趣味の園芸「世界らん展日本大賞2014 花咲Q シンビジウムとデンドロビウム」 2014.02.20

おはようございます。
「趣味の園芸」ナビゲーターの三上真史です。
今年もやって来ました「世界らん展日本大賞」。
僕は今会場の東京ドームに来ています。
見て下さい!豪華絢爛!たくさんのランに囲まれて僕のテンションも上がっております。
今日の「趣味の園芸」はランの魅力をたっぷりとご紹介します。
まずは「世界らん展日本大賞2014」の見どころをお伝えします。
そして番組後半では洋ランの中でも人気のシンビジウムとデンドロビウムの開花にまつわるお悩みを解決していきます。
今年で24回目を迎える…20もの国や地域が参加し趣向を凝らした作品がそろう国内最大級のランの祭典です。
ではらん展の見どころを教えて下さる方をご紹介しましょう。
園芸研究家で世界らん展組織委員会の高橋昌美さんです。
高橋さんよろしくお願いします。
どうもこんにちは。
よろしくお願いします。
山梨で農場を営む高橋さん。
1万種5万株以上を生産。
まだ見ぬランの新種作りにも励んでいます。
そんなランを知り尽くした高橋さんに世界らん展の見どころを紹介してもらいます。
ついにやって来ました世界らん展!今年で24回目という事で…。
長く続いてます!もう入った瞬間に幸せな気持ちでいっぱいになるんですが今年のテーマはどんなテーマですか?今年のテーマはですね…全体で10万株250万輪日本のありとあらゆるランがここに集まってます。
いやまさに「ランの祭典」という事ですね。
そしてまず僕らを出迎えてくれるのがこちらの「オーキッド・ロード」という事で。
毎年趣向を凝らした展示があるんですが…。
是非見て下さい。
よろしいですか?今年はどういったものなんでしょうか?今年は少女をメインビジュアルにしまして少女が楽しめるそういう楽園にしたんですね。
あちらに見えるのが宝石箱になります。
そこから流れ出るランたち。
そういう事なんですね!ほんとだ。
もう飛び出してますよランが。
この少女の思い描いた世界を中で作っておりますからどうぞ行きましょう。
行きましょう!お〜!きれいですねえ。
これが空中庭園になってるんですね。
確かにこう段になってるんですね。
いろんな形の段になってましてここで少女が跳びはねて遊ぶようなイメージで。
まさにそのイメージですね。
ランだけでこんなにカラフルになるんですね。
もうランは今いろんな色がありますからランでこれだけのディスプレーができるようになりましたね。
そして世界らん展の見どころの一つに特別展示があります。
今年は「知られざる胡蝶蘭の世界」。
皆さん「コチョウラン」と聞いてどのようなイメージをお持ちですか?「贈り物」や「白い花」という従来のイメージを覆す奥深いコチョウランの世界をご案内します
さあもしかしてこちらが?こちらが原種たちですね。
全てコチョウランという事でいいですか?そうです。
へ〜!僕が知ってるコチョウランとだいぶ違うんですが。
いろんな色がありますし花が小さいですよね。
コチョウランといえば大きい花というイメージでしたが小さいんですね本来は。
また花が独特ですね。
大体コチョウランの原種ってこういう感じなんですね。
色も形もさまざまというか…。
何かすごい大きいのが出てきましたね。
横から見ても大きいんですけども。
これがコチョウランの「ギガンテア」一番大きいコチョウランです。
ギガンテア。
これコチョウランなんですか?そうなんです。
何かゾウの耳に似てませんか?葉がですかね?そうですそうです。
大きな葉ですもんね。
「エレファントオーキッド」という別名があるんですね。
まさに「ゾウのラン」。
で花がまた独特に下に垂れるように咲いてますね。
これが本来の咲き方なんですか?そうなんです。
全く今までのコチョウランのイメージが変わりました。
続いてこちらを見て下さい。
えっ?ちょっといいですか?青いです。
そうなんです。
えっコチョウランって青初めて見たんですが。
僕も初めて見ました。
高橋さんも?えっどういう事ですか?これ自然に?これは普通のコチョウランのピンクと青いツユクサの遺伝子を組み合わせた遺伝子組み換えのコチョウランですね。
作られた新たに出来たもの。
いや見事な青ですね!ほんと時を忘れて見てしまいますね。
見入っちゃいますね。
