(最終回)遺留捜査3 2014.02.04

(糸村聡)三枝…。

(金子丈弥)西晴海けん銃使用殺人事件の被疑者が自殺を図りました。
被疑者の名前は三枝達也。
(記者)犯行の動機はなんだったんでしょうか?
(金子)それを説明する前に3日前発生した笹ヶ谷ケータイ小説家殺人事件についてお話しします。
本件の被害者岡野太一は実は笹ヶ谷ケータイ小説家殺人事件の被疑者でもありました。
岡野太一は自分の小説のアイデアを勝手にケータイ小説として発表された事に対し憤慨し浅井徹さんを殺害したものと思われます。
さらに岡野はその後偽造カードの取引にも失敗しており共犯者である三枝達也は警察の手が自分に及ぶのを恐れ口封じのために殺害したものと思われます。
そしてその後三枝は警察から逃げ切れないと悟り拳銃を使い自殺を図りました。
以上が警察の見解です。
先ほど三枝容疑者から捜査員宛てに電話があったとおっしゃいましたが?それは所轄の捜査員です。
彼が捜査本部への報告を怠りスタンドプレーに走った事が今回の結果を招いたものと考えております。
(三枝達也)私が岡野を殺しました。
つまりその捜査員のミスという事ですか?そう取ってもらって構いません。
(記者たちのざわめき)糸村。
お前の処分は追って連絡する。
大変申し訳ありませんでした。
(東孝彦)糸村。
あまり深く考え込むな。
俺たちは誰もお前がミスしたなんて思っちゃいないぞ。
お先に失礼します。
(森田宗介)どこ行く?
(水沢響子)管理官は糸村君をスケープゴートにするつもりです。
そんな事はわかってる。
だが誰かが責任を取らなきゃならないんだ。
いや…!だからって…。
糸村だってそれぐらいわかっているから何も言わず頭を下げたんだ。
お前たちを巻き込みたくないんだよあいつは。
(男の声)おい…!そいつをよこせ!ぶっ殺すぞ!
(長島明日香)キャーッ!!
(銃声)
(ノック)
(長島弥生)明日香?入ってこないで!
(明日香)お願いだから…一人にして…。
動機はなんだったんですか?森の中にあります。
え?森の中に隠れています。
森の中…。

(横山恵一)大変です!糸村さんの姿が見当たりません!
(遠山修介)携帯は?
(横山)それが繋がらなくて…。
(仙堂卓巳)まさかショックで自殺なんてしないだろうな…。
ええっ!?森田さん!管理官から警視庁に戻るように指示が出た。
俺はもうここの人間じゃない。
世話になったな。
ええっ!みんな集まって。
はい…。
はい。
(仙堂)これは…。
岡野が盗作だと訴えていたケータイ小説。
誘拐事件がネタになってる事はみんなも知ってると思うんだけど物語の詳細が2年前の明日香ちゃんの誘拐事件とほとんど一緒なの。
(遠山)それ本当ですか?中には事件関係者しか知らないと思われる記述もある。
ただ…。
(仙堂)なんです?物語の中で被害者の少女が誘拐犯の一人を拳銃で射殺してるの。
課長まさかそれも事実だって言うんですか!?それはまだわからない。
でも…岡野が浅井を殺してまで一体何を隠そうとしていたのか。
この事件まだ終わらせちゃいけない。
わかりました。
これから出版社へ行って小説の続きがないか確かめてきます。
横山!お前は糸村さん探してくれ!あっはい!
