生字幕放送でお伝えします≫ドドンと桜島が見えますね。
そして、その目の前には鹿児島湾。
山も海も楽しめる鹿児島に来ています。
≫そして、つぼがたくさんありますがこれ、5万2000個。
この地域だけでは9万個のつぼがあるんですよね。
地元の人たちはここをつぼ畑と呼んでいます。
≫そしてつぼの中にあるのはじゃん!こちら、黒酢ですよ。
本当、つぼ畑一帯すごくお酢の香りがするんです。
こうやって、直ににおいをかぐと香ばしくていい香りです。
≫ここ霧島市福山町太陽がさんさんと当たります。
風もたくさん吹きます。
この環境だからこそ育まれる特産品の黒酢の魅力を今日はご紹介します。
≫やっぱりお酢というと女性は美容だったりお料理だったり。
本当にふだん、よく使うものだし私も、ソテーに使ったりサラダにかけたりよく使うので、そんな黒酢の魅力を堪能したいと思います。
地元ならではの黒酢のお料理そして意外な黒酢の使い方もご紹介しますよ。
峰さん。
福山は黒酢発祥の地なんです。
≫そうだったんだ。
知らなかった。
いい天気ですね。
≫よく晴れていますよ、今日は。
≫何度ぐらいですか?≫気温は実はそれほど高くなくて今、7度弱ぐらいなんですね。
昨日に比べて10度くらい気温が下がっています。
ただ、太陽が先ほどからさんさんと降り注いでいまして足元は暖かいですよ。
≫暖まってきましたね。
≫東京は4度ちょっとで寒いです。
≫あまり、こちらと気温は変わらないですね。
≫ただ雪は降りそうですよ。
≫実は、ここ霧島市の福山町は非常に温暖な気候です。
江戸時代から200年続く黒酢作りの町なんです。
ちょうど南側すべて太陽に面していまして南に開けて、山の斜面も南に開けてますので日光がよく当たります。
太陽熱でいい黒酢ができるんですよね。
そこに、この福山町全体で9万個の黒酢がある。
≫黒酢のおいしさの秘密それは、このつぼが鍵になっているんです。
峰さん、つぼの中身見たいですよね?≫お願いします。
さっきからどうなってるのかと思って気になってるんですよ。
≫やっぱりそうですよね。
≫じゃあ、早速、中身のほう見せていただきましょう。
よろしくお願いします。
≫色に注目してください。
≫こちらです。
まだ、これだけ見ると色ってなかなか分からないと思うんですが。
これをちょっとすくっていただきましょうか。
こはく色。
≫きれいですよね。
実は、この辺りでとれる良質な米とかきれいな湧き水とか、それからこの暖かい気候というものがこのこはく色を生み出すんですね。
≫日の光に透けて見るとすごくきれいですね。
つぼに入っている年数によってこの黒酢の色合いも変わっていくんですが私が持っているのは1年ものなんですが。
≫今、1年熟成したつぼから取り出した黒酢なんですけれども…。
≫これが1年。
そしてその隣が2年、3年と年を重ねるごとにこはく色のグラデーションが深くなっていくんです。
≫いい色になるね。
やっぱり年取ったほうがいいね色的にはね。
≫そうですね。
なんかそんなふうに年を重ねていきたいですね。
≫年をとっていくとまろやかになっていくそうなんですけど。
≫人間と一緒だね。
≫実際どんな味なのかホランさんに試してもらいたいと思います。
普通は黒酢をストレートで飲むと胃に刺激があってよくないんですがなめる程度で試していただきます。
まず、1年ものから。
≫おー!結構、刺激的です。
でもさっぱりしていて1年なのでまだまだ若いなという感じもしますね。
≫酸味があるのが特徴です。
≫酸味が強めですね。
そして、3年のをいただきましょうか。
ちょっと、熟成されていい女に…。
いただきます。
あ、全然違います!味がまろやかになって。
本当に、深く深くぎゅっと凝縮されている感じ。
おいしいです。
全然違います。
≫このつぼでどうやって黒酢ができているのかをご説明します。
黒酢は春と秋、1年に2回仕込むんです。
何もないつぼの中にこうじ、蒸し米、地下水この霧島のおいしい湧き水順番に、つぼの7分目まで入れていくんですけど。
最後に、中でふたをする役目のこのこうじを振って屋外の太陽のもとに置くんです。
もちろん、すぐに、この中で黒酢になっていくわけではありません。
最初は発酵すると酒になるんですが2か月ほどしてお酢を作る菌酢酸菌が活躍しだして黒酢になっていくんです。
