ニュース「安倍首相記者会見」 2014.03.20

9時になりました。
この時間は、新年度・平成26年度予算の成立を受けた、安倍総理大臣の記者会見を中継でお伝えします。
ニュースウオッチ9は会見のあと、お伝えします。
総理大臣官邸の記者会見場です。
安倍総理大臣が会見場に入りました。
新年度・平成26年度予算案は、きょう夕方、参議院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決・成立しました。
これを受けて、安倍総理大臣が、記者会見に臨みます。
ただ今から、安倍内閣総理大臣によります記者会見を行います。
初めに総理からご発言ございます。
それでは総理、よろしくお願いいたします。
本日、おかげさまで来年度予算が成立いたしました。
自民党、公明党、連立与党の固い結束の賜物であり、関係者の皆様に御礼申し上げたいと思います。
また与党だけでなく、効率的で密度の濃い国会審議にご協力を頂いた野党の皆様にも、感謝申し上げたいと思います。
審議を通じて、建設的な意見もたくさん頂きました。
これらも踏まえながら、来年度予算が十分な効果を発揮するよう、その執行に万全を期してまいります。
戦後、3番目に早いスピードでの成立。
景気の回復軌道を確かなものとするうえで、大きな弾みになると確信しております。
私はかねてから、強い日本をつくるのはほかの誰でもない、私たち自身であると申し上げてまいりました。
15年以上続いたデフレからの脱却は、国家的な事業。
与党も野党もありません。
その意味で、今回の予算の早期成立は、国権の最高機関である国会としてのデフレ脱却に向けた強い意思を内外に示していただいたものと考えております。
国会だけではありません。
経済界もデフレ脱却に向けて、大きな一歩を踏み出していただきました。
ここ数年、ベースアップという単語は、その存在すら忘れられていたと言ってもいいと思います。
しかし、ことしの春闘では自動車や電機、鉄鋼、流通など、幅広い業種で近年まれに見る水準の給料アップが実践しつつあります。
連合によりますと、先週時点の集計では、平均で6500円近く月給が増える。
まさに賃上げの風が吹き始めたといえると思います。
3本の矢による景気の回復を昨年よりも多くの皆さんに実感していただける、この春、景気の好循環が明らかに生まれ始めたと考えています。
国民の皆様には、4月1日から8%の消費税をご負担いただくこととなります。
消費税率の引き上げは17年ぶりです。
その間に65歳以上の高齢者は、1300万人増加し、社会保障給付は40兆円増えました。
他方で、現役世代の人口は、1000万人近く減り、1人の高齢者を支える現役世代は4.4人から2.4人へと、ほぼ半減しています。
長引くデフレに苦しみ、歴代政権が手をこまねいているうちに、17年もの時間が過ぎ、少子高齢化は待ったなしの状態となりました。
消費税率の引き上げ分を年金財政の安定のために使います。
お年寄りが住み慣れた地域で、生活できるよう、医療・介護を充実します。
子どもたちをはじめ、難病で苦しむ人たちへの対策を強化します。
待機児童をなくし、安心して子育てできる日本を作ってまいります。
私たちの社会保障を充実し、そして安定する。
そして世界に冠たる国民皆保険、皆年金を、しっかり次世代に引き渡していく。
これはほかの誰かがやってくれるものではなく、私たち自身でやるしかありません。
転嫁対策にもしっかり取り組んでまいります。
改めて国民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げるしだいであります。
ようやく手に入れたデフレ脱却のこの大きなチャンスを手放すわけにはいかない。
強い経済なくして、社会保障の充実も、財政の再建もありません。
幸い17年前と比べて、企業の財務状況はよくなっています。
不良債権も減って金融システムも安定をしてきています。
5.5兆円規模の経済対策と1兆円規模の税制措置を講じることで、持続的な経済成長を確保してまいります。
さらに補正予算のたいそうについて、9月までに実施済みとなるよう、できるかぎり前倒しで事業を実施します。
来年度予算についても明確な目標を定めて、早期の執行を確保してまいります。
今後とも経済状況を注視し、機動的な財政運営を行ってまいります。
とにかく、消費税アップによる悪影響を、経済への悪影響を最小限に抑え、できるだけ速やかに景気が回復軌道に戻るよう、万全を期してまいります。
成長戦略も、本格的に動きだします。
今月中に国家戦略特区が具体的な地域を示し、動き始めます。
かいこく人材の活用など、これまで岩盤となっていた規制を特区制度も駆使して、打ち抜いてまいります。
TPP交渉も最終局面に入ります。
あとは政治の意思の問題です。
TPPこそ国家100年の計だと、私は繰り返し申し上げてきました。
国益を最大化する形で、早期の妥結を目指す決意であります。
エネルギー基本計画を策定し、国民生活と経済活動を支える責任あるエネルギー政策を構築します。
さらに6月には、成長戦略を一段と強化します。
女性の活躍を阻むあらゆる壁を突き破らねばなりません。
女性の就労を後押ししてまいります。