(西野始)残念ながらあの小説の続きはありません。
浅井さんのパソコンも壊されてたみたいですしね。
(遠山)そうですか…。
あっ!でもこの小説実は原案を作っていた女性がいたみたいなんです。
(仙堂)浅井徹以外に…。
(遠山)原案を作ってた!?はい。
僕も今回の事件があるまで知らなかったんですけどね。
その女性から話の続きを買い取ってもらえないかっていう連絡がきたんです。
その方の連絡先教えてもらえますか?こんなとこで何やってんですか?森の中に隠れてるって言ってたんだよね〜。
へ?なんの話ですか?三枝さんってさ本当に自分で自分を撃ったのかな?いやだって三枝さんの手にはちゃんと硝煙反応が残ってたんですよ?でも誰かが三枝さんを撃ってで撃たれた三枝さんの手に拳銃を握らせてでもう一度引き金を引いたんだとしたら?まさか他殺だって言うんですか?うーん…。
糸村さん?もしかして弾丸探してるんですか?まあそう簡単に見つかるとは思ってないよ。
(横山)当たり前ですよ!一人でそんな無茶ですよ〜!あれ?横山君手伝ってくれないの?いや…だってあるかどうかもわからないんですよ?鐘は打たなきゃ鳴らない。
…って誰かが言ってた。
フフフ…嘘だよ。
横山君帰っていいよ。
僕はやりたくてやってるだけだから。
(ため息)ずるいなあ…。
もう…!
(弥生)申し訳ありませんがお引き取りください。
あの子は誘拐事件で受けた心の傷をいまだに癒やせずにいます。
もう思い出させたくはないんです。
一日も早く忘れてほしいんです。
でも明日香ちゃんが元の状態に戻れないのは心のどこかに何か解決出来ないものを抱えてるからじゃないんでしょうか?それは時間が解決するものではないと思います。
お母さん…。
もういい。
私全部話す。
明日香?あなた何言い出すの?刑事さん。
私思い出しました。
私人を…殺したんです。
銃で撃ったんです!私この人に連れてかれたんです。
この顔を見て思い出したの?
(明日香の声)公園で声かけられて怖くなって逃げたの。
そしたらこの人があとからついてきて…。
キャーッ!キャーッ!!
(岡野太一)おい!このクソガキ何やってんだよ。
そいつをよこせ!ぶっ殺すぞ!キャーッ!!
(銃声)私が…私が殺したんです…。
明日香のせいじゃないよ。
あなたはなんにも悪くないの。
ね?三枝があんな事件を起こさなきゃこの子が思い出す事もなかったのに…。

(ため息)
(横山)なんで俺こんな事やってるんだろう…。
こんな事なら最初からシカトしときゃよかった。
出来ないよなああの顔見たら…。
出来るわけないよシカトなんて。
ん?あった!!糸村さんありました!!横山君…お手柄!あった〜!!ハハハ。
三枝さんが死亡していた場所で発見しました。
三枝の拳銃から撃たれた弾丸がもう一発あったんです。
一連の事件で使用された弾丸と線条痕も一致しています。
(横山)他の誰かが三枝を撃ち拳銃を握らせもう一発撃つ。
これで三枝の手に硝煙反応が残ります。
それってつまり…。
偽装殺人の疑いが出てきたって事です。
おいお前たち!何勝手な真似をしているんだ!管理官。
三枝の殺害現場からもう一つ拳銃の弾が見つかりました!それがなんだ?三枝が試し撃ちしただけかもしれないだろ?
