きょうの料理 谷原章介のザ・男の食彩「えびフライ」 2014.02.20

(谷原)
目指すのはこだわり抜いた究極の男の料理
香ばしく揚がったえびフライ。
お子様ランチで出会って以来いつも特別な日のテーブルを飾ってくれたどこか懐かしい憧れの味です
そんなえびフライを独自の技で進化させてきた西洋料理店オーナーシェフ…
至福の味を生み出すテクニックを余すところなく披露してもらいます

プリップリの食感がえびの命。
解凍と下ごしらえを工夫する事で冷凍えびが極上のえびに変身。
えびはまっすぐ衣はサクサクが七條流えびフライの真骨頂。
独自の衣のつけ方とプロならではの揚げのテクニックを伝授。
そしてえびフライに欠かせないのがタルタルソース。
30年の長きにわたりマイナーチェンジを繰り返しいまだ進化を続けてるというその味とは…。
今日のテーマはえびフライ!子供から大人まで誰もがうなる天下一品の味に挑戦します
「きょうの料理ザ・男の食彩」本日のテーマはみんな大好き「えびフライ」です。
教えて頂くのは西洋料理店を経営してらっしゃるオーナーシェフ七條清孝さんです。
七條先生よろしくお願いいたします。
お店では一日何本ぐらいえびフライ揚げているんですか?一日120本ぐらいで年間ですと3万6,000本です。
とても僕らがぴんと来る数ではないんですが膨大な量をふだん揚げてらっしゃるわけですね。
お店一番人気はえびフライ?えびフライですね。
そんな七條さんが磨きに磨き上げてきたこのえびフライを今日は教えて頂きたいと思いますが3万6,000本のえびフライで皆さんのおなかを満たしてきたわけなんですがこのえびフライやっぱり子供から大人まで人気はありますか?そうですね。
一番人気なのでたくさん出ます。
なるほど。
じゃあ今回は大人気の一番人気のメニューのお店のレシピの秘密を教えて頂いてもよろしいでしょうか?はい。
全部お教えします。
いいんですか?全部教えて。
よろしくお願いいたします。
では七條さんによる極上えびフライまずは最初の工程こちらです。
七條さんえびは冷凍物なんですね。
インドネシアの冷凍のブラックタイガーを使ってます。
これはなぜ冷凍物を使うんですか?値段が安くて…安くおいしいものを提供できるという事です。
安くておいしくておなかいっぱいになったらいいですね。
さあじゃあまず最初の工程どうしますか?ぬるま湯に塩と重曹…。
これはなぜ塩と重曹を…?よく溶かして…。
塩は解凍する時のえびのうまみの流失を抑えてなおかつうっすら下味がつくと。
重曹を入れる事でプリプリ感が増します。
えびのプリップリッとした食感が強くなるんですね。
これで大体どれぐらいの時間…?約12匹これ1時間ぐらいつけとけばいいですね。
あ〜ゆっくりと解凍してあげるんですね。
そしてこちらに今解凍が済んだえびがあります。
解凍終わりましたら今度殻をむきます。
殻はむくコツみたいなものはあるんですか?まず脚の所を取って…。
まず下半分を取ります。
そして真ん中の所から割って頂いて少し引っ張ってしっぽが取れないように持ってからねじるんですね。
確かに先っぽの尾がないとえびフライっぽくないですもんね。
でこのあと背ワタを取っていきます。
殻を取りました。
続いて背ワタを取っていきます。
そしたらおなかの所に5か所ぐらい切れ込みを斜めに入れていきます。
なぜ切れ込み入れるんですか?まっすぐに揚げる。
それから食感がよくなるんですね。
そして今している作業は?これは筋を切ってますね。
包丁だけでは切りきれない部分を指で押してプツプツと切ります。
これもまっすぐに揚げるためのもので…。
最後このしっぽの所ですが水が入ってるんですね。
この水を抜かないと揚げてる間に油の中ではねてしまいますのでこのしっぽの部分をきれいに水けを取ります。
こうする事によってきれいにもなるしはねないという事なんですね。
では早速僕も1匹やらせて頂いてもよろしいでしょうか?まず確か尾を向こうにして脚を取っていくんでしたね。
脚を取りました。
脚を取ったら上半分だけむいて下半分を尾の先っぽを持って…よいしょ。
そうですね。
ああ上手ですね。
先っぽだけを残してきれいに…。
そして背ワタを取る。
背ワタを取りました。
ああ背ワタ入ってましたね。
背ワタを取ったら腹を出して腹に5か所くらい…。
結構深めに入れていいんですか?えびの半分ぐらいまで…。
で表に返してブリッブリッと…。
