ディズニー史上最高の吹き替え版!『アナと雪の女王』
トレンド
本年度のアカデミー賞でなんとディズニーアニメとしては初めてとなる長編アニメーション賞を受賞し、主題歌賞とのW受賞となった『アナと雪の女王』がいよいよ日本でも公開された。
運命に引き裂かれた姉妹を主人公にしたこの作品で、とりわけ話題になっているのは、ブロードウェイの一流スタッフ・キャストを起用した素晴らしい楽曲の数々。
劇場公開前から、公式サイトやYouTubeの公式チャンネルなどで次々とミュージッククリップがアップロードされ、主題歌『Let It Go』をはじめ、そのミュージカル楽曲のクオリティの高さは、ディズニーアニメからしばらく遠ざかっていた観客の心をもとらえ、大ヒットしそうな予感にあふれている。
世界で反響を呼んだ松たか子の『Let It Go』
主題歌となっている『Let It Go』は、触れた物を凍らせるパワーを制御できず、王国を冬の世界に変えてしまったエルサの心情を歌ったもの。
原曲の英語版を歌っているのはミュージカル『レント』のモーリーン役や『ウィキッド』で西の悪い魔女・エルファバを演じたブロードウェイのミュージカル女優イディナ・メンゼルだ。
まずは和訳テロップ付きの原曲バージョンで『Let It Go』を見てみて欲しい。
原曲『Let It Go』
続いて、松たか子による吹き替え版の『Let It Go』を見てみよう。
キャラクターの感情を載せ、情感たっぷりに歌われるミュージカル楽曲の魅力として、日本語吹き替え版は原曲に全く劣らない素晴らしい出来栄えだ。
なかなかこうして比較できるチャンスは無いのだが、曲と言葉という制約条件の中で、意訳された日本語歌詞と原曲の内容の違いに注目してみるとさらに面白い。
最後は、全世界で42の言語バージョンが作られている中、25言語で1曲にまとめたミュージック・クリップ『Let It Go』(25ヵ国語Ver.)をチェックしてみたい。
42カ国語Ver『Let It Go』
各国の吹き替えを作るにあたってキャスティングにこだわり抜くと評判のディズニーアニメだが、こうして比較すると、確かに、キャラクターのイメージが言語の壁を越えて統一されているのが分かり、すげぇなディズニーと思わずには居られないクリップになっている。
しかしその中でも、最初に来るサビ部分の一節を割り当てられている松たか子によるヴォーカルは、ハンパ無いきらめき感を放ち、動画が公開されるやネット上では、
- 「何なんだ、あの日本語のしびれるような美しさは」(米国人)
- 「日本語の響きがメチャクチャかわいらしい」(カナダ人)
- 「(日本版に)鳥肌がブワーってなった」(スウェーデン人)
など絶賛の声が続々。自国よりも日本版をベストパートに選ぶ人が相次いでいる。(サンケイスポーツ)
というように大評判を呼んだことがマスメディアでも大きく採りあげられた。
実はアナ役の神田沙也加が凄い!
しかし、この作品の素晴らしさは主題歌だけに留まらない。
松たか子のエルサに加えて、雪の女王になってしまった姉と氷に閉ざされた王国を救おうとする妹アナを演じた神田沙也加の伸びのある歌唱力も、想像を大きく超えるものだった。
アニメーションだからとか、吹き替えだからといった先入観は棄てて、ミュージカルファンは一度、この日本語吹き替え版で『アナと雪の女王』を鑑賞してみることを強くお奨めする。
この作品における日本のキャスティングは、おそらく、自分の知り得る限り、ディズニーアニメの吹き替え史上最強の完成度。衝撃的クオリティだ。
ファミリーエンタテインメントの王道『アナと雪の女王』
今回は、オトナも楽しめるミュージカルという観点から作品について紹介してみたが、トナカイのスヴェンや、夏にあこがれる雪だるまのオラフなど、ディズニーらしいキャラクターも実に魅力的だった『アナと雪の女王』。
今年は日本列島にも雪がたくさん降っただけに、テーマ的にも子供たちが感情移入して楽しめる、まさにファミリーエンタテインメントの王道として、見逃せない1本だ。
公式サイト:『アナと雪の女王』
【参照元:YouTube(WaltDisneyStudiosJP)/YouTube(WaltDisneyStudiosJP)/YouTube(disneyjp)/YouTube (WaltDisneyStudiosJP)/YouTube(WaltDisneyStudiosJP)】
【画像参照元:ディズニー・スタジオ Facebook】