さあ「世界らん展日本大賞」他にもまだまだ見どころがあります。
こちらは毎年恒例となりました假屋崎省吾さんの展示です。
既成の枠にとらわれない大胆な作品が定評。
今年は御自身がデザインした着物とさまざまなランをコラボレーションして雅な世界を演出しました
そしてこちらは世界らん展初参加。
アーティスト清川あさみさんの展示。
写真に刺繍を施した個性的な作品で幅広い年齢層のファンに支持されています。
今回は「ランと美女」という独特な掛け合わせで魅力的な作品となっています
そして世界らん展の最大の見どころといえば日本大賞です。
「世界らん展日本大賞」はプロアマ問わずどなたでも参加できます。
花の色や大きさ状態の良さなどさまざまな視点から審査。
今年は860以上のランが出品されその中からより優れたものが栄えある日本大賞となるのです
というわけでこちらが日本大賞に輝いた作品です。
この大きな作品ですね。
もう見事ですね。
咲き方もすばらしいですよね。
これ上の方が全部つぼみなんですけど7:3ぐらいで咲いてるのが7つぼみが3ぐらいの割合がとってもいいんじゃないかと思います。
全て咲いているよりもちょっと咲いてない時が…。
ちょっとつぼみの方が雰囲気的にいいですよね。
確かに。
それもまた風情があるわけですね。
今ベストな状態という事ですか?もうまとまりがすばらしい!いや日本大賞にふさわしい見事な作品ですね。
そういったすばらしい作品を見る事ができる「世界らん展日本大賞」。
皆さんも是非お越し下さい。
続いては「花咲Q」。
シンビジウムとデンドロビウムです。
さあここからは場所を高橋さんの温室に移しまして開花のお悩みについてお答えしていきます。
高橋さんそもそもデンドロビウムとシンビジウムをご紹介頂けるという事でなぜこの2種類なんでしょうか?これは一般の御家庭で一番栽培がしやすいと思いますので今回2つ選ばせて頂きました。
初心者にも育てやすいという事なんですね。
初心者に育てやすいその理由は洋ランの中では比較的寒さに強いという事。
品種によっては0℃まで耐えられるものもあるんです。
そんな育てやすいシンビジウムとデンドロビウムですがやっぱり気になるのは自分でうまく咲かせられるかという事ですよね。
それでは早速お悩み解決といきましょう。
1つ目のお悩みです。
「開花株を購入しました。
花を長持ちさせるためにはどんな場所に置いたらよいですか?」というお悩みです。
「置き場所」という事でどこが適してるんでしょうか?やっぱり窓辺の日のよく入る所が冬場は暖かくていいと思います。
やはり日当たりはしっかりという事ですね。
株がどんどん温まりますからね。
ちなみに直射日光ってどうなんですかね?やっぱりこの葉っぱが非常に熱くなっちゃう可能性がありますからちょっと触って人肌よりも温かくなってきたらレースのカーテンを1枚やってあげるといいと思いますね。
やはり強い日ざしは避ける。
その際も触って確かめるといいわけですね。
寒さに強いデンドロビウムですが花をきれいに咲かせたいなら10℃を下回る場所は避けましょう。
続いてのお悩みです。
「葉を落としたバルブは切り捨ててもよいですか?」という事なんですが。
バルブランならではですよね。
バルブというのはまずこちらのこの1本のこの茎の事を言います。
こちらがバルブ。
デンドロビウムの場合はこのバルブの中に水と栄養分を全部蓄積してるんですね。
ここに栄養分が詰まってるんですね。
まだ根っこがあればどんどんこちらから次のバルブに栄養を送ってるんですね。
根っこがあるかないかがバルブを切るか切らないかのポイントになると思います。
根がなければ切っちゃっていいという事ですね。
栄養分はないと。
でも根があるかないかどのように確認したら…。
この株ちょうど2年たってますから植え替えの適期なんですね。
そうか。
植え替えの時だったら確認できますね。
という事で植え替えです。
デンドロビウムは乾燥に強いので素焼き鉢を使います。
コケは…早速抜いてみると…。
根回ってますねえ。
こういう状態ですね。
こちらの白っぽくなってる所が生きてる根っこ。
でこちらの黒くなってる所が死んじゃってる根っこですね。
まずは根鉢をほぐして黒くなった根を取り除きます。
その時しっかり確認するのがポイント。
これがこういう感じで取れていくんです。