えびがまっすぐ揚がって食感もよくなるという事ですね。
これで一つ出来上がり。
なるほど。
これでプリプリのえびフライの下ごしらえ出来ました。
最後はどういう作業ですか?下味をもう一回つけます。
一回解凍の時に薄く塩味が入ってますのでごく軽く塩味をします。
これで味付けも下ごしらえも全て完成という事ですね。
さあこれで主役のえびフライの準備は整いました。
あとは化粧して舞台に上がるだけなんですがその前にまずは名脇役をご紹介しましょう。
七條さんやっぱりえびフライにはタルタルソース。
そうですね。
魚介系のフライにはタルタルソースがすごくよく合います。
何であんな相性がいいんでしょうね。
本当ですね。
たっぷりつけて食べたいですね。
たっぷりつけたいです。
ではまずたまねぎのみじん切りからですね。
お〜っ速いですね。
3/3コです。
3/3コ分。
みじん切りにしたものを塩でもんであげて…。
やっぱりみじん切りにはペティナイフがいいんですか?細かい作業とか小さいもの切る時はペティナイフがいいですね。
でも七條さんがやるとあっという間に小さくなりますが普通なかなかこうはいきませんよね。
こうして切ったものに塩をして水けを出していく。
こちらに辛みをとって水けを絞ったたまねぎがあります。
さあそうして続いての作業は?次はマヨネーズを作ります。
こちらに卵黄とマスタードが入ってますので…これにサラダ油を少しずつたらしながらひたすら混ぜていくだけですが…。
これは加え方のポイントといいますと…?とにかく少しずつですね。
いっぺんにたくさん入れると分離してしまうんで。
あとは卵を冷蔵庫から出してすぐじゃなくて常温に戻しておくというのも大事ですね。
先ほどタルタルソースいまだに進化していると伺ったんですが進化しているポイントというのはあるんですか?最近変えたのは卵黄の量を変えましたね。
卵黄の量増やしたんですか?そうですね。
卵黄を増やして…。
ああそうするとコクが出てきたんですかね。
じゃあ今度僕がやってよろしいですかね?このサラダ油全部加えるんですか?そうです。
結構力が要る作業ですね。
そうですね。
だいぶ堅くなってまいりました。
さあ全てサラダ油が入りました。
これ大体目安としてどれぐらいの堅さがいいですか?このくらいのホイッパーに絡まるぐらいの…。
それがほどよい堅さ。
なるほど。
さあこれでマヨネーズのベースは作れたわけですか。
次にシェリービネガーを入れます。
シェリービネガーってあんまり聞いた事ないんですが…。
酸味の強い酢なので少量でも切れが出る。
七條さんのお店で昔からシェリービネガーを…?前は穀物酢とかワインビネガーを使ってたんですがそれも変えていったんですね。
なるほど。
塩こしょうですね。
進化したシェリービネガーを加えて塩こしょう。
これで…。
これでマヨネーズが完成ですね。
家でも意外と簡単に出来そうですね。
ちょっとコツさえつかめば難しくないですね。
そうしましたら先ほどの絞ったたまねぎ。
辛みを抜いたたまねぎを加え…。
それからゆで卵のみじん切りです。
ケイパーのみじん切り。
それからピクルスですね。
パセリ。
これで全部ですね。
あと混ぜるだけです。
おいしそうです。
なんかタルタルってワクワクしますね。
これはサンドイッチとかもいいですね。
これですぐ食べてもおいしいですか?できたら一晩おくと野菜の味がなじんでよりおいしいですね。
全体がまとまるという事ですね。
えびフライの前には前日に作っておいた方が本当は…。
さあタルタル完成しましたがこの前に実は七條さんが30年間愛用しているペティナイフの物語をご覧下さい。
大学卒業後特にやりたい仕事が見つからなかったという七條さん。
両親が経営していた洋食店の厨房に入り料理人としての道を歩み始めました。
しかし料理の勉強をした事がなかった七條さんは行き詰まりを感じながら漫然とした日々を送っていたといいます。
転機は息子の誕生。
この子に誇れる仕事をしたいと七條さんは本格的に料理を学ぶ決意をします。
休日返上でフランス料理店に通い修業を始めた七條さん。
疲れた体にむち打ち料理の基本を身につけていきました。
そんな苦労の日々を共に歩んできたのが愛用のペティナイフです。
長い間研ぎ続けるうちにすっかり細く小さくなりました
もうほんと体の一部みたいな感じですよね。
あれがないと今仕事できないですね。
料理人になって30年。