企業が国際競争に勝ち抜いていくための税制改革の検討を進めます。
女性や高齢者など、多様な人材が自分のライフスタイル、ライフスタイルに合わせて仕事ができる、ワークライフバランスに考慮した労働制度の見直しも、大きな課題です。
そして地方の活性化こそ、次なる成長戦略の大きな柱です。
地方経済の核は農業。
いわゆる減反政策の見直しに続いて、若者に魅力のある農業とするため、あらゆる改革を進めてまいります。
独自の特産品や観光資源など、それぞれのオンリーワンを生かそうとする努力、その努力する地方の中小、小規模事業者や市町村を大胆に支援したいと考えています。
この春、生まれ始めたこの賃上げの風を、もっと広く、全国津々浦々にまで講じていく。
これはアベノミクスの使命であります。
今後も強い経済を取り戻すことが、安倍内閣の最重要政策であると考えています。
さて、あすは春分の日。
古来、人々はこの日に、春の訪れを喜び、秋には豊作となるよう祈ってきました。
本日、成立した来年度予算が、日本経済にとって豊かな実りをもたらすものとなるよう私も全力を尽くしていく覚悟です。
強い日本を取り戻すため、これからも国民の皆様と共に、歩みを進めてまいりたいと思っています。
私からは以上であります。
それでは質疑に移ります。
質問を希望される方、挙手をお願いいたします。
私から指名をいたしますので、所属とお名前を明らかにしたうえで、質問をお願いいたします。
多くの方にご質問いただきたいと思っておりますので、質問は簡潔にお願いいたします。
それでは質問のある方、どうぞ。
きょうの予算の成立を受けまして、後半国会の焦点が、集団的自衛権の行使容認に向けた議論のほうに移っていきます。
野党だけでなくて、自民党や公明党からも、十分な議論を求める声が相次いでいますが、憲法解釈変更の閣議決定は今国会中に行うのでしょうか、それとも国会が閉会したあとになるのでしょうか。
もしその閣議決定が閉会後の場合ですね、総理が国会で約束した審議は、十分な時間をかけて行われるんでしょうか。
お願いします。
現在、安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会におきまして、集団的自衛権等と、憲法との関係について、さまざまな具体的な事例を念頭に、詰めの議論がまさに今、行われているところでございまして、いつまでにとの期限ありきではなくて、まずはこの懇談会における議論を待ちたいと考えています。
その上で、申し上げるとすれば、政府としては懇談会から報告書が提出をされた後に、内閣法制局の意見も踏まえつつ、そして与党と相談のうえ、対応を検討したあと、閣議決定を行い、国会でご議論をいただきたいと、こう考えています。
さらに、仮にですね、憲法解釈の変更が行われても、集団的自衛権を実際に行使するためには、関連する一連の法律を改正する必要があるわけでありまして、国会でご議論を頂くことになります。
いずれにいたしましても、集団的自衛権等の問題については、現在も国会において種々ご議論を頂いております。
政府としても、丁寧に答弁をしているところでありまして、もし国会のご要請があれば、当然われわれは国会に出ていって、答弁をすると、これは当然のことであると、このように思っております。
ウクライナ情勢についてお伺いいたします。
クリミア併合を巡るアメリカとロシアの対立は、激しさを増しています。
G7と連携しつつもプーチン大統領と関係を作られてきた安倍総理とされては、その平和的解決に向けてはどのような役割を果たすお考えでしょうか。
先日、国会で日本の追加制裁、総理はさらなる措置ということばをお使いになりましたが、追加制裁について言及されましたけれども、具体的にはどのような内容をお考えでしょうか。
また今回のことが、北方領土交渉にどのような影響を与えるとお考えでしょうか。
お答えください。
ロシアがクリミア自治共和国の独立を承認し、クリミアをロシアに編入する条約への署名がなされたことは、ウクライナの統一性、主権および領土の一体性を侵害するものであり、わが国は力を背景とする現状変更の試みを決して看過することはできません。
わが国はまず、査証の簡素化に関する協議を停止し、そして…協定、宇宙協定および危険な軍事活動の防止に関する協定の、3件の新たな国際約束の締結交渉を、開始を凍結することといたしました。
引き続きG7を含む各国と連携しながら、ロシアに対し、さらなる措置を検討していく考えであります。
米国政府は今般G7各国首脳が集まる、ハーグにおける核セキュリティーサミットの際、G7非公式首脳会合を開催することを提案いたしました。
私もこの会合に出席をいたしまして、G7各国と連携をしながら、適切に対処していきたいと考えています。
ロシアに対しては、先般、谷内国家安全保障局長を派遣をいたしまして、ラブロフ外務大臣、そしてパトロシェフ安全保障会議書記に対し、事態の平和的収拾を働きかけたわけですが、引き続きロシア側にしっかりと働きかけをしたいと思っております。
今後とも引き続き各国とよく連携をしながら、事態の平和的解決を求めていく考えであります。
これからは外国のプレスの方も含めて…以外からお願いします。
法人税の実効税率の引き下げについてお聞きしたいんですけれども、2015年度から始めたいという考えでしょうか。