≫そして、つぼは今も昔もこの黒酢作りに欠かせないものになっているんですが。
≫やっぱり、つぼが重要なんですよね。
≫この中でもぜひ見ていただきたいのが200年前のつぼがあるんです。
こちらです。
≫なんと江戸時代後期から黒酢作りが始まっていましてそのときから使われているこちらの醸造所のつぼです。
≫酢酸菌というものがつぼの中にすむんですよね。
なので、その酢酸菌を受け継いで黒酢作りを現代まで続けているということなんです。
通気性だったり保温性がぴったりなんですってこのつぼが。
≫古いつぼのほうがいいお酢ができたりするんですか?≫というよりも、つぼ自体が昔から通気性があって保湿力も一定にありまして程よい加減なんですよね。
それがやっぱり、黒酢作りに適しているということで。
昔も今も同じようにつぼを使って作っているんですね。
≫そして酢酸菌がなじんでいるのでいいんだと思います。
≫あとは、そして加えて、この太陽の明かりそれから年の平均気温がこの辺り18度7分と非常に温暖な気候。
この太陽の恵みとつぼの力なんですよね。
≫黒酢は生き物ですからいくら自然の環境で育てられているといってもやっぱり大事になってくるのがこれを育てている人なんですよ。
≫ご紹介します。
伝統の職人の技と知恵をご紹介してもらいます。
醸造技師の藏元忠明さんです。
よろしくお願いいたします。
≫藏元さんたちは毎日昼、夜交代でつぼの中を確認するという作業をされているんですよね。
そして、皆さん黒酢を子どもと呼んでいるんです。
そして、この黒酢が出来上がるまでを子育てとも言っていて本当にわが子を大切に育てるように黒酢を、しっかり、じっくり育てているということなんです。
≫いいね。
我が子を育てるっていいですね。
≫そして、この皆さんの我が子を育てるときに使う道具大切な道具、こちらです。
なんだと思いますか?≫竹?≫そうなんです、竹なんです。
ポイントは、ここの三つまたに分かれているところなんです。
これがポイントになっていまして江戸時代から続く重要な黒酢作りの道具なんですよね、藏元さん。
≫はい。
≫これ、ムチに使ったりするんですか?≫違いますよ、違いますよ。
アメとムチは重要ですけれども。
これ、ちょっとどういうふうに使うか教えていただきましょうか。
≫こういう使い方もします。
≫1回、お酢につけるんです。
これで何を確認しているのかといいますと?≫色を確認しているんです。
こはく色という色を。
≫峰さん、こちらの色の具合覚えておいてくださいね。
≫これは1年ものの1年熟成したつぼなんですがホランさんには…。
≫3年ものの黒酢にこの道具をつけてみたいと思います。
≫見えない!≫そうなんです。
見えないですがちょっと浮かせるとこの竹の先の部分が見えないですよね。
先ほどの1年ものに比べて。
≫熟成具合が違う黒酢を比べるとよく分かりますよね。
≫全然違いますね。
≫もう、一目瞭然ですよね。
そして、この道具なんですが実は手作りなんです。
そこら辺で拾ってきたわけじゃないんですよ。
ちゃんと、三つまたになっているのを、手作りして裂けちゃったりとか割れちゃったりすると皆さん、ご自身が山の中に行かれてちゃんとマイ竹の棒をですね新しく、とってくるんだそうです。
≫このマイ竹の棒を使ってさらに黒酢作りに大事な作業つぼで行っているんですが醸造技師の藏元さんにそれを見せていただきます。
ホランさんにも実践してもらいます。
≫こちらが、仕込みまして7か月たってる状況なんです。
≫今までのとちょっと違いますよね。
≫まだ色がついていませんけれどこちらでする作業というのは非常に気持ちが大切なんです。
≫この上についている膜というのが…。
≫上のほうについてるのが菌膜なんですね。
子どもの顔色をきれいにさせてやりますので当然、この菌膜も中のほうに落としてやるんです。
≫酢酸菌が上にたまっていると。
これを中のほうに落とす作業。
≫じゃあ、これを、ちょっとやらせていただいてもいいですか。
≫はい。
≫いいんですか、ホランちゃんで。
≫どういう意味ですか。
私、ちゃんと伝授していただきましたから。
≫お母さんが子どもを学校に送り出すような気持ちで。
≫これ毎日めでなくちゃいけないんです。
峰さん、女性と一緒ですよ。
≫分かりました、すいません。
