どうしたんですか。
この番組では珍しいじゃないですか。
珍しい。
もっと珍しいのがですね見て下さい。
これないですよ。
これはね普通はもうそれは汗だくで。
ジーパンにTシャツみたいな。
よく持ってたねこんな服。
一応持ってるんですね。
これ銀座なんですけどもいわゆるこの辺は…いろんな料亭があったり芸者さんがいまだにいらっしゃるようなそういう所に今日は潜入したいということで。
にぎやかな大都会の片隅にひっそりとたたずむ料亭
実はこの一帯には東京きっての社交場新橋花街がある
艶やかに舞う芸者
絶品の和食
極上の空間で夜ごと人々が酔いしれる
・「さあさういたういたヤートヤトヤトー」
今宵は日本が誇るおもてなしを大冒険
大丈夫ですか?本物だよこれ。
謎のベールに包まれた料亭内部に大潜入
すげえ!
調度品も文化財!?
吉田茂の粗品?粗品じゃねえよこれ!
やがて来る来る東京五輪。
世界中のお客様をきっと小粋にサプライズ
芸の花咲く夢の街。
ハッ!ちょいと大冒険
芸者さんとかいるような場所。
なかなかテレビが入ることもないようなお店も今回は。
芸者さんのとこはあんまり行ったことないね。
あこういう方もいらっしゃる。
こんにちは。
こんにちは。
花柳界マスター作家の岩下尚史。
江戸から現在に至るまでの花街に精通している
花街とはいわば大人の夜の社交場。
現在都内には新橋をはじめ浅草神楽坂など6か所に存在している
その宴席の花といえばもちろん芸者
なんときれいどころたちの秘密の花園がこの辺りにあるという
これ「見番通り」。
あ「見番」って書いてある。
そういうの見番っていうんですか。
仕切ってるわけですね。
マネージメント。
芸者が料亭に行って働く。
すると料亭から伝票が見番に集められて見番で集計して芸者に渡すとかあと福利厚生とかいろいろやってる事務所なんです。
へえ〜じゃあちょっと。
じゃ。
いざ見番へ
「稽古場」って書いてある。
すごいんだけど!草履がこれ!どうぞどうぞ。
お邪魔します。
うわ!これはすごいわ。
(芸者)それでは皆様お手を拝借。
(一同)よ〜っ!
(手を打つ音)
一行を待ち受けたのはお稽古中の芸者衆総勢30名
そうここは彼女たちが芸を磨く場所でもあったのだ。
お座敷がかからない日中はここに通い詰めお稽古に汗を流す
うわ〜すばらしい!
(拍手)あんまり拍手みたいなのは…?どうぞどうぞ。
拍手して下さい。
華やかですね。
どうもどうも。
いや〜すごい。
どの方にお話聞けば?
(芸者)家元さんです。
花柳の家元。
花柳!
なんと門弟3万人にして日本舞踊最大流派花柳流のお家元が見守っていた
お家元がじきじきに指導する新橋花街。
芸のレベルの高さから全国に「芸の新橋」としてその名を知られている
どうもはじめまして。
はじめまして。
夜はお座敷。
夜はお座敷ですよね。
ふだんなかなかお目にかかれない芸の集大成が年に一度だけ一般に披露されることがある。
それが…
京都の「都をどり」に匹敵する芸者踊りの祭典だ。
毎年5月4日間にわたり60名の芸者が総出で豪華絢爛な踊りを繰り広げる
家元も出られて?いえいえ。
家元出てきたらびっくりする。
最後ファッションショーみたいな。
デザイナーこうやって出てくる。
東京一の踊り手の素顔とは?
大きいお姐さん?あ大きい。
ホントだ。
大きいお姐さんにいざ直撃
まり恵お姐様。
若いって本当の年知らないでしょ。
そんなとこですね。
髪の色で分かります。
これから黒くなるんです。
(田中)樹齢じゃないです。
本当のことを言いますとまり恵さんが出たのは29年ですね。
うわゴジラの公開の年。
昭和29年。
ゴジラと共に東京湾に現れた!