これが1年ぐらいはまだ水を吸うので…。
中は生きてるんですねえ。
そして古いバルブの根をチェックしてみると…。
こちらの所が古いバルブ2つになるんですがこちらの元はここです。
でこちらの元がここになります。
この2つにもう根がないですよね。
ほんとだないですね。
ですからここを2つバルブを切り落としていきたいと思います。
根がない場合はもう栄養分もないという事でしたもんね。
縦にハサミを入れて根元から切ります。
根とバルブを整理したら植え替えです。
水ゴケは満遍なく収まるよう根の中心に入れそのあと周りを取り囲むように巻いていきます。
鉢に入れたらピンセットなどで表面を整えて完成です。
植え替え直後は水やりはしません。
水ゴケが乾く1週間後が目安です。
それまでは1日数回霧吹きなどで株全体を湿らせましょう。
まず最初のお悩みはこちらです。
こちらにシンビジウム御用意しました。
1か月以上咲いてくれて…どうしたらいいんですかね?そのまま楽しんでいいんですか?これだけの花をつけてしまうと根っこがどんどん水を上げなきゃいけないんですね。
それで株が疲れてしまって翌年花が咲かなくなるという事も考えられますから。
それは大変ですね。
ですから早めに切ってあげた方がいいと思います。
翌年またきれいな花を楽しむためには…あとは切り花で楽しむと。
株元にあるバルブに近い節の下で切りましょう。
もったいないと思わず全て切ってしまいましょう。
そうする事で来年またきれいな花が咲きやすくなります。
切る場所はここ。
間違ってもバルブごと切ってはいけませんよ。
続いては…。
「水も肥料もきちんと与えているのにバルブにしわが寄り葉に元気がなく新芽が出てきません。
なぜでしょう?」という事ですが。
しわが寄る。
まさにこの株なんですがこれを見て下さい。
このようにしわが寄ってます。
ほんとだ。
これバルブですよね。
そうですねこちらです。
しわになっちゃってます。
なぜしわになるんですか?もうバルブがしわになるのは花を咲かせてバルブが力を使ってしまったか根っこが腐ってるかのどちらかだと思います。
こうなってしまうとやはり根っこをしっかりチェックしてこのバルブに根っこが残ってるかどうかを確認して植え替えをしてあげた方がいいと思いますね。
やはり根の確認という事ですね。
早速鉢から抜いてみると…。
えっ何か白いですね。
そうですね。
これは菌に侵されてる感じがありますね。
根鉢はカビに侵され根腐れしていました。
白い根が残っているうちに植え替えましょう。
シンビジウムはデンドロビウムよりも湿り気のある環境を好むのでプラスチック鉢を使います。
用土はバークチップにおもしとして鉢底石を混ぜます。
まずは根鉢を崩します。
菌がこのように繁殖してもしっかりこうやって落とせば復活できるという事なんですね。
大丈夫だと思いますね。
諦めちゃいけないですね。
デンドロビウムと同様に黒い根や古いバルブを取り除いていきましょう。
まず全ての根を鉢に収めそのあとに隙間を埋めるように用土を入れます。
こちらで完成ですかね?はい。
はい出来ました。
シンビジウムも植え替え直後に水はやりません。
こちらは2日後を目安にやりましょう。
比較的初心者にもお薦めの…管理は楽ですよね?もうほんとに楽だと思います。
とにかくたくさん水をやってすぐに乾く環境これが一番重要だと思います。
そうすればあんなに豪華な花がこういった豪華な花が楽しめるという。
いっぱい咲きますね。
ランのある生活いいですね。
是非皆さんも育ててみてはいかがでしょうか?高橋さん今日は本当に…。
(2人)ありがとうございました。
玉さん今日は江戸川が流れる千葉県野田市にやって来ました。
みんなちょっとおしゃれに塀なんかも作ってますね。
こちらが…額縁があります。
奥村さんです。
こちらですね。
こんにちは。
玉崎です。
こんにちは。
(2人)よろしくお願いします。
今日ご紹介するのはカラーリーフを主役にしたナチュラルガーデン。
素材や形にこだわって作った園路にも注目です。
葉っぱが大好きという奥村さん。
リーフを主役に庭をデザインしました。
まずは玄関前の細長いスペースから見せて頂きましょう。
このエントランスといいますか門柱とかなかなかナチュラルな感じでいいですね。
そうですね。
こちらも同じ木を使って?はい同じ木を使って。
落ち着きますよね。