今厨房には見習いとして長男の圭さんが立っています。
かつて父親を奮起させるきっかけを作ったあの息子さん。
七條さんは料理の道を歩み始めた記念にと思いを込めたプレゼントをしました。
それがペティナイフです
僕のあのペティナイフも何回も何回も研いで研いでで痩せ細ってああいうふうになったんですよね。
我々職人の仕事も同じで最初何にもできないで同じ仕事毎日毎日繰り返して繰り返してやっと一つの事ができるようになってまた次で何とか一つ料理が作れるようになるんですよね。
なんで包丁を研ぎながら一生懸命そういう職人に成長してほしいなと思いますね。
(聞き手)圭さんにはどんな料理人になってほしいと思います?おいしいもの作ってお客さん喜んでくれればいいんですけど…。
うそがない料理を作れるようになればいいですよね。
今日は圭さんのペティナイフを持ってきて頂きました。
これも七條さん30年間使い続けるとこのようにちっちゃくなるんですかね。
そうですねそうなってほしいなと思ってますね。
息子さんが同じ道に入られたっていかがですか?すごく心配な部分もあるんですがとても幸せな親だなと思いますね。
聞いたところによると娘さんもいらっしゃって娘さんも…。
ええ娘も…。
娘は小さい時から「コックになる」と言って…。
で今は最近他のお店で修業を始めてるんでいつか家族でできる日を夢みて頑張ってます。
そうですね。
息子さん娘さんと一緒に厨房立てたらいいですね。
さあそれでは七條さん渾身のえびフライに戻りましょう。
まずはこちらです。
さあ先ほど下ごしらえを済ませましたこのえびに衣をつけていくんですね。
材料の方はこちらです。
小麦粉卵水パン粉となっております。
では…小麦粉これは強力粉ですね。
1本ずついきますね。
薄くつくんですね。
強力粉の場合はですか。
卵水にも水を少し入れて卵ぎれがよくなるようにしています。
卵ぎれがよくなるといい事があるんですか?このあとパン粉2回つけるんですねうちは。
なのであまり重くつかないようにやってます。
これが1回目のパン粉をつける作業でこの時のコツといいますと…?手のひらで転がすんですね。
ここで最初の形を決めてしまいます。
それから2回目のパン粉を…。
2回目の時はここの所にえびフライの形をイメージして軽く押さえるんですね。
見せて頂いてよろしいですか?こんな感じですね。
なるほど。
2回目の場合にはふんわりとついているんですね。
これがうちのえびフライです。
次いっぺんにいきます。
カラリとする強力粉をつけて薄めた卵水で…。
2本いっぺんにやられる事もやっぱりお店はあるんですね。
店では3本とかやるんですけど…。
そうなんですか。
転がして…。
形を作り…。
ふんわりと作る。
そうですね。
これ最初の1回目のつけるの難しそうですね。
でも最初にきれいに転がして形が出来れば2回目は軽く押さえるだけできれいにつきますね。
これパン粉は生パン粉?はい。
生パン粉どういいんですか?食感が軽くてサクッと軽い仕上がりになります。
なるほど。
軽いサクッとした感じだとえび本来のプリップリとした食感が対比があっていいですよね。
さあでは続いて揚げる作業にいってみましょうか。
揚げ油はラードを使ってます。
なぜまたラードを…?これは脂ぎれがいいのと仕上がりの香りとか風味コクが全然違いますね。
温度は180℃ですね。
これくらいです。
揚げていきます。
うわっ!お〜っおいしそうな音ですね。
揚げ時間は大体2〜3分ですが途中で音が高い音になるんですね。
高い音が鳴った時があげる目安なんですけど…。
七條さんがまっすぐのえびフライにこだわるのはなぜですか?そうですね直線のきれいなものがきちんと並んでいるそういう凛とした姿が好きでうちはずっとこの形ですね。
でも確かにすっとのびたえびフライいいですよね。
そうですね。
まだ音は変わっていないですか?もう少しですねまだ。
皆さんにも音の変化を感じて頂きたいですね。
今ちょっと音がしてきました。
今パチパチって音がしてきた。
あこの音ですね。
こういう音がだんだん混じってきますね。
これでもう一度衣の色を確認してきつね色のいい色になったらもういいですね。
いい感じです。
慌てないんですね音が変わっても。
いい色です。
えびフライが揚がりました。
では続いては盛りつけの方にいってみましょうか。
盛りつけます。
こちらには野菜とポテトサラダを付け合わせとして添えてあります。