(横山)いやでも…!お前たちな捜査は終わってるんだ!警視庁の看板に泥を塗るつもりか!捜査のやり直しなど絶対に許さん!糸村。
手帳を出せ。
1か月の謹慎処分だ。
ここから出て行け。

(横山)あっ…。
(金子)森田。
はい。
お前はしばらくここにいてこいつらを監視しろ。
本庁が終結宣言した以上どうにもならん。
諦めろ。
森田さん。
15年前まだ杉並東署にいた時にあなた…警視庁の命令無視して厚生省の事務次官の息子傷害で逮捕しましたよね?あの時…結局刑事課全員で責任取らされて森田さんとっても後悔してましたけどでも私たちは…あなたの取った行動を誇りに思ってました。
捜査はこのまま続行します。
たとえどんな処分を受けようと…諦めません。
おい何してる。
三枝さん僕が動機を聞いた時に「森の中にある」「森の中に隠れてる」って言ったんです。
森の中…。
明日香ちゃんが発見された奥多摩の森に行ってきます。
ちょっと待て糸村!これは三枝さんが亡くなった時に持っていた遺留品です。
中には赤いドロップだけが入っていました。
三枝さんにはまだ伝えるべき思いが秘密があったんじゃないでしょうか。
どいつもこいつも甘っちょろい事ぬかしやがって。
俺も連れてけ!え?森田さん!?勘違いするな。
15年前の借りを返すだけだ。
ちょっと待ってください。
これ明日香ちゃんが思い出して書いてくれたんですけど山小屋から逃げる時に小川を渡って野鳥の巣箱を見たそうです。
行くぞ糸村!地元の山岳会で話を聞いたところこの先に野鳥の巣箱と小川があるそうです。
おい。
はい。
もう少しペースを落とせ。
すみません。
全くお前って奴は人の忠告は無視するし勝手な真似ばかりしていらだたせる。
でもまあ一人で責任を背負おうとした男気だけは認めてやる。
なんの事ですか?管理官に三枝を死なせた責任を追及された時あえて言い訳しなかったろ?そうでしたっけ?覚えてないのか?ああ!多分僕他の事を考えてました。
何!?あっちですね。
あいつは究極の変人だ…。
おい!あった…。
森田さん。
ありました!
(物音)
(森田)おい。
ここで何してる?
(森田)長島さん!?なんであなたがここに?
(森田)あっ…!
(長島剛志)放せ!放せって!放してくれ!
(長島)ううっ…!どうしてこの小屋を燃やそうとしたんですか?もしかして…明日香ちゃんの犯行の痕跡を消そうとしたんですか?明日香ちゃんはここで犯人を撃ったんだ。
三枝は…その事で誘拐犯に脅迫されていたそうです。
僕が生きている間は勝手な真似は許されません。
(三枝)でももし僕が死ぬような事があれば事故に見せかけて山小屋を燃やしてください。
お願いします!明日香のためです!三枝さんはどんな脅迫を受けていたんですか?
(長島)そこまでは話してくれませんでした。
ただ自分が犯した過去の過ちが全ての元凶だと…。
三枝はそう言っていました。
(杉山里奈)こってますねえ〜。
(客)あぁそうですか。
(店員)すいません。
里奈ちゃんちょっと。
(里奈)はい。
ちょっと失礼します。
(客)はい。
(遠山)杉山さん。
刑事さん…。
君がこのケータイ小説の元ネタを聞いたのは岡野からだったんだな?岡野さんうちの常連だったんです。
(岡野)へえ〜。
君小説家志望なんだ。
まだ全然なんですけどね。
なかなか面白いストーリーが浮かばなくて…。
面白いネタあるよ。
じゃあ聞かせてくださいよ。
(里奈の声)そしてその話を家に戻って彼に話したんです。
(里奈)監禁しちゃうの。
(浅井徹)監禁しちゃうわけね。
で君の彼はそれをケータイ小説として発表した。
はい。
どうしてその事を隠してたんだ?事件に巻き込まれるのが怖かったんです。
(里奈の声)ケータイ小説の連載に気づいた岡野さんにものすごい剣幕で追求されて…。
本当に書いてるのが彼氏だって打ち明けたらあんな事になっちゃって…。
でもその岡野が死んだ事を知ってその小説の続きを出版社に持ち込んだってわけね。
はい。
このケータイ小説って少女が誘拐される話だよね?はい。
そしてその少女は犯行グループの一人を銃で射殺し監禁場所から逃走してしまう。
でもそれは最初から計画に入ってた事だから。
ん!?それどういう意味?犯人たちの本当の狙いは身代金じゃなくて少女のお父さんだったんです。
(岡野)娘に犯人を撃たせたのは父親をゆするネタにするためだ。
その父親が勤めてる職場に金の成る木があるんだよ。
なんですか?それ。
それは秘密。
三枝の勤務先って特許庁よね?ええ。
その職場にある金の成る木って…。
遠山。
横山と一緒にもう一度特許庁調べ直してみて。
はい。
(せき払い)
(東)あ…。
今朝水沢課長から連絡がありました。
捜査を続行すると。
はっ!東署長あなたの権限でやめさせてください。
申し訳ありませんがそれは出来ません。
何?ほんのわずかでも疑惑があるならとことん追求する。
それが我々の義務であり月島中央署の信念です。
これは警視庁に対する反乱だ。
覚悟しといてください!