柔らかい雰囲気のエントランス。
門柱や階段は枕木を並べて作りました。
ふんわりと広がるつる植物を合わせて温かみのある空間にしました。
枕木の階段を上って庭の奥へおじゃまします。
園路の右手に茂ったグラスが明るさとナチュラルな雰囲気を演出してくれます。
左手にはクリスマスローズ。
光沢のある葉と控えめな花が魅力的。
珍しくこちらでは割と短めに切った枕木とかレンガを組み合わせてなかなかリズム感というか面白いんですよね。
これもやっぱり考えて?考えました。
奥は全部レンガなのでここは枕木とレンガをつなぐ感じにしようと思ったので組み合わせて作ってみました。
園路を抜けると手作りの水場が。
全体に絡まっているアイビーがいい感じだね。
ここに一株植えて。
ここからね。
ずっとはわせてて何年もたちますので育ってきて。
この辺がつる植物のいいところですね。
普通の植物ではあそこの上とこっちまで隠せないですからね。
そうですよね。
続いてウッドフェンスに囲まれたメインガーデンを拝見しましょう。
シックな色のカラーリーフはところどころに植えて庭のアクセントに。
庭木も葉っぱが際立つものを好んで植えています。
葉っぱの美しさにとことんこだわっているんだね。
この園路の形も非常に工夫した形で面白いですね。
2階から見ると分かるんですが葉っぱの形を2枚作ってレンガを組んでいきました。
2階からも上からもふかんして楽しむというね。
なんと園路までリーフの形に!緩やかにカーブするようにレンガを並べるのに苦労したそうです。
一番の見頃はリーフの花壇が緑に染まる春。
葉っぱに懸ける奥村さんの思いが伝わってくるね。
葉っぱの芽吹きとかあと葉っぱの種類とかすごくすてきだなって思いまして。
形もさまざまですからね。
そうなんですよね。
もう少し上下の段差とかねその辺つけていくともっといろんな植物の…。
段差があると上へ伸びるものだけじゃなくて下へ垂れ下がるようなものがきれいに見えるんですね。
そんな工夫もしてみるとまたいいんじゃないかと思います。
分かりました。
草木から園路までまさに葉っぱ尽くしのお庭でした。
今日は大切な人が残してくれた花のお話です。
「この君子蘭が我が家へ来たのが今から三十数年前です。
夫が愛情を持って育てていました。
その夫が食道がんで逝って25年。
君子蘭だけは残り植え替え株分けを何回も繰り返し毎年花を咲かせます。
病床にいた夫は面会に行く度にかぼそい声で『そろそろ君子蘭の芽が出たかな』と語りかけました。
毎年1月の末から2月にかけて葉と葉の間から僅かな花芽が見え始めると一日に2cmくらいずつ伸び夫の命日2月24日ごろは満開になって私たちにほほ笑みかけてくれます。
『今年もパパが会いに来てくれたわね』と娘と喜んでいます」。
今日ご紹介した内容は「趣味の園芸」テキスト2月号に掲載されています。
また今後の放送内容も載っていますので併せて参考になさって下さい。
2010年2月に放送した「クレマチス」を特選アンコールとしてお届けします。
2014/02/20(木) 10:30〜10:55
NHKEテレ1大阪
趣味の園芸「世界らん展日本大賞2014 花咲Q シンビジウムとデンドロビウム」[字]

国内最大級のランの祭典を紹介。2月15日(土)〜23(日)東京ドーム。園芸コーナーはシンビジウムとデンドロビウムの開花のお悩み相談。ミニ・玉さん庭をゆく&花信

詳細情報
番組内容
世界最大規模のランの祭典「世界らん展日本大賞2014」が平成26年2月15日(土)〜23日(日)まで東京ドームで開かれる。洋ラン、東洋ランなど3000種10万もの花が会場を埋め尽くす。豪華な入場ゲート、趣向を凝らしたガーデンやアレンジメント、注目の日本大賞など見どころを紹介。園芸コーナーは人気洋ランであるシンビジウムとデンドロビウムの開花の悩みについて答える。【司会】三上真史(D−BOYS)
出演者
【講師】園芸研究家、洋蘭生産専務…高橋昌美,園芸研究家…玉崎弘志,【司会】三上真史,【語り】笠原留美,古城望

ジャンル :
趣味/教育 – 園芸・ペット・手芸
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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