それでレベルについてなんですけれども、25%まで引き下げるべきだという提案はありますけれども、この件についてのお考え、お願いします。
法人税の実効税率の引き下げについては、いろんなご意見があります。
法人税については、本年4月からは、法人税率を2.4%引き下げ、設備投資減税や研究開発減税も大幅に拡充をいたしましたが、本年1月のダボス会議で申し上げたように、今般、さらなる法人税改革に着手することとし、政府税制調査会における議論も開始をいたしました。
結論ありきではありませんが、他方、雇用を守り、成長を続けていくためにも、企業の国際競争力の観点も重要であります。
先般の経済財政諮問会議においても、わが国経済の活力といった観点から、活発な議論が行われました。
今後、産業構造も含めた大きな議論を行い、グローバル経済の中での競争なども考えながら、例えば法人実効税率の在り方、課税ベースの在り方、そして政策効果の検証、他の税目との関係といったことを含めて、議論を深め、検討を進めていきたいと考えています。
それでは次の質問にいきたいと思います。
日朝のことについて伺います。
近く、日朝の政府間協議が再開される運びとなりましたけれども、その受け止めと、併せて日本政府としてどのような方針で臨むべきとお考えか、お聞かせ願いますでしょうか。
今回の日朝赤十字会談の機会に、日朝政府間協議を再開する方向で調整していくとの認識で一致したことはですね、私は重要な一歩であると考えています。
来るべき日朝政府間協議は、2012年11月以来の開催となるわけでありまして、しばらくこれは行われていなかったのでありますが、速やかに具体的な調整を進め、できるだけ早い時期に、協議を再開をしたいと考えています。
それは多くの方々が望んでいることなんだろうと思います。
こうした機会を活用いたしまして、日朝間には、解決をしなければならない諸懸案があります。
その諸懸案の解決を図るため、米国、韓国を含む国際社会とも連携をしていきながら、全力を尽くしていく決意であります。
予定をしていた時間がまいりました。
これをもちまして、安倍総理大臣の記者会見を終わりにさせていただきたいと思います。
皆様、ご協力どうもありがとうございました。
どうもありがとうございました。
ではここからは政治部、長内記者とお伝えしていきます。
長内さん、まず安倍総理大臣、冒頭の部分で、デフレ脱却に向けて引き続き経済の再生に取り組む姿勢を強調していましたよね。
いわゆるアベノミクスによって、株価や企業業績、それに賃金などの改善につながっていることが安倍政権の政権運営の力の源になっていると、こういった指摘があるんです。
それだけに、安倍総理大臣としましては、来月からの消費税率の引き上げによる景気の反動減を可能なかぎり抑えて、速やかに経済を成長軌道に戻したい考えです。
このため、先ほどの記者会見でも、きょう成立した新年度予算について、明確な目標を定めて、早期の執行を確保すると述べるなど、引き続き経済政策に軸足を置いていく考えを強調していました。
そして後半国会の焦点ですね、やはり集団的自衛権の行使容認を巡る論戦、ここになりそうなんでしょうか。
安倍総理大臣は、政府の有識者懇談会の報告書が提出されたあと、内閣法制局を中心に検討し、与党側との調整も踏まえて、憲法解釈の変更を閣議決定する考えを示しています。
先ほどの記者会見で、安倍総理大臣が、閣議決定の時期について、慎重な考えを示したんですけれども、この背景には、行使容認を巡って、公明党が慎重な姿勢を崩していないほか、自民党内からも拙速は避けるべきだという意見が出ていることがあるんです。
安倍総理大臣としては、今後、与党内の議論の状況を見ながら、報告書の提出のタイミングや閣議決定する時期を探っていくことになります。
そして、外交面ですけれども、ロシアがウクライナ南部のクリミア自治共和国の編入を宣言したこと、これについても言及はありましたね。
安倍総理大臣は来週、オランダで開かれる核セキュリティーサミットに出席して、アメリカのオバマ大統領が呼びかけたG7・先進7か国による会合に臨みます。
安倍総理大臣としては、G7で足並みをそろえる一方で、北方領土交渉を抱えるロシアとの関係が決定的に悪化するのは避けなければならず、今後、どうバランスを取りながら外交に臨むのかが課題になります。
また安倍総理大臣は、これに合わせて、日本とアメリカ、それに韓国による、日米韓3か国の首脳会談が実現することに期待感を示しています。
アメリカが仲介する形で会談が実現すれば、安倍総理大臣としては韓国のパク・クネ大統領と、会談の形では初めて意見を交わすことになり、韓国との関係改善に向けた糸口とすることができるのかが焦点となります。
ここまで政治部、長内記者とお伝えしました。
2014/03/20(木) 21:00〜21:20
NHK総合1・神戸
ニュース「安倍首相記者会見」[字]

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ニュース/報道 – 定時・総合

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