(田中)じゃもう長いことやられて。
そうですねぇ。
ミイラ化してますから。
(田中)いやいや全然もう。
変わりましたか随分最近は。
花柳界というのは。
割とまだ若い方もいらっしゃるじゃないですか。
若い方が多いんですよ。
ほとんど若い。
だから割とびっくりした。
イメージ的にね。
え〜とね小福ちゃんとか千代奈ちゃん?千代奈ちゃん。
(田中)ちょっとお話をいいですか?どうもどうも。
どうもはじめまして。
あんまり近寄りたくないみたい。
ここへ千代奈ちゃんと小福ちゃんこっちいらっしゃい。
恐れ多くてって感じ。
すごい恐縮しちゃって。
座ってよろしいですか?言いようがないよねそれしか。
どれぐらいですか?1年と少し。
ちょっとこっちいらっしゃい。
お世話になろうと思ったのは今年に入ってからなんです。
いるだけでもいいですから。
華やかになりますやっぱりね。
私が客だったらお姐さんを。
ありがとうございます。
どうぞ。
ご指名。
試験官なんです。
試験官!おびえるわけだ。
舞妓さんみたいな。
あれ時間かかるでしょ。
やるのも落とすのも両方。
頭やって着物着て。
デーモン小暮の気持ちはよく分かる。
デーモン小暮は…これはAKBと全く同じこと。
そういうことか。
そんなことないよね。
(田中)ねお姐さん?試験官。
ないです。
あ〜!ありがとうございます。
よろしくどうぞお願い致します。
花街のもう一つの顔といえば…
新橋には歴史に名を残す政財界の大物や文豪たちに深く愛された名料亭が数多く存在する
まずは世界のVIPからも愛される名料亭へ
ここで「一流料亭のおもてなしを目撃せよ!」
大体兆に行くのに…どういう感じで行くんですか?岩下さんとかは兆とかに…ここ辺りはよっぽど覚悟して。
私はね…岩下さん覚悟するとこ入れるわけないじゃん。
岩下さんがまだ4回しか来たことない!はい。
これはすごいよ。
これすごいよ!
一見さんお断りの料亭内部にテレビカメラ初潜入
開けゴマ。
こんにちは。
こんにちはお邪魔します。
田中でございます。
花柳界をはじめ日本の伝統文化全般に精通する田中康嗣が料理解説を行う。
これは心強い味方。
いざドキドキの奥座敷へ。
…とその前に!
あれ?掛け軸。
はい表の軸は与謝蕪村の軸です。
ちょうどこの季節なので「菜の花や月は東に日は西に」。
うまい!「うまい」じゃない。
うまいこと言う。
有名な句ですよね。
蕪村直筆の名句を玄関番に使うとは見上げたおもてなし
じゃ参ります。
小さいねこれ。
田中君用に。
俺用じゃない。
「宝の間」なので宝船の。
宝船だ!うわうわ!すごい。
うわ〜。
これはいいですね。
このお庭が。
お庭が!うわすごい!これはいいですね。
空間がまた。
すいませんけどまずお部屋にお入りになったら掛け軸をご覧になる。
掛け軸を見るというのが。
全く無視していました。
あこれはまた!座って見ます。
立って見ちゃいけないのね。
座って見る掛け軸を。
これはモズですか?何ですかこれは?…ってご存知ですか?知らないです。
有名な画題なんですけど寒山君と拾得君という2人の僧が自由奔放に生きるみたいな。
よく水墨画なんかの画題になってるんですけども。
それで今日はお二人がいらっしゃるということなのでその寒山拾得の。
わざわざ!?もちろんそうです。
お二人のためにこの2羽の鶉が。
…やつらですね寒山拾得は。
そうなんですか!へえ〜!うれしいね。
これがおもてなしですね。
いらっしゃるお客様に合わせてしつらいも全て。
そういうことなんだ!もちろんそうです。
自由奔放に暮らす鶉を爆笑問題に見立てた。
さりげなくも心憎いおもてなしだ
もてなす側はそのお客様に合わせて飾ってますからそれはやっぱり気を留めて。
「あこれは寒山拾得で我々の…」。
「お!なかなかね」とかって言えないよね。
言えない。
分からない時は店の人に聞けばいいんですよね。
「これ誰だい?」みたいに。
そうですね。
毎回聞くようだね。
そりゃそうだよね。
実はこういうおもてなしをしようと思うとお客様の事を…。
一見じゃね。
はい。
知ってないとできないんですよね。
そういう意味では「お断り」っていうのと「おもてなし」っていうのは裏表。
裏表なんだ。
「おことわり」と「おもてなし」。
掛け軸にほっこりしたところでいよいよ料理へ
今日はご主人が自ら。
すいませんねホントに。
いやいやこりゃまた!
まずは春の食材を使った…
日本の四季を表現していることで世界遺産に認定された和食。
ここにその神髄がある
これまずこれね気になってるんだよね。
お節句の?菜の花にチョウでしょ。
(康嗣)短冊皿というのに置かれていて…おいしそう!その5点。
わ!そら豆落ちちゃった。
そっか!これ春なので…これお箸で食べれるの?太田さんよく食えたねこれ。
チョウチョにのっけて召し上がる…こういうこと?いただきます。
う〜ん!おいしい。
料理だけではない。
次は器に注目
「世の中に…たて…さくらの…」うん?なんだこれ?古今集。
業平か。
読めねえじゃねえか。
裏に?下の句裏になっちゃうの?あホントだ。
ハハハハ!