≫では、やってみます。
これ、ポイントは縁のほうと、中のほうちっちゃいのと大きいのとを描くのがポイントなんです。
ちょっといってみます。
まず大きい円から。
あ、膜が取れて下のほうに落ちていきました。
≫湯葉のようにね…。
確かにこの菌膜が上についたままですとつぼに、ふたをされているような状態になってしまうので呼吸ができなくなっちゃうんですね。
すると味や香りにも影響が出ると。
≫どうですか?大丈夫でしたか?≫今日も1日成長しておいでというような気持ちを込めてする作業なんです。
≫本当に親の気持ちですよね。
そして峰さん、もう1つおもしろいことがありましてここ、つぼ畑というじゃないですか。
つぼの中から黒酢を取り出すことを皆さん収穫と呼ばれるんです。
畑に収穫で農業みたいじゃないですか?≫そうなんだ。
へえ。
収穫のときは、そのつぼをどこかへ持っていくの?≫つぼは基本的に置いたまんまなんです。
≫この中で育てるということです。
≫そうなんです。
そして藏元さんどういう黒酢がいい黒酢なんですか?≫これ、職人の世界ですからこれがいい黒酢だよってなかなか口では伝えられないんです。
答えは私の顔とか手にある五感で答えが持ってるわけなんです。
これを若い職人に教えているわけです。
感応で覚える作業なんだということです。
何年もかかります。
≫では若い職人さんと黒酢と両方の子育てをされているわけなんですね。
≫そうなんです。
感覚をつかみ、つかませると。
≫峰さん、そしてここでクイズです。
熟練の職人さんたちは出来のいい黒酢を発見したらあることを行うんですがそれは、なんだか分かりますか?≫いきなり1杯飲む?≫結果は、どうでしょう。
こちらをご覧ください。
≫つぼのふたを開けて確認するのは見た目、香り、そして音です。
これは、発酵したばかりの黒酢。
このポコポコという音聞こえますよね?結構、いい音が聞こえてきます。
五感を駆使して、これはいい発酵具合だと分かったら何をするかというとこうして石を置くんです。
≫ということで正解は、石をつぼの上に置くです。
一体なぜ石を置くのか。
職人さんの間でこれはいい黒酢だと情報を共有するためです。
つぼから収穫された黒酢は工場で瓶詰されて市場に出されます。
≫おいしそう。
ということで、石を置くのが答えでした。
1杯いきたいところですけどね峰さん。
≫すいませんね…。
味見するのかなと思ったんですけどね。
みんなに分かるようにということですもんね。
≫そうなんです。
皆さん交代で、この黒酢を面倒見てらっしゃるので。
≫生き物だからね。
≫そうなんですよ。
そして、ここからは伝統が受け継がれたこの土地ならではの黒酢の楽しみ方をご紹介したいと思います。
≫地元ならではの郷土料理いろいろありますけれども。
まず、こちら。
≫お刺身なんですけれども。
注目したいのはお刺身ではなくてこちらのおしょうゆのほうなんですね。
≫この、おしょうゆにサラッとかけるのが…。
≫この黒酢をちょこっと入れるんですよ。
地元の方に伺ったら鹿児島の方々皆さん、絶対おしょうゆに黒酢を入れてお刺身を召し上がるんだそうですよ。
≫特に福山の周辺の皆さんはされてる方が多いということです。
≫では私、初ですけれどもいただいてみたいと思います。
赤身を、いただこうかな。
≫風味が違うんだろうな。
どうなんだろう。
味を分かりやすく。
≫プレッシャーをかけないでください。
いただきます。
あ、これおいしい!たまりじょうゆなんですよこちらのほうは。
なので、甘みのあるおしょうゆの中に、この黒酢を入れますとすごく爽やかでさっぱりした味わいになって。
これは癖になります。
おいしい。
≫お刺身をおいしく食べるための一工夫だったんですけれどもさらには、こちら家庭で作られている古くからの郷土料理。
アマンおっけといいます。
鹿児島の方言でアマンというのはお酢のこと。
そして、おっけというのは汁物、お汁ということなんです。
これにも、もちろん使われているのは黒酢。
≫やっぱり、寒い日にはこういうおだしがいいですね。
おつゆが。
≫いいね、芯から温まるね。
≫これは、味が2段階で楽しめるんです。
おだしが結構あっさりと薄味なんですけれどもこの黒酢が入ってることであとから追いかけてきて深みがじゅわっとコクが出るんです、だしに。