(ため息)つい格好つけちゃうんだよなあ…。
やっぱり諦めた方がいいなダンス大会は。
(村木繁)はあ〜。
まさかこんな山奥まで呼び出されるとはもう。
はあ。
そもそもねこういうのは鑑識の仕事でしょ?でもこんな個人的なお願いでも村木さんなら必ず来てくれるって信じてましたから。
いつも個人的でしょ。
さあこの際ですからね徹底的にやってもらいますよ。
いつも徹底的ですけど!あっな…何?村木さんの出す結果で一人の少女が救われるかもしれないんです。
三枝さんは岡野から脅迫を受けてたのね。
やむを得ない状況だったとはいえ人を殺したなんて事が世間に知れたら娘の人生は台無しだ。
岡野はその弱みにつけ込んだんですね。
なんて卑劣な事するんだろ…。
(遠山)あっ課長!2年前に三枝が審査を担当した太陽電池の特許情報が同じ時期に東南アジアのベアソニックという会社によって製品化されてたそうです。
つまり三枝がその申請された特許情報を横流ししてたんじゃないでしょうか?特許情報の横流し?
(遠山)はい。
証拠はあるのか?そういえば岡野のパスポートを見て気になった事があります。
奴はこの2年の間に何度も海外に出かけてますがどれも2〜3日の短期のものばかりでした。
もしかしたら三枝に盗ませた特許をあちこちへ売りさばいていたのかもしれません。
(横山)でもこんな巧妙な犯罪計画を岡野みたいなチンピラが本当に立てられたんでしょうか?ううん…。
小説にはねもう一人登場人物がいたのよ。
ずっと姿を現さないけど本当はもう一人犯行計画を立てた黒幕がいるって岡野さんが言ってました。
父親の後輩だって。
それってまさか弁護士の工藤の事ですか?
(工藤貴之)慶徳大学の後輩です。
残念ながら違う。
彼にはアリバイがあった。
もう一度奥さんの弥生さんに話を聞くしかなさそうですね。
いい加減にしてください!あの人の事でこれ以上家の中をかき回すのやめてください。
長島さん。
三枝さんは何者かの犯罪計画に巻き込まれている可能性があります。
その黒幕は恐らく三枝さんの後輩に当たる人物です。
後輩?誰か思い当たる人はいませんか?あの人が一番親しくしていた後輩なら…。
(大沢真)明日香ちゃんこれから気晴らしにどっかドライブにでも行こうか?実は君のお父さんから亡くなる前に伝言を頼まれたんだ。
行こうか。
(携帯電話)
(携帯電話)ちょっとすみません。
もしもし糸村です。
大沢が明日香ちゃんを連れて車で消えた。
子供たちの話じゃ車にスーツケースが入ってたそうだ。
わかりました。
ありがとうございました。
大沢が明日香ちゃんを連れて逃走したようです。
ええ!?行き先に心当たりはありませんか?いや…わかりません。
明日香ちゃんと仲のいい友達とかいませんか?その子に行き先のメールとか打ってるかも!いやあの子にはそういう友達は…。
そういえば明日香のブログによくメールをくれる子がいるって言ってました。
(弥生)その子だけにはなんでも話せるって。
拝見してもよろしいですか?