えびフライきれいに立ってますね。
そしてそこに先ほど作ったタルタルソースが添えられてえびフライ完成です。
美しいですねまっすぐとのびたえびフライ。
なんて言いますか東京タワーと言いますかスカイツリーと言いますか凛としていて七條さんのとても美しいエビフライ完成いたしました。
さあそれでは材料表を見ながら工程を確認していきます。
えびは重曹と塩を溶かしたぬるま湯で解凍します。
そのあとえびは切り込みを入れ筋を切ります。
衣を二度つけて180℃のラードで揚げます。
いまだ進化を続けているというタルタルソースで頂きましょう。
いやいやいや目の前にきつ立しておりますよ。
では早速揚げたてを頂きたいと思います。
最初これそのまんま頂いてもいいですか?そうですねガブッといって下さい。
ガブッと。
じゃあちょっとお言葉に甘えましてガブッと。
あ〜…ラードの香りって何で食欲をそそるんでしょうね。
では早速失礼して頂きたいと思います。
うん!サクサクでプリップリでやっぱ下味をきちんとつけているから何もつけないで食べてもしっかりと味がしてておいしいですね。
お店でもまんま食べたりする方っていますか?塩とレモンだけみたいな方も結構いらっしゃいますね。
レモンもいいじゃないですか。
レモンもちょっと失礼して…。
うん!あっさりしてまた味が変わるといいですね。
先ほど作ったタルタルソースも是非…。
この七條さんと僕の共同作業のタルタルソースで…。
メインイベントですからね。
はいタルタルがかかりました。
ではいただきます。
う〜ん…。
やっぱ僕はタルタルソース大好きですね。
僕も好きですね。
おいしいですね。
やっぱりえびフライは揚げたてが一番おいしいんですか?ラードから揚げた時は若干中がレア気味なんですね。
そこからここに運ばれて食べる時までの余熱で火が入るように考えてあげているんですけど…。
揚がり終わりの時に既に中まで火が通ってしまってると…。
揚げ過ぎでえびが堅くなってしまいますね。
食べる時には。
という事でご家庭でやる時にも揚げ終わって盛りつけをして食卓に運んだ時ピークになるように。
その意味では家庭向きの料理と言えるのかもしれませんよね。
いやでもこの渾身のえびフライおいしく頂きましたが七條さんにとってえびフライとは?はい。
どういう思いを込められたんですか?この仕事始めてから30年ぐらいたってるんですが間違いなく一番たくさん作った料理がえびフライなんですよね。
お店のメニューから一日も外した事がないですしえびフライを召し上がって下さるお客さんがいらっしゃってくれたおかげで今僕がここにいられるわけですよね。
なので共に走ってきた「伴走者」なのかなと思います。
年間3万6,000で30年という事はほぼ100万本に近いぐらいの本数を揚げてらっしゃるわけですもんね。
今お二人のお子様が料理の道に進まれているという事でお二人のお子様ともしっかり伴走していけると…。
夢ですね。
ありがとうございました。
本日はえびフライを七條清孝さんに教えて頂きました。
大変おいしいえびフライ七條さんどうもありがとうございました。
僕このしっぽが好きなんだよな。
今日ご紹介した料理は「きょうの料理」テキスト2月号に詳しく掲載されています。

(テーマ音楽)2014/02/20(木) 21:00〜21:25
NHKEテレ1大阪
きょうの料理 谷原章介のザ・男の食彩「えびフライ」[字]

こだわりの味を追求するザ・男の食彩。今回のテーマは「えびフライ」。冷凍えびがプリプリの極上えびに生まれ変わる解凍の裏技、まっすぐサクサクに揚げる極意などを紹介。

詳細情報
番組内容
えびフライが人気の西洋料理店オーナーシェフ七條清孝さんが、えびフライの極意を伝授。まずは、えびをブリプリに仕上げる下ごしらえ。冷凍えびを重曹を使って解凍するのがコツだ。まっすぐサクサクに揚げるには、えびの筋を切ってから衣を2度づけし、ラードを使って揚げる。揚げるタイミングは、油の音の変化で見極める。さらに、えびフライに欠かせないのがタルタルソース。自家製マヨネーズとピクルスで作るレシピを紹介する。
出演者
【講師】西洋料理シェフ…七條清孝,【司会】谷原章介

ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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