これはおいしい!おすすめです、すごいおいしい!≫いい味の表現でしたね。
≫すばらしい。
さすがホランちゃん。
≫ありがとうございます。
≫そして、今度は食卓にいつも置く常備総菜。
峰さん、お酒を飲みたいと言ってましたがまさに、お酒のつまみにぴったり。
いりこの黒酢づけなんですね。
黒酢に丸ごと漬けてます。
≫これも、いただいていいですか。
おいしそう。
いただきます。
≫ちょっと酸味があって?≫酸味があると思うじゃないですか。
これ、かめばかむほど黒酢の甘みが出てくるんです。
じゅわっと。
これはね、たまらないです。
お酒が、確かに欲しくなりますね。
うまみが強いいりこと黒酢の程よい酸味がちょうどよくミックスされたような。
やっぱり黒酢の里だけあってとにかく地元で愛されている黒酢なんですけれども実は、この黒酢太陽の恵みを受けたこの福山の黒酢、人間だけが口にしているわけではありません。
≫黒酢畑の前に広がるこちらの鹿児島湾。
広くて気持ちがいいですよね。
ここでは、黒酢をある魚の餌に混ぜて与えています。
結構、黒酢を加えていますよ。
≫それは鹿児島が生産量日本一を誇る養殖ブリです。
ここ、福山では15年ほど前から餌に黒酢を混ぜ始めました。
すると、餌の食いつきがよくなり健康で脂ののったブリが育つんだそうです。
≫そのブリが、ドドンとすごい迫力ですよ。
≫黒酢で育ったブリこれ、大きさが大体60cmぐらいあって私とホランさんが入っちゃうぐらいの大きさ。
黒酢を使ったえさで育てたブリなんです。
ちょっとブリは脂身があるじゃないですか。
それが、ちょっとさっぱりした脂身に仕上がるということを地元の方がおっしゃってました。
さっぱりした脂身のブリになると。
それを使った料理というのが地元の飲食店の方々が最近、新たに開発した名物があるんです。
この黒酢ブリを使った丼。
≫きりしまんまです。
これ、霧島とごはんのまんまの意味を足してきりしまんまという名前にされたそうですよ。
≫使っているのはもちろん黒酢ブリ。
この卵が地元の近くの養鶏場でとれた霧島の地鶏の卵。
そして、ごはんも霧島周辺でとれたお米なんですよね。
≫本当に霧島のうまみと海の幸と山の幸がぐっと凝縮された器です。
≫もう、そのまんまの霧島ですね。
≫これ、私ブリ大好きなんですよ!それが、あぶってあって。
いいですか早速いただいちゃって。
≫どういう食べ方するの?≫まず黒酢のタレをかけるんですよ。
≫これも黒酢で作ったタレ。
≫かけましてこの卵も割ってみます。
きれいな色、鮮やかですよ!≫2回目にそれをしたらよかったのに。
1回目は、そのまま黒酢のままいって2回目に卵を混ぜて…。
≫このドレッシングは黒酢で作ったものではないそうなんです。
≫私は、一気に全部を楽しみたいなと思います。
いただきます。
うわ、これはおいしいです。
ブリが、脂がのってるんですけどさっぱりしてるんですよ。
そこに、濃厚な卵が絡んで。
これは峰さん、絶品です!≫黒酢ブリの普通の刺身と違った感覚ってどうですか?≫違いますね。
やわらかくなっていますしやっぱりあっさりしてるんですよ。
なので、本当にどんどんいきたいです。
≫お刺身軽くあぶったものなんですね。
≫ああ、あぶったのが、これね。
≫そうなんです。
とにかくこの温暖な気候の霧島の南に向いている太陽をたっぷり浴びた泰ちゃん頑張ってな。
明かりつけとくからな。
2014/02/04(火) 12:20〜12:45
NHK総合1・神戸
ひるブラ「“太陽と海の”黒酢の里〜鹿児島県霧島市〜」[字]
霧島市の南側、桜島をのぞむ錦江湾のほとり福山では、大地に無数の大きな壺が並ぶ、圧巻の光景が見られる。江戸時代から伝わる黒酢作りだ。温暖なこの地の“宝”を堪能。
詳細情報
番組内容
【ゲスト】ホラン千秋,【コメンテーター】峰竜太,【司会】大石真弘 〜鹿児島県霧島市から中継〜
出演者
【ゲスト】ホラン千秋,【コメンテーター】峰竜太,【司会】大石真弘
ジャンル :
バラエティ – 旅バラエティ
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
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