(弥生)は…はい。
森のクマさんからの書き込み3日前が最後ですね。
「しばらくメールできなくなります」なんかURL貼り付けてますよ?「forest」…森?
(三枝の声)森の中にあります。
森の中に隠れています。
(クリック音)
(横山)なんだろう?これ。
まさか…。
strawberrycandy…。
redcandy…。
strawberrydrop…。
いった!
(横山)これ位置情報サービスだ!あ…ちょっと!糸村さん!どうしたの?私…お家に帰る。
ダメだ!君にはもう少し付き合ってもらうよ!いや!いや放して!やめてー!
(横山)大沢ー!放してー!やめて!いや!放して!大沢さーん!明日香ちゃん返してもらえますか?大沢。
お前17歳の時消費者金融の顧客情報をハッキングして売りさばき半年間少年院に入ってたそうだな。
そのハッキングの技術をお前に教えたの三枝だったんじゃないのか?その三枝は大学進学と同時にハッキングをやめた。
だが取り残されたお前は運悪く警察に捕まり有名大学への進学を諦めざるを得なかった。
お前が三枝を巻き込んだのは奴に復讐するつもりだったからなんじゃないか?それだけじゃありませんよ。
うちの親父は小さな町工場を経営していました。
長い年月をかけて開発した製品の特許を申請しようとした矢先に同じ製品を大手企業が申請しました。
親父はショックのあまり首を吊りました。
三枝さんが特許庁に勤めていると知りついでに親父の復讐も果たしてやろうと思いました。
フッ…だってそうでしょう?親父は特許を盗まれて死ぬ羽目になったんだから。
だから岡野を使って三枝さんを脅迫し特許の情報を盗ませたの?あの人娘を溺愛してましたからね。
(銃声)参っちゃったよ。
ちょっと脅かすつもりが本気で撃つんだもん。
死体は?裏山に埋めた。
なんなら確かめるか?
(三枝)頼む。
誰にも言わないでやってくれ。
明日香は誘拐された時の記憶が全部飛んでるんだ。
このまま…忘れさせてやってくれ!じゃあ俺の頼み聞いてくれるか?
(大沢の声)でも岡野がその計画をうっかり喋ってしまって。
携帯小説として世に出てしまったんです。
その事に一番最初に気づいたのは三枝さんでした。
小説を読んで岡野を追及し慌てた岡野が俺に泣きついてきたんです。
(大沢)どんな手段使ってでも出版やめさせるしかないだろ。
…わかった。
(大沢の声)そしたらあのバカ…。
うう…くっ!放せ…!
(大沢の声)相手殺しちゃって。
だからお前は岡野に偽造カードを手渡し密売させようとしたのか。
お前が渡した偽造カードにはでたらめな情報が入っていた。
お前は連中に奴を殺させようとしたんだ。
でもその計画は狂ってしまった。
うちの刑事たちが取引に乱入したからよ。
やめろよ。
(森田の声)お前は仕方なく自分で岡野を殺害し三枝の指紋が付着した水上バスのチケットを現場に残した。
そしてぬれぎぬを三枝に着せ自殺に見せかけ殺害した。
先輩あんたが死んでくれれば明日香ちゃんの秘密だけは守ります。

(銃声)
(銃声)あ〜あ。
完璧な計画だったのに逃げ切れないなんてついてないですよ。
教えてあげる。
あなたのその完璧な計画を破ったのはね三枝さんの家族に対する強い思いだって事を。
失礼します。
彼にちょっと聞きたい事がありまして。
明日香ちゃんが監禁されていた小屋の床に付着していたのが血液ではなく赤い塗料だった事について。
なんの用ですか?私たちはもう事件の事は忘れたいんです。
すいません。
でも僕に3分だけ時間を頂けませんか?