(康嗣)これ創業者の「春に…」。
貞一さんが書かれた。
(湯木)あともみんな春の歌になってる。
私のは抱一です。
発句が書いてある。
裏は俳句だから無いです。
僕のは俳句なんで裏は書いてない。
これ何て読むの?「うめいちりん」だよ。
「一輪」じゃなくて「一里」?
(湯木)まあ「里」と書いてはい。
「それから先は波の音」。
いいじゃない。
お正客って?お客の中で一番の人です。
あそういうことなんだ!ハハハハ。
何でお前が一番なんだ。
さすが兆!いやいやおかしいでしょ。
今度来た時はあなたをお正客に。
兆分かってんだその辺。
分かってない。
料理と器に四季を閉じ込める演出。
そのルーツは創業者湯木貞一まで遡る
湯木は日本古来のおもてなし文化茶道の考えを取り入れた。
もてなす側ともてなされる側二度とないこの一瞬を慈しむ最高のおもてなし一期一会の精神だ
楽しんだところでお次は味に注目。
二品目は…
一見ありふれた素朴な吸い物だがそこには繊細な工夫が
おいしい!軟らかいし香りが。
何だろうこの独特な…おつゆスープのところももちろんハマグリで味を取るんですけれども…ぜいたくですね!だからスープを作るためだけにハマグリをまず使うわけですよね。
でさっと湯引きをした食べるためのハマグリは後から。
テレビをご覧の皆さんも多分ねあんま食べたことがない。
表現しようがない。
汁と具でハマグリの調理法を変え歯応えとうまみの双方を最大限に引き出している
食材の持ち味を知り尽くした料理人だけがなしうるひそかな手間ひまだ
お食事は鯛茶をご用意しました。
鯛茶!
そしてシメは鯛茶漬け
今日はいいですねぇこんなお仕事でね。
ところが…
あ何ですか?これ。
メチャメチャ意外なんだけど。
カレー?これ。
カレーじゃないよ。
実は…
(田中)ごまの香りがすごい。
あ〜これを何?乗っけて?のっけ〜のなの?のっけ〜のだろうねもちろん。
いやすごいことになるよ。
これすごいことになりますから。
この後すごいことが起きますよきっと。
え〜っ!いい香り。
ここからご主人の巧みな計算が始まった。
まずは客の前で炊きたてのご飯をよそい食欲をあおる
そのまま。
あ〜しないでね。
いいですね。
これをじゃあもうご飯にのっけて一緒に。
うんっ!うまいね〜!うんっ!うまい!すばらしい。
鯛飯に気を取られている隙を突きお茶を沸かす
お茶漬けも楽しみですね。
そして客が2膳目をよそったところで忍び寄りお茶を注ぐ
茶もただの茶ではない。
味がなじむようダシでいれている
それで蓋するんだ。
お〜!そのお茶も煎茶をダシで。
おいしいわ!いや〜最高でしょ!
目にも舌にも鮮やかな渾身のおもてなし芸。
これが本当のディナーショー!
こんなゆったりと。
静かだね。
そうですね。
単に飯を食うっていうことじゃなくて。
田中さんありがとうございました紹介して頂いて。
最高ですわ。
いや最高です。
料理はおいしいだけじゃないっていうのはよく分かったし何だろうね…そういう気がします。
これぞ日本のおもてなし。
とここでタイムアップ!
次回は名建築がもてなす極上空間
うわ〜!すげえ!
お座敷遊びでういたういた!
なったの?なりましためでたく。
2014/03/05(水) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
探検バクモン「TOKYO花街アドベンチャー」(前編)[解][字]
東京オリンピックで世界のお客様を“おもてなし”!東京随一の花街・新橋にTVカメラが初潜入しヒントを探る! 芸者の「秘密の花園」や名料亭を探検。究極の和食に舌鼓!
詳細情報
番組内容
東京随一の新橋花街にTVカメラ初潜入!おもてなしのヒントを探すべく爆笑問題が大冒険。まずは、芸者たちの秘密の花園“見番”。総勢30人の芸者が、お稽古に汗を流す姿は圧巻! こぼれ出る芸者の本音に抱腹絶倒! さらに、世界のVIPからも愛される名料亭に潜入。一流のおもてなしを体験する。“一見さんお断り”に隠された理由が明らかに。もちろん、世界遺産ともなった究極の和食に舌鼓。繊細な技巧と演出に酔いしれる。
出演者
【出演】作家…岩下尚史,【司会】爆笑問題(太田光・田中裕二),【語り】木村昴
ジャンル :
バラエティ – トークバラエティ
バラエティ – その他
その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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