねない。
送血量を3.9リットルまで上げてくれ。
(ME)リザーバーの血液量が少なくて送れません。
(荒瀬)セルセーバー血を返せ。
(ME)はい。
(荒瀬)リウオーミング。
(ME)はい。
4−0。
(猪原)はい。
(伊集院)ミクリッツガーゼ。
(猪原)はい。
(一同)レトロアップ。
はい。
サッカーアップ。
はい。
(猪原)フィブリン糊。
(看護師)はい。
(木原)すごい。
デービッド手術を循環停止もせずこんな速さでやるなんて。
さすが朝田。
吻合終了。
フローダウン。
(ME)フローダウン。
アオルタデクランプ。
バックアップ。
(ME)バックアップします。
(伊集院)心拍再開しました。
胎児は?
(木原)心音が一つしか聞こえない。
(伊集院)えっ!?
(荒瀬)心拍モニターも一つしか出てないぞ。
(木原)さっき胎児心拍が低下したときに何かあったんじゃ?やっぱり母子共に助けるなんて無茶だったんだ…。
黙れ!荒瀬。
ヘッドダウン。
左に30度ローテーション。
(荒瀬)ああ。
(木原)えっ?
(木原)2人とも心音あります。
(伊集院)よかった。
(荒瀬)ああ。
ポンプオフ。
(ME)ポンプオフ。
人工心肺停止しました。
(看護師)体外循環59分でした。
デカニュレーションする。
チューブクランプ。
(猪原)はい。
胸骨ワイヤ。
(猪原)はい。
(伊集院)ワイヤクランプ。
(猪原)はい。
(荒瀬)CVP大丈夫だ。
(木原)ワイヤカッター。
(猪原)はい。
胸骨ワイヤ。
(恵美)2人とも元気に動いてる。
(英雄)うん。
お母さんも赤ちゃんも両方助けるためのデービッド手術を行い無事成功しました。
(木原)通常では行わない大変難しい手術でしたが…。
(英雄)先生。
ありがとうございました。
出産頑張ってくださいね。
(恵美)はい。
本当に。
本当にありがとうございました。
・
(足音)
(岡村)朝田先生。
今日は本当に…。
すみませんでした。
らしくないな。
(加藤)お疲れさまでした。
向こうのオペも無事に終わりました。
(鬼頭)そう。
(加藤)でもどうしてあんな。
(岡村)アメリカにいたころ周産期心筋症が原因で知り合いを亡くしました。
(岡村)妊娠23週目に入ったある日突然心不全を起こしました。
迅速な検査によってすぐに周産期心筋症と診断されましたが彼女も赤ん坊も命を落としました。
(鬼頭)彼女は岡村の婚約者だった。
(岡村)彼女が運ばれた病院には周産期心筋症の治療をできるドクターもいました。
ベッドも手術室も空いていました。
しかし彼女が加入していた保険ではその病院で治療を受けることができなかった。
(岡村)結局自宅で息を引き取りました。
(岡村)私は大切なものを2つ同時に失いました。
(岡村)それがアメリカの医療制度なんです。
(鬼頭)どんなに優秀な医者がいても救えない患者がいる。
そのことに絶望した岡村は医療を専門とする経営コンサルタントになった。
それが彼の本当の姿。
(岡村)日本の医療制度でもこぼれ落ちる患者はいる。
私はアメリカ式でも日本式でもない新しい医療の仕組みをつくりたいんです。
朝田先生には大きな借りができてしまいましたね。
医者が患者を助けるのに貸しも借りもない。
今日は医者の顔をしていた。
朝田を呼ばない?
(岡村)桜井先生のオペが終わり医師として復帰できるまで朝田先生の獲得は待つことにします。
甘いね。
甘過ぎて聞いてるだけで虫歯になりそうだよ。
失礼します。
エントラッセン。
(桜井)じゃあ心配ないな。
何かいつもと違う感じがあったらすぐに連絡するんだよ。
えっ?いやぁ。
分かってるよ。
うん?はーい。
(猪原)患者さんにも心配されたんじゃないですか?
(桜井)いや。
俺の体を心配されたわけじゃないんだ。
えっ?じゃあ何を?
(桜井)いつもありがとう。
(猪原)えっ?感謝はちゃんと言葉にしないと伝わらないって叱られた。
本当ですか?ああ。
ドクターマイクが来日する。
(伊集院)じゃあ桜井先生のオペができるんですね?
(加藤)でも彼は日本の医師免許を持ってないはずよ。
(荒瀬)L&Pはスーパー医療特区だ。
マイク・ボールドウィンが執刀できる。
(伊集院)どうしてそんなことが?岡村が動いてくれた。
脳と心臓の最高難度のオペを同時に行うことになる。
万全の準備をしておいてくれ。
ああ。
(伊集院)はい。
何だかずいぶんと岡村ちゃんと仲がいいようだね。
(バイブレーターの音)
(岡村)はい。
(岡村)えっ?桜井は助けられないよ。
2014/03/06(木) 22:00〜22:54
関西テレビ1
<木曜劇場>医龍4〜Team Medical Dragon〜 #09[字]
死なせない!母子共に命の危機にさらされた患者を守るため、朝田に頭を下げる岡村。彼をそうさせた過去とは。そして、野口の朝田獲得の動きが本格化する!
詳細情報
番組内容
朝田龍太郎(坂口憲二)と同時進行で桜井修三(平幹二朗)のオペを行える脳外科医がみつかった。アメリカの医師のマイク・ボールドウィン(Don J)で、オペは可能だが2年先でしかも莫大な金額がかかるとの返事に、朝田たちは別の医師を探すことに。
L&P病院の顧問室に呼び出された加藤晶(稲森いずみ)、伊集院登(小池徹平)、荒瀬門次(阿部サダヲ)は、野口賢雄(岸部一徳)に1週間後に5歳の男児・脇坂将の
番組内容2
オペを依頼される。さほど難しいオペではないが、親会社の副社長の息子であるため万全を期してのためだった。
同じころ、桜井総合病院の朝田を訪ねてきた岡村征(高橋克典)は、古い知人であるマイクにひと月後に桜井のオペを引き受けさせたことを告げる。朝田がL&P病院へ移るのが交換条件だという岡村に朝田は…。
L&P病院に急患で妊婦の桐山恵美が運ばれてきた。難しい症例であることから受け入れを断ろうとする
番組内容3
木原毅彦(池田鉄洋)を制し、岡村は強引に受け入れるように指示を出す。野口が見守る中、加藤、伊集院、荒瀬による将のオペが始まった。その時、恵美の容態が急変した。岡村は、オペ室の伊集院に恵美のオペに回るように訴える。しかし伊集院は手が離せない状態であるうえに、野口の猛抗議にあう。せめて母体だけでも助けようと木原がオペを申し出るが、岡村は母子共に助けると言い張り、朝田を呼ぶために桜井総合病院へ走る。
出演者
坂口憲二
稲森いずみ
小池徹平
阿部サダヲ
キムラ緑子
柄本佑
池田鉄洋
・
高橋克典
平幹二朗
・
夏木マリ
岸部一徳
ほか
スタッフ
【原作】
乃木坂太郎
【原案】
永井明(「医龍」小学館 ビッグコミックス刊)
【脚本】
ひかわかよ
【プロデュース】
長部聡介
大木綾子
【演出】
田中亮
【音楽】
吉川慶
澤野弘之
河野伸
【制作】
フジテレビドラマ制作部
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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