(弥生)遺言?はい。
三枝さんはあなた方と別れたあと自分は必要最低限のお金で生活しながら残った給料は全て弁護士に預けていました。
もし自分にもしもの事があったらそのお金を全て弥生さんに渡してほしいという遺言と一緒に。
だからなんだって言うんですか?そんな事するぐらいなら別れなければいいじゃないですか。
ねえ…。
お父さんは私のせいで死んじゃったの?私のせいで…。
弥生さん。
これを見て頂けますか?
(岡野)「おい!」ちょっとやめてください。
こんなもの…!ちょっと待ってください。
最後まで…。
最後までよく見てください。

(銃声)」キャッ!このあとです。
これは…?明日香ちゃん君は人を殺してなんかいない。
あれは全部嘘だったんだ。
え…?あの誘拐は全て大沢が仕組んだ芝居だったんです。
三枝さんはこの映像を使って脅迫されていたんです。
あの人が脅迫を受けてた?大沢は自分たちに協力しなければ明日香ちゃんが人を殺した事を公にすると言って三枝さんに特許の情報を盗ませていたんです。
三枝さんがあなた方と別れようとしたのも万が一自分が警察に捕まった時に少しでもあなた方に迷惑がかからないようにするためだったんです。
その上で三枝さんはさらに明日香ちゃんを守ろうとしてました。
お父さんは明日香ちゃんに何かあった時に僕らが君のブログを見る事を想定して君の位置情報がわかるメールを送ってたんだ。
ランドセルについていたこのキーホルダーに小さなGPS発信装置が入っていました。
あの人がそんな事を…。
森のクマさんはやっぱりお父さんだったんだ…。
お父さんがいなくなってすぐブログにお友達になりたいですって書き込みがあったの。
それから嫌な事やつらい事を書き込むと必ず励ましてくれたの。
それがお父さんの口調に似てて…。
このキーホルダーも私が赤いドロップが好きだって書いたら送ってくれたの。
どうして赤いドロップが好きなの?それは私のラッキーアイテムだったから。
ラッキーアイテム?私小さい頃このドロップが大好きだったんです。
でも食べ過ぎると虫歯になるからってお母さんに止められて…。
でもお父さんは許してくれたの。
一日一粒だけだぞって。
お母さんに隠れてこっそりくれたの。
その中でも私赤いイチゴ味のドロップが大好きで赤が出ると今日はきっといい事があるって決めてたんです。
そうだったんだ…!これは三枝さんが亡くなった時に持っていたものです。
すごい!全部赤だ…。
三枝さんにとってこの赤いドロップは特別な意味を持ってたんですね。
明日香ちゃんの一日をいい日にしてくれるこのドロップはきっと希望だったんじゃないでしょうか?もう二度と家族の元には戻れないと感じながらも持ち続けずにはいられなかった…希望そのものだったんじゃないか…。
僕はそう思います。
どうですか?署長。
(東)うん。
はい。
(仙堂)いただきます。
弥生さんちのです。
(遠山)どうもいただきます。
ありがと。
いいえ。
待ちなさいって…。
あら?森田さん。
どうしたんですか?見りゃわかるだろ。
もしかして…うちに左遷されたんですか?元はといえばお前のせいだ。
お前が遺留品なんかにこだわるから。
まあまあまあ…。
これで森田も正式にうちのメンバーだ。
なあ。
今日こそ歓迎会といこうじゃないか!
(遠山)行くー!いいっすねえ!お帰りなさい森田さん。
大福食べますか?
(仙堂)入った!
(一同の笑い声)アハハ!フフフ…。
すご〜い。
(遠山)大福の似合う男!
(横山)糸村さん俺食べてないです!2014/02/04(火) 15:55〜16:50
ABCテレビ1
[終]遺留捜査3[再][字]

「最後の遺留品!!森の中の真っ赤なドロップ」

詳細情報
◇番組内容
遺留品が語る、三分の真実―風変わりな刑事・糸村聡が帰ってきた!彼は事件現場に残された“遺留品”から声なき遺体が訴えたかったメッセージを読み取り、伝える…。
◇出演者
上川隆也、斉藤由貴 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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